JPH0564713A - 滴下性通気フイルターを用いた空気清浄システム - Google Patents

滴下性通気フイルターを用いた空気清浄システム

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JPH0564713A
JPH0564713A JP3051753A JP5175391A JPH0564713A JP H0564713 A JPH0564713 A JP H0564713A JP 3051753 A JP3051753 A JP 3051753A JP 5175391 A JP5175391 A JP 5175391A JP H0564713 A JPH0564713 A JP H0564713A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 滴下性通気フィルターを用いた空気清浄シス
テムに関し、急激な圧力損失の上昇やカビ等の増殖を防
止して、長期間空気清浄効果を発揮しえる空気清浄シス
テムを目的とする。 【構成】 構成繊維として平均繊度は0.1デニール以下
の疎水性合成有機重合体が用いられてなる不織布が使用
された滴下性通気フィルターで、耐水圧150mmAq以上の
滴下性通気フィルターを用いて構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、クリーンルームなどの
空調システムにおいて、外気もしくは循環空気から粒子
や化学物質を水洗浄後、気液体混合の過湿度状態で除去
する新規な空気清浄システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、汚染空気を清浄化する一つの方法
として、該汚染空気を水で洗浄し、次に空気中の水分を
エリミネーターで除去して、その後セルローズフィルタ
ーやガラスフィルターで微粒子や化学物質などを取り除
いて清浄な空気を得るという方法がある。
【0003】しかし、この方法で用いられる従来フィル
ターは水分を吸収してフィルターの空隙を埋め、これに
ダストが付いて急速な圧力損失を招く欠点がある。これ
を防ぐために粗いフィルターを使用すると今度は捕集効
率が低下する。また従来フィルターは長期間にわたり水
分を保持するため、バクテリアやカビが増殖するという
欠点もあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、上
述のような点に鑑み、汚れた空気を過湿度状態で清浄化
するに際して、水分によるフィルターの急激な圧力損失
の上昇や、バクテリアやカビの増殖を防止することに顕
著な効果を有し、所望の空気清浄化効果を長期間にわた
り発揮することのできる新規な空気清浄システムを提供
することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
本発明の空気清浄システムは、汚れた空気を過湿度状態
で清浄化する空気清浄システムにおいて、疎水性合成有
機重合体が用いられてなる不織布が使用された滴下性通
気フィルターを用いてなることを特徴とする空気清浄シ
ステムである。
【0006】
【作用】以下、さらに詳しく本発明について説明をす
る。本発明の空気清浄システムは、代表例として図1に
示すように、クリーンルーム、工場、ビルなどの清浄室
1に清浄化空気を供給する外部清浄機2、または再清浄
機3に使用するものである。
【0007】外部清浄機2の例は、図2に示すように、
汚れた空気を加熱室5に通して一定温度にする。この空
気を水洗浄室6で噴流水を使用して大きな粒子や化学物
質を取り除くとともに、湿った空気を得る。そのときに
発生した過剰な水分をエリミネーター7で取り除いた
後、冷却室8で一定温度の空気に冷却する。その冷却さ
れた気液混合の過湿度空気を、滴下性通気フィルター室
9に導いて微粒子やその他物質を再度除いた後、再加熱
室10で空気を暖めて、所望の最終温度と湿度の空気に調
整して、目的とする清浄室1に超高性能フィルター4を
通して供給する。
【0008】再清浄機3の例は、図3に示すように、汚
れた循環空気を活性炭フィルター室11で有機物ガスある
いはミストを取り除き、水洗浄室6で無機物の除去と過
湿度の付与を行ない、冷却室8で所定温度の過湿度空気
に調整して、滴下性通気フィルター室9で気液混合体か
ら微粒子を取り除き、その後、再加熱室10でたとえば24
℃、相対湿度45%などの所望の温湿度の清浄空気にし
て、清浄室1へ該調温調湿後の空気を供給するものであ
