JPH057427A - 植物育成用培土及びその製法 - Google Patents

植物育成用培土及びその製法

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JPH057427A
JPH057427A JP3188117A JP18811791A JPH057427A JP H057427 A JPH057427 A JP H057427A JP 3188117 A JP3188117 A JP 3188117A JP 18811791 A JP18811791 A JP 18811791A JP H057427 A JPH057427 A JP H057427A
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agar
seedlings
binder
ridging
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JP3188117A
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English (en)
Inventor
Etsuo Kobayashi
悦雄 小林
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NAGANO PREF GOV NOUKIYOU CHIIKI KAIHATSU KIKO
Nagano Prefecture
Original Assignee
NAGANO PREF GOV NOUKIYOU CHIIKI KAIHATSU KIKO
Nagano Prefecture
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Publication date
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  • Cultivation Receptacles Or Flower-Pots, Or Pots For Seedlings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 育苗トレイで育成されたプラグ苗を、真空圧
によって育苗トレイから、抜き取り、苗輸送管中を吸引
作用によって強制輸送して、植溝に落下させ自動植付す
る際に、根鉢が崩壊することのない保形性の強い培土を
提供する。 【構成】 市販培土に、寒天ゾル液、ベントナイト、デ
ンプンの中の一種以上から成る結合剤を加えて均一に混
合して、培土を構成する母材粒子が、植物の根の生育に
必要な孔隙を残して、相互にこれらの結合剤によって結
合されることにより、得られる培土であり、これを使用
して育苗すれば、保形性、耐衝撃性等を備えたプラグ苗
が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、葉菜類、果菜類、花な
どの苗の生産や、花卉 、盆栽などの鉢植え栽培用に好
適な培土に関するものである。
【0002】
【従来技術】育苗や鉢植え栽培用の培土は、天然土に各
種の培土素材、例えば、有機質資材、無機質資材等を混
合して、培土の固相、液相、気相のバランスを調整し、
これに栽培すべき植物に適した肥料分を加えて用いられ
る。天然土は、母材や堆積様式、性状などによって、多
様な分類がなされている。
【0003】例えば、土性による分類では、粘土含有量
によって、重粘土、植土、植壌土、壌土等に区分され
る。このような天然土に有機質資材として動植物由来の
資材、例えばピートモス、バーク堆肥、亜炭、もみがら
燻炭、草木質の炭粉などを、又、無機質資材としては、
パーライト、バーミキュライト、ロックウール、ゼオラ
イトなどを加えて、培土としている。更に場合によって
は、ポリビニールアルコール系或はポリアクルリルアミ
ド系の高分子物質を加えて土壌粒子を凝集し、固粒化す
る方法も行なわれる。
【0004】いづれにしても、植物生理に適するよう
に、培土要件として、固相、液相、気相の三相状態に留
意して各種の培土素材を調整して、保水性、透水性、通
気性のバランスをとると共に、栽培計画に伴う、固形肥
料の初期混入と、栽培中における灌水、液体肥料の補給
等の操作を勘案して、目的に合致した培土特性が得られ
るようにしている。
【0005】このような培土を用いたプラグ苗の育成を
例にとると、従来は、図1に示すようなプラスチック発
