JPH0576739A - 新規の無孔性膜およびそれを用いた有機酸素化物水性混合液の濃縮方法 - Google Patents

新規の無孔性膜およびそれを用いた有機酸素化物水性混合液の濃縮方法

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JPH0576739A
JPH0576739A JP29035391A JP29035391A JPH0576739A JP H0576739 A JPH0576739 A JP H0576739A JP 29035391 A JP29035391 A JP 29035391A JP 29035391 A JP29035391 A JP 29035391A JP H0576739 A JPH0576739 A JP H0576739A
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membrane
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porous
separation
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Craig R Bartels
クレイグ・ロジヤー・バーテルス
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Texaco Development Corp
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    • B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01D—SEPARATION
    • B01D61/00—Processes of separation using semi-permeable membranes, e.g. dialysis, osmosis or ultrafiltration; Apparatus, accessories or auxiliary operations specially adapted therefor
    • B01D61/36—Pervaporation; Membrane distillation; Liquid permeation
    • B01D61/362—Pervaporation
    • B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01D—SEPARATION
    • B01D69/00—Semi-permeable membranes for separation processes or apparatus characterised by their form, structure or properties; Manufacturing processes specially adapted therefor
    • B01D69/12—Composite membranes; Ultra-thin membranes
    • B01D69/125—In situ manufacturing by polymerisation, polycondensation, cross-linking or chemical reaction
    • C—CHEMISTRY; METALLURGY
    • C07—ORGANIC CHEMISTRY
    • C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C29/00—Preparation of compounds having hydroxy or O-metal groups bound to a carbon atom not belonging to a six-membered aromatic ring
    • C07C29/74—Separation; Purification; Use of additives, e.g. for stabilisation
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 脂肪族ポリハロゲン化物を用いて架橋させた
ポリ(ビニルピリジン)による分離膜を含む無孔性膜、
および該無孔性膜を用いて、パーベーパレーションによ
って有機酸素化物の水性仕込混合物を濃縮する方法。 【効果】 アルコール類やグリコール類のような有機酸
素化物の水溶液より、パーベーパレーションによって、
濃縮ないし脱水された有機酸素化物を効率よく得ること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、有機酸素化物、例えば
イソプロピルアルコールまたはエチレングリコールの脱
水濃縮に適した新規な無孔性膜に関する。更に詳しく
は、本発明は、イソプロピルアルコールまたはエチレン
グリコールを含有する水性混合液からの水の分離をもた
らす膜技術に関する。
【0002】
【従来の技術】当業者には十分に公知のとおり、吸着ま
たは蒸留などの各種の手法を用いて、有機液体と水との
混合液から水を除去することが可能である。ところが、
これら慣用の方法、特に蒸留は、高い資本コストを要す
ることを特徴とする。例えば蒸留の場合、この方法に
は、高価な蒸留塔、加熱器、熱交換器( リボイラー、凝
縮器) に加えて、ポンプ、回収容器、真空発生装置に代
表される多数の補助的装置が必要である。
【0003】このような操作は、主として加熱および冷
却、更に加えてポンプ輸送のコストである高い運転コス
トを特徴とする。
【0004】更に、分離しようとする物質の性質は、蒸
留曲線が証明するとおり、多数の棚段を必要とすること
がある。その物質が水との共沸混合物を形成する場合
は、例えば、一連の段階により( 例えば二塔式における
ように) 、または装置系に外部から物質を添加すること
により、分離を生み出す必要があるという問題が、更に
加わることがある。
【0005】吸着を用いた装置系においても、上記に匹
敵する固有の問題点がある。
【0006】混和可能な液体の混合液をパーベーパレー
