JPH0568060A - 歪補償直交変調器 - Google Patents

歪補償直交変調器

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JPH0568060A
JPH0568060A JP4050581A JP5058192A JPH0568060A JP H0568060 A JPH0568060 A JP H0568060A JP 4050581 A JP4050581 A JP 4050581A JP 5058192 A JP5058192 A JP 5058192A JP H0568060 A JPH0568060 A JP H0568060A
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quadrature modulator
linear conversion
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、線形歪による変調波の劣化
を解決し、簡単な構成の回路で精度のよい歪補償直交変
調器を提供することである。 【構成】 本発明は線形歪を補償するための線形補償パ
ラメータが設定され、同相振幅信号及び直交振幅信号を
線形変換し、ベースバンド信号とする線形変換手段1
と、線形変換手段1により線形変換されたベースバンド
信号を入力とする歪補償直交変調器において、直交変調
器2の変調波出力からキャリア成分を除去し、レベル信
号を生成するレベル信号生成手段3と、レベル信号生成
手段3から入力されたレベル信号の値を用いて線形変換
パラメータを導出し、線形変換手段1に設定するパラメ
ータ生成手段4とを有し構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は歪補償直交変調器に係
り、特に、精度のよい直交変調波を出力するための歪補
償直交変調器に関する。
【0002】
【従来の技術】無線通信等の使用帯域が制限されている
通信では、多値PSK(Phase ShiftKeying)、QAM
(Quadrature Amplitude Modulation )等、狭帯域の変
調波が用いられる。
【0003】ディジタル変復調では、波形伝送となるの
でアナログ変復調と比較すると精度の高い変調器が必要
となる。ディジタル変復調には同相信号振幅と直交信号
振幅とをベースバンド信号入力とする直交変調器が用い
られるが以下の様な問題点があった。
【0004】(i) ベースバンド入力信号の正負、すなわ
ちオフセットレベルがバランスしていても、直交変調器
の実効的な入力としてバランスさせることが難しいので
変調波にキャリヤリーク成分が重畳される。
【0005】(ii)二つのベースバンド入力信号の振幅が
バランスしていても、直交変調器の実効的な入力として
バランスさせることが難しいので変調波にイメージ成分
が重畳される。
【0006】(iii) 直交変調器には移相が0とπ/2二
つのキャリヤ信号を入力するが、π/2キャリヤ信号を
生成する移相器をIC上に正確に製造することは難し
い。この直交性が正確でないと変調波にイメージ成分が
重畳される。
【0007】(iv)IC化すると電源、温度の変動により
上記の特性が変化する。
【0008】従来は、上述したような問題を解決するた
めに熟練した技術者の調整が必要であった。また、定期
的に点検することにより経年変化を修正していた。
【0009】歪補償の自動化については、従来から簡単
な構成法が二つ提案されている。
【0010】第1の提案は特願昭62−13143に開
示されているもので、その概略構成を図12に示す。こ
れは90度性が不完全なときに歪補償するための構成で
ある。
【0011】狭帯域で変調波を得るためには、同図に示
すような直交変調器が通常用いられている。この直交変
調器は、入力端子40,41、出力端子42、ミキサ4
3,44、90度移相器45、発振器46、合成器4
7、信号点位置識別器48、振幅演算器49により構成
される。この構成において信号点位置識別器48は、同
相振幅入力I(t)と直交振幅入力Q(t)から構成さ
れる信号点を識別し、振幅演算器49は識別時点におけ
る振幅を求める。本来、同相振幅入力I(t)と直交振
幅入力Q(t)では振幅は等しいが、90度移相がずれ
ていると二つの時点における振幅が一致しない。そこで
振幅の差または比率を演算で求め、移相器45を調整す
る。この方法では、(i) 移相器45を調整しているが、
実際の回路で微調できる移相器の実現は難しい、(ii)具
