JPH0583896A - 自動二輪車等の車両のエンジンに備えられる発電装置 - Google Patents

自動二輪車等の車両のエンジンに備えられる発電装置

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JPH0583896A
JPH0583896A JP5921991A JP5921991A JPH0583896A JP H0583896 A JPH0583896 A JP H0583896A JP 5921991 A JP5921991 A JP 5921991A JP 5921991 A JP5921991 A JP 5921991A JP H0583896 A JPH0583896 A JP H0583896A
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JP
Japan
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acg
shaft
damper
engine
crankshaft
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JP5921991A
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English (en)
Inventor
Takafumi Asakura
孝文 朝倉
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Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 エンジンに備えられてダンパを介してクラン
ク軸に連結される発電装置をエンジンに組み込む際、そ
の作業が、時間がかからず簡単にできるようにする。 【構成】 ACG77のダンパ84をあらかじめACG
にセットし、これらを1つのアセンブリとする。その結
果、ACG77およびダンパ84をエンジン8に組み込
む作業が、きわめて簡単、かつ短時間で済むようにな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動二輪車等の車両の
エンジンに備えられる発電装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動二輪車のエンジンには、通常、バッ
テリに充電するための発電装置として、いわゆるACG
(Alternative Current Generator)が設けられてい
る。
【0003】実開昭54ー71853号公報に、その種
ACGの一例が開示されており、これによると、クラン
ク軸を始動させるためのスタータモータの駆動軸の一端
に、ロータおよびステータとからなるACGのロータの
回転軸が同軸的に連結され、クランク軸とともに回転す
るロータおよびその周囲のステータの作用により発電す
るといった一般的な構成となっているが、スタータモー
タの駆動軸とロータの回転軸の連結部には、クランク軸
の急激なトルク変動が直接ロータの回転軸に伝わらない
ようコイルスプリング状のタンパが設けられている。す
なわち、ロータの回転軸の連結端に固定したフランジ
に、スタータモータ駆動軸の連結端に軸方向に移動可能
に嵌めたフランジをそのダンパにより押しつけることに
より両軸は常に連結状態とされ、この押しつけ力より強
いトルク変動が急激にクランク軸に生じると、両フラン
ジが相対回転してクランク軸の回転がロータの回転軸に
直接伝わらないようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記ダンパ
は、エンジンのクランク軸が収納されるクランクケース
の内部に配されており、したがって、ACGをエンジン
に組み込むには、あらかじめクランクケースに支持した
スタータモータの駆動軸にダンパを装着した状態を保持
しながら、ACGのロータ側のフランジをダンパの力に
抗してスタータモータの駆動軸側のフランジに押し当て
て、ACGのケースをクランクケースにボルト止めする
といった作業となる。つまり、ダンパをクランクケース
