JPH059233A - 架橋共重合体粒子及びその製造法 - Google Patents

架橋共重合体粒子及びその製造法

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JPH059233A
JPH059233A JP3202133A JP20213391A JPH059233A JP H059233 A JPH059233 A JP H059233A JP 3202133 A JP3202133 A JP 3202133A JP 20213391 A JP20213391 A JP 20213391A JP H059233 A JPH059233 A JP H059233A
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Takeshi Ito
伊藤  剛
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Mitsubishi Kasei Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 グリシジルメタクリレートと下記一般式
(I)で表わされる架橋剤 CH2 =CH(CH3 )−COO−(R−O)n −OC
−C(CH3 )=CH2 (I) (式中Rが炭素数2〜4のアルキレン基、nは1〜4の
整数を表わす。)との架橋共重合体及びその加水分解物
であってペンダントグリセロール基を有するか、ペンダ
ントグリセロール基の他にアミノ基もしくはスルホン酸
基を有する乾燥時の比体積が2.0から3.0ml/g
で水中では6.0から13.0ml/gである親水性分
離剤並びにそれらの製造法、加えてその親水性分離剤を
用いた蛋白質の分離方法。 【効果】 本発明によれば、合成分離剤でありながら、
天然分離剤と同等の親水性を有するという利点があり、
これを用いれば蛋白質等の高分子物質を選択的に分離回
収できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は水中で著るしく膨潤する
架橋共重合体粒子及びその製造法に関するものである。
また、それから誘導される親水性分離剤、イオン交換樹
脂及びそれらの製造法並びに該イオン交換樹脂を用いた
蛋白質の分離方法に関する。
【0002】
【従来の技術】種々の高分子物質を含む水溶液から特定
の高分子物質を回収することがしばしば行なわれてい
る。その1例は水溶液からの蛋白質の回収である。例え
ば微生物や細胞の培養液から、酵素や生理活性のある蛋
白質を回収することである。また血液中から特定の蛋白
質、例えばアルブミンを回収することも行なわれてい
る。更には乳清からの蛋白質の回収もその一例である。
【0003】このような、水溶液からの高分子物質、例
えば蛋白質の回収にはいくつかの方法が用いられている
が、そのなかに分子篩や吸着剤(以下、これらを総称し
て「分離剤」という)を用いる方法がある。例えば、セ
ルロースやデキストラン等の天然多糖類に架橋剤を反応
させて製造した、水中で溶解せずに膨潤するゲル状粒子
をカラムに充填し、このカラムに複数種の蛋白質を含む
水溶液を流して、特定の蛋白質を分離・回収することが
行なわれている。この方法はゲル濾過クロマトグラフィ
ーといわれている。これは水溶液中の溶質分子の大きさ
により、溶質分子がゲル状粒子中を拡散するに要する時
間が異なるという現象、即ち分子篩効果を利用するもの
である。ゲル濾過クロマトグラフィーでは、ゲル状粒子
の網目の大きさを調節することにより、複数種の蛋白質
を含む水溶液中から、所望の蛋白質を分離・回収するこ
とができる。
【0004】イオン性の高分子物質を分離・回収する場
合には、内部にイオン交換基を有するゲル状粒子を分離
剤として用いることも行なわれている。例えば内部に3
級アミノ基を有するゲル状粒子を充填したカラムに、カ
ルボキシル基を有する高分子物質と非イオン性の高分子
物質とを含むアルカリ性水溶液を流すと、カルボキシル
基を有する高分子物質はゲル状粒子内に拡散して、そこ
に存在するアミノ基に捕捉される。一方、非イオン性の
高分子物質はゲル状粒子内に拡散しても、そこで捕捉さ
れることなく、粒子から抜け出す。非イオン性の高分子
物質がカラムから流出した後に、カラムに溶離液を流す
と、ゲル状粒子内に捕捉されていたカルボキシル基を有
する高分子物質が流出してくるのでこれを回収する。こ
のようなイオン性高分子物質の分離には、前述の天然多
糖類に架橋剤を反応させて得たゲル状粒子に、アミノ基
やスルホン酸基等のイオン交換基を導入したものが分離
剤として用いられる。
【0005】然し、このような天然物を素材とするゲル
状粒子は、一般に物理的強度が小さい。また、酸やアル
カリで分解し易く、且つ微生物により分解され易い欠点
がある。天然物を素材とするゲル状粒子の代りに、親水
性の合成高分子から成る粒子も提案されている。例え
ば、特公昭58−58026号には、グリシジルメタク
リレートとエチレングリコールメタクリレートとの混合
物を水性媒体中で懸濁重合してグリシジル基を有する多
孔性架橋共重合体粒子を得、次いでこのグリシジル基を
加水分解してペンダントグリセロール基を有する親水性
の多孔性架橋共重合体粒子としたものを分離剤として、
クロマトグラフィーを行なうことが開示されている。こ
の方法はゲル浸透クロマトグラフィーといわれている。
何故ならば前述の天然高分子を素材とする分離剤と異な
