JPH0568823B2 - - Google Patents

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JPH0568823B2
JPH0568823B2 JP8805186A JP8805186A JPH0568823B2 JP H0568823 B2 JPH0568823 B2 JP H0568823B2 JP 8805186 A JP8805186 A JP 8805186A JP 8805186 A JP8805186 A JP 8805186A JP H0568823 B2 JPH0568823 B2 JP H0568823B2
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harmonic
metal container
wavelength
magnetron
cylindrical
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JP8805186A
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Hisao Saito
Munetaka Mino
Norio Tashiro
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Toshiba Corp
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Tokyo Shibaura Electric Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は電子レンジ用マグネトロンに係わり、
とくにその高調波の輻射を抑制しうる構造のマグ
ネトロンに関する。
〔発明の技術的背景およびその問題点〕
電子レンジ用マグネトロンでは、アノードの共
振空胴に例えば2450MHz帯の高周波が発生する
が、この基本波勢力以外にその整数倍の周波数を
もついわゆる高調波成分が同時に発生する。この
高調波成分が、基本波とともに電子レンジの加熱
用キヤビテイへ伝搬されると、この高調波の波長
が短くなるほど電子レンジでの電磁波シールドが
困難となり、外部に漏洩しやすい。この漏洩電波
は、かなり微弱であつても無線障害をひき起す場
合があり、漏洩の限度値が法規制されている。
とくに近来は、衛星通信が日常的に行なわれる
ようになり、とくにそのダウンリンク用周波数帯
にマグネトロンおよび電子レンジから漏洩する電
波の周波数が一致すると、受信障害をひき起して
しまう。衛星から送信される通信波を受信する設
備が、電子レンジを使用する例えば一般家庭から
距離的に充分離れている場合は、ほとんど問題に
ならない。しかしテレビジヨン等の衛星放送で
は、その受信アンテナが電子レンジの使用場所の
近傍になることがむしろ多いので、とくにこの衛
星放送への電波障害を皆無にする必要がある。衛
星放送のダウンリンク用に国際的に割り当てられ
た周波数帯はいくつかあるが、そのうち2450±
50HHz帯の共振周波数の電子レンジ用マグネトロ
ンの高調波と合致するのは、12GHz帯である。こ
れは電子レンジ用マグネトロンの基本発振周波数
の丁度5倍に相当する。この第5高調波の波長
は、約24.5mmである。
ところで、従来からマグネトロン自身で高調波
の発生を抑えるべく出力部に1/4波長形チヨーク
を形成し、任意特定の高調波成分の輻射を抑制す
ることは既に知られている。その例は、実開昭49
−80648号公報や、特公昭56−21215号公報、特公
昭54−6862号公報、あるいは実公法54−18123号
公報などに開示されている。
このようなマグネトロンはおよそ第20図及び
第21図に示す構造である。マグネトロン発振部
本体30は、アノードシリンダ31、複数のアノ
ードベイン32、ポールピース33、カソード3
4、出力アンテナ部35を備えている。出力アン
テナ部35は、アノードベイン32に電気的に結
合されたアンテナリード36、円筒状金属容器3
7、内側金属円筒38、セラミツクスからなる絶
縁筒39、金属排気管40、出力キヤツプ41を
備えている。アノードシリンダ31の外周には、