ションを用いて分離するのに、膜装置系を利用できるこ
とが見出されている。この方法では、仕込液を薄膜状の
膜に接触させ、仕込液の1成分を優先的に膜を透過させ
る。ついで、透過物を蒸気の形で薄膜の下流側から取り
除くのであるが、これには、キャリヤーガスで掃気し、
または透過した化学種の飽和蒸気圧以下に減圧する方法
を用いるのが一般的である。
【0007】先行技術の手法に用いられる膜の例として
は、下記に列挙のものがある([] 内に出典を示す) 。 ナフィオン(Nafion)という商標のペルフルオロスルホン
酸 [ カバッソ(Cabasso) およびリウ(Liu) :ジャーナル・
オブ・メンブレイン・サイエンス(J. Membrane Sci.)、
第24巻(1985 年)101ページ] スルホン化ポリエチレン [ カバッソ、コルンゴルト(Korngold)およびリウ:ジャ
ーナル・オブ・ポリマー・サイエンス(J. Polymer Sc
i.) 、レターズセクション、第23巻(1985 年)57 ペー
ジ] フッ素化ポリエーテルまたはカルボン酸フッ化物 [ 米国特許第4,526,948 号明細書:レズニック(Resnic
k) の被譲渡人であるデュポン社] セレミオン(Selemion)AMV という旭硝子社の商標であ
る、架橋スチレンブタジエンポリマー(ポリ塩化ビニル
のバッキング上に第四級アンモニウム残基を有する) [ ヴェンツラフ(Wentzlaff) 、ボデカー(Boddeker)およ
びハッタンバッハ(Hattanbach):ジャーナル・オブ・メ
ンブレイン・サイエンス、第22巻(1985 年)333ページ] 三酢酸セルロース [ 同上] ポリアクリロニトリル [ ニール(Neel)、アプテル(Aptel) およびクレメント(C
lement) :デサリネーション(Desalination)、第53巻(1
985 年)297ページ] 架橋ポリビニルアルコール [ ヨーロッパ特許公開公報第0,096,339 号明細書(GFT)] ポリマレイミドアクリロニトリル [ ヨシカワ(Yoshikawa) ら:ジャーナル・オブ・ポリマ
ー・サイエンス、第22巻(1984 年)2,159ページ] デキストリン- ジイソシアン酸イソホロン [ ケミカル・アンド・エコノミカル・エンジニアリング
・レビューズ(Chem. Econ. Eng. Rev.) 、第17巻(1985
)34 ページ]
【0008】膜の費用効率は、選択性と生産性とを用い
て算出される。市販されて入手可能な膜の中で、高性能
のポリビニルアルコール膜の例は、ヨーロッパ特許公開
公報第0,096,339 号(GFT) に開示されたものである。同
公報には架橋剤として、二塩基酸(代表的にはマレイン
酸またはフマル酸) 、ジハロゲン化合物(代表的にはジ
クロロアセトンまたは1,3-ジクロロイソプロピルアルコ
ール) 、アルデヒド、例えばホルムアルデヒドを代表と
するジアルデヒドが開示されている。これらの膜は、エ
タノールまたはイソプロピルアルコールの水溶液の脱水
には特に効果的であると言われる。
【0009】上記文献には、複合膜の利用によるアルコ
ール、エーテル、ケトン、アルデヒド、または酸からの
水の分離が開示されている。具体的には、この複合膜
は、(a) を代表的には厚さ約120 μm のバッキング
と、その上に位置する(b) 約50μm の厚さのポリスル
ホンまたはポリアクリロニトリルの微孔性支持層と、そ
の上に位置する( c) 約2μm の厚さの架橋ポリビニル
アルコールの分離層とからなる。
【0010】ポリビニルアルコールは、そのヒドロキシ
ル基と反応する二官能作用薬を用いることによって架橋
させることができる。代表的な架橋剤としては、ジアル
デヒド( アセタール結合を形成する) 、二塩基酸または
二塩基酸ハロゲン化物( エステル結合を形成する) 、ジ
ハロゲン化合物またはエピクロロヒドリン( エーテル結
合を形成する) 、アルケンアルデヒド( エーテル結合お
よびアセタール結合を形成する) 、ホウ酸( ホウ酸エス
テル結合を形成する) 、スルホンアミドアルデヒドがあ
る。
【0011】カバッソらに対する米国特許第4,728,429
号明細書、チャン(Chiang)らに対する米国特許第4,067,
805 号明細書、レズニックに対する米国特許第4,526,94
8 号明細書、チャンらに対する米国特許第3,750,735 号
明細書、およびリンダー(Linder)らに対する米国特許第
4,690,766 号明細書は、本発明の追加的な先行技術を提
供する。
【0012】関心が持たれると思われる先行技術として
は、更に、下記の文献が包含される。マキノ(Makino)、
ハマダ(Hamada)およびイイジマ(Iijima):「 四級化ポリ
(4-ビニルピリジン)膜におけるスピンプローブの移動
度(Mobility of Spin Probesin Quaternized Poly(4-Vi
nylpyridine) Membranes)」 、ポリマー・ジャーナル(Po
lymer J.)、第19巻第6号(1987 )737〜745ページ;ハマ
ヤ(Hamaya)およびヤマダ(Yamada):「 ポリ(4-ビニルピ
リジン)膜を透過する水のパーベーパレーション率に対
する四級化の効果(Effect of Quaternization on the P
ervaporation Rate of WaterThrough Poly(4-Vinylpyri
dine) Membranes)」、高分子論文集、第34巻第7号(1977
年)545〜547 ページ;ヤマモト(Yamamoto)、トイ(Toi)
およびミシマ(Mishima) :「 分離膜の調製(Preparatio
n of Separation Membranes)」、特開昭61-161109 号公
報(1986 年7月21日付);ヤマダおよびハマヤ:「 ポリ
(4-ビニルピリジン)膜を透過させるパーベーパレーシ
ョンを用いる数種類のアミン水溶液の分離(Separation
of Some AqueousAmine Solutions by Pervaporation th
rough Poly(4-Vinylpyridine) Membrane)」 、高分子論
