JPH0572724A - 感光性転写材料及び画像形成方法 - Google Patents

感光性転写材料及び画像形成方法

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JPH0572724A
JPH0572724A JP1298092A JP1298092A JPH0572724A JP H0572724 A JPH0572724 A JP H0572724A JP 1298092 A JP1298092 A JP 1298092A JP 1298092 A JP1298092 A JP 1298092A JP H0572724 A JPH0572724 A JP H0572724A
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thermoplastic resin
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守正 佐藤
Masayuki Iwasaki
政幸 岩崎
Fumiaki Shinozaki
文明 篠崎
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 感光性転写材料の感光性樹脂層を仮支持体か
ら最終支持体へ転写する際に、微小なゴミ・気泡・最終
支持体の段差等に起因する転写不良を生じることが無く
転写可能で、かつ仮支持体と申し分のない分離ならびに
空気中の露光を可能ならしめる感光性転写材料、及びそ
の材料を用いた画像形成方法を提供する。 【構成】 仮支持体上に、熱可塑性樹脂層、酸素に対し
て僅かな透過性を有するに過ぎない分離層、感光性樹脂
層をこの順に設け、該熱可塑性樹脂層と該分離層の間の
接着力が最も小さいことを特徴とする感光性転写材料、
及びこの感光性転写材料を用い、感光性樹脂層と永久支
持体を少なくとも加熱しながら、必要に応じて加圧しな
がら密着させた後、該仮支持体と熱可塑性樹脂層を剥離
し、該感光性樹脂層に該分離層を介してパターン露光
し、現像して該永久支持体上に画像を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、凹凸のある基体に乾式
転写するのに適当な、感光性転写材料及びそれを用いた
画像形成方法に関する。具体的にはカラーフィルターの
作成やプリント配線基板の作成に有用な感光性転写材料
及びそれを用いた画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】基体に感光性樹脂層を転写するための画
像形成材料は、例えば特公昭56−40824の明細書
から公知である。これはプリント配線、凹版凸版印刷
版、ネームプレート、多色試し刷り見本、オフセット印
刷版及びスクリーン印刷ステンシル等の製造に用いられ
る。転写材料は支持体、分離層、光重合性層から成り、
基体と光重合性層を張合わせ、その後仮支持体のみを引
き剥がし、分離層を通して露光、現像し基体の上に画像
を形成する方法である。この場合、分離層は酸素遮断の
役割を果し、空気中の露光に対して有利に働き、またそ
の厚みも0.5μmから5μm程度と非常に薄いので解
像力の面でも問題はない。しかし、転写される基体上に
ある程度の凹凸が存在する場合には、その上に非常に薄
い光重合性層を転写する際にこの分離層の厚みでは光重
合性層と基体の間に気泡等がとじ込められてしまい、転
写不良を起こす。特開平2−213849には、支持体
と感光性樹脂層の間にポリビニルアルコール誘導体等の
中間層を設けた転写材料が開示されているが、それらは
仮支持体との剥離性、溶解特性の改良を目的としてお
り、下地に凹凸がある場合の転写性については何等考慮
されていない。特開昭63−309946号明細書に
は、永久支持体上の微少な不規則性または、永久支持体
上もしくは転写層上または両者の上にある微少なゴミ、
ホコリ等の粒子により永久支持体に対する転写層の十分
な接着が妨げられるので、転写不良を生じること、この
好ましくない接着不良の防止のため、圧縮性の一時支持
体を使用することが記載されている。この方法は確かに
有効ではあるが、室温で非粘着性の感光性樹脂層をその
層の厚みと同様な厚みの凹凸を持った永久支持体上に気
泡を生じる事なく転写するにはまだまだ不十分であっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第一の目的
は、感光性転写材料の感光性樹脂層を仮支持体から最終
支持体へ転写する際に、微小なゴミ・気泡・最終支持体
の段差等に起因する転写不良を生じることが無く転写可
能で、かつ仮支持体と申し分のない分離ならびに空気中
の露光を可能ならしめる感光性転写材料、及びその材料
を用いた画像形成方法を提供することである。本発明の
第二の目的は、基板の汚れの無い画像を与える感光性転
写材料、及びその材料を用いた画像形成方法を提供する
ことである。本発明の第三の目的は、熱可塑性樹脂層と
分離層の間の離型性の優れた熱可塑性樹脂層を有する感
光性転写材料、及びその材料を用いた画像形成方法を提
供することである。本発明の第四の目的は、熱可塑性樹
脂層と仮支持体間の密着性の優れた仮支持体を有する感
光性転写材料、及びその材料を用いた画像形成方法を提
供することである。本発明の第五の目的は、仮支持体の
剥離時の帯電による作業者へのショックやゴミの付着を
防止することのできる感光性転写材料、及びそれを用い
た画像形成方法を提供することである。本発明の第六の
目的は、画素から成る、平坦性の優れた画像を作成する
方法を提供することである。本発明の第七の目的は、画
素から成る画像の上に、平坦性の優れた保護層を設ける
方法を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の第一の目的は、
仮支持体上に、熱可塑性樹脂層、酸素に対して僅かな透
過性を有するに過ぎ無い分離層、感光性樹脂層をこの順
に設け、該熱可塑性樹脂層と該分離層の間の接着力が最
も小さいことを特徴とする感光性転写材料、及びこの感
光性転写材料を用い、感光性樹脂層と永久支持体を少な
くとも加熱しながら、必要に応じて加圧しながら密着さ
せた後、該仮支持体と熱可塑性樹脂層を剥離し、該感光
性樹脂層に該分離層を介してパターン露光し、現像して
該永久支持体上に画像を形成することを特徴とする画像
形成方法により達成された。本発明の第二の目的は、上
記感光性転写材料において、該熱可塑性樹脂層がアルカ
リ水溶液に可溶性であることを特徴とする感光性転写材
料及びそれを用いた上記画像形成方法により達成され
た。本発明の第三の目的は、上記該熱可塑性樹脂層がア
ルカリ水溶液に可溶性である感光性転写材料において、
該層中に離型剤を含むことを特徴とする感光性転写材料
及びそれを用いた上記画像形成方法により達成された。
本発明の第四の目的は、上記該熱可塑性樹脂層がアルカ
リ水溶液に可溶性である感光性転写材料において、該仮
支持体がゼラチンを下塗りしたプラスチツクフイルムで
あることを特徴とする感光性転写材料及びそれを用いた
上記画像形成方法により達成された。本発明の第五の目
的は、上記感光性転写材料において、該仮支持体の表面
電気抵抗が1013Ω以下であることを特徴とする感光性
転写材料及びそれを用いた上記画像形成方法により達成
された。本発明の第六の目的は、上記の感光性転写材料
を平坦性の優れた基板上に転写して露光・現像すること
により画素から成る画像を形成し、これを最終支持体上
に転写する画像形成方法により達成された。本発明の第
七の目的は、上記感光性転写材料を、平坦性の優れた基
板上に設けた保護層上に転写し、露光・現像することに
より保護層上に画素から成る画像を形成し、これを保護
層ごと最終支持体上に転写する画像形成方法により達成
された。以下、本発明について詳細に説明する。
【0005】本発明の感光性転写材料の仮支持体として
は、化学的および熱的に安定であって、また可撓性の物
質で構成されるべきであり、具体的にはポリエチレンテ
レフタレート、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリ
プロピレン等の薄いシートあるいはこれらの積層物が好
ましい。仮支持体の厚みは5〜300μmが適当であ
り、好ましくは20〜150μmである。
【0006】熱可塑性樹脂層との密着力を向上する目的
で、これらのシートに、グロー放電処理、コロナ処理、
紫外線照射処理などの表面処理、ポリ塩化ビニリデン樹
脂、スチレンブタジエンゴム、ゼラチン等の下塗り処
理、熱可塑性樹脂層中にクレゾールノボラック樹脂やレ
ゾルシン等のフェノール性物質の添加を行うこと、さら
にこれらの処理を組み合わせた処理を行うことができ
る。熱可塑性樹脂層がアルカリ可溶性の場合には、これ
らの中で、ゼラチン下塗処理したポリエチレンテレフタ
レートフイルムが密着性が優れているので好ましく、特
に、コロナ処理後にゼラチンを下塗りしたポリエチレン
