JPH0561961A - コンピユータアニメーシヨンの対話処理方式及び装置 - Google Patents

コンピユータアニメーシヨンの対話処理方式及び装置

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JPH0561961A
JPH0561961A JP22044391A JP22044391A JPH0561961A JP H0561961 A JPH0561961 A JP H0561961A JP 22044391 A JP22044391 A JP 22044391A JP 22044391 A JP22044391 A JP 22044391A JP H0561961 A JPH0561961 A JP H0561961A
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curve
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健一 安生
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芳明 宇佐美
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Abstract

(57)【要約】 【構成】外力により変形する頭髪を表示するコンピュー
タアニメーションの対話処理方式であって、(a)頭髪
の一本一本を弾性体とみなし、(b)頭髪の初期形状を
定め、(c)該弾性体に作用する外力および頭髪の属性
を利用者が定義し、(d)代表的な本数の頭髪につい
て、弾性体の変形を表わす力学方程式を外力および属性
に基づいて解くことにより、頭髪の初期形状からの経時
的な移動位置を求め、(e)その結果から得られるアニ
メーションのプレビューを行い、(f)所望の結果を得
られるまで(c)から(e)までの処理を繰り返し、
(g)得られた代表的な頭髪曲線の動きを補間して残り
の頭髪を生成する。 【効果】厳密な物理シミュレーションに依存せず、対話
処理と高速アルゴリズムを併用することで、効率よく、
リアリスティックな頭髪や羽毛のアニメーションが作成
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,主にコンピュータグラ
フィックスのモデリング及びアニメーション技術に係
り、特に人間の頭髪、あるいは動物の体毛や毛髪の定義
方法と、外力に伴う動きの表現方法に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータアニメーションによって人
間の頭髪の動きを実現した従来技術としては、電子情報
通信学会技術研究報告第89巻 IE89−60「確率
モデルによる頭髪の動きの表現」がある。この方法で
は、一本の曲線が一様な風力下で動く様子を実測し、こ
れから得られる経験則をもとに、一様な風力下での全て
の頭髪の動きを再現するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】頭髪が外力に応じて動
く様子は、原理的には、例えば頭髪一本一本を弾性体と
見做し、その力学方程式をたてそれを解けば得られる。
この場合、考慮すべき方程式は、次のオイラー・ラグラ
ンジェ方程式
【0004】
【数1】 ∂(ρ∂r /∂t )/ ∂t + γ∂r /∂t + δE(r)δ/r = f(r, t) …(数1) である。ここに、r= r(a, t)は1次元パラメータaと時
間のパラメータtとの関数であり、曲線を表す。数1の
左辺の ρ = ρ(a) 及び γ = γ(a) はそれぞれ点
aにおける曲線の密度及び減衰係数を表し、E(r) はポ
テンシャルエネルギーを、 δE(r)/δr はその第一変分
を表す。右辺の f =f(r, t) は外力項を表す。これは一
本の曲線に関する方程式であるが、n本の頭髪を扱うに
は r= r1,r2,...,rnに関する上記方程式を連立
して解くことになる。その場合、特に頭髪同士の相互作
