JPH0584331A - ラケツトフレーム - Google Patents

ラケツトフレーム

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JPH0584331A
JPH0584331A JP4085147A JP8514792A JPH0584331A JP H0584331 A JPH0584331 A JP H0584331A JP 4085147 A JP4085147 A JP 4085147A JP 8514792 A JP8514792 A JP 8514792A JP H0584331 A JPH0584331 A JP H0584331A
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JP
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fiber
fibers
sheet
composite sheet
racket frame
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JP4085147A
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Tetsuo Matsushita
哲男 松下
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 空洞がなく均質な繊維強化熱可塑性樹脂製ラ
ケットフレームを提供するものである。 【構成】 ラケットフレームの全部又は一部が、強化用
長繊維を実質的に繊維長方向を一方向に引き揃えて配列
した繊維集合体と熱可塑性繊維のシートとからなる複合
シートであって、該熱可塑性繊維が該シートを構成する
強化用長繊維の間に入り込んで交絡一体化している複合
シートを溶融成形してなることを特徴とするラケットフ
レームである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、テニス、バトミント
ン、スカッシュ等に使用するラケットを構成するフレー
ムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年ラケットフレームは、繊維強化樹脂
複合材料製のものがその軽量性、高剛性、高強度、耐久
性等の特徴を生かして主流になってきている。それに用
いられる強化用繊維の形態としては、長繊維、短繊維、
ウィスカー等が、マトリックス樹脂としては、エポキシ
樹脂等の熱硬化性樹脂が主流であるが、一部でナイロ
ン、ポリフェニレンエーテル等の熱可塑性樹脂が使用さ
れている。
【0003】しかしながら従来の技術では次のような問
題点があった。通常、ラケットフレームは炭素繊維の様
な高強度で弾性率の高い繊維で強化された熱硬化性樹脂
からなっており、その場合は、強化用繊維がシート状の
形態に配列した謂ゆるプリブレグを用いて製造されてい
る。熱硬化性樹脂を使用したラケットでは、樹脂の硬化
反応に100〜150℃で60〜120分と長い時間を
必要とするため成形サイクルが長く且つ、大量生産にお
いては多数の金型が必要となりコストが高くなる。さら
には樹脂の粘度が成型の途中で一旦低下するために金型
から樹脂がフローアウトして成形体の表面や内部に空洞
が生じ易く、その補修のための後工程に時間がかかると
もに、設計した強度が出ない結果となることがあった。
【0004】又熱硬化性樹脂の特性として、靱性が劣る
ためコート面との接触による衝撃で樹脂が摩耗したり欠
けたりしやすく、外表面に傷がつくとその部分に応力が
集中しクラックが発生しやがてはフレームの破損となる
欠点がある。ラケットフレームの重要な特性の一つであ
る振動減衰性を追求すると熱硬化性樹脂の剛性の高い特
徴がフレームの性能に現われて腰が強くて重いフレーム
となり実用上その使用には限界があった。
【0005】又一方熱可塑性樹脂をマトリックスとして
用いた場合は、強化用繊維として主に短繊維が使用さ
れ、射出成型法により製造されるが、強化用繊維の長さ
が短いためにフレームの剛性と強度が低く、それを補う
為にフレームの断面積が大きくなったり肉厚が厚くなっ
て重量が重くなる傾向にあり、打球面が大きくて且つ軽
量のラケットフレームを提供することは困難であった。
【0006】又、近年強化用繊維として長繊維を使用し
た熱可塑性樹脂製のラケットフレームも一部に見られ、
熱可塑性樹脂の有する靱性の高さを反映して、従来の熱
