JPH0596003A - 注射器およびその製造方法 - Google Patents

注射器およびその製造方法

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JPH0596003A
JPH0596003A JP3265016A JP26501691A JPH0596003A JP H0596003 A JPH0596003 A JP H0596003A JP 3265016 A JP3265016 A JP 3265016A JP 26501691 A JP26501691 A JP 26501691A JP H0596003 A JPH0596003 A JP H0596003A
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JP
Japan
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plunger
syringe
fluid passage
alloy
treatment
Prior art date
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Pending
Application number
JP3265016A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Horikawa
宏 堀川
Kazuo Matsubara
和男 松原
Kadomasa Sato
矩正 佐藤
Mariko Wakae
真理子 若江
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、プランジャーの外周面とシリンジの
流体通路の内周面で円滑な摺り合せを行うことができる
注射器およびその製造方法を提供する。 【構成】長手方向に連続して形成された流体通路を有す
るシリンジと、流体を吐出するための吐出針と、Ni−
Ti系合金を含有する超弾性材からなり、プランジャー
の表面粗度が0.15〜0.30μmであるプランジャ
ーとを具備する。Ni−Ti系合金を含有する超弾性材
に塑性加工を施して所定形状のプランジャーを得る工程
と、プランジャーに形状記憶用の熱処理を施す工程と、
このプランジャーの表面に機械的加工、化学的処理、お
よび電気的処理からなる群から選ばれた少なくとも一つ
の処理を施して、プランジャーの表面に形成された酸化
膜を除去すると共に前記プランジャーの表面粗度を0.
15〜0.30μmとする工程とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は注射器およびその製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、注射器は、図1および図2に示す
ようにガラスや石英からなるシリンジ10と、ガラスや
ステンレスからなるプランジャー11と、シリンジに接
続される吐出針12から構成されている。シリンジ10
には長手方向に連続して流体通路13が形成されてお
り、所定量の試料(液体や気体等の流体)や薬品が収容
される。シリンジ10の外周面には目盛り14が記され
ており、吐出する試料を計量することができる。計量さ
れた試料はプランジャー11を流体通路13内に挿入す
ることにより吐出針12から吐出される。
【0003】特に、各種の分析に用いられるマイクロシ
リンジと称される注射器は、少量の試料を正確に計量し
て測定機器等に注入するために使用され、この中には
0.1μlレベルの微少量を計量できるものもある。こ
のマイクロシリンジにおいては、外界の空気等の流体通
路13内への侵入を防止して試料を正確に計量すること
ができるように、シリンジ10の流体通路13の内周面
およびプランジャー11の外周面は精密な摺り合せ構造
となっている。また、吐出針の穴の内部までプランジャ
ーが挿入可能となっているマイクロシリンジもある。
【0004】このような注射器は使用回数が非常に多
い。このため、作業中に吐出針あるいはプランジャーが
変形してしまうことがある。すなわち、吐出針12は、
試料等を注入する測定機器等に差し込む際にその軸方向
に対して所定の角度を有する方向に押されるために差し
込み部において変形し、プランジャー11は、流体通路
13内に挿入する際にその軸方向に対して所定の角度を
有する方向に押されるためにシリンジ10の開口端部1
5(流体通路13の入口)で変形する。
【0005】吐出針12あるいはプランジャー11のい
ずれかが僅かに曲がっても、プランジャーの外周面とシ
リンジの流体通路の内周面、あるいはプランジャーの外
周面と吐出針の穴の内周面において精密な摺り合せが行
われない。この結果、少量の試料を精密に計量し注入す
ることができなくなり、注射器としての役割を果たさな
い。
【0006】そこで、従来、プランジャーの曲がりに関
しては、シリンジの外側にテフロン等からなる保護管を
配置しているが、プランジャーの動作上好ましくない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような問題に対し
て、実開昭62−197041号公報においてプランジ
ャーに超弾性材料を用いることが開示されている。代表
的な超弾性材料であるNi−Ti合金を用いてプランジ
ャーを製造する場合、プランジャーには焼鈍および形状
記憶用の熱処理が施される。これにより、プランジャー
表面に酸化膜が形成される。このプランジャーを用いた
注射器においては、酸化膜の存在によりプランジャーの
外周面とシリンジの流体通路の内周面で円滑な摺り合せ
が行われない。また、シリンダ内の気密性も悪くなる。
さらに、プランジャーの外周面とシリンジの流体通路の
内周面の摺動により酸化膜が剥離して測定される流体に
混入してしまう恐れがある。
【0008】本発明はかかる点に鑑みてなされたもので
あり、プランジャーの外周面とシリンジの流体通路の内
周面で円滑な摺り合せを行うことができる注射器および
その製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、長手方向に連
続して形成された流体通路を有するシリンジと、前記シ
リンジの一方の開口端部に取り付けられ、前記流体を吐
出するための吐出針と、前記流体通路の内周面と摺動可
能に前記シリンジの他方の開口端部から前記流体通路に
挿入されたプランジャーとを具備する注射器において、
前記プランジャーがNi−Ti系合金を含有する超弾性
材からなり、前記プランジャーの表面粗度が0.05〜
0.30μmであることを特徴とする注射器を提供す
る。
【0010】また、本発明は、Ni−Ti系合金を含有
する超弾性材に塑性加工を施して所定形状のプランジャ
ーを得る工程と、前記プランジャーに形状記憶用の熱処
理を施す工程と、このプランジャーの表面に機械的加
工、化学的処理、および電気的処理からなる群から選ば
れた少なくとも一つの処理を施して、プランジャーの表
面に形成された酸化膜を除去すると共に前記プランジャ
ーの表面粗度を0.15〜0.30μmとする工程とを
具備することを特徴とする注射器の製造方法を提供す
る。
【0011】ここで、Ni−Ti合金は、Niを50.