用があるから、右辺の外力項 f は r1,r2,…,rn
依存して定まる値となり、しかもnは通常数万から十万
程度の値となるので、この方程式を連立して数値的に解
くのは通常のグラフィックスワークステーションの処理
能力からするとほとんど不可能である。従って、前述の
ような従来技術によって非常に制約された条件下でしか
も簡易的な動きの表現が得られていたのである。
【0005】しかしながら、従来の技術では、所望の動
きを得るためのパラメータ入力が容易でかつ多様な動き
の表現を実現する方式は得られていない。先の従来技術
では、モデルが簡易なため一様な風力下での定常になび
く様子しか得られないし、一方厳密に力学方程式を解く
ことは上述のように現実的ではない。
【0006】本発明の目的は、頭髪や動物の体毛など
が、外力や材質に依存して動く様子を簡易な入力操作に
よってリアリスティックに再現するための表現方式を提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明による、外力によ
り変形する頭髪を表示するコンピュータアニメーション
の対話処理方式は、(a)頭髪の一本一本を弾性体とみ
なし、(b)頭髪の初期形状を定め、(c)前記弾性体
に作用する外力および頭髪の属性を利用者が定義し、
(d)代表的な本数の頭髪について、弾性体の変形を表
わす力学方程式を前記外力および属性に基づいて解くこ
とにより、前記頭髪の初期形状からの経時的な移動位置
を求め、(e)その結果から得られるアニメーションの
プレビューを行い、(f)所望の結果を得られるまで
(c)から(e)までの処理を繰り返し、(g)得られ
た代表的な頭髪曲線の動きを補間して残りの頭髪を生成
するようにしたものである。
【0008】また、本発明による、外力により変形する
頭髪を表示するコンピュータアニメーションの対話処理
装置は、画像表示用ディスプレイと、前記画像表示用デ
ィスプレイに表示する内容を規定するデータ、頭髪に作
用する重力および風力を含む外的制約条件、および頭髪
の材質を含む属性条件を入力する入力手段と、代表的な
本数の頭髪について頭髪曲線の外力による位置変化を求
める計算手段と、該手段により求められた頭髪曲線の位
置変化をプレビューするプレビュー手段と、前記代表的
な本数の頭髪に対して他の頭髪を補間する補間手段とを
備えたものである。
【0009】
【作用】本発明において、基本的には前記(数1)に基
づいてシミュレーションをし、その結果に基づいて頭髪
の曲線の集合の動きを実現する。先に述べたように、外
力項などは頭髪相互の影響を考慮すると複雑となり、ま
た計算の負荷も甚大となる。そこで (1) 外力項や頭髪
の属性などは利用者が人為的に定義してやり、(2)代表
的な数十本から数百本程度の頭髪についてのみ計算し、
(3) その計算結果から得られるアニメーションのプレビ
ューを行なう。所望の結果を得られるまで(1) から(3)
までの操作を繰り返し、その後改めて全ての頭髪に関し
て計算する。その際には、先の力学方程式を計算し直さ
ず、(1) から(3)までの処理で得られた代表的な頭髪曲
線の動きを補間するアルゴリズムを用いて計算する。即
ち、人為的に外力項や頭髪の属性を入力する手段と、代
表的な頭髪曲線に関する動きのプレビュー機能の付与、
及び高速な頭髪の動きの補間アルゴリズムを導入する。
【0010】人為的に外力項や頭髪の属性を入力する手
段を設けることにより、外力項等の表現を簡潔にするこ
とができ、従って先の力学方程式も数値的に計算可能な
ものとすることができる。また高々数百本程度の代表的
頭髪曲線に関するプレビュー機能を設けることにより、
所望の動きを得るための試行錯誤の回数を減じることが
できる。更に、頭髪全部の動きの計算は、上記代表的頭
髪曲線の計算結果に基づく補間アルゴリズムを導入する
ことで高速化され、所望の動きを表すアニメーションが
簡易かつ高速に得られる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1により説明す