硬化性樹脂製ラケットフレームでは達し得なかった耐衝
撃性、振動減衰性などの特性が発現できるものと期待さ
れている。この長繊維強化熱可塑性樹脂製ラケットフレ
ームの成型材料としては、強化用長繊維とマトリックス
樹脂となる熱可塑性長繊維を引き揃えた(特開昭60−
56545号公報)又は混繊(特開昭60−20903
3号公報)した繊維束を組紐形態としたものや、すだれ
状の形態にしたもの、あるいは緯糸に強化用長繊維又は
上記の強化用長繊維と熱可塑性長繊維を引き揃えた、又
は混繊した繊維束を使用し、緯糸に熱可塑性長繊維を使
用して製造した織物(特開昭60−28543号公報)
などの比較的ドレープ性の良い形態の材料が使用され
る。しかしこれらのうちすだれ状や織物形態のものは、
比較的厚いシート状物しかできないためにラケットフレ
ーム成形時にこれらの形態の材料を金型に装着する際に
金型の内側の湾曲部に沿った材料の部分に皺や繊維配向
の乱れが生じ成型したラケットフレームのこの部分に強
い応力が加わった時に繊維が座屈して破壊し易くなる。
そのため金型の湾曲に沿っての材料の形態の追従性が良
好で成型体に皺や繊維の配向の乱れが生じにくい組紐形
態の材料が積層の簡便さともあいまって多く使われてい
る。
【0007】これらの材料を使用したラケットフレーム
は、基本的には長繊維強化熱硬化性樹脂のプリプレグの
場合と同様に内圧又は外圧成形法により賦形成形される
が、金型での加熱成形時に賦形と同時に、熱可塑性繊維
を溶融して強化用繊維間に含浸させる必要があり、この
点が金型に着装前の材料(プリプレグ)の段階で強化用
繊維にすでに樹脂が均一に含浸している熱硬化性樹脂の
場合と大きく異なる点である。
【0008】強化用繊維にマトリックス樹脂を均一に含
浸させることはラケットフレームの強度、剛性などの物
性面から極めて重要なことでこの良し悪しがフレームの
性能、品質や製造時の歩留まりに反映される。しかしな
がら熱可塑性樹脂の溶融粘度は、モノマー、プレポリマ
ー状態にある熱硬化性樹脂の粘度と較べて極めて高いた
め樹脂を均一に溶融流動させて斑なく且つ均一に強化用
繊維間に含浸することは難しい。
【0009】上記の従来のラケットフレーム成形用材料
の編組形態あるいは、すだれ、織物形態にある強化用繊
維は集束した繊維束の状態で存在し且つ互いにその位置
が拘束された動きにくい状態にあるための熱可塑性繊維
を溶融した樹脂を強化用繊維間に均一に斑なく含浸させ
ることは難しく、賦形成形時の加熱温度や圧力を高くし
たり、加熱時間を長くする必要があった。そのために生
産性が低下すると共に高温高圧に耐える高価な内圧チュ
ーブ材料などを使用する必要があるためコストアップに
なったり、マトリックス樹脂の分解が生じて成形体の物
性が低下するなどの問題があった。
【0010】又更には上記のごとく強化用繊維が互いに
拘束されて集束した状態にあるため成型中に熱可塑性繊
維樹脂の溶融拡散にともなって強化用繊維が移動し開繊
して均一化することが困難なため成形体中でも強化用繊
維がまとまった束の状態で存在する強化用繊維リッチな
部分と強化用繊維の少ない樹脂リッチの部分が共存し
た、即ち強化用繊維含有率の斑が大きな成形体となり製
品の物性の低下やバラツキの原因になっていた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】樹脂の含浸性が良好
で、且つ成形性にすぐれた、繊維配向の乱れが生じにく
い軽量で強度、剛性が高いラケットフレームを提供する
ものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明のラケットフレー
ムは、その全部又は一部が、強化用長繊維を実質的に繊
維長方向を一方向に引き揃えて配列した繊維集合体と熱
可塑性繊維のシートからなる複合シートであって、該熱
可塑性繊維が該複合シートを構成する強化用長繊維の間
に入り込んで交絡一体化されている複合シートを溶融成
形してなることを特徴とするラケットフレームである。
【0013】用いる複合シートの詳細は特開平3−47
73号公報に記載されているが好ましい態様の複合シー
トの製造方法の一例を示すと次の様である。即ち、熱可
塑性長繊維を切断して得た短繊維を液中に分散せしめ、
分散体を抄紙して繊維がランダムに配向した熱可塑性繊
維シートを作る。一方強化用長繊維を平面状に一方向に
引き揃えたシートを別に準備しこのシートの上面と下面
に熱可塑性繊維シートを配置し強化用長繊維シートをサ
ンドウィッチ状にはさむ。次いでこのサンドウィッチ状