体的な制御方法が記述されていないので実現性が不明で
ある、(iii) ベースバンド信号のロールオフ整形により
誤差が発生し精度が十分でない、(iv)他の歪、たとえば
DCオフセット、振幅アンバランスがあると精度が十分
でない、などの欠点があった。
【0012】第2の提案は特願昭63−62439に開
示されているもので、その概略構成を図13に示す。こ
れはDCオフセットを補償するためのものである。この
構成では、変調波の同相及び直交成分の各々について、
比較器51で検出した変調シンボルの正負に応じてDC
オフセット算出部50のSWを同期させながら変調波を
整流し、それを積分した値を比較する。積分値はDCオ
フセット量に比例しているので、フィードバックループ
52を形成すると補償ができる。この従来例では、同相
及び直交成分回路ごとに補償を行っているが、実際の高
周波回路ではローカルキャリアがリークして、同相と直
交成分の合成器47にも重畳されて歪を生じるので、合
成器47の前で歪を取り除いても不十分であるという欠
点があった。また、本回路は回路構成が相当に複雑とな
る欠点があった。
【0013】一般に、これらの従来の構成の変調器では
線形歪及び非線形歪により変調波が劣化する場合があ
る。非線形歪はミキサ43,44に使用しているダイオ
ードの非線形応答が原因であり、入力レベルをある程度
下げることにより容易に小さくできるが、線形歪につい
てはバランスのとれた部品の選定あるいは微調整等が必
要となる。以下では、その線形歪について具体的に説明
する。
【0014】図12において、入力端子40,41はそ
れぞれ、同相振幅入力I(t)と、直交振幅入力Q
(t)が入力される。一方、発振器46から出力される
各周波数ωc のキャリアrc (t)=cos (ωc t)
と、キャリアを90度移相器でπ/2移相したr
s (t)=−sin (ωc t)がそれぞれミキサ43,4
4に入力され、同相振幅信号a(t)、直交振幅信号b
(t)と乗積される。この乗積された信号は合成器47
で合成され、出力端子42から出力される。しかし、実
際の直交変調器では、浮遊容量、浮遊インダクタンスな
どによるキャリアリークや90度移相器45の移相誤差
によるイメージ発生などが起きる。そのため、変調器出
力y(t)は以下のようになる。
【0015】 y(t)=y1 (t)+y2 (t)+y3 (t)+y4 (t) (1) 次にy1 (t)はミキサ43においてベースバンド信号
にDCオフセットδc1が加わった時の応答であり、以下
のように示される。
【0016】 y1 (t)=[I(t)+δc1]cos (ωc t) (2) y2 (t)はミキサ44の利得が同相に対してα倍のア
ンバランスとなり、DCオフセットδs1が加わった時の
ベースバンド信号が移相誤差θの直交キャリアと乗積さ
れた時の応答であり、以下のように示される。
【0017】 y2 (t)=[−αQ(t)+δs1]sin (ωc t+θ) (3) y3 (t)は同相成分のキャリアリークであり、キャリ
アリークの大きさがδc2、キャリアリークの位相がθ1
の時の応答であり、以下のように示される。
【0018】 y3 (t)=δc2cos (ωc t+θ1 ) (4) y4 (t)は直交成分のキャリアリークであり、キャリ
アリークの大きさがδs2、キャリアリークの位相がθ2
の時の応答であり、以下のように示される。
【0019】 y4 (t)=δs2sin (ωc t+θ2 ) (5) これにより変調器出力y(t)を計算すると、 y(t)=c(t)cos (ωc t)−d(t)sin (ωc t) (6) となり、同相変調信号c(t)は、 c(t)=I(t)+δc sin θ[−αQ(t)+δs1] (7) また、直交変調信号d(t)は、 d(t)=−αQ(t)cos θ+cos θ・δs1+δs (8) オフセットδc とδs は、 δc =δc1+δc2cos θ2 +δs2sin θ2 (9) δs =−δc2sin θ1 +δs2cos θ2 (10) となる。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、上記に示し
た直交変調器の出力値は、同相変調信号と同相振幅入力
及び直交変調信号と直交振幅入力が等しくなる理想的な
出力c(t)=a(t)、d(t)=b(t)とは大き
く異なっている。
【0021】図14は変調波の信号空間ダイヤグラムを
示す。I(t)=cos (x)、Q(t)=sin (x)と
してx=0〜2πとした時の理想的な応答では変調波c
(t)とd(t)の位相ダイヤグラム上の軌跡が図14