り、この多孔性架橋共重合体粒子はその内部に無数の細
孔を有しており、溶質分子は粒子の網目の内部ではなく
この細孔内に拡散するからである。従って多孔性分離剤
は、一般に溶質分子の拡散に寄与する細孔の容積をでき
るだけ多くする方向で研究が進められてきた。また、特
開昭53−90991号には、グリシジル基を有する多
孔性架橋共重合体粒子に、ジメチルアミン等を反応させ
てアミノ基を有する多孔性の分離剤とすることが開示さ
れている。
【0006】これらの合成高分子から成る多孔性の分離
剤と、前述の天然物を素材とする分離剤との大きな違い
は、前者は水中で殆んど乃至はあまり膨潤しないが、後
者は水中で著るしく膨潤することである。前者の粒子
は、乾燥状態において、架橋共重合体から成る緻密で堅
固な骨格部分と、この骨格部分で囲まれた空間部分すな
わち孔とから成り、著るしく大きな比体積(ml/g)
を有している。これを水中に入れると、水は粒子内の空
間部分に侵入する。しかし、堅固な骨格が粒子の膨潤を
阻止する。
【0007】これに対し、後者の天然物を素材とする親
水性の分離剤は、乾燥状態において孔も、堅固な骨格も
有していない。これを水中に入れると、水は粒子内の網
目内に侵入して網目を拡大させるので粒子は膨潤する。
そして一般に架橋密度が低いほどよく膨潤する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は水中で著るし
く膨潤する、即ち前述の天然物を素材とする分離剤に類
似の、合成高分子から成る分離剤を提供せんとするもの
である。本発明の目的の一つは、ペンダントグリセロー
ル基を有していて水中で著るしく膨潤し、従ってゲル濾
過クロマトグラフィーに好適な分離剤を提供せんとする
ものである。本発明の他の目的は、ペンダントグリセロ
ール基と共にスルホン酸基又はアミノ基を有していて、
水中で著るしく膨潤し、従ってイオン性の高分子化合物
の吸着分離に好適な分離剤を提供せんとするものであ
る。
【0009】本発明の更に他の目的は、これらの分離剤
を用いたクロマトグラフィーにより、蛋白質の如き高分
子化合物の分離を行なう方法を提供することにある。本
発明の更に他の目的は、スルホン酸基又はアミノ基を有
する上述の分離剤を用いて、水溶液中から蛋白質を吸着
分離する方法を提供することにある。また本発明のもう
一つの目的は、これらの分離剤の製法を提供することに
ある。本発明の更にもう一つの目的は、これらの分離剤
の製造に好適なグリシジル基を有する架橋共重合体およ
びその製造法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係る分離剤は、
ペンダントグリセロール基を有する架橋したポリマー粒
子である。このものは更にアミノ基又はスルホン酸基の
いずれか一方を有していてもよい。このものは乾燥状態
では2.0〜3.0ml/gという比較的小さな比体積
を有している。しかし、水中では水を吸収して乾燥時の
2倍以上、通常は3倍以上の体積に膨潤する特性を有し
ている。
【0011】本発明の分離剤を製造するには、先ずグリ
シジルメタクリレートと一般式(1)で表わされる架橋
剤としてのジメタクリレートとを共重合させて、グリシ
ジル基を有する架橋共重合体とする。 CH2 =C(CH3 )−COO−(R−O)n −OC−
C(CH3 )=CH2 (1) (式中、Rはエチレン、n−プロピレン、i−プロピレ
ンなど炭素数2〜4のアルキレン基を示し、nは1〜4
の整数を示す)架橋剤として好ましいのは、(2)式で
示されるエチレングリコール又はエチレングリコールの
オリゴマーのジメタクリレートである。
【0012】 CH2 =C(CH3 )−COO−(CH2 −CH2
O)n −OC−C(CH3 )=CH2 (2) グリシジルメタクリレートと(2)式で示される架橋剤
との共重合体とから誘導される分離剤は、一般に水中で
の膨潤性に富み、且つ蛋白質と特異な相互作用を起さな
いので蛋白質の分離剤として好適である。
【0013】特に好ましい架橋剤は、ジエチレングリコ
ールジメタクリレートである。何故ならば、このものは
グリシジルメタクリレートに近い反応性を有しているの
で、共重合に際し一方のモノマーだけが優先的に反応し
て、反応の初期と末期とで生成する共重合体の組成が変
化するという好ましからざる現象を避けることができ
る。
【0014】共重合反応に供するモノマー混合物中に占
める架橋剤の比率は、ビニル基のモル%で3〜15%で
あるが、一般には重量%で2.5〜10である。架橋剤
の比率が大きくなると、多孔質の架橋共重合体が生成し
易くなる。従って生成する架橋共重合体の1,4−ジオ
キサン中での膨潤性及びこの架橋共重合体から誘導され
る分離剤の水中での膨潤性が共に低下する傾向がある。
逆にモノマー混合物中の架橋剤の比率が小さくなると一
般に製品の膨潤性は大きくなるが、最終的に得られる分
離剤の物理的強度が低下する。モノマー混合物中での架
橋剤の好ましい比率は3〜10wt%、特に4〜9wt
%である。
【0015】共重合反応は公知の種々の方法で行なうこ
とができる。通常は常法に従い、分散安定剤及び無機塩
類を存在させた水性媒体中において懸濁重合する方法が
採用される。分散安定剤としてはゼラチン、ポリアクリ
ル酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロース、ポリビ
ニルアルコール等が用いられる。また無機塩類として
