JPH0563252B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPH0563252B2 JPH0563252B2 JP62116084A JP11608487A JPH0563252B2 JP H0563252 B2 JPH0563252 B2 JP H0563252B2 JP 62116084 A JP62116084 A JP 62116084A JP 11608487 A JP11608487 A JP 11608487A JP H0563252 B2 JPH0563252 B2 JP H0563252B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- wire
- die
- steel
- base material
- copper
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Wire Processing (AREA)
- Cutting Tools, Boring Holders, And Turrets (AREA)
Description
産業上の利用分野
この発明はデイツプフオーミング装置において
種線を皮剥ぎするためのダイスに関し、特に鋼線
を芯として銅もしくは銅合金をデイツプフオーミ
ングにより被覆するにあたつて、種線としての鋼
線をデイツプフオーミングの直前に皮剥ぎするた
めのダイスに関するものである。 従来の技術 デイツプフオーミング法は、銅荒引線の連続製
造装置として開発されたものであつて、溶銅から
の鋳造および圧延を一連の工程として連続的に行
なうことができるところから、最近では広く普及
しつつある。 このデイツプフオーミング法を実施する装置、
すなわちデイツプフオーミング装置の一例を第2
図に示す。第2図において、黒鉛等の耐火物など
からなるるつぼ1の底部には種線導入口2が形成
されており、またこのるつぼ1内には、溶解炉3
からの溶銅供給路4を経て溶銅5が供給される。
種線(銅荒引線の製造の場合には銅線)6は、皮
剥ぎダイス7によつて表面層が除去されてからキ
ヤツプスタン8を経て前記種線導入口2に導か
れ、るつぼ1内に連続的に導入される。るつぼ1
内に導入された種線6は、溶銅中を通過してから
その湯面上に連続的に引上げられる。この時、湯
面上に引上げられた種線6は、その周囲に溶銅が
ある厚みで付着・凝固し・鋳造ロツド9となる。
この鋳造ロツド9は、るつぼ1の上方に設けられ
た冷却筒10内で適当な温度まで冷却された後、
図示しない圧延機によつて連続的に圧延されて、
所要の径に仕上げられる。 ここで皮剥ぎダイス7は、種線表面に付着して
いる圧延油や伸線潤滑油等の有機物や表面の酸化
物層などを除去して、種線表面を清浄化するため
のものであり、優れた製品品質を得るためには皮
剥ぎダイスによる表面清浄化が不可欠である。す
なわち、種線表面に圧延油等の有機物が付着され
たまま種線がるつぼ内に導入されれば、その有機
物が急激に分解してガスが発生し、これにより鋳
造ロツド表面に孔状の欠陥が発生したり、また種
線表面に酸化物層が存在している場合には被覆層
が種線に充分に密着されずに、鋳造ロツドに内部
欠陥が生じることがあるが、皮剥ぎダイスを用い
ることによつてこれらの欠陥の発生を未然に防止
することができる。なお皮剥ぎダイスとしては、
一般には硬さHvが700〜780程度の高速度鋼また
はダイス鋼を素材とし、さらに耐摩耗性を向上さ
せるためにTiC等のセラミツクコーテイングを施
したものが用いられている。 発明が解決すべき問題点 前述のようなデイツプフオーミング装置によれ
ば、種線として銅線を用い、溶銅を付着させて所
謂銅荒引線を製造することは従来から工業的に可
能であつた。 ところで送電線や架空地線などとしては、鋼線
を芯としてその外周上に銅や銅合金を被覆した銅
被覆鋼線を使用することがある。このような銅被
覆鋼線の製造にあたつても、上述のようなデイツ
プフオーミング法を適用することが考えられる。