シートの上面及び下面から水噴流体をあてて熱可塑性繊
維シートを構成する短繊維を強化用長繊維シートを構成
する強化用長繊維間の中に入りこませて交絡一体化した
複合シートを得る。
【0014】本発明の複合シートを構成する強化用長繊
維のシートは、強化用長繊維を実質的に繊維長方向を一
方向に引き揃えて配列されていることが必要である。即
ち、繊維強化樹脂複合材料においてその機械的性能は繊
維長方向で最も顕著に発現する。従って強化用長繊維
は、それぞれの繊維長方向が揃っているほど効率よく機
械的性能を発現できるからである。
【0015】本発明において、「実質的に繊維長方向を
一方向に引き揃えて配列した」とは、シート全体として
の平均化された繊維長方向に対してそれぞれの繊維がほ
ぼ平行に並んでいることを意味する。強化用繊維として
は、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、炭化硅素繊
維、アルミナ繊維など公知の高強度、高弾性率繊維が単
独又は組み合わせて用いられるが、強化効率、軽量化の
観点から炭素繊維が最も好ましく用いられる。
【0016】又複合シートを構成するもう一方の熱可塑
繊維シートは、熱可塑性短繊維をランダム又は一方向に
ルーズに配置することによって形成したものか、熱可塑
性長繊維を蛇行又はスワール状に配置したもののいずれ
かを用いることができる。熱可塑性繊維は、強化用長繊
維シートとの交絡一体化のし易さ、得られる複合シート
の柔軟性などから繊維自体の剛性が低い物が好ましく、
用いる重合体原料の種類によって変わるが繊維の直径は
一般的には200μ以下、好ましくは100μ以下、さ
らに好ましくは50μ以下が良い。又短繊維を用いる場
合は、その長さは、100cm以下、好ましくは10c
m以下、さらに好ましくは、5cm以下がよく0.1c
m以下では、強化用長繊維シートに絡みにくいので好ま
しくない。
【0017】熱可塑性繊維の重合体原料としては、例え
ば、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、アク
リル樹脂、ポリオキシメチレン、ポリカーボネート、ポ
リフェニレンエーテル、ポリスチレン、ポリエーテルケ
トン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスル
ホン、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルイミド
などの重合体を用いることができる。これらは繊維中で
アロイになっていても良く、又効果を損なわない限り2
種類以上の熱可塑性繊維を混用しても良いが、成型温度
及び成型体の物性の面からナイロン−6、ナイロン−6
6又はポリエステル(ポリエチレンテレフタレート)な
どが好ましい。
【0018】複合シート中の全繊維の容量に対する強化
用繊維の容量比率(体積含有率を表し以下Vfと略す
る)はラケットフレームの必要とされる物性、組み合せ
る強化用繊維と熱可塑性重合体の種類にもよるが一般的
には、30〜70%の範囲が好ましく、さらに好ましく
は、40〜60%の範囲である。強化用繊維として長繊
維を使った熱可塑性樹脂ラケットフレームの特徴は、振
動減衰性が優れていること即ち、打球の振動を素早く吸
収し安定した打球を確保すると共に、振動が手に伝わり
にくいために謂ゆるテニスエルボーの防止に効果がある
こと及びストレスクラックに強く、耐衝撃性に優れてい
るためにラケットがコート面と接触した場合やラケット
を落とした場合に傷が付き難く、たとえ傷が付いてその
部分に応力が集中しても傷が進展してクラックが発生し
たり、フレームを構成する強化用繊維の積層プライ間が
剥離したりし難く耐久性に優れている。
【0019】上記の一般的な特徴に加えて、本発明のラ
ケットフレームは、用いる複合シートが強化用長繊維を
開繊して実質的に一方向に引き揃えて平面状に配列した
シートの繊維の間に、熱可塑性繊維のシートを構成する
繊維が屈曲して入り込み強化用長繊維と交絡一体化した
形態のものであるため複合シートの柔軟性が大きく、剛
性が小さいこと、且つ複合シートの製造工程においてシ
ートに流体噴流を作用させるために強化用繊維が流体噴
流のエネルギーによって開繊作用、揉み作用を受けると
ともに、強化用繊維と熱可塑性繊維に付着している集束
剤やサイジング剤の一部または殆どが必然的に除去され
ることによっても柔軟でドレープ性に富んだ複合シート
となっているためラケットフレーム成形時に、複合シー
