JPH0596193A - 微粉末状合成樹脂製造装置および微粉末状合成樹脂を製造する方法 - Google Patents

微粉末状合成樹脂製造装置および微粉末状合成樹脂を製造する方法

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JPH0596193A
JPH0596193A JP25763191A JP25763191A JPH0596193A JP H0596193 A JPH0596193 A JP H0596193A JP 25763191 A JP25763191 A JP 25763191A JP 25763191 A JP25763191 A JP 25763191A JP H0596193 A JPH0596193 A JP H0596193A
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JP
Japan
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crushing
blade
synthetic resin
grinding
fine powdery
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Application number
JP25763191A
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English (en)
Inventor
Ryuichi Nakanishi
隆一 中西
Susumu Uchida
進 内田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Seika Chemicals Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Seika Chemicals Co Ltd
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Publication date
Application filed by Sumitomo Seika Chemicals Co Ltd filed Critical Sumitomo Seika Chemicals Co Ltd
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  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 粉末流動性の良い微粉末合成樹脂を得ること
ができるとともに、粉砕刃の磨耗を減少させて長時間連
続運転することができる、しかも、粉砕刃の速度を高め
て生産能率を高めることができる。 【構成】 所定の粉砕隙間を介して対向させられる刃部
を有し、相対回転させられる雄粉砕刃および雌粉砕刃
と、上記雄粉砕刃および雌粉砕刃を回転可能に支持収容
するハウジングとを備え、上記両粉砕刃における互いに
対向する刃部に、所定厚さのセラミックコーティングを
施す一方、上記ハウジングに、上記両粉砕刃の内周部か
ら上記粉砕隙間に粒状樹脂を導入する導入部と、上記両
粉砕刃の外周部における粉砕隙間から排出される微粉末
状樹脂を回収する回収部とを設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、微粉末状合成樹脂製
造装置および微粉末状合成樹脂を製造する方法に関し、
詳しくは、粉体塗料等に用いる微粉末状の合成樹脂を製
造する装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】合成樹脂の微粉末は、粉体塗料としての
用途はもちろん、回転成形、圧縮成形等の合成樹脂成形
素材、塗料充填剤、改質剤、化粧品素材等種々の分野に
応用されており、その生産量も年々増大している。上記