複数枚のラジエータフイン42が固定されてい
る。発振部本体30の両端部には、フエライトマ
グネツト43,44が置かれ、これらマグネツト
は強磁性体ヨーク45により囲まれている。出力
アンテナ部35は、マグネツト43およびヨーク
45を貫通して延長されている。シールドボツク
ス46には、カソード入力端子47が設けられて
いる。
アンテナリード36は、先端が金属排気管40
に電気的に結合されている。そしてアンテナリー
ドの先端が短絡された金属排気管の内側空間Aの
深さl1を例えば第2高調波波長の約1/4に、ま
た金属容器と内側金属円筒とで形成する環状溝B
の深さl2を例えば第3高調波波長な約1/4に相
当する寸法にして、第2、第3高調波に対するチ
ヨーク構造としたものである。これら高調波抑制
用の4分の1波長形チヨークは、既によく知られ
るように、例えば環状溝Bの開口をつくる導体壁
の点aからbまでの溝内壁沿面距離Lを、このチ
ヨークで抑制しようとする例えば第3高調波の波
長に対し実質的に約2分の1にすることにより、
開口をつくるa点からみたb点の高調波位相がほ
ぼ逆となつてインピーダンスが極めて高くなり、
この高調波成分の出力部先端方向への伝搬が抑制
されるという原理に基くものである。
このような従来技術に基いて、例えば環状溝B
の深さ寸法を第5高調波波長の約1/4、すなわち
およそ6.1mmに定めれば、この高調波の輻射を充
分抑制できものと考えられる。しかしながら、実
際そのような寸法に設定しても、第5高調波の減
衰はわずかで、今日上述のような事情により規制
すべき第5高調波の輻射電力レベルをはるかに越
え、満足できるものではなかつた。その理由は、
単に環状溝Bの深さを対象の例えば第5高調波波
長の約1/4に設定しても、この高調波はアンテナ
リードと金属容器およびその内側金属円筒との間
の空間を容易に伝搬して外部に輻射されるためで
あると推定される。
この点に関連し、とくに広く家庭用の電子レン
ジに使用されるマグネトロンは、発振基本波周波
数が前述の通り約2450MHzで、そのマイクロ波出
力電力は500〜800Wクラスが一般的である。この
ような定格のマグネトロンにおいて、出力部の絶
縁筒およびその付近の寸法は、無負荷条件で動作
させてもここに生じる高周波電界により高周波放
電を発生しないような寸法にする必要がある。経
験的には絶縁筒の内直径が約14mm以上、軸方向長
さが約12mm以上が必要である。これよりも小さい
と、絶縁筒を挟む金属部材相互間、あるいは金属
容器の絶縁筒へのろう接部とその内側を通るアン
テナリードとの間で高周波放電を起こす危険が多
く、それにより絶縁筒にクラツクが発生しやくな
る。このように絶縁筒および金属円筒は、ある程
度以上の直径を必要とするので、金属円筒とその
内側を通るアンテナリードとの間の空間が大きく
なる。従つて、波長がきわめて短い例えば第5高
調波成分が、環状溝によるチヨークの存在にもか
かわらず外部に輻射されてしまうものと推定され
る。
〔発明の目的〕
本発明は以上の事情に鑑み、第4次以上の高次
高調波、なかんずく第5高調波等に対して輻射抑
制効果の大きいチヨーク構造をもつ電子レンジ用
マグネトロンを提供するものである。
〔発明の概要〕
本第1の発明は、アノードに気密封着された筒
状金属容器の内側に出力アンテナリードを同軸的
にとりまいて配設された筒状導電体で構成される
4分の1波長形チヨークが、第4高調波以上の高
次高調波に対する少なくとも1つのチヨーク用環
状溝を有し、且つアンテナリードに近接する筒状
導電体がこの導電体で構成されるチヨーク用環状
溝により伝搬抑制作用を受ける高調波の波長の2
分の1以下の内直径寸法に設定されてなる電子レ
ンジ用マグネトロンである。
また第2の発明は、4分の1の波長形チヨーク
が第4高調波、第5高調波、第6高調波、及び第
7高調波の中から選択した複数の高次高調波を伝
搬抑制する複数のチヨーク用環状溝を備えてお
り、且つアンテナリードに近接する筒状導電体が
複数のチヨーク用環状溝で伝搬抑制する高調波の
うちの最も高い高調波の波長の2分の1以下の内
直径寸法に設定されてなる電子レンジ用マグネト
ロンである。
これによつてこのマグネトロンから外部に輻射
漏洩しようとする第4次高調波以上の高次高調波