テレフタレートフィルムが更に優れた密着を与えるので
より好ましい。この場合のゼラチン層の好ましい厚みは
0.01μm〜2μmである。
【0007】熱可塑性樹脂層として用いる有機高分子物
質としてはヴイカーVicat法(具体的にはアメリカ
材料試験法エーエステーエムデーASTMD1235に
よるポリマー軟化点測定法)による軟化点が約80℃以
下の有機高分子物質より選ばれることが好ましい。この
理由は軟化点の低いポリマーを用いることにより、感光
性転写材料を凹凸のある基板上に熱と圧で転写する際に
下地の凹凸を完全に吸収し、気泡残りが全く無い状態で
転写することが可能となるためである。軟化点が高いポ
リマーを用いた場合は、高い温度で転写する必要が有
り、実作業上不利である。この様な点で熱可塑性樹脂層
に用いられる有機高分子物質としてはVicat法によ
る軟化点が約80℃以下、好ましくは約60℃以下、特
に好ましくは約50℃以下のものである。軟化点が約8
0℃以下のものとしては、ポリエチレン、ポリプロピレ
ンなどのポリオレフィン、エチレンと酢酸ビニルあるい
はそのケン化物の様なエチレン共重合体、エチレンとア
クリル酸エステルあるいはそのケン化物、ポリ塩化ビニ
ル、塩化ビニルと酢酸ビニルおよびそのケン化物の様な
塩化ビニル共重合体、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリ
デン共重合体、ポリスチレン、スチレンと(メタ)アク
リル酸エステルあるいはそのケン化物の様なスチレン共
重合体、ポリビニルトルエン、ビニルトルエンと(メ
タ)アクリル酸エステルあるいはそのケン化物のような
ビニルトルエン共重合体、ポリ(メタ)アクリル酸エス
テル、(メタ)アクリル酸ブチルと酢酸ビニル等の(メ
タ)アクリル酸エステル共重合体、酢酸ビニル共重合体
ナイロン、共重合ナイロン、N−アルコキシメチル化ナ
イロン、N−ジメチルアミノ化ナイロンの様なポリアミ
ド樹脂等の有機高分子から少なくとも1つ選ばれるのが
好ましいが、さらに「プラスチック性能便覧」(日本プ
ラスチック工業連盟、全日本プラスチック成形工業連合
会編著、工業調査会発行、1968年10月25日発
行)による軟化点が約80℃以下の有機高分子を使用す
ることができる。
【0008】これらの有機高分子物質中に該高分子物質
と相溶性のある各種の可塑剤を添加して、実質的な軟化
点を下げることも可能で、例えば、軟化点が80℃以上
の有機高分子物質中に該高分子物質と相溶性のある各種
の可塑剤を添加して実質的な軟化点を80℃以下に下げ
ることができる。
【0009】これら有機高分子物質の溶解特性は感光性
樹脂層の溶解特性に十分に一致させてもよいし、感光性
樹脂層が全く溶解しない溶剤に可溶な溶解特性を持って
いてもよい。またこれらの有機高分子物質中に仮支持体
との接着力を調節するために実質的な軟化点が80℃を
越えない範囲で各種のポリマーや過冷却物質、密着改良
剤あるいは界面活性剤や離型剤を加えることが可能であ
る。
【0010】熱可塑性樹脂層の厚みは6μm以上が好ま
しい。この理由としては、熱可塑性樹脂層の厚みが5μ
m以下であると1μm以上の下地の凹凸を完全に吸収す
ることが不可能となるためである。また、上限について
は、性能的には特に限界は無いが、製造適性から約10
0μm以下、好ましくは約50μm以下である。
【0011】アルカリ可溶性熱可塑性樹脂としては、上
記の、軟化点が約80℃以下のものの中から、アルカリ
水溶液に溶解するものを適宜選択する。この場合のアル
カリ水溶液は本発明の感光性転写材料のアルカリ現像液
と同じものでもよいし、異なっていてもよい。ここで、
アルカリ水溶液とは主にアルカリ性物質の水溶液を指す
が、さらに水と混和性の有機溶剤を少量添加したものも
含む。適当なアルカリ性物質はアルカリ金属水酸化物類
(例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム)、アルカ
リ金属炭酸塩類(例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ム)、アルカリ金属重炭酸塩類(炭酸水素ナトリウム、
炭酸水素カリウム)、アルカリ金属ケイ酸塩類(ケイ酸
ナトリウム、ケイ酸カリウム)アルカリ金属メタケイ酸
塩類(メタケイ酸ナトリウム、メタケイ酸カリウム)、
トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノエタ
ノールアミン、モルホリン、テトラアルキルアンモンニ
ウムヒドロキシド類(例えばテトラメチルアンモニウム
ヒドロキシド)または燐酸三ナトリウムである。アルカ
リ性物質の濃度は、0.01重量%〜30重量%であ
り、pHは8〜14が好ましい。適当な水と混和性の有
機溶剤は、メタノール、エタノール、2−プロパノー
ル、1−プロパノール、ブタノール、ジアセトンアルコ
ール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレ
ングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコール
モノn−ブチルエーテル、ベンジルアルコール、アセト
ン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、ε−カプ
ロラクトン、γ−ブチロラクトン、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホルアミ
ド、乳酸エチル、乳酸メチル、ε−カプロラクタム、N
−メチルピロリドンである。水と混和性の有機溶剤の濃
度は0.1重量%〜30重量%である。またさらに公知
の界面活性剤を添加することができる。界面活性剤の濃
度は0.01重量%〜10重量%が好ましい。
【0012】アルカリ水溶液に可溶な樹脂の例として
は、アルカリ可溶性光重合性樹脂に用いられる、公知の
高分子結合剤を挙げる事ができる。(メタ)アクリル酸
と(メタ)アクリル酸アルキルエステル(アルキル基と
しては、メチル基、エチル基、ブチル基など)との共重
合物、ポリ(メタ)アクリル酸、スチレンと無水マレイ
ン酸などの不飽和二塩基酸無水物との共重合物、および
該ポリマーとアルコール類との反応物、セルロースの多
塩基酸無水物との反応物などがある。上記のポリマーの
うち、本発明に好適に用いられるものは、スチレン/無
水マレイン酸共重合体、特開昭60−258539号明
細書記載のメタクリル酸メチル/メタクリル酸/メタク
リル酸2−エチルヘキシル/メタクリル酸ベンジル四元
共重合体、特公昭55−38961号明細書記載のスチ
レン/マレイン酸モノ−n−ブチルエステル共重合体、
特公昭54−25957号明細書記載のスチレン/メタ
クリル酸メチル/アクリル酸エチル/メタクリル酸の四
元共重合体、特開昭52−99810号明細書記載のメ
タクリル酸ベンジル/メタクリル酸共重合体、特公昭5
8−12577号明細書記載のアクリロニトリル/メタ
クリル酸2−エチルヘキシル/メタクリル酸の三元共重
合体、および特公昭55−6210号明細書記載のメタ
クリル酸メチル/アクリル酸エチル/アクリル酸の三元
共重合体とイソプロパノールで一部分エステル化したス
チレン/無水マレイン酸共重合体の2種などである。
【0013】アルカリ可溶性熱可塑性樹脂は分離層との
間で離型性を示す必要があるが、このためにアルカリ可
溶熱可塑性樹脂中への離型剤の添加が好ましい。シリコ
ーン化合物や弗素化アルキル基含有化合物が離型剤とし
て知られており、それらはいずれも有利に使用できる。
特に好ましい具体例はシリコーン化合物としてはダイセ
ルUCB(株)社製エベクリル1360、同350、東
芝シリコーン(株)社製ジメチルシリコーンオイルTS
F400、メチルフェニルシリコーンオイルTSF43
00、シリコーンポリエーテル共重合体TSF444
5、TSF4446、TSF4460、TSF4452
が挙げられ、弗素化アルキル基含有化合物としては弗素
系界面活性剤、弗素系グラフトポリマーがあり、弗素系
界面活性剤の具体例は大日本インキ化学工業(株)社製
パーフルオロアルキル基・親水性基含有オリゴマーF−
171、パーフルオロアルキル基・親油性基含有オリゴ
マーF−173、パーフルオロアルキル基・親水性基・
親油性基含有オリゴマーF−177、パーフルオロアル
キル基・親油性基含有ウレタンF−183、F−184
であり、弗素系グラフトポリマーとしては、東亜合成化
学(株)社製アロンGF−300、GF−150を挙げ
ることができる。
【0014】分離層としては、低い酸素透過性を示し、
水またはアルカリ水溶液に分散または溶解するものが好
ましく、公知のものの中から適宜選択することができ
る。例えば、特開昭46−2121号や特公昭56−4
0824号の各明細書に記載のポリビニルエーテル/無
水マレイン酸重合体、カルボキシアルキルセルロースの
水溶性塩、水溶性セルロースエーテル類、カルボキシア
ルキル澱粉の水溶性塩、ポリビニルアルコール、ポリビ
