JPH0567656B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPH0567656B2 JPH0567656B2 JP1026388A JP2638889A JPH0567656B2 JP H0567656 B2 JPH0567656 B2 JP H0567656B2 JP 1026388 A JP1026388 A JP 1026388A JP 2638889 A JP2638889 A JP 2638889A JP H0567656 B2 JPH0567656 B2 JP H0567656B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- filler
- alumina
- composition
- formula
- carboxylic acid
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Reinforced Plastic Materials (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Polymerisation Methods In General (AREA)
- Pigments, Carbon Blacks, Or Wood Stains (AREA)
- Paints Or Removers (AREA)
- Dental Preparations (AREA)
Description
(産業上の利用分野)
本発明は、表面処理されたアルミナフイラーに
関する。詳しくは重合性二重結合を有する芳香族
カルボン酸を用いて表面処理された超微粒子アル
ミナフイラーに関する。また本発明は該フイラー
と有機樹脂より成る組成物に関する。該組成物は
強化プラスチツクとしての各種用途、接着剤、コ
ート剤、印刷インク、生体硬組織用組成物(特に
歯科用組成物)、電磁波シールド剤等として有用
である。 (従来の技術) アルミナは産業分野において広く用いられてお
り、特に有機樹脂のフイラーとしても有用であ
る。ところでこのような目的で用いられる場合、
フイラーには通常表面処理が施される。この場合
表面処理剤として用いられるものとしてはシラン
系、チタン系、ジルコアルミネート系、リン酸エ
ステル系、カルボン酸系等が知られているが、こ
れらの中でも特にカルボン酸系表面処理剤が有効
であることが知られている。 例えば特開昭61−162535には、一般式
関する。詳しくは重合性二重結合を有する芳香族
カルボン酸を用いて表面処理された超微粒子アル
ミナフイラーに関する。また本発明は該フイラー
と有機樹脂より成る組成物に関する。該組成物は
強化プラスチツクとしての各種用途、接着剤、コ
ート剤、印刷インク、生体硬組織用組成物(特に
歯科用組成物)、電磁波シールド剤等として有用
である。 (従来の技術) アルミナは産業分野において広く用いられてお
り、特に有機樹脂のフイラーとしても有用であ
る。ところでこのような目的で用いられる場合、
フイラーには通常表面処理が施される。この場合
表面処理剤として用いられるものとしてはシラン
系、チタン系、ジルコアルミネート系、リン酸エ
ステル系、カルボン酸系等が知られているが、こ
れらの中でも特にカルボン酸系表面処理剤が有効
であることが知られている。 例えば特開昭61−162535には、一般式
【式】
(ただしR1は水素または炭素数1〜4のアル
キル基、R2は炭素数1〜6のアルキレン基であ
り、XはCOOまたはOでありnは1または2で
ある)で示されるアルミナ用カツプリング剤が開
示されており、対象となるアルミナ粉末の粒子径
は0.1〜60μmであるという記述がある。 また歯科材料・器械 Vol.5(1986年),p.445〜
459にも同じ著者等による同様な記載がある。 特公昭60−3431には、一般式
キル基、R2は炭素数1〜6のアルキレン基であ
り、XはCOOまたはOでありnは1または2で
ある)で示されるアルミナ用カツプリング剤が開
示されており、対象となるアルミナ粉末の粒子径
は0.1〜60μmであるという記述がある。 また歯科材料・器械 Vol.5(1986年),p.445〜
459にも同じ著者等による同様な記載がある。 特公昭60−3431には、一般式
【式】
(ただしR2は炭素数2〜6のアルキレン基ま
たはそのハロゲン置換誘導体、またはポリオキシ
エチレン基またはポリオキシプロピレン基、R3
はフエニレン基またはナフチレン基または炭素数
1〜10のアルキレン基またはアルケニレン基を表
す)で示されるカルボン酸化合物を吸着、被覆さ
せた無機充填剤が開示されている。しかし、この
文献中には、無機充填剤としてアルミナ(酸化ア
ルミニウム)の使用は具体的には見あたらない。 (発明が解決しようとする課題) しかしながら上記公知文献に記載されている表
面処理されたアルミナフイラーを有機樹脂へ充填
して複合材を得た場合、用途によつては著しい不
都合を生じる。例えば、上記のフイラーが充填さ
れると複合材は不透明となる。その結果透明性が
要求される用途、例えば天然歯様の半透明の美し
さが要求される歯科修復用複合レジンには不適当
となる。また光重合性組成物中に充填されると、
光照射による硬化が困難となる。さらに、粒径が
0.1μm以上の粗いアルミナフイラーを用いて複合
材料においては機械的強度(特に圧縮強度)がシ
リカフイラーより劣るという別の欠点もある。 本発明の目的は有機樹脂に充填した際にも著し
い不透明化を起こすことなく、また機械的強度に
優れた複合材を与えうるアルミナフイラーを提供
することである。また本発明の他の目的は、その
ようなアルミナフイラーが充填された樹脂組成物
を提供することである。 (課題を解決するための手段) 本発明者等は上記の目的を達成するため、カル
ボン酸系表面処理剤で表面処理が施されたアルミ
ナフイラーについて検討を重ねた結果、特定の化
学構造を有するカルボン酸化合物及び限定された
粒径と屈折率を有するアルミナフイラーの組み合
せにおいて、所期の目的を達成しうることを認め
本発明を完成するに至つた。 即ち、本発明は分子内に重合性二重結合を少く
とも1個有する芳香族カルボン酸化合物を用いて
表面処理された、粒径範囲が0.005μm以上でかつ
0.1μm未満にあり、比表面積が30ないし300m2/
gでかつ屈折率が1.60ないし1.70の範囲にあるア
ルミナフイラー及び該アルミナフイラーを含有す
る樹脂組成物である。 本発明の特徴の一つは、アルミナの粒径および
屈折率が制限されている点にある。この理由は前
述の如く有機樹脂へ充填した際の不透明化を避け
るためである。 工業界で広く用いられているアルミナといえば
通常α−アルミナを指すが、このα−アルミナの
屈折率は、1.76〜1.768である。一方、一般の汎
用樹脂の屈折率は通常1.40〜1.65の範囲にあり、
これの中に前記のα−アルミナが分散された樹脂
においては屈折率の差に起因する光散乱が大きく
なり、著しい不透明化をきたす。 本発明者等はα−型より屈折率の低いγ,δ,
χ,κ,ρ,η,θ型のアルミナを用いる着想を
得、屈折率が1.60〜1.70の範囲にあれば透明感が
