JPH059642A - 加工性の良好なモリブデン材及びその製造法 - Google Patents

加工性の良好なモリブデン材及びその製造法

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JPH059642A
JPH059642A JP18315591A JP18315591A JPH059642A JP H059642 A JPH059642 A JP H059642A JP 18315591 A JP18315591 A JP 18315591A JP 18315591 A JP18315591 A JP 18315591A JP H059642 A JPH059642 A JP H059642A
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mold
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vibration
alloy ingot
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JP18315591A
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Fumiyuki Shimizu
史幸 清水
Yasushi Umemoto
靖 梅本
Takashi Hanabusa
隆 花房
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Eneos Corp
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Nikko Kyodo Co Ltd
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  • Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 塑性加工性,溶接性等の加工性に優れると共
に、高温・高真空下で使用しても不純物ガスを発生する
ことのないMo又はMo合金材を工業的規模で安定提供す
る。 【構成】 例えば図1に示す如き装置にて、Mo又はMo合
金材を電子ビ−ムコ−ルドハ−スリメルト法にて溶製す
ると共に、その際、モ−ルド内の溶湯プ−ルに振動を加
えるか、該溶湯プ−ルにモリブデン又はモリブデン合金
の粒を添加するか、或いはこれら両手立てを同時に実施
しつつ凝固を進行させて結晶粒の微細化を図り、かつモ
−ルドから引き抜かれる凝固材を二次冷却して冷却を促
進させることで結晶粒の成長・粗大化を防止することに
よって、結晶粒径:10mm以下のMo又はMo合金溶製材を
実現する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、加工性(塑性加工
性,溶接性等)が良好である上、高温・高真空下での使
用に際しても不純物ガスの発生が殆ど認められないとこ
ろの、航空宇宙機器部材,電子管部材,電気抵抗体部
材,原子炉部材,耐食性機器部材等の材料として非常に
優れた性能を発揮するモリブデン又はモリブデン合金溶
製材、並びにその製造方法に関する。
【0002】
【従来技術とその課題】モリブデンは比較的古くから工
業的生産がなされてきた高融点金属の1つであり、これ
まで耐熱材料,真空管材料,電気抵抗体等としての貴重
な用途を担ってきた。特に、高温でのモリブデン及びモ
リブデン合金の強度は実用金属材料中でも群を抜いてお
り、1000℃前後で信頼できる唯一の耐熱材料として
航空宇宙機器関連部材等への適用を目指した研究は膨大
な数に上っている。
【0003】ところが、モリブデンは融点が2600℃
を超える高い値であることに加えて酸化物の蒸気圧が著
しく低いという物性を有しているため通常金属に適用さ
れる手段では所要部材の生産が困難で、モリブデン又は
モリブデン合金から成る金属部材の製造には格別な手法
を必要としていた。
【0004】このようなことから、従来、モリブデン又
はモリブデン合金から成る金属部材の工業生産には一般