泡体等から成る厚板91に、上方に拡大するテーパ孔か
ら成るセル92を多数成型して設けた育苗トレイ90を
用い、このセル92中に、培土及び肥料を入れて播種育
成が行なわれている。そして苗95が、成苗となって育
苗が完了すると、苗の茎、葉を指でつかんで、上方に引
き抜き、圃場に移植若しくは定植される。
【0006】このようなプラグ苗の育成完了の基準とし
ては、根が培土の空隙に縦横に伸長して培土をしっかり
抱えこんだ状態、いわゆる根鉢が十分に形成された状態
にあること、茎葉の徒長がなく、植物体の全重量に占め
る根の重量(根重比)が十分であること、指で苗の茎葉を
つかんで、セルから根を傷めることなく簡単に外れる状
態になっていること等が重要な指標とされている。
【0007】
【問題点】近年の就農者の高齢化の進行に伴って、田植
機などと同様に野菜類や花卉類についても、苗の植え付
けの自動化が要望されている。このような要請に応える
ものとして、セルを紙枠によって構成して成るペーパー
トレイを用いて育苗した、いわゆるペーパー苗を使用す
る移植機があるが、ペーパー苗は、苗質が悪い上に、セ
ル境界をなす紙枠を、機械切断して、根鉢が紙で包まれ
た状態の、いわゆるペーパーポット苗を圃場に定植する
方式であるため、ペーパーポットが崩壊して根が伸長す
るのに時間がかかり、活着が悪い欠点がある。これは苗
質及び初期成育の良否が収穫高に大きく影響する野菜苗
においては、普及しない大きな原因となっている。一
方、このような欠点のないプラグ苗の場合においては、
育苗トレイから苗の指による引き抜き作業を必須として
おり、満足のゆく自動移植機は、実用化されていない。
【0008】本発明者は、プラグ苗を移植あるいは定植
するための自動苗植付機を開発し、これを特開昭2ー1
77823号公報に開示した。これは、図2に示すよう
に、該植付機Aは、自走車両1と、定植すべきプラグ苗
を育てた育苗トレイ2から、苗輸送管303内の真空圧
によって、苗を選択的にセルの下方に抜き取るための苗
抜き取り装置3と、抜き取られた苗を、真空圧により発
生させた圧力勾配によって、プラグ苗を所定位置まで強
制輸送する苗輸送装置4と、輸送されてきた苗が落下し
て正立すべき、植え溝の形成と、正立した苗の両側から
土寄せして定植を行う、土寄せ装置等から成る定植装置
5とから構成される。
【0009】又、この植付機Aに用いられる前記育苗ト
レイ2は、図3に示すように、2段分離型の構成となっ
ており、上段側は培土を収容するトレイ本体201をな
し、下段側は、トレイ本体201の底部と嵌合する底体
202を形成している。トレイ本体201は、下方に拡
大する抜き勾配を有するテーパ孔から成るセル203を
多数設けたものから成り、又底体202は、セル203
の開放底部を閉鎖する為の、嵌入突部206を有して成
る。207は、該突部206に設けた水抜け孔である。
207は、苗への給水の際の、余剰水分の排出口であ
る。図2における育苗トレイ2は、移植に際して、底体
202を取り外して植付機Aに装着した状態を示すもの
である。
【0010】従来の培土は、前述のように、苗の茎葉を
指で挟んで、上方に引き抜くことが前提であるため、十
分な根鉢が形成されていないと、セル中の培土を、セル
壁面から、引き離す際に、茎葉に加わる力で、根切れを
生じて培土から苗が外れてしまい、苗をだめにしてしま
うため、根鉢の形成に重点を置いて、培土素材として
は、できる丈、空隙が大きくて根の伸長を妨げないこ
と、引き抜き時に不要な重量が加わらないようできる丈
低比重であること、セルからの引き抜き力が小さくて済
むように、セル壁面との粘結力が小さいこと等の条件が
要求される。市販の培土は、一般に、このような諸条件
を満すものとして、ピートモス、炭粉、その他、殆ど保
形性のない母材粒子によって形成されているのが現状で
ある。
【0011】したがって、従来の培土を使用し、前記育
苗セル2によって、育苗した苗を、前記植付機によって
植付を行うと、先ず、苗抜き取りの段階で、セル203
中の培土の下半が崩壊して、根が露出してしまったり、
根切を生じてしまう欠点があり、更に、S状に曲折する
苗輸送管から、植畦に落下した際の衝撃により、更に崩
壊が進行して活着が大幅に遅れたり、或は、定植後枯死
して植付自体が不可能になってしまう等の欠点があっ
た。
【0012】又、アスパラガスのように、苗の種類によ
っては、主根が多くて側根が少ないため、定植適期であ
っても、根鉢の形成が未熟である場合がある。又、栽培
条件により、根鉢が未だ形成されない稚苗の状態で、植