の実線で示されるように円形に描かれるが、一方、理想
的でない場合には、同図に破線で示されるように中心が
原点からシフトし、斜めになった楕円となる。この図1
4の斜めになった楕円は実際には図15(a)に示す正
常な軌跡に図15(b)に示すDCオフセットによる線
形歪を受けた軌跡、図15(c)に示す振幅アンバラン
スによる線形歪を受けた軌跡、図15(d)に示す不完
全な90度性による線形歪を受けた軌跡が重ね合わされ
たものである。このような線形歪を抑えるためにはDC
オフセットδc1,δs1、直交キャリアの移相誤差θ、キ
ャリアリークδc2,δs2などを小さくするための調整、
あるいは、バランスのとれた部品の選定等を必要とす
る。また、このようなことを実現させるために、熟練作
業、調整時間、高価な測定器を必要とするという問題が
ある。
【0022】これらの従来例の問題を解決する提案とし
て、DCオフセットによる歪の補償に線形変換手段を導
入した発明例があるが、線形パラメータを導出するため
に、直交変調器の出力を同相成分と直交成分とを抽出す
るIQ検波器を用いている。この従来の構成では直交変
調器より精度のよいIQ検波器が必要であり、そのオフ
セット調整、振幅調整、直交性の調整が必要であった。
【0023】また、これら従来例はいずれも各種線形歪
に個別に対処したものであり、実際にはDCオフセット
や振幅バランスが十分補償されていないと90度性が十
分に補償できないといったような問題を残すものであ
る。
【0024】本発明は上記の点に鑑みてなされたもの
で、上記のような線形歪による変調波の劣化を解決し、
簡単な構成の回路で精度のよい歪補償直交変調器を提供
することを目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の原理を説
明するための図を示す。線形歪を補償するための線形補
償パラメータが設定され、同相振幅信号及び直交振幅信
号を線形変換し、ベースバンド信号とする線形変換手段
(1)と、線形変換手段(1)により線形変換されたベ
ースバンド信号を入力とする歪補償直交変調器におい
て、直交変調器(2)の変調波出力からキャリア成分を
除去し、レベル信号を生成するレベル信号生成手段
(3)と、レベル信号生成手段(3)から入力されたレ
ベル信号の値を用いて線形変換パラメータを導出し、線
形変換手段(1)に設定するパラメータ生成手段(4)
とを有する。
【0026】
【作用】本発明は同相振幅信号及び直交振幅信号を線形
変換手段(1)により線形変換し、線形変換された信号
を入力とする直交変調器(2)の変調波出力をレベル信
号生成手段(3)に入力し、レベル信号を抽出し、その
レベル信号に対してパラメータ生成手段(4)により線
形変換のパラメータが導出され、その線形変換パラメー
タを線形変換に用いることにより線形歪が充分小さな値
に抑えられる。
【0027】下記の第1実施例では、線形パラメータは
既知のテスト信号を使って、レベル信号に基づき求め
る。
【0028】下記の第2実施例では、線形パラメータは
同相及び直交振幅入力の状態に従って、レベル信号に基
づき求める。
【0029】更に、実際には各種線形歪は混在している
ため、本発明ではまずDCオフセットによる線形歪に関
するパラメータを求め、次にDCオフセット補償を行い
つつ振幅アンバランスによる線形歪に関するパラメータ
を求め、最後にDCオフセットと振幅アンバランスの補
償を行いつつ不完全直交位相による線形歪に関するパラ
メータを求めるという手順で全ての線形パラメータを決
定する。
【0030】
【実施例】図2に本発明の第1の実施例の歪補償直交変
調器の構成を示す。図12と同一構成部分には同一符号
を付し、その説明を省略する。図2において、本実施例
の歪補償直交変調器はL端子、C端子を有するスイッチ
20,21,22,23と、線形変換器24を含む線形
変換手段1と、直交変調器2、制御回路25、検波器2
6、低域通過フィルタ29により構成される。直交変調
器2はミキサ43,44と、90度位相器45と、発振
器46と、合成器47から構成されている。
【0031】この図2の構成において、検波器26には
2乗検波特性が要求される。2乗検波特性は通常の検波
器において入力レベルを低くすれば実現できる。確実に
2乗検波特性を得るためには、ダブルバランスミキサの
RF端子とLO端子へ変調波を入力すればよい。また、
制御回路25にはディジタル信号処理が有利であり、そ
の時には、低域通過フィルタ27の出力をA/D変換し
て用いる。
【0032】この構成の歪補償直交変調器において、同
