JPH0610106A - 銅合金ばね材料の製造方法 - Google Patents

銅合金ばね材料の製造方法

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JPH0610106A
JPH0610106A JP15012292A JP15012292A JPH0610106A JP H0610106 A JPH0610106 A JP H0610106A JP 15012292 A JP15012292 A JP 15012292A JP 15012292 A JP15012292 A JP 15012292A JP H0610106 A JPH0610106 A JP H0610106A
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strip
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Abstract

(57)【要約】 【目的】銅合金のばね材料の結晶粒を均一化、微細化す
るため該銅合金を50%以上の中間加工を施し充分加工
硬化させ後に軟化焼鈍を行う。 【構成】還元性又は不活性ガス雰囲気中で発熱体より直
接熱伝導により受熱した一対の加熱体間に挟圧された該
銅合金を直接熱伝導により20秒以内という短時間の加
熱により軟化焼鈍を行い後に急冷する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は板、条、又は線の薄材の
銅合金ばね材料の製造方法、殊に中間加工工程で加工率
50%以上の冷間加工を施し充分に加工硬化した上記材
料を更により高度な物理特性を発揮させるための冷間加
工に適するように結晶粒度を調質した銅合金ばね材料の
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子技術関係で大量に使用されている
板、条、若しくは線材等の銅合金ばね材料には、ばね用
黄銅、ばね用リン青銅、ばね用洋白、ベリリウム銅合
金、チタン銅合金が用いられている。これ等のばね材料
は黄銅、リン青銅、洋白等については目的とする板の厚
さ、物理特性値等を考慮し冷間加工により硬化した材料
を軟化焼鈍をし、さらに加工硬化による所要の特性を発
揮させるために最終の冷間加工により作られる。この時
の軟化焼鈍は黄銅では500℃で1時間、リン青銅では
550℃で1時間、洋白では650℃で1時間を要す
る。又連続式焼鈍に於てはそれぞれの値に応じた温度を
加熱部での所望の滞留時間内に与え再結晶をさせ最終の
冷間加工により所要の特性値を発揮させ使用されてい
る。又リン青銅にN等の金属元素を配合し結晶粒を均一
化し微細化させ特性値の向上を図り利用されている場面
もある。
【0003】析出硬化型ばね材料については標準の析出
材として冷間加工により加工硬化させた該材料を溶体化
処理の軟化焼鈍を施した後、プレス、ホーミング等の成
形加工を施し後に析出硬化処理を施し、ばね材として使
用されている。さらに高度なばね性を得るために溶体化
処理後冷間加工を施しある程度加工硬化をさせた材料を
プレス、ホーミング等の成形加工を施し、後に析出硬化
処理をして高いばね性を発揮させて利用されている。又
溶体化処理後適度に冷間加工をし、適度に連続的に析出
硬化処理を施し、後にプレス、ホーミング等の成形加工
を施し使用するミルハードン材があるがこの場合のばね
性はばね用リン青銅や洋白より勝るが、上記標準析出材
よりは劣っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】これ等のばね材料は電
子技術の発展、進歩に即応し、各種部品が使用されてい
るが、部品の小形化に対しばね材料の小形化、高性能化
に伴いばね材料の加工性、信頼性の更なる向上が望まれ
ている。その一環として金属材料を構成している結晶粒
子の均一化、微細化について種々研究し発表されている
が、その中に多くの問題を抱えている。
【0005】この種のばね材料は圧延、線引き等の冷間
加工によって所要の特性を作り出しており、弾性強度、
降伏点、引張強さ、硬さ等の値を示す物理特性値と、伸
び、エリクセン値、曲げ性等で表される成形加工性との
バランスを考慮して設計され製作されている。
【0006】上記の物理特性値を高めればそれだけ成形
加工性を低下させ、成形加工性を重視すれば物理特性を
下げなければならない。又最終工程の圧延、線引き加工
は大旨冷間加工であるので、加工方向と垂直方向とは物
理特性値や成形加工性が異る。即ち加工に対する特性値
に大きな異方性を生じ、昨今の精密で微細な更に高性能
を要求される成形加工に於ては、一方向へは曲げ可能で
あってもそれに対し直角方向へは折れてしまう等のいろ
いろな好ましくない問題が生じている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記の最終軟
化焼鈍した材料について研究調査したところ、従来行な
われている方法でリン青銅、洋白等の合金を再結晶温度
に加熱し急冷した結果、結晶粒子の平均粒度は0.01
mm以上と大きく、又粗大化した粒子と微細な粒子の混
合した混粒状態であることを知った。又ベリリウム銅合
金に代表される析出硬化型金属でも溶体化処理をした材
料においても同じ現象が認められ、この混粒状態を解消
もしくは軽減すべく研究を行った。
【0008】この種の比較的硬い合金の板、条、若しく
は線材を再結晶させ軟化させるため、又は溶体化処理を
施するための加熱炉は長尺物を連続操作する従来例の場
合を例示すると図2に示すように炉芯管1を取囲むよう
に発熱体2を配しその周囲に耐熱部3、更にその周囲に