に保持することと、ダンパによる抵抗を受けながらロー
タの回転軸をスタータモータの駆動軸に連結すること
と、ACGのケースをクランクケースにボルトを捩込む
こととを、同時に進めていかなければならないわけで、
きわめて面倒で時間もかかる作業である。
【0005】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、ACG(発電装置)をエンジンに組み込む作業性の
向上が図られる自動二輪車等の車両のエンジンに備えら
れる発電装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の自動二輪車等の
車両のエンジンに備えられる発電装置によれば、クラン
クケース内に、クランク軸、スタータモータの駆動軸お
よび中間軸を配し、中間軸に対し、クランク軸、および
スタータモータの駆動軸を、それぞれ別の回転伝達機構
を介して連結することにより、スタータモータによるク
ランク軸駆動系と、クランク軸による発電装置駆動系を
別々に設け、中間軸の発電装置駆動系にダンパを介して
発電装置の回転軸が連結し、前記発電装置を、前記クラ
ンクケースに着脱可能に固定するとともに、この発電装
置の内部に、前記ダンパを備えたことを特徴としてい
る。
【0007】
【作用】本発明によれば、発電装置のダンパがあらかじ
め発電装置に備えられていることによりこれらが1つの
アセンブリとされ、したがって、発電装置およびダンパ
をエンジンに組み込む作業が、きわめて簡単で、かつ短
時間で済むようになり、その作業性の向上が図られる。
【0008】
【実施例】以下、本発明を自動二輪車に適用した実施例
について図面を参照して説明する。説明中、単に、上
下、左右、および前後といった方向を示す記載は、車体
の進行方向に対してのものである。
【0009】図1はその自動二輪車の全体側面を示して
おり、同図において左方が進行方向である。この自動二
輪車1は、フレーム2と、フレーム2の前端部に支持さ
れた左右一対のフロントフォーク3と、これらフロント
フォーク3の上端部に取り付けられたハンドル4と、フ
ロントフォーク3に支持された前輪5と、フレーム2に
支持された左右一対のリヤフォーク6と、このリヤフォ
ーク6の後端部に支持された後輪7と、フレーム2に支
持されたエンジン8と、フレーム2の上部に配設された
燃料タンク9およびシート10とを備えている。
【0010】前記フレーム2は、前端のヘッドパイプ1
1から、上側メインチューブ12と下側メインチューブ
13がそれぞれ斜め後方に延び、上側メインチューブ1
2の後端から左右一対のサブパイプ14が下方に延び、
下側メインチューブ13から左右一対のダウンチューブ
15が後方斜め下側に延びてからほぼまっすぐ後方に延
び、これらサブパイプ14およびダウンチューブ15が
連結され、この連結部から後方斜め上側に左右一対のサ
イドチューブ16が延び、このサイドチューブ16の後
端部と上側メインチューブの途中を左右一対のシートレ
ール17がつないだ、いわゆるセミダブルクレードル型
フレームである。上記各構成要素の連結は、溶接により
なされている。
【0011】上記フレーム2のヘッドパイプ11には、
下端に、左右方向に延びるボトムブリッジ18が一体に
設けられたステアリングステム(図示略)が軸回りに回
動自在に挿入されており、このステアリングステムのヘ
ッドパイプ11から突出した上端部に、ボトムブリッジ
18と平行な状態でトップブリッジ19が固定されてい
る。そして、トップブリッジ19とボトムブリッジ18
の左右両端部に、前記左右一対のフロントフォーク3の
インナチューブ3aが、それぞれ挿入・固定されてい
る。なお、前記ハンドル4は、ハンドルバー4aの両端
にグリップ4bが装着されてなるもので、そのハンドル
バー4aは、トップブリッジ19に設けられたバーホル
ダ20に固定されている。
【0012】フロントフォーク3は、サスペンション
(図示略)が内蔵されたアウタチューブ3bに前記イン
ナチューブ3aが挿入されてなる一般的なテレスコピッ
ク型であり、アウタチューブ3bの下端部に、車軸21
を介して前記前輪5が回転自在に支持されている。フロ