ニルピロリドン、各種のポリアクリルアミド類、各種の
水溶性ポリアミド、ポリアクリル酸の水溶性塩、ゼラチ
ン、エチレンオキサイド重合体、各種の澱粉およびその
類似物からなる群の水溶性塩、スチレン/マレイン酸の
共重合体、およびマレイネート樹脂が挙げられる。
【0015】これらの内、特に好ましいのは、ポリビニ
ルアルコールとポリビニルピロリドンの組み合わせであ
る。ポリビニルアルコールは鹸化率が80%以上である
ものが好ましく、ポリビニルピロリドンの含有量は分離
層固形分の1重量%〜75重量%が好ましい。1重量%
未満では、感光性樹脂層との十分な密着が得られず、7
5重量%を越えると、その上に塗布する感光性樹脂層塗
布液の塗布時に分離層が溶解してしまい、分離層が形成
できない。分離層の厚みは非常に薄く、約0.1〜5μ
m、特に0.5〜2μmである。約0.5μm未満だと
酸素の透過性が高すぎ、約5μmを越えると、現像時ま
たは分離層除去時に時間がかかりすぎる。
【0016】感光性樹脂層は少なくとも150℃以下の
温度で軟化もしくは粘着性になることが好ましく、熱可
塑性であることが好ましい。公知の光重合性組成物を用
いた層の大部分はこの性質を有するが、一部の層につい
ては熱可塑性結合剤の添加あるいは相溶性の可塑剤の添
加によって更に改質することができる。本発明にかかる
感光性樹脂層の素材としては公知の、例えば特願平2−
82262に記載されている感光性樹脂がすべて使用で
きる。具体的には、ネガ型ジアゾ樹脂とバインダーかな
る感光性樹脂層、光重合性組成物、アジド化合物とバイ
ンダーとからなる感光性樹脂組成物、桂皮酸型感光性樹
脂組成物等が挙げられる。その中でも特に好ましいのは
光重合性樹脂である。その光重合性樹脂は光重合開始
剤、光重合性モノマーおよびバインダーを基本構成要素
として含む。また、感光性樹脂としてはアルカリ水溶液
により現像可能なものと、有機溶剤により現像可能なも
のが知られているが、公害防止、労働安全性の確保の観
点からアルカリ水溶液現像可能なものが好ましい。
【0017】上記感光性樹脂層のアルカリ現像液として
は、主としてアルカリ性物質の水溶液であるが、さらに
水と混和性の有機溶剤を少量添加したものを含む。適当
なアルカリ性物質はアルカリ金属水酸化物類(例えば水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム)、アルカリ金属炭酸
塩類(例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム)、アルカ
リ金属重炭酸塩類(炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリ
ウム)、アルカリ金属ケイ酸塩類(ケイ酸ナトリウム、
ケイ酸カリウム)アルカリ金属メタケイ酸塩類(メタケ
イ酸ナトリウム、メタケイ酸カリウム)、トリエタノー
ルアミン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミ
ン、モルホリン、テトラアルキルアンモンニウムヒドロ
キシド類(例えばテトラメチルアンモニウムヒドロキシ
ド)または燐酸三ナトリウムである。アルカリ性物質の
濃度は、0.01重量%〜30重量%であり、pHは8
〜14が好ましい。水と混和性を有する好ましい有機溶
剤は、メタノール、エタノール、2−プロパノール、1
−プロパノール、ブタノール、ジアセトンアルコール、
エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリ
コールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノn
−ブチルエーテル、ベンジルアルコール、アセトン、メ
チルエチルケトン、シクロヘキサノン、ε−カプロラク
トン、γ−ブチロラクトン、ジメチルホルムアミド、ジ
メチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホルアミド、乳
酸エチル、乳酸メチル、ε−カプロラクタム、N−メチ
ルピロリドンである。水と混和性の有機溶剤の濃度は
0.1重量%〜30重量%である。さらに公知の界面活
性剤を添加することができる。界面活性剤の濃度は0.
01重量%〜10重量%が好ましい。
【0018】現像液は、浴液としても、あるいは噴霧液
としても用いることができる。光重合性樹脂層の未硬化
部分を除去するには現像液中で回転ブラシで擦るか湿潤
スポンジで擦るなどの方法を組み合わせることができ
る。現像液の液温度は通常室温付近から40℃が好まし
い。現像処理の後に水洗工程を入れることも可能でるあ
る。
【0019】感光性樹脂層には更に、染料、顔料を添加
することができる。すべての顔料は感光性樹脂層中に均
一に分散されており、好ましくは5μm以下の粒径、特
に好ましくは1μm以下の粒径を有していなければなら
ない。カラーフィルターの作成に当たっては、顔料とし
ては0.5μm以下の粒径のものが好ましい。好ましい
染料ないし顔料の例は次の通りである。ビクトリア・ピ
ュアーブルーBO(C.I.42595)、オーラミン
(C.I.41000)、ファット・ブラックHB
(C.I.26150)、モノライト・エローGT
(C.I.ピグメントエロー12)、パーマネント・エ
ローGR(C.I.ピグメント・エロー17)、パーマ
ネント・エローHR(C.I.ピグメント・エロー8
3)、パーマネント・カーミンFBB(C.I.ピグメ
ント・レッド146)、ホスターバームレッドESB
(C.I.ピグメント・バイオレット19)、パーマネ
ント・ルビーFBH(C.I.ピグメント・レッド1
1)ファステル・ピンクBスプラ(C.I.ピグメント
・レッド81)モナストラル・ファースト・ブルー
(C.I.ピグメント・ブルー15)、モノライト・フ
ァースト・ブラックB(C.I.ピグメント・ブラック
1)及びカーボン。さらにカラーフィルターを形成する
のに適当な顔料としては、C.I.ピグメント・レッド
97、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピ
グメント・レッド149、C.I.ピグメント・レッド
168、C.I.ピグメント・レッド177、C.I.
ピグメント・レッド180、C.I.ピグメント・レッ
ド192、C.I.ピグメント・レッド215、C.
I.ピグメント・グリーン7、C.I.ピグメント・グ
リーン36、C.I.ピグメント・ブルー15:1、
C.I.ピグメント・ブルー15:4、C.I.ピグメ
ント・ブルー15:6、C.I.ピグメント・ブルー2
2、C.I.ピグメント・ブルー60、C.I.ピグメ
ント・ブルー64を挙げることができる。
【0020】感光性樹脂層の上には、貯蔵の際の汚染や
損傷から保護するために薄い被覆シートを設けることが
好ましい。被覆シートは仮支持体と同じかまたは類似の
材料からなっても良いが、感光性樹脂層から容易に分離
されねばならない。被覆シート材料としては例えばシリ
コーン紙、ポリオレフィンもしくはポリテトラフルオル
エチレンシートが適当である。被覆シートの厚みは約5
〜100μmであるのが好ましい。特に好ましくは10
〜30μm厚のポリエチレンまたはポリプロピレンフィ
ルムである。
【0021】本発明の感光性転写材料は、仮支持体上に
熱可塑性樹脂層溶液を施し、乾燥することにより熱可塑
性樹脂層を設け、その後熱可塑性樹脂層上に熱可塑性樹
脂層を溶解しない溶剤からなる分離層材料の溶液を塗布
し、乾燥し、その後感光性樹脂層を分離層を溶解しない
溶剤で塗布、乾燥して設ける。または別の被覆シート上
に感光性樹脂層を設けて、前記の仮支持体上に熱可塑性
樹脂層及び分離層を有するシートの両方のシートを分離
層と感光性樹脂層が接するように相互に貼り合わせるこ
と、または、別の被覆シートとして、熱可塑性樹脂層を
有する仮支持体を用意し、この熱可塑性樹脂層を、被覆
シート上の感光性樹脂層及び分離層からなるシートの分
離層とを貼り合わせることにより有利に製造される。
【0022】塗布により熱可塑性樹脂層を設けた仮支持
体の代わりに、熱可塑性樹脂のシートと仮支持体シート
を接着した2層または多層シートを用いることもでき
る。熱可塑性樹脂のシートとしては前記の熱可塑性樹脂
層用の材料を使用できるが、この中では、ポリエチレン
フイルムやポリプロピレンフイルムが特に好ましい。仮
支持体上にポリエチレンフイルムやポリプロピレンフイ
ルムを設ける方法としては、仮支持体上にポリ酢酸ビニ
ル、ポリ塩化ビニル、エポキシ樹脂、ポリウレタン、天
然ゴム、合成ゴム等の溶液を塗布することにより接着剤
層を設け、この上にポリエチレンフイルムやポリプロピ
レンフイルムを加圧・加熱下に張り合わせる方法、エチ
レン/酢酸ビニル共重合体、エチレン/アクリル酸エス
テル共重合体、ポリアミド樹脂、石油樹脂、ロジン類、
ワツクス類の混合物からなる接着剤を加熱溶融して仮支
持体上に塗布した後で直ちにポリエチレンフイルムやポ