トを金型に装着する時、複合シートに皺が入り難く金型
の湾曲した形状に添ってフィットして無理なく装着でき
るため強度の低下やバラツキの少ないラケットフレーム
である特徴を有する。
【0020】更に、本発明のラケットフレームは、他の
二つの大きな利点、即ち用いる複合シートが強化用長繊
維の間に熱可塑性繊維が入り込んで交絡一体化した複合
シートであることによりラケットフレーム成形時に加熱
溶融した熱可塑繊維樹脂が、強化用繊維シートの繊維の
間に容易に且つ均一に斑なく含浸する利点、及び複合シ
ート中の強化用長繊維が(熱硬化性樹脂プリプレグの場
合の強化用繊維の様に)、既に実質的に繊維長方向を一
方向揃えて配列したシート状となっているために強化用
長繊維が均一に分布したVf斑の小さいラケットフレー
ムである利点を有する。
【0021】上記の樹脂の含浸性に優れる利点は、ラケ
ットフレーム成形時の温度、圧力、時間が低温、低圧、
短時間で可能なことにつながり、これはひいては熱可塑
性樹脂の熱履歴による分解が少いために高い物性の成形
体が得られること、又高温、高圧に耐える高価な内圧チ
ューブ材料を使用する必要がなく且つ短い成形サイクル
で成形できることで成形コストの低減を可能とする。
【0022】即ち、柔軟性、ドレープ性に優れ且つ樹脂
の含浸性に優れた本発明の複合シートを用いることによ
り、成形時ラケットフレームの金型の湾曲した形状に良
くフィットし、金型の凸凹部分あるいは段差部分のすみ
ずみまで均一に樹脂が含浸した強化用繊維がいきわたっ
て空洞のない均一なVfを有する低コストで高品質のラ
ケットフレームが安定して得られる。
【0023】ラケットフレームを得るうえで、複合シー
トの柔軟性、ドレープ性を損なわない程度に、例えば、
複合シートに熱を加えて、あるいは加えずにプレスやプ
レスロールなどの手段で圧密化して使用しても良い。ラ
ケットフレームの断面は、中実または中空形状であり前
者は主として発泡体の芯材のまわりに複合シートを巻き
付けたものを金型に装着し加熱成型時に発泡体が発泡す
る時の圧力で加圧して複合シートを金型内壁面に押圧す
ることにより賦形成形したものあり、後者は加圧用の耐
熱性チューブ(例えば、シリコンゴム、フッソゴムなど
の大きな伸びを有するゴムチューブやポリイミド、アラ
ミドなどの耐熱性重合体のチューブなど)のまわりに複
合シートを巻き付けたものを金型に装着し、加熱成形中
にチューブを空気などの流体で内側から加圧して複合シ
ートを金型内壁面に押圧することにより賦形成形する。
ラケットフレームの軽量化、成形時の積層作業の簡便さ
などから後者の方法が好ましいがラケットフレームの形
状によっては、両者の方法を組み合わせて成型すること
も出来る。
【0024】成形に際して発泡体またはチューブに複合
シートを巻き付けて積層する方法は特に限定されるもの
ではなく、例えば、幅の広い複合シートをシートワィン
ディング法で巻き付ける方法、テープ状の複合シートを
テープワィンディング法で巻き付ける方法、あるいは積
層の簡便さなどから複合シートを円筒形の組紐状に加工
してからそれを発泡体またはチューブに挿入しても良
い。
【0025】組紐とは製紐機で製造した紐類の総称をい
うが、軸に対して相反する2方向に交錯するシート群が
集合して紐を形成するものであり、各シート群は互いに
交錯しながら一定角度で軸に対して斜め方向に配向して
おり、このような組紐は、湾曲した金型に装着した場合
シート自身が配向方向をずらすことによって湾曲した状
態となり金型形状に沿って無理なくフィットするもので
ある。
【0026】複合シートの組紐は、幅の狭い複合シート
を用いて製紐機で加工することによって得られるが、こ
のとき複合シートに撚がかからないように注意した方が
良い。組紐に用いる幅の狭い複合シートは、複合シート
製造時に始めから必要なサイズの幅に強化用長繊維を一
方向に引き揃えたものを用いて製造しても良いが、生産
効率の面から一旦幅の広い複合シートを製造してから、
それを強化用長繊維の引き揃え方向に平行に裁断(スリ
ット)して必要な幅のテープ状の複合シートとした方が
好ましい。
【0027】この場合の複合シートは、シェアー式のカ
ッターや超音波式のカッターを用いてシートを送りなが
ら順次裁断することによって得ることができるがその時
スリッターの刃やシートを加熱して複合シートの熱可塑
性繊維を溶融又は軟化しながら裁断することもできる。
また別の方式として例えば一旦ロール形状に巻き取った
複合シートをそのまま必要な幅に輪切りに切断すること