に次の方法が採用されていた。 (a) モリブデン又はモリブデン合金のパウダ−を加圧
成型した後、これを焼結してインゴットとし、このイン
ゴットに鍛造,圧延等の塑性加工を施して所望形状に仕
上げる。 (b) モリブデン又はモリブデン合金のバ−ジン材又は
スクラップ材を圧縮成型するか、或いはこれらの原料を
これと同じ材質からなる箱又は管に詰めて溶解電極を形
成し、該電極を電子ビ−ム溶解或いは真空ア−ク溶解に
て溶解してインゴットを製造した後、このインゴットに
鍛造,圧延等の塑性加工を施して所望形状に仕上げる。
【0005】しかしながら、前記 (a)項に示した方法に
て製造されたモリブデン又はモリブデン合金部材では、
原料パウダ−を焼結した“焼結インゴット”中に不純物
(特にO,N,C,S,H等のガス成分)が多く存在す
るのでこれが塑性加工後の製品部材にまで持ち来たされ
てしまい、高温・高真空下で使用されると使用中に該部
材からガスが放出されて性能に悪影響を及ぼすとの問題
があった。しかも、このように製造された部材は熱応力
に弱く、また溶融部でガスの発生が見られるなど溶接性
が悪いという問題も指摘されていた。
【0006】一方、前記 (b)項に示した方法の場合に
は、電子ビ−ム溶解又は真空ア−ク溶解にて得られるモ
リブデン又はモリブデン合金の多結晶溶解材(インゴッ
ト等)は粒界が脆弱で鍛造,圧延等の塑性加工が極めて
困難なため加工中に割れを生じやすく、また1回の溶解
操作では高温・高真空下でのガス放出が十分に抑えられ
る程にまで不純物を低減することはやはり困難であると
の問題があり、高性能部材が必要な場合には十分に満足
できないものであった。
【0007】このため、最近、モリブデンを電子ビ−ム
溶解法又は真空ア−ク溶解法により溶解して冷却モ−ル
ドに注湯すると共に、この冷却モ−ルド内に保持したモ
リブデン融液の結晶成長速度が低速となるように冷却を
制御し、これによって前記モリブデン溶融液を鉛直下方
向に一方向凝固させて粗大結晶粒組織とすることにより
凝固材の加工性を向上させようとの提案もなされた(特
開平2−298227号)。しかし、この方法の場合、
所望の効果を得るためには粗大結晶粒を十分に成長させ
る必要があり、従って鋳造速度を低く抑えなければなら
ないなど生産性が非常に悪く、工業的に十分満足できる
手段とは言えなかった。
【0008】そこで、本発明が目的としたのは、塑性加
工性,溶接性等の加工性に優れると共に、高温・高真空
下で使用しても不純物ガスを発生することのないモリブ
デン又はモリブデン合金材を工業的規模で安定に提供で
きる手段を確立することであった。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記目的
を達成すべく様々な観点に立って数多くの実験を行いつ
つ鋭意研究を重ねた結果、以下に示すような知見を得る
に至った。即ち、最近、高融点金属材料の高純度インゴ
ットを製造する手段として「電子ビ−ムコ−ルドハ−ス
リメルト法」が注目を浴びている。この「電子ビ−ムコ
−ルドハ−スリメルト法」とは、図8で示すように、電
子ビ−ム溶解設備のメルトチャンバ−内に設置された水
冷式銅モ−ルド1の前方に銅製で水冷式のコ−ルドハ−
ス2を設置し、“原料電極3を電子銃4からの電子ビ−
ム5で溶解した原料溶湯”を一旦コ−ルドハ−ス2内に
保持してからオ−バ−フロ−させ、これを水冷式銅モ−
ルド1内に鋳込んで連続的に凝固させつつ下方からイン
ゴット6として引き抜く溶解・鋳造法である。この方法
では電子ビ−ム溶解された溶湯を適宜の時間コ−ルドハ
−ス内に滞留させてから鋳型に鋳込むため、コ−ルドハ
−ス内滞留時に揮発しやすい不純物が真空環境へ十分に
揮散・除去されて高純度のインゴットが得られる。そこ
で、「電子ビ−ムコ−ルドハ−スリメルト法」の優れた
高純度化作用に着目した本発明者等は、該方法をモリブ
デン或いはモリブデン合金の溶解・鋳造に適用して溶製
材の製造実験を繰り返したところ、得られるモリブデン
又はモリブデン合金溶解材は1回の溶解操作にもかかわ
らずガス成分等の不純物が「高温・高真空下で使用して
