JPH0564701B2 - - Google Patents
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- JPH0564701B2 JPH0564701B2 JP27665087A JP27665087A JPH0564701B2 JP H0564701 B2 JPH0564701 B2 JP H0564701B2 JP 27665087 A JP27665087 A JP 27665087A JP 27665087 A JP27665087 A JP 27665087A JP H0564701 B2 JPH0564701 B2 JP H0564701B2
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- annealing
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- Manufacturing Of Steel Electrode Plates (AREA)
Description
〔産業上の利用分野〕
この発明は、{110}<001>を主方位とする方向
性電磁鋼板およびその製造方法に関する。 〔従来の技術〕 方向性電磁鋼板は主として変圧器や発電機の鉄
心に用いられる電磁気材料であり、一般には圧延
方向の励磁特性と鉄損特性に優れた3%(重量
%、以下同様)前後のSiを含有する材料を使用し
ている。 このような方向性電磁鋼板の製造においては、
熱間圧延後に、熱延板焼鈍および冷間圧延後の連
続脱炭焼鈍、更には1000℃以上の高温の仕上焼鈍
等の特殊な熱処理工程を必要とする。このため、
一般の方向性電磁鋼板は、コストの高いものとな
つている。 このコストの問題を解決すべく、従来より種々
の研究開発が進められ、その中で例えば特開昭57
−207114号に示されるように素材として極低炭素
鋼を用い、工程途中での脱炭焼鈍を省略する方法
が提案された。これは基本的には素材鋼中に所定
量のAlとNを添加しておき、仕上げ焼鈍前に
AlNを析出させ、これを二次再結晶前の結晶粒
粗大化防止のためのインヒビターとして利用する
ことによつて、仕上焼鈍工程での二次再結晶を生
じさせるというものである。 〔発明が解決しようとする問題点〕 しかしながらこの方法は、極低炭素鋼を使用す
るため、Si量が1.5%以上ではα−γ変態が消失
してリジングが生じ易くなる。このため、熱延板
の焼鈍を欠くことができない。また、最終の仕上
げ焼鈍も、一般の場合と変わらず1000℃以上の高
温焼鈍が必要とされる。つまり、脱炭焼鈍は省略
できるけれども、他の熱処理については経済的メ
リツトがなく、コストも低減の有効策とはなり得
ないのである。 それに、この方法はAlNのイヒビター効果を
十分に出すことができず、安定した二次再結晶を
実現することが不可能であり、この点でも実用上
十分なものとは言い難いものであつた。 一方、本発明者らは、上記の方法を発展させた
低コスト化に有効な方法を、最近になつて開発
し、提案した(特開昭61−91329号、同62−83421
号)。これらは、極低炭素鋼中のAl量を極微量と
し、インヒビターとしてのAlNの析出形態を適
正化することによつて、α域での低温焼鈍での二
次再結晶の発生を可能にするというものである。 したがつてこの方法は、先述の脱炭焼鈍の省略
に加え、仕上焼鈍の温度を低くすることができる
というメリツトがあり、低コスト化により大きく
貢献し得るものである。しかしながら、Si1.5%
以上においてリジング防止のために熱延板焼鈍が
不可欠であることは先の方法と変わりがない。ま
たSiが0.5%以上になると、やはり二次再結晶が
不安定にある傾向が認められ、実用上今一歩の感
を否めない。 そこで本発明はこの方法の技術を更に発展さ
せ、上記脱炭焼鈍の省略と仕上焼鈍温度の低下に
加え、熱延板焼鈍の省略をも可能にして低コスト
化を推進するとともに、仕上焼鈍での二次再結晶
の安定性を向上させ磁気特性の優れた方向性電磁
