JPH0577680B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0577680B2
JPH0577680B2 JP1213912A JP21391289A JPH0577680B2 JP H0577680 B2 JPH0577680 B2 JP H0577680B2 JP 1213912 A JP1213912 A JP 1213912A JP 21391289 A JP21391289 A JP 21391289A JP H0577680 B2 JPH0577680 B2 JP H0577680B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plasma
heparin
molecular weight
activity
sepharose
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1213912A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0377900A (ja
Inventor
Osamu Matsuo
Kyotaka Okada
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kindai University
Original Assignee
Kindai University
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kindai University filed Critical Kindai University
Priority to JP1213912A priority Critical patent/JPH0377900A/ja
Publication of JPH0377900A publication Critical patent/JPH0377900A/ja
Publication of JPH0577680B2 publication Critical patent/JPH0577680B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野 本発明は、血漿因子、その精製方法およびそれ
を有効成分として含有する血栓溶解剤に関する。 従来の技術 血液線溶系の酵素活性化系は、通常酵素活性を
有せず、プラスミノーゲンという前駆体で存在し
ている。この前駆体は、プラスミノーゲンアクチ
ベータ(以下、PAと略称する)によつてプラス
ミンという酵素に活性化される。PAはフイブリ
ンに対する親和性の差から2種類に分類できる。
すなわちウロキナーゼ型プラスミノーゲンアクチ
ベータ(以下、u−PAと略称する)などのよう
にフイブリンに対する親和性の低いPAと組織型
プラスミノーゲンアクチベータ(以下、t−PA
と略称する)などのようにフイブリンに対する親
和性の高いPAである。この酵素活性化系は、PA
とプラスミンとの2種類から成るものの、通常は
酵素活性の発現がきわめて弱い。たとえば循環血
漿中のPA活性は非常に弱く、静脈うつ血のよう
な血管内皮細胞に対する生理学的刺激後や、
DDAVPの静脈内投与のような薬理学的刺激後に
のみ活性が出現する。 酵素活性を抑制する系は、2つのインヒビター
から成り、各々の酵素活性系の酵素を特異的に抑
制する。すなわちPAには、PAインヒビター(以
下、PAIと略称する)、プラスミンにはα2−アン
チプラスミン(以下、α2APと略称する)がある。 発明が解決しようとする課題 この数年来、ヘパリンとその類似物質がインビ
ボおよびインビトロにおいて線溶活性を増加させ
ることが知られている。デキストラン硫酸を血漿
に加えた場合、そのユーグロブリン分画中の線溶
活性は増強し、このデキストラン硫酸による線溶
活性の産生はXII因子、血漿プレカリクレインと高
分子キニノーゲンの存在に依存し、内因性線溶制
御による接触性活性化経路と呼ばれている。ヘパ
リンは、ブタの耳還流液中にPA分泌を増強させ
る。またヘパリンは、t−PAやu−PAのような
PAやプラスミノーゲンと結合し、Km値を減少
させ、その結果ヘパリンは、ヒトの血漿中の内因
性、外因性両方のPAを活性化させる。 本発明者らは、ヘパリンにより線溶活性を誘発