る。
【0009】このような空気清浄システムは、滴下性通
気フィルター室を中心にして、逐次目的に合わせて追加
や変更して使用できる。本発明に使用する滴下性通気フ
ィルターユニットの例を図4に示す。同図に示したよう
に、たとえば、滴下性通気フィルターユニット12はフレ
ーム13、滴下通気性フィルター14とセパレーター15から
なる。
【0010】該滴下性通気フィルター14は疎水性合成有
機重合体が用いられてなる不織布が使用されてなるもの
であればよく、特にその不織布の構成繊維の繊度等は限
定されないが、本発明者らの各種知見によれば、少なく
とも構成繊維として平均繊度0.1デニール以下の疎水性
合成有機重合体が用いられてなる不織布が使用されてな
るとともに、かつ耐水圧が 150mmAq以上である滴下性通
気フィルターを用いてなるものが好ましい。中でも、平
均繊度が0.1デニール以下の疎水性合成有機重合体繊維
は、0.05デニール以下のものであることがより好ましい
ものである。
【0011】すなわち、本発明に用いられる不織布は繊
度が細く、耐水圧がある程度高いものが好ましく、しか
して不織布は、上述のような極細繊維を達成できてかつ
適当な繊維径分布を持つものを用いるのがよいことか
ら、メルトブロー不織布が好ましく使用されるが、特に
限定はされない。本発明において用いられる上述の少な
くとも構成繊維として平均繊度0.1デニール以下の疎水
性合成有機重合体が用いられてなる不織布よりなりであ
りかつ耐水圧が 150mmAq以上である滴下性通気フィルタ
ーの作用・機能は、該フィルター箇所において空気中の
水分が水滴となってくっついて、該水滴は重力方向に落
下する(このような性質を本発明では滴下性と呼ぶ)な
どして本発明の空気清浄システムの系外に排除させるこ
とができ、そのため、フィルターの目づまりが起こらず
圧力損失の上昇もなく、カビやバクテリヤの増繁殖など
の問題もほとんどない。そして、このような性質を実現
するために、疎水性である合成有機重合体で該不織布が
構成されていることが重要であり、また、耐水圧も一定
レベル以上に高いことが要求されるのである。
【0012】疎水性合成有機重合体には、繊維化ができ
る臨界表面張力が50dyne/cm以下のポリオレフィン系の
ポリプロピレンやポリエチレン、ポリエステル、フッ素
樹脂などを使用するのがよい。さらに、滴下性を増すた
めシリコン系やフッ素系などの撥水剤を付加することも
可能であり、また好ましい。臨界表面張力は、ポリマー
ハンドブック(Willy-Interscience Publication)の測定
法に準じる。滴下性通気フィルターの耐水圧は、 150mm
Aq以上はあることが好ましい。さらには好ましくは 250
mmAq以上を有することである。ここで耐水圧の測定はJI
S-1092に準じる。また、本発明者らの知見によれば、耐
水圧の上限は、特別に限定されるものではないが、一般
的には、通気性などとの兼ね合いから1000mmAq程度まで
が実際的なようである。耐水圧として 150mmAq以上を得
るためには、疎水性合成有機重合体を用いることと、併
せて構成繊維の細繊維化、緻密化、不織布の均一化を図
ることが重要である。
【0013】また、不織布に抗菌性を付与するため銀や
銅を担持したゼオライトなどの抗菌剤をポリマー中に練
り込んだり、またはコーティングしたりすることも可能
である。また、さらに、静電気を常時有するエレクトレ
ット繊維不織布を使用することも非常に好ましいもので
ある。このようにエレクトレット不織布を用いる場合、
その表面電荷密度は2×10-10 クローン/cm2 以上であ
るものを用いるのが、より良好なフィルター性能を得る
ことができるので好ましい。
【0014】この表面電荷密度の測定法を図5に示す。
すなわち、アース電極16の上に試料17を置き、上方より
測定電極18を接触させて電極に試料電荷を誘起させる。
この電荷を既知のコンデンサー19に導き、コンデンサー
の電圧を電位計20で測定する。この結果を用いて下式か
ら表面電荷密度を求めるものである。 σ=C・V/S ここで、σは表面電荷密度(クローン/cm2)、Cはコン
デンサー容量(ファラッド)、Vは電圧(ボルト)、S
は試料面積(cm2)である。
【0015】特に、滴下性通気フィルターにエレクトレ
ット繊維フィルターを用いることによって低圧力損失、
高捕集を併せてより良好に達成することができる。滴下
性通気フィルターの充填率は、上述の滴下性を良好に発
揮する効果の点から、本発明者らの各種知見によれば0.