鋼板の安定製造を可能にすることを目的とする。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明者らは上記特開昭62−83421号の技術の
適用下において、リジングの発生を熱延板焼鈍に
よらず防止し、かつまた安定、確実に二次再結晶
を達成する手段を見出すべく、種々の実験、研究
を行つた結果、次のような知見を得た。 一般に極低炭素鋼(C≦0.01%)では、Si含有
量が1.5%以上になると、α−γ変態が消失する。
しかるに、鋼中Mn量を1.0〜2.0%に増量してや
ると、極低炭素の高Si鋼においてもα−γ変態が
生じてくる。 そして斯かるMnの増量は、冷延工程でのリジ
ングの発生を防止することになる。また、仕上焼
鈍工程においては、二次再結晶の安定性の向上に
寄与し、問題とされる0.5%以上のSi含有鋼につ
いても二次再結晶の安定確保を可能にする。 本発明は上記の知見に基づくものであつて、下
記の方向性電磁鋼板ならびにの製造方法を要
旨とする。 C0.01%以下、Si0.5〜2.5%、Mn1.0〜2.0%、
S0.010%以下、Sol.Al0.003〜0.015%、N0.0010
〜0.0100%、残部はFeおよび不可避的不純物か
らなることを特徴とする方向性電磁鋼板。 に示す組成と同じ組成になる熱延鋼板に、
1回の冷間圧延又は中間焼鈍を挟む2回以上の
冷間圧延を施して最終板厚とし、次いで600〜
950℃の連続焼鈍を行い、その後800〜950℃の
仕上焼鈍を実施することを特徴とする方向性電
磁鋼板の製造方法。 以下、本発明の詳細に説明する。 Γまず本発明の方向性電磁鋼板における各成分の
限定理由を述べる。 C:鋼中のC量が0.01%をこえると、鉄損の悪
化や磁気時効の劣化など、磁気特性上好まし
くない現象が顕著となる。よつてCは0.01%
以下とした。 なお、Cは、磁気特性上少なければ少ない
ほど有利であることから、下限はとくに規定
しない。 Si:Siは磁気特性に支配的影響を与える元素で
ある。一般にはSiが多くなるにつれ、鉄損に
ついては改善され、飽和磁束密度の方は逆に
悪化する傾向となる。 本発明の特徴は1つは、仕上焼鈍における
二次再結晶を安定させるためにMnを多く添
加する点にあるが、Si量が2.5%をこえると、
安定した二次再結晶を生じさせるために必要
なMn量が2%を上回ることになり、冷間圧
延性の悪化につながる。このことから、Siの
上限を2.5%に限定した。 なお、Si量の下限規定については、Si0.5
%未満では二次再結晶が自ずと安定化するの
で、敢えて措置を講ずる必要がなく、この範
囲を本発明対象外としたものである。 Siは、実際には上記0.5〜2.5%の範囲内に
おいて、使用目的に応じ求められる磁気特性
(鉄損、磁束密度)バランスが得られるよう
に含有量が決められる。電磁鋼板としての性
能は、基本的にはこのSi量の選定によつて決
定される。 因に、従来一般の方向性電磁鋼板において
は、Si量は3%前後に固定されており、鉄損
と磁束密度の特性バランスに幅がなく、目的
とする用途に対し性能がオーバーしたり、不
足したりする不都合があつた。 Mn:本発明を特徴づける元素である。先にも
述べたとおり、本発明においてMnは冷間圧
延時のリジングの発生防止と二次再結晶の安
定性確保のために使用される。 第1図は、Mn量を変化させて磁気特性
(磁束密度)を調査した結果を示す。供試材
はC0.002〜0.003%、Si0.90〜1.10%、S0.003
%、Sol.Al0.006〜0.008%、N0.0030〜0.0040
%(本発明範囲)でMn量を種々変化させた
もので、そのような組成になる2.2mm厚の熱
延板を0.35mmに冷間圧延し、その後750℃で
20秒間連続焼鈍を行い、880℃で10時間仕上
焼鈍(加熱および均熱初期の4時間は分解ア
ンモニアガス雰囲気、その後水素に切換え)
を実施し、得られた仕上焼材について圧延方
向の磁束密度を調査した結果である。Mn添
加量1.0%未満の範囲においては磁束密度に
大きなバラツキが認められるのに対し、
Mn1.0〜2.0%の領域では磁束密度が高いレ
ベルに安定している。これは、{110}<001>
を主方位とする二次再結晶が安定して生じた