される血漿因子はt−PA抗体、u−PA抗体、プ
ラスミノーゲン抗体、XII因子抗体、血漿プレカリ
クレイン抗体および組織性カリクレイン抗体とは
反応しないことを見いだし、本発明を完成した。 本発明の目的は、血栓溶解剤として有用な血漿
因子を提供することにあり、別の目的は本発明血
漿因子の精製方法を提供することにあり、さらに
別の目的は本発明の血漿因子を有効成分として含
有して成る医薬組成物を提供することにある。 発明を解決するための手段 本発明は、SDS−PAGE上で分子量80kDの主
バンドを示し、ヘパリンまたはヘパリン類似物質
によつて線溶活性を増強し、血栓誘導効果を誘導
することを特徴とする血漿因子である。 また本発明は、血漿の硫酸アンモニウム沈殿を
ヘパリンーセフアロース、亜鉛キレート−セフア
ロース、アプロチニン−セフアロースおよびプロ
テインA−セフアロースによるアフイニテイーカ
ラムクロマトグラフによつて処理することを特徴
とする。 また本発明は、血漿の硫酸アンモニウム沈殿を
ヘパリン−セフアロース、亜鉛キレート−セフア
ロース、アプロチニン−セフアロースおよびプロ
テインA−セフアロースによるアフイニテイーカ
ラムクロマトグラフによつて処理することを特徴
とする血漿因子の精製方法である。 また本発明は、SDS−PAGE上で分子量80kD
の主バンドを示し、ヘパリンまたはヘパリン類似
物質によつて線溶活性を増強することを特徴とす
る血漿因子を有効成分として含有する血栓溶解剤
である。 また本発明は、血漿の硫酸アンモニウム沈殿を
ヘパリン−セフアロース、亜鉛キレート−セフア
ロース、アプロチニン−セフアロースおよびプロ
テインA−セフアロースによるアフイニテイーカ
ラムクロマトグラフによつて処理することを特徴
とする。 作 用 本発明による血漿因子は、以下に記載する実施
例の結果からも明らかなように、ヘパリンの存在
下で酵素反応を増強し、フイブリンの表面で線溶
活性を増強し、血栓溶解を誘導し、血栓溶解剤と
して有用であり、急性心筋梗塞症、肺塞栓症、深
部血栓症、狭心症などの治療剤として有用であ
る。 また本発明によつて精製した血漿因子を用い
て、公知の方法(たとえばT・Maniatisらによ
るMolecular Cloning a Laboratory Manual
に記載の方法)で、たとえばm−RNAを分画し、
c−DNAのクローン化の工程を経て、アミノ酸
配列が決定でき、このアミノ酸配列の解明によつ
て目的物質を遺伝子工学的手法を用いて大量に製
造できる。 実施例 本発明を以下の実施例によつてより詳細に説明
する。 実施例 1 材料 ヘパリンは、未分画ヘパリンと低分子ヘパリン
の2種類を用いた。Glu−プラスミノーゲンは、
ヒトの血漿よりジンセフアロースとゲル過法に
より精製した。一本鎖組織型プラスミノーゲンア
クチベータ(以下、sct−PAと略称する)は、ヒ
トのメラノーマ細胞(Bowes株)の培養液より
アフイニテイクロマトグラフイ法により精製し
た。二本鎖組織型プラスミノーゲンアクチベータ
(以下、tct−PAと略称する)は、プラスミンセ
フアロースを用いてsct−PAより調整した。一本
鎖ウロキナーゼ型プラスミノーゲンアクチベータ
(以下、scu−PAと略称する)は、ヒトの腎細胞
培養液より調整して用いた。二本鎖ウロキナーゼ
型プラスミノーゲンアクチベータ(以下、tcu−
PAと略称する)は、ヒト尿より精製した。種々
の抗体は、免疫したウサギの抗血清からプロテイ
ンAーセフアロースとアプロチニンーセフアロー
スにより調整した。合成基質は、H−D−イソロ
イシル−L−プロリル−L−アルギニン−p−ニ
トロアニリド(以下、S−2288と略称する)、L
−ピログルタミル−グリシル−L−アルギニン−
p−ニトロアニリド(以下、S−2444と略称す
る)、H−D−バリル−L−ロイシル−L−リジ
ン−p−ニトロアニリド(以下、S−2251と略称
する)およびH−D−プロリル−フエニルアラニ
ル−アルギニン−p−ニトロアニリド(以下、S
−2302と略称する)を用いた。 実施例 2 低分子ヘパリンまたは通常ヘパリンによる血漿
のアミド分解活性の誘導 (1) 合成基質S−2288、S−2444、S−2302を用
いてのアミド分解活性測定 検体20μとヘパリン100μを37℃、15分反