2〜52.0at%含有し、残部がTiおよび不可避的
不純物であるNi−Ti系合金であることが好ましい。
Ni−Ti合金中のNiの含有量が50.2at%未満
であると得られるプランジャーを曲げた時に残留歪が大
きくなり、Ni−Ti合金中のNiの含有量が52.0
at%を超えると製造上加工性が悪くなる。また、Ni
−Ti合金は、V,Cr,Fe,Co,Mn,Cu,P
d,Ptからなる群から選ばれた少なくとも1種の元素
を3at%以下含有することが好ましい。上記元素の含
有量が3at%を超えると製造上加工性が悪くなるから
である。
【0012】プランジャーの表面粗度は、0.05〜
0.30μmに設定する。これは、プランジャーの表面
粗度が0.05μm未満であると製造上コスト高とな
り、プランジャーの表面粗度が0.30μmを超えると
シリンジとプランジャーの摺動性が悪くなるからであ
る。
【0013】プランジャーの表面に施す機械的加工とし
ては、センタレス加工等を用いることができる。化学的
処理としては、酸洗い等を用いることができる。電気的
処理としては、電解研磨等を用いることができる。これ
らの機械的加工、化学的処理、および電気的処理は、単
独で施してもよいし、組み合わせて施してもよい。
【0014】形状記憶用の熱処理温度は300〜600
℃に設定する。これは、形状記憶用の熱処理温度が30
0℃未満であるとプランジャーの伸直性が発揮されず、
形状記憶用の熱処理温度が600℃を超えるとプランジ
ャーの表面酸化が激しくなるからである。また、形状記
憶用の熱処理時間は2〜120分に設定する。これは、
形状記憶用の熱処理時間が2分未満であるとプランジャ
ーの伸直性が発揮されず、形状記憶用の熱処理時間が1
20分を超えると時間がかかり製造上好ましくないから
である。
【0015】また、形状記憶用の熱処理は、被処理体を
所定形状に加工した後に施すバッチ式で行ってもよい
し、被処理体を走行させて熱処理炉に通す連続式で行っ
てもよい。
【0016】吐出針の材料は特に限定されないが、曲げ
・変形を防止できるように、プランジャーと同じ材料、
すなわちNi−Ti系合金を含有する超弾性材とするこ
とが好ましい。
【0017】
【作用】本発明の注射器は、プランジャーの表面粗度を
0.15〜0.30に規定している。このため、このプ
ランジャーを用いた注射器はプランジャーの外周面とシ
リンジの流体通路の内周面で円滑に摺り合せが行われ
る。したがって、注射器は高い気密性を発揮する。
【0018】また、プランジャーは、Ni−Ti系合金
を含有する超弾性材からなるので、その超弾性効果によ
り曲げ変形に対して優れた回復特性を発揮する。
【0019】本発明の注射器の製造方法によれば、プラ
ンジャーの表面に機械的加工、化学的処理、および電気
的処理を単独または組み合わせて施しているので、表面
粗度が小さいプランジャーを得ることができ、これによ
り気密性の高い注射器を得ることができる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例を具体的に説明する。
【0021】実施例1 50.9at%Ni−Ti合金に冷間引抜き加工および
焼鈍を繰り返し施して線径が0.55mmのプランジャー
を作製した。このプランジャーに連続的に直線形状とな
すための形状記憶用の熱処理を施した。すなわち、プラ
ンジャーに張力をかけながら走行させて熱処理炉を通し
た。なお、熱処理の条件は、500℃で5分間とした。
また、プランジャーにかけた張力は10kgf/mm2 であっ
た。
【0022】次いで、このプランジャーの表面にセンタ
レス加工を施して、線径が0.5mmである実施例1のプ
ランジャーを得た。
【0023】このようにして作製された実施例1のプラ
ンジャーの表面粗度(Ra)およびこのプランジャーを
用いた注射器の気密性を調べた。その結果を下記表1に
示す。なお、気密性は、プランジャーを容量100μl
の分析用シリンジに取り付け、吐出針側から水圧を徐々
にかけて、シリンジが抜けるか水がシリンジから漏れる
時の圧力を測定することにより調べた。したがって、こ
の圧力が高いほど気密性が高いことになる。
【0024】実施例2〜4 下記表1に示す表面処理を採用すること以外は実施例1
と同様にして実施例2〜4のプランジャーを作製した。