相振幅信号I(t)、直交振幅信号Q(t)が、線形変
換器24に入力され、ベースバンド信号である同相振幅
入力a(t)と直交振幅入力b(t)に変換される。ベ
ースバンド信号a(t)とb(t)は直交変調器50に
入力され、式(6)〜(10)で表される変調波y
(t)が得られる。変調波y(t)は検波器26に入力
され、低域通過フィルタ27でキャリア成分が除去さ
れ、レベル信号z(t)が得られる。このレベル信号z
(t)は制御回路25に入力され、線形変換パラメータ
が導出され、その値が線形変換器24に設定される。
【0033】次に本実施例における歪補償直交変調器の
具体的な動作を説明する。直交変調器50の出力の変調
波y(t)の変調波同相・直交振幅c(t),d(t)
は理想的にはそれぞれ同相振幅信号I(t)と直交振幅
信号Q(t)に等しくなるはずであるから、以下の方程
式 c(t)=I(t) (11) d(t)=Q(t) (12) が得られ、これと式(7),(8)を連立させて解く
と、ベースバンド信号の同相振幅入力a(t)は、 a(t)=I(t)+tan θ・Q(t)+a (13) また、ベースバンド信号の直交振幅入力b(t)は、 b(t)=(1/αcos θ)Q(t)+b (14) a=−δc tan θ(δs +δs1cos θ)−sin θ・δs1 (15) b=(cos θ・δs1+δs )/αcos θ (16) となる。実際にはα,θ,a及びbの値は不明であるか
ら何らかの方法で求めなければならない。その求められ
た値を線形変換パラメータα0 ,θ0 ,a0 ,b0 とす
ると、線形変換器24で行われる線形変換は次のように
なる。
【0034】ベースバンド信号a(t)は、 a(t)=I(t)+tan θ0 ・Q(t)+a0 (17) となり、ベースバンド信号b(t)は、 b(t)=(1/α0 cos θ0 )Q(t)+b0 (18) となる。
【0035】従って、線形変換器24で行う線形変換は
図3に示すように、同相振幅信号I(t)に、直交振幅
信号Q(t)にパラメータθ0 から求まるtan θ0 を乗
じた信号とパラメータa0 とを加算したベースバンド信
号a(t)を直交変調器2の同相入力信号とし、また直
交振幅信号Q(t)にパラメータα0 とθ0 から求まる
1/α0 cos θ0 を乗じた信号とパラメータb0 とを加
算したベースバンド信号b(t)を直交変調器2の直交
入力信号とするものとなる。
【0036】検波器26と低域通過フィルタ27を介し
て抽出される変調波のレベルは z(t)=c2 (t)+d2 (t) (19) で表される。そこで、図2のスイッチ22,23をC端
子側に接続し、ベースバンド信号の同相振幅入力a
(t)と直交振幅入力b(t)として制御回路25より
テスト信号を入力した時の変調波レベルz(t)から線
形変換パラメータを以下のように導出する。スイッチ2
2,23をC端子側に切り替えた時の変調波c(t)と
d(t)は式(7),(8)で表されるから、これを式
(19)に代入して、a(t)とb(t)について偏微
分をとり、それらを0とおくと、次のような連立方程式
が得られる。
【0037】
【数1】 この連立方程式のa(t)とb(t)に関する解は式
(15)と(16)の右辺に一致する。従って、ベース
バンド信号a(t)とb(t)に相当するテスト信号T
a ,Tb を制御回路25で変化させてレベル信号が最小
となる時の値を求めれば、その値が線形変換パラメータ
0 とb0 である。
【0038】次に、求められた線形変換パラメータa0
とb0 及び、移相誤差の暫定値θ0 =0、振幅比の暫定
値α0 =1を線形変換器24に設定し、スイッチ22,
23をL端子側に戻すと、線形変換器24は線形変換作
動を行い、その変換された信号a(t),b(t)を直
交変換器50に入力すると、その出力y(t)の変調信
号c(t),d(t)は c(t)=I(t)−αsin θQ(t) (22) d(t)=−αcos θQ(t) (23) となる。
【0039】従って、スイッチ20,21をC端子側に
接続して、制御回路25からテスト信号TI ,TQ を入
力するとき、TI (t)=A(所定値)、TQ (t)=
0を入力すると、そのときのレベル信号z1 はz1 =A
2 となる。また、TI (t)=0、TQ (t)=Aを入
力すると、そのときのレベル信号z2 はz2 =α2 2
となる。レベル信号z1 とz2 からのαの推定値α0 が α0 =(z2 /z1 1/2 (24) により求められる。
【0040】ただし、この説明では、検波器26からの