る。図1は本発明による頭髪の動き生成手順の基本フロ
ーを示すものである。まず始めに、人間の頭部の3次元
CGモデルを定義し、更に頭髪の発生領域と髪形を定義
する(図1の1)。次に頭髪の動きを計算するための諸
データの初期値の入力を行なう(図1の2)。本実施例
では、リアルな動きを得るために先の力学方程式(数
1)を簡易化して解くという手段をとり、そのために必
要なデータについて以下に説明する。
【0012】まず、簡単のために一本の曲線についての
(数1)式をより具体的に述べる。ポテンシャルエネル
ギーの項 E(r)は、空間曲線の弾性変形エネルギー、特
に曲率の変化に伴うエネルギーのみを考慮するものとす
る。その場合、曲線の式が、
【0013】
【数2】 r= r(a, t) = (x(a, t), y(a, t), z(a, t)) …(数2 )で表されれば、
【0014】
【数3】 E(r) = ∫ K(a){ (d2x(a, t)/da2 )2 + (d2y(a, t)/da2 )2 + (d2z(a, t)/da2 )2 } da …(数3) となる。ここで、積分はパラメータaに関するものであ
り、簡単のために、曲線は、0≦a≦1で定義されてい
るものとする。関数 K(a)は、以下、曲率エネルギー
係数とよぶことにする。また被積分関数の項に現われる
2次の導関数は変数aに関するもので、本来は偏微分の
記号∂を用いるべきだが、簡単のためにdとした。次に
外力項 f(r, t) は、例えば、重力g(r)と風力w(r, t)
の場合を考えると、
【0015】
【数4】 g(r) = ρ(a) G ,w(r, t) = fl(r, t) …(数4 )の形で定義されているとして、
【0016】
【数5】 f(r, t) = g(r) + w(r, t) …(数5 )となる。もちろん、風力以外の外力についても、数5
による定式化で扱うことができる。例えば、体の動きに
合わせて髪の毛がゆれる状況なども、w(r,t)を利
用者が指定してやることで可能である。こうした外力の
与え方に多様性を持たせるためには、必要なら実測して
入力したり、あるいはデータベース化しておくとよい。
【0017】以上の条件下で利用者は初期のデータとし
て図2の22の(2)−(5)のもの、すなわち、曲線
の密度ρ(a)、曲率エネルギー計数K(a)、重力ベ
クトルG、風力ベクトル場fl(r,t)、重力制御パ
ラメータφ(曲線ごとに値を変えるならφk)を入力す
る。これらの入力データの中で、頭髪の物理的性質・属
性に関するデータとして、曲率エネルギー関数K(a)
がある。これは直感的には、頭髪の硬さ等を表現するも
のと考えられる。現実には頭髪の硬さが一様であるとす
る場合が多いが、そのときは場所(パラメータaの値)
に依存せず、定数値を与える。また同様に現実的には頭
髪の密度 r(a) もaの値に依存せず定数であり、重力
ベクトルGも場所に依存せず、定数値を入力する。風力
はここではベクトル場 fl(r, t)を入力する形を取って
いるが、これは位置の座標値 x,y,zと時間tの関
数であり、利用者が一々指定するのは容易でない。そこ
で、典型的な風力ベクトル場のライブラリを用意してお
いて、そこから選択するという方式とする。
【0018】前段階で髪形(したがって全ての頭髪曲
線)は定義したので、つぎに頭髪の間引き数 m(全頭
髪のうち何パーセントの頭髪曲線について計算するか)
を指定する。即ち一度に全ての頭髪に関して計算せず
に、適当な数だけまびいて計算する。その際、頭髪の動
きの表現を得るために、頭髪の長さは時間が経っても一
定であるという制約条件下で、数1を解く。そのための
計算機による数値解法としては、よく知られたラグラン
ジェの未定乗数法等を用いればよい。n本の曲線につい
てこの方程式を考えるとき、たとえnが高々数百として
も、外力項に未知関数r12,…,rnを含むとすれば解
くのが非常に困難となる。そこで頭髪の数百本程度の動
きを表現するための補助手段として、外力項に他の頭髪
曲線が依存しないように定義する方法を用いる。例えば
外力としては、厳密には、頭髪同士の摩擦力・反発力等
