JPH0565399B2 - - Google Patents

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JPH0565399B2
JPH0565399B2 JP62298058A JP29805887A JPH0565399B2 JP H0565399 B2 JPH0565399 B2 JP H0565399B2 JP 62298058 A JP62298058 A JP 62298058A JP 29805887 A JP29805887 A JP 29805887A JP H0565399 B2 JPH0565399 B2 JP H0565399B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、小型漁船やボート等の小型船舶を港
湾や川、船留まり等に浮上状態で保管するための
浮舟渠に関する。
〔従来の技術〕
従来より、小型船舶の海上における貝藻類付着
の防染対策として、定期的に海岸のスロープ、造
船所などしかるべき施設等に揚陸してこれらをか
き落とし、防汚塗料を塗装したり非使用時にはマ
リーナ等陸上に引き揚げて保管したりしていた。
また最近では古くからあつた船舶用浮ドツクの
構造を母体としたボート等小型船舶用の水上での
保管台等が使用されている。
これらは、例えば第10図のように、断面が丸
形かほぼ四角形の浮体11を二本用いた構造とな
つている。これらの浮体11を、鋼材や木材等の
連結材12で平行につなぎ、その上に船Sを載荷
する。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、これらの保管台は、浮体11内
が単一の空胴となつているため、上下架に際し、
前後に著しく傾斜を来して甚だ不安定であつた。
また浮体11上の連結材12上に船を載せるた
めに保管台に対して船Sの重心位置が高くなり、
同じく上下架に際し前後はもとより左右も不安定
になりやすかつた。その対策として、保管台の全
幅に比較してかなり広い幅を持つことが必要とな
る。
そのため、一隻当たりの水面使用面積が極端に
大となつて、一般的に狭い河川、船留まり等にお
いての使用が制限され、水面環境上好ましくない
状況であつた。
本発明はこのような種々の問題点を解消する新
しい浮舟渠として創案されたものであり、種々の
傾斜現象に対する安全対策及び水面環境を考慮に
入れた製品寸法の選択性、融通性を重視し、使用
に当たつてあらゆる角度に傾斜しない、また外形
を広くも狭くも設計可能で、且つ浮舟渠上に載荷
する小型船舶の安全度をさらに向上させることを
目的とするものである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明の浮舟渠の構造は、その目的を達成する
ため、左右一対の浮体と該浮体を相互に連結する
複数の横梁とからなる浮舟渠において、前記浮体
の上面を船底下面に対応して傾斜させると共に、
前記浮体を、内側から外側に向かつて高さが大と
なる断面形状としたことを特徴とする。
浮体長手方向両端部の天井部には、前記浮体内
部の断面積を浮体端部側に向かつて小とする水中
での空気残留防止兼自重軽減用の浮力部を設ける
ことにより、下架時において多少の傾斜状態でも
残留空気による降下停止を招くことなく円滑に下
架することができるようにすることができる。併
せて、水中での浮舟渠の自重を軽減させるほか、
後述する多くの利点を有する。
また、浮体内長手方向中央部で複数に区画し、
それぞれの区画内に通気、通水による浮沈手段を
備えることにより、上下架時の姿勢を水平に保つ
て使用上の安全をさらに向上させることができ
る。
〔作用〕
浮舟渠使用時の左右安定度についての実験結果
によれば、長手方向に複数区画を持つ浮体を二本
並列させた浮舟渠の場合、浮体横断面が第10図
のように大体において角形、丸形等の浮体上部に
船底を受けるように構成して船をセツトし、上下
架させたとき、長手方向は複数区画構造とするた
め安定しやすいが、船の重心が浮体に対し高い位
