JPH0577443B2 - - Google Patents
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- JPH0577443B2 JPH0577443B2 JP59110942A JP11094284A JPH0577443B2 JP H0577443 B2 JPH0577443 B2 JP H0577443B2 JP 59110942 A JP59110942 A JP 59110942A JP 11094284 A JP11094284 A JP 11094284A JP H0577443 B2 JPH0577443 B2 JP H0577443B2
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Description
[技術分野]
本発明は、浄水器用の中空糸濾過モジユールに
関し、より詳しくは、例えば原子力発電用水等の
ように金属イオンや微細なコロイド状物を含む用
水を比較的大量に浄化処理するための浄水器用に
適した中空糸濾過モジユールに関する。 [従来技術] 従来より水中の鉄錆や浮遊物を除去するための
浄水器としては、代表的には限外濾過フイルター
を使用したものが知られているが、フイルターの
目詰まりが生じやすいかつた。また、このような
浄水器により除去できる微粒子のサイズには限界
があり、かつ金属イオンを除去することはできな
かつた。 例えば沸騰水型原子力発電のタービンから回収
される回収水には、約15ppb程度の鉄イオンや微
細なコロイド状物等の不純物が含まれているが、
これをそのまま回収し原子炉に復水循環させる
と、前記不純物が炉中で凝集付着し、発電効率の
低下を招くため、これら不純物の量が少なくとも
0.5ppb程度以下になるように浄化して復水させる
必要がある。 上記のように、回収水中に含まれる不純物であ
る極く微細なコロイド状物や、金属イオン等を高
い効率で除去することが必要な場合には、一般の
水処理分野では、逆浸透膜を使用した浄水装置が
好適に使用されている。しかしながら、逆浸透膜
装置の場合には、濾過に要する圧力が非常に高く
なりやすく、したがつて装置を大型なものにする
必要があり、原子力発電回収水の処理等クローズ
ドシステムにすることが必要な系での濾過モジユ
ールとしては不向きであつた。 一方、多孔質中空糸濾過膜は、優れた浄水機能
を有しているが、微細なコロイド状物や金属イオ
ン等を比較的多量に含む水を大量に濾過処理する
必要がある分野に適用した場合、濾過膜の目詰ま
りが起りやすく、またこの目詰まりを解消させ機
能回復させることが難しいという問題から、従来
あまり使用されていなかつたのが現状である。更
に、原子力発電循環水の処理の場合には、機能面
からだけではなく、経済性、維持管理、廃棄物処
理の面から実用的な濾過装置が開発されていない
のが現状である。 [発明の目的] 本発明の目的は、金属イオンや極く微細なコロ
イド状物を比較的多量に含む水を大量に処理する
のに好適な浄水器用の中空糸濾過モジユールを提
供することにある。 本発明の他の目的は、浄化装置に設置したまま
濾過機能回復のための洗浄操作を容易に実施する
ことのできる中空糸濾過モジユールを提供するこ
とにある。 [発明の構成] すなわち、本発明の中空糸濾過モジユールは、
環状部材と、該環状部材の内面に固着され、多数
の中空糸濾過膜をそれぞれの開口端を開口状態を
保つたままU字型に集束固定した固定部材と、前
記環状部材に接合し、前記中空糸濾過膜のU字形
成方向に伸びるように配設された支持部材と、前
記中空糸濾過膜のU字状部の中央を通過し、前記
支持部材に接合する中空糸サポート部材とを具備
した鉄イオン及び/又はコロイド状物を含む用水
の処理用中空糸濾過モジユールに於いて、下記式
(1)で定義される前記中空糸濾過膜の設置緩和率R R=(L1−2L2)/2L2 ……(1) (但し、L1はU字型中空糸濾過膜の固定部材
から固定部材へ至るU字部の長さ、L2は固定部
材から中空糸サポート部材の最遠部へ至る距離を