ためである。斯かる二次再結晶の安定化の理
由は、未だ十分に解明されてはいないが、鋼
中のMnが一次再結晶のインヒビターとなる
AlNの分散状態を均一化し、二次再結晶の
安定生成を促す形となるためと考えられる。 なお、図においてはMn2.0%ごえの領域に
おいて、磁束密度が低い値となつているが、
これはα−γ変態点が低下し実施した880℃
の仕上焼鈍がγ域での焼鈍となつたためと思
われる。α−γ変態点はSi量の増加につれ上
昇するので、Mn2%ごえでもSi量によつて
は、上記880℃がα域内となることもあり得、
この場合には良好な磁束密度が得られるとも
考えられる。 ただしMn量が2%をこえた場合、Siが2.5
%まで許容される本発明の条件下では冷間圧
延時の脆性が高くなり、製造上好ましくな
い。 以上のようなことから、Mnは1.0〜2.0%
に限定した。 なお、Mnの鉄損への影響については、
Mnは鋼板の比抵抗を上げ鉄損を低下させる
効果をもつ。しかし本発明のMn添加の目的
は、前述したインヒビターとなるAlNの分
散状態の均一化、およびこれから述べるリジ
ング防止にある。そして本発明範囲のMn量
で二次再結晶が安定して生じるため、鉄損は
著しく低下する。 また、リジング防止の効果は、Mnの添加
によりSi1.5%以上の高Si鋼の場合でもα−
γ変態が生じるようになることよるもので、
本発明範囲のSi量の場合、上記1.0〜2.0%は
リジング防止にとつても有効に寄与する範囲
である。 S:本発明では、AlNを二次再結晶が生じる
までの一次再結晶粒の粒成長を抑制するイン
ヒビターとしている。インヒビターとしては
通常、MnSが利用されるが、これを使用し
ないので、多量のSを添加する必要はない。 また、通常の方向性電磁鋼板では、二次再
結晶の完了した仕上焼鈍の後半期において、
不要となつたインヒビター(MnS)を、
1100〜1200℃という高温での純化焼鈍により
除去することが行われる。しかるに本発明
は、低コスト化のため仕上焼鈍を低温で行う
ことを一つの狙いとしており、上記のような
純化焼鈍はこの目的に合わない。純化処理を
行わなければ、MnSが残り、これが多いと
良好な磁気特性は期待できないことになる。 このようなことからSは、製鋼段階で十分
に低くする必要があり、よつて0.010%以下
の範囲とした。 Sol.Al:一次結晶粒の粒成長を抑えるAlNを形
成させるのに必要な元素であり、その添加量
の規定は本発明において極めて重要な意味を
もつ。 Alの含有量をSol.Al量で0.003〜0.015%と
定めたのは、その下限値未満ではインヒビタ
ーとしてのAlN量の絶対量が不足して十分
な効果が期待できず、一方上限値を超えると
インヒビターの量が多くなり過ぎるととも
に、分布の形態を適当でなくなり、低温仕上
焼鈍で安定した二次再結晶を得ることができ
なくなるからである。 N:インヒビターとしてのAlN形成に不可欠
な元素であり、その意味から少なくとも
0.0010%以上必要とされる。ただし、0.0100
%を超えて含有させても、インヒビター効果
の面で意味がない。よつて、Nは0.0010〜
0.0100%に定めた。 Γ次に本発明の製造方法について述べる。 本発明の方法は、基本的には上記の組成から
なる熱延板を用い、冷間圧延後、一次再結晶焼
鈍(冷延後の焼鈍)および二次再結晶焼鈍(仕
上焼鈍)を経る製造プロセスを適用する。 各工程について説明すると、次のとおりであ
る。 熱延板製造 まず素材は、上記製品組成に一致するもの
を使用する。従来の方向性電磁鋼板は、素材
(熱延板)の段階では0.03〜0.06%程度のC
を含ませているのが通例であり、これは冷延
以降の過程で脱炭焼鈍により低減して製品C
量とされている。かかる工程途中までのC含
有が、最終製品の磁性向上に役立つとの考え
からであるが、本発明はこのようなC含有を
行わずともすぐれた磁気特性が得られるもの
であり、素材鋼中へのC含有は必要ない。む
しろ低コスト化のために経済的に不利な脱炭
焼鈍を省略する意味から、製鋼段階で脱炭を
行つてC量を0.01%以下の極低にしておくこ