微粉末状合成樹脂は、粒状の合成樹脂を切削、衝撃、磨
砕等を利用して粉砕することによって生産されている。
上記微粉末状合成樹脂を製造する製造装置は、たとえ
ば、ハウジング内に固定状に設けられた雌粉砕刃と、こ
の雌粉砕刃に対して所定の隙間をあけて高速回転する雄
粉砕刃とを備え、上記両粉砕刃の間に形成される粉砕隙
間に粒状の合成樹脂を送り込み、これを粉砕刃によって
粉砕して、所望の粒度の微粉末状合成樹脂を得るように
構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、合成
樹脂成形技術等の進歩にともなって微粉末状合成樹脂の
利用が増大するとともに、微粉末の粒度がそろった流動
性の良い微粉末状合成樹脂が要求されるようになってき
た。上記のような品質の優れた微粉末状合成樹脂を製造
するには、上記雌粉砕刃と雄粉砕刃との間の隙間精度を
高く維持するとともに、上記雌粉砕刃と雄粉砕刃との相
対速度を高く設定しなければならない。ところが、従来
の微粉末状合成樹脂製造装置においては、粉砕対象が比
較的やわらかい合成樹脂であるため、セラミックや一部
の熱硬化性樹脂等の微粉末を得るための衝撃粉砕装置に
比べ、その改良が進んでいなかった。
【0004】すなわち、微粉末状合成樹脂製造装置にお
ける上記雌粉砕刃および雄粉砕刃は、S45C(機械構
造用炭素鋼鋼材)等の、通常の機械構造用材料を用いて
製作されていた。ところが、一般に、20メッシュパス
の微粉末状の合成樹脂を得るためには、上記雄粉砕刃を
雌粉砕刃に対して高速で回転させなければならない。こ
の場合、粉砕初期の温度が低いと、粒状の合成樹脂を引
きちぎったときにできる髭状の微粉末となる、さらに、
粉砕温度が高くなると、合成樹脂が粉砕刃に溶着して粉
砕作業ができなくなる等の問題がある。しかも、上記雄
粉砕刃および雌粉砕刃の刃部の磨耗量が増大すると、上
記雄粉砕刃と雌粉砕刃との間に設けられる粉砕隙間の精
度を高く維持することができず、優れた品質の微粉末状
合成樹脂を製造することができない。微粉末状合成樹脂
の粒度分布が大きくなり、また、髭状の微粉末が生じる
と流動性が悪くなる。このため、たとえば、微粉末状の
合成樹脂を容器中で浮遊状態にして、予熱した物品をこ
の微粉末状合成樹脂の流動層中に浸漬することにより、
合成樹脂コーティングを形成する流動浸漬コーティング
法において、上記微粉末状合成樹脂を均一に流動させる
ことができず、合成樹脂コーティングの品質が低下する
といった問題が生じる。また、粉砕刃の摩耗によって粉
砕隙間が拡大すると、一定粒度の微粉末状合成樹脂を得
るために必要な時間が増加し、所望粒度の製品の生産能
率が低下するといった問題が生じる。
【0005】本願発明は、上述の事情のもとで考え出さ
れたものであって、上記従来の問題を解決し、粉末流動
性の良い微粉末状合成樹脂を得ることができるばかりで
なく、粉砕刃の回転速度を高めるとともに粉砕刃の摩耗
を減少させることができ、しかも長時間連続運転するこ
とができ、生産能率を飛躍的に高めることのできる微粉
末状合成樹脂製造装置およびその製造方法を提供するこ
とをその課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本願発明では、次の技術的手段を講じている。すな
わち、本願の請求項1に記載した発明は、微粉末状合成
樹脂製造装置に係る発明であって、所定の粉砕隙間を介
して対向させられる刃部を有し、相対回転させられる雄
粉砕刃および雌粉砕刃と、上記雄粉砕刃および雌粉砕刃
を回転可能に支持収容するハウジングとを備え、上記両
粉砕刃における互いに対向する刃部に、所定厚さのセラ
ミックコーティングを施す一方、上記ハウジングに、上
記両粉砕刃の内周部から上記粉砕隙間に粒状合成樹脂を
導入する導入部と、上記両粉砕刃の外周部における粉砕
隙間から排出される微粉末状合成樹脂を回収する回収部
とを設けたことを特徴とする。なお、上記両粉砕刃を相
