JPH0587808B2 - - Google Patents

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JPH0587808B2
JPH0587808B2 JP58501553A JP50155383A JPH0587808B2 JP H0587808 B2 JPH0587808 B2 JP H0587808B2 JP 58501553 A JP58501553 A JP 58501553A JP 50155383 A JP50155383 A JP 50155383A JP H0587808 B2 JPH0587808 B2 JP H0587808B2
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cells
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Uirubaa Ai Kei
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SmithKline Beecham Corp
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Description

技術分野 この発明は、液晶、同調自在複屈折フイルタに
関し、特に積層した複屈折液晶セルを含む電気的
に同調できるフイルタに関する。
背景技術 複屈折フイルタの原理は、フランスの天文学者
リヨー(Bernard Lyot)によつて1933年に初め
て示唆された。リヨーは約5オングストロームの
1/2帯域幅を有するフイルタを作つて、それを太
陽コロナの単色光での写真撮影に利用した。リヨ
ー型のフイルタは、各々が複屈折セル、すなわち
リターダと、偏光子からなる素子を積層したもの
からなる。リヨー型のフイルターをさらに詳しく
検討するためには、発明の名称「無スリツト式ス
ペクトル光度計」なるベルナルド・リヨーによる
1955年9月20日付け米国特許第2718170号を参照
されたい。
複屈折セルは、それらの屈折率、従つて透過す
る光の伝播速度が素子を通過する方向によつて変
わるという性質をもつている。そのような材料は
異方性であると言われる。偏光ビームは複屈折セ
ルを透過するとき、ビームは通常光線と異常光線
と呼ぶ2つの直交する偏光成分に分解し、それら
光線はビームの伝播方向に存在する2つの屈折率
に反比例する速度で伝播する。これら2つの光線
は複屈折セルを異なる位相角で出る。合成ビーム
は、一般に楕円偏光されると呼ばれる。
楕円偏光されたビームは偏光子を透過すると
き、偏光子の偏光面における電気的ベクトルをも
つたビームの成分だけが偏光子を透過する。2つ
の成分ビームは次に干渉する。そして合成ビーム
の強さは成分ビームの相対的位相角の関数であ
る。複屈折と複屈折材料を通る光路との積が大き
い程、位相角の移動は大きくなる。
遅速光線が高速光線に遅れ位相角90°で出ると、
2つのビームは全体的に干渉してビームの強さは
零になる。遅速光線が高速光線に遅れ位相角180°
または180°の数倍の位相角で出る場合には、2つ
の光線は積極的に干渉して、ビーム強度の減少は
ない。
複屈折セルの光軸が偏光子の平行偏光面からそ
の両側で45°の方向に向いていると仮定すると、
成分ビーム間の位相角度差は、楕円で伝播するビ
ームの方向における屈折率の差、複屈折Δn、複
屈折材料の厚さd、および光の波長λの関数であ
る。従つて、相対位相角は次式で表わされる: α=2πdΔn/λ (1) 第2の偏光子を透過する光の強さは、吸収損失
を無視すると次式で表わされる: I=1−sin2(πΔnd/λ) (2) 積Δndは遅れと呼ばれる。遅れがMλ(Mは整
数)に等しいと、強さは1になる。遅れがNλ/2 (Nは奇数)と等しいと、通常光線と異常光線と
は破壊的に干渉して強さは零になる。Δndを一定
に保ち、波長を変えると、強度は周期的に変わ
る。設計波長におけるMの値は素子の次数と呼ば
れる。
リヨーのフイルタは複数の複屈折素子を使用す
ることによつて作られ、その厚さは幾何学的に連
続して増し、その比は2である。リヨーのフイル
タ素子は石英で作られた、そして互に平行で光線
に垂直な面を有し、それらの光軸は各セルの間に
はさまれた偏光子の偏光面と45°の角度を形成す
る。そのような積層した複屈折素子に光線を通過
させることによつて、各素子は異なる次数の遅れ
を与えるが、各素子の遅れが設計波長の整数倍で
あるという制限を受ける、狭帯域パス・フイルタ
は高解像度用に適するように作ることができる。
リヨーのフイルターの欠点は、非常に高価なこ
と、そして単一の振動数で使用するように設計さ
れたこと、従つて極めて限定された同調能を有す
ることである。一方、多くの用途は同調可能な狭
帯域幅フイルタの使用を必要とし、広範囲に同調
できるリヨー・フイルタの作製が試みられてき
た。リヨー自身も、フイルタの温度を変えること
によつて透過したバツドの中心を移動させること
が可能であることを示唆した、そしてこれは確か
に同調能を限定しなかつた。
複屈折性Δnまたは厚さdを変えることによつ
て遅れを変えると、屈折が最大になる波長が変わ
る。石英、方解石または雲母のような大部分の複
屈折材料では、複屈折性を変えることより厚さを
変えることの方がはるかに容易である。バビネ−
ソレイユ補正板は2つのくさび形石英板からなる
一般に使用されている複屈折素子である。互にず
らせることによつて、有効厚さが変わり、それに
よつて遅れが生じる。材料によつては複屈折性を
変えることもできる。これは、可変リターダとし
て応力を加えたポリマー・フイルムを利用するこ
とによつて達成された。可変複屈折性は、強い電
界(普通数千ボルトを必要とする)を印加するこ
とによつても殆んど全ての液体に誘導することが
できる。カー・セル(Kerr cell)はそのような
装置である。可変複屈折性は、また強い電場を印
加することによつてある種の強誘電体結晶の誘導
することができる。
これらのフイルタは全て大型で余りにも複雑過
ぎるか、または非常に高価である。その結果、リ
ヨー・フイルタの全く少ししか変わつていないも
のが長年に渡つて開発されたけれども、それらは
全て高価が許容される場合の用途に限定されてき
た。有用な解像度、低迷光比および広度の同調性
を有する比較的低コストのリヨー・フイルタはこ
れまでに得られなかつた。
発明の開示 本発明により、リヨー型装置における可変リタ