示す) が0.5乃至15%の範囲内にあることを特徴とする。 [発明を実施するための好適な態様] 以下、本発明の中空糸濾過モジユールにつき図
面を参照しつつより詳細に説明する。 第1図は、本発明の中空糸濾過モジユールの一
態様例を示す模式図であり、第1a図はその斜視
図(中空糸濾過膜の図示は省略されている)、第
1b図は、A−A線での切断断面図である。本発
明の中空糸濾過モジユールは、基本的には環状部
材1と、固定部材2と、中空糸濾過膜3と、支持
部材4と、中空糸サポート部材5とから構成され
る。 環状部材1は、浄水器内に中空糸濾過モジユー
ルを設置するに際して該モジユール全体を支持す
るための支持部材として機能するものであり、代
表的にはリング状の形状を有するが、矩形等の断
面形状のものでもよい。また、その外周面の形状
に関しては、浄水器中の該モジユールの設置態様
に合わせて種々の形状をとり得る。この環状部材
1の内面には、中空糸濾過膜3を固定し、かつこ
れを濾過膜として機能させるために浄化すべき水
と浄化された水との仕切り部材として機能する固
定部材2が接合される。固定部材2には、多数の
中空糸濾過膜3がそれぞれの開口端を開口状態に
保つたままU字型に集束して固定されている。固
定部材2は、ポリウレタンやエポキシ樹脂により
構成されるのが一般的である。環状部材1には、
支持部材4が接合され、支持部材4は、U字型に
集束されている中空糸濾過膜の外側を、中空糸濾
過膜3のU字方向に伸びるように設置される。こ
の例に於いては、支持部材4は、二本の支柱の形
でそれぞれがほぼ平行を保つて設置されている
が、種々の形状をとることが可能である。また支
柱の形で設置される場合には、該支柱は種々の断
面形状をとることが可能であり、例えば円弧、
円、矩形等が代表的なものとして例示できる。支
持部材4は、中空糸濾過膜3が接触することによ
り該濾過膜が損傷されることのないよう、エツジ
部を有さないものであることが好ましい。 この支持部材4の先端若しくは途中に、中空糸
濾過膜3のU字状部の中央を通過し(第1b図参
照)、中空糸濾過膜3が常時そのままのU字型を
保つて保持するための中空糸サポート部材5が接
合されている。中空糸サポート部材5も、前記支
持部材4と同様エツジ部を有さない断面形状のも
のであることが好ましい。 本発明の中空糸濾過モジユールを構成する部材
としての環状部材、支持部材および中空糸サポー
ト部材は、いずれも焼却により有害ガスを出さず
に完全燃焼させることのできる炭化水素系の樹脂
からなるものであることが好ましい。また、中空
糸濾過膜3としては、種々のものが使用でき、例
えばセルロース系、ポリオレフイン系、ポリスル
ホン系、ポリビニルアルコール系、PMMA系等
の各種材料からなる中空糸濾過膜が使用できる。
しかし耐久性に優れ、かつ濾過性能に優れたもの
としては、ポリオレフイン系の多孔質中空糸膜が
挙げられる。その中でも、膜の微小空孔が微細な
コロイド状物を濾過するのに好適であり、濾過膜
の目詰まりに対する機能回復操作として通常用い
られる逆洗時にかかる外力に対して耐えられるよ
うな膜が特に好ましく用いられ、このような中空
糸膜の例としては、例えばポリエチレン中空糸膜
(ポリエチレン中空糸、EHF、商品名、三菱レイ
ヨン(株)製)が挙げられる。 中空糸濾過モジユールは、コロイド状物を比較
的多く含む水を大量に処理する必要がある分野で
使用される場合には、濾過膜の目詰まりを予防
し、あるいは濾過膜の濾過機能を回復する必要か
ら、中空糸濾過モジユールの機能回復処理を実施
する必要がある。この機能回復処理法としては、
濾過実施時とは水流を逆に流すと同時に、下方か
ら気泡を中空糸濾過膜3に当てて、中空糸濾過膜
3に物理的振動を加え、中空糸濾過膜3の表面に
凝集付着しているコロイド状物等を震い落す方法
が一般的に採用される。しかしながら、この気泡
による再生処理の際に、気泡が中空糸濾過膜3の
全表面に対してはなかなかうまく当たらないため
に十分な中空糸濾過膜3の機能回復ができなかつ
たり、中空糸濾過膜3同志にからみあいが生じ、
その後の濾過実施時の水流に対して大きな濾過抵
抗を呈したり、極端な場合には、このからみあい