保持できる事実を見い出した。本発明で用いるア
ルミナはその屈折率が1.60〜1.70の範囲にある事
が必須条件であり、結晶形には、特別な制約はな
い。従つて屈折率が1.60〜1.70の範囲にある限り
においては、γ,δ,χ,κ,ρ,η,θの各結
晶相が単独であつても良いし、またこれ等の結晶
相が混在していてもよい。更には少量のα−相が
混在する事も許容される。 複合材料の透明性は、フイラーとレジンマトリ
ツクスの屈折率の差の他に、フイラーの粒径にも
依存する。即ち、光の波長と粒径が近似すると光
の散乱は増大し、逆に離れれば離れる程光の散乱
は減少する。即ち、可視光領域0.4μm〜0.7μmか
ら離れた大きさの粒子を用いれば、フイラーとマ
トリツクスの屈折率に差がある場合においても、
光散乱の度合を低減させ、透明性を維持する事が
できる。従つて本発明で用いるアルミナフイラー
はその粒径の範囲が0.005〜0.1μm未満でかつ、そ
の比表面積が30〜300m2/gの範囲にあるものが
好適に用いられる。粒径が0.1μmを越え、可視領
域に近い粒子が増大すると、透明性が許容限界を
越えて低下するので好ましくない。一方0.005μm
より小さい粒径の粒子が増大すると、樹脂組成物
の粘度増大が著しく、フイラーの充填量が低下す
るというデメリツトが現われる。粒径が0.005〜
0.05μmであるアルミナフイラーは透明性のより
優れた樹脂を与えるので、特に好ましい。 ところでアルミナフイラーの屈折率はアツベの
屈折計を用い、ナトリウムランプのD線(5890−
96Å)を光源として、液浸法で測定を行う。結晶
相の同定はX−線の回折パターンを例えば「元素
別触媒便覧」(触媒学会編、地人書館、1967年刊)
の27〜28頁に記載された公知データと比較する事
により達せられる。粒径の範囲は電子顕微鏡観察
により、容易に知る事ができ、比表面積はBET
法に従つて測定できる。 本発明で用いられるアルミナは、塩化アルミニ
ウムの気相燃焼法および有機アルミニウム塩の加
水分解またはアルミニウム水中火花放電によつて
得られたアルミナ水和ゲルを400〜1000℃にて燃
焼する方法によつて得られる。 上記のアルミナフイラーに対して用いられるカ
ルボン酸系表面処理剤としては、公知文献に表れ
る化合物の中でも重合性二重結合を少くとも1個
有する芳香族カルボン酸化合物が、特に表面処理
効果が大きく、有用である。 ここでいう芳香族カルボン酸化合物とは下記の
一般式
たはそのハロゲン置換誘導体、またはポリオキシ
エチレン基またはポリオキシプロピレン基、R3
はフエニレン基またはナフチレン基または炭素数
1〜10のアルキレン基またはアルケニレン基を表
す)で示されるカルボン酸化合物を吸着、被覆さ
せた無機充填剤が開示されている。しかし、この
文献中には、無機充填剤としてアルミナ(酸化ア
ルミニウム)の使用は具体的には見あたらない。 (発明が解決しようとする課題) しかしながら上記公知文献に記載されている表
面処理されたアルミナフイラーを有機樹脂へ充填
して複合材を得た場合、用途によつては著しい不
都合を生じる。例えば、上記のフイラーが充填さ
れると複合材は不透明となる。その結果透明性が
要求される用途、例えば天然歯様の半透明の美し
さが要求される歯科修復用複合レジンには不適当
となる。また光重合性組成物中に充填されると、
光照射による硬化が困難となる。さらに、粒径が
0.1μm以上の粗いアルミナフイラーを用いて複合
材料においては機械的強度(特に圧縮強度)がシ
リカフイラーより劣るという別の欠点もある。 本発明の目的は有機樹脂に充填した際にも著し
い不透明化を起こすことなく、また機械的強度に
優れた複合材を与えうるアルミナフイラーを提供
することである。また本発明の他の目的は、その
ようなアルミナフイラーが充填された樹脂組成物
を提供することである。 (課題を解決するための手段) 本発明者等は上記の目的を達成するため、カル
ボン酸系表面処理剤で表面処理が施されたアルミ
ナフイラーについて検討を重ねた結果、特定の化
学構造を有するカルボン酸化合物及び限定された
粒径と屈折率を有するアルミナフイラーの組み合
せにおいて、所期の目的を達成しうることを認め
本発明を完成するに至つた。 即ち、本発明は分子内に重合性二重結合を少く
とも1個有する芳香族カルボン酸化合物を用いて
表面処理された、粒径範囲が0.005μm以上でかつ
0.1μm未満にあり、比表面積が30ないし300m2/
gでかつ屈折率が1.60ないし1.70の範囲にあるア
ルミナフイラー及び該アルミナフイラーを含有す
る樹脂組成物である。 本発明の特徴の一つは、アルミナの粒径および
屈折率が制限されている点にある。この理由は前
述の如く有機樹脂へ充填した際の不透明化を避け
るためである。 工業界で広く用いられているアルミナといえば
通常α−アルミナを指すが、このα−アルミナの
屈折率は、1.76〜1.768である。一方、一般の汎
用樹脂の屈折率は通常1.40〜1.65の範囲にあり、
これの中に前記のα−アルミナが分散された樹脂
においては屈折率の差に起因する光散乱が大きく
なり、著しい不透明化をきたす。 本発明者等はα−型より屈折率の低いγ,δ,
χ,κ,ρ,η,θ型のアルミナを用いる着想を
得、屈折率が1.60〜1.70の範囲にあれば透明感が
保持できる事実を見い出した。本発明で用いるア
ルミナはその屈折率が1.60〜1.70の範囲にある事
が必須条件であり、結晶形には、特別な制約はな
い。従つて屈折率が1.60〜1.70の範囲にある限り
においては、γ,δ,χ,κ,ρ,η,θの各結
晶相が単独であつても良いし、またこれ等の結晶
相が混在していてもよい。更には少量のα−相が
混在する事も許容される。 複合材料の透明性は、フイラーとレジンマトリ
ツクスの屈折率の差の他に、フイラーの粒径にも
依存する。即ち、光の波長と粒径が近似すると光
の散乱は増大し、逆に離れれば離れる程光の散乱
は減少する。即ち、可視光領域0.4μm〜0.7μmか
ら離れた大きさの粒子を用いれば、フイラーとマ
トリツクスの屈折率に差がある場合においても、
光散乱の度合を低減させ、透明性を維持する事が
できる。従つて本発明で用いるアルミナフイラー
はその粒径の範囲が0.005〜0.1μm未満でかつ、そ
の比表面積が30〜300m2/gの範囲にあるものが
好適に用いられる。粒径が0.1μmを越え、可視領
域に近い粒子が増大すると、透明性が許容限界を
越えて低下するので好ましくない。一方0.005μm
より小さい粒径の粒子が増大すると、樹脂組成物
の粘度増大が著しく、フイラーの充填量が低下す
るというデメリツトが現われる。粒径が0.005〜
0.05μmであるアルミナフイラーは透明性のより
優れた樹脂を与えるので、特に好ましい。 ところでアルミナフイラーの屈折率はアツベの
屈折計を用い、ナトリウムランプのD線(5890−
96Å)を光源として、液浸法で測定を行う。結晶
相の同定はX−線の回折パターンを例えば「元素
別触媒便覧」(触媒学会編、地人書館、1967年刊)
の27〜28頁に記載された公知データと比較する事
により達せられる。粒径の範囲は電子顕微鏡観察
により、容易に知る事ができ、比表面積はBET
法に従つて測定できる。 本発明で用いられるアルミナは、塩化アルミニ