レベル信号が正確に変調波のレベルの2乗に比例してい
るという条件が必要である。実際には、その出力にはバ
イアス分が重畳されるいるので、その分を補正して用い
る。すなわち、変調波を入れないときのレベル信号値が
0となるように校正する。
【0041】さらに、式(22)と(23)が成立して
いるとき、直交振幅信号Q(t)=Aとして変調波のレ
ベル信号z(t)を同相振幅信号I(t)で偏微分し、
その偏微分値を0とおくと、
【数2】 となるから、その解をI0 とすると、 θ=arcsin(I0 /αA) (26) のような関係がある。
【0042】ここで、同相振幅信号I(t)に相当する
テスト信号TI (t)を変化させた時にレベル信号z
(t)が最小になるときのTI (t)の値I0 と、式
(24)で求められたαの推定値である線形変換パラメ
ータα0 をαとして、式(26)に代入すれば、移相誤
差θの推定値θ0 が求められる。
【0043】以上をまとめると、制御回路25における
線形変換パラメータの決定は図4のフローチャートに沿
って以下の通り行われる。
【0044】まずステップ101において、スイッチ2
2,23をC側に切替え、テスト信号Ta ,Tb の初期
設定Ta (t=0)=a1 ,Tb (t=0)=b1 を行
う。
【0045】次にステップ102において、レベル信号
z(t)を最小とするテスト信号Ta ,Tb の値を求
め、これを線形変換パラメータa,bの最適値a0 ,b
0 とする。
【0046】次にステップ201において、最適値
0 ,b0 を線形変換器24に設定し、また、線形変換
パラメータθ,αの暫定値θ0 =0,α0 =1を設定し
た後、スイッチ22,23をL側に戻す。
【0047】次にステップ202において、スイッチ2
0,21をC側に切替え、テスト信号TI (t)=A,
Q (t)=0を入力してレベル信号z1 を測定し、テ
スト信号TI (t)=0,TQ (t)=Aを入力してレ
ベル信号z2 を測定する。
【0048】次にステップ203において、線形変換パ
ラメータαの最適値α0 をα0 =(z2 /z1 1/2
計算して求める。
【0049】次にステップ301において、最適値
0 ,b0 ,α0 を線形変換器24に設定し、テスト信
号TI ,TQ をTI (t)=I1 ,TQ (t)=Aに設
定する。
【0050】次にステップ302において、レベル信号
z(t)を最小とするテスト信号TI (t)の値I0
求める。
【0051】次にステップ303において、線形変換パ
ラメータθの最適値θ0 をθ0 =arcsin(I0 /α
0 A)を計算して求める。
【0052】最後にステップ400において、決定され
た線形変換パラメータの最適値a0 ,b0 ,α0 ,θ0
を線形変換器24に設定し、スイッチ20,21をL側
に戻す。
【0053】以上に述べた方法によれば、制御回路25
は検波器26と低域通過フィルタ27からなるレベル信
号生成手段からのレベル値の入力のみで線形変換パラメ
ータが求められ、その線形変換パラメータを線形変換器
24に設定する。これにより線形歪を充分小さな値に抑
えることができる。
【0054】上述の図4の方法では、レベル値z(t)
を最小にするテスト信号Ta ,Tb ,TI の値を求める
方法を述べたが、これらの値は、レベル信号z(t)が
最小になるところではz(t)の各テスト信号に関する
傾きの符号が変化するという原理を用いる摂動法を利用
して容易に求められる。そのような摂動法の一例として
b の値を固定した場合にTa の値を求める手順のフロ
ーチャートを図5に示す。
【0055】図5の摂動法では、まずステップ501に
おいて、Ta の初期値をa1 に設定する。
【0056】次にステップ502において、以下のよう
な設定を行う。
【0057】 Ta (t)=e・sin (t)+an (27) Tb (t)=b (28) ここで0<e≪1は摂動振幅、bは一定値、an はn回
目の摂動におけるTa の値である。
【0058】次にステップ503において、式(27)
におけるan の値を次の式(29)に基づいて更新す
る。
【0059】
【数3】 そして、ステップ504において、ステップ502,5
03がn=Nとなるまで繰返される。ここでNは最大摂
動回数である。
【0060】尚、この図5に示す最適化においては外部
から摂動を与えるが、摂動振幅の大きさによって最適値
へ収束するまでの時間が異なる。その様子を図6に示
す。従って、収束時間が短くなるような適当な摂動振幅
を選ぶことが好ましい。
【0061】また、図4の方法におけるステップ102