ーダとして零捩れ(ゼロ、ツイスト)ネマテイツ
ク相の液晶セルを使用した中位の狭帯域の同調自
在、複屈折フイルタが開示される。これらのフイ
ルタは、プリズムおよび格子モノクロメーターと
競争する価格に対して分析的に有用なレベルの解
像および迷光比を得ることができる。その上、こ
れらの複屈折フイルタは、そのセルに適当な電圧
を印加することによつて透過および(または)不
透明にすることができる。従つて、可動部品なし
に二重光束計器を作ることができる。このフイル
タに必要な電力は無視できると共に、1立方イン
チ以下の体積の有用なフイルタを設計することが
できる。これらの性質は、そのようなフイルタを
マイクロプロセツサー制御に理想的に適したもの
にする。
要約すると、そのようなフイルタは積み重ねに
配列された複数の複屈折液晶セルからなり、各セ
ルは正の誘電異方性をもつた零捩れ(ゼロ、ツイ
スト)ネマテイツク相の液晶材料と、積み重ね内
の各セルと、最初および最後のセルの前と後との
間の偏光子を含む。平行ビームがセルの積み重ね
に向けられ、射出ビームが利用および検出され
る。セルの次数を慎重に選択することによつて、
フイルタは単一波長で高レベルの解像度にするこ
とができると共に、比較的高レベルの解像度と低
迷光比を有することができる。全てのセルは電気
的の並列に接続することができ、透過波長はそれ
ぞれのセルに電圧を印加することによつて比較的
広範囲に変えることができる。セルの1つは、セ
ルの透過および不透過を交互にする変調器として
使用することができる。
従つて、本発明の目的は、液晶、同調自在複屈
折フイルタを提供することである。
本発明の別の目的は、積層した複屈折液晶セル
を含む電気的に同調させるフイルタを提供するこ
とである。
さらに本発明の目的は、リヨー型装置における
可変リターダとして零捩れ、ネマテイツク相の液
晶セルを使用した中位狭帯域、同調自在の複屈折
フイルタを提供することである。
本発明の別の目的は、分析的に有用なレベルの
像解度および逆光比を有する液晶、同調自在複屈
折フイルタを提供することである。
さらに本発明の目的は、プリズムおよび格子モ
ノクロメーターと競争するコストを有する液晶、
同調自在複屈折フイルタを提供することができ
る。
本発明の別の目的は、セルに適当な電圧を印加
することによつて、透過および(または)不透明
にすることができる液晶、同調自在複屈折フイル
タを提供することである。
さらに本発明の別の目的は、移動部品をもたな
い二重光束フイルタ計器を提供することである。
さらに本発明の目的は、マイクロプロセツサー
制御に理想的に適した液晶、同調自在複屈折フイ
ルタを提供することである。
本発明のその他の目的、特徴および付随する利
点は、添付図面(類似の数字は類似の部品を表わ
す)と共に、本発明に従つて作製した望ましい実
施態様の詳細な説明から当業者に明白となるであ
ろう。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の教示に従つて作製された液晶
セルの横断面略図;第2a図〜第2d図はリヨー
型フイルタの操作を説明するのに有用な一連の波
形である;第3図は本発明の教示に従つて作製さ
れたフイルタを利用した単一ビーム計器の横断面
略図;第4図は本発明の教示によつて作製された
二重ビーム・フイルタの横断面略図;そして第5
図〜第11図は第4図のフイルタ系を使用した
種々の二重ビーム計器の横断面略図である。
発明を実施するための最良の形態 リヨーによれば、各々が異なる次数の遅れを発
生するが、各々の遅れが設計波長の整数倍である
という制限を受ける一連の複屈折素子を重ねるこ
とによつて、その積み重ねはこの波長で高透過率
を有し、近くの波長で低透過率をもつことができ
る。リヨーによれば、それら複屈折素子の厚さは
幾何数列で増し、その比は2に等しい。そのよう
なフイルタおよびその結果は米国特許第2718170
号に開示されている。
リヨー型フイルタのリターダとしてネマテイツ
ク相、零捩れ、液晶セルを利用することが本発明
の特徴である。そのように利用すると、フイルタ
はセルに印加された電圧を変えるという簡単な手
段によつて比較的広範囲に渡つて同調できるよう
になる。しかしながら、液晶セルのリヨー型フイ
ルタへの応用を説明する前に、セル自身の適用で
きるパラメーター、およびリヨー型フイルタへの
使用に適するフイルタの製造時の考慮事項を理解
する必要がある。
図面、特に第1図を参照すると、本発明に従つ
て作製した液晶セル10が示されている。セル1
0は、第1の透明板12と第2の透明板13(こ
れらはガラス製が望ましい)の間にはさまれた液
晶材料の薄い層11からなる。透明板12と13
との間隔、従つて液晶層の厚さは適当なスペー
サ、望ましくは複数のガラス繊維14によつて決
定される。透明板12と13の内表面はそれぞれ
透明導電層16,17、およびそれぞれ透明アラ
イメント層18,19でコーテイングされてい
る。導電層16,17はそれぞれリード線22,
23に接続される。
リヨー型フイルタに使用するために、液晶材料
11は正の誘電異方性をもつたネマテイツク相型
のものである。液晶材料11の最も重要な性質は
吸収、複屈折、粘性、誘電異方性およびネマテイ
ツク相の温度範囲である。種々の適当な材料が技
術的に知られている。トランスシアノ、アルキ
ル・ビフエニル同族体の混合体が液晶デイスプレ
イに最も広く使用されている材料の1つである。
他の利用できる材料は純粋のトランスシアノ、プ
ロピル・フエニル・シクロヘキサンである。他の
利用できる材料はプロピルと、ペンチルと、ヘプ
チル・シアノ・フエニル・シクロヘキサンのモル
比が2.1:1.6:1の共晶混合物である。
理想的には、無視できる吸収、高複屈折、低粘
度、高誘電異方性、および広温度範囲のネマテイ
ツク状態を示す液晶材料が望ましいが、1つのパ
ラメーターが優れると、必然的にもう1つのパラ
メーターが悪くなるという理論的理由がある。
吸収性を考慮すると、液晶混合体は許容できる
透明である波長間隔内のみの複屈折フイルターに
使用できることは明らかである。液晶材料11の
二色性についての制限はそのように明らかでな
い。二色性は通常光線と異常光線との吸光度の差
として定義される。そして複屈折素子の短波長挙
動への限度として作用する。二色性は、液晶セル
から出て偏光子に入射する通常光線と異常光線と
が不等な強さをもたらす。従つて、これらの光線
は全体として決して干渉できない。その結果、遅