により中空糸濾過膜3の一部が損傷され、もはや
濾過膜として機能できないような事態が発生する
こともあつた。 しかしながら、本発明の中空糸濾過モジユール
に於いては、中空糸濾過膜3をU字型をそのまま
のU字型を保つための中空糸サポート部材5が支
持部材4に接合されて設けられているために、気
泡再生処理時に中空糸濾過膜3のU字型集束形状
が乱れることがなく、また中空糸濾過膜3に対す
る気泡の当りも比較的均一に行なうことが可能な
ので、上記気泡処理法により中空糸濾過膜3の機
能回復処理を順調に実施することが可能である。
更にこの中空糸サポート部材5は、濾過実施時に
水流により中空糸濾過膜3が浮き上がるのを防止
するとともに、過度に中空糸濾過膜3が屈曲疲労
を受け、早期に劣化が生じるのを防止する役目も
果す。 本発明の中空糸濾過モジユールに於いては、上
記のような中空糸サポート部材5が設置される
が、この中空糸サポート部材5は、中空糸濾過膜
に対して下記式(1)で定義される中空糸濾過膜の設
置緩和率R R=(L1−2L2)/2L2 ……(1) (但し、L1はU字型中空糸濾過膜の固定部材
から固定部材へ至る長さ、L2は、固定部材から
中空糸サポート部材の最遠部へ至る距離をいう) が0.5乃至15%の範囲内にあるよう設置される。
Rの値は、1乃至3%の範囲内にあることがより
好ましい。 なお、本発明にいう上記定義による中空糸濾過
膜の設置緩和率Rとは、中空糸濾過モジユールに
配設される多数の中空糸濾過膜について、上記定
義によりそれぞれ測定される値の平均値をいう。 Rが0.5%未満の場合には、中空糸濾過膜の中
空糸サポート部材に対する設置緊張度合が強すぎ
るため、前記気泡処理法による逆洗機能回復処理
時に中空糸濾過膜の移動自由度が小さく、気泡に
よる振盪効果が減少し、逆洗効果が減少する。一
方、Rが15%を超える場合には、逆に中空糸濾過
膜の移動自由度が大き過ぎるため、前述した中空
糸サポート部材の設置効果が十分に発揮できな
い。 第2図は、本発明の中空糸濾過モジユールの他
の一態様例を示す模式斜視図である。本図に於い
ても中空糸濾過膜の図示は省略されている。この
例に於いては、支持部材4が環状部材1とほぼ同
じ内径を有する円筒状の部材として構成され、U
字型に集束されている中空糸濾過膜の外側を、中
空糸濾過膜3のU字形成部を覆い包むように設置
されている。このように、支持部材4は、中空糸
サポート部材5を固定する支持体として機能でき
れば、種々の態様をとることができる。この場合
の支持部材4は、支持体としての役割を果すと同
時に、中空糸濾過モジユールが製造されてから実
際に使用されるまでの間の貯蔵あるいは輸送時
に、中空糸濾過膜3が損傷されないよう保護する
機能も有する。また、環状部材1と円筒状の支持
部材4とを完全に一体化して形成することもでき
る。円筒状の支持部材4は種々の形状の開口6を
有してよいが、この開口6に中空糸濾過膜3が接
触することにより該濾過膜が損傷されることのな
いよう、エツジ部を有さないものであることが好
ましい。開口6は、気泡再生処理時に気泡を中空
糸濾過モジユールの外部へ排出する役割を果すと
ともに、浄化処理時あるいは気泡再生処理時に中
空糸濾過膜3の移動自由度を増加させ、中空糸濾
過膜3と浄化すべき水との接触効率を高める働き
を有する。 本例に於いては、中空糸サポート部材5はY字
型の形状のものとして設けられている。このよう
に、中空糸サポート部材5についても棒状の部材
には限定されず、種々の形状をとることができ
る。中空糸サポート部材5Y字型の形状を呈する
と、U字型に集束されている中空糸濾過膜3は、
全体として三つの中空糸束に分離して設置される
ことになる。したがつて、前記第1図の場合に比
較して、気泡再生処理の際に、中空糸濾過膜3に
対して気泡がより均一に当たりやすく、また、濾
過時にも濾過水流が中空糸濾過膜3の全体に対し
てより均一に接触するので、中空糸濾過モジユー
ル全体としての濾過抵抗を低くする効果もあり、
好ましい態様である。 [本発明の効果] このように中空糸サポート部材を設置し、中空
糸濾過膜の設置緩和率Rが所定の範囲の値となる