え付けを行う場合もあるが、従来の培土においては、こ
のような苗を機械的に移植することは、勿論、手作業に
よっても、苗を引き抜くときに、培土と根とが分離した
り、根が切断してしまったりして、移植は、不可能であ
る。
【0013】一方、近年、苗の生産は、農家の自家栽培
から分業化されて、専業化が進んでいる。このことは、
大規模化によるコストダウン効果、均質で健全な苗の生
産が可能となる等の利点があり、農家負担の軽減化につ
ながっている。しかしながら、このような苗の産地化は
必然的に、苗の長距離輸送が必要となり、それに伴っ
て、輸送中における苗の品質確保が、極めて重要になっ
ている。これに対して、従来の培土は、保水性に乏しく
長距離輸送の途中で、苗が萎れて枯れてしまうおそれが
あった。
【0014】又、従来のプラグ苗は、前述のように根鉢
が十分に形成されることが、育苗完了の重要な示標であ
るが、同時に移植した苗が活着する為には、葉茎からの
水分の蒸散量を補うことのできる十分な根の発育が必要
であり、したがって、たとえ根鉢が形成されていても、
葉茎が、根の吸水量を上まわるように徒長していると、
活着率が悪いため、このような葉茎の徒長を防止する為
には、透水性のよい培土を使って、水分や養分の供給、
日照時間、温度等に万全の注意をして、育苗する必要が
あり、育苗は、熟練と経験とを要する作業となってい
る。
【0015】
【発明の目的】本発明の目的は、このような培土の諸問
題点を解消することにあるが、特に、根重比、根鉢の形
成等において、従来の培土に比して何等遜色がない上
に、前述の如きプラグ苗の自動植付機に使用した場合
に、植物体が損なわれることのない十分な保形性を備え
た培土を提供することを第一の主要目的としている。本
発明の第二の主要な目的は、前述の自動植付機によっ
て、苗の生長段階にかかわりなく、自然条件が整いさえ
すれば、植え付けが実行できるプラグ苗用の培土を提供
することにある。
【0016】
【発明の構成】本発明は、このような目的を達成すべく
鋭意検討を行った末に、現在一般に用いられている各種
組成の培土に、結合剤として寒天ゲル、デンプン或は、
ベントナイトを用いて母材粒子を結合することによって
得られる培土が、本願目的に適う、十分な特性を有して
いることを見い出し、本発明を完成するに至った。本発
明の要旨は、培土を構成する母材の粒子の少なくとも一
部、若しくは、すべての母材粒子間が、育成すべき植物
の根の成育に必要な孔隙を残して、植物生理に無害な結
合剤によって、相互に結合されて、保形性を獲得してい
ることを特徴とする植物育成用培土にある。更に、本発
明は、培土中に、適宜な処理を施した場合に、十分な孔
隙率を確保しつつ、培土を構成する母材粒子相互間を結
合することのできる結合剤が、予め、培土母材と共に配
合されていることを特徴とする植物育成用培土にある。
又、培土構成母材を結合剤と共に処理して、構成母材を
十分な孔隙を残して相互に結合剤によって結合すること
を特徴とする培土の製造方法も本発明に含まれる。以
下、詳細に説明する。
【0017】本発明に使用される結合剤は、それ自体が
植物生理にとって無害であることを必要とし、更に、苗
として徒長することなく根重比が十分に確保された健全
な苗が育成できることが重要である。本発明者は、この
ような素材を探求して試行錯誤を重ねた末、寒天、デン
プン、又はベントナイト、ボークレイから選ばれる1種
以上を結合剤として使用することにより、本発明の目的
を達成することができることを見い出した。
【0018】寒天は、保水性、保形性及び養分吸着能に
優れ、理想的な結合剤であるが、又、ベントナイト及び
ボークレイも本願の目的を充分に達成でき、デンプン
も、保形性において、寒天にはやや劣るものの十分に、
本願の目的を達成することができる。特に、ベントナイ
ト、ボークレイ、澱粉は、安価である点で、寒天より優
れている。先ず、寒天は、各種のものが市販されている
が、寒天ゾル溶液が、ゲル化する最低濃度は、約0.1
%水溶液程度であり、この寒天溶液の濃度と、これがゲ
ル化することによって生成するゲル強度(ゼリー強度)と
は、ほぼ比例関係にある。
【0019】本発明において結合剤として使用する場
合、比較的ゲル強度の弱い、角寒天、糸寒天の場合は、
1〜3.5%程度、又比較的ゲル強度の強い粉寒天の場
合、0.7〜1.7%程度の寒天ゾル水溶液として用い
るのが望ましいが、1%濃度前後が最も好ましい。寒天
ゾル液は、水に所定量の寒天を加えて加熱溶解し、これ
を、天然土、ピートモス、バーク堆肥、炭粉その他を母