リプロピレンフイルムを張り合わせる方法、ポリエチレ
ンやポリプロピレンを溶融状態にして、押しだし機によ
りフイルム状に押しだし、溶融状態のまま仮支持体を圧
着してラミネートする方法等が挙げられる。
【0023】ここで、永久支持体上に感光性転写材料の
感光性樹脂層を密着させた後で仮支持体を剥そうとする
と、フイルムと人体が帯電して不快な電撃シヨツクを受
けることがあり、更に、この帯電のために周囲からゴミ
を吸い寄せて引き続く露光工程で未露光部が生じ、ピン
ホールの原因となることがある。本発明の感光性転写材
料においては、帯電を防止するため、仮支持体の少なく
とも一方の面に導電性層を設けてその表面電気抵抗を1
13Ω以下としたか、あるいは仮支持体自体に導電性を
付与してその表面電気抵抗を1013Ω以下としたものを
用いることが好ましい。
【0024】仮支持体に導電性を付与するには、仮支持
体中に導電性物質を含有させれば良い。例えば、金属酸
化物の微粒子や帯電防止剤を練り込んでおく方法が好適
である。金属酸化物としては、酸化亜鉛、酸化チタン、
酸化錫、酸化アルミニウム、酸化インジウム、酸化珪
素、酸化マグネシウム、酸化バリウム、酸化モリブデン
の中から選ばれた少なくとも1種の結晶性金属酸化物、
及び/またはその複合酸化物の微粒子である。帯電防止
剤としては例えば、アニオン界面活性剤としてアルキル
燐酸塩系(例えば、花王石鹸(株)のエレクトロストリ
ッパーA、第一工業製薬(株)のエレノンNo19等
が、両性界面活性剤としてベタイン系(例えば、第一工
業製薬(株)のアモーゲンK、等)が、非イオン界面活
性剤としてポリオキシエチレン脂肪酸エステル系(例え
ば、日本油脂(株)のニツサンノニオンL、等)、ポリ
オキシエチレンアルキルエーテル系(例えば、花王石鹸
(株)のエマルゲン106、120、147、420、
220、905、910、日本油脂(株)のニツサンノ
ニオンE、等)が有用である。その他、非イオン界面活
性剤としてポリオキシエチレンアルキルフェノールエー
テル系、多価アルコール脂肪酸エステル系、ポリオキシ
エチレンソルビタン脂肪酸エステル系、ポリオキシエチ
レンアルキルアミン系等のものが用いられる。
【0025】支持体上に導電性層を設ける場合には、導
電性層としては公知のものの中から適宜選択して用いる
事ができるが、特に導電性物質として、ZnO、TiO
2 、SnO2、Al23、In23、SiO2、MgO、
BaO、MoO3の中から選ばれた少なくとも1種の結
晶性金属酸化物、及び/またはその複合酸化物の微粒子
を含有させる方法が、湿度に影響されない導電性を示す
ので好ましい。結晶性金属酸化物またはその複合酸化物
の微粒子は、その体積抵抗が107Ω・cm以下である
事が好ましく、特に105Ω・cm以下である事が好ま
しい。また、その粒子サイズは、0.01〜0.7μ
m、特に0.02〜0.5μmである事が好ましい。
【0026】導電性の結晶性金属酸化物及びその複合酸
化物の微粒子の製造方法については、特開昭56−14
3430号に詳細に記載されているが、それらについて
略述すれば、第1に金属酸化物微粒子を焼成により作製
し、導電性を向上させる異種原子の存在下で熱処理する
方法、第2に焼成により金属酸化物微粒子を製造すると
きに導電性を向上させる為の異種原子を共存させる方
法、第3に焼成により金属酸化物微粒子を製造する際に
雰囲気中の酸素濃度を下げて、酸素欠陥を導入する方法
等である。異種原子を含む例としてはZnOに対してA
l、In等、TiO2に対してはNb、Ta等、SnO2
に対しては、Sb、Nb、ハロゲン元素等が挙げられ
る。異種原子の添加量は0.01〜30mol%の範囲
が好ましく、0.1〜10mol%が特に好ましい。導
電性粒子の使用量は0.05g/m2〜20g/m2がよ
く、0.1g/m2〜10g/m2が特に好ましい。
【0027】本発明に係る導電性層には、バインダーと
して、ゼラチン、セルロースナイトレート、セルロース
トリアセテート、セルロースジアセテート、セルロース
アセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオ
ネート等のようなセルロースエステル、塩化ビニリデ
ン、塩化ビニル、スチレン、アクリロニトリル、酢酸ビ
ニル、アルキル(アルキル基C1〜C4)アクリレート、
ビニルピロリドン等を含むホモポリマーまたは、共重合
体、可溶性ポリエステル、ポリカーボネート、可溶性ポ
リアミド等を使用することができる。これらのバインダ
ー中への導電性粒子の分散に際しては、チタン系分散剤
或いはシラン系分散剤のような分散液を添加してもよ
い。またバインダー架橋剤等を加えても何らさしつかえ
はない。チタン系分散剤としては、米国特許4,06
9,192号、同4,080,353号等に記載されて
いるチタネート系カップリング剤、及びプレンアクト
(商品名:味の素(株)製)等を挙げる事ができる。シ
ラン系分散剤としては、例えばビニルトリクロルシラ
ン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メ
トキシエトキシ)シラン、γ−グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメ
トキシシラン等が知られており「シランカップリング
剤」として信越化学(株)等から市販されている。バイ
ンダー架橋剤としては、例えば、エポキシ系架橋剤、イ
ソシアネート系架橋剤、アジリジン系架橋剤、エポキシ
系架橋剤等を挙げる事ができる。本発明における好まし
い導電性層は、導電性微粒子をバインダーに分散させ支
持体上に設けることにより、または支持体に下引処理を
ほどこし、その上に伝導性微粒子を被着させることによ
り設けることができる。
【0028】本発明において導電性層が支持体の感光性
樹脂層とは反対側の面に設けられる場合には、耐傷性を
良好なものとするために、導電性層の上に更に疎水性重
合体層を設ける事が好ましい。この場合、疎水性重合体
層は、有機溶剤に溶解した溶液または水性ラテックスの
状態で塗布すればよく、塗布量は乾燥重量にして0.0
5g/m2〜1g/m2程度がよい。疎水性重合体として
は、セルロースエステル(例えばニトロセルロース、セ
ルロースアセテート)、塩化ビニル、塩化ビニリデン、
ビニルアクリレート等を含むビニル系ポリマーや有機溶
剤可溶性ポリアミド、ポリエステル等のポリマーを挙げ
る事ができる。この層には、すべり性を付与するための
すべり剤、例えば特開昭55−79435号に記載があ
るような有機カルボン酸アミド等を使用しても差しつか
えないし、またマット剤等を加えることも何ら支障はな
い。このような疎水性重合体層を設けても本発明の導電
性層の効果は実質的に影響を受けない。下塗層を設ける
場合には、特開昭51−135526号、米国特許3,
143,421号、同3,586,508号、同2,6
98,235号、同3,567,452号等に記載され
ているような塩化ビニリデン系共重合体、特開昭51−
114120号、米国特許3,615,556号等に記
載されているようなブタジエン等のジオレフイン系共重
合体、特開昭51−58469号等に記載されているよ
うなグリシジルアクリレートまたはグリシジルメタアク
リレート含有共重合体、特開昭48−24923号等に
記載されているようなポリアミド・エピクロルヒドリン
樹脂、特開昭50−39536号に記載されているよう
な無水マレイン酸含有共重合体等を用いる事ができる。
本発明においては、また、特開昭56−82504号、
特開昭56−143443号、特開昭57−10493
1号、特開昭57−118242号、特開昭58−62
647号、特開昭60−258541号等に示されてい
る導電性層も適宜用いる事ができる。
【0029】導電性層を、仮支持体フィルムと同一また
は異なったプラスチック原料に含有せしめ、仮支持体用
フィルムを押し出す際に同時に共押し出しした場合に
は、接着性、耐傷性に優れた導電性層を容易に得る事が
できるので、この場合には前記の疎水性重合体層や下塗
層を設ける必要がなく、本発明における導電性層の特に
好ましい実施態様である。導電性層を塗布する場合に
は、ローラーコート、エアナイフコート、グラビアコー
ト、バーコート、カーテンコート等、通常の方法が採用
できる。
【0030】本発明の画像形成材料を使用して帯電によ
る静電ショックを防止するためには、導電性層または導
電性を付与した支持体の表面電気抵抗値を1013Ω以下
とする事が必要であり、1012Ω以下とする事がより好
ましい。滑り性を良化するため、または該感光性樹脂層
の仮支持体裏面との不都合な接着を防止するため、仮支
持体の裏面に公知の微粒子含有滑り性組成物や、シリコ
ーン化合物を含有する離型剤組成物、等を塗布すること
も有用である。
【0031】仮支持体の、熱可塑性樹脂層を設けない側
の面に導電性層を設ける場合には、該熱可塑性樹脂層と
支持体の接着力を上げるため、仮支持体に、例えばグロ