をも考慮すべきであるが、次のように利用者が仮想的な
力として定義する。
【0019】
【数6】 f(r, t) = φg(r) + w(r, t) …(数6) ここでφは、実定数で利用者が適当な値を入力する。例
えばφを1より大きな値とすると、重力の大きさが現実
のものより大きくなることになり、頭髪の動きとして
は、重々しくなり、頭髪同士の摩擦力が大きく動きにく
い状態を再現できる。
【0020】(数6)はk番目の曲線 rkに関する方程
式に関する外力項の定義であるとすれば、より詳しく
は、
【0021】
【数7】 f(r, t) = φkg(r) + w(r, t) …(数7) と表せる。即ち、(数6)の係数φの値は、曲線毎に異
なる値(上式(数7)のφk)とすることもできる。例
えば、風が顔正面にあたっている場合、頭部の上の方に
生えている頭髪群に対するφkの値としては、この部分
の頭髪の動きの自由度が大きいので、1とする。首に近
い部分は、それ以上の部分の頭髪の重みの影響を考慮し
て1より大きな値とする。どの程度の値にすればリアル
な動きが得られるかは、数百本程度あるいはそれ以下の
頭髪に関するシミュレーションを行なって、プレビュー
システムを介してアニメーション画像を確認し(図1の
3)、気に入った動きを得るまで試行錯誤をする(図1
の4)。以上述べたように、どの頭髪曲線 rkに関する
方程式(数1)も外力項にrk以外の項を含まないように
したので、扱う曲線全てについて並列に計算でき、しか
も頭髪の本数を少なくしてプレビュー確認することで高
速に処理できる。それゆえ本手法は、試行錯誤は避けら
れないものの、その実質的な必要時間の意味ではかなり
少なくできるために、所望のアニメーションを作成する
ための十分現実的な解決法を提供する。以上の例では、
外力項の工夫について述べたが、頭髪の硬さなど材質の
効果を得るための制御に関しては、E(r)の項を利用
者がうまく定義することで、達成される。
【0022】次に以上のプレビューの結果を基に、頭髪
の全曲線を描く。そのためには、上述のようにして間引
かれた頭髪曲線のプレビューされた結果の動きを、その
近傍の頭髪曲線の動きに、多少のランダム性を加味して
伝播する。即ち後述する確率論的な補間をする。そのラ
ンダムさの程度σは、数値として入力し(図1の5)、
すべての頭髪の動きを計算する(図1の6)。次にコマ
撮り撮影(図1の7)などを経て、最終アニメーション
に近い精彩度のアニメーションを作り、所望の結果をえ
るまで、σの値を対話的に入力する操作を繰り返し(図
1の8)た後、最終画像を作る(図1の9)。便宜上、
以下ではプレビュー結果を得るために用いられる曲線を
プレビュー曲線と呼ぶことにする。
【0023】次に、図1をより詳細に示した図2に添っ
てプレビュー曲線群の確率論的な補間法について説明す
る。(数1)の方程式を解くうえでもまた頭髪曲線を表
示するうえでも、各曲線は短い線分(図5の波線で示さ
れたもの)のつながりとして表される。図2の21、2
2に示したように、プレビュー曲線群の間に発生させる
補間曲線の本数はあらかじめ指定した頭髪密度(総本
数)と間引きの程度(m本に一本の割合で、と指定し
て)から定まる。図4では、m=5の場合で、隣接する
プレビュー曲線4本(図4の41)の発生点q1,q2
3,q4を端点とする正方形の周上及び内部に合計21
本の補間曲線の発生点(図4の42)がある。補間曲線
といっても、初期形状は髪形の定義段階できめられてい
るから、ここでは外力や属性の変化にともなって動いた
結果の移動位置を求めるのである。図5のように、補間
曲線を線分列p01,p12,…,pn-1nで表すと
し、次の時間ステップでの端点列の標準的な位置
0’,p1’,…,pn’を次のようにきめる。端点は
固定だからp0’=p0である。順次pi’まで決まった
とするとき、次の端点pi+1’は、pi’pi+1’が Σk
d(q0k,p0)qii+1と平行になるように向きをき
め、pi’pi+1’の線分の長さはpii+1と変わらない
から、端点pi+1’の位置が確定する。なおここでd