にこの摂動法を利用する場合には、Tb の値を固定せず
に、Ta ,Tb の両方を交互に調整するようにしても良
い。
【0062】この発明の第1の実施例に歪補償直交変調
器を使った等化器の出力における平均ビット誤り率(Av
erage BER )と、従来の歪補償のない直交変調器を使っ
た等化器の出力における平均ビット誤り率を、DCオフ
セット、振幅バランス、位相オフセットの各々について
図7(a),(b),(c)に示す。
【0063】図8に本発明の第2の実施例の歪補償直交
変調器の構成を示す。図2と同一構成部分には同一符号
を付し、その説明を省略する。
【0064】この第2の実施例では、上述した第1の実
施例のようにスイッチ20,21,22,23を通して
制御回路25からテスト信号を入力する代わりに、同相
及び直交振幅入力I(t),Q(t)を入力検出器31
で検出し、これを制御回路25に報告することにより、
適当な同相及び直交振幅入力I(t),Q(t)を第1
実施例におけるテスト信号同様に利用することで線形変
換パラメータを決定する。このため、この第2の実施例
においては線形変換パラメータの決定をリアルタイムに
行うことが可能である。
【0065】より詳細には、この第2の実施例における
線形変換パラメータの決定は以下のように行われる。
【0066】まず、線形変換パラメータaに周期的な小
振幅の摂動信号を重畳し、その時のレベル信号を摂動信
号を用いて相関検出し、その相関検出信号レベルが0と
なるような最適値a0 に線形変換パラメータaを調整
し、また、線形変換パラメータbについても同様に最適
値b0 を調整して最適パラメータa0 とb0 を求める。
【0067】次に制御回路25は、線形変換器24に最
適パラメータa0 とb0 を設定し、パラメータθとαに
は暫定値θ=0,α=1を設定し、直交振幅信号Q
(t)が0となった瞬間の同相振幅信号I(t)の値I
1 とレベル信号生成手段のレベル信号z(t)の値z3
を測定し、またI(t)が0になった瞬間のQ(t)の
値Q2 及びz(t)の値z4 を測定し、 α0 =(I1 /Q2 )・(z2 /z3 1/2 (30) を算出して最適パラメータα0 を求める。
【0068】次に制御回路25は、線形変換器24に最
適パラメータa0 とb0 とα0 を設定し、パラメータθ
には暫定値θ=0を設定し、同相振幅信号I(t)と直
交振幅信号Q(t)が等しい値A1になった瞬間のレベ
ル信号z(t)の値z5 を測定し、またI(t)=−Q
(t)=A2 となった瞬間のz(t)の値z6 を測定
し、測定値から比β=z1 2 2 /z2 1 2 を求め θ0 =arcsin[(1−β)/(1+β)] (31) を算出して最適パラメータθ0 を求める。
【0069】従って、この第2の実施例では、DCオフ
セットについては単に摂動を加えて最適値を求めるだけ
で済み、振幅バランスと直交性については同相及び直交
振幅入力が所定の状態にあることを検知した時のレベル
信号から最適値を計算することができる。
【0070】尚、上記の手順において相関検出は上述し
た図5の摂動法と同様の方法で行うことができる。
【0071】以上説明した歪補償調整器の具体的な回路
形成には様々な形態が考えられる。制御回路25は処理
の性格上、ディジタル回路で実現するのが有利である。
線形変換器24についてはアナログ回路による実現とデ
ィジタル回路による実現の2通りがある。
【0072】アナログ回路で線形変換器24を作るため
には、精度のよい乗算器が必要である。線形パラメータ
はディジタル信号であるから、乗算器には4象限D/A
変換器を用いることができる。4象限D/A変換器は図
9のように抵抗とスイッチから形成され、被乗算信号を
基準入力端子33へ入力し、乗算値をディジタル端子3
2に入力する。ディジタル端子32はスイッチを制御
し、出力端子34と35にはアナログの精度の高い乗算
出力が得られる。2つの出力端子には平衡レベル、たと
えばアナログ・グランドを対称にして反転した2つの電
流信号たとえばa(t)とa▲バー▼(t)が生成され
る。これらを増幅器を介して直交変調器2へ入力する。
この直交変調器2は図10のように構成され、そのミキ
サ部43,44は図11のように差動アンプで形成され
るので、反転した2つの入力が必要である。もちろん、
線形変換器24が生成するアナログベースバンド信号を
反転増幅器で反転させて2つの信号を生成することも考
えられる。
【0073】ディジタル回路で実現するときには、同相
振幅信号及び直交振幅信号をA/D変換したディジタル
入力信号を入力とし、線形変換器24から出力されるデ