ー放電処理、コロナ処理、紫外線照射処理などの表面処
理を行ったり、熱可塑性樹脂層中にクレゾールノボラッ
ク樹脂やレゾルシン等のフェノール性物質を添加した
り、仮支持体にポリ塩化ビニリデン樹脂、スチレンブタ
ジエンゴム、ゼラチン等の下塗り処理を行ったり、さら
にこれらの処理を組み合わせた処理を行うことができ
る。熱可塑性樹脂がアルカリ可溶性である場合には、こ
れらの中で、コロナ処理後にゼラチンを下塗りしたポリ
エチレンテレフタレートフィルムが特に優れた密着を与
えるので好ましい。その場合のゼラチン層の好ましい厚
みは0.01μm〜2μmである。
【0032】次ぎに、本発明の感光性転写材料を用いた
画像形成方法について説明する。先ず、必要に応じて、
感光性転写材料の被覆シートを取除き、感光性樹脂層を
加圧、加温下で基体上に貼り合わせる。貼り合わせに
は、従来公知のラミネーター、真空ラミネーターが使用
でき、より生産性を高めるためには、オートカツトラミ
ネーターの使用も可能である。その後仮支持体と熱可塑
性樹脂層を剥がした後で、所定のマスク及び分離層を介
して露光し、次いで現像する。現像は公知の方法で溶剤
もしくは水性の現像液、特にアルカリ水溶液に浸漬する
か、スプレーからの現像液の噴霧を与えること、さらに
ブラシでのこすりまたは超音波を照射しつつ処理するこ
とで行なわれる。異なる色に着色した感光性樹脂層を有
する複数の感光性転写材料を用い、この工程を複数回繰
り返せば多色画像もしくは多色パターンを形成すること
ができる。
【0033】上記基体として、平滑性の良い板状のもの
を用いると、転写された感光性転写材料の表面が基体に
密着するので、最終的に形成されたパターンの基体側表
面は基体と同等の平滑性を有する。このパターンを更に
最終支持体に転写すれば、表面平滑性の優れたパターン
を得ることができ、平滑性に対する要求が特に厳しいカ
ラーフイルター等の作成に有利である。
【0034】更に、上記平滑性の良い板状基体の上に、
最終的画素パターンの保護層となる層を設けることもで
きる。この素材としては、感光性転写材料の感光性樹脂
層を密着させた時に良好な接着性を有し、かつ、感光性
樹脂層の現像液に耐性を有する必要がある。具体的に
は、特開平3−282404に記載の接着層の素材の中
から、耐衝撃、耐薬品、耐溶剤性等の、保護層として必
要な性能を有するものを適宜選択して、上記基体の上に
印刷、塗布、転写等の方法で形成し、この上に上記方法
で画素パターンを形成する。このとき、画素パターンは
保護層と十分な密着性をもって接触状態で存在し、時に
は保護層内部に埋め込まれており、この画素パターンを
最終支持体に転写すれば、優れた平滑性を有する保護層
を持った、画素パターンから成る画像が得られる。
【0035】上記平滑性の良い板状基板としては、表面
研磨したアルミ板・ステンレス板等を挙げることができ
る。これらの厚みは、約0.1〜10mmが好ましく、
特に約0.1〜1mmが好ましい。この板状基板の上に
保護層を設ける場合には、保護層の膜厚は約10μm以
下、好ましくは約5μm以下、更に好ましくは約3μm
以下である。約10μmを越えると、画像が形成された
保護層を最終支持体に転写する際に画素が動き、画像が
乱れることがあるので好ましくない。
【0036】本発明の感光性転写材料及び画像形成方法
は、プリント配線基板の作成の他、多色画像、特にカラ
ーフィルター作成やカラーフィルターの保護層作成に都
合が良い。プリント配線基板の作成には、基板として公
知の銅張り積層板が用いられ、カラーフィルターの作成
のためには、最終基板としては、公知のガラス板、表面
に酸化珪素皮膜を形成したソーダガラス板、ポリマーフ
イルム、更にこれらの上に透明電極を設けたものなどが
用いられる。この場合、最終基板上には、基板と十分な
接着性を有するとともにパターン画像とも良好な密着性
を有する接着層を設けることが好ましく、具体的には、
特開平3−282404に記載の接着層が使用できる。
これらを、最終基板上に、印刷・塗布・転写等の方法に
より形成する。あるいは、接着層をパターン画像の上に
設けても良い。
【0037】本発明の感光性転写材料は以下の様にして
使用される。先ず、感光性転写材料の被覆シートを取除
き、感光性樹脂層を少なくとも加圧しながら基体上に貼
り合わせる。貼り合わせには、従来公知のラミネータ
ー、真空ラミネーターが使用でき、より生産性を高める
ためには、オートカツトラミネーターの使用も可能であ
る。その後仮支持体と熱可塑性樹脂層を剥がした後で、
所定のマスク及び分離層を介して露光し、次いで現像す
る。現像は公知の方法で溶剤もしくは水性の現像液、特
にアルカリ水溶液に浸漬するか、スプレーからの現像液
の噴霧を与えること、さらにブラシでのこすりまたは超
音波を照射しつつ処理することで行なわれる。異なる色
に着色した感光性樹脂層を有する感光性転写材料を用
い、この工程を複数回繰り返せば多色画像を形成するこ
とができる。
【0038】以下、本発明を実施例を用いて更に詳細に
説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもので
はない。
【0039】
【実施例】
実施例1 厚さ100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム
仮支持体の上に下記の処方H1からなる塗布液を塗布、
乾燥させ、乾燥膜厚が20μmの熱可塑性樹脂層を設け
た。
【0040】 熱可塑性樹脂層処方H1: 塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体(重量比:塩ビ/酢ビ=75/25、 重合度:約400、日信化学(株)製MPR−TSL) 290.0g 塩化ビニル−酢酸ビニル−マレイン酸共重合体(重量比:塩ビ/酢ビ/ マレイン酸=86/13/1、重合度:約400、日信化学(株) 製MPR−TM 76.0g フタル酸ジブチル 88.5g フッ素系界面活性剤(大日本インキ(株)製F−177P) 5.4g MEK 975.0g
【0041】次に上記熱可塑性樹脂層上に下記処方B1
から成る塗布液を塗布、乾燥させ、乾燥膜厚が1.6μ
m厚の分離層を設けた。 分離層処方B1: ポリビニルアルコール(クラレ(株)製PVA205、鹸化
率=80%) 173.2g 弗素系界面活性剤 8g 蒸留水 2800g
【0042】上記熱可塑性樹脂層及び分離層を有する4
枚の仮支持体の上に、それぞれ表1の処方を有する、黒
色(Bl層用)、赤色(R層用)、緑色(G層用)及び
青色(B層用)の4色の感光性溶液を塗布、乾燥させ、
乾燥膜厚が2μmの着色感光性樹脂層を形成した。
【0043】
【表1】
【0044】さらに上記感光性樹脂層の上にポリプロピ
レン(厚さ12μm)の被覆シートを圧着し、赤色、青
色、緑色および黒色感光性転写材料を作成した。
【0045】この感光性転写材料を用いて、以下の方法
でカラーフィルターを作成した。赤色感光性転写材料の
被覆シートを剥離し、感光性樹脂層面を透明ガラス基板
(厚さ1.1mm)にラミネーター(大成ラミネータ
(株)製VP−II)を用いて加圧(0.8kg/cm
2)、加熱(130℃)して貼り合わせ、続い て分離層
と熱可塑性樹脂層との界面で剥離し、仮支持体と熱可塑
性樹脂層を同時に除去した。次に所定のフォトマスクを
介して露光し、下記処方の現像液を用いて35℃で80
秒間浸漬し、不要部を除去した後、水洗・乾燥を行い、
ガラス基板上に赤色画素パターンを形成した。 現像液処方 炭酸ナトリウム 15g ブチルセロソルブ 1g 水 1kg 次いで、赤色画素パターンが形成されたガラス基板上
に、緑色感光性転写材料を上記と同様にして貼り合わ
せ、剥離、露光、現像を行ない、緑色画素パターンを形
成した。同様な工程を青色、黒色感光性転写材料で繰り
返し、透明ガラス基板上にカラーフィルターを形成し
た。得られたカラーフィルターは画素の欠落もなく、下
地との密着性も良好であった。
【0046】比較例1 100μm厚PETの上に実施例1で示した熱可塑性樹
脂層を設けずにポリエチレンテレフタレートフィルム上
にPVAの分離層と感光性樹脂層をこの順で設けた赤
色、緑色、青色および黒色感光性転写材料を作成した。
実施例1と同様に各色感光性転写材料を貼り合わせ、露
光、現像を繰り返し、透明ガラス基板上にカラーフィル
ターを作成した。この場合、2色目以降の貼り合わせ時
に気泡が残り、画素の欠落が認められ、また画素中に気
泡が残っているものが存在するので下地との密着も悪か
った。
【0047】実施例2 20μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルム上
に、実施例1と同じ処方の熱可塑性樹脂層を同様にして
10μmの乾燥厚みで塗布した。この上に実施例1の分
離層を同様にして、1.5μmの厚みで設けた。この分
離層の上に、下記の感光性樹脂層塗液を塗布し、乾燥し
20μm厚のフォトレジスト層を形成した。