応させ、合成基質S−2288、S−2444またはS
−2302(1mM)100μを加え、0.1Mトリス−
塩酸緩衝液(PH8.4)に0.1MNaClを含む溶液中
で反応させた。アミド分解活性は96ウエルプレ
ート中の吸光度(405nm)をマイクロフオトメ
ータで測定した。 (2) 合成基質S−2251を用いてのアミド分解活性 検査20μとヘパリン100μを37℃、15分反
応させ、合成基質S−2251(0.6mM)100μと
Glu−プラスミノーゲン(10μg/ml)20μ加
え、50mMトリス−塩酸緩衝液(PH7.4)に0.01
%Tween80を含む溶液中で反応させ、96ウエ
ルプレート上でアミド分解活性を測定した。 (3) 低分子ヘパリンまたは通常ヘパリンによる血
漿のアミド分解活性の誘導は合成基質S−2288
を用いて検討した。第1図のl1およびl4に
示すようにヒト通常血漿の場合、低分子ヘパリ
ンは濃度および時間に依存してアミド分解活性
を増加させ、l4に示すように最大活性は低分子
ヘパリン15U/mlで生じた。しかしながら、通
常ヘパリンでは、l5に示すように濃度に依存
するアミド分解活性の顕著な増加は観察されな
かつた。低分子ヘパリンによるアミド分解活性
の増加は、合成基質S−2444またはGlu−プラ
スミノーゲンとS−2251を用いた場合にも同様
に生じた。またXII因子欠乏血漿の場合もアミド
分解活性は、正常血漿と同様に時間に依存して
増加した。S−2302の分解活性も非常によかつ
た。 実施例 3 血漿因子の精製 ヒト血漿に固形硫酸アンモニウムを加え、30%
飽和にした。この溶液を10000rpm、30分遠心分
離し、沈澱を50mMトリス−塩酸緩衝液(PH7.4)
に0.01%Tween80を含む溶液(トリス緩衝液)で
溶解し、同トリス緩衝液で一晩透析した。この透
析液をヘパリン−セフアロースカラム(1.5×38
cm)にアプライし、トリス緩衝液に0.3M塩化ナ
トリウムを含む溶液で洗浄した。カラムに吸着し
た蛋白は、0.3M塩化ナトリウムと0.8M塩化ナト
リウムをそれぞれ含むトリス緩衝液150mlで直線
的濃度勾配により溶出させた。血漿因子を含む分
画は、50mMトリス−酢酸緩衝液(PH8.0)に
0.5M塩化ナトリウムと0.01%Tween80を含む溶
液で透析後、亜鉛キレート−.セフアロースカラ
ムにアプライし、同溶液で洗浄後、PHの異なるト
リス−酢酸緩衝液(PH6.0,4.5,3.0)と
50mMEDTAを含む溶液により溶出させた。溶出
した検体は、直ちに0.1Mまたは1.0M水酸化ナト
リウムによりPH8.0に調節した。次に血漿因子を
含む分画は、アプロチニンセフアロースカラムに
アプライし、トリス緩衝液で洗浄後、0.5Mと
2.0Mをそれぞれ含むトリス緩衝液、0.1Mグリシ
ン−塩酸緩衝液(PH3.0)、2.0Mチオシアン酸カ
リウム溶液、3M塩酸グアニジン溶液および6M尿
素溶液で溶出させた。次に血漿因子を含む分画を
プロテインAセフアロースカラムにアプライし、
トリス緩衝液で洗浄後、0.1Mグリシン−塩酸緩
衝液(PH3.0)で溶出した。溶出した検体は、1M
水酸化ナトリウム溶液でPHを7.4に調整した。こ
の血漿因子を含む分画を最終精製品とした。すな
わち血漿は、硫酸アンモニウムで30%飽和分画を
得、ヘパリン−セフアロースカラムにアプライし
た。第2図に示すように、血漿因子は0.45から
0.6Mの塩化ナトリウム分画に溶出させた。次に
この分画を亜鉛キレート−セフアロースカラムに
アプライし、PH4.5による溶出分画に血漿因子が
含まれていた。この分画をさらにアプロチニン−
セフアロースカラムにアプライし、0.1Mグリシ
ン緩衝液(PH3.0)の溶出分画を得、プロテイン
Aセフアロースカラムにアプライした。血漿因子
は、未吸着分画に溶出され、この分画を最終精製
品とした。 実施例 4 血漿因子のSDS−ポリアクリルアミドゲル電気
泳動(以下SDS−PAGEと略称する)と電気泳動
的エンザイモグラフイ(以下、エンザイモグラフ
イと略称する)による解析 (1) SDS−PAGEは、レムリーの方法(Nature、
227,680−685,1970)に従い行つた。ゲル上
の蛋白は、銀染色により検出した。標準蛋白と
しては、フオスフオリラーゼb(94000)、ウシ
血漿アルブミン(67000)、オブアルブミン