(q,p)は、二点p,q間の適当な距離を表す。例え
ば通常のユークリッド距離や、マンハッタン距離などで
よい。次にこの標準的な位置と、ランダムさの程度σ
(図2の25)をもとに、実際の端点の位置r0’,
1’,…,rn’を決める。このσは、先の標準的な位
置からどれほど遠ざかるかを規定する量(図4の43)
で、発生点に近いほど小さな値を取るような端点の番号
iの関数σ=σ(i)である。末端、すなわちiが大き
い所では通常大きな値を取る。端点は固定だから先と同
じく、r0’=r0である。順次ri’まで決まったとす
るとき、次の実際の端点であるri+1’は軸pi
i+1’に直交し、半径σ(i)で、中心がpi’の円板
上の任意の一点として(乱数を用いて)定義される。こ
れにより、すべての頭髪の位置が計算できる(図2の2
6)。コマ撮り以降の処理(図2の27,28,29)
は既に述べたとおりである。
【0024】以上の実施例とは別の定式化による簡便な
方法について、他の実施例を説明する。まず、頭髪一本
一本は先の実施例と同じく、図5に示すような折線の集
合として表わす。次の手順で計算することにより、外力
が与えられたときの頭髪位置の時間変化を求めることが
できる。時刻t=0の時の頭髪の位置は入力されている
ものとする。次に、以下の手順によって機能的にt=n
Δτでの位置情報からt=(n+1)Δτにおける位置
を決定することができる(ここで、Δτは時間の刻み幅
である)。以下では、簡単のために時間をnで述べるこ
ととする。
【0025】(1)k=1〜m毎に(ここでmは頭髪一
本の折線の数)、根本からk番目の折線(図6の61)
に対し、図6のように座標系を取って、y軸(図6の6
2)の正方向と折線とのなす角θ=θk(同図63)、
及びこの折線をzx平面に投影した線分(同図64)と
z軸の正方向となす角φ=φk(同図65)を求める。
ここでは、時刻nの角度に対し、θk(n),φk(n)
と記す。
【0026】(2)次に、以下に示す方程式を解いて、
時刻n−1およびnにおけるθとφの値を基に、時刻n
+1におけるθとφの値を求める。
【0027】 θk(n+1)−2θk(n)+θk(n−1)=(Δτ)2kFθ …(数8 ) φk(n+1)−2φk(n)+φk(n−1)=(Δτ)2kFφ …(数9 ) ここで、Fθ,Fφは、時刻tと頭髪の節点pkの位置
xとの関数として与えられる外力場F(t,x)をそれ
ぞれ図7及び図8に示したθ平面及びφ平面へ投影しス
カラー場である。また、ck,dkはいわゆる慣性モーメ
ントの項に対応するが、ここでは簡単化して、kの値で
決まる次の式とする。
【0028】 ck=dk=Io/k …(数10) ここで、利用者は定数Ioを入力するが、質量や頭髪一
本の長さに比例して決まる値である。(数10)にて、
これをkで割っているのは、頭髪の末端ほどよく触れる
ことを示している。
【0029】図7および図8を用いて、入力(または選
択)された先の外力場Fを基にFθ及びFφの決め方に
ついて述べる。
【0030】図7では、θ平面とFθとを説明してい
る。まず、θ平面とは、y軸(図7の62)と当該線分
k-1kを原点へ平行移動してできるベクトルxk(同
図71)とが張る平面(同図72)のことである。この
θ平面上にあり、ベクトルxkに垂直で角度の値θが増
える方向に向いた(図7では反時計回り)大きさ1のベ
クトルvθ(同図73)に対し、先の外力F(同図7
4)との内積を取った値がFθである。
【0031】図8では、θ平面とFφとを説明する。θ
平面とは図のzx平面(図8の81)のことである。ベ
クトルxkのφ平面への射影ベクトルxφ(同図82)
に垂直で、φ平面上にあって反時計回りに回転する向き
を示す大きさ1のベクトルVφ(同図83)をまず求め
る。次にFとVφとの内積をとり、その値をFφとす
る。
【0032】なお、頭髪のやわらかさ等を考慮するに
は、Fθ(やFφ)の項のなかに抗力の項Rθ(やR
φ)を加えればよい。例えば、Rθはひとつ前の線分p
k-2k-1の角度θk-1(n)とθk(n)との差の関数と