対回転させる態様として、雄粉砕刃および雌粉砕刃の両
粉砕刃を互いに反対方向に回転するように構成し、ある
いは、雄粉砕刃または雌粉砕刃の一方を固定し、他方を
回転するように構成することもできる。
【0007】また、本願の請求項2に記載した発明は、
上記粉砕刃に施されるセラミックコーティングは、物理
蒸着法によって施されていることを特徴とする。
【0008】さらに、本願の請求項3に記載した発明
は、請求項1または請求項2のいずれかに記載した装置
を用いて微粉末状合成樹脂を製造する方法に関するもの
である。
【0009】
【発明の作用および効果】本願発明に係る微粉末状合成
樹脂製造装置においては、所定の粉砕隙間を介して対向
させられる刃部を有する雄粉砕刃および雌粉砕刃が、相
対回転させられるように構成されている。上記雄粉砕刃
と雌粉砕刃における対向する刃部の相対速度を大きくす
ることにより、両粉砕刃によって粉砕される粒状合成樹
脂から製造される微粉末状合成樹脂の品質を大幅に向上
させることができる。また、上記両粉砕刃の刃部が、き
わめて大きい相対速度で合成樹脂を粉砕することになる
ため、生産効率を格段に向上させることができる。しか
し、従来の微粉末状合成樹脂製造装置においては、上記
のように刃部の相対速度を大きくするとその摩耗も大き
くなり、微粉末状合成樹脂の品質が低下するといった問
題が生じる。
【0010】本願発明に係る雄粉砕刃および雌粉砕刃の
刃部には、所定厚さのセラミックコーティングを施すこ
とにより、上記問題を解決している。上記セラミックコ
ーティングは、たとえば、TiN(窒化チタン),TiC
(炭化チタン)等のセラミック素材を、刃部の表面に数
μmないし数十μmの厚さをもってコーティングしたも
のであり、上記両粉砕刃の刃部の磨耗強度を格段に向上
させることができる。
【0011】上記セラミックコーティングを施すことに
より、上記雄粉砕刃と雌粉砕刃との相対回転速度を上述
のように高めた場合であっても、刃部の磨耗をきわめて
有効に防止することができる。このため、長期にわたっ
て微粉末状合成樹脂製造装置を連続運転することがで
き、生産性を格段に向上させることができる。また、上
記セラミックコーティングを施すことにより、上記雄粉
砕刃および雌粉砕刃の間に形成される上記粉砕隙間を長
期にわたって一定間隔に精度高く保持することが可能と
なり、品質の一定した微粉末状合成樹脂を連続して得る
ことが可能となる。しかも、上記セラミックコーティン
グを施すことによって、粉砕刃の耐摩耗性のみならず耐
蝕性も向上し、粉砕刃の寿命が飛躍的に向上させられ
る。上記セラミックコーティングを施す方法は種々ある
が、本願発明においては、上述のように、刃部に高い寸
法精度が要求されるため、コーティング時の発熱により
刃部に材質劣化や歪が生じないようにしなければならな
い。したがって、発熱の少ない物理蒸着法(PVD法)
を採用することが好ましい。上記物理蒸着法を行う場
合、その温度は、室温から650℃の範囲が適当であ
り、好ましくは、200℃ないし400℃の範囲で行う
のがよい。なお、650℃を超える温度でコーティング
を行うと、熱により粉砕刃全体に歪が生じる恐れがあ
る。
【0012】さらに、本願発明においては、上記ハウジ
ングに、上記両粉砕刃の内周部から上記粉砕隙間に粒状
合成樹脂を導入する導入部と、上記両粉砕刃の外周部に
おける粉砕隙間から排出される微粉末状合成樹脂を回収
する回収部とを設けている。上記導入部を上記両粉砕刃
の内周部に連通させることにより、上記粉砕刃の回転に
よる遠心力を利用して、原材料である粒状合成樹脂を効
率よく上記粉砕隙間に送り込むことができる。
【0013】一方、本願発明においては、上記粉砕隙間
に導入された粒状合成樹脂は、上記雄粉砕刃および雌粉
砕刃によって粉砕されつつ、粉砕刃周りに回転すること
によって生じる遠心力によって上記粉砕隙間の外周部に
導かれ、所定の粒度まで粉砕された微粉末状合成樹脂が