ントフォーク3のアウタチューブ3bには、前輪5の上
部を覆うフロントフェンダ22、および前輪5のブレー
キ装置23が固定されている。
【0013】前記トップブリッジ19には、速度計や回
転計が設けられたメータパネル24が取り付けられ、さ
らに、ステー25を介して前照灯26および方向指示器
27が取り付けられており、一方、前記ボトムブリッジ
18には、警音器28が取り付けられている。また、前
輪5の車軸21には、速度計に連結されたメータケーブ
ル29が接続されている。
【0014】前記リヤフォーク6は、フレーム2におけ
るサブパイプ14とダウンチューブ15の連結部付近
に、左右に延びるピボット30を介して上下に揺動自在
に支持されており、その後端部には、車軸31を介して
前記後輪7が回転自在に支持されている。リヤフォーク
7の後端部とフレーム2のサイドチューブ16には、後
輪7の揺動を緩衝するリヤサスペンション32が、やや
前傾した状態で架け渡されている。このリヤサスペンシ
ョン32は、油圧ダンパ32aおよびスプリング32b
からなる一般的なもので、油圧ダンパ32aには、作動
油の容量増大を図るリザーバタンク33が備えられてい
る。このリザーバタンク33は、サイドチューブ16に
ステー34を介して、リヤサスペンション32の後に側
に取り付けられている。
【0015】前記後輪7には、チェーンスプロケット3
5が同軸的に設けられ、このチェーンスプロケット35
には、前記エンジン8によって駆動されるチェーン36
が巻回されている。なお、前記リヤフォーク6には、チ
ェーン6の上側を覆うチェーンケース37が取り付けら
れている。
【0016】前記燃料タンク9は、前記フレーム2の上
側メインチューブ12上に配設され、その前端部が上側
メインチューブ12に、後端部が前記シートレール17
の前端部に係止されている。この燃料タンク9の下部に
は、燃料コック38を介して、後述するキャブレータ3
9に燃料タンク9内の燃料を導く燃料チューブ40が接
続されている。燃料コック40は、燃料の供給を継続し
たり遮断したりするために操作するものである。燃料タ
ンク9の下面の中央は、上側メインチューブ12を通す
ために溝状となっており、その前部に点火コイル41お
よび整流器42がそれぞれ配されている。これらは、フ
レーム2の上側および下側メインチューブ12、13に
架け渡されて固定されたガゼット43の側面に、それぞ
れボルト止め等の手段により固定されており、前部に配
された整流器42は、各メインチューブ12、13に取
り付けられたカバー44によって覆われている。なお、
これら点火コイル41および整流器42は、この後のエ
ンジン8の説明において、詳述する。
【0017】前記シート10は、その前部に運転者が、
後部に同乗者が着座するもので、前記フレーム2のシー
トレール17に着脱可能に取り付けられている。このシ
ート10に着座した運転者および同乗者は、それぞれ、
フレーム2のサイドパイプ14とダウンチューブ15の
連結部に固定されたステップ45、およびフレーム2の
サイドチューブ16にステー46を介して固定されたス
テップ47に、足を載せるようになっている。シート1
0の後方は、シートレール17に取り付けられリヤカウ
ル48aにより覆われ、リヤカウル48aの後端部に
は、後輪7の泥はねを遮るリヤフェンダ49が取り付け
られている。リヤカウル48aの後部には尾灯50が、
また、リヤフェンダ49の上部には方向指示器51がそ
れぞれ装着されている。また、シート10の後端にはグ
ラブレール52が設けられ、また、シートレール17と
サイドチューブ16には、リヤカウル48aの裏側に位
置してとり回されたリヤグリップ53が溶接されてい
る。これらグラブレール52およびリヤグリップ53
は、シート10に着座した同乗者が姿勢を保持するため
に掴んだり、あるいは荷物をくくり付けるために紐等を
引っ掛けるために用いる。
【0018】さて、本発明に係る前記エンジン8は、い
わゆる4ストロークDOHC型並列4気筒エンジンであ
り、アッパケース54およびロアケース55からなりロ
アケース55にオイルパン56が設けられたクランクケ
ース57と、このクランクケース57の上に固定され