よう構成された本発明の中空糸濾過モジユールに
よれば、気泡による再生処理時に中空糸濾過膜の
移動自由度が適度であり、気泡による振盪効果が
十分に発揮され、また、中空糸濾過膜のU字型の
集束形状が乱れることがなく、気泡を中空糸濾過
膜の束の全体に対し、比較的均一に当てることが
できる。更に、濾過実施時には、水流により中空
糸濾過膜3が浮き上がるのが防止され、かつ中空
糸濾過膜の束の中央部分についても濾過膜として
十分機能できるとともに、過度に中空糸濾過膜が
屈曲疲労を受けるのを防止することもでき、浄水
器用の中空糸濾過モジユールとして優れた性能を
発揮することが可能である。 実施例および比較例 内径が65mmφで高さが70mmの環状部材と、長さ
が740mm、幅20mm、厚さ5mmの支持部材を二本接
合し、この支持部材の下部に8mmφの中空糸サポ
ート部材をとりつけ、第1図に示したような中空
糸濾過モジユールの支持体を形成した。この支持
体に対して、12000本のポリエチレン中空糸EHF
の束を、中空糸サポート部材を介してU字型に集
束した。次いで、ポリウレタン樹脂を固定部材と
して使用して、中空糸濾過膜の設置緩和率Rを下
記のように種々変えた中空糸濾過モジユールを遠
心固定法により製造した。これら中空糸濾過モジ
ユールに於ける固定部材から中空糸サポート部材
の最遠部へ至る距離L2は、690mmであつた。 (a) R=0.4 (b) R=0.9 (c) R=5.0 (d) R=10.5 (e) R=15.5 (f) 中空糸濾過膜の設置は、ほぼ(c)の場合と同様
にしたが、中空糸サポート部材を取り除いた。 以上六種の中空糸濾過モジユールをそれぞれ別
に使用して、鉄イオンや微細なコロイド状物(粒
径約8μmφ)を約10ppmの濃度で含有する用水の
浄化処理を連続的に実施した。用水の処理量は毎
時850で、差圧が2.5Kg/cm2に達したときに前述
した気泡再生処理を1時間実施した。いずれの中
空糸濾過モジユールについても、鉄イオン等の不
純物濃度を0.5ppb未満まで浄化することはできた
が、使用した中空糸濾過モジユールにより、経時
的に第1表に示したような差が生じた。各中空糸
濾過モジユールについての浄化処理開始から気泡
再生処理に至るまでの差圧の変化を第3図に示し
た。
関し、より詳しくは、例えば原子力発電用水等の
ように金属イオンや微細なコロイド状物を含む用
水を比較的大量に浄化処理するための浄水器用に
適した中空糸濾過モジユールに関する。 [従来技術] 従来より水中の鉄錆や浮遊物を除去するための
浄水器としては、代表的には限外濾過フイルター
を使用したものが知られているが、フイルターの
目詰まりが生じやすいかつた。また、このような
浄水器により除去できる微粒子のサイズには限界
があり、かつ金属イオンを除去することはできな
かつた。 例えば沸騰水型原子力発電のタービンから回収
される回収水には、約15ppb程度の鉄イオンや微
細なコロイド状物等の不純物が含まれているが、
これをそのまま回収し原子炉に復水循環させる
と、前記不純物が炉中で凝集付着し、発電効率の
低下を招くため、これら不純物の量が少なくとも
0.5ppb程度以下になるように浄化して復水させる
必要がある。 上記のように、回収水中に含まれる不純物であ
る極く微細なコロイド状物や、金属イオン等を高
い効率で除去することが必要な場合には、一般の
水処理分野では、逆浸透膜を使用した浄水装置が
好適に使用されている。しかしながら、逆浸透膜
装置の場合には、濾過に要する圧力が非常に高く
なりやすく、したがつて装置を大型なものにする
必要があり、原子力発電回収水の処理等クローズ
ドシステムにすることが必要な系での濾過モジユ
ールとしては不向きであつた。 一方、多孔質中空糸濾過膜は、優れた浄水機能
を有しているが、微細なコロイド状物や金属イオ
ン等を比較的多量に含む水を大量に濾過処理する
必要がある分野に適用した場合、濾過膜の目詰ま
りが起りやすく、またこの目詰まりを解消させ機
能回復させることが難しいという問題から、従来
あまり使用されていなかつたのが現状である。更
に、原子力発電循環水の処理の場合には、機能面