材とする培土を、プラグ苗であれば、育苗トレイのセル
に充填した状態で、これに注入して一様に拡散させ、余
分な寒天ゲル液は、セルの下孔から流去させることによ
り、放冷後には根の発育に十分な孔隙を確保した状態
で、培土母材粒子は結合される。
【0020】寒天ゾル液の濃度が、上記の範囲を越えて
増大すると、ゾル液の粘度が高くなって、培土中への均
一な拡散、浸透が困難になってくる。又、寒天ゾル濃度
が上記の範囲を越えて減少すると、結合力の不足が目立
ち、本願の目的とする保形性が損なわれる。
【0021】現在市販されている培土は、それを構成す
る母材の性質によって、見かけ比重(嵩比重)、孔隙率、
大気下での平衡水分率等がすべて異なる。市販培土は、
母材の組合わせによって、所望の透水性、保水性、通気
性を得るために、固相率、液相率(水分率)、気相率(空
気率)を調整するが、植物の生育には、少なくとも20
%以上の気相率の確保が必要とされる。母材組成にもよ
るが、一般に水分率は20〜30%位で、孔隙率(気相
率+液相率)は、およそ、50〜80%の範囲にある。
例えば、植物の生育に最適な団粒構造をなす土壌の孔隙
率はおよそ60%前後で、水分率は30%位である。
【0022】このような一般市販培土の母材粒子を寒天
ゲルによって結合するためには、寒天ゾル液が、気相に
まで浸透する必要がある。おおよその浸透の目安は、寒
天ゾル液を注入した培土の水分率が60%程度以上とす
るのが好ましい。万一、必要以上の水分が培土に注入さ
れて、気相が満水となり、培土が流動状になっても、寒
天ゾル液が前述の所定濃度範囲であれば、余分な寒天ゾ
ル液の鉢、セル等からの流去、培土からの水分の蒸散等
により、培土に所定の結合強度が生じ、且つ、気相が確
保されるので、実用上は支障が生じない。
【0023】寒天ゾルがゲル化して培土粒子を結合した
場合、本願において採用している寒天ゾル液の濃度は、
およそ0.7〜3.5%程度であり、寒天重量及び蒸発
散する水分量を無視すれば、培土にとどまった寒天ゲル
の重量は、すべて水分率に寄与することとなる。寒天ゾ
ル液を作る際に、水に予め苗の生育に必要な肥料分を溶
存させておくことにより、苗への灌水によって肥料分が
流去することなく有効に利用される。
【0024】寒天を結合剤として、使用する他の方法と
しては、これを粉末状態で水分調整した培土と混合し、
この寒天粉末混合培土を、適当な容器、或は耐熱性植え
鉢、耐熱性育苗トレイ等に充填してから、ゲル化濃度以
上、望ましくは100℃以上で、加熱して培土中の水分
によって寒天ゾル液を作り、これを冷却してゲル化させ
る方法がある。
【0025】ゾル液の濃度は、添加する寒天重量と培土
の水分とによって、前述の範囲に定めればよい。この方
法によれば、培土自体の滅菌が、寒天のゾル化工程で同
時に行なわれるので、薬剤等による殺菌処理が不要とな
る。この場合に使用する寒天粉末は海藻等の不純物を含
有していてもよく、純寒天である必要は、必ずしもな
い。
【0026】このような、予め、培土に粒状状態で混合
して用いる結合剤としては、寒天粉末の他に、ボークレ
イ、ベントナイト等の膨潤性粘土を用いることができ
る。膨潤性粘土としては、特にベントナイトが保形性に
優れ、培土の母材構成に応じて、培土重量の5〜80%
程度を粉粒状で、培土に混合して使用する。このベント
ナイト含有培土に、適量の水分を注入して、水分調整す
ることにより、ベントナイトは、膨潤して、粘結性を生
じ、培土母材粒子間を結合して、実用強度に達する。
【0027】前述のように、一般に使用されている市販
培土は、母材組成によって、嵩比重が著しく異なる。従
って、ベントナイト等の膨潤性粘土によって、所望の保
形性が得られ、且つ、苗の生育に適した培土環境を得る
ための配合量の実用上の目安を定めることの方がより実
際的である。本発明者は、母材組成の異なる各種培土に
ついて、試行錯誤を繰り返した末に、育苗トレイのセル
や苗鉢などの苗育成用容器に、膨潤性粘土を含む室温乾
燥培土をいれて、上から静かに灌水を行い、水の培土中
への浸透が見かけ上停止したとき、表面から30〜35
mm前後の深さまでの浸透を認める配合量とした場合に、
実用上あらゆる組成の培土について、ほとんどの葉菜
類、果菜類について、実用上、支障を生じないことを見
い出した。ただし、これ以下の浸透性では、根の発育
が、阻害される場合がある。
【0028】寒天ゲル、ベントナイト、ボークレイに代
わるものとしては、デンプン及びそのゲル液がある。デ
ンプンは、ベントナイトと同様、市販培土に、粉末状態