も殆どガスを発生しない程度」にまで十分低減される
上、溶接性の面でも優れた性能を示すものとなることを
確認した。
【0010】ただ、この場合、既知の「電子ビ−ムコ−
ルドハ−スリメルト法」をそのまま適用したとしても塑
性加工性の点ではそれほど十分な改善効果が認められな
い。ところが、コ−ルドハ−スからオ−バ−フロ−した
溶湯がモ−ルド内で凝固する際に振動を与えたり結晶核
となる物質を添加する等の結晶粒微細化手段を講じると
共に、モ−ルドから引き抜かれた凝固材を二次冷却して
極力粒成長の抑制を図ると、溶製材の脆弱性が著しく改
善され、特に結晶粒径が10mm以下に抑えられた微細組
織となった場合には非常に良好な塑性加工性を発揮する
ようになることを見出したのである。
【0011】本発明は上記知見事項等を基に完成された
ものであり、「電子ビ−ムコ−ルドハ−スリメルト法に
よって溶製するモリブデン又はモリブデン合金材の結晶
粒径を10mm以下に調整することにより、 高温・高真空
下でのガス発生が殆どなく、 しかも良好な加工性(塑性
加工性,溶接性等)を有したモリブデン又はモリブデン
合金溶製材を実現した点」に特徴を有し、更には「モリ
ブデン又はモリブデン合金材を電子ビ−ムコ−ルドハ−
スリメルト法にて溶製すると共に、 その際、 モ−ルド内
の溶湯プ−ルに振動を加えるか、 該溶湯プ−ルにモリブ
デン又はモリブデン合金の粒を添加するか、 或いはこれ
ら両手立てを同時に実施しつつ凝固を進行させて結晶粒
の微細化を図り、 かつモ−ルドから引き抜かれる凝固材
を二次冷却して冷却を促進させることで結晶粒の成長・
粗大化を防止することによって、 高温・高真空下でのガ
ス発生が殆どなく、 しかも良好な加工性(塑性加工性,
溶接性等)を発揮するモリブデン又はモリブデン合金溶
製材を安定して製造し得るようにした点」にも大きな特
徴を有している。
【0012】
【作用】上述のように、本発明は、溶解原料(モリブデ
ン又はモリブデン合金のバ−ジン材又はスクラップ材)
を電子ビ−ムコ−ルドハ−スリメルトすることでガス成
分等を主体にした不純物量を低減すると共に、得られる
凝固材(溶製材)を微細組織化することによって優れた
性能を付与せしめたものであるが、これらの性能は次の
事項に裏付けられたものである。
【0013】まず、電子ビ−ムコ−ルドハ−スリメルト
法にてモリブデン又はモリブデン合金のバ−ジン材或い
はスクラップ材の溶解処理を行うと、前述したようにガ
ス成分を主とした揮発し易い不純物の速やかな除去がな
されて、ガス成分等の少ない高純度のモリブデン又はモ
リブデン合金溶製材が得られる。従って、得られる溶製
材は高温・低圧(真空)の環境にさらしたり溶接のため
に溶解した場合にもガスの発生が殆どなく、環境の汚染
や溶接欠陥を生じる恐れが極めて少ない。その上、電子
ビ−ムコ−ルドハ−スリメルト法で処理されたモリブデ
ン又はモリブデン合金は溶製材であるが故に熱応力に強
く、この点も良好な溶接性に結び付く大きな要素となっ
ている。
【0014】これに加えて、本発明では、モリブデン又
はモリブデン合金溶湯を凝固させる際に結晶核生成の促
進を図ると同時に、二次冷却により凝固した溶製材の冷
却を促進し結晶粒の成長を抑えて溶製材の結晶粒微細化
を図っているが、この結晶粒の微細化によって粒界の総
面積が著しく増大する。そのため、電子ビ−ムコ−ルド
ハ−スリメルト法による不純物量低減効果と相俟って、
結晶粒界におけるガス成分等の偏析を小さくする、結晶
粒界における粒界面積当りの不純物偏析量は極めて少な
い値となる。そして、これが著しい塑性加工性の向上に
結びつく。即ち、モリブデン又はモリブデン合金溶製材
の塑性加工性を劣化させる最大の原因は結晶粒界におけ
るガス成分等の偏析にあり、これが粒界を脆弱にしてい
るものと考えられるが、前記手立てを講じると結晶粒界
の不純物偏析が目立って軽減され、良好な塑性加工性を
呼び戻す訳である。そして、上述のように製造されたモ
リブデン又はモリブデン合金溶製材では、鍛造,押出し
プレス,圧延等の塑性加工により容易にバ−,板,シ−
ト等を製造することができる。