からだけではなく、経済性、維持管理、廃棄物処
理の面から実用的な濾過装置が開発されていない
のが現状である。 [発明の目的] 本発明の目的は、金属イオンや極く微細なコロ
イド状物を比較的多量に含む水を大量に処理する
のに好適な浄水器用の中空糸濾過モジユールを提
供することにある。 本発明の他の目的は、浄化装置に設置したまま
濾過機能回復のための洗浄操作を容易に実施する
ことのできる中空糸濾過モジユールを提供するこ
とにある。 [発明の構成] すなわち、本発明の中空糸濾過モジユールは、
環状部材と、該環状部材の内面に固着され、多数
の中空糸濾過膜をそれぞれの開口端を開口状態を
保つたままU字型に集束固定した固定部材と、前
記環状部材に接合し、前記中空糸濾過膜のU字形
成方向に伸びるように配設された支持部材と、前
記中空糸濾過膜のU字状部の中央を通過し、前記
支持部材に接合する中空糸サポート部材とを具備
した鉄イオン及び/又はコロイド状物を含む用水
の処理用中空糸濾過モジユールに於いて、下記式
(1)で定義される前記中空糸濾過膜の設置緩和率R R=(L1−2L2)/2L2 ……(1) (但し、L1はU字型中空糸濾過膜の固定部材
から固定部材へ至るU字部の長さ、L2は固定部
材から中空糸サポート部材の最遠部へ至る距離を
示す) が0.5乃至15%の範囲内にあることを特徴とする。 [発明を実施するための好適な態様] 以下、本発明の中空糸濾過モジユールにつき図
面を参照しつつより詳細に説明する。 第1図は、本発明の中空糸濾過モジユールの一
態様例を示す模式図であり、第1a図はその斜視
図(中空糸濾過膜の図示は省略されている)、第
1b図は、A−A線での切断断面図である。本発
明の中空糸濾過モジユールは、基本的には環状部
材1と、固定部材2と、中空糸濾過膜3と、支持
部材4と、中空糸サポート部材5とから構成され
る。 環状部材1は、浄水器内に中空糸濾過モジユー
ルを設置するに際して該モジユール全体を支持す
るための支持部材として機能するものであり、代
表的にはリング状の形状を有するが、矩形等の断
面形状のものでもよい。また、その外周面の形状
に関しては、浄水器中の該モジユールの設置態様
に合わせて種々の形状をとり得る。この環状部材
1の内面には、中空糸濾過膜3を固定し、かつこ
れを濾過膜として機能させるために浄化すべき水
と浄化された水との仕切り部材として機能する固
定部材2が接合される。固定部材2には、多数の
中空糸濾過膜3がそれぞれの開口端を開口状態に
保つたままU字型に集束して固定されている。固
定部材2は、ポリウレタンやエポキシ樹脂により
構成されるのが一般的である。環状部材1には、
支持部材4が接合され、支持部材4は、U字型に
集束されている中空糸濾過膜の外側を、中空糸濾
過膜3のU字方向に伸びるように設置される。こ
の例に於いては、支持部材4は、二本の支柱の形
でそれぞれがほぼ平行を保つて設置されている
が、種々の形状をとることが可能である。また支
柱の形で設置される場合には、該支柱は種々の断
面形状をとることが可能であり、例えば円弧、
円、矩形等が代表的なものとして例示できる。支
持部材4は、中空糸濾過膜3が接触することによ
り該濾過膜が損傷されることのないよう、エツジ
部を有さないものであることが好ましい。 この支持部材4の先端若しくは途中に、中空糸
濾過膜3のU字状部の中央を通過し(第1b図参
照)、中空糸濾過膜3が常時そのままのU字型を
保つて保持するための中空糸サポート部材5が接
合されている。中空糸サポート部材5も、前記支
持部材4と同様エツジ部を有さない断面形状のも
のであることが好ましい。 本発明の中空糸濾過モジユールを構成する部材
としての環状部材、支持部材および中空糸サポー
ト部材は、いずれも焼却により有害ガスを出さず
に完全燃焼させることのできる炭化水素系の樹脂
からなるものであることが好ましい。また、中空
糸濾過膜3としては、種々のものが使用でき、例
えばセルロース系、ポリオレフイン系、ポリスル
ホン系、ポリビニルアルコール系、PMMA系等
の各種材料からなる中空糸濾過膜が使用できる。
しかし耐久性に優れ、かつ濾過性能に優れたもの