を筒状金属容器の内側に配設したチヨークにより
確実に輻射抑制することができる。なお、アンテ
ナリードの先端すなわち絶縁筒の上端側に第2お
よび第3高調波に対するチヨークを形成して組合
わせれば、それにより相対的に勢力の強いこれら
低次高調波および、微弱でも電波障害を生じやす
い高次高調波を、ともに確実に輻射抑制すること
ができる。
〔発明の実施例〕
以下図面を参照してその実施例を説明する。な
お同一部分は同一符号であわらす。
第1図および第2図に示す実施例は次の構造を
有する。同図において符号30はマグネトロン発
振部本体、34はそのカソード、34a,34b
は一対のエンドハツト、31はアノードシリン
ダ、32は複数個の放射状アノードベイン、32
a,32bはストラツプリング、33は漏斗状ポ
ールピース、33aはその一部に穿設されたアン
テナリード貫通用透孔、37の出力部の円筒状金
属容器、37aはそのアノードシリンダに気密接
合されたフランジ状部、37bはその先端開口
部、39は出力部のセラミツク絶縁円筒、40は
金属排気管、40aはその気密封止切り部、36
は出力アンテナリード、36aはその平坦に圧潰
されてアノードベインの1つに接続されたアンテ
ナリード下端部、36bは金属排気管に挟持され
て電気的に短絡されたアンテナリード先端部、4
1は出力キヤツプ、48は排気管外周と絶縁筒の
開口端面との間に気密接合された外側チヨーク用
金属筒、34は円筒状フエライト永久磁石、49
は強磁性体製シム板、45は同じく強磁性体製ヨ
ーク、50は導電体網製リング状ガスケツトをあ
らわしている。
アンテナリード36の先端部36bに電気的に
接続された金属排気管40と、その内側アンテナ
リード36との間に形成される環状空間A1、お
よびこの金属排気管と外側チヨーク用金属筒22
との間に形成される環状空間A2は、主として第
2高調波、および第3高調波に対する1/4波長形
チヨークを構成している。
さてそこで、アノードシリンダの開口端部に気
密接合された金属容器37の先端開口部37bの
内側に、第5高調波に対するチヨーク作用を示す
所定深さの環状溝Bが形成されている。そのため
に、金属容器37の先端開口部37bの内側に、
中間筒状導電体51が気密接合され、その上にガ
スケツト受用金属リング52が接合され、さらに
その上に内側筒状導電体53の拡張フランジ部5
3aが気密接合されている。この拡張フランジ部
53aは絶縁筒39の下端面にろう接部39aで
気密接合されている。
これら内側筒状導電体53および中間筒状導電
体51は、丸棒からなるアンテナリード36のま
わりに同軸的に近接して配置されている。そして
内側筒状導電体53は、図示のように比較的径大
な金属容器37および絶縁筒39よりも内側に突
出して設けられている。すなわちこの内側筒状導
電体53の内直径寸法D1は、抑制すべき第5高
調波波長の1/2(=12.5mm)と同程度(±10%)、
又はそれ以下の寸法になつている。なおこの導電
体53とアンテナリード36とは、これらの間に
生じる高調波電界により放電が生じないために十
分な間隔だけ離されている。
また両筒状導電体53,51は、互いに離隔近
接しており、第5高調波に対するチヨーク環状溝
Bを形成している。この環状溝Bの深さLbは、
電気的に第5高調波波長のおよそ1/4、すなわち
溝開口Bgを形成する両導電体の開口端相互間が
第5高調波に対して高いインピーダンスを示して
チヨーク作用をもつ深さになつている。また、そ
の溝開口Bgの半径方向寸法すなわち開口幅Gb
は、抑制すべき第5高調波波長の1/10(=2.5mm)
以下、とくに好ましくは1/20(=1.25mm以下の寸
法になつている。これによつて第5高調波成分
は、アンテナリードのまわりを比較的近接してと
りまく二重の筒状導電体53,51による環状溝
Bからなるチヨークにより、外部輻射が確実に抑
制される。
ここで、各部の寸法の一例を示す。なおこの電
子レンジ用マグネトロンは発振基本波周波数が
2450MHz帯、出力が約800Wクラスのものの例で
ある。
絶縁筒39は、内直径が13mm、方向長さが10
mm、アンテナリード36は、直径D0が2.5mmの
銅製の丸棒、 金属容器37は、内直径が19mm、軸方向高さが