すなわち、種線として鋼線を用いて第2図の装置
によりその鋼線上に溶銅を付着凝固させ、銅被覆
鋼線を製造することが可能と考えられる。 しかしながら実際に種線として鋼線を用いて第
2図のデイツプフオーミング装置により銅被覆鋼
線を工業的に製造することは、次のような理由か
ら極めて困難であつた。 すなわち、前述のような皮剥ぎダイスを用いて
種線としての鋼線を皮剥ぎすれば、ダイスの刃先
の摩耗が短時間で著しく進行し、そのため皮むき
厚さが少なくなつて片むけが生じ、その結果表面
清浄化作用が不充分となつて前述のような欠陥が
生じ易くなる。したがつて鋼線を種線として用い
れば、皮剥ぎダイスを頻繁に交換せざるを得ない
が、皮剥ぎダイスを交換するためには装置の運転
を停止せざるを得ず、このため皮剥ぎダイスを頻
繁に交換すれば生産性が著しく阻害されてデイツ
プフオーミング法の最大のメリツトが損なわれて
しまう。また皮剥ぎダイス交換のために短時間で
運転を停止すれば、製品品質が安定化されずに、
品質のばらつきが多くなる問題も生じる。 この発明は以上の事情に鑑みてなされたもので
鋼線を芯として銅もしくは銅合金をデイツプフオ
ーミングにより被覆するにあたつて、種線として
の鋼線を皮剥ぎするに適したダイスを提供し、こ
れによつて鋼線を銅もしくは銅合金で被覆した複
合種線をデイツプフオーミングにより長時間安定
して製造し得るようにすることを目的とするもの
である。 問題点を解決するための手段 鋼線の皮剥ぎを行なうダイスに関して、その材
質や熱処理条件等について種々実験・検討を重ね
た結果、ダイス基材としての鋼の硬さをビツカー
ス硬さで900〜1100の範囲内とし、その硬さの鋼
基材上に5μmを越え10μm以下の厚みでセラミツ
クコーテイングを施した構成の皮剥ぎダイスを用
いることが、鋼線皮剥ぎに際しての寿命を従来よ
りも著しく延長し得ることを見出し、この発明を
なすに至つたのである。 したがつてこの発明の皮剥ぎダイスは、鋼線を
芯として銅もしくは銅合金を被覆するためのデイ
ツプフオーミング装置用の皮剥ぎダイスにおい
て、例えば第1図に示すように、ビツカース硬さ
(Hv)が900〜1100の範囲内に調整された鋼から
なる基材7Aの表面にその鋼基材7Aよりも高硬
度のセラミツク被覆層7Bが5μmを越え10μm以
下の厚みで形成されているものである。 作 用 この発明の皮剥ぎダイスにおいては、ダイス基
材7Aとして硬さがビツカース硬さ(Hv)で900
〜1100の範囲内に調整された鋼を用い、その硬さ
の鋼基材7A上に硬質なセラミツク被覆層7Bを
形成した構成とする。ここでて基材としての鋼の
硬さがHv800未満では、たとえ表面に硬質なセラ
ミツク被覆層が形成されていても、基材が軟質で
あるため鋼線の皮剥ぎに使用した場合に摩耗の進
行が著しくなり、特に基材の鋼の硬さをHv900以
上とすることが摩耗の進行を確実かつ充分に抑制
するために有効である。一方基材としての鋼の硬
さがHv1100を越えれば、デイツプフオーミング
装置の運転開始時に急激に負荷が加えられた際に
刃先先端に欠損が生じてしまい、ダイスとして使
用不可能となる。すなわち、デイツプフオーミン
グ装置用の皮剥ぎダイスとして耐摩耗性を高めて
長寿命化を図るためには、表面のセラミツク被覆
層のみならず基材としての鋼も硬質であることが
必要であり、一方鋼基材の硬さを単純に著しく高
くすれば、靱性低下により刃先先端の切損が生じ
てしまうがHv900〜1100の範囲内の値に調整する
ことによつて耐摩耗性と耐欠損性(靱性)との両
者を同時に満足することができるのである。 また鋼基材の硬さをHv900〜1100の範囲内とし
ても、表面にセラミツク被覆層を形成していなけ
れば、鋼線皮剥ぎ時において鋼線との間で凝着が
生じ、これにより刃先の欠損が生じたり、あるい
は鋼線材表面がむしられるような極めて粗い表面
を呈するようになつて実用には供せない。したが
つて皮剥ぎダイスは鋼基材の表面にセラミツク被
覆層を形成しておく必要がある。 なお鋼基材としては、要は焼いれ−焼戻し等の