(43000)、カーボニツクアンハイドラーゼ
(30000)およびトリプシンインヒビター
(24000)を用いた。エンザイモグラフイは、松
尾らの方法(ヘモスターシス、16,43−50,
1986)に従つた。SDS−PAGE用ゲル溶液内に
フイブリノーゲンとトロンビンを加え、フイブ
リンを含むポリアクチルアミドゲルを作製し、
電気泳動を行つた。分子量マーカーにt−PA
とu−PAを用いた。 (2) 血漿因子は、SDS−PAGE分析により非還元
条件下では、第3図aに示すように80kDの分
子量の1本の主バンド(銀染色による総蛋白量
の88%)と2〜3の副バンドを示した。また非
血漿因子は、第3図aに示すように還元条件下
で35kDの主バンドを示し、血漿カリクレイン
のその条件下のときと異なつていた。血漿因子
のエンザイモグラフイは第3図bに示すように
80kDに溶解層を示し、低分子ヘパリン処理に
より増強した。 実施例 5 血漿因子の免疫学的性質 (1) 検体20μと種々の抗体20μを37℃、1時
間反応させ、100μのヘパリンの非存在下ま
たは存在下で37℃、15分反応させた後、合成基
質S−2288(1mM)100μを加えて37℃で反応
させた。アミド分解活性を測定し、検体の免疫
学的性質を検討した。 (2) 血漿因子は、合成基質S−2288分解活性を自
身で持ち、低分子ヘパリンにより増強した。こ
の血漿因子のアミド分解活性の血漿カリクレイ
ン、組織性カリクレイン、XII因子、プラスミノ
ーゲン、t−PAまたはu−PAなどの抗体との
反応による影響はなかつた。血漿因子のアミド
分解活性は、S−2302よりもS−2288の方が強
かつたが、血漿カリクレインのアミド分解活性
はS−2288よりS−2302の方が強かつた。 実施例 6 血漿因子に対するインヒビターの影響 (1) 血漿因子に対する種々のインヒビターの影響
は、合成基質S−2288を用いて検討した。20μ
の血漿因子に種々のインヒビター20μを加
え、37℃、60分間反応後、低分子ヘパリン
(10U/ml)10μ加え、37℃、15分間反応さ
せ、合成基質S−2288(0.8mM)80μを加え
て行つた。アミド分解活性を測定し、インヒビ
ターの影響を見た。 (2) 第1表に血漿因子のアミド分解活性における
インヒビターの影響を示す。阻害の程度は、血
漿因子のみのアミド分解活性を100%とした場
合のそれぞれの影響を%で示す。第1表に示す
ようにDFPはアミド分解活性を完全に阻害し、
アプロチニン、α2−アンチプラスミンと尿由来
トリプシンインヒビターを強く阻害し、アンチ
トロビン、アンチトロビン+ヘパリン、
FOY、TPCK、TLCKとSBTIは弱い阻害であ
つた。しかし、ベンザミジン、MD−805、
AMCHAと、PAI−1とIAAは血漿因子のア
ミド分解活性に対する影響は非常に弱かつた。
【表】
【表】 実施例 7 t−PAおよびu−PA活性に対する血漿因子の
影響 (1) PA活性に対する血漿因子の影響は、合成基
質S−2288またはS−2444を用いて検討した。
血漿因子20μに低分子ヘパリン(10U/ml)
50μを加え、37℃、15分反応後、sct−PAま
たはtct−PA(200IU/ml)またはscu−PAまた
はtcu−PA(100IU/ml)を50μ加え、37℃、
15分反応後、合成基質S−2288(t−PAの場
合)またはS−2444(u−PAの場合)を100μ
加えて反応させる。PA活性はアミド分解活
性で検討した。またt−PAに対する血漿因子
の反応性の解析は、合成基質S−2288の濃度変
化により検討した。反応条件は、上記方法で行
い、Km値とkcat値はラインウイバー−バーク
プロツトにより解析した。 (2) 第4図に示すように血漿因子はsct−PAのS
−2288分解活性を増強した。この血漿因子によ
る増強は、低分子ヘパリンをさらに反応させる
とより増強を示した。tct−PAの場合、血漿因
子とまたは低分子ヘパリン処理血漿因子どちら
も活性の増強はなかつた。一方、第5図に示す
ように、血漿因子のt−PA活性に対する反応
性の解析は、第5図に示すようにラインウイバ
ー−バークプロツトにより求めた。血漿因子処
理によりsct−PAのKm値は約70%減少した
が、kcat値は変化なかつた。低分子ヘパリン
の存在または非存在下での血漿因子とt−PA
のS−2288分解活性の反応速度の解析を第2表