で混合して注水して使用してもよく、又寒天ゾルのよう
に、10〜30%程度のデンプン水溶液を加熱してゲル
化し、これを寒天ゾル液と同様の手法で培土中に注入、
混合してもよく、水分の蒸散等によって水分率が低下し
てくるに伴い、粘結性が生じ、水分が一定限度以下にな
ると実用強度を備えた結合力が生じる。したがって、育
成すべき植物の種類や定植時における培土の乾燥等が、
重要である。結合力は、ベントナイト、寒天ゲルより、
若干劣る。またでんぷんは、必ずしも、純粋なでんぷん
である必要はなく、古米などをでんぷん源として、使用
することもできる。
【0029】
【効果】本願の結合剤によって結合補強された培土は、
例えば、寒天ゲルの場合、ゲル強度300〜1200g
/cm2が、母材粒子間を強固に結合するので、十分な保
形性を有しており、しかも各母材粒子間には、十分な気
相率が確保され、且つ、結合剤自体が保水性にも優れて
おり、培土内の水分を自動調整する効果があり、植物根
の生育に理想的な環境となる。
【0030】本願培土によって作られたプラグ苗(レタ
ス)は、真空圧によって吸引して、育苗トレイから離脱
させ、2.5メートル位の長さで、真円を保ってS字状
に曲折する軟質塩化ビニール製パイプ中を吸引圧により
輸送し、耕土上に落下させたが、セルからの離脱に伴う
培土の崩れ、輸送中の根鉢の型崩れ、落下衝撃による崩
壊、根の傷みは全く認められなかった。
【0031】このことは、本願の培土を用いて、苗を下
方に抜き取ることのできる育苗トレイを使用すれば、根
鉢の成育状態にかかわりなく、従来の基準でいえば、苗
が未だ稚苗の状態であっても、植え付けが可能となるの
で、気候その他の条件の適期に移植を行うことができ、
活着がよくなる上、農作業の効率化、苗の生産期間の短
縮などの効果が得られる。
【0032】又、本願培土は、例えば1%の乾燥寒天を
含有する寒天ゲルを結合剤として用いたものは、寒天重
量を無視すれば、該ゲルはすべて水分であり、このゲル
が培土表面をうすく被覆しているので、ここに伸長する
植物根は、十分な気相が確保された状態で、水分を利用
することが可能となる。ゲルの水分が失われても、灌水
や栄養液の補給が行なわれると、ゲルは、その膨潤性に
より、確実に効率よく養分、水分を吸収して、肥料効果
が、従来の培土に比して極めて高い。又、反対に、ゲル
からの水分の放出は緩慢になるので、温湿度、日射量の
変動による水分蒸散(特に夏季育苗に著しい)に対して、
緩衝作用が大きく、通年安定した品質の苗を生産するこ
とができる。この作用は結合剤として、ベントナイト、
デンプンを使用した場合においても程度の差はあるが共
通に認められることである。このことは、苗の長距離輸
送の必要性が高まるなかで、苗を給水等の管理を行うこ
となく放置できる期間を従来の最長3日間から、7〜9
日間へと延長することができ、苗の日持特性を大幅に改
善する効果がある。
【0033】
【実施例】本実施例において、従来培土の一例として使
用したものは、市販のプラグ苗用培土(以下プラグ培土
と略称する)で、その素材構成は、粘土50%、ピート
モス20%、バーミキュライト10%、籾殻燻炭10
%、軽石5%及び木炭粉5%(いずれも容積百分率であ
る)である。この培土を、そのまま用いて、常法に従っ
てレタス苗を育苗し対照例とした。一方、これと同時
に、この従来培土に、粉寒天(伊那食品株式会社製)を用
いて得た1%寒天ゾル液を加えて、均一に拡散したの
ち、放冷してゲル化した培土(以下、寒天ゲル培土とい
う)と、ベントナイトをプラグ培土の30%重量だけ加
えて、均一に混合したもの(以下ベントナイト培土とい
う)とを用いて、レタス苗を育苗して結果を比較した。
【0034】育苗試験では、図3に示すものと同様の口
径20mm、有効深さ30mmで、下方に向かって1%の抜
き勾配が設けられている円筒セルを発泡スチロール板
に、7列7行の格子点に配設した育苗トレイ9枚を使用
して、これを、プラグ培土、寒天ゲル培土、ベントナイ
ト培土用に3枚づつ割り当て、夫々に各培土を入れて、
十分に注水し、レタスのコーテング種子を、その上に播
き、種子の上を、プラグ培土で覆った。作業は、すべて
手作業によって注意深く行った。播種後、育苗室に入れ
て、給水、栄養液の補給等は、三者すべて同一条件で、
トレイの上方30cmの距離から散布装置によって散布す
る方式をとった。
【0035】結果は、寒天ゲル培地に育苗したレタス苗
は、最も成育が著しく(平均草丈8cm前後)、次は、ベン