熱処理によつてHv900〜1100の範囲内の硬さに調
整可能なものを用いれば良く、例えばJIS規格の
SKH59で代表されるSKH系の高速度工具鋼を用
いれば良い。例えばSKH59の場合は、焼入れ前
のオーステナイト化温度を1200℃以上とし、焼入
れ後の焼戻し温度を570℃程度とすることによつ
てHv900以上を達成することができる。 一方鋼基材表面に形成されるセラミツク被覆層
は、基材の鋼よりも高硬度でかつ鋼との密着性が
良好なものであれば良く、その材質としては
TiNが代表的であり、そのほかTiC,BN,Al2
O3等を使用することができる。また密着性の優
れたセラミツク被覆層を形成する方法としては、
CVD法やPVD法などが知られており、この発明
の場合もこれらを適用することができる。 なおセラミツク被覆層の厚みは5μmを越え
10μm以下とする必要があり、このような範囲内
とすることが、特に刃先部でのセラミツク被覆層
の厚さの均一性を確保して鋼線の凝着を防止する
上において有効である。またセラミツク被覆層を
形成する箇所は、要は少なくとも刃先部分であれ
ば良いが、通常は例えば第1図に示したように、
刃先部11の前面側12およびダイス内周面13
の部分に全体的にセラミツク被覆層7Bを形成し
ておけば良い。 実施例 第2図に示すデイツプフオーミング装置を用い
て銅被覆鋼線を製造するにあたり、種線6として
直径が7.4mmに伸線加工されたJIS G3505
SWRM8の軟鋼線を用い、その種線6を皮剥ぎダ
イス7に案内して直径が7.0mmとなるようにその
表層を皮剥ぎし、るつぼ1に導いて溶銅5中をを
通過させ、銅被覆鋼線の鋳造ロツド9を作成し
た。ここで、皮剥ぎダイス7としては、第1表に
示すような種々の材質、硬さのものを用いた。な
おいずれの皮剥ぎダイスにおいても、表面被覆層
の厚みは平均7.0μmである。 各皮剥ぎダイスを用いた場合において、それぞ
れ鋳造ロツド9に皮剥ぎ不良に起因して欠陥(主
として表面欠陥)が発生するまでの時間を調べ
た。そして従来品であるNo.6の皮剥ぎダイスを用
いた場合において欠陥が発生するまでの時間を1
として、他の皮剥ぎダイスを用いた場合に欠陥が
発生するまでの時間を指数化して寿命比とし、第
1表中にその寿命比を示した。
種線を皮剥ぎするためのダイスに関し、特に鋼線
を芯として銅もしくは銅合金をデイツプフオーミ
ングにより被覆するにあたつて、種線としての鋼
線をデイツプフオーミングの直前に皮剥ぎするた
めのダイスに関するものである。 従来の技術 デイツプフオーミング法は、銅荒引線の連続製
造装置として開発されたものであつて、溶銅から
の鋳造および圧延を一連の工程として連続的に行
なうことができるところから、最近では広く普及
しつつある。 このデイツプフオーミング法を実施する装置、
すなわちデイツプフオーミング装置の一例を第2
図に示す。第2図において、黒鉛等の耐火物など
からなるるつぼ1の底部には種線導入口2が形成
されており、またこのるつぼ1内には、溶解炉3
からの溶銅供給路4を経て溶銅5が供給される。
種線(銅荒引線の製造の場合には銅線)6は、皮
剥ぎダイス7によつて表面層が除去されてからキ
ヤツプスタン8を経て前記種線導入口2に導か
れ、るつぼ1内に連続的に導入される。るつぼ1
内に導入された種線6は、溶銅中を通過してから
その湯面上に連続的に引上げられる。この時、湯
面上に引上げられた種線6は、その周囲に溶銅が
ある厚みで付着・凝固し・鋳造ロツド9となる。
この鋳造ロツド9は、るつぼ1の上方に設けられ
た冷却筒10内で適当な温度まで冷却された後、
図示しない圧延機によつて連続的に圧延されて、
所要の径に仕上げられる。 ここで皮剥ぎダイス7は、種線表面に付着して
いる圧延油や伸線潤滑油等の有機物や表面の酸化
物層などを除去して、種線表面を清浄化するため
のものであり、優れた製品品質を得るためには皮
剥ぎダイスによる表面清浄化が不可欠である。す
なわち、種線表面に圧延油等の有機物が付着され
たまま種線がるつぼ内に導入されれば、その有機
物が急激に分解してガスが発生し、これにより鋳