によって得ることも可能である。
【0028】それらが可能なのは、本発明のラケットフ
レームを製造するための複合シートは、強化用長繊維を
一方向に引き揃えて配列したシートに熱可塑性繊維が入
り込んで交絡一体化したシートであるため、使用形態に
合せて裁断しても裁断面がほつれたり、乱れたりまた強
化用長繊維や熱可塑性繊維が脱落したりすることがなく
裁断した複合シートが一体形状を保つことができるこ
と、即ちシートの形態保持性と取扱い性に優れているか
らである。
【0029】組紐に用いる複合シートの幅は、特に限定
されるものではなく、ラケットフレームの設計、即ちフ
レームの断面の大きさ、剛性、強度などから要求される
組紐の径、強化用繊維の配列角度、シートの打ち込み本
数などから決定されるが、一般的には、3mmから10
mmの幅のものが、好適には、5mmから7mmの幅も
のが用いられる。
【0030】組紐にした時のテープ状複合シートの組み
角度も特に限定されるものではなくラケットフレームの
設計条件や複合シートの幅によって決定されるが一般的
には、例えば複合シートの幅が5mmから7mmの場合
は、20°から35°の角度が用いられる。ラケットフ
レームの剛性、強度は、用いる複合シートの強化用長繊
維の種類や配向角度(積層角度)、強化用長繊維Vfに
より任意に調節可能であるが、組紐のみではそれを構成
する強化用長繊維自体が有角度に配列しているためラケ
ットフレームの管軸方向の強度が不足する場合がある。
その場合は、強化用繊維を一方向に引き揃えた複合シー
トを管軸方向に平行に配置して組み合わせて用いること
ができる。
【0031】
【実施例】以下実施例により本発明を説明する。
【0032】
【参考例1】ナイロン6重合体を紡糸して、770デニ
ール/770フィラメントの長繊維を得た。この長繊維
を多数本集めてギロチン式カッターで10mmの長さに
切断して短繊維を得た。次いでこの短繊維を水中に投入
しポリアクリルアマイドを加えてスラリー液として20
0メッシュの金網上で連続的に抄造して目付け33g/
2 の抄造シートを得た。
【0033】また別にポリアクリロニトリル系炭素繊維
(新旭化成カーボンファィバー社製、ハイカーボロン
1.2Kf)130本をクリルから連続的に引きだし炭
素繊維が一方向に引き揃った目付け100g/m2 の集
合体としその上面と下面に上記の目付け33g/m2
抄造シートを配置して、炭素繊維集合体をサンドウィッ
チ状にはさんだ。このサンドウィッチ状シートを200
メッシュの4m/分の速度で移動する金網ネット上に乗
せ、このサンドウィッチ状シートの表と裏側から5mm
間隔で等間隔に並んだ直径0.2mmのノズル500個
を有し、ネットの幅方向に5mmの往復運動を150c
pmで行う水噴出装置にて30Kg/cm 2 の水圧の水
流を垂直にあてナイロン6短繊維が炭素繊維間に入り込
んで交絡一体化した総目付けが166g/m2 で炭素繊
維のVfが50%の複合シートを得た。この様にして得
られた複合シートを110℃の熱風乾燥機中で2時間乾
燥させた。
【0034】
【参考例2】抄造シートの目付けを50g/m2 及びク
リルから引き出す炭素繊維の本数を195本とし炭素繊
維シートの目付けを150g/m2 とした以外は参考例
と同じ方法で総目付け250g/m2 で炭素繊維のVf
が50%の複合シートを得た。
【0035】
【実施例1】参考例1の複合シートを炭素繊維の配列角
度が0°,20°,45°になる様に裁断した。このシ
ートを外径10mmφで肉厚1mm、長さ2mのシリコ
ンゴムチューブにシートワィンディングの要領で内側か
ら配列角度45°,20°,0°のシートを各々5,
3,2プライ捲きつけラケットフレーム金型に装着し
た。
【0036】この金型を250℃に加熱したホットプレ
スではさんでシリコンチューブの両端より10kg/c
2 の空気圧をかけ、35分間放置した後金型を冷却プ
レスに移し空気圧をかけたまま10分間冷却しプレスよ
り金型をとり出すことによりラケットフレームを成形し
た。このラケットフレームはフレームの湾曲部に皺は殆
どなく、樹脂の未含浸部分及び空洞のない、炭素繊維間
にナイロン6樹脂が均一に含浸したものであった。
【0037】
【実施例2】参考例1の複合シートを炭素繊維の配列方
向と平行に裁断して繊維配列角度が0°で幅が25mm
のテープ状の複合シートを得た。このテープ状シートを
実施例1で用いたのと同じシリコンゴムチューブにテー
プをテープワィンディングの要領でオーバーラップや目