は、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、硫酸ナトリウム
等が用いられる。水性媒体中にこれらの無機塩類を溶解
させておくと、モノマーの水性媒体中への溶解を阻止す
るのに役立つ。
【0016】懸濁重合は、グリシジルメタクリレート、
架橋剤、重合開始剤及びこれらの成分を溶解し且つ水性
媒体に溶解しない有機溶媒から成る有機相を上述の水性
媒体中に懸濁させ、50〜90℃で6〜20時間反応さ
せることにより行なわれる。勿論、所望ならばより低い
温度でより長時間の反応を行なうこともできる。重合開
始剤としては、過酸化ベンゾイル、t−ブチルハイドロ
パーオキサイド等の有機過酸化物や、アゾビスイソブチ
ロニトリル、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバ
レロニトリル)のような有機アゾビス化合物など、常用
のものを用いることができる。重合開始剤はモノマー混
合物に対して一般に0.01〜5wt%の量で用いられ
る。
【0017】有機溶媒としてはトルエン、シクロヘキサ
ノール、1−オクタノール、ジブチルエーテル、n−ブ
チルアセテート、イソオクタン等が用いられる。有機溶
媒の使用量は一般にモノマー混合物に対し室温での容量
比で0.5〜1.5倍である。モノマー混合物を有機溶
媒に溶解させて懸濁重合させると、球状の架橋共重合体
粒子を容易に製造することができる。また、モノマー混
合物に対する有機溶媒の量比が大きくなると、一般に生
成する架橋共重合体の乾燥状態における比体積が大きく
なる。特にイソオクタンや1−オクタノールなどのグリ
シジルメタクリレートのホモポリマーに対するいわゆる
貧溶媒の場合には、この傾向が著るしい。また、このよ
うな貧溶媒を用いると生成する架橋共重合体が多孔質化
し易い。従ってモノマー混合物中での架橋剤の比率が大
きい場合には、これらの貧溶媒の代りにトルエンやシク
ロヘキサノールなどを用いて、生成する架橋共重合体の
多孔質化を避けるのが好ましい。
【0018】懸濁重合に際しては、有機相と水性媒体相
との比率(重合比)を1:3〜1:10とするのが好ま
しい。水性媒体相が多すぎると、水性媒体相に溶解する
モノマーの量が増加して、架橋共重合体粒子の収率が低
下する。逆に水性媒体相が少なすぎると、有機相の懸濁
状態が不安定となり、球状の架橋共重合体粒子を得るの
が困難となる。生成するグリシジル基を有する架橋共重
合体粒子の性状は、所望の性状の分離剤に誘導するため
に、下記の範囲にあるのが好ましい。
【0019】 乾燥状態での比体積 1.8〜3.0ml/g,特に2.0〜3 .0ml/g 水中での比体積 1.8〜3.0ml/g,特に2.0〜3 .0ml/g 1,4−ジオキサン中での比体積 5.0〜15.0ml/g 即ち、グリシジル基を有する架橋共重合体粒子は、1,
4−ジオキサン中で著るしく膨潤するものが好ましい。
乾燥状態での比体積と1,4−ジオキサン中での比体積
との比は少くとも2.5以上であるべきである。
【0020】乾燥状態及び水中での比体積を大きくする
には、懸濁重合に際しモノマー混合物に対する有機溶媒
の比を大きくしたり、有機溶媒として貧溶媒を用いれば
よい。またジオキサン中での比体積を大きくするには、
モノマー混合物中の架橋剤の比率を小さくすればよい。
グリシジル基を有する架橋共重合体の粒径は一般に5μ
m〜2000μmであるが、具体的には最終的に得よう
とする分離剤の粒径に応じて決定する。例えばゲル濾過
クロマトグラフィーに用いるペンダントグリセロール基
を有する分離剤を得ようとする場合には、小粒径の分離
剤の方が分離効率がよいのでグリシジル基を有する架橋
共重合体の粒径は、一般に乾燥状態で10μm〜150
μm、好ましくは30μm〜100μmである。また、
ペンダントグリセロール基の外にアミノ基又はスルホン
酸基を有する分離剤を得ようとする場合には、粒径の大
きい分離剤の方が取扱い易いのでグリシジル基を有する
架橋共重合体の粒径は、乾燥状態で70μm〜300μ
mであるのが好ましい。
【0021】上述のグリシジル基を有する架橋共重合体
を水と反応させてグリシジル基を加水分解すると、本発
明に係るペンダントグリセロール基を有する分離剤が得
られる。この加水分解は、上述のグリシジル基を有する
架橋共重合体を親水性の有機溶媒で膨潤させ、この膨潤
している架橋共重合体に水と触媒としての酸を添加して
反応させるのが好ましく、こうすることにより 乾燥状態における比体積 2.0〜3.0ml/g 水中における比体積 6.0〜13.0ml/g という、水中で著るしく膨潤する分離剤が得られる。こ
れに反し、上述のグリシシジル基を有する架橋共重合体
を有機溶媒で膨潤させることなく、これに酸水溶液を加
えて加熱しても、グリシジル基は加水分解してグリセロ
ール基となるが、かくして得られた分離剤は一般に水中
での膨潤性に乏しい。
【0022】グリシジル基を有する架橋共重合体を膨潤
させる有機溶媒としては一般に1,4−ジオキサンが用
いられるが、その他にもテトラヒドロフラン、N,N−
ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の水と
任意の割合で溶解し、且つ架橋共重合体粒子の体積を2
倍以上に膨潤させることのできる親水性有機溶媒を用い
ることができる。グリシジル基を有する架橋共重合体を
これらの有機溶媒中に入れ、室温ないし加温下に1〜5