とが必要となるのである。 熱延板製造プロセスとしては、特に制限す
るものではない。転炉溶製−連続鋳造−熱延
のプロセスを経るのが常法であるが、本発明
の場合にも、これと同じプロセスによること
ができる。 冷間圧延 1回または2回以上の冷間圧延とする。2
回圧延を実施する場合は、冷延と冷延との間
に軟化のための中間焼鈍の工程を挟む。中間
焼鈍の条件としては、700〜950℃が一般であ
る。 冷延後の焼鈍 安定した二次再結晶を発生させるには、イ
ンヒビターとなるAlNの適正な状態(分布
および形態)ならびに一次再結晶集合組織が
必要である。これを実現するのが冷延後の焼
鈍である。 冷延後の焼鈍は、急速加熱の焼鈍が必要で
あり、これには連続焼鈍が適している。 焼鈍の条件としては、加熱速度は5℃/S
以上とすることが望まれる。焼鈍温度は、
650℃未満では焼鈍の効果が得られず、また
950℃をこえるとAlNの分布および一次再結
晶の粒径等の面で問題が生じる。よつて650
〜950℃の範囲に限定した。 仕上焼鈍 本発明は、成分の適正化により低温の仕上
焼鈍で安定な二次再結晶を生じさせるもので
あり、仕上焼鈍ではMnSを分解してSを除
去するような高温の純化焼鈍を行わない。こ
のことが、コストの低減にむすびつく。 この仕上焼鈍の温度は、800℃未満では十
分な二次再結晶が生じず、良好な磁気特性は
期待でない。また950℃をこえる焼鈍は必要
ないばかりか、コストの上昇を来すことにな
る。また、本発明鋼のような高Mn鋼ではα
領域を外れるものもあり、意味がない。この
ようなことから焼鈍温度は、800〜950℃に規
定した。 〔実施例〕 第1表に示す種々の成分系の熱延板に同表に示
す条件の冷延→連続焼鈍→仕上焼鈍(加熱および
均熱初期の4時間は分解アンモニアガス雰囲気、
その後水素に切換え)を施し、圧延方向の鉄損と
磁束密度を測定した。測定は、JIS C2550により
幅30mm、長さ280mmのエプスタイン試片を圧延方
向より16〜28枚採取して、750℃で2hの歪取焼鈍
後に行つた。 結果を同表右欄に示す。また、同表には、製造
過程におけるリジング発生の状況も併せて示し
た。
性電磁鋼板およびその製造方法に関する。 〔従来の技術〕 方向性電磁鋼板は主として変圧器や発電機の鉄
心に用いられる電磁気材料であり、一般には圧延
方向の励磁特性と鉄損特性に優れた3%(重量
%、以下同様)前後のSiを含有する材料を使用し
ている。 このような方向性電磁鋼板の製造においては、
熱間圧延後に、熱延板焼鈍および冷間圧延後の連
続脱炭焼鈍、更には1000℃以上の高温の仕上焼鈍
等の特殊な熱処理工程を必要とする。このため、
一般の方向性電磁鋼板は、コストの高いものとな
つている。 このコストの問題を解決すべく、従来より種々
の研究開発が進められ、その中で例えば特開昭57
−207114号に示されるように素材として極低炭素
鋼を用い、工程途中での脱炭焼鈍を省略する方法
が提案された。これは基本的には素材鋼中に所定
量のAlとNを添加しておき、仕上げ焼鈍前に
AlNを析出させ、これを二次再結晶前の結晶粒
粗大化防止のためのインヒビターとして利用する
ことによつて、仕上焼鈍工程での二次再結晶を生
じさせるというものである。 〔発明が解決しようとする問題点〕 しかしながらこの方法は、極低炭素鋼を使用す
るため、Si量が1.5%以上ではα−γ変態が消失
してリジングが生じ易くなる。このため、熱延板
の焼鈍を欠くことができない。また、最終の仕上
げ焼鈍も、一般の場合と変わらず1000℃以上の高
温焼鈍が必要とされる。つまり、脱炭焼鈍は省略
できるけれども、他の熱処理については経済的メ
リツトがなく、コストも低減の有効策とはなり得
ないのである。 それに、この方法はAlNのイヒビター効果を
十分に出すことができず、安定した二次再結晶を
実現することが不可能であり、この点でも実用上
十分なものとは言い難いものであつた。 一方、本発明者らは、上記の方法を発展させた
低コスト化に有効な方法を、最近になつて開発
し、提案した(特開昭61−91329号、同62−83421
号)。これらは、極低炭素鋼中のAl量を極微量と
し、インヒビターとしてのAlNの析出形態を適