速スペクトルの振幅は減少する。二色性は液晶分
子に内在する。屈折異方性および誘電異方性をも
たらす分子構造は二色性を与えることが期待され
る。その上、高複屈折程、高二色性が期待され
る。
正確に言つて、与えられた用途においてどんな
二色性が耐えられるかは、考慮する必要のあるフ
アクターである。二色性は最も厚い複屈折セルに
おける遅速コントラストを殆んど常に減じる。二
色性は複屈折の増大と共に増すから、所定の液晶
材料の選択には妥協しなければならないことは明
らかである。
複屈折性は、光線のEベクトルが液晶セルの光
軸に平行および垂直である光線で測定された屈折
率の差として定義される。2種類の複屈折性、す
なわち前に定義した主複屈折性Δnと、見掛けの
複屈折性Δn′(これは後で詳述するように、Δn、
印加電圧、電場または壁の力によつてもたらされ
るセル・プレートに対する液晶デイレクタの傾斜
の関数である)との差異を生じさせることが適切
である。いずれの場合においても、見掛けの複屈
折性は、セル10を平行な偏光子の間に配置し、
偏光ビーム面に対し45°の面における層18,1
9によつて画定される分子デイレクタで得られる
スペクトルから計算することができる。かく得ら
れたスペクトルをここでは遅れスペクトルと呼
ぶ。
波長λの関数としての標準化(吸収および反射
の損失を補正した)透過率TRの式は次式で表わ
される: TR=1−sin2(πΔn′d/λ) (3) Δn′d/λ=Mのとき最大となり、Δn′d/λ=
(2N−1)/2のとき最小となる(ここでMおよ
びNは整数である)。
遅れの程度はMによつて定義、説明される。こ
の程度はセルに電圧を印加することによつて容易
に確認することができる。普通、Δn′をほぼ零に
下げるには16ボルトで十分である。そして遅れ
Δn′dが零に近づく。電圧を徐々に下げて行き、
透過率の振幅数によつてMが同定される。
粘性の性質に関しては、ここでは印加される電
圧が変わるので粘性はセルの応答時間に影響を与
えるということを言うだけで十分である。
誘電異方性の性質に関しては、このパラメータ
ーが高い程、液晶分子を回転させるのに必要な電
圧が低くなることを言えば十分である。しかしな
がら、複屈折フイルタは極低電圧に応答する必要
は少しであるから、前記材料のほとんど全てが許
容される誘電異方性を有する。
ネマテイツクの温度範囲の性質に関しては、液
晶の複屈折性は温度の関数であり、全ての用途
は、典型的には±0.5℃以内の温度制御を要する。
リヨー・フイルタへの使用には、板12,13
は高透過率、低歪および最高の平坦度をもつ必要
がある。板12,13の面は典型的には1/4フリ
ンジに研磨される。
導電層16,17は、典型的にはスズをドープ
したIo2p3層である。そのような層を板12,13
に蒸着する方法は技術的に周知のものである。
液晶セルにおいては、液晶分子の長軸が互に平
行であつて板12,13の表面にほぼ平行である
ように、液晶分子を整列させる必要がある。これ
は、技術的に周知のように板12,13の内表面
をラビングすることによつて達せられる。板1
2,13の内表面上の整列層18,19を交互に
使用することもできる。この後者の場合に、液晶
分子は典型的には板12,13の表面に対して低
または高角度で蒸着させたSioの層(いわゆるL
およびHコート)で整列される。Sio層18,1
9の整列特性は後で詳しく説明する。
前述のように、板12,13の厚さおよび平行
度が最も重要である。従つて、板12,13を隔
離する通常の方法は複屈折フイルタ用には不適当
である。本発明の望ましい実施態様によると、複
数の繊維14のようなガラス繊維はセパレータと
して適当であることが証明された。繊維は3〜
50μmの直径を有するセグメントに切断して作る
ことができる。これらのセグメントは、顕微鏡下
で検査して、均一な厚さおよび所望の直径を有す
るセグメントを選ぶことができる。板12,13
を成形し、これらの選択繊維14の両側に配置し
た後、構造全体をクランプして、液晶デイスプレ
イの製造に使用される方法と同じようにプラスチ
ツクで密封することができる。
リヨー・フイルタに使用する場合には、各セル
10は一対の偏光子20,21の間に入れる。本
発明によると、偏光子20と21の光軸は平行で
あつて、セル10の光軸に対して45°の角度に配
向される。この意味は、フイルタに複数のセルを
使用することに関して、後でさらに詳しく説明す
る。
セル10に関して、複数の積層セルの各々にお
ける遅れは、透過する光束に共通する面積(部
分)に渡つて均一であることが必須である。さら
に、遅れは層16,17に印加される電圧の関数
であるから、遅れは電場が印加されているとき光
束の面積全体に等しく変わらなければならない。
この均一性は、液晶層11が均一なネマテイツク
相のときだけ得られる。
層16と17の間に印加された電場が存在しな
い場合の液晶分子は、整列層18,19によつて
指図される方向をとる。すなわち、デイレクタま
たは光軸と、電場が存在しない場合の電極16,
17の面との間の角度は、表面デイレクタ・チル
トと呼ばれ、整列層18,19の関数である。液
晶デイスプレイにおいて殆んど遭遇する2つの整
列層は、約60°と83°の入射角度でそれぞれ板12
と13にSioを蒸着することによつて形成される
いわゆるHおよびLコートである。Hコートとの
表面デイレクタ・チルトは0°、そしてLコートは
25°であることが確認されている。中間の表面デ
イレクタ・チルトの他の整列層も知られている。
一般に4種類の液晶構造が表面デイレクタ・チ
ルトに依存して確認される。これらの種類は、
HH(層18と19の両方がH層である)、HL層
(18と19)の一方がH層で他方がL層であ
る)、均一LL(層18と19の両方がL層で、デ
イレクタが同一方向に傾斜する)、および傾斜LL
(層18と19の両方がL層で、デイレクタが逆
方向に傾斜する)と呼ばれる。
電界がこれらのセルに印加されているとき、リ
ード線22と23を介してそれぞれ導電層16と
17の間に電圧を印加することによつて、電界は
液晶分子にトルクを加える、そしてこのトルクは
電界の強さ、液晶分子の誘電異方性の関数であ
る。壁の力は電界の力より強いから、板12と1
3に隣接する液晶分子は電界によつて比較的影響
を受けない。液晶の弾性力はセル内に傾斜して分
布している、そしてセルの中心部の液晶分子は一
般に最も傾斜される。
HLおよび均一LL種のセルにおいて、全ての液
晶分子は零電界において一定のチルト(傾き)を