時間保持すると、多くの場合、体積が2倍以上に膨潤す
る。通常は体積増加が生じなくなるまで十分に膨潤させ
るのが好ましい。次いで膨潤した架橋共重合体を大量の
有機溶媒に懸濁させた状態で、これにグリシジル基に対
して大過剰の酸水溶液を加え、20〜90℃に0.5〜
5時間保持すると、グリシジル基が加水分解されてグリ
セロール基に転換される。グリシジル基が完全に加水分
解したことは、加水分解処理した粒子の赤外吸収スペク
トルにエポキシ環の吸収に相当する900cm-1付近の
吸収が無いことで確認できる。
【0023】加水分解は、架橋共重合体のエステル結合
をできるだけ解裂させないように、穏和な条件下で行な
うのが好ましい。生成する分離剤中にエステル結合の解
裂により生成したカルボキシル基が存在すると、蛋白質
などのイオン性官能基を有する高分子化合物の分離に好
ましくない影響がある。加水分解により生成したペンダ
ントグリセロール基を有する分離剤中のカルボキシル基
の量は、水中で膨潤した状態において0.1meq/m
l以下、特に0.05meq/ml以下であるのが好ま
しい。
【0024】このようにして得られたペンダントグリセ
ロール基を有する水膨潤性のポリマー粒子は、このまま
でゲル濾過クロマトグラフィーの分離剤として用いるこ
とができる。この場合には、粒子の大きさは水中で膨潤
した状態において一般に20〜300μm、好ましくは
50〜150μmである。本発明に係る分離剤は、ペン
ダントグリセロール基に加えて第3級アミノ基又はスル
ホン酸基を有していてもよい。このようなアミノ基又は
スルホン酸基を有する水膨潤性の分離剤は、或る種の蛋
白質のようなアミノ基やカルボキシル基を有する高分子
化合物の分離・回収に特に有効である。これらのアミノ
基又はスルホン酸基を有する分離剤も、水中で著るしく
膨潤するという特性、即ち 乾燥状態における比体積 2.0〜3.0ml/g 水中における比体積 6.0〜13.0ml/g を有することが好ましい。
【0025】また、これらの分離剤のイオン交換容量
は、水中で膨潤した状態において、樹脂1mlにつき通
常は0.05〜0.5meq/mlであり、好ましくは
0.4meq/ml以下である。蛋白質は一般に、アミ
ノ基当量及びカルボキシル基当量(アミノ基又はカルボ
キシル基1モル当りの分子量)が極めて大きい。従って
低分子量のイオン性化合物を捕捉する場合と異なり、蛋
白質を捕捉する場合には、分離剤は単位容量当りのイオ
ン交換容量が小さくてもよい。むしろイオン交換容量が
大きいと、吸着した蛋白質を溶離させるのに大量の溶離
剤を用いなければならず不利である。
【0026】本発明に係る分離剤を用いて、イオン交換
やイオン交換クロマトグラフィーにより蛋白質の分離・
回収を行なう場合には、分離剤の好適なイオン交換容量
は、水中で膨潤した状態において樹脂1mlにつき0.
1〜0.3meqである。また、分離剤のイオン交換作
用を利用する場合には、分離剤の粒径は比較的大きい方
が好ましい。従ってアミノ基又はスルホン酸基を有する
本発明の分離剤は水中で膨潤した状態において通常は1
00〜500μmの範囲にあるのが好ましい。
【0027】ペンダントグリセロール基とアミノ基とを
有し、且つ水中で著るしく膨潤する分離剤を得るには、
前述のペンダントグリセロール基を有する水膨潤性のポ
リマー粒子にアミノ基を導入すればよい。アミノ基の導
入は、上述のペンダントグリセロール基を有する水膨潤
性のポリマー粒子を、水酸化アルカリ水溶液と親水性有
機溶媒との混合溶液に投入して、混合溶液をポリマー粒
子に浸透させて、この混合溶液で膨潤した状態にすると
共に水酸化アルカリによりグリセロール基の水酸基を活
性化させ、次いでこれにハロアルキル基を有するアミン
又はその塩を加えて膨潤状態を維持したままで水酸基に
ハロアルキル基を反応させる2段階で行なうのが好まし
い。かくすることにより、原料のペンダントグリセロー
ル基を有するポリマー粒子と実質的に等しい乾燥状態に
おける比体積を有し、且つ水中で原料以上に膨潤する塩
基性陰イオン交換樹脂を得ることができる。
【0028】若し、これに反し、ペンダントグリセロー
ル基を有するポリマー粒子を水酸化アルカリ水溶液中に
投入して水で膨潤させ、次いでこれにハロアルキル基を
有するアミン又はその塩を反応させると、反応中に粒子
が収縮して、水中での膨潤性に富む塩基性陰イオン交換
樹脂は得られない。親水性有機溶媒としては、通常は1
価ないし多価アルコールが用いられる。特に炭素数2〜
4のアルコールが水酸化アルカリ水溶液との相溶性がよ
いので好ましい。なかでも2級水酸基を有するアルコー
ル、特にイソプロパノールがグリセロール基の水酸基の
活性化に有効であると考えられるので好ましい。親水性
有機溶媒は水酸化アルカリ水溶液に対し0.3〜3(容
量)倍用いるのが好ましい。親水性有機溶媒はポリマー
粒子とハロアルキルアミンとの反応に際し、ポリマー粒
子の膨潤状態を維持し、且つハロアルキルアミンがポリ
マー粒子内に均一に拡散するのを助長しているものと考
えられる。水酸化アルカリとしては通常は水酸化ナトリ
ウムが用いられるが、水酸化カリウムや水酸化リチウム
等も用いられる。水酸化アルカリ水溶液の濃度は1〜1
0規定が適当である。水溶液の濃度が低いとグリセロー
ル基の水酸基を活性化させる作用が弱い。逆に水溶液の
濃度が高過ぎるとポリマーのエステル結合の解裂が起る
おそれがある。
【0029】水酸化アルカリ水溶液と親水性有機溶媒と