【0015】ところで、本発明に係わるモリブデン又は
モリブデン合金溶製材においてその結晶粒径を10mm以
下に限定した理由は、結晶粒径が10mmを超えた場合に
は所望する良好な塑性加工性を確保することができない
ためである。
【0016】さて、モ−ルド内で凝固するモリブデン又
はモリブデン合金の結晶粒を微細化させるには A) モ−ルド内の溶湯プ−ルを振動させて結晶核の生成
を促しつつ凝固を進行させる, B) モ−ルド内の溶湯プ−ルに随時モリブデン又はモリ
ブデン合金の粒(Moグラニュ−等)を添加して結晶核と
なし、結晶成長が促進するのを抑える,なる手段が有効
であり、この両手段を併用するのも効果的である。
【0017】モ−ルド内の溶湯プ−ルへの振動付加は、
イ)振動発生装置によってモ−ルドを振動させる,ロ)モ−
ルドから徐々に引き抜かれくる凝固材(インゴット)に
振動発生装置からの振動を伝達する,ハ)前記イ及びロを
同時に行う,等によるのが良く、この場合、溶湯プ−ル
に付加される振動の振動数は、前記イの場合にはモ−ル
ドの振動数として1Hz以上、前記ロの場合には凝固材の
振動数として 0.5〜16KHzとするのが好ましい。なぜな
ら、該振動数が上記の範囲を外れると結晶核の生成促進
効果が急激に低下するからである。
【0018】また、モ−ルド内の溶湯プ−ルに随時添加
するモリブデン又はモリブデン合金粒の粒径は5mm以下
とするのが適当で、5mmを超える粒径では溶製材の均質
性を阻害する恐れがある。
【0019】そして、モ−ルドから引き抜かれる凝固材
の二次冷却は、凝固したモリブデン又はモリブデン合金
材の1000℃以上域に留まる時間が20分以内となる
ように調整するのが望ましい。なぜなら、凝固材が10
00℃以上の温度域に20分を超える長時間曝されると
結晶粒が異常再結晶して粗大化する恐れが生じ、塑性加
工性の改善が不十分となるためである。
【0020】なお、図1は、本発明に係わるモリブデン
又はモリブデン合金溶製材の製造に適用される装置例の
要部説明図である。図1において、既知の電子ビ−ムコ
−ルドリメルト装置と同様にメルトチャンバ−内に配置
された電子銃4,コ−ルドハ−ス2並びに水冷式銅モ−
ルド1に加え、水冷式銅モ−ルド1の下方には水冷式の
二次冷却装置7が配置されていると共に、“水冷式銅モ
−ルド1”と“モリブデン又はモリブデン合金インゴッ
ト8を支持するスタ−ティングブロック9の支柱10”に
はそれぞれモ−ルド振動装置11及びインゴット振動装置
12が接離自在に配置され、更に水冷式銅モ−ルド1の上
方にはモリブデン又はモリブデン合金粒ホッパ−13が設
置されている。
【0021】上記装置により“本発明に係わるモリブデ
ン又はモリブデン合金溶製材”を製造するに際しては、
まずモリブデン又はモリブデン合金原料電極(モリブデ
ン又はモリブデン合金のバ−ジン材或いはスクラップを
圧縮成型したもの,該材料を同種材料製の筒や箱に詰込
んだもの等)14 を電子ビ−ム溶解し、その溶湯を一旦コ
−ルドハ−ス2に受けて保持することで原料電極中のガ
ス成分を揮発除去してからオ−バ−フロ−させ、水冷式
銅モ−ルド1内のインゴットプ−ル15へ注ぐ。
【0022】インゴットプ−ル15へは、必要によりモ−
ルド振動装置11及びインゴット振動装置12の何れか又は
両者からの振動がモ−ルド1,スタ−ティングブロック
支柱10,スタ−ティングブロック9,インゴット8を介
して付加されるか、又は必要により随時モリブデン又は
モリブデン合金粒ホッパ−13からモリブデン又はモリブ
デン合金粒(Moグラニュ−等)が添加されて結晶核数を
増大せしめられ、凝固材の結晶粒微細化が図られる。
【0022】このように凝固が進行したモリブデン又は
モリブデン合金インゴット8はモ−ルド1の下方から連
続的に引き抜かれるが、その際、微細な結晶核の生成さ
れたインゴットが異常再結晶粗大化しないように二次冷
却装置7で再結晶粗大化温度以下(1000℃以下)に
冷却を促進され、結晶粒径の制御がなされる。冷却完了
後のモリブデン又はモリブデン合金溶製材は、塑性加工
性,溶接性が良好で、高温・低圧環境下でのガス発生が