12mm、 内側筒状導電体53は、肉厚が0.5mm、内直径
D1が9.5mm、軸方向長さが6.5mm、 中間筒状導電体51は、内直径D2が12.0mm、
軸方向長さが4.5mm、 両筒状導電体により形成される環状溝Bの深さ
Ldが5.8mm、その開口幅がGbが0.8mmである。
ところで本発明者らは、内側および中間筒状導
電体53,51の長さを種々変えそれらによる環
状溝の深さLbを種々変えて第5高調波の外部輻
射電力レベルを比較した。その結果を第3図に曲
線Pで示す。また同図に第21図に示したような
公知の構造で、金属容器の内側環状溝すなわちそ
の内直径寸法が第5高調波波長の1/2よりも大き
く(14mmに設定)、しかも溝開口幅がこの高調波
波長の1/10より大きい(3.0mmに設定)のものの
特性を点線曲線Rで示し比較した。
同図から明らかなように、本発明のマグネトロ
ンによれば環状溝Bの深さLbがおよそ5.8mm付近
で第5高調波成分を約−20dBに抑えることがで
きた。これに対して比較例の特性Rは、溝深さが
およそ5.7mm付近で一応最低レベルを示すとはい
えその程度は満足できるものではない。
本発明により得られるこのような作用・効果
は、アンテナリードのまわりに輻射抑制すべき高
調波波長のおよそ1/2、又はそれ以下に近接して
設けられた内側筒状導電体により、この筒状導電
体とアンテナリードとの間の空間がその高調波波
長の1/2よりもさらに小さい径寸法になる1/4波長
形チヨークが形成されているためであると考えら
れる。つまり、アンテナリードのまわりに筒状導
電体による径小な空間が形成されているので、高
次高調波の不要モードが伝搬しにくく、且つ筒状
導電体により高調波伝搬抑制用チヨーク環状溝が
形成されているため、ほとんどのモードの高調波
成分がこの高インピーダンスを示すチヨークで伝
搬阻止され、確実な輻射抑制効果が得られるもの
と考られらる。上述の寸法例によれば、金属容器
37の内側領域に、直径の小さい内側筒状導電体
53が設けられ、これとアンテナリード36との
間に直径方向の寸法が約7mm(=D1−D0)の狭
い開口空間が構成される。そして金属容器37の
内側領域に第5高調波に対するチヨークが構成さ
れている。そこで、アンテナリードの直径D0は
2.5mmのままで、内側筒状導電体53の内直径寸
法D1を種々変えて第5高調波の外部輻射レベル
を測定した。なお環状溝Bの深さ寸法Lbは5.8mm
のままである。その結果を第4図に示す。この結
果から、内直径寸法D1が14mm未満であれば、十
分満足しうるチヨーク効果を得ることができる。
つまり、内直径寸法D1は、チヨークに対応する
第5高調波波長のおよそ1/2、又はそれ以下の寸
法であればよいことが裏付けられている。
またチヨークを構成する環状溝の開口幅Gbを、
その高調波波長の1/10以下にすることにより、さ
らに一層するどい減衰効果を得ることができる。
すなわち、第5図に示すように、開口幅Gbがチ
ヨークに対応する第5高調波波長の約1/10、より
好ましくは約1/20以下(0を含まない)であれ
ば、一層すぐれたチヨーク効果が得られる。
なお最も抑制作用の大きいチヨーク環状溝の深
さLbが、第5高調波の空間波長の1/4(=6.1mm)
よりも短い寸法となる理由は、その外周の環状溝
Cとの相互作用や、当該環状溝の一部に半径方向
の延びる導体壁面があること、さらに両筒状導電
体開口部でのフリンジング効果などの電気的な相
互作用によるものと考えられる。このように環状
溝の深さは、抑制すべき高調波の空間波長の1/4
よりも少し浅い寸法になるが、その付近の最も輻
射抑制効果が得られる寸法に設定する。
またこの実施例によれば、内側筒状導電体が、
絶縁筒の下方端面の気密ろう接部よりも内方に突
出しているので、このろう接部がアンテナリード
とこれら導電体との間の高周波電界から遮蔽さ
れ、不所望な高周波放電、およびそれによるろう
接部のクラツクを起すおそれが少ない。
また本発明者らは、環状溝の深さをさらに深く
し、およそ7.1mmの付近で第4高調波の輻射レベ
ルを大幅に抑えることができることも確認した。
したがつて、このようにしで第4高調波以上の任
意特定の高次高調波を選択的に確実に抑制するこ
とが可能であることがわかつた。