としては、ポリオレフイン系の多孔質中空糸膜が
挙げられる。その中でも、膜の微小空孔が微細な
コロイド状物を濾過するのに好適であり、濾過膜
の目詰まりに対する機能回復操作として通常用い
られる逆洗時にかかる外力に対して耐えられるよ
うな膜が特に好ましく用いられ、このような中空
糸膜の例としては、例えばポリエチレン中空糸膜
(ポリエチレン中空糸、EHF、商品名、三菱レイ
ヨン(株)製)が挙げられる。 中空糸濾過モジユールは、コロイド状物を比較
的多く含む水を大量に処理する必要がある分野で
使用される場合には、濾過膜の目詰まりを予防
し、あるいは濾過膜の濾過機能を回復する必要か
ら、中空糸濾過モジユールの機能回復処理を実施
する必要がある。この機能回復処理法としては、
濾過実施時とは水流を逆に流すと同時に、下方か
ら気泡を中空糸濾過膜3に当てて、中空糸濾過膜
3に物理的振動を加え、中空糸濾過膜3の表面に
凝集付着しているコロイド状物等を震い落す方法
が一般的に採用される。しかしながら、この気泡
による再生処理の際に、気泡が中空糸濾過膜3の
全表面に対してはなかなかうまく当たらないため
に十分な中空糸濾過膜3の機能回復ができなかつ
たり、中空糸濾過膜3同志にからみあいが生じ、
その後の濾過実施時の水流に対して大きな濾過抵
抗を呈したり、極端な場合には、このからみあい
により中空糸濾過膜3の一部が損傷され、もはや
濾過膜として機能できないような事態が発生する
こともあつた。 しかしながら、本発明の中空糸濾過モジユール
に於いては、中空糸濾過膜3をU字型をそのまま
のU字型を保つための中空糸サポート部材5が支
持部材4に接合されて設けられているために、気
泡再生処理時に中空糸濾過膜3のU字型集束形状
が乱れることがなく、また中空糸濾過膜3に対す
る気泡の当りも比較的均一に行なうことが可能な
ので、上記気泡処理法により中空糸濾過膜3の機
能回復処理を順調に実施することが可能である。
更にこの中空糸サポート部材5は、濾過実施時に
水流により中空糸濾過膜3が浮き上がるのを防止
するとともに、過度に中空糸濾過膜3が屈曲疲労
を受け、早期に劣化が生じるのを防止する役目も
果す。 本発明の中空糸濾過モジユールに於いては、上
記のような中空糸サポート部材5が設置される
が、この中空糸サポート部材5は、中空糸濾過膜
に対して下記式(1)で定義される中空糸濾過膜の設
置緩和率R R=(L1−2L2)/2L2 ……(1) (但し、L1はU字型中空糸濾過膜の固定部材
から固定部材へ至る長さ、L2は、固定部材から
中空糸サポート部材の最遠部へ至る距離をいう) が0.5乃至15%の範囲内にあるよう設置される。
Rの値は、1乃至3%の範囲内にあることがより
好ましい。 なお、本発明にいう上記定義による中空糸濾過
膜の設置緩和率Rとは、中空糸濾過モジユールに
配設される多数の中空糸濾過膜について、上記定
義によりそれぞれ測定される値の平均値をいう。 Rが0.5%未満の場合には、中空糸濾過膜の中
空糸サポート部材に対する設置緊張度合が強すぎ
るため、前記気泡処理法による逆洗機能回復処理
時に中空糸濾過膜の移動自由度が小さく、気泡に
よる振盪効果が減少し、逆洗効果が減少する。一
方、Rが15%を超える場合には、逆に中空糸濾過
膜の移動自由度が大き過ぎるため、前述した中空
糸サポート部材の設置効果が十分に発揮できな
い。 第2図は、本発明の中空糸濾過モジユールの他
の一態様例を示す模式斜視図である。本図に於い
ても中空糸濾過膜の図示は省略されている。この
例に於いては、支持部材4が環状部材1とほぼ同
じ内径を有する円筒状の部材として構成され、U
字型に集束されている中空糸濾過膜の外側を、中
空糸濾過膜3のU字形成部を覆い包むように設置
されている。このように、支持部材4は、中空糸
サポート部材5を固定する支持体として機能でき
れば、種々の態様をとることができる。この場合
の支持部材4は、支持体としての役割を果すと同
時に、中空糸濾過モジユールが製造されてから実
際に使用されるまでの間の貯蔵あるいは輸送時
に、中空糸濾過膜3が損傷されないよう保護する
機能も有する。また、環状部材1と円筒状の支持