に示す。第2表に示すようにsct−PAの触媒効
率kcat/Kmは低分子ヘパリン処理血漿因子に
より、約3.3倍増加した。しかしtct−PAの場
合、低分子ヘパリンと血漿因子との反応による
アミド分解活性の増強はなかつた。
【表】
【表】 第6図に示すようにt−PAと血漿因子との反
応をSDS−PAGEにより検討した。sct−PAは血
漿因子によりペプチド結合の切断により還元条件
下で分子量33kDと37kDの二本鎖に分解した。し
かし、tct−PAでは血漿因子によるペプチド結合
の切断は示されなかつた。 実施例 8 血漿因子によるscu−PA活性の増強 (1) 血漿因子20μと低分子ヘパリン(10U/ml)
50μを37℃、15分間反応させ、その反応液
10μとsct−PAまたはtct−PA、またはscu−
PAまたはtcu−PA(20μg/ml)10μを37℃、
15分間で反応させた。この検体は、非還元また
は還元条件下でSDS−PAGEにより解析した (2) 第7図に示すように血漿因子はscu−PAのS
−2444分解活性を顕著に増強させた。低分子ヘ
パリンの反応による増強は、小さかつた。しか
し、tcu−−PAの場合、血漿因子とまたは低分
子ヘパリン処理血漿因子とともに反応させても
アミド分解活性の増強はなかつた。 scu−PAは血漿因子との反応によりSDS−
PAGEの還元条件下で分子量33kDと22kDの二
本鎖に分解された。しかしながら、血漿因子は
tcu−PAに対してペプチド結合の切断は見られ
なかつた。 以上の実施例からわかるように、線溶系におけ
るヘパリンの影響を合成基質S−2288で検討し
た。この結果、血漿中のアミド分解活性は、通常
ヘパリンまたは低分子ヘパリンにより増強し、そ
の増強は通常ヘパリンよりも低分子ヘパリンのほ
うが強かつた。通常ヘパリンまたは低分子ヘパリ
ンによる増強は、XII因子欠乏血漿中でも生じ、こ
の反応がXII因子を介さない系であることを示唆す
る。したがつてヘパリンによりアミド分解活性の
増強を示す血漿因子をヒトの正常血漿より次のよ
うな方法で精製した。血漿を硫酸アンモニウム沈
澱し、ヘパリン−セフアロース、亜鉛キレート−
セフアロース、アプロチニン−セフアロース、そ
してプロテインA−セフアロースによるアフイニ
テイカラムクロマトグラフイにより処理し、血漿
因子を精製した。最終精製品は、SDS−PAGE上
で分子量80Kの1本の主バンド(ゲル内総蛋白の
88%)といくつかの副バンドを示した。精製した
血漿因子は、合成基質を分解する酵素であつた。
ヘパリンの存在中で血漿因子のアミド分解活性は
増強し、S−2288分解活性が用いた合成基質中で
最も強く、ヘパリンの非存在下よりも存在下で約
2倍増加した。S−2288に対する血漿因子のこの
アミド分解活性は、血漿ガリクレインの抗体によ
つても消失しなかつた。一方、血漿因子はプラス
ミノーゲン、u−PA、t−PAのような酵素の一
本鎖型を分解し二本鎖型にし、それらの酵素のア
ミド分解活性を増強した。この反応は、ヘパリン
の存在下中で増強した。 血漿因子の分子量は、血漿カリクレインに類似
し、生物学的特徴も2種の蛋白は類似していた。
この2種の蛋白は、プラスミノーゲン、一本鎖u
−PAとt−PAを二本鎖に分解する。ヘパリン親
和性とアプロチニンとα2−アンチプラスミンによ
る阻害は、2種の蛋白とも有していた。しかしな
がら血漿因子は血漿プレカリクレインの抗体と反
応しなかつた。さらに血漿カリクレイン特異的合
成基質(S−2302)を用いた血漿因子のアミド分
解は低値であつた。以上のことから精製した血漿
因子は、血漿カリクレインとは異なる。 血漿因子はsct−PAのアミド分解活性を2倍以
上増強させ、ヘパリンはこの反応をさらに増強さ
せた。しかしながら、血漿因子は二本鎖型のt−
PAのアミド分解活性においては影響を示さず、
血漿因子はその機能の発現においてt−PA分子
中の特異的構造を認識すると思われる。反応性の
解析でsct−PAと血漿因子の間の反応において、
Km値の1/3の減少を示した。このときkcat値
は変化せず、酵素反応性(kcat/km)の増加は
km値の減少に依存した。同様な一本鎖型のu−
PAに対する血漿因子の影響は、二本鎖型のu−
PAに対しては反応を示さなかつた。 以上のことから血漿因子は、一本鎖t−PAと