04〜0.3とするのが好ましい。ここで、充填率は不織布
を構成する繊維が単位体積に占める割合である。
【0016】本発明において、滴下性通気フィルター
は、極細繊維でできているために柔らかく、風圧や水圧
による影響を受けて変形するため気流が偏流して安定性
が不足する場合がある。このため積層構造にしてこれを
防ぐことが好ましく、たとえば図6に示すように、平均
繊度0.1デニール以下の不織布21と平均繊度0.3デニー
ル以上の不織布22などを積層して用いるのが好ましいも
のである。また、この積層不織布は、熱接着されている
ものまたは撥水性のある樹脂などで接着されているもの
であることが好ましい。積層構造の上流側を平均繊度0.
1デニール以下の不織布にする方が滴下性通気効果の点
から好ましい。また、積層不織布がエレクトレット化さ
れていれば、さらに好ましい。
【0017】滴下性通気フィルターユニットの設置方法
は、垂直方向でもよいが、図7にモデルを示したように
支持台23上にフィルターユニット12を図4に示したよう
な、フィルター面を鉛直方向にして設置するのがさらに
好ましい。これはフィルター表面の水滴を落下しやすく
して、圧力損失の上昇を防ぐのに役立つ。本発明の空気
清浄システムでは、フィルター表面にバクテリヤやカビ
を発生させないために、ときどき抗菌剤を含む水で洗浄
することもでき、そのような定期的もしくは不定期に洗
浄することも好ましいものである。
【0018】すなわち、本発明のシステムではもともと
バクテリヤやカビを発生させ難いものである他、さら
に、疎水性繊維よりなりかつ耐水性のある不織布フィル
ターを用いているために、このような水洗浄なども十分
に効果的に可能なものであり、ますます上述のバクテリ
ヤやカビの発生防止に高い効果を長期にわたり得ること
ができるものである。
【0019】なお、この洗浄をする場合、水洗浄に使用
する水は、適宜その成分を選択することができるが、目
的にあわせて脱塩水を用いるのが実際上望ましい。
【0020】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明の具体的構
成、効果について説明をする。 実施例1 ポリプロピレンからなるエレクトレット化メルトブロー
不織布とスパンボンド不織布を積層したものを滴下性通
気フィルターとして使用した。具体的には、平均繊度0.
03デニール、目付20g/mm2 、耐水圧 255mmAq、表面電
荷密度6×10-1 0 クーロン/cm2 のエレクトレット化メ
ルトブロー不織布に対して、平均繊度5デニール、目付
50g/m2 、熱接着タイプのポリプロピレンスパンボン
ド不織布を、ホットメルト接着剤によって接合させて積
層構造のフィルターとしたものである。積層品の耐水圧
は 260mmAqであった。この滴下性通気フィルターを用い
て、図4に示すフィルターユニットを作った。該ユニッ
トのサイズは、たて 610mm、よこ 610mm、深さ 150mmで
ある。プリーツ数は62山で、各山間にセパレーターを入
れた。このフィルターユニット10個を鉛直面に設置し
た。
【0021】かかるユニットを用いて、本発明の図2に
示す空気清浄システムに外気を12,000m3 /hrを流し
て、24℃、相対湿度45%の清浄空気を得る運転を1ケ月
間行なった。すなわち、具体的には、まず外気を加熱室
5で加熱して、その後、水洗浄室6で水洗浄して粒子や
化学物質を除去しながら湿った18℃の空気を得る。さら
に、水洗時に生じた過剰水分をエリミネーター7で取り
除く。その後、冷却室8で空気を温度13℃の過湿度にし
て、この空気を滴下性通気フィルター室9に導入し上述
の滴下性通気フィルターユニット面に対して鉛直下面か
ら通して清浄空気とした。かかる清浄化プロセスにおい
て滴下性通気フィルター表面で水分が水滴化して落下す
ることが認められた。さらに、清浄空気を加熱室10で温
度24℃と、相対湿度45%にしてクリーンルームへ送り清
浄空気の供給を行なった。
【0022】かかる運転の1ケ月経過後のフィルターの
圧力損失の上昇率は、初期圧力損失に対して10%と低
く、バクテリアの発生も認められなかった。これに対し
て、従来のガラスフィルターを使用した場合は、圧力損
失の上昇率が30%となり、バクテリアの発生も僅かに認
められた。 実施例2 循環空気を清浄化する図3に示したシステムを構成し
た。
【0023】具体的には、実施例1に用いたフィルター
ユニットを、滴下性通気フィルター室に10個、垂直方向
に取り付けた。再清浄化する空気流量11,000m3 /hr、
温度24℃、湿度45%を、まず活性炭を用いたフィルター
室11を通過して有機溶剤ガスやミストなどを取り除き、