部材4とを完全に一体化して形成することもでき
る。円筒状の支持部材4は種々の形状の開口6を
有してよいが、この開口6に中空糸濾過膜3が接
触することにより該濾過膜が損傷されることのな
いよう、エツジ部を有さないものであることが好
ましい。開口6は、気泡再生処理時に気泡を中空
糸濾過モジユールの外部へ排出する役割を果すと
ともに、浄化処理時あるいは気泡再生処理時に中
空糸濾過膜3の移動自由度を増加させ、中空糸濾
過膜3と浄化すべき水との接触効率を高める働き
を有する。 本例に於いては、中空糸サポート部材5はY字
型の形状のものとして設けられている。このよう
に、中空糸サポート部材5についても棒状の部材
には限定されず、種々の形状をとることができ
る。中空糸サポート部材5Y字型の形状を呈する
と、U字型に集束されている中空糸濾過膜3は、
全体として三つの中空糸束に分離して設置される
ことになる。したがつて、前記第1図の場合に比
較して、気泡再生処理の際に、中空糸濾過膜3に
対して気泡がより均一に当たりやすく、また、濾
過時にも濾過水流が中空糸濾過膜3の全体に対し
てより均一に接触するので、中空糸濾過モジユー
ル全体としての濾過抵抗を低くする効果もあり、
好ましい態様である。 [本発明の効果] このように中空糸サポート部材を設置し、中空
糸濾過膜の設置緩和率Rが所定の範囲の値となる
よう構成された本発明の中空糸濾過モジユールに
よれば、気泡による再生処理時に中空糸濾過膜の
移動自由度が適度であり、気泡による振盪効果が
十分に発揮され、また、中空糸濾過膜のU字型の
集束形状が乱れることがなく、気泡を中空糸濾過
膜の束の全体に対し、比較的均一に当てることが
できる。更に、濾過実施時には、水流により中空
糸濾過膜3が浮き上がるのが防止され、かつ中空
糸濾過膜の束の中央部分についても濾過膜として
十分機能できるとともに、過度に中空糸濾過膜が
屈曲疲労を受けるのを防止することもでき、浄水
器用の中空糸濾過モジユールとして優れた性能を
発揮することが可能である。 実施例および比較例 内径が65mmφで高さが70mmの環状部材と、長さ
が740mm、幅20mm、厚さ5mmの支持部材を二本接
合し、この支持部材の下部に8mmφの中空糸サポ
ート部材をとりつけ、第1図に示したような中空
糸濾過モジユールの支持体を形成した。この支持
体に対して、12000本のポリエチレン中空糸EHF
の束を、中空糸サポート部材を介してU字型に集
束した。次いで、ポリウレタン樹脂を固定部材と
して使用して、中空糸濾過膜の設置緩和率Rを下
記のように種々変えた中空糸濾過モジユールを遠
心固定法により製造した。これら中空糸濾過モジ
ユールに於ける固定部材から中空糸サポート部材
の最遠部へ至る距離L2は、690mmであつた。 (a) R=0.4 (b) R=0.9 (c) R=5.0 (d) R=10.5 (e) R=15.5 (f) 中空糸濾過膜の設置は、ほぼ(c)の場合と同様
にしたが、中空糸サポート部材を取り除いた。 以上六種の中空糸濾過モジユールをそれぞれ別
に使用して、鉄イオンや微細なコロイド状物(粒
径約8μmφ)を約10ppmの濃度で含有する用水の
浄化処理を連続的に実施した。用水の処理量は毎
時850で、差圧が2.5Kg/cm2に達したときに前述
した気泡再生処理を1時間実施した。いずれの中
空糸濾過モジユールについても、鉄イオン等の不
純物濃度を0.5ppb未満まで浄化することはできた
が、使用した中空糸濾過モジユールにより、経時
的に第1表に示したような差が生じた。各中空糸
濾過モジユールについての浄化処理開始から気泡
再生処理に至るまでの差圧の変化を第3図に示し
た。
【表】
第1図は、本発明の中空糸濾過モジユールの一
態様を示す模式図であり、第1a図はその斜視図
(中空糸濾過膜の図示は省略されている)、第1b
図は、A−A線断面図である。第2図は、本発明
の中空糸濾過モジユールの他の態様例を示す模式
断面図であるが、この図に於いても中空糸濾過膜
の図示は省略されている。第3図は、各種中空糸
濾過モジユールについての浄化処理開始から気泡
再生処理に至るまでの差圧の変化を示したグラフ