殆ど認められないものとなることは既に述べた通りであ
る。
【0023】続いて、本発明の効果を実施例によって更
に具体的に説明する。
【実施例】図1に示したような装置を使用し、“本発明
法”並びに“従来の電子ビ−ムコ−ルドハ−スリメルト
法”に従ってそれぞれ120φモリブデンインゴットを
溶製した。
【0024】なお、“従来の電子ビ−ムコ−ルドハ−ス
リメルト法”を実施する際には図1で示した装置 「モ−
ルド振動装置11」, 「インゴット振動装置12」 及び 「モリ
ブデン又はモリブデン合金粒ホッパ−13」 を使用しなか
ったことは言うまでなく、一方、“本発明法”は次の5
通りの手法で実施した。 (1) モ−ルド振動装置によりモ−ルドを介してモ−ルド
内のインゴットプ−ルに振動数:50Hzの振動付与しつ
つ凝固を進行させると共に、二次冷却装置によってイン
ゴットが1000℃以上の温度域に留まる時間を15分
間に制御して冷却する。 (2) インゴット振動装置によってスタ−ティングブロッ
ク支柱,スタ−ティングブロック及びインゴットを介し
てモ−ルド内のインゴットプ−ルに振動数:1KHzの振
動付与しつつ凝固を進行させると共に、二次冷却装置に
よってインゴットが1000℃以上の温度域に留まる時
間を15分間に制御して冷却する。 (3) モ−ルド振動装置及びインゴット振動装置の両者に
よってインゴットプ−ルに振動数:50Hz及び1KHzの
振動付与しつつ凝固を進行させると共に、二次冷却装置
によってインゴットが1000℃以上の温度域に留まる
時間を15分間に制御して冷却する。 (4) モリブデン又はモリブデン合金粒ホッパ−からイン
ゴットプ−ルへ粒径:4mmのMoグラニュ−を添加しつつ
凝固を進行させると共に、二次冷却装置によってインゴ
ットが1000℃以上の温度域に留まる時間を15分間
に制御して冷却する。 (5) モ−ルド振動装置及びインゴット振動装置の両者に
よってインゴットプ−ルに振動数:50Hz及び1KHzの
振動付与しつつ、かつモリブデン又はモリブデン合金粒
ホッパ−からインゴットプ−ルへ粒径:4mmのMoグラニ
ュ−を添加しながら凝固を進行させると共に、二次冷却
装置によってインゴットが1000℃以上の温度域に留
まる時間を15分間に制御して冷却する。
【0025】このようにして得られた各インゴットのマ
クロ組織を図2〔従来の電子ビ−ムコ−ルドハ−スリメ
ルト法によるもの〕並びに図3〔本発明法によるもの〕
に示す。なお、図3に示したのは本発明に係わる上記手
法(3) によるもののマクロ組織写真図であるが、手法
(1), (2), (4), (5)によるものも図3と特記すべき相違
はなかった。図2及び図3に示されるマクロ組織写真図
からも、“従来の電子ビ−ムコ−ルドハ−スリメルト
法”によって得られるモリブデンインゴットは結晶粒径
が10〜50mmでかつ不均一であるのに対して、“本発
明法”によって得られるモリブデンインゴットは結晶粒
径が10mm以下と微細で、しかも均一化していることが
分かる。
【0026】なお、上記各モリブデンインゴットの不純
物含有量を比較したところ、表1に示すような結果が得
られた{不純物分析値についても本発明手法(3) による
ものと手法(1), (2), (4), (5)によるものとの間に特記
すべき相違は認められなかった}。
【0027】次に、上記各モリブデンインゴットを鍛造
(鍛造温度1300℃)に付したところ、“従来の電子
ビ−ムコ−ルドハ−スリメルト法”により得られたイン
ゴットでは圧下率10%の鍛造で図4に示す如くに割れ
が発生したが、“本発明法”によって得られたインゴッ
ト(本発明材)は、図5で示したように、圧下率60%
の鍛造でも割れが発生しなかった{このように優れた加
工性は本発明手法(1),(2), (4), (5) によるものの何れ
もが同様に有していることも確認済である}。
【0028】一方、図6及び図7は、それぞれ従来のモ
リブデン焼結材の圧延板と前記“本発明法”によって得
られたモリブデンインゴットからの圧延板についての溶
接性を比較したものであるが、モリブデン焼結材の電子
ビ−ム溶接部には図6に示すようなガスホ−ル(ピンホ