正化することによつて、α域での低温焼鈍での二
次再結晶の発生を可能にするというものである。 したがつてこの方法は、先述の脱炭焼鈍の省略
に加え、仕上焼鈍の温度を低くすることができる
というメリツトがあり、低コスト化により大きく
貢献し得るものである。しかしながら、Si1.5%
以上においてリジング防止のために熱延板焼鈍が
不可欠であることは先の方法と変わりがない。ま
たSiが0.5%以上になると、やはり二次再結晶が
不安定にある傾向が認められ、実用上今一歩の感
を否めない。 そこで本発明はこの方法の技術を更に発展さ
せ、上記脱炭焼鈍の省略と仕上焼鈍温度の低下に
加え、熱延板焼鈍の省略をも可能にして低コスト
化を推進するとともに、仕上焼鈍での二次再結晶
の安定性を向上させ磁気特性の優れた方向性電磁
鋼板の安定製造を可能にすることを目的とする。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明者らは上記特開昭62−83421号の技術の
適用下において、リジングの発生を熱延板焼鈍に
よらず防止し、かつまた安定、確実に二次再結晶
を達成する手段を見出すべく、種々の実験、研究
を行つた結果、次のような知見を得た。 一般に極低炭素鋼(C≦0.01%)では、Si含有
量が1.5%以上になると、α−γ変態が消失する。
しかるに、鋼中Mn量を1.0〜2.0%に増量してや
ると、極低炭素の高Si鋼においてもα−γ変態が
生じてくる。 そして斯かるMnの増量は、冷延工程でのリジ
ングの発生を防止することになる。また、仕上焼
鈍工程においては、二次再結晶の安定性の向上に
寄与し、問題とされる0.5%以上のSi含有鋼につ
いても二次再結晶の安定確保を可能にする。 本発明は上記の知見に基づくものであつて、下
記の方向性電磁鋼板ならびにの製造方法を要
旨とする。 C0.01%以下、Si0.5〜2.5%、Mn1.0〜2.0%、
S0.010%以下、Sol.Al0.003〜0.015%、N0.0010
〜0.0100%、残部はFeおよび不可避的不純物か
らなることを特徴とする方向性電磁鋼板。 に示す組成と同じ組成になる熱延鋼板に、
1回の冷間圧延又は中間焼鈍を挟む2回以上の
冷間圧延を施して最終板厚とし、次いで600〜
950℃の連続焼鈍を行い、その後800〜950℃の
仕上焼鈍を実施することを特徴とする方向性電
磁鋼板の製造方法。 以下、本発明の詳細に説明する。 Γまず本発明の方向性電磁鋼板における各成分の
限定理由を述べる。 C:鋼中のC量が0.01%をこえると、鉄損の悪
化や磁気時効の劣化など、磁気特性上好まし
くない現象が顕著となる。よつてCは0.01%
以下とした。 なお、Cは、磁気特性上少なければ少ない
ほど有利であることから、下限はとくに規定
しない。 Si:Siは磁気特性に支配的影響を与える元素で
ある。一般にはSiが多くなるにつれ、鉄損に
ついては改善され、飽和磁束密度の方は逆に
悪化する傾向となる。 本発明の特徴は1つは、仕上焼鈍における
二次再結晶を安定させるためにMnを多く添
加する点にあるが、Si量が2.5%をこえると、
安定した二次再結晶を生じさせるために必要
なMn量が2%を上回ることになり、冷間圧
延性の悪化につながる。このことから、Siの
上限を2.5%に限定した。 なお、Si量の下限規定については、Si0.5
%未満では二次再結晶が自ずと安定化するの
で、敢えて措置を講ずる必要がなく、この範
囲を本発明対象外としたものである。 Siは、実際には上記0.5〜2.5%の範囲内に
おいて、使用目的に応じ求められる磁気特性
(鉄損、磁束密度)バランスが得られるよう
に含有量が決められる。電磁鋼板としての性
能は、基本的にはこのSi量の選定によつて決
定される。 因に、従来一般の方向性電磁鋼板において
は、Si量は3%前後に固定されており、鉄損
と磁束密度の特性バランスに幅がなく、目的
とする用途に対し性能がオーバーしたり、不
足したりする不都合があつた。 Mn:本発明を特徴づける元素である。先にも
述べたとおり、本発明においてMnは冷間圧
延時のリジングの発生防止と二次再結晶の安