第6図に示す実施例は、環状溝Bからなる高次
高調波用チヨークを構成する内側筒状導電体53
を、絶縁筒39の下端面に直接気密ろう接したマ
グネトロンである。そして筒状金属容器37の上
端部を内側に半断面U字状に折返して中間筒状導
電体51として一体形成し、折返し部の頂面に内
側筒状導電体53の端面およびガスケツト受用の
リング52を気密ろう接して電気的に短絡してあ
る。そして内側導電体53の内直径D1を第5高
調波波長の約1/2、又はそれ以下の寸法にしてあ
る。例えば寸法D1を13.6mm、D2を15.8mm、Gb
を0.6mmにしている。
これによつて、比較的少ない部品点数で高次高
調波に対するチヨークを金属容器の内側領域にア
ンテナリードをとりまいて構成することができ
る。
第7図に示す実施例は、金属容器37の上端部
を内側に折返して中間筒状導電体51とするとと
もに、それによる環状溝Cの溝深さLcを第4高
調波のおよそ1/4に相当する寸法にしてある。こ
の環状溝Cを形成す中間導電体51の内直径D2
は、第4高調波波長の約1/2、又はそれ以下にな
つている。そして内側筒状導電体53を中間筒状
導電体51の内周に同軸状となるように近接配置
し、それらによる第5高調波に対する環状溝Bの
チヨークを形成している。なお、内側の環状溝B
の深さ寸法Lbを4.6mm、筒状導電体53の内直径
を9.0mm、溝開口幅を2.7mmに設定し、またその外
側の環状溝Cの深さLcを8.0mm、筒状導電体51
の内直径を15.4mm、開口幅を3.0mmに設定したと
ころ、第5高調波および第3高調波が最もよく抑
制された。
この実施例のマグネトロンによれば、比較的簡
単な構造で第5高調波を含む複数の高調波成分を
確実に輻射抑制することができる。
第8図に示す実施例は、中間筒状導電体51を
半断面クランク状に曲げてその径大な端面をセラ
ミツク絶縁筒39に気密ろう接し、その内側に内
側筒状導電体53を嵌合し、そのフランジ状部を
中間導電体51の肩部に電気的に結合したもので
ある。そして金属容器37はその上端部を内方に
折曲げて中間導電体51の外周に気密接合してい
る。この場合も、内側導電体53の内直径を第5
高調波波長のおよそ1/2、又はそれ以下の寸法に
している。
なお同図には第1図あるいは第6図に示した例
の出力キヤツプ41の記載を省略してあるが、金
属排気管を覆うように所定長さの出力キヤツプを
とりつけることはいうまでもない。これは以下の
各実施例でも同様である。
以上説明した各実施例は、第5高調波用の環状
溝からなるチヨークの開口をアノード方向に向く
ように構成したものである。しかしこれに限ら
ず、第9図に示すように両筒状導電体51,53
による環状溝Bの開口Bgを、絶縁筒39側に向
くようにして、金属容器37の内側領域に高次高
周波に対するチヨークを設けてもよい。
また高次高調波に対するチヨークを構成する環
状溝は、第9図に示したように断面L字状に曲つ
ていてもよく、その場合はチヨーク作用をする溝
深さL字状の空間寸法で定まる電気的長さにな
る。したがつてそれによれば、アンテナ軸方向の
筒状導電体長さを短くすることができ、コンパク
ト化できる。
第10図に示す実施例は、アノードに気密接合
された金属容器37の一部を内側に曲げて径小部
37cを形成し、この径小部の内側に内側筒状導
電体53を電気的に接続したものである。そして
この内側導電体53の内直径を第5高調波波長の
約1/2、又はそれ以下の寸法にしている。そして
この領域に第5高調波に対するチヨークとなる環
状溝Bを設けてある。この溝Bの各寸法は、上述
の実施と同様である。これによれば、一層部品点
数を少なくすることができる。
第11図に示す実施例は、出力部金属容器37
を絶縁筒39とともに第5高調波波長のおよそ1/
2に相当する内直径寸法D3(=約13.6mm)に形
成し、この径小金属容器部37cの内側領域に第
5高調波に対するチヨーク環状溝Bを形成する内
側円筒53(内直径D1=11.0mm)に固定したも
のである。
この実施例によれば、出力部のほぼ全体を、金
属容器の内側領域に設ける高調波チヨークに対応
する高次高調波のおよそ1/2波長に相当する直径
寸法に構成しているので、高次高調波の確実な輻
射抑制効果を得るとともに、金属容器部分の外周