すきがない様に注意して、捲き付け、角度が積層プライ
の第1,3,5,7層目がプラス方向、第2,4,6,
8層目がマイナス方向になる様に合計で8プライ捲きつ
けラケットフレーム金型に装着し実施例1と同様な方法
でラケットフレームを成型した。
【0038】このラケットフレームは、実施例1と同様
にフレーム湾曲部に殆ど皺のない炭素繊維間にナイロン
6樹脂が均一に含浸したものであった。
【0039】
【実施例3】参考例2の複合シートを連続的に繰り出し
ながらシェアー式スリッターで炭素繊維の配列方向と平
行にスリットし幅6mm及び幅5.3mmのスリットし
た2種類の複合シートを得た。このスリットした複合シ
ートは裁断面のほつれ、乱れや繊維の脱落はなかった。
【0040】この2種類のスリット複合シートを製紐機
にてシートに撚がかからない様にして16本組のアジロ
目の円筒状の組紐とした。この時スリット複合シートの
組み角度は25°で組紐の内径(ゲージ)は幅6mmの
場合は14.0mmφ、幅5.3mmの場合は、11.1
mmφであった。この様にして得た組紐を実施例で1で
用いたのと同じサイズのシリコンゴムチューブの外側
に、第1層、第2層目として、幅5.3mmのもの、第
3層目として幅6mmのものを被せ組紐が合計3プライ
となる様に配置した。
【0041】次いでこの組紐を3プライ被せたシリコン
チューブをラケットフレーム金型に装着し実施例1と同
様な方法でラケットフレームを成形した。得られたラケ
ットフレームは、フレーム湾曲部に皺は全く観察され
ず、且つ炭素繊維の配列乱れのない、炭素繊維間にナイ
ロン6樹脂が均一に含浸したVf斑の少いものであっ
た。
【0042】
【比較例】比較例1で用いた12kfの炭素繊維ヤーン
1本と770デニール/770フィラメントのナイロン
6繊維ヤーンを6本引き揃えたものを各々空気ジエット
で開繊して混合し2種類の繊維が混繊した炭素繊維Vf
が50%の繊維束を得た。この繊維束を製紐機にて24
本組みのアジロ目の同筒状の組紐とした。この時繊維束
の組み角度は25°で組紐の内径(ゲージ)は15.8
mmφであった。
【0043】この組紐を実施例3と同様にして組紐とし
て3プライをシリコンチューブに被せた後、金型に装着
してラケットフレームを得た。このラケットフレーム
は、フレーム湾曲部には皺は観察されなかったが、炭素
繊維の配列が乱れて蛇行しており又一部に炭素繊維間に
ナイロン6樹脂が完全に含浸していない部分があり且つ
炭素繊維の分散が悪く炭素繊維のリッチな部分、樹脂が
リッチな部分即ち炭素繊維のVf斑の大きいものであっ
た。
【0044】
【発明の効果】本発明の複合材料製ラケットフレーム
は、従来の材料より製造したものに比較して、強化繊維
への樹脂の含浸が均一で、空洞がなく均質性の高い、強
度バラツキの少ないものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ラケットフレームの全部又は一部が、強
    化用長繊維を実質的に繊維長方向を一方向に引き揃えて
    配列した繊維集合体と熱可塑性繊維シートからなる複合
    シートであって、該熱可塑性繊維が該複合シートを構成
    する強化用長繊維の間に入り込んで交絡一体化している
    複合シートを溶融成形してなることを特徴とするラケッ
    トフレーム。
JP4085147A 1991-04-12 1992-04-07 ラケツトフレーム Withdrawn JPH0584331A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4085147A JPH0584331A (ja) 1991-04-12 1992-04-07 ラケツトフレーム

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8004691 1991-04-12
JP3-80046 1991-04-12
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0739609A (ja) * 1993-07-27 1995-02-10 Konan Ra 繊維強化熱可塑性樹脂複合材ラケットの製造方法
JP2013172915A (ja) * 2012-02-27 2013-09-05 Yonex Co Ltd テニスラケット及びテニスラケットの製造方法

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