の混合溶液は、膨潤後においてもポリマー粒子がスラリ
ー状で存在し得るように、ポリマー粒子に対して大過剰
に用いるのが好ましい。ハロアルキル基を有するアミン
としては(3)式で表わされる3級アミンを用いる
【0030】
【化2】
【0031】(式中、Xは塩素、臭素又はヨウ素を示
し、R1 はアルキレン基を示し、R2 、R3 はアルキル
基又はヒドロキシアルキル基を示す)(3)式におい
て、ハロアルキル基(X−R1 −)として好ましいのは
2−クロロエチル基、2−ブロモエチル基、3−クロロ
プロピル基、4−クロロブチル基などの炭素数2〜4の
低級ハロアルキル基である。また、R2 、R3 として好
ましいのはメチル基、エチル基、2−ヒドロキシエチル
基、n−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基など
の炭素数1〜4の低級アルキル基ないしは炭素数2〜4
のヒドロキシ低級アルキル基である。特に好ましいのは
1−ハロ−2(N,N−ジエチルアミノ)エタンや1−
ハロ−2−(N,N−ジメチルアミノ)エタンなどであ
る。アミンはポリマー粒子のグリセロール基に対し、通
常0.1〜3モル倍用いられる。アミンは遊離型で用い
てもよく、また塩酸塩、炭酸塩、重炭酸塩等の塩型で用
いてもよい。
【0032】前述の水酸化アルカリ水溶液と親水性有機
溶媒との混合溶液にグリセロール基を有するポリマー粒
子を投入して、20〜90℃で1〜5時間スラリー状態
で保持してグリセロール基の水酸基を活性化し、かつ乾
燥時に比して2倍以上の体積となるように膨潤させたの
ち、これに上述の3級アミンを添加して更に20〜90
℃で1〜10時間保持すると、グリセロール基にハロア
ルキルアミンが反応して本発明に係る塩基性陰イオン交
換樹脂が生成する。
【0033】かくして得られた陰イオン交換能を有する
分離剤は、原料として用いたペンダントグリセロール基
を有するポリマー粒子とほぼ同じ乾燥状態での比体積を
有し且つ原料に等しいかないしはこれにまさる水中での
比体積を有している。ペンダントグリセロール基とスル
ホン酸基とを有し且つ水中で著るしく膨潤する分離剤を
得るには、前述のグリシジル基を有する膨潤性架橋共重
合体に亜硫酸塩又は重亜硫酸塩を反応させたのち、ポリ
マー粒子を親水性溶媒で膨潤させ、次いでこれに酸水溶
液を加えてグリシジル基の加水分解を行なうことにより
得ることができる。
【0034】亜硫酸塩又は重亜硫酸塩としては、通常は
亜硫酸ナトリウム又は重亜硫酸ナトリウムが用いられ
る。これらの塩の0.1mol/リットルないし飽和水
溶液にポリマーを投入し、30〜90℃で1〜10時間
反応させる。これにより、グリシジル基を有する膨潤性
ポリマーはグリシジル基とスルホン酸基を有する酸性陽
イオン交換樹脂となる。次いで未反応のグリシジル基を
加水分解してペンダントグリセロール基に転換する。こ
のスルホン化ポリマーのグリシジル基の加水分解は、架
橋共重合体のグリシジル基の加水分解と同じくポリマー
を親水性有機溶媒で膨潤させた状態で行なうことが必要
である。ポリマーを単に鉱酸水溶液中に入れてグリシジ
ル基の加水分解を行なったのでは、水中で膨潤性に富む
製品は得られない。
【0035】スルホン化ポリマーのグリシジル基の加水
分解は、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、
N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド
等の、水と任意の割合で溶解する親水性有機溶媒中にポ
リマーを入れ室温下で1〜5時間程度保持してポリマー
粒子を乾燥時の体積の2倍以上に膨潤させる。次いでこ
れに酸水溶液を加えて20〜90℃に0.5〜5時間保
持すると、グリシジル基は加水分解されてペンダントグ
リセロール基とスルホン酸基を有する水膨潤性の酸性陽
イオン交換樹脂が生成する。
【0036】本発明に係る分離剤は、クロマトグラフィ
ーカラムの充填剤として有用である。例えば本発明に係
る分離剤を充填し且つ水で満されたカラムに、その上部
から分子量の異なる各種の蛋白質を含む試料水溶液を供
給してカラム内を流下させ、次いでカラムの上部から水
を供給して試料水溶液を押出すと、試料水溶液中の各種
蛋白質は相互に分離してカラムの底部から流出する。本
発明に係る分離剤は天然物を素材としたものよりも機械
的強度が大きいので、カラムへの充填高さを大きくする
ことができる。例えば本発明に係る分離剤は、カラムに
50cm以上の高さに充填してクロマトグラフィーに供
することができる。
【0037】また、本発明に係る分離剤のうちアミノ基
又はスルホン酸基を有するものは、イオン交換樹脂とし
て有用である。例えば本発明に係るアミノ基を有する分
離剤を充填したカラムの上部に、各種の蛋白質を含む試
料水溶液を供給してカラム内を流下させる。この際、試
料水溶液のpHは、捕捉しようとする蛋白質の等電点よ
りも高いpHに調節しておく。カラムの底部からの流出
液を監視して、その中に捕捉しようとする蛋白質が許容
量以上に漏れ出し(leak)てきたら、カラムへの試
料水溶液の供給を停止し、代りに水を供給してカラム内
に残存している試料溶液を押出す。次いで低濃度の酸水
溶液、例えば0.1モル/リットルの塩酸水溶液をカラ
ムに供給すると、分離剤に吸着されている蛋白質が溶出
してくる。酸水溶液の代りに0.5〜1mol/リット
ル程度の塩化ナトリウム水溶液を用いることもできる。