に配置する円筒状永久磁石43を比較的径小な寸
法にすることができる。したがつて磁石の磁気利
用効率が高まり且つマグネトロン全体をコンパク
トにできる。
第12図に示す実施例は、金属容器37が内側
に折曲げられて中間円筒部51を構成し、これに
よつて外側環状溝Bを形成している。さらにこの
金属容器は、折曲部で折返されて絶縁部39の方
向に延びる内側円筒部53が一体成形されてい
る。このようにして内側円筒部53と、その外周
に位置する中間円筒部51および金属リング52
の内側円筒部とで、内側環状溝Cが形成されてい
る。内外二重の環状溝B,Cは、それぞれ任意の
高調波に対するチヨーク作用を有する。例えば外
側環状溝Bは、その深さLbが第5高調波の伝送
を抑制するおよそその1/4波長に相当し、また内
側環状溝Cはその深さLcが第4高調波の伝送を
抑制するおよそその1/4波長に相当する寸法に設
定されている。そして両環状溝B,Cの開口部
は、管軸方向に対して互いに逆方向に向けられて
いる。すなわち外側環状溝Bの開口部はアノード
ベイン方向に向けられ、また内側環状溝Cの開口
部はアンテナリードの先端方向に向けられてい
る。それによつて、複数の1/4波長形チヨークの
開口部が同一面上に位置する場合に比べてチヨー
ク相互間の干渉作用、フリンジングなどによる電
磁界の乱れ、あるいは高次モードの発生を抑制し
て各々のチヨーク作用を高めることができる。
なお、内側円筒部53の内径寸法D1は、それ
よりアノードベイン側に位置する環状溝Bで抑制
を予定している高調波、すなわちこの実施例では
第5高調波の、およそ1/2波長、又はそれ以下の
寸法になつている。もつとも、この内側円筒部と
アンテナリードとは、それらの間に生じる高周波
電界により放電が生じないための十分な間隔だけ
離れている。また両環状溝B,Cの各開口部の半
径方向寸法すなわち溝開口幅は、抑制すべき高調
波波長の1/10以下、とくに好ましくは1/20以下に
なつている。これによつて第4、第5高調波成分
は、アンテナリードのまわりを比較的近接してと
りまく二重の環状溝からなるチヨークにより外部
輻射がより一層確実に抑制される。また2つのチ
ヨークを構成する金属容器37が単一部品である
ため、部品点数が少なく、量産性にも富み、また
チヨーク構体を比較的高精度に製作できる。
第13図に示す実施例は、金属容器37に一体
形成された中間円筒部51の内周に、別個に用意
された内側金属円筒35の一端部が接合されたも
のである。
この実施例は、各部品のプレス加工が容易であ
り、環状溝Cの深さ寸法をその接合時に任意に設
定しうる。
第14図に示す実施例は、第12図に示した構
造の半断面クランク状に一体形成した金属容器3
7の第2の折曲部の頂面に、半断面U字状に成形
した有底金属リング60の背面を接合したもので
ある。この有底金属リング60は、その深さが第
6高調波の伝送を抑制するおよそその1/4波長に
相当する寸法の環状溝Eを有している。そしてこ
れら2つの環状溝Eと環状溝Bとは、管軸方向に
互いに逆向きで、しかも半径方向に相互に重なり
合わないように同一直径で縦列に配置されてい
る。また外側環状溝Cは、金属容器37と、中間
円筒部51および有底金属リング60の外側円筒
部60aとで構成されている。なおこの場合、環
状溝Cは第4高調波に対するチヨーク、環状溝B
は第5高調波に対するチヨークとなつている。2
つの内側円筒部60bおよび53は、同一直径を
有し、前述のようにアンテナリードを近接してと
りまいている。この内側円筒部の内直径寸法は、
これら3つの環状溝のうちこの円筒部よりもアノ
ードベイン方向に位置する環状溝C,Eの最も高
い高調波に対するチヨーク環状溝、すなわちこの
実施例では環状溝Eが抑制を予定している第6高
調波のおよそ1/2、又はそれ以下の寸法にしてあ
る。
これによつて、外形形状を何ら変更することな
く、また構造をあまり複雑化することなく3つの
高次高調波に対する輻射抑制チヨークを内蔵させ
ることができる。また半断面U字状の有底金属リ
ング60は、別個に成形する一体部品であるた
め、その深さ寸法を高精度に定めることができ、
とくにより高次の高調波に対するチヨークをこれ
により構成することができる。
第15図に示す実施例は、金属容器37の内側