トナイト培土(同7cm前後)のもので、夫々、成育日数で
7日間及び5日間、プラグ培土に育成したレタス苗(同
5cm前後)に比べて外観上明白な成育促進効果が認めら
れた。これらレタス苗が収納されている育苗トレイのセ
ルの下面開口に、管内を500水柱mmの真空度、風量
0.78m2/分の状態に設定した苗強制輸送管としての
円筒パイプの上端を当接して、セルから苗の脱離試験を
行ったところ、プラグ培土の場合は、直ちに底部から培
土の崩壊が始まり、培土が、1/3程度崩壊して除去さ
れ毛根が糸状に露出した時点で、苗のセルからの脱離が
生じた。又、培土と共に、毛根の切断も観察された。一
方、寒天ゲル培土及びベントナイト培土の場合は、この
ような現象は全くなかった。但し、寒天ゲルの方がベン
トナイトの場合に比べて脱離に多少の時間がかかった。
【0036】又、落下衝撃に対する効果を検定するた
め、夫々の培土に成育した苗を1m、1.5m、2m、
2.5m、3mの高さから、踏みかためた土の表面に自由
落下させ、耐衝撃性を検討した。プラグ培土の場合は、
1mからの落下試験で、50%の割合で根鉢の崩壊が発
生し、2mの落下試験に耐えたものは皆無であった。一
方、ベントナイト培土及び寒天ゲル培土のものは、2m
の落下試験で根鉢の形状に多少の変形が発生したものが
共に15%程度認められたが、3mの落下試験において
も、変形率は殆ど変りなく、根鉢からの分離粒子の量が
多少増加する程度で、実質的に定植の障害となるような
変化は全く見られなかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のプラグ苗育成用の育苗トレイの一例を示
す説明図である。
【図2】プラグ苗を自動定植するための植付機を示す説
明図である。
【図3】プラグ苗を下方に抜く為の育苗トレイの一例を
示す説明図である。
【符号の説明】
A 苗自動植付機 2 育苗トレイ 4 苗強制輸送管 5 定植装置 203 セル

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 培土を構成する母材粒子の一部若しくは
    全部が、植物の根の生育に必要な孔隙を残して、結合剤
    によって相互に結合されて保形性を有していることを特
    徴とする植物育成用培土。
  2. 【請求項2】 結合剤が、寒天ゲル、ベントナイト、デ
    ンプンの中の一以上で構成されている請求項1の培土。
  3. 【請求項3】 寒天ゲル中に植物肥料成分が含有されて
    いる請求項2の培土。
  4. 【請求項4】 培土中に、該培土を構成する母材相互間
    を結合して保形性を付与する為の結合剤が配合されてい
    ることを特徴とする植物育成用培土。
  5. 【請求項5】 結合剤が、寒天、寒天成分を含有する物
    質、デンプン、デンプンを含有する物質、ベントナイト
    の中の一種以上で構成されている請求項4の培土。
  6. 【請求項6】 鉢、育苗容器等の植物育成用容器に充填
    した培土に、寒天ゾル液を注入して均一に拡散したの
    ち、寒天ゾル液をゲル化して、培土の母材粒子を寒天ゲ
    ルによって結合することを特徴とする植物育成用培土の
    製造方法。
  7. 【請求項7】 寒天ゾル液として、0.7%〜3.5%
    の寒天ゾル水溶液を使用する請求項6の製造方法。
  8. 【請求項8】 寒天ゾル水溶液中に、植物肥料成分が
    溶存している請求項7の製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4948196A (en) * 1987-06-23 1990-08-14 Hashimoto Forming Industry Co., Ltd. Protective beam for automobile side doors
JP2007528697A (ja) * 2003-02-14 2007-10-18 ファン デア スライス シガー マシナリ ベーフェー 生育基体の製造方法
JP2018042513A (ja) * 2016-09-15 2018-03-22 アグリエース株式会社 固化培土及びその製造装置及び製造方法並びに該固化培土を伴った苗
JP2020516320A (ja) * 2017-04-10 2020-06-11 ロベル,ケヴィン 冷蔵なしの保存環境における植物生存を延ばすための方法及び材料

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