造ロツド表面に孔状の欠陥が発生したり、また種
線表面に酸化物層が存在している場合には被覆層
が種線に充分に密着されずに、鋳造ロツドに内部
欠陥が生じることがあるが、皮剥ぎダイスを用い
ることによつてこれらの欠陥の発生を未然に防止
することができる。なお皮剥ぎダイスとしては、
一般には硬さHvが700〜780程度の高速度鋼また
はダイス鋼を素材とし、さらに耐摩耗性を向上さ
せるためにTiC等のセラミツクコーテイングを施
したものが用いられている。 発明が解決すべき問題点 前述のようなデイツプフオーミング装置によれ
ば、種線として銅線を用い、溶銅を付着させて所
謂銅荒引線を製造することは従来から工業的に可
能であつた。 ところで送電線や架空地線などとしては、鋼線
を芯としてその外周上に銅や銅合金を被覆した銅
被覆鋼線を使用することがある。このような銅被
覆鋼線の製造にあたつても、上述のようなデイツ
プフオーミング法を適用することが考えられる。
すなわち、種線として鋼線を用いて第2図の装置
によりその鋼線上に溶銅を付着凝固させ、銅被覆
鋼線を製造することが可能と考えられる。 しかしながら実際に種線として鋼線を用いて第
2図のデイツプフオーミング装置により銅被覆鋼
線を工業的に製造することは、次のような理由か
ら極めて困難であつた。 すなわち、前述のような皮剥ぎダイスを用いて
種線としての鋼線を皮剥ぎすれば、ダイスの刃先
の摩耗が短時間で著しく進行し、そのため皮むき
厚さが少なくなつて片むけが生じ、その結果表面
清浄化作用が不充分となつて前述のような欠陥が
生じ易くなる。したがつて鋼線を種線として用い
れば、皮剥ぎダイスを頻繁に交換せざるを得ない
が、皮剥ぎダイスを交換するためには装置の運転
を停止せざるを得ず、このため皮剥ぎダイスを頻
繁に交換すれば生産性が著しく阻害されてデイツ
プフオーミング法の最大のメリツトが損なわれて
しまう。また皮剥ぎダイス交換のために短時間で
運転を停止すれば、製品品質が安定化されずに、
品質のばらつきが多くなる問題も生じる。 この発明は以上の事情に鑑みてなされたもので
鋼線を芯として銅もしくは銅合金をデイツプフオ
ーミングにより被覆するにあたつて、種線として
の鋼線を皮剥ぎするに適したダイスを提供し、こ
れによつて鋼線を銅もしくは銅合金で被覆した複
合種線をデイツプフオーミングにより長時間安定
して製造し得るようにすることを目的とするもの
である。 問題点を解決するための手段 鋼線の皮剥ぎを行なうダイスに関して、その材
質や熱処理条件等について種々実験・検討を重ね
た結果、ダイス基材としての鋼の硬さをビツカー
ス硬さで900〜1100の範囲内とし、その硬さの鋼
基材上に5μmを越え10μm以下の厚みでセラミツ
クコーテイングを施した構成の皮剥ぎダイスを用
いることが、鋼線皮剥ぎに際しての寿命を従来よ
りも著しく延長し得ることを見出し、この発明を
なすに至つたのである。 したがつてこの発明の皮剥ぎダイスは、鋼線を
芯として銅もしくは銅合金を被覆するためのデイ
ツプフオーミング装置用の皮剥ぎダイスにおい
て、例えば第1図に示すように、ビツカース硬さ
(Hv)が900〜1100の範囲内に調整された鋼から
なる基材7Aの表面にその鋼基材7Aよりも高硬
度のセラミツク被覆層7Bが5μmを越え10μm以
下の厚みで形成されているものである。 作 用 この発明の皮剥ぎダイスにおいては、ダイス基
材7Aとして硬さがビツカース硬さ(Hv)で900
〜1100の範囲内に調整された鋼を用い、その硬さ
の鋼基材7A上に硬質なセラミツク被覆層7Bを
形成した構成とする。ここでて基材としての鋼の
硬さがHv800未満では、たとえ表面に硬質なセラ
ミツク被覆層が形成されていても、基材が軟質で
あるため鋼線の皮剥ぎに使用した場合に摩耗の進
行が著しくなり、特に基材の鋼の硬さをHv900以
上とすることが摩耗の進行を確実かつ充分に抑制
するために有効である。一方基材としての鋼の硬
さがHv1100を越えれば、デイツプフオーミング
装置の運転開始時に急激に負荷が加えられた際に