プラスミノーゲンを二本鎖型に分解し、ヘパリン
の存在下でそれらの酵素反応を増強し、フイブリ
ンの表面で線溶活性の増強が血栓溶解効果を誘導
する。クロツト溶解時間は、血漿因子の存在中で
短縮した。 発明の効果 以上のように本発明によれば、SDS−PAGE上
で分子量80kDの主バンドを示す血漿因子は、ヘ
パリンまたはヘパリン類似物質によつて線溶活性
が増強され、血栓溶解剤として有効なことがわか
る。またこの血漿因子は硫酸アンモニウム沈殿を
ヘパリン−セフアロース、亜鉛キレート−セフア
ロース、アプロチニン−セフアロース、およびプ
ロテインA−セフアロースによるアフイニテイー
カラムクロマトグラフによつて精製されることが
わかる。
【図面の簡単な説明】
第1図は低分子ヘパリンまたは通常ヘパリンに
よる正常ヒト血漿中の合成基質S−2288分解活性
の誘導を示すグラフである。第1図a中l1は正
常血漿、低分子ヘパリン(15U/ml)付加、l2
は正常血漿、通常ヘパリン(15U/ml)付加、l
3は正常血漿のアミド分解活性のタイムコースを
示す。第1図b中、l5およびl6はそれぞれ低
分子ヘパリンと通常ヘパリンの種々濃度を含む血
漿中のアミド分解活性を示す。またl6は正常血
漿単独を示す。第2図はヘパリンセフアロースカ
ラムクロマトグラフイの溶出過程を示すグラフで
ある。第2図aは各フラクシヨンのアミド分解活
性を示し、l7は低分子ヘパリン存在下、l8は
低分子ヘパリン非存在下で測定したものである。
また第2図bは蛋白の溶出過程を示すグラフであ
り、蛋白は0.3Mから0.8Mの塩化ナトリウムによ
る直線的濃度勾配によりカラムから溶出した。第
3図aは血漿因子のSDS−PAGEを示し、第3図
bは電気泳動法によるエンザイモグラフイを示
す。血漿因子はSDS−PAGEで非還元条件(レイ
ン2)還元条件(レイン3)で検討し、SDS−
PAGEゲルに対し銀染色を用いて蛋白を検出し
た。レイン1は分子量のマーカー蛋白でキロダル
トンで示す。電気泳動法によるエンザイモグラフ
イにおいてu−PA(レインU)とt−PA(レイン
T)は分子量マーカーとして用いた。血漿因子は
レイン1に示した。第4図は血漿蛋白によるsct
−PA活性の増強を示すグラフである。sct−PA
は低分子ヘパリンの非存在(l10)または存在
(l11)で血漿因子と、または低分子ヘパリン
の非存在(l12)または存在(l13)中で緩
衝液と反応した。血漿因子は低分子ヘパリン(l
14)とまたは緩衝液(l15)と反応させた。
第5図はsct−PAのS−2288の分解活性のライン
ウイーバー−バークプロツトを示すグラフであ
る。sct−PAは低分子ヘパリン非存在(l16)
または存在(l17)中で血漿因子とまたは低分
子ヘパリン非存在(l18)または存在(l1
9)下で緩衝液と反応させた。第6図は血漿因子
の処理後のt−PAのSDS−PAGE分析を示すグ
ラフである。t−PAは緩衝液(レイン2)とま
たは低分子ヘパリン非存在(レイン3)または存
在(レイン4)中で血漿因子と反応させた。検体
は還元条件下で分析した。レイン1は分子量のマ
ーカー蛋白で、キロダルトンを示す。また第6図
中、Aはsct−PAを示し、Bはtct−PAを示す。
第7図は血漿因子によるu−PAのS−2444分解
活性の増強を示すグラフである。u−PAは低分
子ヘパリン存在(l20)または非存在(l2
1)中で血漿因子とまたは低分子ヘパリン存在
(l22)または非存在(l23)中で緩衝液と
反応させた。第7図中、Aはscu−PAを示し、B
はtcu−PAを示す。第8図は血漿因子の処理後の
u−PAのSDS−PAGE分析を示すグラフである。
u−PAは緩衝液(レイン2)と低分子ヘパリン
非存在(レイン3)または存在(レイン4)中で
血漿因子と反応させた。検体は還元条件で分析し
た。レイン1は分子量のマーカー蛋白でキロダル
トンを示す。第8図中、Aはscu−PAを示し、B
はtcu−PAを示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 SDS−PAGE上で分子量80kDの主バンドを
    示し、ヘパリンまたはヘパリン類似物質によつて
    線溶活性を増強し、血栓誘導効果を誘導すること
    を特徴とする血漿因子。 2 血漿の硫酸アンモニウム沈殿をヘパリン−セ
    フアロース、亜鉛キレート−セフアロース、アプ