【0048】 感光性樹脂層塗液処方: メチルメタクリレート/2−エチルヘキシルアクリレート/ベンジルメタクリ レート/メタクリル酸共重合体(共重合組成比(モル比)=55/28.8 /11.7/4.5、重量平均分子量=90000) 15重量部 ポリプロピレングリコールジアクリレート(平均分子量=822) 6.5重量部 テトレエチレングリコールジメタクリレート 1.5重量部 p−トルエンスルホンアミド 0.5重量部 1,4−ビス(N,N−ジエチルアミノ)ベンゾフェノン 0.04重量部 ベンゾフェノン 1.0重量部 マラカイトグリーン蓚酸塩 0.02重量部 3−モルホリノメチル−1−フェニルトリアゾール−2−チオン 0.01重量部 ロイコクリスタルバイオレット 0.2重量部 トリブロモメチルフェニルスルホン 0.1重量部 メチルエチルケトン 30重量部
【0049】最後に該フォトレジスト層上に20μm厚
のポリエチレンフィルム材料を積層し、ドライフィルム
フォトレジストを作成した。銅表面を整面した銅張り積
層板上に、該ドライフィルフォトレジスト材料のポリエ
チレンフィルムを剥離した後で、ヒートロールラミネー
ターを用いて、該フォトレジスト層を密着しつつ、気泡
の入らないようにラミネートした。表面のポリエチレン
テレフタレートフィルム及び熱可塑性樹脂層を剥離し、
除去した後で、オーク社製、プリンターを用い、所望の
プリント基板の回路パターンを有する、フォトマスクを
介して、紫外線露光した後で、1%炭酸ナトリウム水溶
液のスプレーを用いて、現像し、銅張り積層板上に配線
パターンを有するエッチングレジストを形成した。きわ
めて高解像力で、剥がれなどの欠陥のない配線パターン
のレジスト像が得られた。塩化第二銅エッチャントをス
プレーすることにより、該エッチングレジストにより覆
われていない、銅部分を溶解した後で、残留するエッチ
ングレジストのみを、2%水酸化ナトリウム水溶液のス
プレーにより除去した。こうしてガラスエポキシ樹脂板
上に高解像力で高精度の銅のプリント配線が形成され
た。
【0050】比較例2 実施例2と同様にし、但し今回は熱可塑性樹脂層を設け
ない感光性転写材料を作成した。この感光性転写材料を
用いて、実施例2と同様に整面した銅張り積層板上に、
レジストパターンを形成したところ、パターン画像は得
られたが、画像の基板への密着不良が多く、実用性の無
いものであった。
【0051】実施例3 実施例1に記載の処方H1よりなる、厚さ15μmの熱
可塑性樹脂層を用いた以外は実施例1と同じ方法で多色
画像を形成したが、その際の各色の転写時における気泡
のこりは全く認められず、いずれの画像形状にも欠陥が
なく、またピンホールも認められない多色画像がガラス
板上に得られた。
【0052】実施例4 実施例1に記載の処方H1に代え、以下のような熱可塑
性樹脂組成物処方H2の感光性転写材料を作成した。
【0053】 熱可塑性樹脂層処方H2: ダイヤナールBR85 1.8g (三菱レイヨン(株)製アクリル樹脂、重量平均分子量=250000) ダイヤナールBR77 1.2g (三菱レイヨン(株)製アクリル樹脂、重量平均分子量=80000) アロニツクスM309 1.22g アロニツクスM220 0.5g p−トルエンスルホンアミド 0.32g ベンゾフェノン 0.008g メチルエチルケトン 12.6g
【0054】この感光性転写材料を用い、実施例1と同
じ方法で多色画像を形成したが、その際の各色の転写時
における気泡残りは全く認められず、いずれの画像形状
にも欠陥がなく、またピンホールも認められない多色画
像がガラス板上に得られた。
【0055】実施例5 実施例1に記載の処方H1に代え、以下のような熱可塑
性樹脂組成物処方H3の感光性転写材料を作成した。
【0056】 熱可塑性樹脂層処方H3: メチルメタクリレート/2−エチルヘキシルアクリレート/ベンジル メタクリレート/メタクリル酸共重合体(共重合組成比(モル比) =55/28.8/11.7/4.5、重量平均分子量=90000) 15重量部 ポリプロピレングリコールジアクリレート(平均分子量=822) 6.5重量部 テトレエチレングリコールジメタクリレート 1.5重量部 p−トルエンスルホンアミド 0.5重量部 ベンゾフェノン 1.0重量部 メチルエチルケトン 30重量部
【0057】この感光性転写材料を用い、実施例1と同
じ方法で多色画像を形成したが、その際の各色の転写時
における気泡残りは全く認められず、いずれの画像形状
にも欠陥がなく、またピンホールも認められない多色画
像がガラス板上に得られた。
【0058】実施例6 厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフイルム上
に、接着剤層を介して厚さ20μmのポリプロピレンフ
イルムをラミネートした。このポリプロピレンの表面上
に、実施例1の処方B1の液を塗布・乾燥し、乾燥膜厚
1.6μmの分離層を設けた。以下、実施例1と同様に
してそれぞれBl層、R層、G層及びB層を設けたシー
トに、各々厚さ12μmの被覆シートを圧着した。これ
らのフイルムを用いて、ガラス板上に、R、G及びBの
画素とBlの遮光パターンを有するカラーフイルターを
作成した。この過程で各色の感光性樹脂層の転写に際し
て、気泡残りは認められず、得られた画素パターンも欠
陥や浮きは認められなかった。
【0059】実施例7 (熱可塑性樹脂層の形成)仮支持体として、0.08μ
m厚のゼラチンを片面に下塗りした、厚さ100μmの
ポリエチレンテレフタレートフィルムを用い、該ゼラチ
ン層上に下記の処方H4からなる塗布液を塗布、乾燥さ
せ、乾燥膜厚が15μmの熱可塑性樹脂層を設けた。 熱可塑性樹脂層塗液H4 メチルメタクリレート/2−エチルヘキシルアクリレート/ベンジルメタクリ レート/メタクリル酸共重合体(共重合組成比(モル比)=55/28.8 /11.7/4.5、重量平均分子量=90000) 150重量部 ポリプロピレングリコール(平均分子量=700) 60重量部 アロンGF−150(東亜合成化学(株)社製弗素系グラフトポリマー) 1.08重量部 メチルエチルケトン 90重量部 メトキシプロパノール 180重量部
【0060】(分離層の形成)次に上記熱可塑性樹脂層
上に次の分離層塗液B2を塗布・乾燥し、1.8μm厚
の分離層を設けた。 分離層塗液B2 ポリビニルアルコール(クラレ(株)製PVA205、鹸化率=80%) 130重量部 ポリビニルピロリドン(GAFコーポレーション社製PVP、K−90) 60重量部 サーフロンS−131(旭硝子(株)社製弗素系界面活性剤) 10重量部 メタノール 1675重量部 蒸留水 1675重量部
【0061】(感光性樹脂層の形成)前記の分離層の上
に上記表1に示したR層、B層、G層及びBl層塗液を
それぞれ塗布乾燥し、乾燥膜厚が2μmになるように着
色感光性樹脂層を形成した。
【0062】(カバーフィルムのラミネーション)さら
に上記感光性樹脂層の上にポリプロピレン(厚さ12μ
m)のカバーフィルムを圧着し、赤色、青色、緑色およ
び黒色感光性転写材料を作成した。
【0063】(カラーフィルターの形成)上記の様に作
成した感光性転写材料を用いて次の様にカラーフィルタ
ーを作成した。赤色感光性転写材料のカバーフィルムを
剥離し、感光性樹脂層面を表面に300オングストロー
ム厚の酸化珪素層を有する透明ガラス基板(厚さ1.1
ミリ)の酸化珪素層上にラミネーター(大成ラミネータ
(株)製VP−II)を用いて加圧(0.8kg/cm
2)、加熱(130℃)して貼り合わせ、続いて分離層
と熱可塑性樹脂層との界面で剥離し、仮支持体と熱可塑
性樹脂層を同時に除去した。その際、仮支持体と熱可塑
性樹脂層間の密着は十分であり、しかも分離層と感光性
樹脂層間の密着も十分であったため、基板上に感光性樹
脂層と分離層が完全に残った。次に所定のフォトマスク
を介して露光し、現像して不要部を除去し、ガラス基板
上に赤色画素パターンを形成した。次にさらにその上に
緑色感光性転写材料を用い、上記と同様にして貼り合わ
せ、仮支持体と熱可塑性樹脂層の剥離除去、露光、現像
を行ない、緑色画素パターンを形成した。赤色画素パタ
ーンの上に緑色感光性樹脂層を積層したとき、赤色画素
パターンの凹凸が有るにもかかわらず、気泡の入ること
がなかった。このため、露光・現像後得られた緑色画素
パターンには欠陥や浮きが認められなかった。同様な工
程を青色、黒色感光性転写材料で繰り返し、透明ガラス
基板上にカラーフィルターを形成した。得られたカラー
フィルターは各色画素の欠落もなく、下地との密着性も
良好であり、基板の周囲に熱可塑性樹脂の滲み出しに基
づく汚れも観察できなかった。
【0064】実施例8 0.08μm厚ゼラチン下塗り層を持つ20μm厚のポ
リエチレンテレフタレートフィルム上に、実施例7の熱
可塑性樹脂層H4を同様にして10μmの乾燥厚みで塗
布した。この上に実施例7の分離層B2を同様にして、
1.5μmの厚みで設けた。この分離層の上に、下記の
感光性樹脂層塗液を塗布し、乾燥し10μm厚のフォト