刃先先端に欠損が生じてしまい、ダイスとして使
用不可能となる。すなわち、デイツプフオーミン
グ装置用の皮剥ぎダイスとして耐摩耗性を高めて
長寿命化を図るためには、表面のセラミツク被覆
層のみならず基材としての鋼も硬質であることが
必要であり、一方鋼基材の硬さを単純に著しく高
くすれば、靱性低下により刃先先端の切損が生じ
てしまうがHv900〜1100の範囲内の値に調整する
ことによつて耐摩耗性と耐欠損性(靱性)との両
者を同時に満足することができるのである。 また鋼基材の硬さをHv900〜1100の範囲内とし
ても、表面にセラミツク被覆層を形成していなけ
れば、鋼線皮剥ぎ時において鋼線との間で凝着が
生じ、これにより刃先の欠損が生じたり、あるい
は鋼線材表面がむしられるような極めて粗い表面
を呈するようになつて実用には供せない。したが
つて皮剥ぎダイスは鋼基材の表面にセラミツク被
覆層を形成しておく必要がある。 なお鋼基材としては、要は焼いれ−焼戻し等の
熱処理によつてHv900〜1100の範囲内の硬さに調
整可能なものを用いれば良く、例えばJIS規格の
SKH59で代表されるSKH系の高速度工具鋼を用
いれば良い。例えばSKH59の場合は、焼入れ前
のオーステナイト化温度を1200℃以上とし、焼入
れ後の焼戻し温度を570℃程度とすることによつ
てHv900以上を達成することができる。 一方鋼基材表面に形成されるセラミツク被覆層
は、基材の鋼よりも高硬度でかつ鋼との密着性が
良好なものであれば良く、その材質としては
TiNが代表的であり、そのほかTiC,BN,Al2
O3等を使用することができる。また密着性の優
れたセラミツク被覆層を形成する方法としては、
CVD法やPVD法などが知られており、この発明
の場合もこれらを適用することができる。 なおセラミツク被覆層の厚みは5μmを越え
10μm以下とする必要があり、このような範囲内
とすることが、特に刃先部でのセラミツク被覆層
の厚さの均一性を確保して鋼線の凝着を防止する
上において有効である。またセラミツク被覆層を
形成する箇所は、要は少なくとも刃先部分であれ
ば良いが、通常は例えば第1図に示したように、
刃先部11の前面側12およびダイス内周面13
の部分に全体的にセラミツク被覆層7Bを形成し
ておけば良い。 実施例 第2図に示すデイツプフオーミング装置を用い
て銅被覆鋼線を製造するにあたり、種線6として
直径が7.4mmに伸線加工されたJIS G3505
SWRM8の軟鋼線を用い、その種線6を皮剥ぎダ
イス7に案内して直径が7.0mmとなるようにその
表層を皮剥ぎし、るつぼ1に導いて溶銅5中をを
通過させ、銅被覆鋼線の鋳造ロツド9を作成し
た。ここで、皮剥ぎダイス7としては、第1表に
示すような種々の材質、硬さのものを用いた。な
おいずれの皮剥ぎダイスにおいても、表面被覆層
の厚みは平均7.0μmである。 各皮剥ぎダイスを用いた場合において、それぞ
れ鋳造ロツド9に皮剥ぎ不良に起因して欠陥(主
として表面欠陥)が発生するまでの時間を調べ
た。そして従来品であるNo.6の皮剥ぎダイスを用
いた場合において欠陥が発生するまでの時間を1
として、他の皮剥ぎダイスを用いた場合に欠陥が
発生するまでの時間を指数化して寿命比とし、第
1表中にその寿命比を示した。
【表】
【表】
第1表において、比較例のNo.1,No.2の皮剥ぎ
ダイスは、従来品であるNo.6の皮剥ぎダイスと同
じ材質を用いながら、その基材の硬さを従来品よ
りも高いHv800以上としたものであり、これらは
従来品と比較すれば3〜5倍に寿命が延長されて
おり、また比較例のNo.3の皮剥ぎダイスは、No.2
の皮剥ぎダイスのセラミツク被覆層をTiNから
TiCに変えたものであり、この場合はさらに長寿
命化が図られているが、これらはいずれも基材硬
さHv900未満であつて長寿命化の効果は未だ不充
分であつた。そして鋼基材のより一層の高硬度化
を図るために、鋼基材をSKH59に変えて、そ
の硬さをHv900以上とした本発明例のNo.4,No.5
の皮剥ぎダイスの場合には、従来品であるNo.6の