してよい。
【0033】 Rθ=f(θk(n)−θk-1(n)) …(数11) ここに、fは、差θk(n)−θk-1(n)の絶対値があ
るしきい値より大きいときは一定の値で、またこの値が
十分0に近いときは0となるような関数である。これに
よって、線分が極端に曲がりそうなときは、外力を弱め
るよう抗力を調節できる。
【0034】以上で(2)における計算処理方法の原理
的説明を終わるが、一つだけ例外処理がある。それは、
φの値が0となる場合の処理である。この場合は、y軸
と当該線分ベクトルが同じ向きになってしまうので、先
のθ平面が定義できない。そこでこの場合は、y軸と外
力場ベクトルFとで張られる平面をθ平面とする。
【0035】(3)上記(2)のようにして求めた時刻
n+1の値を求めたら、頭部に入り込まぬように各線分
毎に頭部との干渉をチェックする(もし、頭髪が長く、
体と触れる可能性のある場合は、当然、体とも干渉もチ
ェックする。ここでは、簡単のため、頭部とのチェック
について述べるが、体との干渉チェックとその後の処理
は頭部の場合のそれと同様である)。もし、(2)の方
法で得られた線分が、頭部にぶつかる、ないしは内部に
入ってしまう場合は、位置の修正を行なう。その修正方
法は、例えば、先に本出願人が特願平3−116209
号で提案した方法で対処することが可能である。
【0036】(4)以上述べた処理(1),(2),
(3)をすべての頭髪につき繰返し計算すると、すべて
の頭髪の時刻n+1における位置が求められる。
【0037】以上の方法では、先の実施例と同様に頭髪
同士の交差判定等は考慮していない。
【0038】なお、数8〜数10に注意すると分かるよ
うに、当該頭髪を固定した上で、時刻n−1,時刻nで
の位置情報から時刻n+1での位置情報のみならず、指
定した時刻mまで(m>n)の各時刻の位置が順次計算
である。これにより、高速計算処理も可能である。
【0039】以上の各実施例を実現するシステム構成例
を図3に示す。このシステムでは、コンピュータグラフ
ィックスの表示や、以上説明してきた対話入力処理のガ
イダンスのためのディスプレイ(図3の31)がある。
これは、用途によって複数あってもよい。種々のデータ
・コマ撮り装置の起動・グラフィックスコマンドの発行
等をキーボード等の入力編集装置(図3の32)で行な
う。上述の力学方程式を解くことから画像データの生成
までを計算機処理部(図3の33)が行なう。アニメー
ションプレビューや最終版アニメーション作成のための
コマ撮り装置(図3の34)もリンクする。さらに、例
えば、最初の実施例における曲率エネルギー係数K
(a)や風力ベクトル場fl(r,t)、ランダムさの
程度を表わす関数σなど、利用者が指定するのが困難な
ものはライブラリ化しておき、データベースとして利用
する(図3の35)ことで、効率よくアニメーションを
作成することができる。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、人間の頭髪や動物の羽
毛などの外力や材質に依存して定まる動きを、コンピュ
ータグラフィックスの表現として、リアリスティックか
つ容易に実現することができる。すなわち、厳密な物理
シミュレーションに依存せず、対話処理と高速アルゴリ
ズムを併用することで、効率よく、リアリスティックな
頭髪や羽毛のアニメーションが作成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による頭髪モデルの動き生成手順の基本
フローである。
【図2】本発明の一実施例に関する頭髪モデルの動き生
成手順の基本フローである。
【図3】本発明を実現するためのコンピュータグラフィ
ックスシステムの一構成例である。
【図4】本発明の一実施例における補間曲線の与え方を
示す図である。
【図5】本発明の一実施例における頭髪曲線の折れ線近
似方法を示す図である。
【図6】本発明の一実施例における球座標系のとりかた
を示す図である。
【図7】本発明の一実施例における外力場のある平面上