【0038】また、別法として本発明に係るイオン交換
能を有する分離剤を試料水溶液中に投入して目的とする
成分を吸着させる。次いで濾過又は遠心分離により分離
剤を回収し、これを酸水溶液または塩化ナトリウム水溶
液に投入して、吸着している成分を溶出させることもで
きる。例えばpHを約3に調節した乳清に本発明に係る
スルホン酸基を有する分離剤を投入して、乳清中のラク
トアルブミン及びラクトグロブリンを吸着させる。次い
で分離剤をpH9程度のアルカリ性水溶液又は0.5〜
1mol/リットル程度の塩化ナトリウム水溶液中に投
入すると吸着されている蛋白質が溶出してくる。本発明
に係る分離剤は水中で著るしく膨潤して、蛋白質が容易
に分離剤の内部まで拡散することを許すので、蛋白質に
対する吸着容量が著るしく大きい。例えば本発明によれ
ばカラムに充填されている分離剤1リットル当り30g
以上、好ましくは50g以上の蛋白質を吸着させること
ができる。
【0039】
【実施例】以下実施例に基づき、本発明を詳細に説明す
るが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものでは
ない。〈グリセロール基を有する水膨潤性ポリマー粒子
の比体積の測定法〉水中で膨潤しているポリマー粒子約
10mlを水と共に10mlのメスシリンダーに入れ、
その体積(V1 ml)を測定する。ポリマー粒子をビー
カーに移し傾斜して水を除いたのち、100mlのアセ
トンを加えて10分間保持し、傾斜してアセトンを除く
操作を2回反覆する。次にトルエン100mlを加えて
10分間保持し、傾斜してトルエンを除く操作を2回反
覆し、更にトルエンをn−ヘプタンに代えて同様な操作
を2回反覆する。濾過してポリマー粒子を回収し、減圧
下で乾燥してn−ヘプタンを蒸発させる。乾燥した樹脂
の重量(Wg)を測定する。また乾燥した樹脂を10m
lのメスシリンダーに入れてその体積(V2 ml)を測
定する。
【0040】 ポリマー粒子の乾燥状態での比体積 … V2 /W(ml/g) ポリマー粒子の水中で膨潤状態での比体積 … V1 /W(ml/g) アミノ基又はスルホン酸基を有するポリマー粒子の場合
には、アミノ基又はスルホン酸基を遊離状態にしてから
上記の操作を行なう。
【0041】〈グリセロール基とアミノ基を有するポリ
マー粒子のイオン交換容量の測定法〉ポリマー粒子を
0.1N−NaOH水溶液で処理してアミノ基を遊離形
としたのち、よく水洗する。このポリマー粒子約5ml
を10mlのメスシリンダーに採取し、その体積(Vm
l)を測定する。遠心分離して水を除去したのちフラス
コに移し、0.1N−HCl100mlを加えて12時
間保持する。上澄液10mlをとり、0.1N−NaO
H水溶液で滴定する。0.1N−NaOH水溶液の消費
量をMmlとすると、ポリマー粒子のイオン交換容量は
(10−M)/Vmeq/mlで与えられる。
【0042】〈グリセロール基又はグリセロール基とス
ルホン酸基を有するポリマー粒子のイオン交換容量の測
定法〉ポリマー粒子を0.1N−HCl水溶液で処理し
て、カルボキシル基又はカルボキシル基とスルホン酸基
を遊離形としたのち水洗する。このポリマー粒子約5m
lを10mlのメスシリンダーに採取し、その体積(V
ml)を測定する。遠心分離して水を除去したのちフラ
スコに移し、0.1N−NaOH100mlを加えて1
2時間保持する。上澄液10mlをとり、0.1N−H
Clで滴定する。0.1N−HCl水溶液の消費量をM
mlとすると、ポリマー粒子のイオン交換容量は(10
−M)/Vmeq/mlで与えられる。
【0043】〈グリセロール基とスルホン酸基を有する
ポリマー粒子のスルホン酸基の測定法〉ポリマー粒子を
0.1N−HCl水溶液で処理してスルホン酸基を遊離
形としたのち、よく水洗する。このポリマー粒子約5m
lを10mlメスシリンダーに採取し、その体積(Vm
l)を測定したのち、真空乾燥器で100℃で24時間
乾燥する。乾燥したポリマー粒子を常法により元素分析
して硫黄の含有量(Wmg)を測定する。ポリマー粒子
のスルホン酸基の量は(W/32)/Vmeq/mlで
与えられる。
【0044】〈排除限界分子量の測定法〉内径8.2m
mのガラスカラムにペンダントグリセロール基を有する
ポリマー粒子を充填する(充填高さ47.5cm)。こ
のカラムに0.5ml/minで脱塩水を連続的に流し
ながら、その中にデキストランを注入し、カラムからの
流出液中にデキストランが現れるまでの時間を測定す
る。種々の分子量のデキストランについて上記の測定を
行ない、その測定結果から常法によりデキストランの排
除限界分子量を求める。
【0045】〈アルブミン吸着容量の測定法〉ポリマー
粒子を緩衝液〔アミノ基を有するポリマー粒子の場合は
トリスー塩酸緩衝液(pH7.5)、スルホン酸基を有
するポリマー粒子の場合は酢酸緩衝液(pH4.5)〕
の中に入れ、水酸化ナトリウムか酢酸ナトリウムでpH
を調節する。ポリマーで粒子5mlを採取し、遠心分離
して緩衝液を除去する。これを10℃の4g/リットル
の牛血清アルブミン溶液200ml中に投入し、ゆるく
攪拌しながら10℃で6時間保持する。上澄液の280
nmでの吸光度と、もとのアルブミン溶液の280nm
での吸光度の差とから、ポリマー粒子に吸着されたアル
ブミンの量を算出する。
【0046】〔実施例1〕グリシジルメタクリレート9
5.7g、ジエチレングリコールジメタクリレート4.