なお、酸洗いは、プランジャーを弗酸:硝酸:水=1:
4:15である約20℃の溶液に5分間浸漬させること
により行った。また、電解研磨は、プランジャーを硝
酸:氷酢酸:水=5:10:85である約20℃の溶液
に浸漬させ、1.5Vの直流電圧を印加して約1分間行
った。
【0025】得られた実施例2〜4のプランジャーの表
面粗度(Ra)およびこれらのプランジャーを用いた注
射器の気密性を実施例1と同様にして調べた。その結果
を下記表1に併記する。
【0026】比較例 50.9at%Ni−Ti合金に冷間引抜き加工および
焼鈍を繰り返し施して線径が0.55mmのプランジャー
を作製した。このプランジャーに連続的に直線形状とな
すための形状記憶用の熱処理を施して比較例のプランジ
ャーを得た。なお、熱処理の条件は、500℃で5分間
とした。また、プランジャーにかけた張力は10kgf/mm
2 であった。
【0027】得られた比較例のプランジャーの表面粗度
(Ra)およびこれらのプランジャーを用いた注射器の
気密性を実施例1と同様にして調べた。その結果を下記
表1に併記する。
【0028】
【表1】
【0029】表1から明らかなように、本発明の注射器
のプランジャー(実施例1〜4)は、表面粗度が小さ
く、これらのプランジャーを用いた注射器は高い気密性
を発揮した。これに対して表面処理を施さないプランジ
ャー(比較例)は、表面粗度が大きく、このプランジャ
ーを用いた注射器は気密性が低かった。
【0030】
【発明の効果】以上説明した如く本発明の注射器は、プ
ランジャーの外周面とシリンジの流体通路の内周面で円
滑な摺り合せを行うことができ、しかも高い気密性を発
揮する。また、本発明の注射器の製造方法は、高い摺動
性および気密性を発揮するプランジャーを有する注射器
を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】注射器の一例を示す正面図。
【図2】注射器の他の例を示す正面図。
【符号の説明】
10…シリンジ、11…プランジャー、12…吐出針、
13…流体通路、14…目盛り、15…開口端部。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C22F 1/10 G 9157−4K (72)発明者 若江 真理子 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長手方向に連続して形成された流体通路
    を有するシリンジと、前記シリンジの一方の開口端部に
    取り付けられ、前記流体を吐出するための吐出針と、前
    記流体通路の内周面と摺動可能に前記シリンジの他方の
    開口端部から前記流体通路に挿入されたプランジャーと
    を具備する注射器において、前記プランジャーがNi−
    Ti系合金を含有する超弾性材からなり、前記プランジ
    ャーの表面粗度が0.05〜0.30μmであることを
    特徴とする注射器。
  2. 【請求項2】 前記Ni−Ti合金は、Niを50.2
    〜52.0at%含有し、残部がTiおよび不可避的不
    純物であるNi−Ti系合金である請求項1記載の注射
    器。
  3. 【請求項3】 前記Ni−Ti合金は、V,Cr,F
    e,Co,Mn,Cu,Pd,Ptからなる群から選ば
    れた少なくとも1種の元素を3at%以下含有する請求
    項1記載の注射器。
  4. 【請求項4】 Ni−Ti系合金を含有する超弾性材に
    塑性加工を施して所定形状のプランジャーを得る工程
    と、前記プランジャーに形状記憶用の熱処理を施す工程
    と、このプランジャーの表面に機械的加工、化学的処
    理、および電気的処理からなる群から選ばれた少なくと
    も一つの処理を施して、プランジャーの表面に形成され
    た酸化膜を除去すると共に前記プランジャーの表面粗度
    を0.15〜0.30μmとする工程とを具備すること
    を特徴とする注射器の製造方法。
JP3265016A 1991-10-14 1991-10-14 注射器およびその製造方法 Pending JPH0596003A (ja)

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