文集第39巻第6号(1982 年)407〜414 ページ;ニシデ(N
ishide) 、デグチ(Deguchi) およびツチダ(Tsuchida):
「 二価の銅を用いた架橋結合ポリ(4-ビニルピリジン)
樹脂の錯体形成(Complex Formation of Crosslinked Po
ly(4-Vinylpyridine) Resins with Copper(II))」、ブレ
ティン・オブ・ザ・ケミカル・ソサエティー・オブ・ジ
ャパン(Bull. Chem. Soc. Japan)、第49巻第12号(1976
年)3,498〜3,501 ページ。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、有機
酸素化物、例えばイソプロピルアルコールから水を分離
するための新規の方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、その特徴の一
つとして、脂肪族ポリハロゲン化物によって架橋させた
ポリ(ビニルピリジン)の分離層を含む無孔性膜を指向
する。
【0015】本発明は、別の特徴の一つとして、(a)
脂肪族ポリハロゲン化物によって架橋させた、ポリ(ビ
ニルピリジン)による第一の無孔性膜と;その上に析出
させた( b) 脂肪族ポリハロゲン化物を用いて架橋させ
たポリ(ビニルピリジン)による第二の無孔性膜を含む
無孔性膜を指向する。
【0016】本発明は、更に別の特徴の一つとして、有
機酸素化物の仕込水溶液を濃縮する方法であって、脂肪
族ポリハロゲン化物によって架橋させたポリ(ビニルピ
リジン)の第一の無孔性膜と、その上に析出させた脂肪
族ポリハロゲン化物を用いて架橋させたポリ(ビニルピ
リジン)の第二の無孔性膜とを含むポリ(ビニルピリジ
ン)の無孔性分離層を維持すること;前記ポリ(ビニル
ピリジン)の無孔性分離層を通しての圧力降下を維持す
ること;有機酸素化物の仕込水溶液を前記無孔性分離層
の高圧側に接触させることによって、少なくとも前記仕
込水溶液中の水の一部、および前記仕込水溶液中の有機
酸素化物のより少量の部分を、前記仕込水溶液中に存在
するよりも多量の水およびより少量の有機酸素化物を含
有する希薄混合液として、パーベーパレーションによっ
て前記無孔性分離層を通過させ、かつ前記仕込水溶液
を、それに存在するよりも少量の水およびより多量の有
機酸素化物を含有する濃厚な液体に転化すること;前記
仕込水溶液中に存在するよりも多量の水およびより少量
の有機酸素化物を含有する前記希薄混合液を、その蒸気
圧よりも低圧の蒸気相として回収されるべき透過物とし
て前記無孔性分離層の低圧側から回収すること;前記仕
込水溶液中に存在するよりも少量の水、および多量の有
機酸素化物を含有する濃厚な液体を、留置分として前記
無孔性分離層の高圧側から回収することからなる方法を
指向する。
【0017】本発明の複合体の構造は多層の構成体から
なるが、この構成体は、好適な実施態様においては、こ
れに機械的強度を与えて構成体の支持体となる多孔性の
担体層を備えているのが好ましい。
【0018】担体層 使用の際の上記担体層は、多孔度および機械的強度の高
いことが特徴的である。これは、繊維性であっても非繊
維性であっても、また織物の形態であっても不織形態で
あっても良い。好適な実施態様においては、担体層は多
孔性で柔軟性に富み、不織形態または織物形態の繊維性
ポリエステルであることができる。
【0019】好適な不織形態のポリエステル担体層は、
加熱接着された不織の繊維で構成することができ、織物
構造の重量が96±9.6 g/ m2(1平方ヤードあたり80±
8 g) 、厚さが106.7 ±12.7μm(4.2 ±0.5 ミル) 、引
張強度が213kPa(31psi)[機械方向] および69kPa(10psi)
[ 交差方向] 、およびフレーザー通気性が125Pa で182c
m3/ (min・cm2)(0.5 インチの水で6立方フィート/ 分・
平方フィート))であることができる。
【0020】多孔性支持層 本発明の多孔性支持層は、好ましくはポリフッ化ビニリ
デン、テフロンというポリテトラフルオロエチレン重合
体、または更に好ましくはポリアクリロニトリルのシー
トまたは膜の形をとる。支持層は、典型的には厚さが40
〜80μm 、例えば50μm で、数平均分子量が5,000 〜10
0,000 、好ましくは20,000〜60,000、例えば40,000であ
ることができる。ポリアクリロニトリルは、好ましくは
孔径が約50nm(500オングストローム) 以下、典型的には
約20nm(200オングストローム) であるのを特徴とする。
これは、約100,000 以下の、典型的には約20,000の遮断
分子量に対応する。
【0021】好適な多孔性支持層は、遮断分子量が40,0
00のダイセル(Daicel)社のDUY-L という商標のポリアク
リロニトリルであることができる。
【0022】典型的な支持層は、数平均分子量が100,00
0 、融点が319 ℃、ガラス遷移温度が85℃、分解温度が
250 ℃、降伏点での引張強度が250 〜568MPa、線形熱膨
張率が1.6K-1(ガラス遷移温度以上) および1.0K-1(ガ
ラス遷移温度以下) 、および吸水率(21 ℃、相対湿度65
%での) が1〜2.5 %であるのを特徴とする。
【0023】分離層 本発明による分離の達成を可能にする分離層または分離
膜としては、架橋ポリ(ビニルピリジン)の厚さ約1〜
10μm 、好ましくは1〜5μm 、たとえば3μm の無孔
性膜がある。この層はポリ(ビニルピリジン)から( 好
ましくは流延によって) 形成される。ポリ(2-ビニルピ
リジン)を用いることもできるが、好適な分離層は、ポ
リ(4-ビニルピリジン)から、典型的には適当なアルコ
ール溶媒、例えばメタノールに10重量%溶液として溶か
したレイライン(Reilline)4200という商品名[ レイリー
・タール・アンド・ケミカル社(Reilly Tar and Chemic
alCo.) で製造] のポリ(4-ビニルピリジン)から調製
される。
【0024】膜は、ポリ(4-ビニルピリジン)の10〜30
重量%、例えば20重量%のメタノール溶液0.5 〜2部、
例えば1部を脂肪族ポリハロゲン化物の架橋剤0.1 〜0.