有する。その結果、印加された電界は直ちに分子
にトルクを与える、そして分子は表面デイレク
タ・チルトによつて始まる方向に回転する。HH
種のセルにおいては、零電界で傾きがないから、
電界が印加されるとき回転する分子に優先する方
向はない。その結果、逆方向における異なる面積
のセル・チルトは、この種のセルをフイルタにお
ける使用は不適当なものにする。
傾斜LLセルはさらに面倒な挙動を示す。これ
らのセルに電界が印加されると、壁から遠い傾斜
分子は最大の初トルクを受けてチルトを増す方向
に回転する、しかしながら逆方向のチルトの分子
がこれらのセルには零電界において存在する。弾
性力をこれらセル内で適応させようとする努力に
おいて、液晶分子は電界が除去されたときに存続
する180°の捩れをとる。このため、傾斜構造は複
屈折フイルタでは回避すべきである。
均一LL構造に関しては、傾斜は生じないから、
一般に捩れ構造を得ることは不可能であることが
注目される。一定の表面デイレクタ・チルトは逆
チルト挙動も排除する。その主欠点は表面デイレ
クタ・チルトのために見掛の複屈折率が減ること
であるが、この欠点は、3〜10°のチルトを生じ
る整列層が使用されるならば無視できる。
今、光源の放射、検出器の感度、系の吸収およ
びリターダの分散なる複雑な要素(これらは後で
さらに詳しく検討する)を無視すると、第2a図
は、波長および一定に保持されたΔndの関数とし
て、両側に偏光子を備えたセル10のようなセル
を透過する光の強さのプロツトである。波長の変
化と共に光の強さが周期的に変わることがわか
る。第2b図は、波長の関数として第1のセルの
厚さの2倍のセルを透過する光の強さを示す。第
2c図は、遅れが第2a図に示す透過率を示すセ
ルの4倍であるセルを透過する光の強さを示す。
今、光が偏光子によつて隔離された3つのセル全
てを順次透過すると、透過スペクトルは第2d図
に示すようになる。多重リターダの付加は一次最
大値の半帯域幅を減じ、中間側波帯の強度を下げ
る効果があることがわかる。側波帯強度における
最も効率的な減少はリターダの厚さの幾何数列に
対して生じる。ブロツキング・フイルタは、一般
に残りの2つのピークの1つを排除するためにリ
ヨー・フイルタに使用される。
フイルタの2つの重要な性質は半帯域幅
(HBW)と迷光比(SLR)である。最大強さの
1/2における2つの高強度帯の幅を半帯域幅と呼
ぶ。SLRは、所定の帯域幅の外側の検出放射力
と全検出放射力との比である。普通与えられる帯
域幅は、設計波長のいずれかの側におけるスペク
トル領域の5×1/2帯域幅として定義される。解
像力はHBWに反比例する。フイルタの最終用途
における精度はSLRに反比例して増大する。従
つて、小HBWと小SLRの両方を得ることが必要
である。
フイルタにおける素子数の増加はHBWを小さ
くするが、SLRを必ずしも小さくしない。その
理由は、素子の数が増すと、SLRの分母は分子
よりも速く減少するためである。全ての素子が同
一の次数Mをもつている場合に、フイルタにおけ
る素子の数の増加はHBWを徐々に減少させる
が、SLRを速く減少させる。フイルタに素子を
Mの幾何数列で加えると、リヨーによつて説明さ
れているように、HBWを急速に減少させるが、
実際にはSLRを増加させる。良好なフイルタを
設計する問題は、これらの極値間の素子の次数を
選ぶことにある。本発明によれば、最良の問題の
解決は、後で詳しく説明するように、低次数素子
の等差数列および高次数素子の近似幾何数列に見
出される。
フイルタを分析用に有用にするためには、波長
700nmにおいてフイルタは20nm以下のHBWと、
1%よりかなり下のSLRを有する必要がある。
後で詳しく説明するように、これは7個以上の素
子からなるフイルタで達せられる。
本発明の教示に従つて作製した一般的な形のフ
イルタ25を第3図に示す。第3図を参照する
と、フイルタ25は、各々が第1のセル10と同
一であるところの4つのセル26〜29を含む。
実際には、さらに多くのセルを含むことができ
る。偏光子31はセル26の外側に配置される、
偏光子32はセル26と27の間に配置され、偏
光子33はセル27と28の間に配置され、偏光
子34はセル28と29の間に配置され、偏光子
35はセル29の外側に配置される。セルと偏光
子が素子を構成する。素子より偏光子の方が1つ
多いことがわかる。
セル26〜29および偏光子31〜35は、サ
ーモスタツトで調温した囲い37の中に取り付け
られる。第3図に示す簡略化した実施態様におい
ては、各セルに一対の接点が必要であつて、これ
らは囲い37の外に伸びている。各セルの1つの
接点は相互に接続されて、共通の接地を形成す
る。37〜45℃の温度を±0.5℃の公差でもく
ろんでいる。サーモスタツトを含むフイルタは1
×1×1/2インチと小型にすることができる。
その最も簡単な用途において、光源40からの
光はレンズ41によつて平行にされて、囲い37
の中のセルおよび偏光子の配列を通される。第2
のレンズ42は、ろ過された光束を試験下の試料
を保持しているセル43に再び焦点を合わせる。
検出器44はセル43の近くに配置して、試料に
よつて散乱された光線を検出する。ブロツキン
グ・フイルタ45はセル43と検出器44との間
に配置して、フイルタ25の同調範囲を制限す
る。ブロツキング・フイルタ45は、セル43が
完全に閉鎖されていないときに検出器44の感度
を周囲の光に下げる役目もする。
第2a図〜第2d図の波形は、光源の放射、検
出器の感度、系の吸収およびリターダの分散の複
雑な要素を無視して、フイルタ25のような多重
素子フイルタの透過スペクトルを示す。しかしな
がら、実際にはこれらの要素は考慮しなければな
らない。事実、複屈折材料の分散は単純な理論を
かなり改変する。
特に、全ての周知複屈折材料は可視領域に渡つ
て複屈折性の著しい波長依存性を示す。この複屈
折性の分散は、1つの次数の干渉最小値を、幾何
学的に低または高次数における干渉最大値に対す
る値よりも若干他の波長において低下させる。こ
れは、光学フイルタの設計を複雑にし、幾何数列
以外における次数の使用を必要とする。
光学次数の組合せの決定は実験によつて行な
う。式(2)は所定次数のリターダに対する遅れスペ
クトルの発生をさせる。次の式(4)は、典型的な液
晶混合体に対する複屈折性の波長依存性を厳密に
定義する、そしてΔnの代りに用いることができ
る Δn=(1.215)10-1+(4.235)102/λ2−(8.198)