置にあるので、両浮体の間隔を可能な範囲で広く
しなければ左右の安定度が著しく悪い。少なくと
も第10図のように舷側よりなるべく浮体が外側
にないと充分な左右の安定度を得ることができな
い。
したがつて、この形態を採用する場合は、船幅
に対し可能な限り浮舟渠全幅を広くすることが安
全上絶対に必要である。
一方、同じく複数区画をもち、浮体断面形状が
異なる本発明の場合の実験結果によれば、浮体断
面の上面を船底下面に対応して傾斜状とした台形
状の断面をもつ浮体を第1図及び第2図のように
浮体上部より下位に船底を受けるように構成して
船をセツトし、上下架させた場合、長手方向はも
とより、左右の傾斜現象が起こらずきわめて高い
安定度が得られることが判明した。また、第10
図における浮舟渠全幅を第2図の浮舟渠全幅と同
等になるように狭くしても、左右の傾斜が大でき
わめて安定が悪く、実施不可能であることも併せ
て判明した。
以上のように、本発明の場合、浮体断面が船底
形状に対応した傾斜状となつているので、浮体の
内側より外側に向かうほど浮力が大となる。併せ
て、浮体上面より下位に船底を受けることが可能
となるため、浮体に対し、さらに大幅な重心低下
を可能とすることができる。そのため、上下架に
際し、左右の傾斜がきわめて少なく、ほとんど水
平状態の安定した昇降姿勢を得ることができた。
本発明の浮体形状とした場合のさらに大きな特
徴は、第10図の従来のものにあつては、浮舟渠
の全幅は上架する船の全幅よりかなり広い幅を絶
対必要とするが、本発明の場合、全幅寸法のかな
り自由な選択が可能な点である。
実験によれば、極端な場合、上架船と同一の、
ごく狭い全幅としてもなお使用可能な状態であつ
た。
以上のような本発明の特徴から、実施に当たつ
ては使用する場所の水面環境に応じて浮舟渠全幅
を広くしたり、また場合によつては逆に上架船の
全幅をわずかに出る程度のごく狭い寸法を選定す
ることができる。
〔実施例〕
以下に本発明の特徴を実施例によつて具体的に
説明する。
本発明に係る浮舟渠は、第1図、第2図乃び第
3図に示すように、左右一対の浮体1,1を船底
荷受部3を有する横梁2により相互に連結したも
のである。
第2図のように、浮体1は上面1aが、船Sの
V字形の底面に対応して外側に向かつて上昇する
傾斜を持つて形成されている。また、下面1C
は、第2図に示すようにほぼ水平か又は第4図に
示すように外側に向かつて降下する傾斜を持たせ
て形成されている。すなわち、浮体1の横断面
は、ほぼ垂直な外側面1d乃び内側面1eと共に
横に倒した台形状をなしており、浮体1は内側面
1eより外側面1dが大となつている。このた
め、浮体1の容積も外側に向かつて膨大してお
り、各浮体1の浮力の中心は外側寄りに位置して
いる。このことは、両浮体1のそれぞれの浮力の
中心間の距離が、できるだけ大となるように浮体
1が形成されていることを意味する。よつて、船
Sの重心と両浮体1の浮力の中心との間に小さい
底角を有する二等辺三角形が形成され、浮舟渠と
その上に重心が低く載荷された船Sとは、きわめ
て安定性が高いことを示している。
すなわち、本実施例の浮舟渠の構造では、船S
を載荷して水上に浮上させたとき、船Sの重心の
位置が低い。これは船底が浅いV字形の支持面を
持つ船底荷受部3で、浮体1,1の上面1a,1
aに近接して支持されているからである。第10
図に示すような従来の浮舟渠が、船底を連結材1
2の上に横架している関係上、船の重心位置は高
くなり、船が転覆しないようにフロート間の幅を
大きく取り幅を大きくして安全性を高めているの
と比較して、幅を小さくすることに成功した本実
施例の浮舟渠とは顕著な差異がある。
本実施例の浮舟渠では、船を低い重心位置で支
持するため、浮舟渠の幅を狭くすることが可能で
ある。即ち、載荷する船Sの船幅と同じ幅か、や
や上回る程度で、舷側より若干外側に出ているに
過ぎない。このように、本実施例においては、全
幅が従来のものに比べて大幅に短縮可能であり、
限られた水面の使用面積を必要以上に占有するこ
とがない。
また、本実施例においては、浮体が上面を船底