粉砕刃の外周部における粉砕隙間から連続的に両粉砕刃
の外側に排出される。本願発明においては、上記粉砕隙
間の外周部から排出される上記微粉末状合成樹脂を回収
する回収部を設けている。このため、粉砕隙間から排出
される微粉末状合成樹脂を連続的に回収することができ
る。したがって、粒状合成樹脂の粉砕隙間への導入から
微粉末状合成樹脂の回収までの作業を連続的に行うこと
ができ、粉砕作業を連続的に行うことができるととも
に、装置を長時間連続して運転し、生産効率を大幅に向
上させることができる。
【0014】
【実施例の説明】まず、本願発明に係る微粉末状合成樹
脂製造装置の機械的構成の一例を図1ないし図3に基づ
いて具体的に説明する。図1に、本願発明に係る微粉末
状合成樹脂製造装置の一例の断面図を示す。本例に係る
微粉末状合成樹脂製造装置1は、図1に示すように、所
定の粉砕隙間2を介して対向させられる刃部3a,3b
を有し、互いに反対方向へ向けて回転させられる雄粉砕
刃4および雌粉砕刃5と、上記雄粉砕刃4および雌粉砕
刃5を回転可能に支持しつつ収容するハウジング6とを
備えて大略構成されている。
【0015】上記雄粉砕刃4は、回転力を伝達する軸部
9と、この軸部9の一端部から放射状に延出する複数の
ブラケット8の先端部が連結された内周部を有する略ド
ーナツ円板状の本体7とを備えて構成されている。上記
軸部9は、その中間部が上記雌粉砕刃5の軸孔10の内
周部に、ベアリング11を介して回転自在に支持される
とともに、上記軸孔10から延出した他端が装置の取付
け台等に支持されたベアリング12によって回転可能に
支持されている。また、上記軸部9の他端部にはプーリ
13aが設けられており、このプーリ13aに巻き掛け
られたベルト18aによって、図示しないモータからの
回転駆動力が伝達されるように構成されている。
【0016】一方、上記雌粉砕刃5は、上記雄粉砕刃4
の外径と対応した円板状の本体14と、上記本体14の
一側から一体的に延出し、ハウジング6の軸穴6a内を
延びる中空軸部15とを備え、上記中空軸部15の外周
と、ハウジング6の軸穴6a内周との間に介装されたベ
アリング17によって回転自在に支持されている。上記
中空軸部15の端部には、ベルト18bが巻き掛けられ
たプーリ13bが設けられており、上記雄粉砕刃4と同
様に図示しないモータから回転駆動力が伝達されるよう
に構成されている。
【0017】上記雄粉砕刃4は、その軸部9がベアリン
グ11を介して雌粉砕刃5の中空軸部15の軸孔10内
において回転自在に保持されている。そして、上記両粉
砕刃4,5は、上記プーリ13a,13bを介して、互
いに反対方向に回転させられるように構成されている。
【0018】上記雄粉砕刃4と上記雌粉砕刃5の円板状
の本体14,7の互いに対向する部分には、図2および
図3に示すように、上記雄粉砕刃4および雌粉砕刃5の
軸心から放射状に延びる断面略三角形状の複数の凸条1
8a,18bから構成される刃部3a,3bが形成され
ており、互いに対向する上記凸状18a,18bの頂部
間に0.1mm単位で間隔変更可能な所定の粉砕隙間2
0が形成されている。なお、上記刃部3a…,3b…の
ピッチは、1〜2mm、刃高さは1〜2mmの範囲で決
定するのが望ましい。また、上記雄粉砕刃4の中心部に
は、上記ブラケット8間の隙間を利用して原材料たる粒
状合成樹脂を上記粉砕隙間2に導入するための導入孔2
1が設けられている。
【0019】一方、上記ハウジング6は、上記雄粉砕刃
4および雌粉砕刃5を回転可能に収容する粉砕室22
と、上記粉砕室22から軸方向に延び、上記雌粉砕刃5
の中空軸部15を回転可能に支持する支持部16と、上
記粉砕室22の中心部に接続させられ、上記雄粉砕刃4
の導入孔21に連通する導入部23と、両粉砕刃の半径
方向外方に、これら両粉砕刃をとり囲むようにして設け
られる回収部24とを備えて大略構成されている。上記
導入部23は、上記両粉砕刃4,5の内周部に連通する