皮剥ぎダイスと比較して7〜10倍もの著しい長寿
命化とすることができた。 一方比較例のNo.7の皮剥ぎダイスは従来品であ
るNo.6よりも鋼基材として軟質なものを用いたも
のであり、この場合には著しく短時間で摩耗して
しまつた。さらに比較例のNo.8,No.9の皮剥ぎダ
イスは、基材として粉末焼結高速度鋼もしくは超
硬合金を用いて、基材の硬さをHv1100を越える
著しい高硬度としたものであるが、この場合は刃
先が切損して実用には供し得ないことが判明し
た。さらに比較例のNo.10,No.11は、いずれも基材
の硬さはこの発明の範囲内であるが、セラミツク
被覆層を形成しなかつたものであり、これらの場
合には鋼線との間で凝着が生じ、やはり実用に供
し得ないことが判明した。 発明の効果 前述の実施例からも明らかなように、この発明
の皮剥ぎダイスは、鋼基材の硬さをビツカース硬
さで900〜1100の範囲内とすることによつて、耐
摩耗性が従来よりも大幅に向上されると同時に、
刃先部の切損が生じない程度の靱性を確保するこ
とができ、さらに鋼基材上に5μmを越え10μm以
下の厚みのセラミツク被覆層を形成することによ
つて鋼線との凝着を防止することかでき、したが
つてこの発明の皮剥ぎダイスは鋼線を芯として銅
もしくは銅合金を被覆した複合線材をデイツプフ
オーミングによつて製造するにあたつては、種線
としての鋼線を皮剥ぎするためのダイスとしてそ
の耐用寿命を大幅に延長することができ、そのた
め銅もしくは銅合金被覆鋼線の製造のためのデイ
ツプフオーミングの操業を長時間安定して行なう
ことができるとともに品質の揃つた製品を安定し
て製造することができる。
ダイスは、従来品であるNo.6の皮剥ぎダイスと同
じ材質を用いながら、その基材の硬さを従来品よ
りも高いHv800以上としたものであり、これらは
従来品と比較すれば3〜5倍に寿命が延長されて
おり、また比較例のNo.3の皮剥ぎダイスは、No.2
の皮剥ぎダイスのセラミツク被覆層をTiNから
TiCに変えたものであり、この場合はさらに長寿
命化が図られているが、これらはいずれも基材硬
さHv900未満であつて長寿命化の効果は未だ不充
分であつた。そして鋼基材のより一層の高硬度化
を図るために、鋼基材をSKH59に変えて、そ
の硬さをHv900以上とした本発明例のNo.4,No.5
の皮剥ぎダイスの場合には、従来品であるNo.6の
皮剥ぎダイスと比較して7〜10倍もの著しい長寿
命化とすることができた。 一方比較例のNo.7の皮剥ぎダイスは従来品であ
るNo.6よりも鋼基材として軟質なものを用いたも
のであり、この場合には著しく短時間で摩耗して
しまつた。さらに比較例のNo.8,No.9の皮剥ぎダ
イスは、基材として粉末焼結高速度鋼もしくは超
硬合金を用いて、基材の硬さをHv1100を越える
著しい高硬度としたものであるが、この場合は刃
先が切損して実用には供し得ないことが判明し
た。さらに比較例のNo.10,No.11は、いずれも基材
の硬さはこの発明の範囲内であるが、セラミツク
被覆層を形成しなかつたものであり、これらの場
合には鋼線との間で凝着が生じ、やはり実用に供
し得ないことが判明した。 発明の効果 前述の実施例からも明らかなように、この発明
の皮剥ぎダイスは、鋼基材の硬さをビツカース硬
さで900〜1100の範囲内とすることによつて、耐
摩耗性が従来よりも大幅に向上されると同時に、
刃先部の切損が生じない程度の靱性を確保するこ
とができ、さらに鋼基材上に5μmを越え10μm以
下の厚みのセラミツク被覆層を形成することによ
つて鋼線との凝着を防止することかでき、したが
つてこの発明の皮剥ぎダイスは鋼線を芯として銅
もしくは銅合金を被覆した複合線材をデイツプフ
オーミングによつて製造するにあたつては、種線
としての鋼線を皮剥ぎするためのダイスとしてそ
の耐用寿命を大幅に延長することができ、そのた
め銅もしくは銅合金被覆鋼線の製造のためのデイ
ツプフオーミングの操業を長時間安定して行なう
ことができるとともに品質の揃つた製品を安定し
て製造することができる。