た、シリンダブロック58、シリンダヘッド59および
シリンダヘッドカバー60からなるシリンダ61を備え
ている。
【0019】クランクケース57内には左右方向に延び
るクランク軸62が配され、シリンダブロック58内に
は、クランク軸62に連結されたピストンが嵌装され、
シリンダヘッド59内には、シリンダブロック58、シ
リンダヘッド59およびピストンによって画成される燃
焼室に通じる吸気通路および排気通路がそれぞれ形成さ
れ、さらにシリンダヘッド59内には、吸気通路および
排気通路の燃焼室への開口を開閉する吸気弁および排気
弁と、これら各弁を作動させるカム軸が設けられてい
る。ここで、ピストン、燃焼室、吸気通路および排気通
路、吸気弁および排気弁は図示を省略してある。
【0020】また、シリンダヘッド59には、燃焼室内
の混合気に着火するための点火プラグ63が装着されて
いる。点火プラグ63には、前記点火コイル41に接続
された高圧コード64が、プラグキャップ65を介して
接続されている。
【0021】シリンダヘッド59の後部には、前記吸気
通路を介して前記燃焼室に燃料と空気の混合気を供給す
るための前記キャブレータ39が接続され、さらにこの
キャブレータ39には、キャブレータ39に清浄な空気
が送り込まれるようにするためのエアクリーナ66が接
続されている。キャブレータ39には、前記燃料チュー
ブ40が接続されて燃料タンク9内の燃料が供給される
ようになっている。なお、エアクリーナ66の両側は、
フレーム2の上側メインチューブ12およびサイドチュ
ーブ16に着脱可能に固定されるサイドカバー48bに
よって覆われている。
【0022】シリンダヘッド59の前部には、前記燃焼
室から排気通路を通ってくる排気ガスを外部に導き出す
排気管67が各気筒ごとに接続されている。各排気管6
7はエンジン8の下側に引き回れて後方に延び、消音器
68が装着された1本の集合管69に集合されている。
【0023】クランクケース57の後部には、ミッショ
ンケース70が一体に形成されており、このミッション
ケース70内には、クランク軸62の回転がクラッチ機
構を介して伝達されるメインシャフト71と、メインシ
ャフト71の回転が変速ギヤ群を介して伝達されるカウ
ンタシャフト72と、変速ギヤ群の噛み合いを選択する
ギヤ切替機構等からなる変速機が設けられている。カウ
ンタシャフト72の一端には駆動スプロケットが設けら
れ、この駆動スプロケットに、前記チェーン36が巻回
されている。ギヤ切替機構は、前記ステップ45の前方
に配されたシフトレバー73により操作される。なお図
1では、クラッチ機構、変速ギヤ群、ギヤ切替機構およ
び駆動スプロケットは図示を省略している。
【0024】エンジン8および変速機の摺動部やギヤの
噛合い部には、前記オイルパン56に貯留される潤滑油
が循環されるようになっており、クランクケース57の
前部には、潤滑油をろ過するオイルフィルタ74が装着
されている。また、その潤滑油の循環経路の途中には、
フレーム2のダウンチューブ15に固定されたオイルク
ーラ75が設けられている。
【0025】上記エンジン8および変速機は、クランク
ケース57の適宜箇所に形成したボス(符号を付さず)
を、フレーム2の上側メインチューブ12およびダウン
チューブ15に設けた各ブラケット75にボルト止めさ
れることにより、フレーム2に支持されている。
【0026】さて、上記エンジン8におけるクランクケ
ース57のアッパケース54には、エンジン8を始動さ
せるスタータモータ76と、発電装置であるACG77
が装着されている。これらは、前記メインシャフト71
の上方に位置しており、スタータモータ76はアッパケ
ース54の上に、またACG77はアッパケース54の
左側に、それぞれ装着されている。
【0027】スタータモータ76およびACG77は、
図2にその詳細を示している。スタータモータ76は円
筒状をなすもので、その軸線がクランク軸62と平行な
状態で、ケーシング78の左端部の小径部78aが、ア
ッパケース54のスタータモータ装着口54aに嵌めら
れており、スタータモータ76の駆動軸76aに固定さ
れた駆動スプロケット79が、アッパケース54内に配
されている。