下面に対応させて形成されており、外側に向かつ
て容積が大となつている。このため、船を載荷し
ているとき、風波などにより浮体が傾き、片方が
沈下し始めても、浮体の外側の容積の大きい部分
がそれ以上沈下することを妨げ、大きな傾斜を防
止する効果を生じ、元の安定した状態に復元させ
る働きをする。従つて、全幅は狭い割には、横揺
れにきわめて強い抵抗力を有する。
本発明においては、浮体1の前端乃び後端上方
に、後述する機能を有する浮力調整部4をそれぞ
れ設けている。
浮力調整部4は、第5図に示すように、浮体1
の外端部1f,1gに対してほぼ水平に設けられ
た上板5と、外端部1f,1gに向けて下向きに
傾斜して設けた下板6とを有し、外端部1f,1
gでは上板5と下板6との間に一定の厚さを有
し、他端部は薄く縦断面が鋭角を持つくさび形に
形成されている。そして内部は、発泡剤充填等に
より水密となつている。
浮力調整部4は、第6図a、第6図b、第6図
cで示すように、各断面図においては底面は平担
とし、外端部1f,1gに近いほど容積が大とな
つている。外端部1f,1gに向けて下りの傾斜
を有する下板6を備えている関係から浮舟渠の上
端部に空気が滞留しにくくなつており、浮舟渠の
非水平沈下時においても浮体内の空気残留を防止
し、通水を妨げないようになつている。
このように、浮体両端内の浮力調整部4は、浮
舟渠の傾斜下架時における空気残留防止壁として
作用させるものであるが、さらに浮舟渠全体の水
中における自重を軽減させるためにその容積を調
節浮力として利用するものである。
次に、浮力調整部4の作用、効果について述べ
る。
本発明に係る浮舟渠に対して、船を第1図のよ
うに適正にセツトした状態での下架の場合は、何
ら問題はない。しかし、取り扱いの不慣れによる
上架時の船の浮舟渠に対する不適正セツト、上架
時における積荷の過重、片寄り、上架時の乗員人
員による過重、片寄り等の原因により、思わず適
正を欠くセツトをなすことがある。これにより上
架姿勢を崩したまま、上架する場合もある。この
場合、次の下架時には傾いたそのままの状態で下
架することになる。このような場合には、この浮
力調整部4をもたない構造の第10図の場合は、
下架時、最終段階において、第9図の斜線部9,
10に残存空気が滞留し、第9図の通気孔13か
ら空気が抜けず、そのため第9図の通水孔14か
ら水が流入しないため、降下に支障をきたす。そ
のため、乗員人員の移動などの手段で局部的に重
量を第9図の斜線部9の上方に加えることによつ
て、第9図の通気孔13より斜線部9,10の空
気を抜き、傾斜角度を修復する必要が生じてく
る。その逆の姿勢の場合も全く同様である。
以上の問題は、本発明の浮力調整部4を採用す
ることによつて、次のように排除することが可能
となる。
すなわち、第5図に示すように、浮体1に浮力
調整部4を設けたことにより、浮体1上端部に多
くの空気は滞留することができない。若干空気が
残つたとしても、その大半は通気孔13に達し、
そこから排出されるが、第6図のa,b,cに示
すように浮体断面は頂部に進むにつれて容積が小
さくなつているため、残存空気は全体の降下に影
響を及ぼす程のものてはならない。なお、第5図
中14は通水孔を示す。
また、第9図中央部の斜線部分10にも若干空
気滞留があるが、これは前部の空気が抜けると前
部は若干沈下するので、他方へ移動し、通気孔1
3から抜ける。この場合、さらに反対方向の浮力
調整部4とフロート突起部1bの浮力が作用して
おり、終極的に浮舟渠全体を水平とする揚力作用
をもたらす。したがつて、多少の傾斜状態での下
架時において空気滞留による降下停止もなく、人
為的に姿勢制御す必要もなく、自動的に円滑に降
下することができる。その逆の状態も全く同様で
ある。
以上、浮力調整部4の最大の特徴である残存空
気滞留防止の働きについて述べたが、次に同じく
水中における浮舟渠の自動軽減の目的も併せ持つ
点について説明する。
船を上架する前の浮舟渠は、一定水深を保持し
て浮体1は水中にある。両浮体1,1には浮舟渠