レジスト層を形成した。
【0065】 (感光性樹脂層塗液) メチルメタクリレート/2−エチルヘキシルアクリレート/ベンジルメタクリ レート/メタクリル酸共重合体(共重合組成比(モル比)=55/28.8 /11.7/4.5、重量平均分子量=90000) 15重量部 ポリプロピレングリコールジアクリレート(平均分子量=822) 6.5重量部 テトレエチレングリコールジメタクリレート 1.5重量部 p−トルエンスルホンアミド 0.5重量部 1,4−ビス(N,N−ジエチルアミノ)ベンゾフェノン 0.04重量部 ベンゾフェノン 1.0重量部 マラカイトグリーン蓚酸塩 0.02重量部 3−モルホリノメチル−1−フェニルトリアゾール−2−チオン 0.01重量部 ロイコクリスタルバイオレット 0.2重量部 トリブロモメチルフェニルスルホン 0.1重量部 メチルエチルケトン 30重量部
【0066】最後に該フォトレジスト層上に20μm厚
のポリエチレンフィルムを積層し、感光性転写材料(ド
ライフィルムフォトレジスト)を作成した。
【0067】銅表面を整面した銅張り積層板上に、該ド
ライフィルフォトレジストのポリエチレンフィルムを剥
離した後で、ヒートロールラミネーターを用いて、該フ
ォトレジスト層を密着しつつ、ラミネートした。表面の
ポリエチレンテレフタレートフィルム及び熱可塑性樹脂
層を剥離することによって除去した後で、オーク社製、
5Kw超高圧水銀灯プリンターを用い、所望のプリント
基板の回路パターンを有する、フォトマスクを介して、
紫外線露光した後で、1%炭酸ナトリウム水溶液のスプ
レーを用いて、現像し、銅張り積層板上に配線パターン
を有するエッチングレジストを形成した。基板の周囲に
熱可塑性樹脂層の滲み出しによる残留は観察されなかっ
た。そしてきわめて高解像力で、剥がれなどの欠陥のな
い配線パターンのレジスト像が得られた。塩化第二銅エ
ッチャントをスプレーすることにより、該レジストによ
り覆われていない、銅部分を溶解した後で、残留するレ
ジストのみを、2%水酸化ナトリウム水溶液のスプレー
により除去した。こうしてガラスエポキシ樹脂板上に高
解像力で高精度の銅のプリント配線が形成された。
【0068】実施例9 実施例7に記載のH4処方よりなる厚さ20μmの熱可
塑性樹脂層を用いた以外は実施例7と同じ方法で多色画
像を形成したが、その際の各層間の密着関係は良好であ
り、各色の転写時における気泡残りは全く認められなか
ったので、いずれの色の画像形状にも欠陥がなく、また
ピンホールも認められない多色画像がガラス板上に得ら
れ、画像の周囲に熱可塑性樹脂層の滲み出しに基づく樹
脂の残留は認められなかった。
【0069】実施例10 (熱可塑性樹脂層の形成)仮支持体として厚さ100μ
mの無処理のポリエチレンテレフタレートフィルム上に
下記の処方H5からなる塗布液を塗布、乾燥させ、乾燥
膜厚が15μmの熱可塑性樹脂層を設けた。 熱可塑性樹脂層塗液H5 メチルメタクリレート/2−エチルヘキシルアクリレート/ベンジルメタクリ レート/メタクリル酸共重合体(共重合組成比(モル比)=55/28.8 /11.7/4.5、重量平均分子量=90000) 150重量部 ポリプロピレングリコール(平均分子量=700) 60重量部 アロンGF−150(東亜合成化学(株)社製弗素系グラフトポリマー) 1.08重量部 クレゾールノボラック樹脂 20重量部 メチルエチルケトン 90重量部 メトキシプロパノール 180重量部
【0070】こうして得られた熱可塑性樹脂層上に、実
施例7に記載の分離層B2とR、G、B、Blの感光性
樹脂層をそれぞれ同様に形成し感光性転写材料を得た。
同様にこれらの感光性転写材料を用いて、カラーフィル
ターを作成した。その際、ガラス基板へのR感光性樹脂
層のラミネート工程では仮支持体と熱可塑性樹脂層間の
密着は十分であり、しかも分離層と感光性樹脂層間の密
着も十分であったため基板上に感光性樹脂層と分離層が
完全に残った。また引き続く露光・現像、第2のG感光
性樹脂層のラミネート工程でも良好であった。こうして
B、Bl画像を形成し、得られたカラーフィルターは各
色画素の欠落もなく、下地との密着性も良好であり、基
板の周囲に熱可塑性樹脂の滲み出しに基づく汚れも観察
できなかった。
【0071】実施例11 (導電性仮支持体の形成)以下の方法により、100μ
m厚ポリエチレンテレフタレートフィルムの片面に表面
抵抗の異なる導電性層を設けた試料(a)〜(e)を作
成した。
【0072】試料(a)の作製 塩化第二錫水和物65重量部と三塩化アンチモン1.5
重量部をエタノール1000重量部に溶解して均一溶液
を得た。この溶液に1Nの水酸化ナトリウム水溶液を前
記溶液のpHが3になるまで滴下してコロイド状酸化第
二錫と酸化アンチモンの共沈澱を50℃に24時間放置
し赤褐色のコロイド状沈澱を得た。この沈澱を遠心分離
により分離した。過剰なイオンを除くため沈澱に水を加
え遠心分離によって水洗した。この操作を3回繰り返し
過剰イオンを除去した。この沈澱100重量部を水1,
000重量部に混合し、650℃に加熱した焼成炉中へ
噴霧し平均粒子径=0.15μmの青味がかった導電性
微粒子を得た。
【0073】上記導電性微粒子を下記処方で、ペイント
シェーカー((株)東洋精材製作所製)で5時間分散し
た。 上記導電性微粒子 200重量部 サランF−310(塩化ビニリデン系共重合体、旭ダウ(株)製商品名) 10重量部 メチルエチルケトン 150重量部
【0074】この分散液を用い次の処方の塗布液を調製
し、厚みが100μmのポリエチレンテレフタレートフ
ィルムに乾燥塗布量が1.3g/m2になるように塗布
し、130℃で2分間乾燥した。 上記分散液 15重量部 サランF−310 3重量部 メチルエチルケトン 100重量部 シクロヘキサノン 20重量部 m−クレゾール 5重量部
【0075】更にこの層の上に次の処方の液を乾燥塗布
量が0.2g/m2になるように塗布し、130℃で1
分間乾燥した。 セルローズトリアセテート 1重量部 メチレンジクロリド 60重量部 エチレンジクロリド 40重量部 エルカ酸アミド 0.01重量部 この試料(a)の表面電気抵抗値を絶縁抵抗測定器(川
口電極社製VE−30型)で測定したところ25℃、2
5%RHで7×108Ωであった。
【0076】試料(b)〜(e)の作成 上記導電性微粒子の添加量を変えて、試料(b)〜
(e)を作成した。それぞれの電気抵抗値は下記の通り
であった。
【0077】試料(b) 1010Ω 試料(c) 1011Ω 試料(d) 1012Ω 試料(e) 1013Ω
【0078】仮支持体として上記の試料(a)〜(e)
のフィルムを用い、導電性層とは反対側の面に、それぞ
れ0.08μmのゼラチン層を形成した。ゼラチン層の
塗布面に実施例7の熱可塑性樹脂層塗布液H4を塗布、
乾燥させ、その後は実施例7と同様に分離層B2、その
後B、G、R、Blの各感光性樹脂層を形成した。こう
して得られた感光性転写材料を用いてガラス基板上にカ
ラーフィルターを形成した。この工程中、熱可塑性樹脂
層と仮支持体を剥離するときに作業者への電気ショック
がなく、ゴミの付着による画素パターン欠陥が減少し
た。
【0079】比較例3 0.08μm厚でゼラチンを下塗りした100μm厚P
ETの上に実施例7で示した熱可塑性樹脂層を設けず
に、実施例7の分離層B2と感光性樹脂層をこの順で設
けた赤色、緑色、青色および黒色感光性転写材料を作成
した。実施例7と同様に各色感光性転写材料を貼り合わ
せ、露光、現像を繰り返し、透明ガラス基板上にカラー
フィルターを作成した。この場合、2色目以降の貼り合
わせ時に気泡が残り、画素の欠落が認められ、また画素
中に気泡が残っているものが存在するので下地との密着
も悪いことが判った。
【0080】比較例4 実施例7と同様にし、ただし今回は実施例7の熱可塑性
樹脂層の代わりに、アロンGF150を含有しない下記
処方H6を用いて作製した。 (熱可塑性樹脂層塗液H6) メチルメタクリレート/2−エチルヘキシルアクリレート/ベンジルメタクリ レート/メタクリル酸共重合体(共重合組成比(モル比)=55/28.8 /11.7/4.5、重量平均分子量=90000) 150重量部 ポリプロピレングリコール(平均分子量=700) 60重量部 メチルエチルケトン 90重量部 メトキシプロパノール 180重量部 こうして赤色、青色、緑色および黒色感光性エレメント
を作成した。
【0081】赤色感光性エレメントのカバーフィルムを
剥離し、感光性樹脂層面を透明ガラス基板(厚さ1.1
ミリ)にラミネーター(大成ラミネータ(株)製VP−
II)を用いて加圧(0.8kg/cm2)、加熱(1
30℃)して貼り合わせ、続いて、仮支持体と熱可塑性
樹脂層を同時に除去するため、分離層と熱可塑性樹脂層
との界面で剥離ししようとしたが、この層間では剥すこ
とができず、一部が赤色感光性樹脂層と分離層の間で剥
がれてしまった。この透明ガラス基板上の赤色感光性樹
脂層の上の分離層の欠落した部分は酸素の影響を受けて