【0028】アッパケース54には、スタータモータ7
6の動力をクランク軸62に伝えるための中間軸80
が、クランク軸62と平行な状態で、軸回りに回転自在
に配されている。この中間軸80の周部の中央には、入
力側の外周部81および出力側の内周部82からなるワ
ンウェイクラッチ83の、内周部82がスプライン結合
され、その内周部82の左側である中間軸80の左端部
には、後述する、ACG77のダンパ84を作用させる
ダンパカム85が、同じくスプライン結合されている。
さらに、中間軸80における内周部82の右側には、ガ
イドカラー86が装着されている。
【0029】中間軸80のガイドカラー86の右側、お
よび前記ダンパカム85の外周にはボールベアリング8
7・88が装着され、これらボールベアリング87・8
8を介して、中間軸80はアッパケース54に対し軸回
りに回転自在に支持されている。なお、上記ワンウェイ
クラッチ83の内周部82、ダンパカム85、ガイドカ
ラー86は、中間軸80の左端に形成されたフランジ8
9と、右端にねじ込まれたキャップ90により、中間軸
80上においてその軸方向のいずれにも移動できないよ
う規制されている。
【0030】ワンウェイクラッチ83の内周部82の軸
方向中央にはフランジ91が形成されており、このフラ
ンジ91の右側の外周には、ニードルベアリング92を
介して、ボス93が回転自在に装着され、このボス93
の外周に、前記スタータモータ76の駆動スプロケット
79に噛み合う従動スプロケット94が、ボス93に対
し相対回動できるように嵌められている。ボス93と従
動スプロケット94の間には、両者の回転数に大きな差
が生じた際にそれを緩衝する、コイルスプリングである
ダンパ95が、周方向に沿って等間隔に複数(3個程
度)介装されている。また、内周部82のフランジ91
の左側には、クランク軸駆動スプロケット96が形成さ
れており、このスプロケット96と、クランク軸62に
形成された従動スプロケット62aに、チェーン97が
巻回されている。このチェーン97は、チェーンテンシ
ョナ98によりその弛みが抑えられるようになってい
る。このチェーンテンショナ98は、その基端部が、チ
ェーン97の延長線上前方にあたるアッパケース54の
内面に、ボルト99により固定されたテンショナ軸10
0に支持されている。
【0031】前記中間軸80の軸心およびキャップ90
には、油通路101が形成されており、キャップ90に
接続された油管102から油通路101内に供給された
潤滑油が、中間軸80に形成された各油孔103を経
て、ボールベアリング88、ニードルベアリング92、
スプロケット96およびチェーン97に、それぞれ供給
されるようになっている。
【0032】キャップ90は、アッパケース54の、前
記ボールベアリング88が装着されたベアリング装着口
54bから、アッパケース54に画成された油室104
に突出している。この油室104は、アッパケース54
とプレート105・106によって画成されており、こ
の油室104内に溜まる潤滑油は、ベアリング装着口5
4bから、ボールベアリング88に流れ、さらにこのボ
ールベアリング88から、前記中間軸80や、ワンウェ
イクラッチ83、ボス93、従動スプロケット94等が
配されたアッパケース54内(ここで中間軸室107と
する)に供給されるようになっている。
【0033】アッパケース54の、左側のベアリング8
7が嵌め込まれる孔は、この後詳述するACG77が嵌
め込まれるACG装着口54cとして外部に開口してお
り、中間軸80の左端は、ACG装着口54cの内部に
位置してアッパケース54より外方には突出していな
い。
【0034】上記構成により、スタータモータ76の動
力は、その駆動軸76aに固定された駆動スプロケット
79、従動スプロケット94、ダンパ95、ボス93、
ワンウェイクラッチ83を経て中間軸80に伝わり、さ
らに、クランク軸駆動スプロケット96からチェーン9
7、スプロケット62aを介してクランク軸62に伝わ
り、クランク軸62が回転させられる。つまり、中間軸
80に対するスタータモータ76のクランク軸駆動系
は、駆動スプロケット79、従動スプロケット94、ダ
ンパ95、ボス93、ワンウェイクラッチ83であり、