    ロチニン−セフアロースおよびプロテインA−セ
    フアロースによるアフイニテイーカラムクロマト
    グラフによつて処理することを特徴とする請求項
    1記載の血漿因子。 3 血漿の硫酸アンモニウム沈殿をヘパリン−セ
    フアロース、亜鉛キレート−セフアロース、アプ
    ロチニン−セフアロースおよびプロテインA−セ
    フアロースによるアフイニテイーカラムクロマト
    グラフによつて処理することを特徴とする血漿因
    子の精製方法。 4 SDS−PAGE上で分子量80kDの主バンドを
    示し、ヘパリンまたはヘパリン類似物質によつて
    線溶活性を増強することを特徴とする血漿因子を
    有効成分として含有する血栓溶解剤。 5 血漿の硫酸アンモニウム沈殿をヘパリン−セ
    フアロース、亜鉛キレートーセフアロース、アプ
    ロチニン−セフアロースおよびプロテインA−セ
    フアロースによるアフイニテイーカラムクロマト
    グラフによつて処理することを特徴とする血漿因
    子を有効成分として含有する請求項4記載の血栓
    溶解剤。
JP1213912A 1989-08-19 1989-08-19 血漿因子、その精製方法およびそれを有効成分として含有する血栓溶解剤 Granted JPH0377900A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1213912A JPH0377900A (ja) 1989-08-19 1989-08-19 血漿因子、その精製方法およびそれを有効成分として含有する血栓溶解剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1213912A JPH0377900A (ja) 1989-08-19 1989-08-19 血漿因子、その精製方法およびそれを有効成分として含有する血栓溶解剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0377900A JPH0377900A (ja) 1991-04-03
JPH0577680B2 true JPH0577680B2 (ja) 1993-10-27

Family

ID=16647092

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1213912A Granted JPH0377900A (ja) 1989-08-19 1989-08-19 血漿因子、その精製方法およびそれを有効成分として含有する血栓溶解剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0377900A (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0377900A (ja) 1991-04-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Lijnen et al. Isolation and characterization of a human plasma protein with affinity for the lysine binding sites in plasminogen. Role in the regulation of fibrinolysis and identification as histidine-rich glycoprotein.
Wiman et al. On the specific interaction between the lysine-binding sites in plasmin and complementary sites in α2-antiplasmin and in fibrinogen
Pannell et al. Pro-urokinase: a study of its stability in plasma and of a mechanism for its selective fibrinolytic effect