ウムの気相燃焼法および有機アルミニウム塩の加
水分解またはアルミニウム水中火花放電によつて
得られたアルミナ水和ゲルを400〜1000℃にて燃
焼する方法によつて得られる。 上記のアルミナフイラーに対して用いられるカ
ルボン酸系表面処理剤としては、公知文献に表れ
る化合物の中でも重合性二重結合を少くとも1個
有する芳香族カルボン酸化合物が、特に表面処理
効果が大きく、有用である。 ここでいう芳香族カルボン酸化合物とは下記の
一般式
【式】または
【化】
〔ただし、nは1ないし3の整数であり、−
COOHが隣り合う位置に結合しているときはカ
ルボン酸無水物を形勢していてもよい。また−
COOHが、酸ハロゲン化物−COX(ただしXは
F,Cl,BrまたはI)の形をとつていてもよい〕 で示される構造単位を分子内に1個以上有してい
る化合物のことである。 重合性二重結合とは一般式
COOHが隣り合う位置に結合しているときはカ
ルボン酸無水物を形勢していてもよい。また−
COOHが、酸ハロゲン化物−COX(ただしXは
F,Cl,BrまたはI)の形をとつていてもよい〕 で示される構造単位を分子内に1個以上有してい
る化合物のことである。 重合性二重結合とは一般式
【化】
〔ここで、R1,R2,R3及びR4は水素原子、ハ
ロゲン原子または有機基を表す〕 で表現されるオレフイン性二重結合を意味する。 かかる芳香族カルボン酸化合物の具体例として
は以下のものがあげられる。
ロゲン原子または有機基を表す〕 で表現されるオレフイン性二重結合を意味する。 かかる芳香族カルボン酸化合物の具体例として
は以下のものがあげられる。
【化】
(nは2ないし20の整数)
【式】
(nは2ないし20の整数)
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
(nは2ないし20の整数)
【式】
(nは2ないし20の整数)
【式】
【化】
【化】
【式】
【化】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
上記のカルボン酸化合物を用いて、アルミナフ
イラー(A)〔以下未処理のフイラーをアルミナ
フイラー(A)と記することがある〕の表面を改
質する方法は、表面処理剤を用いた粉体の表面処
理方法として一般的に知られている方法により行
うことができ、湿式法と乾式法に大別することが
できる。 湿式法ではアルミナフイラー(A及びカルボン
酸化合物を適量の溶剤例えば水、アルコール、ヘ
キサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等へスラ
リー状に懸濁させ充分攪拌する。ただしこのとき
使用する溶剤、反応温度、反応時間等の条件の最
適値は、アルミナフイラー(A)とカルボン酸化
合物の組み合せにより種々変化するが、当該分野
の技術者ならば容易にそれを見い出し得る。所定
の時間攪拌した後溶剤を減圧留去、過あるいは
凍結乾燥などの方法で除去すると表面処理が完了
する。 尚この場合処理工程のいずれかにおいて、加熱
の工程を経ることが望ましい。加熱はアルミナフ
イラー(A)、カルボン酸化合物および溶剤から
なるスラリーを攪拌している時、あるいは溶剤を
溜去しながら行う場合が考えられる。溶媒を溜去
後さらに加熱する場合もある。特に溶剤との懸濁
状態において加熱すると分散性が向上し、フイラ
ー表面がむらなく表面処理される。加熱温度は50
℃〜150℃の範囲が望ましく、50℃より低いと加
熱効果が乏しく、150℃を越えると重合性二重結
合が反応を起こす恐れがある。 また該カルボン酸化合物のアルカリ金属塩やア
ンモニウム塩等を用いて前記の湿式処理方法によ
り脱塩反応で無機表面と反応させることもある。 乾式法ではアルミナフイラー(A)をヘンシエ
ルミキサーやリボンブレンダー等の混合機に入れ
攪拌しながらカルボン酸化合物をそのまま、もし
くは適当な溶剤に希釈してスプレー添加する。こ
の時、加熱しながら攪拌することが望ましい。こ
の方法は大量のフイラーを処理するのに適してい
る。 前記処理法のいずれにおいてもアルミナフイラ
ーに対して使用するカルボン酸化合物の量はアル
ミナフイラーの表面の大半を該カルボン酸化合物
の単分子膜で被覆しうる量以上の量が好ましい。
この量はBET法等により測定されたアルミナフ
イラーの比表面積の値から推定することが可能で
ある。たとえば、アルミナフイラーの粒径が小さ
くなればなるほどカルボン酸化合物の必要量は増
加する。本発明において、アルミナフイラー100
重量部に対して1〜100重量部、より好ましくは
5〜50重量部が用いられる。ただし、カルボン酸
化合物の最適使用量は得られる組成物の所望の物
性が最大となるように実験に基づいて決定され
る。 尚、アルミナフイラー(A)に対するカルボン
酸化合物の付着量は、表面処理されたアルミナフ
イラーの元素分析、赤外分析、などにより推定す
ることができる。 ところで、有機樹脂中に該カルボン酸化合物を
所定量混合しておいて、その中へ表面処理を施し
ていないアルミナフイラーを練り込んで、組成物
を得る手法も考えられる。 しかし、この手法は、予め表面処理を施したア
ルミナフイラーを用いる本発明の方法に比して、
フイラーの分散性、フイラーの有機樹脂中への充
填量、得られた組成物の機械的強度の点において
劣り望ましくない。 上記のような方法により表面処理された本発明
のアルミナフイラー及び有機樹脂より成る本発明
の組成物において、用いられる樹脂としては例え
ばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレ
ン、ポリ塩化ビニル等のポリオレフイン系樹脂、
ポリエステル、ポリアミド、ポリアセタール、
ABS樹脂等の一般の熱可塑性樹脂があげられる。
この場合一般の混練機を用いて該樹脂を溶融状態
にした後、本発明のアルミナフイラーを加えて混
練、成型される。 またさらには、本発明のアルミナフイラーは有
機樹脂として重合性単量体と混練されて、重合性
組成物として提供される。この場合用いられる重
合性単量体は組成物の用途に応じて適宜選択され
るが、表面処理剤として用いたカルボン酸化合物
と共重合しうるものが用いられ、通常(メタ)ア
クリレート系モノマー〔(メタ)アクリレートの
表記はメタクリレートとアクリレートの両者を意
味する〕が用いられる。 これら以外にもα−シアノアクリル酸、クロト
ン酸、桂皮酸、ソルビン酸、マレイン酸、イタコ
ン酸等の1価または2価アルコールとのエステル
類、さらにN−イソブチルアクリルアミドのよう
な(メタ)アクリルアミド類、酢酸ビニルなどの
ようなカルボン酸のビニルエステル類、ブチルビ
ニルエーテルのようなビニルエーテル類、N−ビ
ニルピロリドンのようなモノ−N−ビニル化合
物、スチレン誘導体なども用いうる。 (メタ)アクリレート系モノマーの例としては
メチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)
アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)ア
クリレート、等の単官能性(メタ)アクリレー
ト、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリ
レート、ビスフエノールAジ(メタ)アクリレー
ト、2,2−ビス〔(メタ)アクリロイルオキシ
ポリエトキシフエニル〕プロパン、2,2−ビス
〔4−(3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキ
シプロポキシ)フエニルプロパン(Bis−GMA
と称することがある)等の2官能性(メタ)アク
リレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)
アクリレート等の3官能性(メタ)アクリレー
ト、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリ
レート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレン
ジイソシアネート1モルとグリセリンジ(メタ)
アクリレート2モルとの付加物等の4官能性(メ
タ)アクリレートをあげることができる。これら
の単官能及び多官能(メタ)アクリレートは単独
または2種以上を混合して用いられる。 本発明の組成物においては、表面処理されたア
ルミナフイラーと有機樹脂との混合割合は用途に
より大きく変わるが、通常は有機樹脂100重量部
に対し表面処理されたアルミナフイラーは1重量
部ないし900重量部より好ましくは10重量部ない
し400重量部の範囲にある。 本発明の組成物においては、アルミナフイラー
の他に、更に必要に応じて他のフイラーを添加す
ることも可能である。該フイラーは無機物、有機
物いずれであつてもよく、無機フイラーとしては
例えば石英、無定形シリカ、硼珪酸ガラスなどシ
リカを主成分とする無機フイラーが挙げられる。
これらのフイラーはシランカツプリング剤で予め
表面処理を行つてから用いられる。一方、有機フ
イラーとしてはポリメチルメタクリレート、ポリ
塩化ビニル、ポリスチレン等のポリマー粉末や特
開昭56−49311に開示されるような有機−無機複
合フイラーを挙げることができる。有機樹脂とし
て重合性単量体が用いられた場合の本発明の組成
物は、これを100℃以上に加熱するか、あるいは
電子線を照射する等の外部からエネルギーを加え
る操作を行うことにより、重合硬化させ成形物に
転換されうるが、通常重合開始剤を添加すること
により重合硬化を容易ならしむる場合が多い。 本発明で用いる重合開始剤は、特別な制約はな
く、公知のいずれのものであつても良いが、通常
重合性単量体の重合性と重合条件を考慮して選択
を行う。例えば(メタ)アクリレートを加熱重合
する場合には、ベンゾイルパーオキサイド
(BPOと称する)、クメンハイドロパーオキサイ
ドなどの有機過酸化物、2,2′−アゾビスイソブ
チロニトリルなどの化合物が好適に用いられる。 一方、常温重合を行う場合には、ベンゾイルパ
ーオキサイド/ジメチルアニリン系、有機スルフ
イン酸(またはその塩)/アミン/過酸化物系な
どの酸化−還元系開始剤の他トリブチルボラン、
有機スルフイン酸なども好適に用いられる。 他方、可視光線照射による光重合を行なう場合
には、α−ジケトン/第3級アミン、α−ジケト
ン/アルデヒド、α−ジケトン/メルカプタンな
どの酸化−還元系が好ましい。α−ジケトンとし
てはカンフアーキノン、2,3−ペンタンジオ
ン、ベンジルなど、第3級アミンとしてはN,N
−ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N
−ジメチルアミノ安息香酸エチルなど、アルデヒ
ドとしてはラウリルアルデヒド、p−オクチルオ
キシベンズアルデヒドなど、メルカプタンとして
は、チオサリチル酸、2−メルカプトベンゾキサ
ゾールなどを挙げることができる。更に、これら
の酸化−還元系に有機過酸化物を添加したα−ジ
ケトン/有機過酸化物/還元剤の系も好適に用い
られる。紫外線照射による光重合を行う場合は、
2,4,6−トリメチルベンゾイルジフエニルホ
スフインオキサイド、ベンゾインメチルエーテ
ル、ベンジルジメチルケタール、2−メチルチオ
キサントンなどの他上記可視光線の光重合開始剤
も好適に用いられる。 これらの重合開始剤の添加量は、重合性単量体
に対して0.01〜10%の範囲が適量である。 (実施例) 次に本発明を実施例により説明するが、本発明
はかかる実施例に限定されるものではない。尚以
下の実施例における諸量の定義及び測定方法は文
末にまとめて示した。 実施例 1 平均粒径0.02μm、BET比表面積100m2/g、屈
折率1.65のアルミナ粉末(日本アエロジル社製ア
ルミニウムオキサイドC 、このものの結晶相は
δ相とθ相が混在している。)20g、4−メタク
リロキシエチルトリメリツト酸無水物(下記の構
造式で示される化合物で、以下4−METAと称
する。)4g
イラー(A)〔以下未処理のフイラーをアルミナ
フイラー(A)と記することがある〕の表面を改
質する方法は、表面処理剤を用いた粉体の表面処
理方法として一般的に知られている方法により行
うことができ、湿式法と乾式法に大別することが
できる。 湿式法ではアルミナフイラー(A及びカルボン
酸化合物を適量の溶剤例えば水、アルコール、ヘ
キサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等へスラ
リー状に懸濁させ充分攪拌する。ただしこのとき
使用する溶剤、反応温度、反応時間等の条件の最
適値は、アルミナフイラー(A)とカルボン酸化
合物の組み合せにより種々変化するが、当該分野
の技術者ならば容易にそれを見い出し得る。所定
の時間攪拌した後溶剤を減圧留去、過あるいは
凍結乾燥などの方法で除去すると表面処理が完了
する。 尚この場合処理工程のいずれかにおいて、加熱
の工程を経ることが望ましい。加熱はアルミナフ
イラー(A)、カルボン酸化合物および溶剤から
なるスラリーを攪拌している時、あるいは溶剤を
溜去しながら行う場合が考えられる。溶媒を溜去
後さらに加熱する場合もある。特に溶剤との懸濁
状態において加熱すると分散性が向上し、フイラ
ー表面がむらなく表面処理される。加熱温度は50
℃〜150℃の範囲が望ましく、50℃より低いと加
熱効果が乏しく、150℃を越えると重合性二重結
合が反応を起こす恐れがある。 また該カルボン酸化合物のアルカリ金属塩やア
ンモニウム塩等を用いて前記の湿式処理方法によ
り脱塩反応で無機表面と反応させることもある。 乾式法ではアルミナフイラー(A)をヘンシエ
ルミキサーやリボンブレンダー等の混合機に入れ
攪拌しながらカルボン酸化合物をそのまま、もし
くは適当な溶剤に希釈してスプレー添加する。こ
の時、加熱しながら攪拌することが望ましい。こ
の方法は大量のフイラーを処理するのに適してい
る。 前記処理法のいずれにおいてもアルミナフイラ
ーに対して使用するカルボン酸化合物の量はアル
ミナフイラーの表面の大半を該カルボン酸化合物
の単分子膜で被覆しうる量以上の量が好ましい。
この量はBET法等により測定されたアルミナフ
イラーの比表面積の値から推定することが可能で
ある。たとえば、アルミナフイラーの粒径が小さ
くなればなるほどカルボン酸化合物の必要量は増
加する。本発明において、アルミナフイラー100
重量部に対して1〜100重量部、より好ましくは