ように構成されており、上記雄粉砕刃4の回転によって
上記粉砕隙間2に、原料である粒状合成樹脂を連続的に
送り込むことができるように構成されている。
【0020】一方、本実施例における上記回収部24
は、上記両粉砕刃4,5の外側において、環状空間24
aを設けることによって構成されており、上記両粉砕刃
4,5の外周部における粉砕隙間2から排出される微粉
末状合成樹脂を回収し、排出孔25から連続的に排出す
ることができるように構成されている。上記構成の微粉
末状合成樹脂製造装置1において、上記導入部23から
導入される粒状合成樹脂は、まず、上記雄粉砕刃4の導
入孔21に送り込まれ、上記雄粉砕刃4の回転に伴う遠
心力によって、上記粉砕隙間2に送り込まれる。
【0021】上記雄粉砕刃4および雌粉砕刃5における
刃部3a,3bは、上述したように、所定の粉砕隙間2
を介して対向させられ、かつ互いに反対方向に回転させ
られるように構成されている。このため上記粉砕隙間2
に巻き込まれた粒状合成樹脂は、上記両粉砕刃4,5に
よって粉砕される。しかも、本実施例における上記両粉
砕刃4,5は、その刃部3a,3bが回転中心から半径
方向外方に延びる回転円板状に形成されているため、上
記両粉砕刃4,5の回転に伴う遠心力により、上記粉砕
隙間2において、上記粒状合成樹脂が粉砕されながら粉
砕隙間2の外周部に移動させられる。そして、所定の粒
度に粉砕された微粉末状合成樹脂は、上記粉砕隙間2の
外周部から、上記両粉砕刃4,5の外側に設けられた回
収部24に排出される。そして、上記回収部24に排出
された微粉末状合成樹脂は、上記粉砕刃4,5の回転に
よる遠心力によって生じた気流に乗って排出口25から
ハウジング6の外側に排出されるのである。
【0022】上記構成の微粉末状合成樹脂製造装置1に
おいては、上記雄粉砕刃4と雌粉砕刃5とを互いに逆方
向に回転させるように構成している。このため、上記雄
粉砕刃4と雌粉砕刃5の互いに対向させられる刃部3
a,3bの相対速度は、従来の微粉末状合成樹脂製造装
置の粉砕刃に比べて格段に高くなり、従来の粉砕装置で
は得ることのできなかった流動性の良い微粉末状合成樹
脂を得ることが可能となる。また、両粉砕刃4,5の相
対回転速度が高いため、粉砕速度が高められ、単位時間
当たりの粉砕量を大幅に増加させることができ、生産効
率を飛躍的に高めることもできる。
【0023】次に、本例に係る上記両粉砕刃における互
いに対向する刃部3a,3bには、所定厚さのセラミッ
クコーティング19が施される。本例に係る上記セラミ
ックコーティング19は、TiC(炭化チタン)を2μ
mないし30μmの厚さで刃部3a,3bの基材である
S45C(機械構造用炭素鋼鋼材)の表面に物理蒸着法
(PVD法)によって積層形成したものである。上記粉
砕刃4,5の刃面3a,3bは、上記粉砕隙間2を精度
高く設定するため、高精度に仕上げる必要がある。この
ため、上記セラミックコーティング19を施す際に、熱
歪み等が生じると不都合が生じることになる。したがっ
て、上述のように、比較的低温で行う物理蒸着法によっ
て形成するのが好ましい。
【0024】上記セラミックコーティングを施すことに
より、上記刃部3a,3bの硬度が飛躍的に高められる
ばかりでなく、粉砕時における合成樹脂の粉砕刃に対す
る溶着を防止することができる。また、上記刃部3a,
3bの耐摩耗性が大幅に向上させられ、上記雄粉砕刃4
および雌粉砕刃5の相対速度を上述のように高めても、
刃部3a,3bの磨耗を大幅に減少させることが可能と
なる。しかも、従来の粉砕刃を用いて粉砕作業を行う
と、髭状で流動性の悪い微粉末が生じやすかったのに対
し、セラミックコーティングを施した本願発明に係る粉
砕刃を採用することにより、髭状の微粉末が生じにく
く、簡単な温度調節で流動性のきわめて良い微粉末状合
成樹脂を得ることができる。このことは、粉砕された微
粉末の形状からみて、従来の粉砕刃による粉砕機構は切