これらが、スタータモータ76の駆動軸76aから中間
軸80への回転伝達機構とされている。
【0035】次に、ACG77について説明する。この
ACG77は、ケース本体108およびACGカバー1
09とが組まれてなる円筒状のACGケース110と、
このACGケース110と同軸的に配されボールベアリ
ング111a・111bを介して軸回りに回転自在に支
持されたACG軸(発電装置の回転軸)112と、AC
G軸112上にスプライン結合されてACG軸112と
一体回転する、フィールドコイル113およびヨーク1
14からなるロータ115と、ロータ115の外周面に
近接してACGケース110の内面に固定された、ステ
ータコイル116およびステータコア117からなるス
テータ118とを備えている。
【0036】ACGケース110のケース本体108の
右端中央には、ケース本体108の右側に突出する外側
ボス108aと、ケース本体108の内方に突出する内
側ボス108bとが一体に形成され、これらに、ACG
軸112の前記中間軸80への連結用孔108cが形成
されている。この連結用孔108cの内側ボス108b
の内面に前記ボールベアリング111bが接し、また、
このボールベアリング111bの外側(ACG77側)
にシールリング119が装着されている。
【0037】ACG軸112は、中央部のテーパ部11
2aを介して左側が小径部112b、右側が大径部11
2cとなっており、大径部112cの径は、前記中間軸
80のそれと略同じとなっている。前記ロータ115の
ヨーク114は、小径部112bとテーパ部112aに
かけて嵌合されており、小径部112bにワッシャ12
0を介してねじ込まれたナット121により、軸方向へ
移動できないようになっている。
【0038】また、ロータ115のヨーク114の両端
面には、冷却ファン122・122が設けられている。
これら冷却ファン122・122のうち、左側のものは
前記ナット121によって、また右側のものはヨーク1
14にねじ込まれるネジ123によって、それぞれヨー
ク114に固定され、このヨーク114と一体回転する
ようになっている。
【0039】上記構成のACG77は、ケース本体10
8の外側ボス108aの外周にシールリング124を装
着し、外側ボス108aを、前記アッパケース54のA
CG装着口54cに挿入し、かつその内面に嵌合し、A
CGカバー109およびケース本体108に挿入したボ
ルト125をアッパケース54にねじ込むことにより、
アッパケース54に着脱可能に固定されるようになって
いる。このようにしてアッパケース54に固定された状
態で、ACG77のACG軸112は、前記中間軸80
と同軸的、かつ互いに向かい合う双方の連結端部の端面
の間には、僅かな隙間が形成される。そして、ACG軸
112の連結端部の外周には、両軸112・80を実際
に連結し、かつ、中間軸80の急激なトルク変動を直接
ACG軸112に伝えないようにする、前記ダンパ84
が設けられている。
【0040】このダンパ84は、ACG軸112にそれ
ぞれスプライン結合されたガイドリング126およびリ
フタリング127と、これら各リング126・127の
外周にそれぞれ一体に固定された皿バネ128・129
と、ACG軸112に固定されて各リング126・12
7のACG軸112からの抜け止めをなすストッパ13
0とから構成されている。
【0041】図3に示すように、各リング126・12
7の相互の対向面には、それぞれ周方向に等間隔をおい
て、互いに嵌合し合う複数(3つ程度)の凹部126a
・凸部127aがそれぞれ形成され、この凹凸嵌合によ
り両者は一体に回転できるようになっている。各リング
126・127は、ACG軸112上において軸方向に
移動可能とされているが、各皿バネ128・129の外
周縁が相互に当接しているとともに、それぞれが前記ボ
ールベアリング88およびストッパ130に当接してい
ることにより、前述の凹凸嵌合が保持され、かつ、相互
の対向面に僅かな隙間があいた状態で、常時は軸方向へ
の移動が規制されている。
【0042】リフタリング127は、ACG77がアッ
パケース54に固定された状態で、中間軸80の左端部