10-3/λ4+(7/069)10-4/λ6 (4) 設計波長700nmをもつたフイルタに対して典型
的にコンピユータを使用してそのような遅れスペ
クトルの発生を計算すると、全ての曲線は350nm
ではなくて、700nmと432nmにおいて最大透過率
に達することがわかる。432nmにおける遅れ/波
長の比は全ての次数に対して700nmにおける値よ
り2倍である。これら2つの波長間の間隔は1オ
クターブの遅れと呼ばれる。迷光が許容限度内に
保たれるならば、あるメカニズムが系のレスポン
スを1オクターブの遅れ以下に限定しなければな
らない。これが、光源の放射、検出器の感度、ま
たはブロツキング・フイルタの使用である。
コンピユータ・シミユレーシヨンは、所定の結
果を得るために素子の数および素子の次数を選定
する望ましい方法である。このコンピユータ・シ
ミユレーシヨンは光源のスペクトル放射率、検出
器のスペクトル感度、並びに基本式(3)と(4)を考慮
しなければならない。実際に、次数組合せの選択
の最良規準は、迷光の間隔で透過した信号の積分
を全積分信号で割ることである。このデータを判
断する便利な方法は、設計波長から離れた波長の
関数として蓄積合計をプロツトすることである。
この方法で、特定SLRに対する同調能のスパン
を決めることができる。そのようなコンピユー
タ・シユミレーシヨンは、次数1,1,2,3,
4,5,8および13をもつた8個の素子のフイル
タは単一のブロツキング・フイルタで480〜
700nmの範囲に渡つて同調すると共に、20nmの
解像度と700nmにおいて1%の迷光比を与えるこ
とを示した。別のブロツキング・フイルタをもつ
たこれと同一のフイルタは、同一の特性を示し、
385〜480nmおよび340〜385nmの領域においてそ
れぞれ12nmと8nmの解像度を示す。そのような
フイルタは低次数素子の等差数列と、高次数素子
の近似幾何数列を有することがわかる。
そのようなフイルタの形成において漸進セルが
次数に従つて異なる厚さをもつことを除いて、各
セルは同一である。従つて、13番目のセルは最初
のセルの厚さの13倍である。しかしながら、セル
が厚くなる程、その応答時間は遅くなるので、高
次数のセルはしばしば非常に厚くて遅くなる。こ
の望ましくなり状態は種々の方法で、例えば、厚
い1枚のセルの代りに薄い2枚以上の積層セルを
使用することによつて解消することができる。そ
のような場合、1枚以上のセルは平行偏光子の間
に配置される。また、減厚の液晶セルは、石英や
高分子フイルム製の固定リターダと併用すること
ができる。
ブロツキング・フイルタを使用することによつ
て、検出された放射パワー・スペクトルを平坦化
すると共に、フイルタの実際の範囲を制限するこ
とが可能である。これらのフイルタは、2種類の
ガラス吸収および干渉フイルタにすることができ
る。フイルタ計器にそのようなブロツキング・フ
イルタの使用は、技術的に周知である。
以上説明したフイルタ(後で詳細に説明する)
で、可動部分をもたない種々の型式の二重光束、
二重波長光度計を作ることができる。2種類の複
屈折フイルタ、すなわち連続同調式と段階同調式
のものが可能であることは明らかである。連続同
調式フイルタにおいては、全ての素子の遅れは円
滑に調節されなければならない。これは、段階同
調式フイルタにおいては必要ない。
第4図は、二重光束光度計に使用する複屈折フ
イルタ50を示す。フイルタ50は偏光子52の
間に配置された4積層セツトのセル51を含む。
フイルタ50の一般的構造は、フイルタ25(第
3図)の各セルが一対の平行セル51に取り替つ
たこと以外は、フイルタ25と同一である。これ
は二重光速操作を提供する。開口板53はセル導
電層によつて画定される液晶セル51の2つの所
望部分をおおう。これらの構成要素は、フイルタ
25について前に説明したように両端にレンズ5
5と56を有するサーモスタツトで調温した囲い
54内に取り付ける。理想的には、その2つのレ
ンズは波長340〜700nmの領域に渡つて色消し性
である。実際に、一定寸法の光源およびレンズの
分散が光束の平行性を乱すが、完全な平行は必要
ない。他の全ての図面の場合のように、第4図に
は電気接点は示されていない。平行セル51の各
対、共通接地および各半分のセル1つのリード線
用に3つの接点が必要である。
第5図と第6図は、吸収、螢光発光および反射
率の分光学にフイルタ50がいかに使用されるか
を示す。図示のブロツキング・フイルタに組み込
まれる波長領域選択器を除いて、可動部品を要し
ない。さらに詳しくは、第5図は二重波長分光装
置に使用されるフイルタ50を示す、その配列は
単波長計器について第3図に示したものに類似す
る。すなわち、40は低電圧、フイラメント、タ
ングステンランプである連続体光源を示す。フイ
ルタ50から出る光速は、試験中試料を保持する
試料セル43を通つて、試料によつて散乱される
光を検出するために試料セル43に近接して配置
される検出器44に焦点を合わされる。ブロツキ
ング・フイルタ45は、フイルタ50の同調範囲
を制限するために、試料セル43と検出器44の
間に配置される。
二重波長測定には、3つの信号が必要である。
第1の信号は、フイルタ50が試料を通過する光
束で波長λ1にセツトされるとき、強さI1に比例す
る。次の信号は、信号が波長λ2にセツトされると
きの強さに比例し、第3の信号はフイルタが光を
通さないときに強さI3に比例する。これを行なう
方法をさらに詳しく以下に説明する。必要な量は
一般に(5)式で表わされる。
I1−I3/I2−I3 (5) これらの3つの信号は、電圧がフイルタ50の
セルで変わるに伴い順次得られる。
第6図に示すフイルタ50は、二重−光束吸収
分光学に使用される。この場合には、図示の2つ
の光束の光路に試料セル58と対照セル59が配
置される。さもなければ、その配置を変えないま
まにする。試料をフイルタ50と同一温度に保つ
必要がある場合には、セル58と59は第7図に
示すように囲い54内のレンズ55の直前に配置
される。ブロツキング・フイルタ45、検出器4
4および光源40は第5図に示したものと同一の
働きをする。
二重−光束分光学には、フイルタ50の両半分
は同一波長であるが、異なる時間で透過する。こ
れは、フイルタの2つの半分を交互に不透過にす
ることによつて達成される。一時的に分離された
3つの信号が検出器44から得られる、第3の信
号は両半分が不透過のとき生じる。これらの信号
をI58,I59,I3とすると、セル59内の溶媒と共