定性確保のために使用される。 第1図は、Mn量を変化させて磁気特性
(磁束密度)を調査した結果を示す。供試材
はC0.002〜0.003%、Si0.90〜1.10%、S0.003
%、Sol.Al0.006〜0.008%、N0.0030〜0.0040
%(本発明範囲)でMn量を種々変化させた
もので、そのような組成になる2.2mm厚の熱
延板を0.35mmに冷間圧延し、その後750℃で
20秒間連続焼鈍を行い、880℃で10時間仕上
焼鈍(加熱および均熱初期の4時間は分解ア
ンモニアガス雰囲気、その後水素に切換え)
を実施し、得られた仕上焼材について圧延方
向の磁束密度を調査した結果である。Mn添
加量1.0%未満の範囲においては磁束密度に
大きなバラツキが認められるのに対し、
Mn1.0〜2.0%の領域では磁束密度が高いレ
ベルに安定している。これは、{110}<001>
を主方位とする二次再結晶が安定して生じた
ためである。斯かる二次再結晶の安定化の理
由は、未だ十分に解明されてはいないが、鋼
中のMnが一次再結晶のインヒビターとなる
AlNの分散状態を均一化し、二次再結晶の
安定生成を促す形となるためと考えられる。 なお、図においてはMn2.0%ごえの領域に
おいて、磁束密度が低い値となつているが、
これはα−γ変態点が低下し実施した880℃
の仕上焼鈍がγ域での焼鈍となつたためと思
われる。α−γ変態点はSi量の増加につれ上
昇するので、Mn2%ごえでもSi量によつて
は、上記880℃がα域内となることもあり得、
この場合には良好な磁束密度が得られるとも
考えられる。 ただしMn量が2%をこえた場合、Siが2.5
%まで許容される本発明の条件下では冷間圧
延時の脆性が高くなり、製造上好ましくな
い。 以上のようなことから、Mnは1.0〜2.0%
に限定した。 なお、Mnの鉄損への影響については、
Mnは鋼板の比抵抗を上げ鉄損を低下させる
効果をもつ。しかし本発明のMn添加の目的
は、前述したインヒビターとなるAlNの分
散状態の均一化、およびこれから述べるリジ
ング防止にある。そして本発明範囲のMn量
で二次再結晶が安定して生じるため、鉄損は
著しく低下する。 また、リジング防止の効果は、Mnの添加
によりSi1.5%以上の高Si鋼の場合でもα−
γ変態が生じるようになることよるもので、
本発明範囲のSi量の場合、上記1.0〜2.0%は
リジング防止にとつても有効に寄与する範囲
である。 S:本発明では、AlNを二次再結晶が生じる
までの一次再結晶粒の粒成長を抑制するイン
ヒビターとしている。インヒビターとしては
通常、MnSが利用されるが、これを使用し
ないので、多量のSを添加する必要はない。 また、通常の方向性電磁鋼板では、二次再
結晶の完了した仕上焼鈍の後半期において、
不要となつたインヒビター(MnS)を、
1100〜1200℃という高温での純化焼鈍により
除去することが行われる。しかるに本発明
は、低コスト化のため仕上焼鈍を低温で行う
ことを一つの狙いとしており、上記のような
純化焼鈍はこの目的に合わない。純化処理を
行わなければ、MnSが残り、これが多いと
良好な磁気特性は期待できないことになる。 このようなことからSは、製鋼段階で十分
に低くする必要があり、よつて0.010%以下
の範囲とした。 Sol.Al:一次結晶粒の粒成長を抑えるAlNを形
成させるのに必要な元素であり、その添加量
の規定は本発明において極めて重要な意味を
もつ。 Alの含有量をSol.Al量で0.003〜0.015%と
定めたのは、その下限値未満ではインヒビタ
ーとしてのAlN量の絶対量が不足して十分
な効果が期待できず、一方上限値を超えると
インヒビターの量が多くなり過ぎるととも
に、分布の形態を適当でなくなり、低温仕上
焼鈍で安定した二次再結晶を得ることができ
なくなるからである。 N:インヒビターとしてのAlN形成に不可欠
な元素であり、その意味から少なくとも
0.0010%以上必要とされる。ただし、0.0100
%を超えて含有させても、インヒビター効果
の面で意味がない。よつて、Nは0.0010〜
0.0100%に定めた。 Γ次に本発明の製造方法について述べる。 本発明の方法は、基本的には上記の組成から