削作用を主とし磨砕作用や衝撃作用を従とする粉砕機構
と考えられるのに対し、セラミックコーティングを施す
ことにより、上記従来の粉砕機構から磨砕作用を主とす
る粉砕機構に変化したものと考えられる。このため、従
来の微粉末状合成樹脂製造装置のように、刃部の摩耗が
進行して粉砕隙間が広がり、微粉末状合成樹脂の品質が
低下したり、生産効率が低下するといった問題は生じな
い。この結果、長期間にわたって流動性の良い一定品質
の微粉末状合成樹脂を連続的に生産することが可能とな
る。
【0025】上述の装置の雄雌両粉砕刃にセラミックコ
ーティングを施した場合の粉砕性能を実施例として示す
とともに、セラミックコーティングを施されない場合の
粉砕能力を比較例として示す。なお、これらの例は、所
定の粒度(42メッシュパス、中位粒度80メッシュ)
の微粉末状合成樹脂を、単位時間当たりどれだけ製造で
きるかによって粉砕能力を表している。
【0026】粉砕刃の実施例1 本例は、機械構造用炭素鋼鋼材(S45C)を用いて両
粉砕刃を形成し、この刃部表面に、PVD法のイオンプ
レーティング法で、350℃の下、窒化チタン(Ti
N)を3μmの厚さにコーティングしたものである。こ
の場合、機械構造用炭素鋼材S45Cのビッカース硬度
は、約200kg/mm2 であるのに対し、上記のセラ
ミックコーティングを施した後の表面硬度は、ビッカー
ス硬度で約2100kg/mm2 となった。この結果、
セラミックコーティング施した粉砕刃を使って、雄粉砕
刃7600rpm ,雌粉砕刃4600rpm の回転速度で、
6ケ月間ポリエチレン(低密度ポリエチレン、MI=2
0、直径3mm、長さ5mmの円柱状ぺレット)を粉砕
したが、粉砕能力の低下はわずかであり、また、この期
間における微粉末状樹脂の流動性は非常によかった。
【0027】粉砕刃の実施例2 本例は、クロムモリブデン鋼鋼材(SCM440)を用
いて粉砕刃を形成し、この刃部の表面にPVD法のイオ
ンプレーティング法で、300℃の下、炭窒化チタン
(TiCN)を3μmの厚さにコーティングしたもので
ある。この場合、クロムモリブデン鋼のビッカース硬度
は約300kg/mm2 であるのに対し、上記のセラミ
ックコーティングを施したところ、表面硬度はビッカー
ス硬度で約2800kg/mm2 となった。この結果、
このセラミックコーティングを施した粉砕刃を使って6
ケ月間上記実施例1と同じポリエチレンを粉砕したが、
粉砕能力の低下はわずかであり、また、この期間におけ
る微粉末状樹脂の流動性は非常によかった。
【0028】粉砕刃の実施例3 本例は、高速度工具鋼鋼材(SKH57)を用いて粉砕
刃を形成し、この刃部の表面にPVD法のイオンプレー
ティング法で、350℃の下、炭化チタン(TiC)を
3μmの厚さにコーティングしたものである。この場
合、高速度工具鋼鋼材のビッカーズ硬度は約300kg
/mm2 であるのに対し、上記のセラミックコーティン
グを施したところ、表面硬度はビッカーズ硬度で約31
00kg/mm2 となった。この結果、このセラミック
コーティングを施した粉砕刃を使って6ケ月間エチレン
−アクリル酸共重合体(直径3mm、長さ5mmの円柱
状ペレット)を粉砕したが、粉砕能力の低下はわずかで
あり、また、この期間における微粉末状樹脂の流動性は
非常によかった。
【0029】粉砕刃の実施例4 本例は、クロムモリブデン鋼鋼材(SCM440)を用
いて粉砕刃を形成し、この刃部の表面にPVD法で、3
50℃の下、炭化チタン(TiC)を3μmにコーティ
ングし、次いで、窒化チタン(TiN)を2μmの厚さ
に積層コーティングしたものである。この場合、クロム
モリブデン鋼鋼材のビッカーズ硬度は約300kg/m
2 であるのに対し、上記のセラミックコーティングを
施したところ、表面硬度はビッカーズ硬度で約3000
kg/mm2 となった。この結果、このセラミックコー
ティング施した粉砕刃を使って6ケ月間エチレン−酢酸
ビニル共重合体(直径3mm、長さ5mmの円柱状ペレ