である。 1……環状部材、2……固定部材、3……中空
糸濾過膜、4……支持部材、5……中空糸サポー
ト部材、6……開口、L1……中空糸濾過膜の長
さ、L2……固定部材から中空糸サポート部材の
最遠部へ至る距離。
態様を示す模式図であり、第1a図はその斜視図
(中空糸濾過膜の図示は省略されている)、第1b
図は、A−A線断面図である。第2図は、本発明
の中空糸濾過モジユールの他の態様例を示す模式
断面図であるが、この図に於いても中空糸濾過膜
の図示は省略されている。第3図は、各種中空糸
濾過モジユールについての浄化処理開始から気泡
再生処理に至るまでの差圧の変化を示したグラフ
である。 1……環状部材、2……固定部材、3……中空
糸濾過膜、4……支持部材、5……中空糸サポー
ト部材、6……開口、L1……中空糸濾過膜の長
さ、L2……固定部材から中空糸サポート部材の
最遠部へ至る距離。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 環状部材と、該環状部材の内面に固着され、
多数の中空糸濾過膜のそれぞれの開口端を開口状
態を保つたままU字型に集束固定した固定部材
と、前記環状部材に接合し、前記中空糸濾過膜の
U字形成方向に伸びるように配設された支持部材
と、前記中空糸濾過膜のU字状部の中央を通過
し、前記支持部材に接合する中空糸サポート部材
とを具備した鉄イオン及び/又はコロイド状物を
含む用水の処理用中空糸濾過モジユールに於い
て、下記式(1)で定義される前記中空糸濾過膜の設
置緩和率R R=(L1−2L2)/2L2 ……(1) (但し、L1はU字型中空糸濾過膜の固定部材
から固定部材へ至るU字部の長さ、L2は固定部
材から中空糸サポート部材の最遠部へ至る距離を
示す) が0.5乃至15%の範囲内にあることを特徴とする
中空糸濾過モジユール。 2 前記設置緩和率Rが1乃至3%の範囲内にあ
る特許請求の範囲第1項記載の中空糸濾過モジユ
ール。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11094284A JPS60255114A (ja) | 1984-06-01 | 1984-06-01 | 中空糸ろ過モジユ−ル |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11094284A JPS60255114A (ja) | 1984-06-01 | 1984-06-01 | 中空糸ろ過モジユ−ル |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS60255114A JPS60255114A (ja) | 1985-12-16 |
| JPH0577443B2 true JPH0577443B2 (ja) | 1993-10-26 |
Family
ID=14548464
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11094284A Granted JPS60255114A (ja) | 1984-06-01 | 1984-06-01 | 中空糸ろ過モジユ−ル |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS60255114A (ja) |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS55141505U (ja) * | 1979-03-28 | 1980-10-09 |
-
1984
- 1984-06-01 JP JP11094284A patent/JPS60255114A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS60255114A (ja) | 1985-12-16 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| EXPY | Cancellation because of completion of term |