なる熱延板を用い、冷間圧延後、一次再結晶焼
鈍(冷延後の焼鈍)および二次再結晶焼鈍(仕
上焼鈍)を経る製造プロセスを適用する。 各工程について説明すると、次のとおりであ
る。 熱延板製造 まず素材は、上記製品組成に一致するもの
を使用する。従来の方向性電磁鋼板は、素材
(熱延板)の段階では0.03〜0.06%程度のC
を含ませているのが通例であり、これは冷延
以降の過程で脱炭焼鈍により低減して製品C
量とされている。かかる工程途中までのC含
有が、最終製品の磁性向上に役立つとの考え
からであるが、本発明はこのようなC含有を
行わずともすぐれた磁気特性が得られるもの
であり、素材鋼中へのC含有は必要ない。む
しろ低コスト化のために経済的に不利な脱炭
焼鈍を省略する意味から、製鋼段階で脱炭を
行つてC量を0.01%以下の極低にしておくこ
とが必要となるのである。 熱延板製造プロセスとしては、特に制限す
るものではない。転炉溶製−連続鋳造−熱延
のプロセスを経るのが常法であるが、本発明
の場合にも、これと同じプロセスによること
ができる。 冷間圧延 1回または2回以上の冷間圧延とする。2
回圧延を実施する場合は、冷延と冷延との間
に軟化のための中間焼鈍の工程を挟む。中間
焼鈍の条件としては、700〜950℃が一般であ
る。 冷延後の焼鈍 安定した二次再結晶を発生させるには、イ
ンヒビターとなるAlNの適正な状態(分布
および形態)ならびに一次再結晶集合組織が
必要である。これを実現するのが冷延後の焼
鈍である。 冷延後の焼鈍は、急速加熱の焼鈍が必要で
あり、これには連続焼鈍が適している。 焼鈍の条件としては、加熱速度は5℃/S
以上とすることが望まれる。焼鈍温度は、
650℃未満では焼鈍の効果が得られず、また
950℃をこえるとAlNの分布および一次再結
晶の粒径等の面で問題が生じる。よつて650
〜950℃の範囲に限定した。 仕上焼鈍 本発明は、成分の適正化により低温の仕上
焼鈍で安定な二次再結晶を生じさせるもので
あり、仕上焼鈍ではMnSを分解してSを除
去するような高温の純化焼鈍を行わない。こ
のことが、コストの低減にむすびつく。 この仕上焼鈍の温度は、800℃未満では十
分な二次再結晶が生じず、良好な磁気特性は
期待でない。また950℃をこえる焼鈍は必要
ないばかりか、コストの上昇を来すことにな
る。また、本発明鋼のような高Mn鋼ではα
領域を外れるものもあり、意味がない。この
ようなことから焼鈍温度は、800〜950℃に規
定した。 〔実施例〕 第1表に示す種々の成分系の熱延板に同表に示
す条件の冷延→連続焼鈍→仕上焼鈍(加熱および
均熱初期の4時間は分解アンモニアガス雰囲気、
その後水素に切換え)を施し、圧延方向の鉄損と
磁束密度を測定した。測定は、JIS C2550により
幅30mm、長さ280mmのエプスタイン試片を圧延方
向より16〜28枚採取して、750℃で2hの歪取焼鈍
後に行つた。 結果を同表右欄に示す。また、同表には、製造
過程におけるリジング発生の状況も併せて示し
た。
以上の説明から明らかなように本発明によれ
ば、Si0.5〜2.5%の方向性電磁鋼板の製造におい
て、リジング防止のための熱延板焼鈍および工程
途中での脱炭焼鈍を省略するとともに、仕上焼鈍
に低温焼鈍を採用することでコストの大巾節減が
実現でき、しかも磁気特性が非常にすぐれ、リジ
ングの発生もない高性能方向性電磁鋼板を安定し
て得ることが可能となる。したがつて本発明は産
業上極めて有用な発明ということができる。
ば、Si0.5〜2.5%の方向性電磁鋼板の製造におい
て、リジング防止のための熱延板焼鈍および工程
途中での脱炭焼鈍を省略するとともに、仕上焼鈍
に低温焼鈍を採用することでコストの大巾節減が
実現でき、しかも磁気特性が非常にすぐれ、リジ
ングの発生もない高性能方向性電磁鋼板を安定し
て得ることが可能となる。したがつて本発明は産
業上極めて有用な発明ということができる。
第1図は、Mnの磁束密度に対する影響を調査
した結果を示すプロツト図である。