にスプライン結合されたダンパカム85に嵌合されてい
る。すなわち、図3に示すように、リフタリング127
とダンパカム85の相互の対向面の間には、僅かな隙間
が確保されているが、これら対向面には、それぞれ周方
向に等間隔をおいて、互いに嵌合し合う複数(3つ程
度)の凸部131・凹部132がそれぞれ形成されてい
る。これら凸部131・132の両端は、互いに当接可
能な斜面131a・132aがそれぞれ形成されてい
る。この凹凸嵌合、すなわちダンパカム85側の凹部1
32の斜面132aが、リフタリング131の斜面13
1aに当接することにより、両者は一体に回転できるよ
うになっている。つまり、これによってACG軸112
は中間軸80に連結されている。
【0043】上記ダンパ84は、ACGケース110の
ケース本体108における外側ボス108aの内側に収
納された状態で、ACG軸112上にあらかじめ装着さ
れるものであり、すなわち、ACG77にはダンパ84
が備えられているわけである。
【0044】さて、このようにダンパ84を備えたAC
G77は、クランク軸62の回転が、スプロケット62
a、チェーン97、クランク軸駆動スプロケット96を
経て中間軸80に伝わり、さらに、ダンパカム85から
リフタリング127、ガイドリング126を経てACG
軸112が回転させられる。つまり、ACG77に対す
るクランク軸62のACG駆動系は、スプロケット62
a、チェーン97、クランク軸駆動スプロケット96、
中間軸80、ダンパ84であり、これらが、クランク軸
62からACG77への回転伝達機構とされている。
【0045】上記ダンパ84の作用を説明すると、クラ
ンク軸62に急激なトルク変動が起こると、ダンパカム
85の凹部132の斜面132aとリフタリング127
の凸部131の斜面131aは当接するにとどまらず、
両面131a・132aは互いに滑り、中間軸80とA
CG軸112、すなわち、ダンパカム85とリフタリン
グ127に相対回転が生じる。ダンパカム85は中間軸
80上において軸方向に移動不能であるから、リフタリ
ング127が、各皿バネ128・129の力に坑して、
斜面132aに押しやられてACG77側に移動する。
そして、各皿バネ128・129が、その弾性力にもと
づき弾性変形が停止した時点で、斜面131a・132
aは互いに当接状態となり、つまりダンパカム85の凹
部132にリフタリング127の凸部131が係合し、
ガイドリング126を介してACG軸112に中間軸8
0の回転が伝達する。このように、前記各斜面131a
・132aの当接状態に滑りが生じることで中間軸80
とACG軸112に相対回転が許容され、これによって
クランク軸62(中間軸80)の急激なトルク変動は直
接ACG軸112に伝わらずに緩衝される。
【0046】また、クランク軸62の回転が、一定、あ
るいはスムーズな回転変動状態に戻ると、各皿バネ12
8・129の力によりリフタリング127が中間軸80
側に移動して元の位置に戻り、定常状態で中間軸80の
回転が直接ACG軸112に伝わる。
【0047】なお、ACG77は、ロータ115のフィ
ールドコイル113がACG軸112と一体に回転する
ことにより生じる磁束の変化を、ステータコイル116
により交流電圧として取り出すもので、このように発電
された交流電圧は、図1で示した前記整流器42に送ら
れて直流電圧とされた後、前記シート10の下に収納さ
れた図示せぬバッテリに充電されるようになっている。
【0048】上記のように、クランク軸62の回転が中
間軸80を経てACG軸112に伝達されて作動するよ
うにされた本実施例のACG77を、クランクケース5
7のアッパケース54に装着するには、前述したよう
に、ACGケース110のケース本体108における外
側ボス108aの外周にシールリング124を装着し、
外側ボス108aを、アッパケース54のACG装着口
54cに挿入して嵌合し、ACGカバー109およびケ
ース本体108に挿入したボルト125を、アッパケー
ス54にねじ込む。この際、ACG77を軸回りに少し
回転させて、ダンパ84のリフタリング127とダンパ
カム85の凹凸嵌合を確実に行なう。このようにACG