次いで水1000リットル/分を使用する水洗浄室6を通っ
て無機物質を取り除き、冷却室8で13℃で気液混合の過
湿度空気に調整して、滴下性通気フィルター室9で気液
混合の状態から微粒子を取り除き、その後、再加熱室10
にて再加熱して24℃、45%のクリーン空気を作り、これ
をクリーンルームに供給した。
【0024】この条件で1ケ月間運転したが、滴下性通
気フィルター室の圧力損失は、初期の8%アップにしか
すぎず、またバクテリアの発生は認められず、従来フィ
ルターに比して優れた特性を示した。
【0025】
【発明の効果】以上述べた通りの滴下性通気フィルター
を用いてなる本発明の空気清浄システムによれば、急激
な圧力損失もなく、捕集効率の低下もなく、またバクテ
リヤやカビの発生もなく、汚染空気の浄化を長期間にわ
たって行なうことができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の空気清浄システムを用いた全体
のシステムの説明図である。
【図2】図2は本発明の空気清浄システムの1つである
外部清浄機の1例を示したモデル構成図である。
【図3】図3は本発明の空気清浄システムの1つである
再清浄機の1例を示したモデル構成図である。
【図4】図4は本発明に用いられ得る滴下性通気フィル
ターユニットの構造例を示したモデル図である。
【図5】図5はエレクトレット不織布の表面電荷密度の
測定方法を説明するモデル図である。
【図6】図6は滴下性通気フィルターとして積層フィル
ター構造とした場合の構造を示したモデル図である。
【図7】図7は滴下性通気フィルターユニットの設置方
法の1例を示したモデル図である。
【符号の説明】
1…清浄室 2…外部清浄機 3…再清浄機 4…超高性能フィルター 5…加熱室 6…水洗浄室 7…エリミネーター 8…冷却室 9…滴下性通気フィルター室 10…再加熱室 11…活性炭フィルター室 12…破水性フィルターユニット 13…フレーム 14…滴下性通気フィルター 15…セパレーター 16…アース電極 17…エレクトレット試料 18…測定電極 19…コンデンサー 20…電位計 21…平均繊度0.1d以下の不織布 22…平均繊度0.3d以上の不織布 23…支持台
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01D 50/00 B 7059−4D (72)発明者 富樫 良一 滋賀県大津市園山1丁目1番1号 東レ株 式会社滋賀事業場内 (72)発明者 佐久間 昭一 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 藤江 信夫 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 中野 勝之 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 栗原 浩久 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 汚れた空気を過湿度状態で清浄化する空
    気清浄システムにおいて、構成繊維として疎水性合成有
    機重合体が用いられてなる不織布が使用された滴下性通
    気フィルターを用いてなることを特徴とする空気清浄シ
    ステム。
  2. 【請求項2】 滴下性通気フィルターは耐水圧 150mmAq
    以上であり、かつ疎水性合成有機重合体の平均繊度は0.
    1デニール以下である事を特徴とする請求項1記載の空
    気清浄システム。
  3. 【請求項3】 滴下性通気フィルターがエレクトレット
    フィルターであることを特徴とする請求項1或いは2記
    載の空気清浄システム。
  4. 【請求項4】 滴下性通気フィルターがエレクトレット
    化メルトブロー不織布フィルターであることを特徴とす
    る請求項1或いは2記載の空気清浄システム。
  5. 【請求項5】 滴下性通気フィルターが積層構造を有す
    ることを特徴とする請求項1或いは2記載の空気清浄シ
    ステム。
  6. 【請求項6】 滴下性通気フィルターの設置面が、実質
    的に鉛直方向であることを特徴とする請求項1或いは2
    記載の空気清浄システム。
  7. 【請求項7】 滴下性通気フィルターが、殺菌性を有す
    るものであることを特徴とする請求項1記載の空気清浄
    システム。
  8. 【請求項8】 滴下性通気フィルターが、殺菌洗浄され
    るものであることを特徴とする請求項1或いは2記載の
    空気清浄システム。
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