領域に、第4高調波に対するチヨーク環状溝C、
第5高調波に対するチヨーク環状溝B、第6高調
波に対するチヨーク環状溝Eを交互に且つ同軸的
に構成したものである。すなわち、略U字状チヨ
ーク部材61が金属容器37の内側に固定され
て、各開口が互いに反対方向に位置する2つの環
状溝C,Bが形成されている。このチヨーク部材
61の内側に別の略U字状チヨーク部材62が固
定され、環状溝Eが形成されている。各環状溝の
深さ寸法は、それぞれ阻止しようとする高調波の
およそ1/4波長に相当するようになつている。そ
して最も内側のチヨーク部材62の内側円筒部の
内直径寸法D1は、第6高調波波長のおよそ1/2、
またはそれ以下で、且つアンテナリード36との
間で高調波放電を生じないだけの寸法になつてい
る。
この実施例によれば、同様に第4乃至第6高調
波成分の外部輻射を抑制することができる。
第16図に示す実施例は、金属容器の内側領域
に、チヨーク部材を構成する4個の導電体円筒6
3,64,65,66を、互いに同軸状に固定し
たものである。それらによるチヨーク環状溝C
は、第4高調波に対し、また溝Bは第5高調波に
対し、溝Eは第6高調波に対し、溝Fは第7高調
波に対して、それぞれおよそ1/4波長に相当する
深さ寸法になつている。そして最も内側の導電体
円筒66の内直径D1は、第7高調波の波長のお
よそ1/2に相当する9mmになつている。これによ
つて第4から第7高調波までの広い範囲の高調波
成分の外部輻射を抑制することができる。なお
各々の環状溝の開口部幅は、各々が予定している
高調波の1/10波長以下の寸法に設定されている。
第17図に示す実施例は、最外側のL字状環状
溝Cを第4高調波に対する約1/4波長のチヨーク
溝に、その内側の溝Bを第5高調波に、溝Eを第
6高調波に、溝Fを第7高調波にそれぞれ対応さ
せ、U字状の導電体67、および円筒68,69
を組合わせてチヨーク部材を構成したものであ
る。
第18図に示す実施例は、金属容器37、およ
びその内側に同軸状に固定した4個の導電体円筒
63,64,65,66の各開口端を軸方向に沿
つてそれぞれずらして設けてある。これにより複
数の互いに異なる高次高調波に対するチヨーク環
状溝C,B,E,Fを構成している。
第19図に示す実施例は、第4、第5、第6高
調波に対するチヨーク環状溝C,B,Eを、それ
らの開口が絶縁筒39の方向に向くように金属容
器37の内側領域に設けたものである。最内側の
導電体円筒66の内直径寸法D1は、第6高調波
波長のおよそ1/2になつている。
〔発明の効果〕
以上説明したように、この発明なアノードシリ
ンダに気密封着され出力部側に延長された筒状金
属容器の内側領域にアンテナリードをとりまいて
設けられた筒状導電体により形成される環状溝か
らなるチヨーク構体が、第4高調波以上の高次高
調波に対するチヨークであつて、内径がその高調
波波長のおよそ1/2、又はそれ以下の寸法に構成
されてなることを特徴としている。
これによつてこのマグネトロンから外部に輻射
漏洩しようとする第4次高調波以上の任意特定の
高次高調波を筒状金属容器の内側領域に配設した
環状溝からなる少なくとも1つのチヨーク構体に
より確実に輻射抑制することができる。
なお、アンテナリードの先端部に第2乃至第3
高調波に対するチヨークを形成して組合わせれ
ば、相対的に勢力の強いこれらの低次高調波およ
び、微弱でも電波障害を生じやすい高次高調波
を、ともに確実に輻射抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例を示す要部縦断面
図、第2図は第1図の2−2における横断面図、
第3図はこの発明実施例と従来構造のものの高調
波抑制レベルを比較して示した特性図、第4図お
よび第5図は各々のこの発明実施例を高調波抑制
レベルを示した特性図、第6図はこの発明の他の
実施例を示す要部縦断面図、第7図乃至第19図
は各々この発明のさらに他の実施例を示す要部縦
断面図、第20図はマグネトロンの一般構造を示
す側面図、第21図は従来構造を示す要部縦断面
図である。 30……発振部本体、31……アノードシリン
ダ、32……アノードベイン、33……ポールピ
ース、35……出力部、36……出力アンテナリ