第1図はこの発明の皮剥ぎダイスの一例を示す
縦断面図、第2図はデイツプフオーミング装置の
代表的な一例を示す略解図である。 5……溶銅、6……種線、7……皮剥ぎダイ
ス、7A……基材、7B……セラミツク被覆層、
9……鋳造ロツド。
縦断面図、第2図はデイツプフオーミング装置の
代表的な一例を示す略解図である。 5……溶銅、6……種線、7……皮剥ぎダイ
ス、7A……基材、7B……セラミツク被覆層、
9……鋳造ロツド。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 鋼線を芯として銅もしくは銅合金を被覆する
ためのデイツプフオーミング装置において種線と
しての鋼線をデイツプフオーミングの直前に皮剥
ぎするための皮剥ぎダイスにおいて、 ビツカース硬さが900〜1100の範囲内に調整さ
れた鋼からなる基材表面に、その鋼基材よりも高
硬度のセラミツク被覆層が5μmを越え10μm以下
の厚みで形成されていることを特徴とするデイツ
プフオーミンク装置用皮剥ぎダイス。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11608487A JPS63281762A (ja) | 1987-05-13 | 1987-05-13 | デイツプフォ−ミング装置用皮剥ぎダイス |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11608487A JPS63281762A (ja) | 1987-05-13 | 1987-05-13 | デイツプフォ−ミング装置用皮剥ぎダイス |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS63281762A JPS63281762A (ja) | 1988-11-18 |
| JPH0563252B2 true JPH0563252B2 (ja) | 1993-09-10 |
Family
ID=14678316
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11608487A Granted JPS63281762A (ja) | 1987-05-13 | 1987-05-13 | デイツプフォ−ミング装置用皮剥ぎダイス |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS63281762A (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2721411B2 (ja) * | 1989-12-04 | 1998-03-04 | 日本タングステン株式会社 | タングステン線材用ノーカールダイス |
| SE534779C2 (sv) | 2010-03-03 | 2011-12-20 | Sandvik Intellectual Property | Metod för att tillverka en trådprodukt av rostfritt stål |
Family Cites Families (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS53147660A (en) * | 1977-05-30 | 1978-12-22 | Mitsubishi Metal Corp | Dies for hot drawing of wire material |
| JPS613650A (ja) * | 1984-06-15 | 1986-01-09 | Fujikura Ltd | 浸漬被覆形成方法、およびその装置 |
| JPS629725A (ja) * | 1985-07-04 | 1987-01-17 | Sumitomo Light Metal Ind Ltd | しごき加工用工具 |
-
1987