3g及び2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニ
トリル)1.0gを、トルエン87gに溶解した。この
モノマー溶液を、脱塩水に塩化カルシウム120g、ポ
リビニルアルコール6g及び亜硝酸ナトリウム0.00
6gを溶解した水溶液600g中に加え、攪拌してモノ
マー溶液を水溶液中に分散させた。この状態で70℃で
6時間懸濁重合を行なった結果、白色球状で粒径が約3
0〜300μmの架橋共重合体粒子が得られた(収率9
1%)。このものの乾燥状態での比体積は2.7ml/
gであり、1,4−ジオキサン中で膨潤させた状態にお
ける比体積は10.8ml/gであった。また、この架
橋共重合体粒子を乾燥したのち水に投入してもその体積
は殆んど変化しなかった。
【0047】このグリシジル基を有する架橋共重合体粒
子30gに1,4−ジオキサン300mlを加えて室温
で3時間保持してジオキサンで膨潤させたのち、更に
1,4−ジオキサン150mlと50g/リットルの硫
酸水溶液150mlを加え、50℃に加温して3時間保
持してグリシジル基をグリセロール基に加水分解した。
かくして得たペンダントグリセロール基を有するポリマ
ー粒子は、乾燥状態における比体積が2.6ml/gで
あり、水中で膨潤させた状態における比体積は8.5m
l/gであった。陽イオン交換容量は推定で約0.05
meq/リットルであった。排除限界分子量は約100
万であった。
【0048】〔実施例2〕実施例1において、グリシジ
ルメタクリレートの量を91.3gとし、ジエチレング
リコールジメタクリレートの量を8.7gとした以外は
実施例1と同様にして共重合反応及び加水分解反応を行
なった。エポキシ基を有する架橋共重合体の比体積は、
乾燥状態において1.9ml/g1,4−ジオキサン中
で膨潤させた状態で7.1ml/gであった。ペンダン
トグリセロール基を有するポリマー粒子の比体積は、水
中で膨潤させた状態で7.5ml/gであった。排除限
界分子量は約50万であった。
【0049】〔実施例3〕実施例1で得られたペンダン
トグリセロール基を有する膨潤状態のポリマー粒子10
0mlを遠心分離により脱水したのち、これを5N−N
aOH水溶液24mlと、イソプロパノール40mlと
の混合溶液に入れ、ゆるく攪拌しながら50℃で1時間
保持した。この膨潤したポリマー粒子を含むスラリー
に、2−クロロエチルジエチルアミン塩酸塩(Cl−C
2 −CH2 −N−(CH2 CH3 2 −HCl)31
gを水10gに溶解した溶液を加えて、50℃で5時間
保持した。かくして得た白色球状の陰イオン交換樹脂の
比体積は、乾燥状態で約2.0ml/g、水中で膨潤さ
せた状態で約8.5ml/gであった。またイオン交換
容量は0.3meq/mlであった。アルブミン吸着量
は58g/リットルであった。
【0050】〔実施例4〕実施例1で得られたグリシジ
ル基を有する架橋共重合体約10gを1mol/リット
ルの亜硫酸ナトリウム水溶液100mlに入れ、攪拌し
ながら50℃に3時間保持した。濾過してポリマー粒子
を回収し、次いでこれをテトラヒドロフラン100ml
中に入れ、25℃で3時間保持してポリマー粒子を膨潤
させた。更にこれにテトラヒドロフラン50mlと50
g/リットル硫酸水溶液150mlを加え、攪拌しなが
ら50℃で3時間保持してグリシジル基をグリセロール
基に加水分解した。得られた白色の球状粒子は乾燥状態
における比体積が2.5ml/g、水中で膨潤した状態
における比体積が約10ml/gであった。またイオン
交換容量は0.15meq/mlであった。アルブミン
吸着量は85g/リットルであった。
【0051】〔実施例5〕実施例1において、グリシジ
ルメタクリレートの使用量を93.1g、ジエチレング
リコールジメタクリレートの使用量を6.9gとした以
外は、実施例1と全く同様にして懸濁重合を行なった。
生成した白色球状の架橋共重合体の乾燥状態及び1,4
−ジオキサンで膨潤させた状態における比体積は、それ
ぞれ2.1ml/g及び8.3ml/gであった。また
乾燥ポリマーの粒径は約30〜250μmであった。こ
の架橋共重合体粒子30gにテトラヒドロフラン300
mlを加え、室温で3時間保持して粒子を膨潤させたの
ち、更にテトラヒドロフラン150mlと50g/リッ
トルの硫酸水溶液150mlを加え、50℃で3時間保
持した。生成したペンダントグリセロール基を有するポ
リマー粒子は、乾燥状態における比体積及び水で膨潤し
た状態における比体積が、それぞれ2.4ml/g及び
7.7ml/gであった。排除限界分子量は約100万
であった。
【0052】〔実施例6〕実施例1で得られたペンダン
トグリセロール基を有する膨潤状態のポリマー粒子約1
00mlを、遠心分離により脱水したのち、これを10
N−NaOH水溶液24mlとイソプロパノール40m
lの混合水溶液に入れ、ゆるく攪拌しながら50℃で1
時間保持した。次いでこのスラリーに2−クロロエチル
−ジエチルアミン塩酸塩の50%水溶液62gを加え
て、50℃で5時間保持した。かくして得た白色球状の
陰イオン交換樹脂の水中で膨潤した状態における比体積
は11ml/g、陰イオン交換容量は0.24meq/
mlであった。
【0053】〔実施例7〕実施例1と全く同様にして得
られたペンダントグリセロール基を有する膨潤状態のポ
リマー粒子100mlを5N−NaOH水溶液24ml
中に入れ、ゆるく攪拌しながら50℃で1時間保持し
た。このスラリーに2−クロロエチル−ジエチルアミン
塩酸塩31gを水10gに溶解した溶液を加えて、50
℃で5時間保持した。かくして得た色色球状の陰イオン
交換樹脂の比体積は乾燥状態で約2ml/g、水中で膨
潤させた状態で約5ml/gであり、実施例3のものよ
りも膨潤性の劣るものである。また、このもののイオン
交換容量は0.3meq/mlであった。アルブミン吸
着量は5g/リットルであった。
【0054】〔実施例8〕実施例1と全く同様にして得
られた架橋共重合体粒子30gに100g/リットル%
硫酸水溶液150mlを加え、50℃に加温して5時間