8 部、例えば0.52部と混合し、この混合液を支持材上に
流延することによって、これを形成することができる。
【0025】分離層を2-ビニルピリジンの、またはより
好ましくは4-ビニルピリジンの単独重合体または共重合
体とすることができるのが、本発明の一つの特徴であ
る。共重合体を用いる場合は、このコモノマーをエチレ
ン性不飽和単量体、典型的には塩化ビニル、エチレン、
ビニルアルコール、スチレン、酢酸ビニル、酸化エチレ
ン、あるいはアセトニトリルなどとすることができる。
好適な実施態様においては、分離層は、粘度平均分子量
が10,000〜500,000 、好ましくは100,000 〜300,000 、
例えば約200,000 の4-ビニルピリジンの単独重合体であ
る。
【0026】重合体は架橋剤によって架橋させて、本発
明の実施に有用な膜を形成することができる。
【0027】典型的な架橋剤は、好ましくは炭素原子数
が2〜12の、典型的には炭素原子数が3〜6の、例えば
炭素原子数が4の脂肪族部分を有することができる。架
橋剤をポリハロゲン化物とすることもできるが、典型的
にはハロゲン原子数が2〜5の、最も好ましくは2のも
のである。ハロゲンは、好ましくは臭素であるが、塩素
またはヨウ素もやや好ましい。好ましくはハロゲン化物
を、直鎖脂肪族炭化水素のα, ω- ジハロゲン化物とす
ることができる。典型的な架橋剤は、下記のようなもの
であることができ、その最初に挙げられているものが好
ましい。 1,4-ジブロモ-n- ブタン(DBB) 1,5-ジブロモ-n- ペンタン(DBP) 1,3-ジブロモプロパン 1,6-ジブロモヘキサン 1,8-ジブロモオクタン 1,4-ジクロロ-n- ブタン
【0028】その場で架橋を行わせるには、好適なポリ
アクリロニトリルの支持材上に、典型的にはメタノール
溶液の形で、重合体に対する架橋剤のモル比が0.2 〜
2、例えば約1.13の架橋剤( 典型的には1,4-ジブロモブ
タン) を加えたポリ(4-ビニルピリジン)を流延させる
ことができる。
【0029】一つの実施態様においては、ポリ(4-ビニ
ルピリジン)とポリハロゲン化物の溶液を流延させ、つ
いで、形成された膜を100 〜200 ℃、例えば125 ℃にお
いて1〜30分間、例えば2分間かけて熱硬化させること
によって、ポリ(4-ビニルピリジン)分離層を一段階で
架橋させることも可能であろう。
【0030】別の実施態様においては、多孔性の支持層
にポリ(4-ビニルピリジン)溶液を塗布することも可能
であろう。これを40〜80℃、例えば50℃において2〜10
分間、例えば4分間で乾燥させて、薄膜を形成すること
ができる。ついで、この未架橋の薄膜の表面に、メタノ
ール中にポリハロゲン化物および2〜7重量%の、例え
ば3.5 重量%のポリ(4-ビニルピリジン)を含有する溶
液を添加することができる。
【0031】ついで、一段階工程または二段階工程のい
ずれかを用いて調製された複合膜をオーブン中で100 〜
200 ℃、例えば125 ℃において1 〜30分間、例えば2分
間かけて硬化させて、厚さが1〜10μm の、例えば4μ
m の薄膜とすることができる。
【0032】本発明の更に別の実施態様においては、
(a) 脂肪族ポリハロゲン化物によって架橋させたポリ
(ビニルピリジン)による第一の無孔性膜と、(b) こ
れに析出させた、脂肪族ポリハロゲン化物によって架橋
させたポリ(ビニルピリジン)の第二の無孔性膜とから
なる分離層を利用することも可能であろう。本発明の特
徴として、それぞれの膜層の形成には、一段階で膜層を
析出させる場合に用いたのと基本的に同一の条件を用い
ることを所望することができる。しかしながら、最終的
な二重膜の全体の厚さを、一層の膜を配合するのに適当
であることを見出したのと同程度にすることを所望する
場合には、それより少量の層を設定し、より薄い層を形
成させるのが望ましい。
【0033】複合膜 本発明の特徴として、(a) 多孔性支持層および分離層
を支持するために任意に用いられる、多孔性および機械
的強度を特徴とする担体層と、( b) 好ましくは数平均
分子量が5,000 〜100,000 、厚さが10〜80μm で、遮断
分子量が25,000〜100,000 のポリアクリロニトリルの多
孔性支持層と、( c) 無孔分離層として、少なくとも1
層の、脂肪族ポリハロゲン化物を用いて架橋させた粘度
平均分子量が10,000〜500,000 のポリ(ビニルピリジ
ン)の層とから、本発明の複合膜を構成できる。
【0034】本発明の複合膜は、これを各種の形態にし
て利用できる。例えば、この複合物を、分離層を担体層
とともに多孔性支持層に取り付けることができるプレー
ト−フレーム形式として利用することが可能である。
【0035】多孔性支持層および担体層に取り付けた無
孔性分離層の膜を包含し、典型的にはこの構成体を折り
畳み、かつ1辺縁を開放する以外はすべての辺縁部を接
着または密封して、好ましくは分離層を外側に有する袋
状のユニットを形成した、螺旋状に巻き付けたモジュー
ルを使用することも可能である。袋状ユニット内には、
透過物の流路、すなわち放出路として働く布製のスペー
サを取り付ける。放出路はこのユニットの開放端から突
出する。
【0036】ついで、袋状ユニットの、分離層に隣接し
てこれと完全に重なり合う1面に、供給路シート( 典型
的にはプラスチック製ネットで形成する) を取り付け
る。
【0037】上記のとおり形成された構成体を、好まし
くは袋状ユニットの全幅にわたる長さに線形に配列され
た複数の穿孔を側壁に有する、好ましくは円筒形の導管
に巻き付ける。袋状ユニットの放出路の突出部を導管の
穿孔を覆うように取り付け、袋状ユニットを導管に巻き