にセル58内の溶液の透過率は(6)式で与えられ
る: T=I58−I3/I59−I3 ……(6) 第6図に示す装置の配置は、検出器44がセル
58と59に近接して配置されるので、濁つた試
料の拡散透過率の測定によく適する。
ある場合には、試料によつて散乱された光線を
遮断する必要がある。第7図に示す配置は、この
目的を達成する。第7図に示す装置の配置は第6
図に示すものと類似するが、主な相違は検出器4
4とブロツキング・フイルタ45がレンズ55か
ら離れているので、小ピンホール61を有する開
口板60がレンズ55の焦点に配置されることで
ある。また、セル58と59は、囲い54内の開
口板53とレンズ55の間に配置されている。
0°の放射幾何学的配列での螢光の測定は、第8
図に示す配置で行なうことができる。第8図の配
置は、第5図〜第7図に示すものと同一形式、ま
たは水銀アークのような放射光源40を含む。光
源40の片側には、励起放射線を透過し、螢光放
射線を遮断するように設計された短い光路種のブ
ロツキング・フイルタ71がある。フイルタ71
に隣接して、この励起放射線を試料セル73内の
試料に焦点を合わせるレンズ72がある。セル7
3からの放射線は、ハウジング54内のレンズ5
5と開口板53の間に配置された一対のブロツキ
ング・フイルタ74と75を有するフイルタ50
のレンズに射る。
ブロツキング・フイルタ74は螢光放射線を通
し、励起放射線を遮断するように設計されてい
る。フイルタ50の上半分は、螢光スペクトルの
所望の部分に同調することができる。ブロツキン
グ・フイルタ75は励起放射線を通し、螢光放射
線を遮断するように設計されている。フイルタ5
0の下半分は励起放射線の波長に同調される。フ
イルタ50からの焦点を合せた光束は開口板76
を経て検出器44に入る。検出器44からの信号
は、フイルタ50の粉が不透過になるように交互
に同調することによつて再び選別される。所望の
出力は、零補正螢光と零補正励起信号との比であ
る。
第8図に示す配置は、フイルタ50の両半分を
同一の螢光波長に同調させる(不透過、零測定で
交互に行う)ことによつて、単一光束モードに使
用される。従つて、ブロツキング・フイルタ75
はフイルタ74と同一である。このモードは光源
のゆらぎを補償しないが、340nmより短い波長の
励起光の使用を可能にする(フイルタ50はこれ
らの波長を透過しない)。さらに、第8図に示す
光源40と検出器44を切り換えることによつ
て、該構造は励起分光学に使用できる(但し、励
起光は340nmより短い波長をもつ必要はない)。
第8図の0°放射幾何学的配列は、励起および螢
光放射線の両方の低吸収を示す試料のみに適す
る。高吸収の場合には、前方放射がよく、従来用
いられている90°配列より優れる。第9図は、こ
の放射線配列が複屈折フイルタに適合することを
示す。
第9図に示す配置は、レンズ72が光源40か
らの光線をセル73内の試料に焦点を合わせるだ
円の環状セグメントであるミラー78に取り替つ
ていることを除いて、第8図に示すものと類似し
ている。ブロツキング・フイルタ71は励起放射
線を通すが、螢光放射線を遮断する。この場合
に、試料セル73の前面を軽く腐食すると、十分
な量の励起放射線が散乱してブロツキング・フイ
ルタ75を透過して励起強度に比例した信号を与
える。螢光放射線はブロツキング・フイルタ74
とフイルタ50の上半分を透過する。
さらに、レーザ光源での螢光測定に理想的なも
う1つの配置を第10図に示す。第10図の構造
は、光源40、ブロツキング・フイルタ71、レ
ンズ72およびミラー78がないことを除いて、
第8図および第9図のものに類似する。その代り
に、囲い54内のブロツク・フイルタ74と75
の間の小さなプレイン・ミラー80が図の面に直
角に配置されたレーザから光を反射する。反射光
は、レンズ55によつてセル73内の螢光発生試
料に焦点を合わされる。散乱放射線は、フイルタ
50によつて第9図の構造について説明したのと
同一方法で検出される。
第11図には、反射率を測定するための配置を
示す。第11図の配置は4つのポートを備えた積
分球85を含む。この配置も光源40と、開口板
53とレンズ55の間に配置された単一ブロツキ
ング・フイルタ87を有するフイルタ50を含
む。フイルタ50の両半分は、レンズ55の焦点
に配置された球85の1つの小ポート88を通る
同一波長の放射線を交互に通す。光線は、残りの
ポートの2つに配置された対照反射板91と試料
反射体92の上に交互に当たる。積分された反射
放射線は、図の面から外れたポート93に配置さ
れた検出器(図示せず)によつて検出される。2
つの光束は、フイルタ50の両半分を交互に同調
して、不透過にすることによつて分離される。
第11図に示す光源40と検出器の位置は交互
に変えることができる。これは、試料における反
射と螢光との区別をさせる。
8個のフイルタにおいて、2つの第1の次数の
素子を使用することが望ましいことを前に述べ
た。この理由は二重である。第1の次数の素子
は、最大透過率の波長から最も遠い付近(そこで
は大部分が迷光である)における光の吸収に最も
有効である。従つて、2つの第1の次数の素子を
使用することによつて、最小透過率の領域(第2
a図における2つのピークの間の部分)が平坦化
する傾向にある。さらに、2つの第1の次数の素
子の1つは、フイルタを交互に透過性と不透過性
にさせる変調器として使用することができる。
すなわち、Δnd=Mλ(ここでMは整数である)
のとき、強さが1になり、Δnd=Nλ/2(ここでN は奇数の整数である)のとき、強さが零に下がる
ことを読出す。従つて、第3図〜第11図のフイ
ルタ装置のいずれにおいても第1の次数の素子の
1つは、強さが1である状態と零である状態の間
を交互に駆動されてフイルタを透明および不透明
にさせることができる。
フイルタ50のような広同調範囲の複屈折フイ
ルタの開発に伴う主な問題が検討された。紫外お
よび可視領域の両方をカバーするために、340〜
700nmの範囲に渡つて同調可能なフイルタ装置を
提供することが望ましい。比Δnλは、700と
432nmの間で2倍になり、432と336nmの間で遅
れが再び2倍になる。従つて、理論的に、340〜
700nmの領域は、これら2つのオクターブを分離
するブロツキング・フイルタでカバーすることが
できる。しかしながら、実際には、複屈折フイル
タの一定のHBWおよび吸収型ブロツキング・フ
イルタのロール・オフ特性は、3つのブロツキン