5〜50重量部が用いられる。ただし、カルボン酸
化合物の最適使用量は得られる組成物の所望の物
性が最大となるように実験に基づいて決定され
る。 尚、アルミナフイラー(A)に対するカルボン
酸化合物の付着量は、表面処理されたアルミナフ
イラーの元素分析、赤外分析、などにより推定す
ることができる。 ところで、有機樹脂中に該カルボン酸化合物を
所定量混合しておいて、その中へ表面処理を施し
ていないアルミナフイラーを練り込んで、組成物
を得る手法も考えられる。 しかし、この手法は、予め表面処理を施したア
ルミナフイラーを用いる本発明の方法に比して、
フイラーの分散性、フイラーの有機樹脂中への充
填量、得られた組成物の機械的強度の点において
劣り望ましくない。 上記のような方法により表面処理された本発明
のアルミナフイラー及び有機樹脂より成る本発明
の組成物において、用いられる樹脂としては例え
ばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレ
ン、ポリ塩化ビニル等のポリオレフイン系樹脂、
ポリエステル、ポリアミド、ポリアセタール、
ABS樹脂等の一般の熱可塑性樹脂があげられる。
この場合一般の混練機を用いて該樹脂を溶融状態
にした後、本発明のアルミナフイラーを加えて混
練、成型される。 またさらには、本発明のアルミナフイラーは有
機樹脂として重合性単量体と混練されて、重合性
組成物として提供される。この場合用いられる重
合性単量体は組成物の用途に応じて適宜選択され
るが、表面処理剤として用いたカルボン酸化合物
と共重合しうるものが用いられ、通常(メタ)ア
クリレート系モノマー〔(メタ)アクリレートの
表記はメタクリレートとアクリレートの両者を意
味する〕が用いられる。 これら以外にもα−シアノアクリル酸、クロト
ン酸、桂皮酸、ソルビン酸、マレイン酸、イタコ
ン酸等の1価または2価アルコールとのエステル
類、さらにN−イソブチルアクリルアミドのよう
な(メタ)アクリルアミド類、酢酸ビニルなどの
ようなカルボン酸のビニルエステル類、ブチルビ
ニルエーテルのようなビニルエーテル類、N−ビ
ニルピロリドンのようなモノ−N−ビニル化合
物、スチレン誘導体なども用いうる。 (メタ)アクリレート系モノマーの例としては
メチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)
アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)ア
クリレート、等の単官能性(メタ)アクリレー
ト、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリ
レート、ビスフエノールAジ(メタ)アクリレー
ト、2,2−ビス〔(メタ)アクリロイルオキシ
ポリエトキシフエニル〕プロパン、2,2−ビス
〔4−(3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキ
シプロポキシ)フエニルプロパン(Bis−GMA
と称することがある)等の2官能性(メタ)アク
リレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)
アクリレート等の3官能性(メタ)アクリレー
ト、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリ
レート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレン
ジイソシアネート1モルとグリセリンジ(メタ)
アクリレート2モルとの付加物等の4官能性(メ
タ)アクリレートをあげることができる。これら
の単官能及び多官能(メタ)アクリレートは単独
または2種以上を混合して用いられる。 本発明の組成物においては、表面処理されたア
ルミナフイラーと有機樹脂との混合割合は用途に
より大きく変わるが、通常は有機樹脂100重量部
に対し表面処理されたアルミナフイラーは1重量
部ないし900重量部より好ましくは10重量部ない
し400重量部の範囲にある。 本発明の組成物においては、アルミナフイラー
の他に、更に必要に応じて他のフイラーを添加す
ることも可能である。該フイラーは無機物、有機
物いずれであつてもよく、無機フイラーとしては
例えば石英、無定形シリカ、硼珪酸ガラスなどシ
リカを主成分とする無機フイラーが挙げられる。
これらのフイラーはシランカツプリング剤で予め
表面処理を行つてから用いられる。一方、有機フ
イラーとしてはポリメチルメタクリレート、ポリ
塩化ビニル、ポリスチレン等のポリマー粉末や特
開昭56−49311に開示されるような有機−無機複
合フイラーを挙げることができる。有機樹脂とし
て重合性単量体が用いられた場合の本発明の組成
物は、これを100℃以上に加熱するか、あるいは
電子線を照射する等の外部からエネルギーを加え
る操作を行うことにより、重合硬化させ成形物に
転換されうるが、通常重合開始剤を添加すること
により重合硬化を容易ならしむる場合が多い。 本発明で用いる重合開始剤は、特別な制約はな
く、公知のいずれのものであつても良いが、通常
重合性単量体の重合性と重合条件を考慮して選択
を行う。例えば(メタ)アクリレートを加熱重合
する場合には、ベンゾイルパーオキサイド
(BPOと称する)、クメンハイドロパーオキサイ
ドなどの有機過酸化物、2,2′−アゾビスイソブ
チロニトリルなどの化合物が好適に用いられる。 一方、常温重合を行う場合には、ベンゾイルパ
ーオキサイド/ジメチルアニリン系、有機スルフ
イン酸(またはその塩)/アミン/過酸化物系な
どの酸化−還元系開始剤の他トリブチルボラン、
有機スルフイン酸なども好適に用いられる。 他方、可視光線照射による光重合を行なう場合
には、α−ジケトン/第3級アミン、α−ジケト
ン/アルデヒド、α−ジケトン/メルカプタンな
どの酸化−還元系が好ましい。α−ジケトンとし
てはカンフアーキノン、2,3−ペンタンジオ
ン、ベンジルなど、第3級アミンとしてはN,N
−ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N
−ジメチルアミノ安息香酸エチルなど、アルデヒ
ドとしてはラウリルアルデヒド、p−オクチルオ
キシベンズアルデヒドなど、メルカプタンとして
は、チオサリチル酸、2−メルカプトベンゾキサ
ゾールなどを挙げることができる。更に、これら
の酸化−還元系に有機過酸化物を添加したα−ジ
ケトン/有機過酸化物/還元剤の系も好適に用い
られる。紫外線照射による光重合を行う場合は、
2,4,6−トリメチルベンゾイルジフエニルホ
スフインオキサイド、ベンゾインメチルエーテ
ル、ベンジルジメチルケタール、2−メチルチオ
キサントンなどの他上記可視光線の光重合開始剤
も好適に用いられる。 これらの重合開始剤の添加量は、重合性単量体
に対して0.01〜10%の範囲が適量である。 (実施例) 次に本発明を実施例により説明するが、本発明
はかかる実施例に限定されるものではない。尚以
下の実施例における諸量の定義及び測定方法は文
末にまとめて示した。 実施例 1 平均粒径0.02μm、BET比表面積100m2/g、屈
折率1.65のアルミナ粉末(日本アエロジル社製ア