保持してグリシジル基を加水分解した。かくして得たペ
ンダントグリセロール基を有する白色のポリマー粒子
は、水中で膨潤させた状態における比体積は3.2ml
/gであり、実施例1のものよりも著るしく膨潤性に劣
るものであった。
【0055】
【発明の効果】本発明によれば、水中で著じるしく膨潤
することができる親水性の合成分離剤を提供できるのも
のであるので、天然系と合成系の分離剤の両者の利点を
有し、蛋白質等の高分子物質を選択的に分離できるので
きわめて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B01D 15/08 8014−4D G01N 30/48 P 8105−2J

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 グリシジルメタクリレートと下記一般式
    (1)で表わされる架橋剤 CH2 =C(CH3 )−COO−(R−O)n −OC−
    C(CH3 )=CH2 (1) (式中、Rは炭素数2〜4のアルキレン基を示し、nは
    1〜4の整数を示す)との架橋共重合体であって、乾燥
    状態および水中における比体積が1.8〜3.0ml/
    gであり1,4−ジオキサンで膨潤させた状態における
    比体積が5.0〜15.0ml/gであることを特徴と
    するもの。
  2. 【請求項2】 グリシジルメタクリレート及び下記一般
    式(1)で表わされる架橋剤 CH2 =C(CH3 )−COO−(R−O)n −OC−
    C(CH3 )=CH2 (1) (式中、Rは炭素数2〜4のアルキレン基を示し、nは
    1〜4の整数を示す)から成るモノマー混合物と、モノ
    マー混合物に対し相溶性のある有機溶媒と、重合開始剤
    とから成る重合性混合物を水性媒体中で懸濁重合する方
    法において、モノマー混合物中におけるグリシジルメタ
    クリレートと架橋剤との重量比を97.5:2.5〜9
    0:10の範囲から、モノマー混合物と有機溶媒との容
    量比を1:0.5〜1:1.5の範囲からそれぞれ選択
    することにより、乾燥状態および水中における比体積が
    1.8〜3.0ml/gであり、1,4−ジオキサンで
    膨潤させた状態における比体積が5.0〜15.0ml
    /gである架橋共重合体を生成させることを特徴とする
    方法
  3. 【請求項3】 グリシジルメタクリレートと下記(1)
    式で表わされる架橋剤 CH2 =C(CH3 )−COO−(R−O)n −OC−
    C(CH3 )=CH2 (1) (式中、Rは炭素数2〜4のアルキレン基を示し、nは
    1〜4の整数を示す)とから成る架橋共重合体粒子の加
    水分解物であって、乾燥状態における比体積が2.0〜
    3.0ml/gであり、水で膨潤させた状態における比
    体積が6.0〜13.0ml/gである親水性分離剤
  4. 【請求項4】 ペンダントグリセロール基を有する親水
    性の架橋共重合体粒子であって、乾燥状態における比体
    積が2.0〜3.0ml/g、水で膨潤させた状態にお
    ける比体積が6.0〜13.0ml/g、陽イオン交換
    容量が0.05meq/ml以下であるもの。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の架橋共重合体を親水性
    有機溶媒で膨潤させ、次いで膨潤した該架橋共重合体を
    水と反応させてグリシジル基を加水分解することを特徴
    とする、水中において乾燥時の2倍以上の体積に膨潤す
    る親水性架橋共重合体粒子の製造法
  6. 【請求項6】 ペンダントグリセロール基とアミノ基又
    はスルホン酸基とを有する親水性のイオン交換樹脂であ
    って、乾燥状態における比体積が2.0〜3.0ml/
    g、水で膨潤させた状態における比体積が6.0〜1
    3.0ml/gであることを特徴とするもの。
  7. 【請求項7】 ペンダントグリセロール基を有し、乾燥
    状態における比体積が2.0〜3.0ml/g、水で膨
    潤させた状態における比体積が6.0〜13.0ml/
    gである親水性架橋共重合体粒子を、水酸化アルカリ、
    水及び親水性有機溶媒から成る混合液で処理して混合液
    が内部に浸透して膨潤した粒子とし、これに下記一般式
    (2)で示されるハロアルキルアミン 【化1】 (式中、Xはハロゲン原子を示し、R1 はアルキレン基
    を示し、R2 、R3 はアルキル基又はヒドロキシアルキ
    ル基を示す) 又はその塩を反応させることを特徴とする、水中で乾燥
    時の体積の2倍以上に膨潤する塩基性陰イオン交換樹脂
    の製造法。
  8. 【請求項8】 請求項1に記載の架橋共重合体粒子に、
    亜硫酸塩及び重亜硫酸塩から成る群から選ばれた少くと
    も1種を含む水溶液を反応させ、次いで親水性有機溶媒
    で処理して有機溶媒が内部に浸透しており且つ乾燥時の
    体積の2倍以上の体積に膨潤した状態とし、これに水を
    反応させてグリシジル環の加水分解を行なうことを特徴
    とする、ペンダントグリセロール基とスルホン酸基を共
    に有する水膨潤性の酸性陽イオン交換樹脂の製造法
  9. 【請求項9】 ペンダントグリセロール基とアミノ基又
    はスルホン酸基とを有する親水性のイオン交換樹脂であ
    って、乾燥状態における比体積が1.8〜3.0ml/
    g、水で膨潤させた状態における比体積が6.0〜1
    3.0ml/g、イオン交換容量が0.4meq/ml
    以下であるものを充填したカラムに、蛋白質を含む水溶
    液を通液して樹脂1リットル当り30g以上の蛋白質を
    吸着させ、次いで溶離液を通液して吸着している蛋白質
    を溶出させることを特徴とする蛋白質の回収方法。
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