付けて、螺旋状に巻き込まれた配置を形成する。
【0038】供給路は1個のみ存在するが、巻き込まれ
た構成体におけるこの1個の供給路が膜の層の2面に隣
接することになるのは明らかであろう。この構成体を導
管に複数回巻き付けることによって、ぜんまい状配置を
形成し、直ちに操作できるユニットを形成することがで
きる。このユニットを、一端に取入口を、他端に取出口
を備えたシェル内に( シェル- 管方式の熱交換器と同様
の方法で) 格納する。シェルの内側表面とその内部のぜ
んまい状構成体の外側表面との間に取り付けられたバッ
フル様シールは、機能を担うこの膜装置系を液体が迂回
するのを防止し、液体がもっぱら一端から装置系に流入
するのを確実にする。透過物は供給路から流入して分離
層に接触し、ついでこれを通過して透過物流路に流入
し、その後、これに沿って導管の穿孔へと流入し、そこ
を通過して、正味透過物として回収される。
【0039】このぜんまい状の膜の使用に際しては、仕
込液を、供給路として働くプラスチックネットを通過さ
せ、ついで無孔性分離膜に接触させる。膜を通過しない
液体は、これを残留分として回収する。膜を透過する液
体または蒸気は、透過物スペーサに占拠された空間内に
流入し、この透過物流路から円筒形導管の穿孔へと通過
し、更にこれを通って膜装置系から回収される。この実
施態様では、装置系が担体層を備えなくてもよいことは
明らかであると思われる。
【0040】別の実施態様においては、本発明の装置系
を管状または中空の繊維として利用することが可能であ
る。この実施態様では、例えばポリアクリロニトリルに
よる多孔性支持層を、肉厚が典型的には0.001 〜0.1mm
の微細な管として、押出成形することができる。押出成
形された管をポリ(ビニルピリジン)の浸漬槽を通過さ
せ、ポリ(ビニルピリジン)をその場で架橋させて硬化
させる。この管の束をそれぞれの末端で管寄せに収めて
堅固に束ね(エポキシ接着剤により) 、管寄せ側の末端
が揃うように繊維を切断する。この管束をシェルの内部
に取り付けて、典型的なシェル- 管方式の構成体とす
る。
【0041】これを作動させるには、仕込液を管側に流
入させ、管の内部を通過させて、留置分として排出させ
る。管内を通過する間に、透過物は無孔性分離層を通過
し、シェル側で回収される。
【0042】上記の実施態様においては、必ずしも担体
層を備える必要のないことは明らかであろう。更に別の
実施態様においては、多孔性支持層をも除外することが
できる。分離層を押出成形し、ついで架橋させ、硬化さ
せてから、管寄せに取り付ける。
【0043】パーベーパレーション パーベーパレーション法に用いた場合に特に効果的であ
ることが見出されれのが、無孔性分離層の特徴である。
パーベーパレーションでは、相対的に透過性に富む成分
とそれに乏しい成分とを含有する仕込液と、無孔性分離
層との接触を保つ。ついで、この層を通しての圧力降下
を維持する。仕込液は膜に溶け込み、ついでこれを通っ
て拡散する。膜を通過し、蒸気として流出する透過物
は、低温で凝縮させることによって回収し、あるいはこ
れに代えて、気体の移動流を用いてこれを掃気すること
ができる。膜の透過物側を低圧に、典型的には5mmHgに
保つのが好ましい。
【0044】パーベーパレーションの一般的背景を知る
には、米国特許第4,277,344 号明細書、同第4,039,440
号明細書、同第3,926,798 号明細書、同第3,950,247 号
明細書、および同第4,035,291 号明細書などを参照され
たい。
【0045】この新規の膜は、水と有機酸素化物との混
合液の脱水のための、パーベーパレーションなる方法に
特に有用であるということが、本発明の方法の特徴であ
る。酢酸エチルの場合のように(15 ℃での水に対する溶
解度は水100 部あたり8.5 部である) 、水と混和しない
混合液から水を除去する方法に、本発明の方法を利用す
ることが可能である。例えばデカンテーションによるな
どして、部分的混和性の物質系から大量の水を分離した
後に、本発明の方法を利用して、最後の痕跡量の水を除
去するのが望ましい場合があることは、当業者には明白
であろう。
【0046】本発明の方法の利点は、例えばイソプロピ
ルアルコールの場合のように、仕込液が単一相の均質水
溶液である場合に一層明白となる。(a) 水−酸素化物
の第1相、および(b) 第2相として水または酸素化物
のいずれかが存在する難溶性液体の場合にも、本装置系
は有用であることが見出されよう。混和しない第二の液
相をごく小部分しか含まない上記の仕込液が、本発明の
方法の恩恵に最も浴するのは明らかである。共沸混合
物、例えばイソプロピルアルコール- 水の分離に特に有
用であるであろうことも、本発明の特徴である。
【0047】本発明の方法を用いて処理できる仕込有機
酸素化物としては、アルコール、グリコール、弱酸、エ
ーテル、エステル、ケトン、アルデヒドなどを挙げるこ
とができる。当業者には明白であろうが、これに用いら
れる仕込有機酸素化物は、分離膜に対しては不活性でな
ければならない。膜が仕込液の成分に侵されるような装
置系は、いかに適正な時間をかけても有意な分離を実現
できるはずのないことは明らかである。アルコール( 例
えばイソプロピルアルコール) 、あるいはグリコール(
例えばエチレングリコール) を処理する場合に、最良の
結果が得られる。酸を用いて得られる結果は、一般にこ
れよりも不十分である。
【0048】アルコールの例としては、エタノール、プ
ロパノール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコー
ル、イソブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、