への投影の仕方を示す図である。
【図8】本発明の一実施例における外力場のzx平面へ
の投影の仕方を示す図である。
【符号の説明】
1…初期形状(髪形)の定義、2…動き定義のための諸
データの入力、3…間引き頭髪曲線に関する動きのプレ
ビュー、4…所望の動き、5…頭髪全体の動きに関する
ランダムさの程度を指定、6…全ての頭髪の動きを確率
論的な補間法で計算、7…コマ撮り撮影、8…所望の動
き、9…画像出力。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外力により変形する頭髪を表示するコンピ
    ュータアニメーションの対話処理方式であって、 (a)頭髪の一本一本を弾性体とみなし、 (b)頭髪の初期形状を定め、 (c)前記弾性体に作用する外力および頭髪の属性を利
    用者が定義し、 (d)代表的な本数の頭髪について、弾性体の変形を表
    わす力学方程式を前記外力および属性に基づいて解くこ
    とにより、前記頭髪の初期形状からの経時的な移動位置
    を求め、 (e)その結果から得られるアニメーションのプレビュ
    ーを行い、 (f)所望の結果を得られるまで(c)から(e)まで
    の処理を繰り返し、 (g)得られた代表的な頭髪曲線の動きを補間して残り
    の頭髪を生成することを特徴とするコンピュータアニメ
    ーションの対話処理方式。
  2. 【請求項2】頭髪一本に対する外力には、他の頭髪の影
    響を含めないようにしたことを特徴とする請求項1記載
    のコンピュータアニメーションの対話処理方式。
  3. 【請求項3】前記他の頭髪の影響の代わりに、各頭髪に
    ついて仮想的な外力を与えることを特徴とする請求項2
    記載のコンピュータアニメーションの対話処理方式。
  4. 【請求項4】前記代表的な頭髪曲線の補間には、利用者
    がランダム性を与えることを特徴とする請求項1記載の
    コンピュータアニメーションの対話処理方式。
  5. 【請求項5】前記外力には、重力ベクトルを含み、該重
    力ベクトルとして任意のベクトルを与えることを特徴と
    する請求項1記載のコンピュータアニメーションの対話
    処理方式。
  6. 【請求項6】前記外力には、表示される対象物体の動き
    に伴って生じる外力を含むことを特徴とする請求項1記
    載のコンピュータアニメーションの対話処理方式。
  7. 【請求項7】前記属性には、頭髪の弾性変形エネルギー
    の密度を含み、該弾性変形エネルギーの密度の大きさ
    を、現実の頭髪についての実測値と無関係に与えること
    を特徴とする請求項1記載のコンピュータアニメーショ
    ンの対話処理方式。
  8. 【請求項8】外力により変形する頭髪を表示するコンピ
    ュータアニメーションの対話処理装置であって、 画像表示用ディスプレイと、 前記画像表示用ディスプレイに表示する内容を規定する
    データ、頭髪に作用する重力および風力を含む外的制約
    条件、および頭髪の材質を含む属性条件を入力する入力
    手段と、 代表的な本数の頭髪について頭髪曲線の外力による位置
    変化を求める計算手段と、 該手段により求められた頭髪曲線の位置変化をプレビュ
    ーするプレビュー手段と、 前記代表的な本数の頭髪に対して他の頭髪を補間する補
    間手段と、 を備えたことを特徴とするコンピュータアニメーション
    の対話処理装置。
  9. 【請求項9】前記入力手段は、前記外的制約条件及び前
    記属性条件を対話的に入力しうることを特徴とする請求
    項8記載のコンピュータアニメーションの対話処理装
    置。
  10. 【請求項10】前記補間手段により補間された、各時刻
    の頭髪の様子をコマ撮りするコマ撮り手段をさらに設け
    たことを特徴とする請求項8記載のコンピュータアニメ
    ーションの対話処理装置。
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