ルミニウムオキサイドC 、このものの結晶相は
δ相とθ相が混在している。)20g、4−メタク
リロキシエチルトリメリツト酸無水物(下記の構
造式で示される化合物で、以下4−METAと称
する。)4g
【式】(4−
META)及びトルエン350mlの混合物を2時間加
熱還流した。次に遠心分離によりアルミナ粉末を
回収し、減圧下で24時間乾燥後さらに90℃で2時
間乾燥し、トルエンを完全に除去した。 この表面処理されたフイラーについて元素分析
を行うと、灰分として88.3%が残り、11.7%の4
−METAがフイラー表面上に付着していること
が判明した。 一方2,2−ビス(メタクリロイルオキシポリ
エトキシフエニル)プロパン(分子内にエトキシ
基が平均2.6個存在するものでD−2.6Eと称する)
70重量部、トリエチレングリコールジメタクリレ
ート(以下3Gと称する)30重量部及び過酸化ベ
ンゾイル1重量部を混合溶解し、重合性単量体組
成物を得た。 上記表面改質されたアルミナフイラー100重量
部と重合性単量体組成物100重量部を混合し、重
合性組成物を得た。この組成物を130℃30分で加
熱重合硬化させて得られたものについて、圧縮強
度及び透明度(△L)を測定した結果を第1表に
示す。 比較例 1 平均物径0.4μm、BET比表面積5.5m2/gのα
−アルミナ粉末10g、4−META0.2g及びアセ
トン10mlを混合後アセトンをエバポレーターで留
去して、表面処理されたフイラーを得た。このフ
イラー及び実施例1と同一の重合性単量体組成物
を用い、同一の組成比で調製した組成物につい
て、同様の評価を行つた結果をあわせて第1表に
示す。
熱還流した。次に遠心分離によりアルミナ粉末を
回収し、減圧下で24時間乾燥後さらに90℃で2時
間乾燥し、トルエンを完全に除去した。 この表面処理されたフイラーについて元素分析
を行うと、灰分として88.3%が残り、11.7%の4
−METAがフイラー表面上に付着していること
が判明した。 一方2,2−ビス(メタクリロイルオキシポリ
エトキシフエニル)プロパン(分子内にエトキシ
基が平均2.6個存在するものでD−2.6Eと称する)
70重量部、トリエチレングリコールジメタクリレ
ート(以下3Gと称する)30重量部及び過酸化ベ
ンゾイル1重量部を混合溶解し、重合性単量体組
成物を得た。 上記表面改質されたアルミナフイラー100重量
部と重合性単量体組成物100重量部を混合し、重
合性組成物を得た。この組成物を130℃30分で加
熱重合硬化させて得られたものについて、圧縮強
度及び透明度(△L)を測定した結果を第1表に
示す。 比較例 1 平均物径0.4μm、BET比表面積5.5m2/gのα
−アルミナ粉末10g、4−META0.2g及びアセ
トン10mlを混合後アセトンをエバポレーターで留
去して、表面処理されたフイラーを得た。このフ
イラー及び実施例1と同一の重合性単量体組成物
を用い、同一の組成比で調製した組成物につい
て、同様の評価を行つた結果をあわせて第1表に
示す。
【表】
実施例 2
実施例1で用いた重合性単量体組成物におい
て、重合開始剤として過酸化ベンゾイル1重量部
のかわりにカンフアーキノン0.7重量部及び4−
N,N−ジメチルアミノ安息香酸エチル1.0重量
部を加えて、光重合性単量体組成物を調製した。
これと実施例1の表面処理されたフイラーを用
い、実施例1の組成比で光重合性組成物を調製し
た。この組成物(ペースト状)を直径4mmの穴の
あいた厚さ10mmの金型に填入し、上部をスライド
グラスで圧接し、この状態でキセノンランプ(ク
ルツアー製Denta colorXS)を用い90秒間光照
射を行つた。硬化物を金型よりはずし、硬化深度
を測定すると下底部まで硬化しており、硬化深度
は10mm以上であつた。 比較例 2 実施例2の重合製単量体組成物と比較例2の表
面処理されたフイラーを用いて、実施例1の組成
比の組成物を調製し、実施例2と同様な硬化試験
を行い硬化深度を測定すると1.2mmにすぎなかつ
た。 実施例3〜12及び比較例3〜5 実施例1において、4−METAのかわりに第
2表に示す表面処理剤を用いて、アルミナ粉末の
表面処理を行い、表面処理剤の付着量とこれらの
フイラーを用いた組成物(実施例1の組成比で調
製)の圧縮強度と透明度を測定し、それらの結果
を第2表に記載した。
て、重合開始剤として過酸化ベンゾイル1重量部
のかわりにカンフアーキノン0.7重量部及び4−
N,N−ジメチルアミノ安息香酸エチル1.0重量
部を加えて、光重合性単量体組成物を調製した。
これと実施例1の表面処理されたフイラーを用
い、実施例1の組成比で光重合性組成物を調製し
た。この組成物(ペースト状)を直径4mmの穴の
あいた厚さ10mmの金型に填入し、上部をスライド
グラスで圧接し、この状態でキセノンランプ(ク
ルツアー製Denta colorXS)を用い90秒間光照
射を行つた。硬化物を金型よりはずし、硬化深度
を測定すると下底部まで硬化しており、硬化深度
は10mm以上であつた。 比較例 2 実施例2の重合製単量体組成物と比較例2の表
面処理されたフイラーを用いて、実施例1の組成
比の組成物を調製し、実施例2と同様な硬化試験
を行い硬化深度を測定すると1.2mmにすぎなかつ
た。 実施例3〜12及び比較例3〜5 実施例1において、4−METAのかわりに第
2表に示す表面処理剤を用いて、アルミナ粉末の
表面処理を行い、表面処理剤の付着量とこれらの
フイラーを用いた組成物(実施例1の組成比で調
製)の圧縮強度と透明度を測定し、それらの結果
を第2表に記載した。
【表】
【表】
実施例 13
ガラス粉末(GM−31684、シヨツト社製)を
粉砕、分級し平均粒径2.3μmの粉末を得た。この
粉末100重量部に対し2重量部のγ−メタクリロ
イルオキシプロピルトリメトキシシランを用い常
法により表面処理されたガラスフイラーを得た。
次に重合製単量体としてD−2.6E40重量部、
3G25重量部、2,2,4−トリメチルヘキサメ
チレンジイソシアネート1モルとグリセリンジメ
タクリレート2モルの付加物35重量部、及び光重
合開始剤として2,4,6−トリメチルベンゾイ
ルジフエニルホスフインオキサイド1重量部を混
合溶解し重合性単量体組成物を得た。 上記ガラスフイラー400重量部、重合性単量体
組成物100重量部及び実施例3で得た表面処理さ
れたアルミナフイラー150重量部を混合し重合性
組成物を得た。 この組成物を実施例1で用いたキセノンランプ
照射器で90秒間光重合を行つた後、さらに120℃
20分間加熱を行つて得られた硬化物について圧縮
強度を測定すると4620Kg/cm2で、透明度(△L)
は30であり、歯科用組成物、特に歯冠欠損部代替
材料として適当な機械的強度と審美性を有してい
た。なお既述の実施例における諸量の定義及び測
定方法は以下に示す通りである。 (i) 平均粒子径及び粒子径の範囲 0.1μm以下の超微粒子粉末については、透明型
電子顕微鏡写真からの測定及びBET法により測
定された比表面積からの換算により決定した。
0.1μm以上のフイラーについては堀場製作所製自
動粒度分布測定装置CAPA500型を用いて測定し
た。測定原理は光透過式遠心沈降法(自然沈降併