アミルアルコール、ヘキシルアルコールなどを挙げるこ
とができる。
【0049】グリコールの例としては、エチレングリコ
ール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ま
たはグリコールエーテル、例えばジエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、あるいはトリオール、例
えばグリセリンなどが挙げられる。
【0050】塩素化炭化水素の例としては、ジクロロエ
タン、二塩化メチレンなどがある。
【0051】弱酸の例としては、ヘキサン酸、オクタン
酸などがある。酸が存在する場合は、仕込液のpH値は、
好ましくは約4以上でなければならない。本発明の方法
で処理できる典型的な酸としては、pKa が約4.8 以上の
ものが挙げられる。
【0052】エステルの例としては、酢酸エチル、酢酸
メチル、酢酸ブチル、安息香酸メチル、エチレングリコ
ールモノアセタート、プロピレングリコールモノステア
ラートなどがある。
【0053】エーテルの例としては、テトラヒドロフラ
ン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテルなどが
ある。
【0054】ケトンの例としては、アセトン、メチルエ
チルケトン、アセトフェノンなどがある。
【0055】アルデヒドの例としては、ホルムアルデヒ
ド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒドなどがあ
る。
【0056】本発明の利点は、有機酸素化物がイソプロ
ピルアルコールまたはエチレングリコールを代表とす
る、無限に水と混和可能な液体である場合に、最も明白
であると考えられる。
【0057】典型的な仕込物は、70〜95重量%、例えば
85重量%のイソプロピルアルコール含有の水溶液であ
る。
【0058】本発明のパーベーパレーションの方法を実
施するには、典型的には40〜120 ℃、例えば80℃の仕込
有機酸素化物水溶液を、本発明の膜による無孔性分離層
に接触させる。通常、膜を通しての約1気圧の圧力降下
を維持する。典型的には、膜の供給側または仕込側をほ
ぼ大気圧とし、透過物側または放出側を約2〜50mmHg、
好ましくは5〜20mmHg、例えば10mmHgとする。
【0059】膜を通過する透過物には、仕込液からの水
および小部分の有機酸素化物が含まれる。典型的には、
透過物には、80〜99.5重量%、例えば98重量%の水が含
まれる。透過物は蒸気相で回収される。
【0060】性能の判定には、透過物側を真空とし、か
つ凝縮器( 液体窒素で冷却する) を用いて、所定の供給
温度での良好な流量[kg/(m2・h)](kmh)によって、( よ
り多量の有機酸素化物および水を含有する仕込物から)
有機酸素化物含量が減少した透過物を、膜装置系が生成
させる能力を用いる。本発明の対象範囲外の組成物は、
分離度または生産性( 流量) 、あるいはその両者が不十
分であるのが特徴的である。
【0061】典型的なパーベーパレーションは、約1〜
14kg/(m2・h) 、例えば4kg/(m2・h)の流量で実施され
る。典型的には、このユニットは、ポリ(4-ビニルピリ
ジン)による分離層を通過して有機酸素化物水溶液をパ
ーベーパレーションさせた際の、透過物中の有機酸素化
物を重量%で測定して、良好な分離度を示す。
【0062】仕込物の濃度が上昇するにつれて、透過物
中の酸素化物の濃度も上昇し、流量は減少することに留
意すべきであろう。
【0063】
【実施例】以下の実施例によって、本発明の方法の実施
方法は明らかになるであろう。本明細書の他の箇所と同
じく、部はすべて重量部とし、また、星印を付したもの
は対照実施例(比較例)である。
【0064】実施例1 本実施例では、遮断分子量が40,000の微孔性ポリアクリ
ロニトリル層を多孔性支持層として有し、ポリエステル
不織布のバッキングを担体層として含有する(ダイセル
社よりDUY-L なる商標で) 市販され、入手可能な複合材
である多孔性支持層に、選択的分離層を取り付けた。
【0065】分離層を形成するには、この多孔性支持層
に、あらかじめ20重量%の1,4-ジブロモブタン(DBB) を
加えた、レイリー・タール・アンド・ケミカル社よりレ
イライン4200という商標で入手可能な、粘度平均分子量
が約200,000 のポリ(4-ビニルピリジン)の10.5重量%
メタノール溶液を塗布した。重合体の繰返し単位に対す
る架橋剤のモル比は1.13であった。この塗装された支持
層をオーブンに入れ、125 ℃において2分間で薄膜を乾
燥・硬化させた。
【0066】上記の方法で作成した膜の評価は、パーベ
ーパレーション用セルに70℃において仕込物を通して行
った。透過物の圧力は、液体窒素温度で約8Torrであっ
た。
【0067】この好適な実施態様においては、仕込物溶
液はイソプロピルアルコールの85.5重量%水溶液であっ
た。透過物の凝縮器には、イソプロピルアルコールの含
量がわずか1.4 重量%である水溶液が含まれていた。流
量は2.87kg/(m2・h) であった。
【0068】実施例2〜33 この一連の実施例においては、全般的には実施例1の手
順に従ったが、下記の点が相違している。 (a) 実施例7、8、11、12、15、18、21、24および25
では、メタノール中のポリ(4-ビニルピリジン)の濃度
は、実施例1におけるような10重量%ではなくて、20重
量%であった。 (b) 実施例2、5〜25、29および33では、架橋剤はDB
P(すなわちジブロモペンタン) であり、実施例3および