- 1987-05-13 JP JP11608487A patent/JPS63281762A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS63281762A (ja) | 1988-11-18 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US4887662A (en) | Cooling drum for continuous-casting machines for manufacturing thin metallic strip | |
| EP1010477B1 (en) | Plug and mandrel bar for rolling of seamless steel pipe and method of manufacturing seamless steel pipe | |
| JP2004148362A (ja) | 鋳造用金型およびその表面処理方法 | |
| CA2234945C (en) | Casting belts for use in casting of metals and method of manufacturing same | |
| US4951736A (en) | Cooling roll for producing quenched thin metal tape | |
| EP0533929A1 (en) | Composite roll for use in rolling and manufacture thereof | |
| JP3977868B2 (ja) | 均質な急冷支持体 | |
| JPWO1991010521A1 (ja) | オーステナイト系ステンレス薄肉連続鋳造鋳片 | |
| JPH04270003A (ja) | 熱間製管工具及びその製造方法 | |
| WO2007071493A1 (de) | Bauteil eines stahlwerks, wie stranggussanlage oder walzwerk, verfahren zur herstellung eines solchen bauteils sowie anlage zur erzeugung oder verarbeitung von metallischen halbzeugen | |
| JPH02165849A (ja) | 双ロール式急冷薄帯製造用の冷却ロール | |
| KR101148631B1 (ko) | 주조 롤 장치 | |
| JPH05228729A (ja) | シェービングダイス | |
| JPS63281762A (ja) | デイツプフォ−ミング装置用皮剥ぎダイス | |
| JPH02160145A (ja) | 急冷薄帯製造用の冷却ロール及びその製造方法 | |
| JP4055522B2 (ja) | 連続鋳造用鋳型のモールド銅板およびその製造方法 | |
| CN1685067A (zh) | 铜-镍-硅二相淬火基层 | |
| JPH03243250A (ja) | 平滑な表面性状をもつアルミニウム系金属薄帯の製造方法 | |
| JPH01170553A (ja) | 急冷金属薄帯の製造装置 | |
| JPH07214250A (ja) | 急冷金属薄帯製造用の冷却ロール | |
| DE10333589B9 (de) | Verfahren zur Herstellung eines bandförmigen Verbundwerkstoffes für die Gleitlagerherstellung und Vorrichtung zur Durchführung des Verfahrens | |
| JP3271526B2 (ja) | アルミ押出用ダイスの表面改質法及び耐久性に優れたダイス | |
| JP4717357B2 (ja) | 炭素鋼の高速連続鋳造方法 | |
| JPH03291144A (ja) | 急冷金属薄帯製造用ノズル | |
| JP4300160B2 (ja) | 連続鋳造方法および鋳造材、金属加工品、ならびに連続鋳造装置 |