ット)を粉砕したが、粉砕能力の低下はわずかであり、
また、この期間における微粉末状樹脂の流動性は非常に
よかった。
【0030】粉砕刃の実施例5 本例は、クロムモリブデン鋼鋼材(SCM440)を用
いて粉砕刃を形成し、この刃部の表面にPVD法で、3
50℃の下、炭化チタン(TiC)を3μmにコーティ
ングし、次いで、窒化チタン(TiN)を2μmの厚さ
に積層コーティングしたものである。この場合、クロム
モリブデン鋼鋼材のビッカーズ硬度は約300kg/m
2 であるのに対し、上記のセラミックコーティングを
施したところ、表面硬度はビッカーズ硬度で約3000
kg/mm2 となった。この結果、このセラミックコー
ティングを施した粉砕刃を使って6ケ月間ポリカーボネ
イト(直径3mm、長さ5mmの円柱状ペレット)を粉
砕したが、粉砕能力の低下はわずかであり、また、この
期間における微粉末状樹脂の流動性は非常によかった。
【0031】比較例1 本例は、機械構造用炭素鋼鋼材(S45C)の粉砕刃を
用いて、実施例1と同じポリエチレンを粉砕した場合で
ある。粉砕開始当初は、実施例1と同様に10kg/H
の粉砕能力を有していたが、4ケ月後には、刃部の摩耗
によって、粉砕能力は当初の約40%まで低下した。ま
た、微粉末の流動性は初期には小さなバブリング等がみ
られながらも、比較的良好な状態であったが、徐々に均
一な流動が行えなくなってきた。
【0032】比較例2 本例は、上記実施例1で用いた機械構造用炭素鋼鋼材の
粉砕刃に窒化処理を施した場合である。この場合、刃部
のビッカース硬度は、約600kg/mm2 まで高めら
れるが、4ケ月後の生産能力は当初の約50%まで低下
した。また、微粉末の流動性は初期には小さなバブリン
グ等がみられながらも、比較的良好な状態であったが、
徐々に均一な流動が行えなくなってきた。
【0033】比較例3 本例は、クロムモリブデン鋼(SCM440)によって
粉砕刃を形成するとともに、刃部に窒化処理を施したも
の使用した場合である。この場合、刃部のビッカース硬
度は、約800kg/mm2 まで高められるが、粉砕能
力は、比較例1、比較例2と同様に、4カ月後には当初
の約60%まで低下した。また、微粉末の流動性は初期
には小さなバブリング等がみられながらも、比較的良好
な状態であったが、徐々に均一な流動が行えなくなって
きた。
【0034】したがって、上記比較例より、刃部にセラ
ミックコーティングを施すことにより、流動性の良い微
粉末が得られるとともに、刃部の摩耗がほとんど生じ
ず、生産能力が飛躍的に向上しているのがわかる。上記
の結果をまとめて表1に示すとともに、粉砕して得られ
た微粉末状合成樹脂の流動槽中での流動状態を評価し
た。
【表1】
【0035】なお、本願発明は、上述の実施例に限定さ
れることはない。図に示す例の装置においては、円板状
の雄粉砕刃および雌粉砕刃を採用したが、たとえば、円
形状等他の形状の粉砕刃を採用することもできる。ま
た、図に示す例の装置においては、雌粉砕刃の中空軸部
15の内側に雄粉砕刃の4の軸部を回転可能に通挿支持
して、同じ方向に延出させるように構成したが、ハウジ
ングから互いに反対方向に延出するように構成すること
もできる。さらに、実施例においては、雄粉砕刃および
雌粉砕刃の双方を互いに反対方向に回転させたが、雄粉
砕刃または雌粉砕刃の一方を固定し、他方を回転するよ
うに構成することもできる。
【0036】また、粉砕刃の材質も、S45C(機械構
造用炭素鋼鋼材)に限られることはなく、たとえば、S
CM440等のクロムモリブデン鋼鋼材、SKD11,
SKD51等の合金工具鋼鋼材、SKH51,SKH5
7等の高速度工具鋼鋼材、SUS440等のステンレス
鋼鋼材等、種々の素材を用いて製作することができる。
【0037】また、上記において粉砕能力の比較のため
に、PE(ポリエチレン),EVA(エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体),EAA(エチレン−アクリル酸共重合