77をアッパケース54に装着すれば、ダンパ84も同
時にセットされることになる。つまり、ダンパ84があ
らかじめACG77に備えられていることにより、これ
らが1つのアセンブリとされ、したがって、ACG77
およびダンパ84をエンジン8に組み込む作業が、きわ
めて簡単となり、かつ短時間で済む。すなわち、ACG
77およびダンパ84をエンジン8に組み込む作業性の
向上が図られる。
【0049】また、ACG77のダンパ84とスタータ
モータ76のダンパ95は、それぞれ、クランク軸62
によるACG駆動系とスタータモータ76によるクラン
ク軸駆動系とに分けられて独自にそれらの系に配されて
いる。したがって、ACG77のダンパ84はACG7
7に適した特性を有するものに、また、スタータモータ
76のダンパ95は、スタータモータ76の特性に敵し
た特性を有するものに、それぞれ設計することができ、
こうすることにより、エンジン8自体の出力のロスが低
減されてその出力の向上が可能となる。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の自動二輪
車等の車両のエンジンに備えられる発電装置によれば、
クランクケース内に、クランク軸、スタータモータの駆
動軸および中間軸を配し、中間軸に対し、クランク軸、
およびスタータモータの駆動軸を、それぞれ別の回転伝
達機構を介して連結することにより、スタータモータに
よるクランク軸駆動系と、クランク軸による発電装置駆
動系を別々に設け、中間軸の発電装置駆動系にダンパを
介して発電装置の回転軸が連結し、前記発電装置を、前
記クランクケースに着脱可能に固定するとともに、この
発電装置の内部に、前記ダンパを備えたことを特徴とす
るもので、発電装置のダンパがあらかじめ発電装置に備
えられていることによりこれらが1つのアセンブリとさ
れ、したがって、発電装置およびダンパをエンジンに組
み込む作業が、きわめて簡単で、かつ短時間で済むよう
になり、その作業性の向上が図られるといった効果を奏
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例が適用された自動二輪車の全
体側面図である。
【図2】ACG駆動系およびスタータモータ駆動系を示
す断面図である。
【図3】ダンパの断面図である。
【図4】ダンパの作動を説明するための断面図である。
【符号の説明】
1 自動二輪車 8 エンジン 62 クランク軸 62a スプロケット(回転伝達機構) 76 スタータモータ 76a スタータモータの駆動軸 77 ACG 79 駆動スプロケット(回転伝達機構) 80 中間軸(回転伝達機構) 83 ワンウェイクラッチ(回転伝達機構) 84 ACGのダンパ(回転伝達機構) 93 ボス 94 従動スプロケット(回転伝達機構) 95 スタータモータのダンパ 96 クランク軸駆動スプロケット(回転伝達機構) 97 チェーン(回転伝達機構)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クランクケース内に、クランク軸、スタ
    ータモータの駆動軸および中間軸が配され、中間軸に対
    し、クランク軸、およびスタータモータの駆動軸が、そ
    れぞれの回転伝達機構を介して連結されることにより、
    スタータモータによるクランク軸駆動系と、クランク軸
    による発電装置駆動系が各々設けられ、中間軸の発電装
    置駆動系にダンパを介して発電装置の回転軸が連結され
    ており、前記ダンパの上流にエンジン始動装置の駆動力
    が入力されるようにされた自動二輪車等の車両のエンジ
    ンにおいて、前記発電装置は、前記クランクケースに着
    脱可能に固定されるとともに、この発電装置の内部に、
    前記ダンパが備えられていることを特徴とする自動二輪
    車等の車両のエンジンに備えられる発電装置。
JP5921991A 1991-03-22 1991-03-22 自動二輪車等の車両のエンジンに備えられる発電装置 Withdrawn JPH0583896A (ja)

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