の連結部材、支柱、ガイド用の横梁その他すべて
の重量がかかつている。それらの重量を支えて船
の入渠可能の状態に水中で静止させるため、浮体
1,1をフロート突起部1bの浮力により吊り下
げ状態に保持する必要がある。この場合、フロー
ト突起部1bはできれば小型で風当たりの少ない
方がよく、浮体上での対船作業上も容積はなるべ
く小さい方が好ましい。
浮体両端の浮力調整部4はそれなりの計算され
た容積を持つているが、この容積すなわち浮力は
浮舟渠が上架使用中は浮体内は空気が充満してお
り、その片隅の一区画に過ぎず、何の役目もして
いないが、下架時においては、浮体内に水が侵入
し、それが満水状態になると浮力調整部4の部分
のみは水は入らず、逆に浮力として作用し、浮舟
渠の水中での自重を軽減する役目を果たす。この
補助的な自動軽減作用により、姿勢制御用のフロ
ート突起部1bはその分だけ容積を小さくするこ
とが可能となる。
さらに、浮力調整部4の利点として、浮体上の
空気配管及びその支持用部品の多くを省くことが
できる。
実験によれば、浮力調整部4がない場合、端部
の空気を抜く必要から、空気配管は浮体両端まで
の長尺を必要とする。これに対し、浮力調整部4
を設けた場合は、第5図より分かるように、各空
気配管の距離は大幅に短縮され、したがつてその
保持に必要な配管、金具等の部品を大幅に削減す
ることができる。また、浮体上の部品点数が減
り、構造物が減少して浮体上はさらに簡素化さ
れ、上架船の保守点検等、対船作業性も一段と向
上する。
さらに利点の一つとして、浮力調整部4は浮舟
渠の浮体の最も外的損傷を受け易いやや上端部に
位置しているが、この部分に浮力材を充填した隔
壁を設けているため、きわめて大きい構造上の強
度を得ることができる。
浮舟渠使用時においては、浮体各外端部分は流
木や他船との接触等、衝撃を受け易く、特に外端
部は強度的に大である方が望ましい。その点、浮
力調整部4を採用することにより、構造的強度が
格段に増し、外的衝撃に強いものとなる。
また、万一、他船との衝突等でこの部分の浮体
外皮が破損したとしても、隔壁、充填物の存在
で、浸水を防ぐことができ、浮舟渠全体の沈没を
免れるなど、安全性を確保することができる。
以上のように、浮力調整部4を設けるとによ
り、単に空気滞留防止策に止まらず、数多くの優
れた利点、効果を有する。
次に、浮体内部を長手方向に複数分割区画する
構造及びその効果について述べる。
前述した構造により、上下架時左右の傾斜は防
止されるが、長手方向の前後傾斜防止の対策とし
ては、浮体内部を2つに区画し、それぞれの区画
を通気通水可能とすることによつて、注水降下、
注気排水浮上がなされるが、2つの区画により、
前後区画とも平均的に注水、排水が行われるた
め、船の重心位置セツトが適正でありさえすれ
ば、ほぼ完全な水平昇降姿勢が得られる。
実験結果によれば、区画なしの単胴とした浮舟
渠の場合、船をセツトした使用状態の昇降では、
上昇の場合は浮体端上部の通気管側が上向きとな
り、他端下部の排水部が下向きとなつた姿勢で、
極端に傾斜する。下降の場合も同じ姿勢をとる。
これは、通気管側が常に空気の流通が優先する
ため、その部分が他の部分より早く軽くなるから
である。
これに対し、浮体内部を区画するという構造を
採用すると、これらの前後左右傾斜の危険を伴う
不安定さは殆ど解消され、きわめて安全性の高い
ものを提供することができる。
なお、第1〜第7図に示すように、本実施例に
おいては、浮体1の外端部1f,1gの上端にフ
ロート突起部1bの小浮体を突設している。
フロート突起部1bは、船Sを載荷したり進水
させたりする際に浮舟渠が一定深度以上沈下しな
いように設けられたものである。
フロート突起部1bは浮体1と一体に形成され
たもので、下部は浮力調整部4の上板5で仕切ら
れている。
フロート突起部1b内には、硬質ポリウレタン
フオーム、発泡ポリスチレンフオームなどのフロ
ート材8が充填されている。フロート突起部1b
は中空とすることもできるが、外壁の一部が破損
すると水が浸入し易くなるので、フロート材8の