−ル)が発生したのに対して、図7に示したように本発
明材の場合には極めて健全な溶接部の得られることが確
認できる。
【0029】
【効果の総括】以上に説明した如く、この発明によれ
ば、加工性に優れ、しかも高温・高真空下で使用しても
不純物ガスを発生することのないモリブデン又はモリブ
デン合金材を安定して量産することが可能となるなど、
産業上極めて有用な効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるモリブデン又はモリブデン合金
溶製材の製造に適用される装置例の要部説明図である。
【図2】従来の電子ビ−ムコ−ルドハ−スリメルト法に
よって得られたモリブデンインゴットのマクロ組織写真
図である。
【図3】本発明法によって得られたモリブデンインゴッ
トのマクロ組織写真図である。
【図4】従来の電子ビ−ムコ−ルドハ−スリメルト法に
よって得られたモリブデンインゴットの鍛造後の状態を
示す図面である。
【図5】本発明法によって得られたモリブデンインゴッ
トの鍛造後の状態を示す図面である。
【図6】従来のモリブデン焼結材の電子ビ−ム溶接部の
状況図である。
【図7】本発明法によって得られたモリブデン溶製材の
電子ビ−ム溶接部の状況図である。
【図8】既知の電子ビ−ムコ−ルドハ−スリメルト法に
関する概要説明図である。
【符号の説明】
1 水冷式銅モ−ルド 2 コ−ルドハ−ス 3 原料電極 4 電子銃 5 電子ビ−ム 6 インゴット 7 二次冷却装置 8 モリブデン又はモリブデン合金インゴット 9 スタ−ティングブロック 10 スタ−ティングブロック支柱 11 モ−ルド振動装置 12 インゴット振動装置 13 モリブデン又はモリブデン合金粒のホッパ− 14 モリブデン又はモリブデン合金原料電極 15 インゴットプ−ル

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子ビ−ムコ−ルドハ−スリメルト材で
    あって、かつ結晶粒径が10mm以下に調整されてなる、
    加工性の良好なモリブデン又はモリブデン合金溶製材。
  2. 【請求項2】 モリブデン又はモリブデン合金材を電子
    ビ−ムコ−ルドハ−スリメルト法にて溶製すると共に、
    その際、モ−ルド内の溶湯プ−ルに振動を加えつつ凝固
    を進行させ、かつモ−ルドから引き抜かれる凝固材を二
    次冷却して冷却を促進させることを特徴とする、モリブ
    デン又はモリブデン合金溶製材の製造方法。
  3. 【請求項3】 モ−ルド内の溶湯プ−ルへの振動付加
    を、該モ−ルドを振動させることによって実施する、請
    求項2に記載のモリブデン又はモリブデン合金溶製材の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 モ−ルドに加える振動の振動数を1Hz以
    上とする、請求項3に記載のモリブデン又はモリブデン
    合金溶製材の製造方法。
  5. 【請求項5】 モ−ルド内の溶湯プ−ルへの振動付加
    を、モ−ルドから引き抜かれる凝固材を振動させること
    によって実施する、請求項2に記載のモリブデン又はモ
    リブデン合金溶製材の製造方法。
  6. 【請求項6】 凝固材に加える振動の振動数を 0.5〜1
    6KHzとする、請求項5に記載のモリブデン又はモリブ
    デン合金溶製材の製造方法。
  7. 【請求項7】 モ−ルド内の溶湯プ−ルへの振動付加
    を、該モ−ルド並びにモ−ルドから引き抜かれる凝固材
    の両者を振動させることによって実施する、請求項2に
    記載のモリブデン又はモリブデン合金溶製材の製造方
    法。
  8. 【請求項8】 モ−ルドに加える振動の振動数を1Hz以
    上、凝固材に加える振動の振動数を 0.5〜16KHzとす
    る、請求項7に記載のモリブデン又はモリブデン合金溶
    製材の製造方法。
  9. 【請求項9】 モリブデン又はモリブデン合金材を電子
    ビ−ムコ−ルドハ−スリメルト法にて溶製すると共に、