体)およびPC(ポリカーボネイト)の微粉末を得る場
合を示したが、たとえば、PP(ポリプロピレン),P
VC(ポリ塩化ビニル),EMMA(エチレン−メタク
リル酸メチル共重合体),PVAc(ポリ酢酸ビニ
ル),PA(ポリアミド),PET(ポリエチレンテレ
フタレート),PI(ポリイミド),PPS(ポリフェ
ニレンスルファイド),PS(ポリスチレン),PTF
E(ポリテトラフルオロエチレン)等の合成樹脂微粉末
を得る装置に本願発明を適用することができることはも
ちろんである。また、上記合成樹脂材料の形状も円柱状
のペレットに限定されることはなく、卵状、角柱状等の
他の形状の合成樹脂材料を粉砕することもできる。さら
に、これら合成樹脂材料の大きさも、種々のものを採用
することができる。また、着色剤、熱安定剤、その他合
成樹脂の機能等を向上させる添加剤を予め合成樹脂に練
り込み、上記形状に成形した後に粉砕することができ
る。
【0038】また、粉砕刃の実施例においては、窒化チ
タンあるいは炭化チタンを粉砕刃の刃部にコーティング
したが、他のセラミック素材、たとえば、TiCN(炭
窒化チタン)、TaN(窒化タンタル),HfN(窒化
ハフニウム)等のセラミック素材をコーティングするこ
ともできる。また、実施例にも示したように、セラミッ
クコーティングは1層のコーティングのみに限られるこ
とはなく、たとえば、TiC/TiN(炭化チタン/窒
化チタン)のほか、TiC/TiCN/TiN(炭化チ
タン/炭窒化チタン/窒化チタン)、TiC/TiN/
Al23 (炭化チタン/窒化チタン/酸化アルミニウ
ム)等、2層あるいはそれ以上の多層セラミックコーテ
ィングを施すこともできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係る微粉末状合成樹脂製造装置の断
面図である。
【図2】本願発明に係る粉砕刃の刃部の形状を示す平面
図である。
【図3】本願発明に係る雄粉砕刃および雌粉砕刃の刃部
の形状を示す断面図である。
【符号の説明】
1 微粉末状合成樹脂製造装置 2 粉砕隙間 3a,3b 刃部 4 雄粉砕刃 5 雌粉砕刃 6 ハウジング 19 セラミックコーティング 23 導入部 24 回収部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の粉砕隙間を介して対向させられる
    刃部を有し、相対回転させられる雄粉砕刃および雌粉砕
    刃と、 上記雄粉砕刃および雌粉砕刃を回転可能に支持収容する
    ハウジングとを備え、 上記両粉砕刃における互いに対向する刃部に、所定厚さ
    のセラミックコーティングを施す一方、 上記ハウジングに、上記両粉砕刃の内周部から上記粉砕
    隙間に粒状合成樹脂を導入する導入部と、上記両粉砕刃
    の外周部における粉砕隙間から排出される微粉末状合成
    樹脂を回収する回収部とを設けたことを特徴とする、微
    粉末状合成樹脂製造装置。
  2. 【請求項2】 上記セラミックコーティングは、物理蒸
    着法によって施されていることを特徴とする、請求項1
    または請求項2のいずれかに記載した微粉末状合成樹脂
    製造装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2のいずれかに記
    載した装置を用いて微粉末状合成樹脂を製造する方法。
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JP2002226762A (ja) * 2001-01-30 2002-08-14 Sumitomo Seika Chem Co Ltd ポリオレフィン系樹脂粉体塗料の製造方法

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