用)である。 (ii) 圧縮強度 ペーストを直径4mm、高さ4mmの円筒状金型に
填入し、所定の方法で重合硬化させた後、金型か
らはずし37℃、水中で24時間浸漬したものをイン
ストロン万能試験機を用いクロスヘツドスピード
2mm/minで測定した。測定値は10個の試料の平
均値である。 (iii) 透明度(△L) 所定の方法により重合させた硬化物(直径30
mm、厚さ0.85mmの円板状)に成形したものをサン
プルとして用いた。色差計(日本電色製Σ80型)
を用い試験片の背後に標準白板を置いて色度を測
定した場合の明度(L1)と、同じ試験片の背後
に標準黒板を置いて色度を測定した場合の明度
(L2)との差△L=L1−L2を測定し、透明度の指
標とした。この評価方法では△Lの値が大きいほ
ど透明度が高いことを意味する。 (iv) フイラーの屈折率 アツベの屈折計を用い、ナトリウムランプのD
線を光源として、イオウの溶解したジヨードメタ
ン、ブロモナフタリン、サリチル酸メチル等を溶
媒として、液浸法で測定した。 (発明の効果) 本発明の表面改質されたアルミナフイラーが有
機樹脂中に配合された複合材料は機械的強度、光
沢および透明性に優れており、工業用成型材料と
してのみならず、美術工芸用材料、歯科用材料と
しても有用である。
粉砕、分級し平均粒径2.3μmの粉末を得た。この
粉末100重量部に対し2重量部のγ−メタクリロ
イルオキシプロピルトリメトキシシランを用い常
法により表面処理されたガラスフイラーを得た。
次に重合製単量体としてD−2.6E40重量部、
3G25重量部、2,2,4−トリメチルヘキサメ
チレンジイソシアネート1モルとグリセリンジメ
タクリレート2モルの付加物35重量部、及び光重
合開始剤として2,4,6−トリメチルベンゾイ
ルジフエニルホスフインオキサイド1重量部を混
合溶解し重合性単量体組成物を得た。 上記ガラスフイラー400重量部、重合性単量体
組成物100重量部及び実施例3で得た表面処理さ
れたアルミナフイラー150重量部を混合し重合性
組成物を得た。 この組成物を実施例1で用いたキセノンランプ
照射器で90秒間光重合を行つた後、さらに120℃
20分間加熱を行つて得られた硬化物について圧縮
強度を測定すると4620Kg/cm2で、透明度(△L)
は30であり、歯科用組成物、特に歯冠欠損部代替
材料として適当な機械的強度と審美性を有してい
た。なお既述の実施例における諸量の定義及び測
定方法は以下に示す通りである。 (i) 平均粒子径及び粒子径の範囲 0.1μm以下の超微粒子粉末については、透明型
電子顕微鏡写真からの測定及びBET法により測
定された比表面積からの換算により決定した。
0.1μm以上のフイラーについては堀場製作所製自
動粒度分布測定装置CAPA500型を用いて測定し
た。測定原理は光透過式遠心沈降法(自然沈降併
用)である。 (ii) 圧縮強度 ペーストを直径4mm、高さ4mmの円筒状金型に
填入し、所定の方法で重合硬化させた後、金型か
らはずし37℃、水中で24時間浸漬したものをイン
ストロン万能試験機を用いクロスヘツドスピード
2mm/minで測定した。測定値は10個の試料の平
均値である。 (iii) 透明度(△L) 所定の方法により重合させた硬化物(直径30
mm、厚さ0.85mmの円板状)に成形したものをサン
プルとして用いた。色差計(日本電色製Σ80型)
を用い試験片の背後に標準白板を置いて色度を測
定した場合の明度(L1)と、同じ試験片の背後
に標準黒板を置いて色度を測定した場合の明度
(L2)との差△L=L1−L2を測定し、透明度の指
標とした。この評価方法では△Lの値が大きいほ
ど透明度が高いことを意味する。 (iv) フイラーの屈折率 アツベの屈折計を用い、ナトリウムランプのD
線を光源として、イオウの溶解したジヨードメタ
ン、ブロモナフタリン、サリチル酸メチル等を溶
媒として、液浸法で測定した。 (発明の効果) 本発明の表面改質されたアルミナフイラーが有
機樹脂中に配合された複合材料は機械的強度、光
沢および透明性に優れており、工業用成型材料と
してのみならず、美術工芸用材料、歯科用材料と
しても有用である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 分子内に重合性二重結合を少くとも1個有す
る芳香族カルボン酸化合物を用いて表面処理さ
れ、粒径範囲が0.005μm以上でかつ0.1μm未満に
あり、比表面積が30ないし300m2/gでかつ屈折
率が1.60ないし1.70の範囲にあることを特徴とす
るアルミナフイラー。 2 分子内に重合性二重結合を少くとも1個有す
る芳香族カルボン酸化合物を用いて表面処理され
た、粒径範囲が0.005μm以上でかつ0.1μm未満に
あり、比表面積が30ないし300m2/gでかつ屈折
率が1.60ないし1.70の範囲にあるアルミナフイラ
ー及び有機樹脂よりなることを特徴とする樹脂組
成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1026388A JPH02206628A (ja) | 1989-02-03 | 1989-02-03 | 表面処理されたアルミナフイラー及び該フィラーを含有する樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1026388A JPH02206628A (ja) | 1989-02-03 | 1989-02-03 | 表面処理されたアルミナフイラー及び該フィラーを含有する樹脂組成物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH02206628A JPH02206628A (ja) | 1990-08-16 |
| JPH0567656B2 true JPH0567656B2 (ja) | 1993-09-27 |
Family
ID=12192153
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1026388A Granted JPH02206628A (ja) | 1989-02-03 | 1989-02-03 | 表面処理されたアルミナフイラー及び該フィラーを含有する樹脂組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH02206628A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1101484A2 (en) | 1999-11-17 | 2001-05-23 | Kabushiki Kaisha Shofu | Dental fillers |
| JP5191401B2 (ja) * | 2007-02-08 | 2013-05-08 | クラレノリタケデンタル株式会社 | 歯科用組成物 |
Families Citing this family (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP3464333B2 (ja) * | 1996-03-07 | 2003-11-10 | 帝人株式会社 | 磁気記録媒体用ポリエステルフイルム |