グ・フイルタを使用させる。光束に交互に挿入さ
れる3つのブロツキング・フイルタの使用は、実
際に問題を提供しない。波長700nmで透過する設
計の装置で、フイルタ・セルの全てに印加される
零電圧の場合、フイルタ装置は液晶セルへの電圧
を連続的に上げ、ブロツキング・フイルタにおい
て周期的に変えることによつて、700nmから
340nmまで同調することができる。
液晶セルを駆動するのに必要な電圧を考える
と、セル内の液晶分子の平均のチルト(傾き)は
セルにかかる電界の増加と共に高くなる。セル内
にはチルトの分布があるので、平均チルトが特定
される。すなわち、セル壁に近接する液晶分子は
ほとんど動かなく、中心分子は最大のチルトをす
る。特性配向セルに生じる遅れは、この平均チル
トの関数である。
電圧の作用は遅れ対電圧のプロツトとして定義
される。電圧の作用は印加電圧の関数として一定
波長における透過率を測定することによつて決定
される。従つて、遅れは(3)式を用いてその透過率
から計算される。
電圧の関数としての遅れは非線形関数であるか
ら、厚さの異なるセルの電圧の作用も異なること
が期待される。しかしながら、実験は、零電界遅
れの分数として表わされる。電圧の作用はセルの
厚さに左右されないことを示した。これは、液晶
セルの極めて望ましい特性である、なぜならばそ
れは、適当な厚さのセルの場合に、フイルタ50
のようなフイルタ装置において全てのセルに同一
の電圧を印加できるからである。これは、最終的
にフイルタ装置用単一セツトのリードと、全ての
セルとを並列に接続させて、340〜700nmの範囲
に渡るその透過率の調節を可能にする。
波長を同調させるとき、フイルタのセルに印加
する電界の波形および周波数に慎重な注意をしな
ければならない。DC電界は、セルが極性化して、
遅れ対電圧の関係を変えるから望ましくない。従
つて、フイルタの同調に必要な電圧は、対称的な
AC信号としてセルに印加すべきである。一方、
誘電異方性は周波数の増大と共に低下する、そし
てある材料では、30kHz付近で符号が逆転する。
その結果、DCと30kHzの間には最適の周波数領
域がある、そして実験は、この領域が約300Hz〜
3kHzであることを示した。
フイルタのセルの少なくとも1つは、変調器と
して動作して、同調波長においてフイルタを交互
に透明と不透明にする。変調用セルは変調信号に
対して最も速い応答時間を有するから、それは普
通最も薄いセルである。1kHzと高い周波数にお
いては光の強さのかなりの変調が生じる。望まし
い変調周波数は普通10〜100Hzの範囲にある。
セルの極性化作用を回避するために、同調に使
用される周波数は変調用周波数より著しく高い必
要がある。従つて、同調周波数は少なくとも1k
Hzにすべきである。これらの要素は、周波数1〜
3kHzの搬送信号が全てのセルに印加され、一方
変調セルのみに一方される信号が電圧レベルの間
の10〜100Hzの周波数で変調されて、フイルタを
交互に透過性および不透過性にさせるところのフ
イルタをもたらす。
ここに説明した複屈折フイルタの使用で見出さ
れた欠点の1つは、低透過率である。この低透過
率は主として偏光子内での吸収に起因し、理論的
には優れた偏光子の使用によつて改善することが
できる。ガラスのブロツキング・フイルタも損失
に著しく寄与する。そして干渉型の良好なブロツ
キング・フイルタは透過率を高める。しかしなが
ら、実験は、実際のフイルタ装置用にここで説明
した型式のフイルタを通して十分な放射力を透過
できることを示した。
最高次数の素子にだけ石英板のような固定リタ
ーダを使用することによつて、一連の個々の波長
を通す複屈折フイルタを設計することができる。
今まで説明したフイルタ装置とは異なり、このフ
イルタは最高次数の素子内に可変リターダ要素を
組み込まない。一連の個々の波長で十分な多くの
スペクトル測光用途がある。例えば、340,380,
405,465および700nmの波長だけを選定するフイ
ルタ装置で達成される多くの臨床分析がある。そ
のようなフイルタは、最高次数の素子を除いて、
これまでに説明した同じ第8の次数の組合せを用
いて作ることができる。
第2a〜第2c図の検討からわかるように、各
素子の透過率は、波長の関数として多くの最大値
を伴つて振動する。これらの最大値は、共に最高
次数の素子に最も近似する。従つて、7つの可変
リターダ・セルは、フイルタを固定リターダ素子
が最高の透過を有する波長の1つに同調させるた
めに使用することができる。この装置の利点は、
(1)石英および他のソリツド・ステート・リターダ
における遅れの低温度係数のために、温度に対す
る感度が低いこと、および(2)良好な応答時間をも
つた帯域幅が狭いことである。後者の利点は、最
高次数および最も遅い応答素子の遅れをもはや変
える必要がないからである。
複屈折フイルタでの光束の平行化についての必
要条件をさらに検討する必要がある。光束の異な
る部分が異なる遅れをすると、フイルタは狭帯域
の波長を透過せず、その性能が低下する。セルの
厚さが光束の幅に関して均一でないと、そのよう
な遅れの変化が生じる。それは、光束がセルを通
過する際に収斂または発散する場合にも生じる。
すなわち、全ての光線が平行でないと、それぞれ
の光線は、異なる距離および異なる屈折率の光路
に沿つて伝搬するため、異なる遅れをする。遅れ
は、液晶分子の傾斜光軸に共通する面における光
線の平行化に最も敏感である。遅れは、垂直面に
おける光線の平行化に余り敏感ではない。
従来のリヨー・フイルタにおいて、平行化の感
度は交互のリターダ素子において光軸を90°まで
回転することによつて最小にされる。本発明にお
ける平行化の感度は、全てのセルにおける傾斜光
軸の共通面を維持することによつて、最小にされ
る。この方法では、この単一面のみにおける平行
化でよい。
1つの面だけでの平行化は、限定する開口とし
て、スリツトを用いることによつて光学計器に広
く利用される。コリメーターの働きをするスリツ
トおよびレンズまたはミラーの組合せは、ピンホ
ール開口およびコリメーターで得られる完全平行
ビームで得られる光束よりも系を透過する光束を
多くさせる。
従つて、本発明によつて、リヨー型装置におけ
る可変リターダとしてゼロ捩れ、ネマテイツク
相、液晶セル10を使用した中位帯域幅の同調複
屈折フイルタが開示されることがわかる。フイル
タ25,50は、プリズムおよび格子モノクロメ
ーターと競争する価格で分析的に有用な水準の解