使用が好ましい。なお、フロート突起部1bにつ
いてはそれなりの浮力計算された別体のものを強
固に取り付けて浮体1と一体的に形成してもよ
い。
浮舟渠を第7図に示すように水面下に沈下させ
る場合、フロート突起部1bが水中に入ると浮力
調整部4と共にその浮力が作用して、浮体1が一
定の深度以上の沈下を妨げる。そして、フロート
突起部1bは一定の浮力を有するため、一定深度
に達すると浮舟渠を停止させ、浮舟渠の水平状態
を保持して船の出入渠を円滑に行う助けをする。
第8図は、横梁2の連結方法の例を示すもので
ある。本例においては、船底荷受部3を有する複
数の横梁2を用いて浮体1,1を連結している。
第8図aは浮体1の内部を貫通させることなく
盲貫挿設したものである。このため、浮体内に複
数の横梁が横設されるので、補強材となり、浮体
1全体をより強固なものとすることができる。な
お、水中の横梁は水門、海中構造物等に使用され
ている高度の耐食性をもつ化学製品で厳重にコー
テイングすることにより海水に対する耐久性の問
題を解決することができる。
第8図bは浮体1の下部に横梁2を横設したも
のである。横梁2は浮体1の底部全長にわたり固
定されているので、大潮時その他低水位時に上架
姿勢のまま擱坐した場合など、浮体1の底部より
先に直接水底に接触し、浮体底部を保護する役目
を果たすことができる。また横梁2の構成として
は第10図の浮体1の上部に取付けた連結材12
を船底に順応したV型にするかまたは水平近くに
下げ、段差を設けるなどして、浮体1に対して船
の重心を下げるなどの構成としてもよい(図示せ
ず)。
以上、実施例について説明したが、本発明にお
いて、浮体1についてはその容積は勿論、通常保
管状態での船を揚げ支えるだけの充分な水中部分
の容積、浮力とそれ以上に横揺れ傾斜時にのみ水
没する余分な水上部分の浮力などを充分勘案した
容積が必要なことは言うまでもない。
本発明では、機能上、構造上、必然的に載荷重
心を極力下げる必要があり、そのため水面と船底
間を必要以上高くすることはできないが、その
点、却つて船の上架中の安定度には好都合であ
り、使用中、万一片方の浮体1が破損水没するこ
とがあつたとしても、船底は水面よりきわめて低
い位置にあるので、瞬時に着水、進水して船は事
なきを得ることができるなど、きわめて安全度の
高い利点がある。
浮体1の断面角度については、通常小型船舶の
船底形状は、特殊な船型を除き、最後部は浅い角
度のV形となつているが、中部、前部と船首部に
進むにつれて角度は急になつているので、概略平
均的な角度をとつて最後部のV角度よりもやや急
程度の角度に設定しておけばよい。
ある一定の深度に浮体1を注水、沈下させた場
合、船底との〓間は可能な限り狭い方が、船を上
架又はセツテイングする際の作業性がよく、係留
場所の水深との関係も好都合である。また、使用
当初において浮体1のみで適当な寸法に沈下度を
調整しておいても、浮体1に長時間の間に貝藻類
の付着が進み、沈下度が自然に増して沈み過ぎの
思わしくない状態に到ることがある。これらの対
策の一実施例として、左右それぞれの浮体1の両
最端部にさらに軽度の補助的浮沈調節用の小気密
室を設け、注水、排水などの操作をすることによ
り、若干の浮沈調節を可能としておき、前記フロ
ート突起部1b及び浮力調整部4と併せ、浮体1
全体の浮沈調節及び最終的な船底との間〓調整を
可能とする構造とすることもできる。
〔発明の効果〕
以上に述べたように、本発明の浮舟渠において
は、左右一対の浮体の上面を船底下面に対応して
傾斜させ、浮体の横断面を内側より外側を大とな
るようにした。このため各浮体の浮力の中心が外
側に偏つて、相互に著しく離間した位置で船を支
持する。したがつて船は低い重心位置で浮舟渠上
に支持されており、前述の複数区画をもつ構造の
効果とも相埃つて、左右はもとより前後あらゆる
方向の風波等外力による傾斜に対する抵抗力がき
わめて強く、高い安定性をもつ。また、浮力調整
部を設けたことにより、船の不適正セツトによる
傾斜下架時の空気残留による下架作業の不具合を