Stump et al. Purification and characterization of a novel inhibitor of urokinase from human urine. Quantitation and preliminary characterization in plasma.
Wun et al. A proenzyme form of human urokinase.
Collen et al. Fast-acting plasmin inhibitor in human plasma
Chibber et al. [48] Plasminogen
INAGAMI et al. Prorenin
Booth et al. Plasminogen activator inhibitor from human endothelial cells: purification and partial characterization
Morris et al. Role of the lysine binding regions in the kinetic properties of human plasmin
Zhang et al. Characterization of a fibrinogen-clotting enzyme from Trimeresurus stejnegeri venom, and comparative study with other venom proteases
Sumi et al. Urokinase-like plasminogen activator increased in plasma after alcohol drinking
CA1331158C (en) Method, device and kit for measurement of tissue plasminogen activator activity
Lang et al. Presence of active and latent type 1 plasminogen activator inhibitor associated with porcine platelets
US4882272A (en) High molecular weight kininogen assay
Weinberg et al. Biochemical properties of a bushmaster snake venom serine proteinase (LV-Ka), and its kinin releasing activity evaluated in rat mesenteric arterial rings
EP0253582A1 (en) Modified tissue plasminogenen activator
de Serrano et al. Influence of various structural domains of fibrinogen and fibrin on the potentiation of plasminogen activation by recombinant tissue plasminogen activator
Marcotte et al. Characterization of a metalloprotease which cleaves with high site-specificity the Glu (143)-Leu (144) bond of urokinase
NO166314B (no) Fremgangsmaate for fremstilling av en plasminogenaktivatoravledet fra human nyre.
JP2003286300A (ja) 血液凝固第vii因子活性化プロテアーゼに対する抑制性モノクローナル抗体
Colman Contact systems in infectious disease
JPH0377900A (ja) 血漿因子、その精製方法およびそれを有効成分として含有する血栓溶解剤
Asghar et al. Human plasma kallikreins and their inhibition by amidino compounds
Reddy et al. Differential autolysis of human and canine plasmins