4では、架橋剤を全く用いなかった。 (c) 実施例2では、50℃において60分間の硬化を実施
した。実施例3では、125 ℃において5分間の硬化を実
施した。実施例5〜21および26〜33では、125℃におい
て2分間の硬化を実施し、実施例22〜25では、150 ℃に
おいて2分間の硬化を実施した。 (d) パーベーパレーションの温度は実施例2〜12、16
〜18および22〜29では70℃であり、実施例13〜15、19〜
21および30〜33では80℃であった。 (e) 仕込液については、実施例16〜18ではエタノール
/水、実施例19〜21および30〜33ではエチレングリコー
ル/水が含まれる以外は、全事例でイソプロピルアルコ
ール/水が含まれていた。
【0069】下記の表1は、重合体に対する架橋剤のモ
ル比(MR)、供給した水溶液( イソプロピルアルコール:
IPA 、エチレングリコール:EG、エタノール:EtOH) の
区別(FD)、有機物の重量%で示した供給液の濃度(FD CN
C)、有機物の重量%で示した透過物の濃度(PM CNC)、お
よびkg/(m2・h) で示した流量(FLUX)を、各実施例につい
て示すものである。
【0070】
【表1】
【0071】上記表1( および実施例1) から、イソプ
ロピルアルコールの85.5重量%水溶液を仕込んだ場合に
はイソプロピルアルコールの含量がわずか3.9 重量%
の、あるいはこれに代えて、エタノールの90.2重量%水
溶液を仕込んだ場合にはエタノールの含量がわずか50.4
重量%の、更にあるいはエチレングリコールの84.7重量
%水溶液を仕込んだ場合にはエチレングリコールの含量
がわずか0.14重量%の、それぞれ透過物を得るのが可能
なことは明らかであろう。
【0072】対照実施例(比較例)3および4において
は、架橋剤を用いなかった。膜は仕込液に溶解し、分離
は達成されなかった。
【0073】実施例34〜67 この一連の実施例においては、全般的には実施例1の手
順に従った。すべての実施例で、ポリ(4-ビニルピリジ
ン)のメタノール中の濃度は10重量%であり、125 ℃に
おいて2分間の硬化を実施した。供給液はIPA、すなわ
ちイソプロピルアルコールであり、かつ分離温度は70℃
であった。架橋剤は、実施例37、40、43、46、49、52、
55、58、61、64および67で1,5-ジブロモペンタンである
以外は、すべての事例でDBB 、すなわち1,4-ジブロモブ
タンを用いた。
【0074】以下、表2に、重合体に対する架橋剤のモ
ル比(MR)、分離前の水−仕込水性混合物中の有機物の重
量%で示した濃度(FD CNC)、透過物中の有機物の重量%
で示した濃度(PM CNC)、およびkg/(m2・h) で示した流量
(FLUX)を示す。
【0075】
【表2】
【0076】上記表2から、70℃において本発明の方法
を用いることによって、イソプロピルアルコールの85.5
重量%水溶液の仕込物を処理して、1.4 重量%のイソプ
ロピルアルコールを含有する透過物を得ることが可能な
こと、0.17kg/(m2・h) という高流量を維持しつつ、水の
濃度が0.25重量%となるまでこの仕込物を脱水できるこ
とを観測することができよう。
【0077】実施例68〜76 この一連の実施例においては、水とイソプロピルアルコ
ールとの分離に対する温度の影響に着目した。架橋剤を
含有する10重量%メタノール溶液からポリ(4-ビニルピ
リジン)の膜を流延した。架橋剤は、1,5-ジブロモペン
タン(DBP) を用いた実施例70、73および76を除く全実施
例で、1,4-ジブロモブタン(DBB) を用いた。
【0078】膜の硬化は、125 ℃において2分間かけて
実施した。供給液はイソプロピルアルコール水溶液であ
った。表3に、重合体に対する架橋剤のモル比(MR)、供
給液の水溶液中のイソプロピルアルコールの濃度(FD CN
C)、分離の摂氏温度(TMP) 、透過物中のイソプロピルア
ルコールの重量%による濃度(PM CNC)、およびkg/(m2・
h) で示した流量(FLUX)を示す。
【0079】
【表3】
【0080】上記表3から、重合体に対する架橋剤のモ
ル比が1.13の場合、70℃で操作することによって、透過
物中のイソプロピルアルコールの濃度を最低にできるこ
とが明らかである。
【0081】実施例77〜83 この一連の実施例においては、実施例68〜76におけると
同様に、架橋剤として1,4-ジブロモブタンを用いて( 重
合体に対する架橋剤のモル比を1.39とする) 、膜を流延
した。125 ℃において2分間で膜を硬化させた。仕込み
液はエチレングリコールの水溶液であった。
【0082】表4に、仕込み液の濃度(FD CNC)、分離の
摂氏温度(TMP) 、透過物中のエチレングリコールの重量
%による濃度(PM CNC)、およびkg/(m2・h) で示した流量
(FLUX)を示す。
【0083】
【表4】
【0084】上記表4から、83.0重量%のエチレングリ
コール含有の仕込水溶液を処理して、 たとえ初めの2時
間持続するに過ぎないにしても、11.6kmh という流量
で、わずか0.13重量%しかエチレングリコールを含有し
ない透過物を得るのが可能であることが明らかになっ
た。これは予想外のことである。最良の結果( 透過物に
おける濃度に関して) は、50℃で達成されることが注目
されるであろう。実施例77の結果は、実施開始後1時間
で得られた。表4中の他のすべての結果は、実施開始後
少なくとも24時間で得られた。
【0085】実施例84〜86 この一連の実施例においては、ポリ(4-ビニルピリジ
ン)の20重量%メタノール溶液に、等重量のアルコール
共溶媒、および重合体の繰返し単位に対するモル比を1.