ィジタルベースバンド出力信号をD/A変換して直交変
調器2へ入力する。
【0074】尚、上述の説明により求めた線形パラメー
タは電源が切れると削減してしまうので、不揮発性メモ
リに蓄積しておき、電源がONになった時には、まずそ
の値を読み出して使用することが望ましい。
【0075】又、実際の実装時には線形変換手段とパラ
メータ生成手段はCMOSで一体的にIC化し、直交変
調器とレベル信号生成手段はバイポーラまたはGaAs
のICとして一体的にIC化してこれらICの組合せで
本発明の歪補償直交変調器を実現することも可能であ
る。
【0076】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、レベル
を検出する回路を設けることにより、容易に線形変換パ
ラメータを導出することができ、簡単な構成の回路によ
り非常に精度のよい歪補償直交変調器を実現できる。ま
た、バースト伝送を行っている伝送系では、本発明の方
法により送信していない時間に線形変換パラメータを修
正していれば、送信時にリアルタイムに補償を最適化で
き、機器の温度変動、経時変化等があっても精度のよい
変調波を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を説明するための図である。
【図2】本発明の第1の実施例の歪補償直交変調器の構
成図である。
【図3】図2の歪補償直交変調器の線形変換器による線
形変換のダイアグラムである。
【図4】図2の歪補償直交変調器による線形変換パラメ
ータ決定手順のフローチャートである。
【図5】図4の手順において利用する摂動法のフローチ
ャートである。
【図6】図5の摂動法における収束時間と摂動振幅の関
係を示すグラフである。
【図7】図2の歪補償直交変調器を用いた等化器の出力
の平均ビット誤り率と従来の歪補償のない直交変調器を
用いた等化器の出力の平均ビット誤り率とをDCオフセ
ット、振幅バランス、位相オフセットについて示すグラ
フである。
【図8】本発明の第2の実施例の歪補償直交変調器の構
成図である。
【図9】本発明の歪補償直交変調器の線形変換部に用い
る4象限D/A変換器の構成図である。
【図10】本発明の歪補償直交変調器の直交変調部の構
成図である。
【図11】図10の直交変調部のダブルバランスミキサ
の構成図である。
【図12】従来の直交変調器の一例の構成図である。
【図13】従来の直交変調器の他例の構成図である。
【図14】出力変調波の信号空間ダイアグラムである。
【図15】正常及び線形歪を受けた変調波の信号空間ダ
イアグラムである。
【符号の説明】
1 線形変換手段 2 直交変調器 3 レベル信号生成手段 4 パラメータ生成手段 20,21,22,23 スイッチ 24 線形変換器 25 制御回路 26 検波器 27 低域通過フィルタ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 線形歪を補償するための線形変換パラメ
    ータが設定され、同相振幅信号及び直交振幅信号を線形
    変換して、ベースバンド信号とする線形変換手段と、該
    線形変換手段により線形変換したベースバンド信号を入
    力とする直交変調器を有する歪補償直交変調器におい
    て、 前記直交変調器の変調波出力からキャリア成分を除去
    し、レベル信号を生成するレベル信号生成手段と、 前記レベル信号生成手段より入力された前記レベル信号
    の値を用いて前記線形変換パラメータを導出し、前記線
    形変換手段に設定するパラメータ生成手段とを有するこ
    とを特徴とする歪補償直交変調器。
  2. 【請求項2】 線形歪を補償するための線形変換パラメ
    ータが設定され、同相振幅信号及び直交振幅信号を線形
    変換して、ベースバンド信号とする線形変換手段と、該
    線形変換手段により線形変換したベースバンド信号を入
    力とする直交変調器を有する歪補償直交変調器におい
    て、 DCオフセットに関する線形変換パラメータa,bをま
    ず求め、DCオフセットに因る歪を補償しながら振幅バ
    ランスに関する線形変換パラメータαを次に求め、最後
    にDCオフセットと振幅アンバランスに因る歪を補償し
    ながら直交性に関する線形変換パラメータを求めて、前
    記線形変換手段に設定するパラメータ生成手段とを有す
    ることを特徴とする歪補償直交変調器。
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