解消し、きわめて取り扱い易いものとし、併せて
配管構造面等においても、多くのコスト引き下げ
を実現可能とすることができる。また、特に全幅
を狭くできる構造により、狭い船だまり、マリー
ナ等における制限された一定面積内での使用が可
能となり、スペース的に他に迷惑をかけることも
なく、何らの抵抗なしに使用することができる。
このことは、水面環境上においても非常に好まし
いものであり、広く海洋産業に寄与することがで
きるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の浮舟渠を小型船舶と共に示す
側面図、第2図は正面図、第3図はその平面図、
第4図は他の実施例の正面図、第5図は前後に浮
力部を設けた浮体を示す側面断面図、第6図a,
b,cは第5図A−A線、B−B線、
C−C線における浮力調整部の横断面図、第7
図は浮体の両端に設けたフロート突起部の一方を
示す側面図、第8図a,bは船底荷受部を有する
横梁と浮体との連結を示す正面図、第9図は浮体
内の空気残留を示す概略断面図、第10図は従来
の浮舟渠の正面図である。 1:浮体、1a:上面、1b:フロート突起
部、1c:下面、1d:外側面、1e:内側面、
2:横梁、3:船底荷受部、4:浮力調整部、
5:上板、6:下板、7:水、8:フロート材、
9,10:斜線部、11:フロート、12:連結
材、13:通気孔、14:通水孔、S:船。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 左右一対の浮体と該浮体を相互に連結する複
    数の横梁とからなる浮舟渠において、前記浮体の
    上面を船底下面に対応して傾斜させると共に、前
    記浮体を、内側から外側に向かつて高さが大とな
    る断面形状としたことを特徴とする浮舟渠。 2 浮体長手方向両端部の天井部に、前記浮体内
    部の断面積を浮体端部側に向かつて次第に小とす
    る水中での空気残留防止兼自重軽減用の浮力部を
    有することを特徴とする特許請求の範囲第1項記
    載の浮舟渠。 3 浮体内を長手方向中央部で複数に区画し、そ
    れぞれの区画内に通気、通水による浮沈手段を備
    えたことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載
    の浮舟渠。
JP29805887A 1986-11-25 1987-11-25 Floating dock Granted JPS6452589A (en)

Priority Applications (1)

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JP29805887A JPS6452589A (en) 1986-11-25 1987-11-25 Floating dock

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JP18154686 1986-11-25
JP29805887A JPS6452589A (en) 1986-11-25 1987-11-25 Floating dock

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JPS6452589A JPS6452589A (en) 1989-02-28
JPH0565399B2 true JPH0565399B2 (ja) 1993-09-17

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US3777691A (en) * 1971-06-25 1973-12-11 W Beale Marine elevator

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JPS6452589A (en) 1989-02-28

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