    その際、モ−ルド内の溶湯プ−ルにモリブデン又はモリ
    ブデン合金の粒を添加しつつ凝固を進行させ、かつモ−
    ルドから引き抜かれる凝固材を二次冷却して冷却を促進
    させることを特徴とする、モリブデン又はモリブデン合
    金溶製材の製造方法。
  10. 【請求項10】 モリブデン又はモリブデン合金材を電
    子ビ−ムコ−ルドハ−スリメルト法にて溶製すると共
    に、その際、モ−ルド内の溶湯プ−ルに振動を加えると
    同時にモリブデン又はモリブデン合金の粒を添加しつつ
    凝固を進行させ、かつモ−ルドから引き抜かれる凝固材
    を二次冷却して冷却を促進させることを特徴とする、モ
    リブデン又はモリブデン合金溶製材の製造方法。
  11. 【請求項11】 モ−ルド内の溶湯プ−ルへの振動付加
    を、該モ−ルドを振動させることによって実施する、請
    求項10に記載のモリブデン又はモリブデン合金溶製材の
    製造方法。
  12. 【請求項12】 モ−ルドに加える振動の振動数を1Hz
    以上とする、請求項11に記載のモリブデン又はモリブデ
    ン合金溶製材の製造方法。
  13. 【請求項13】 モ−ルド内の溶湯プ−ルへの振動付加
    を、モ−ルドから引き抜かれる凝固材を振動させること
    によって実施する、請求項10に記載のモリブデン又はモ
    リブデン合金溶製材の製造方法。
  14. 【請求項14】 凝固材に加える振動の振動数を 0.5〜
    16KHzとする、請求項13に記載のモリブデン又はモリ
    ブデン合金溶製材の製造方法。
  15. 【請求項15】 モ−ルド内の溶湯プ−ルへの振動付加
    を、該モ−ルド並びにモ−ルドから引き抜かれる凝固材
    の両者を振動させることによって実施する、請求項10に
    記載のモリブデン又はモリブデン合金溶製材の製造方
    法。
  16. 【請求項16】 モ−ルドに加える振動の振動数を1Hz
    以上、凝固材に加える振動の振動数を 0.5〜16KHzと
    する、請求項15に記載のモリブデン又はモリブデン合金
    溶製材の製造方法。
  17. 【請求項17】 添加するモリブデン又はモリブデン合
    金粒の粒径を5mm以下とする、請求項9乃至16の何れか
    に記載のモリブデン又はモリブデン合金溶製材の製造方
    法。
  18. 【請求項18】 モ−ルドから引き抜かれる凝固材を二
    次冷却し、該凝固材が1000℃以上の温度域に留まる
    時間が20分以内となる如くに冷却を促進することを特
    徴とする、請求項2乃至17の何れかに記載のモリブデン
    又はモリブデン合金溶製材の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0559465A (ja) * 1991-08-28 1993-03-09 Nkk Corp 高融点金属元素を含有する高活性合金の溶製方法
CN102639730A (zh) * 2009-12-07 2012-08-15 皇家飞利浦电子股份有限公司 包含两种难熔金属特别是W和Ta的合金和包含此类合金的X射线阳极及其生产方法
JP2020139231A (ja) * 2019-02-26 2020-09-03 ヘレーウス ドイチュラント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフトHeraeus Deutschland GmbH&Co.KG モリブデン−アルミニウム−チタン合金製の成型品

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US11306375B2 (en) 2019-02-26 2022-04-19 Deutschland Gmbh & Co. Kg Molded article made of a molybdenum-aluminum-titanium alloy

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