ード、37……円筒状金属容器、39……絶縁
筒、51……中間筒状導電体、53……内側筒状
導電体、B,C,E,F……高調波用チヨーク環
状溝、D1……筒状導電体の内径寸法、Lb,Lc
……環状溝の深さ、Gb……溝開口幅。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 カソードと、このカソードのまわりに配置さ
    れた共振空胴を有する筒状アノードと、このアノ
    ードの一部に気密封着された筒状金属容器と、こ
    の金属容器に直接又は他の接合部材を介して気密
    接合された出力部絶縁筒と、一端部が上記アノー
    ドの共振空胴に電気的に結合され前記金属容器の
    内側空間を通して延長された出力アンテナリード
    と、上記金属容器の内側に導電的に配設された筒
    状導電体により任意特定高調波に対し伝搬抑制作
    用を示すチヨーク用環状溝からなる4分の1波長
    形チヨークとを備えてなる電子レンジ用マグネト
    ロンにおいて、 上記チヨークは第4高調波以上の高次高調波に
    対する少なくとも1つのチヨーク用環状溝を有
    し、且つ上記アンテナリードに近接する筒状導電
    体は該導電体で構成されるチヨーク用環状溝によ
    り伝搬抑制作用を受ける高調波の波長の2分の1
    以下の内直径寸法に設定されてなることを特徴と
    する電子レンジ用マグネトロン。 2 チヨークはその環状溝の開口部の幅が、それ
    により抑制しようとする高調波の波長のおよそ10
    分の1又はそれ以下の寸法に設定されてなる特許
    請求の範囲第1項記載の電子レンジ用マグネトロ
    ン。 3 カソードと、このカソードのまわりに配置さ
    れた共振空胴を有する筒状アノードと、このアノ
    ードの一部に気密封着された筒状金属容器と、こ
    の金属容器に直接又は他の接合部材を介して気密
    接合された出力部絶縁筒と、一端部が上記アノー
    ドの共振空胴に電気的に結合され前記金属容器の
    内側空間を通して延長された出力アンテナリード
    と、上記金属容器の内側に配設された筒状導電体
    により任意特定高調波に対し伝搬抑制作用を示す
    チヨーク用環状溝からなる4分の1波長形チヨー
    クとを備えてなる電子レンジ用マグネトロンにお
    いて、 上記チヨークは、第4高調波、第5高調波、第
    6高調波、及び第7高調波の中から選択した複数
    の高次高調波を伝搬抑制する複数のチヨーク用環
    状溝を備えており、且つ上記アンテナリードに近
    接する筒状導電体は前記複数のチヨーク用環状溝
    で伝搬抑制する高調波のうちの最も高い高調波の
    波長の2分の1以下の内直径寸法に設定されてな
    ることを特徴とする電子レンジ用マグネトロン。 4 複数のチヨーク用環状溝は、互いに異なる方
    向に開口している特許請求の範囲第3項記載の電
    子レンジ用マグネトロン。
JP61088051A 1985-06-07 1986-04-18 電子レンジ用マグネトロン Granted JPS62122028A (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12260685 1985-06-07
JP60-122606 1985-06-07
JP9665785 1985-06-27
JP60-96657 1985-06-27
JP60-126369 1985-08-19
JP12636985 1985-08-19

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JPS62122028A JPS62122028A (ja) 1987-06-03
JPH0568823B2 true JPH0568823B2 (ja) 1993-09-29

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JPS62122028A (ja) 1987-06-03

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