しまい、感度が著しく低下した。2色目以降の感光性樹
脂層のラミネートでも、気泡の残留は認められなかった
が、分離層/熱可塑性樹脂層間の剥離性は劣っていた。
【0082】比較例5 実施例7と同様にし、ただし今回は実施例7の分離層の
代わりに、ポリビニルピロリドンを含有しない下記処方
B3を用いて作製した。 (分離層塗液B3) ポリビニルアルコール(クラレ(株)製PVA205、鹸化率=80%) 190重量部 サーフロンS−131(旭硝子(株)社製弗素系界面活性剤) 10重量部 蒸留水 3350重量部 こうして赤色、青色、緑色および黒色感光性転写材料を
作成した。
【0083】赤色感光性転写材料のカバーフィルムを剥
離し、感光性樹脂層面を透明ガラス基板(厚さ1.1ミ
リ)にラミネーター(大成ラミネータ(株)製VP−I
I)を用いて加圧(0.8kg/cm2)、加熱(13
0℃)して貼り合わせ、続いて、仮支持体と熱可塑性樹
脂層を同時に除去するため、分離層と熱可塑性樹脂層と
の界面で剥離ししようとしたが、この層間では剥すこと
ができず、一部が赤色感光性樹脂層と分離層の間で剥が
れてしまった。この透明ガラス基板上の分離層が欠落し
た部分では赤色感光性樹脂層は酸素の影響を受けてしま
い、感度が著しく低下した。2色目以降の着色感光性樹
脂層のラミネート時の、気泡残り、現像後の基板の汚れ
は認められなかった。
【0084】比較例6 実施例7と同様にし、ただし今回は実施例7の仮支持体
の代わりに、ゼラチン下塗りを省略した100μm厚の
ポリエチレンテレフタレートフィルムを用いて作製し
た。こうして赤色、青色、緑色および黒色感光性転写材
料を作成した。赤色感光性転写材料のカバーフィルムを
剥離し、感光性樹脂層面を透明ガラス基板(厚さ1.1
ミリ)にラミネーター(大成ラミネータ(株)製VP−
II)を用いて加圧(0.8kg/cm2)、加熱(1
30℃)して貼り合わせ、続いて、仮支持体と熱可塑性
樹脂層を同時に除去するため、分離層と熱可塑性樹脂層
との界面で剥離ししようとしたが、この層間では剥すこ
とができず、一部が熱可塑性樹脂層と仮支持体の間で剥
がれてしまい、分離層上に熱可塑性樹脂層の一部が残留
した。この赤色感光性樹脂層上の分離層の上に熱可塑性
樹脂層が付着した部分では赤色感光性樹脂層の露光現像
過程で現像が遅れ、さらに得られた赤色画像は解像度が
悪化した。
【0085】上記の評価結果を表2、表3及び表4に示
す。
【0086】
【表2】
【0087】
【表3】
【0088】
【表4】
【0089】実施例12 厚さ100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム
仮支持体を用いて、実施例7と同様にして感光性転写材
料を作成した。この中のR色感光性転写材料の感光性樹
脂層を、表面を鏡面研磨処理(平滑度±0.01μm)
した厚さ1.0mmのアルミ板の上に重ね合わせ、ラミ
ネーター(大成ラミネータ(株)製VP−II)を用い
て圧力2kg/mm2、ローラー温度105℃、ラミネ
ート速度0.9m/minの条件でラミネートした。以
下、実施例7と同様にして、アルミ板上にカラーフイル
ターを作成した。ついで、下記処方の接着層を、厚さ1
μmになるように厚さ100μmのポリエチレンテレフ
タレートフイルムの上に塗布・乾燥して、接着層フイル
ムを作成した。
【0090】 接着剤層塗布液 メチルエチルケトン 2600g ダイヤナールBR−77 168g (アクリル樹脂、三菱レイヨン(株)社製商品) ダイヤナールBR−64 168g (アクリル樹脂、三菱レイヨン(株)社製商品) オキシラックSH−101 59g (スチレン・マレイン酸モノプロピルエステル共重合体 日本触媒化学(株)社製商品名) NKエステルTMMT 216g (ペンタエリスリトールテトラアクリレート、 新中村化学社製商品名) メガファックF−177P 3.8g (フツ素系界面活性剤、大日本インキ化学工業(株)社製商品名) ハイドロキノンモノメチルエーテル 0.5g イルガキュアー651 15g (ジメトキシフェニルアセトフェノン、チバ・ガイギー社製商品名) シランカップリング剤 2.5g KBM−403(γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、 信越シリコーン(株)社製商品名)
【0091】この接着層フイルムを、厚さ1.1mmの
ガラス基板表面と張り合わせ、ポリエチレンフイルムを
剥離し、接着層をガラス基板上に転写した。転写条件
は、上記と同様であつた。次に、ガラス板上の接着層と
上記で得られたアルミ板上のカラーフイルター面を同様
にして張り合わせ、アルミ基板を剥離除去し、ガラス基
板上にカラーフイルターを形成した。このカラーフイル
ターの表面平坦度は仮基板であるアルミ板の平坦度と同
等で、±0.01μmであつた。この後、平坦化層を設
けずに直接ITOをスパツタし、配向膜を設けて液晶表
示セルを組立たところ、対向シヨートの問題は発生しな
かった。
【0092】実施例13 アルミ板の上に、実施例12の接着層塗布液を、乾燥膜
厚が3μmとなる様に塗布し、保護層を形成した。以
下、実施例12と同様にしてガラス基板上に、保護層を
有するカラーフイルターを形成したところ、実施例12
と同様の良好な結果を得た。
【0093】
【発明の効果】本発明感光性転写材料では、転写される
感光性樹脂層及び分離層と仮支持体の間に熱可塑性樹脂
層を設けてあるので、基板に凹凸があつても気泡残りが
無い転写が可能であり、簡便な方法で質の優れた単色も
しくは多色のパターンを形成することができる。また、
熱可塑性樹脂層がアルカリ可溶性の場合には、熱可塑性
樹脂層からの積層時の滲み出しに基づく基板の汚れが防
止でき、簡便な方法で多色画像を形成可能にする。更
に、表面平坦度の良い基体の上に直接、もしくは保護層
を介してカラーフイルターを形成し、これを最終支持体
に転写することにより、表面平坦性の優れたカラーフイ
ルターが得られる。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 仮支持体上に、熱可塑性樹脂層、酸素に
    対して僅かな透過性を有するに過ぎ無い分離層、感光性
    樹脂層をこの順に設け、該熱可塑性樹脂層と該分離層の
    間の接着力が最も小さいことを特徴とする感光性転写材
    料。
  2. 【請求項2】 請求項1において、該熱可塑性樹脂層が
    アルカリ水溶液に可溶性であり、かつ離型剤を含むこと
    を特徴とする感光性転写材料。
  3. 【請求項3】 請求項1もしくは請求項2において、該
    分離層が少なくとも水もしくは水溶液に可溶性もしくは
    分散性であることを特徴とする感光性転写材料。
  4. 【請求項4】 請求項3において、該分離層が、分離層
    固形分の1〜75重量%のポリビニルピロリドンを含む
    ことを特徴とする感光性転写材料。
  5. 【請求項5】 請求項2において、該仮支持体がゼラチ
    ンを下塗りしたプラスチックフィルムであることを特徴
    とする感光性転写材料。
  6. 【請求項6】 請求項1もしくは請求項2において、該
    仮支持体の表面電気抵抗が1013Ω以下であることを特
    徴とする感光性転写材料。
  7. 【請求項7】 請求項1、請求項2、請求項3、請求項
    4、請求項5もしくは請求項6の感光性転写材料を用
    い、該感光性樹脂層と支持体を少なくとも加熱しながら
    密着させた後、該仮支持体及び該熱可塑性樹脂層を剥離
    し、該感光性樹脂層に該分離層を介してパターン露光
    し、現像して該支持体上に画像を形成することを特徴と
    する画像形成方法。
  8. 【請求項8】 感光性樹脂層が異なる色に着色された請
    求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5もし
    くは請求項6の感光性転写材料を用い、請求項7の工程
    を2回以上繰り返すことを特徴とする画像形成方法。
  9. 【請求項9】 請求項7もしくは請求項8において、該
    支持体として表面平滑性の良い基板を用いることを特徴
    とする画像形成方法。
  10. 【請求項10】 請求項9において、該表面平滑性の良
    い基板上に形成された画像を、最終支持体上に転写する
    工程を含むことを特徴とする画像形成方法。
  11. 【請求項11】 請求項9において、該表面平滑性の良
    い基板の上に保護層が設けられていることを特徴とする
    画像形成方法。
  12. 【請求項12】 請求項11において、該保護層と該表
    面平滑性の良い基板の間が剥離可能であり、更に、画像
    が形成された該保護層を、最終支持体上に転写する工程
    を含むことを特徴とする画像形成方法。
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