13とした1,4-ジブロモブタンを加えることによって分離
膜を調製した。硬化温度は表5に記したとおりであり、
硬化時間は2分間であった。全事例で、仕込液は、85.1
重量%のイソプロピルアルコールおよび14.9重量%の水
を含有していた。表5中、共溶媒をAC、うちイソプロピ
ルアルコールをIPA 、sec −ブチルアルコールをSBA と
し、硬化温度をTMP 、仕込液中のアルコールの重量%に
よる濃度をFD CNC、透過物中の重量%による濃度をPM C
NC、およびkg/(m2・h) で示した流量をFLUXとして示す。
【0086】
【表5】
【0087】実施例87 分離膜を2段階で形成する、本発明のこの特徴を実施す
るための、現時点で判明している最良の方式を示す本実
施例においては、遮断分子量が40,000の微孔性ポリアク
リロニトリル層を多孔性支持層として有し、ポリエステ
ル不織布のバッキングを担体層として含有する、( ダイ
セル社よりDUY-Lなる商標で) 市販され、入手可能な複
合材を用いた。
【0088】分離層を形成するには、この多孔性支持層
に、あらかじめ1.3gの1,4-ジブロモブタン(DBB) を加え
た、レイリー・タール・アンド・ケミカル社よりレイラ
イン4200という商標で入手可能な、粘度平均分子量が約
200,000 のポリ(4-ビニルピリジン)の20重量%メタノ
ール溶液2.5g(加えて、共溶媒としてブチルアルコール
2.5g) を塗布した。重合体の繰返し単位に対する架橋剤
のモル比は1.13であった。用いた溶液の量は、51μm(2
ミル)の厚さの第一の薄膜( 濡れた状態で設定される)
を形成するのに十分であった。この塗装支持層をオーブ
ンに入れ、125℃において2分間で、第一の薄膜を乾燥
・硬化させた。
【0089】ついで、第一の薄膜を析出させたのと同じ
方法で、厚さ51μm(2ミル) の第二の薄膜を、第一の薄
膜上に析出させた。
【0090】上記の方法で作成した膜の評価は、パーベ
ーパレーション用セル内に70℃で仕込物を通して行っ
た。透過物の圧力は、液体窒素温度で約8Torrであっ
た。
【0091】本実施例においては、仕込溶液として70℃
のイソプロピルアルコールの85.1重量%水溶液を用い
た。透過物の凝縮器には、わずか1.8 重量%のイソプロ
ピルアルコールを含有する水溶液が含まれていた。流量
は5.87kmh であった。
【0092】実施例88〜90 これらの実施例においては、実施例87の手順に従った
が、仕込液は70℃のイソプロピルアルコールの86重量%
水溶液であること、および下記の点で相違していた。こ
の結果を表6に示す。 (a) 実施例88では、第一の膜層を流延して、25.5μm
(1ミル) の厚さの第一の層を形成し、第二の層を流延
して、51μm(2ミル) の厚さの第二の層を形成した。 (b) 実施例90では、第一の膜層を流延して、102 μm
(4ミル) の厚さの第一の層を形成し、第二の層を流延
して、51μm(2ミル) の厚さの第二の層を形成した。
【0093】
【表6】
【0094】上記表6から、それぞれ厚さが51μm(2ミ
ル) の薄膜として2層のポリ(4-ビニルピリジン)が形
成される実施例87において、最高流量(5.8kg/(m2・h))が
達成されたことが明らかである。実施例88および90( 第
一の層の形成された厚さが、それぞれ第二の層のそれの
2分の1および2倍である) における流量はこれより低
く、それぞれ1.5 および1.6 であった。透過物中のイソ
プロピルアルコールの含量が低いという点で、最良の結
果は実施例89において得られている。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脂肪族ポリハロゲン化物を用いて架橋さ
    せたポリ(ビニルピリジン)による分離膜を含む無孔性
    膜。
  2. 【請求項2】 ポリ(ビニルピリジン)がポリ(4-ビニ
    ルピリジン)である請求項1記載の無孔性膜。
  3. 【請求項3】 (a) 脂肪族ポリハロゲン化物によって
    架橋させたポリ(ビニルピリジン)の無孔膜と;その上
    に析出させた (b) 脂肪族ポリハロゲン化物を用いて架橋させたポリ
    (ビニルピリジン)の第二の無孔性膜とを分離膜として
    含む請求項1または2記載の無孔性膜。
  4. 【請求項4】 有機酸素化物の水性仕込混合物を濃縮す
    る方法であって、 前記水性仕込物を、請求項1ないし3のいずれか一項に
    記載の膜の無孔性分離層の高圧側に接触させること;前
    記分離層を通しての圧力降下を維持することによって、
    少なくとも前記水性仕込物中の水の一部および有機酸素
    化物のより少量の部分を、前記水性仕込物中に存在する
    よりも多量の水およびより少量の有機酸素化物を含有す
    る希薄混合液として、前記水性仕込物からパーベーパレ
    ーションによって前記分離層を通過させること;前記水
    性仕込物中に存在するよりも少量の水、およびより多量
    の有機酸素化物を含有する濃厚混合液を残留させるこ
    と;ついで、前記希薄混合液を、その蒸気圧よりも低圧
    の蒸気相として回収すること;を含む有機酸素化物水性
    混合物の濃縮方法。
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