像度および迷光比を得ることができる。その上、
フイルタ25,50は、そのセルに適当な電圧を
印加することによつて同調および(または)不透
明にすることができる。従つて、第5図〜第11
図に示したような二重光束計器は、ブロツキン
グ・フイルタを交換する必要があるものより可動
部品を有することなく作ることができる。該フイ
ルタに必要な電力は無視できる。そして有用なフ
イルタは1立方インチ(16.4cm3)以下の体積を占
めるように設計することができる。これらの性質
は該フイルタをマイクロプロセツサー制御に理想
的に適するものにする。
以上、本発明に従つて作製した望ましい物理的
実施態様について本発明を説明したが、本発明の
範囲および意図から逸脱することなく、種々の変
更および改良がありうることは当業者には明らか
である。従つて、本発明は説明した特定の実施態
様には限定されなくて、請求の範囲に記載の範囲
のみによつて限定される。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 各々が電気光学材料を含む複数の複屈折液晶
    セルを積み重ねて配列し、 前記積み重ね内において少なくともいくつかの
    前記セルの間、および最初と最後の前記セルの前
    と後に配置され、光束が前記セルの全てを介して
    順次透過する偏光子と; 各複屈折液晶セルが伝播軸に沿つて所定の波長
    をもつた光線の直交する常光および異常偏光成分
    間に180°の倍数に等しい相対移相を与えるよう
    に、各液晶セルに所定の波長に対応する電圧を印
    加することによつて光フイルターを所定の波長に
    制御自在に同調させる手段から成り; 各複屈折セルが特定の次数で動作し、該セルの
    次数が360°を前記180°の倍数に等しい相対移相に
    除することによつて得られる商として定義され;
    そして 5以下の次数を有する複屈折セルが等差数列で
    変わり、1,1,2,3,4,5,8および13の
    次数を有する複屈折セルが近似幾何数列で変わる
    ことを特徴とする光束路に配置される同調自在の
    光フイルタ。 2 前記複数偏光子が伝播軸に沿つて間隔をもつ
    て配置され、各偏光子は偏光面によつて特徴付け
    られ; 前記複数の複屈折液晶セルが偏光子間の間隔内
    で伝播軸に沿つて一定の間隔をもつて配置され、
    2つのセルは全て少なくとも1つの偏光子によつ
    て分離され、各セルが光軸および伝播軸によつて
    画定される面が該セルの隣接すると共に該セルの
    両側の2つの偏光子の各々の偏光面と45°の角度
    を形成するように配向された光軸を有し、各セル
    の光軸が印加される電圧に応答して変るところの
    請求の範囲第1項に記載の同調自在フイルタ。 3 1つの複屈折セルが他の複屈折セルよりも大
    きな相対移相を発生し、該1つの複屈折セルが同
    調手段に左右されない遅れをもつた固定リターダ
    であるところの請求の範囲第2項に記載のフイル
    タ。 4 さらに、所定の波長以外の波長におけるフイ
    ルタ透過スペクトルにおける全てのピークを除去
    する遮断フイルタから成る請求の範囲第2項また
    は第3項に記載の同調自在の光フイルタ。 5 さらに、異なる複数の波長の1つが所定の波
    長として使用すべく選択するために遮断フイルタ
    として作動する別のフイルタに代える手段から成
    り、該複数の波長が遮断フイルタが存在しないと
    きにフイルタ透過スペクトルがピークを有する全
    ての波長から成る請求の範囲第4項に記載の同調
    自在の光フイルタ。 6 8個の複屈折液晶セルを含み、該セルの次数
    がそれぞれ1,1,2,3,4,5,8および13
    である請求の範囲第1項乃至第5項のいずれか1
    項に記載の同調自在の光フイルタ。 7 前記セルの全てがそれらの厚みを除いて同一
    であり、それらの厚みが次数に比例して変る請求
    の範囲第1項乃至第6項のいずれか1項に記載の
    同調自在の光フイルタ。 8 前記セルの1つに印加される電圧が、前記フ
    イルタを交互に透明性および不透明性にする値の
    間を交番する請求の範囲第1項乃至第7項のいず
    れか1項に記載の同調自在の光フイルタ。 9 各液晶セルに印加される電圧が第1の周波数
    を有する対称AC電圧であり、; フイルタを透過性と不透過性にする値間に前記
    1つのセルに印加される電圧の交番が、第2の周
    波数において周期的に行われ; 該第2の周波数が第1の周波数より著しく低い
    ところの請求の範囲第8項に記載の光フイルタ。 10 第1の周波数が300Hz〜3kHzの範囲内にあ
    り、第2の周波数が10Hz〜100Hzの範囲内にある
    請求の範囲第9項に記載の同調自在の光フイル
    タ。 11 固定複屈折リターダが前記拘束路における
    連続的偏光子間に配置される請求の範囲第3項に
    記載の同調自在の光フイルタ。 12 前記固定リターダが石英製である請求の範
    囲第11項に記載の同調自在の光フイルタ。 13 前記固定リターダが重合体の膜である請求
    の範囲第11項に記載の同調自在の光フイルタ。 14 さらに、前記セルの積み重ねおよび偏光子
    を介して平行にされた光束を指向させる手段から
    成る請求の範囲第1項乃至第13項のいずれか1
    項に記載の同調自在の光フイルタから成るフイル
    タ装置。 15 さらに、前記セルの積み重ねおよび偏光子
    から出射する被平行化ビームを集束させる手段か
    ら成る請求の範囲第14項に記載のフイルタ装
    置。 16 請求の範囲第1項乃至第16項のいずれか
    1項に記載の複屈折液晶セルの第1および第2の
    積み重ねを含み、該第1および第2の積み重ねが
    平行そして一定の間隔をもつて配置され、前記指
    向手段が前記第1および第2の積み重ねを介して
    前記光束の別の部分を指向さす請求の範囲第14
    項または第15項に記載のフイルタ装置。 17 第1および第2の積み重ねをそれぞれ含む
    2つの光路に沿つて光透過を交互にさせる変調器
    手段を含む請求の範囲第16項に記載のフイルタ
    装置。
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