した結果を示すプロツト図である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 重量%で、C0.01%以下、Si0.5〜2.5%、
Mn1.0〜2.0%、S0.010%以下、Sol.Al0.003〜
0.015%、N0.0010〜0.0100%、残部はFeおよび不
可避的不純物からなることを特徴とする方向性電
磁鋼板。 2 重量%で、C0.01%以下、Si0.5〜2.5%、
Mn1.0〜2.0%、S0.010%以下、Sol.Al0.003〜
0.015%、N0.0010〜0.0100%、残部はFeおよび不
可避的不純物からなる熱延鋼板に、1回の冷間圧
延又は中間焼鈍を挟む2回以上の冷間圧延を施し
て最終板厚とし、次いで650〜950℃の連続焼鈍を
行い、その後800〜950℃の仕上焼鈍を実施するこ
とを特徴とする方向性電磁鋼板の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27665087A JPH01119644A (ja) | 1987-10-30 | 1987-10-30 | 方向性電磁鋼板およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27665087A JPH01119644A (ja) | 1987-10-30 | 1987-10-30 | 方向性電磁鋼板およびその製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH01119644A JPH01119644A (ja) | 1989-05-11 |
| JPH0564701B2 true JPH0564701B2 (ja) | 1993-09-16 |
Family
ID=17572409
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP27665087A Granted JPH01119644A (ja) | 1987-10-30 | 1987-10-30 | 方向性電磁鋼板およびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH01119644A (ja) |
Families Citing this family (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH03111516A (ja) * | 1989-09-25 | 1991-05-13 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 方向性電磁鋼板の製造方法 |
| JPH04259329A (ja) * | 1991-02-12 | 1992-09-14 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 打抜き性の優れた方向性電磁鋼板の製造方法 |
| JP2639226B2 (ja) * | 1991-03-15 | 1997-08-06 | 住友金属工業株式会社 | 方向性電磁鋼板およびその製造方法 |
| JPH05186828A (ja) * | 1992-01-10 | 1993-07-27 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 低鉄損方向性電磁鋼板の製造方法 |
| EP4335939A4 (en) | 2021-05-31 | 2024-10-16 | JFE Steel Corporation | PROCESS FOR THE MANUFACTURE OF A GRAIN-ORIENTED ELECTRICAL STEEL SHEET |
-
1987
- 1987-10-30 JP JP27665087A patent/JPH01119644A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH01119644A (ja) | 1989-05-11 |
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