| JP4165967B2 (ja) * | 1998-08-04 | 2008-10-15 | 三井化学株式会社 | 無水トリメリット酸(メタ)アクリロキシアルキルエステル化合物からなる架橋剤、その組成物、架橋方法および成形体 |
| WO2007059128A1 (en) * | 2005-11-15 | 2007-05-24 | Wellman, Inc. | Alumina-enhanced polyester resins |
| US8242181B2 (en) * | 2007-10-12 | 2012-08-14 | Dow Corning Corporation | Aluminum oxide dispersion and method of preparing same |
| JP5584877B2 (ja) * | 2009-10-29 | 2014-09-10 | 小川 一文 | 微粒子ペーストとその製造方法およびそれを用いた微粒子膜とその製造方法とそれらを用いた太陽電池、光熱センサー、tftアレイ、タッチパネル |
| WO2017136374A1 (en) * | 2016-02-05 | 2017-08-10 | 3M Innovative Properties Company | Dental compositions comprising nanoparticles providing a refractive index differential between polymerizable resin and filler |
| JP2017210597A (ja) * | 2016-05-18 | 2017-11-30 | 地方独立行政法人 大阪市立工業研究所 | 無機充填剤の表面処理方法 |
-
1989
- 1989-02-03 JP JP1026388A patent/JPH02206628A/ja active Granted
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1101484A2 (en) | 1999-11-17 | 2001-05-23 | Kabushiki Kaisha Shofu | Dental fillers |
| JP5191401B2 (ja) * | 2007-02-08 | 2013-05-08 | クラレノリタケデンタル株式会社 | 歯科用組成物 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH02206628A (ja) | 1990-08-16 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| CA2002017C (en) | Dental restorative material | |
| US20030125444A1 (en) | Dental resin materials, method of manufacture, and uses thereof | |
| EP0333503B1 (en) | Curable resinous composition | |
| CN102906132B (zh) | 包含芳族羧酸根阴离子的可聚合离子液体 | |
| CN107406723B (zh) | 加成-断裂低聚物 | |
| JP6013217B2 (ja) | 歯科用樹脂複合材料 | |
| EP0284991B1 (en) | Photopolymerizable dental composition | |
| TWI665225B (zh) | 具有高折射率基團的加成-碎斷寡聚物 | |
| Faria-e-Silva et al. | Effect of thiourethane filler surface functionalization on stress, conversion and mechanical properties of restorative dental composites | |
| JPH0567656B2 (ja) | ||
| JPH0447681B2 (ja) | ||
| CN119074563A (zh) | 包含紫外线吸收剂的牙科用固化性组合物 | |
| US9296891B2 (en) | Dental resin materials, method of manufacture, and uses thereof | |
| WO2002014433A1 (en) | Polymerizable composition, cured object obtained therefrom, and composite material | |
| EP0295627B1 (en) | Photopolymerizable dental composition | |
| EP0289990B1 (en) | Photopolymerizable dental composition | |
| Zhou et al. | Study of high-strength, low-shrinkage dental resin composites with bifunctional polysilsesquioxane | |
| JPH0370778A (ja) | 歯科材料用無機フィラーの表面処理方法 | |
| CN111225648B (zh) | 可光固化的牙科用组合物 | |
| WO2002034207A1 (en) | Dental material and composition | |
| JP4576035B2 (ja) | 歯科用表面改質有機複合フィラー | |
| JP2629049B2 (ja) | 表面処理された無機粉末及び該粉末を含有する樹脂組成物 | |
| JP2695479B2 (ja) | 表面処理された無機粉末及び該粉末を含有する樹脂組成物 | |
| JP2695467B2 (ja) | 表面処理された無機粉末 | |
| JP5350335B2 (ja) | 歯科用表面改質有機複合フィラー |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070927 Year of fee payment: 14 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080927 Year of fee payment: 15 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080927 Year of fee payment: 15 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090927 Year of fee payment: 16 |
|
| EXPY | Cancellation because of completion of term | ||
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090927 Year of fee payment: 16 |