保温部4、外箱5等の部材を取囲んで構成された加熱炉
が用いられている。
【0009】合金板等で表わされる金属条6は還元性又
は不活性ガス雰囲気となっている炉芯管によって加熱さ
れる。この加熱は金属条が炉芯管に直接接して加熱され
るのでないので、管壁から対流及び輻射で受熱されるか
ら熱効率が悪く、一般に材料を均一に加熱し軟化させる
には加熱部での滞留時間は数分から数十分の時間を要し
ている。加熱時間が長いとその時間の経過に伴い結晶粒
の成長が進み成長度合が不揃いとなり粗大化した結晶粒
の周りに微細な粒子が残り、いわゆる粗粒子又は混粒と
云われる状態が発生し、ばね特性値を低下させ同時に成
形加工性を減退させている。
【0010】本出願人は従来の加熱炉の欠点を解消する
ため特願平3−339584号「熱処理金属条の加熱方
法及びその加熱炉」の出願をした。この加熱炉の加熱部
は電熱を熱源とする発熱体から直接加熱を受けた一対の
加熱された窒化硼素板を収容するハウジングで囲まれて
いて、還元性又は不活性ガス雰囲気で充されている。金
属条は一対の窒化硼素板に挟圧されつつ伝導熱により直
接受熱して炉を連続通過する。この際金属条は電気ヒー
ターの発熱体から直接受熱された窒化硼素板に直接接し
て熱伝導によって受熱するので加速度は極めて速く均一
である。本発明者はこの加熱炉を用いて諸実験を行った
ところ、この種の金属条を6乃至10秒と云う極めて短
かい時間に所望の再結晶温度ならびに溶体化処理温度に
均一に、然も連続的に上昇させうることが解った。
【0011】本発明は上記加熱炉による実験結果に基ず
いてなるもので、中間加工工程で加工率50%以上の冷
間加工を施し充分加工硬化した銅合金の厚み又は直径
0.5mm以下の板、条、若しくは線材を再結晶温度以
上で30秒以内の時間で加熱し、次いで200℃/秒以
上の冷却速度で急冷することにより結晶粒度を0.01
mm以下に均一に微細化させてなる銅合金ばね材料の製
造方法である。
【0012】又ベリリウム銅合金やチタン銅合金の場合
においても同じく中間加工工程で加工率50%以上の冷
間加工を施し充分に加工硬化した厚み又は直径0.5m
m以下の板、条、若しくは線材の析出硬化型銅合金を溶
体化温度以上で30秒以内の時間で加熱し、次いで20
0℃/秒以上の冷却速度で急冷することにより結晶粒度
を0.01mm以下に均一に微細化させてなる銅合金ば
ね材料の製造方法でもある。
【0013】ここに冷間加工を受け加工硬化した金属材
料を適度な温度で加熱焼鈍すると新しく結晶が発生し成
長することにより加工歪による加熱硬化は減少する。こ
の新しく結晶が発生することを再結晶といい、その時の
温度を再結晶温度という。さらに再結晶した結晶粒は加
熱時間経過とともに成長し、更には粗大化した粒子と微
細な粒子が入り混った粗粒子又は混粒の状態となる。そ
の際直接加熱体から受熱することにより極力均一に再結
晶を促がし結晶粒の成長に伴って発生する粗粒子又は混
粒状態に入らんとするその入口で加熱を中止することに
より均一でしかも微細な結晶粒(板厚0.2mmで0.
005mm以下)で満される。尚加熱後の急冷は公知の
方法で前記の加熱時間に対応した短時間で行なわれる。
【0014】
【実施例】図1は本発明銅合金ばね材料のための加熱炉
の縦断面図、図2は従来例の加熱炉の横断面図である。
図1において7はハウジングで、この中に加熱要部が収
容され還元性又は不活性ガスで充された雰囲気のケース
である。8は加熱される金属条13の搬入口14の壁に
形成された冷却室、9は通過する金属条13の厚み方向
対称に設けた一対の断熱材、11は断熱材の内側に夫々
設けた電熱ヒーターのような一対の発熱体で、この発熱
体に内接して一対の窒化硼素板12が直接設けられる。
金属条13はハウジングの前記搬入口14より窒化硼素
板の間を通して搬出口15から図示せざる冷却部に移動
する。上記一対の窒化硼素板は図示せざる手段によって
通過中の金属条を挟圧するようになっている。従って加
熱炉を通過する薄材の金属条13は予め所定温度に加熱
された窒化硼素板に挟圧されて直ちに熱伝導により受熱
するから20秒以内と云う極めて短時間で再結晶温度又
は溶体化処理温度以上の温度に加熱される。
【0015】ばね用リン青銅、ばね用洋白、一般リン青
銅及びベリリウム銅合金について板厚0.2mmで本発
明例と従来例とに従って最終軟化焼鈍したものを表1に
示す。表に示したように従来例では軟化焼鈍に1時間を
要しその際の結晶粒度は0.01mm〜0.015mm
であった。併し本願発明方法によったものは軟化焼鈍完
了まで僅かに6秒であり、結晶粒度も僅かに0.003
〜0.005mmに過ぎなかった。
【表1】
【0016】上記の銅合金材の加工度は本発明方法のも
のは20%、従来例によるものは30%で圧延した結果
は表2に示す。これによると引張り強度、伸び、曲げ、
ばね限昇値において加工方向と直角方向の不釣合がいず
れも改善されている。
【表2】
【0017】更に上記ベリリウム銅合金について析出硬
化処理の場合315℃に加熱し析出硬化まで2時間を要
したが、本発明方法によると30〜60分を要するに過
ぎない。かくして処理した本発明方法によるものは引張
り強さ135kg/mm2 、伸び8%、ばね限昇は95
kg/mm2 であって、従来例の引張り強さ130kg
/mm2 、伸び2%、ばね限昇値90kg/mm2 に比
べて改善されている。
【0018】
【発明の効果】以上記載したように本発明では金属条を
極めて短時間に加熱することが出来るので粗粒子、混粒
の発生が少なく従来約0.03mmから0.005mm
の混粒であったのに対し0.005mm〜0.003m
mとなり結晶粒度が均一化しその結果伸びが4〜1.5
倍に大きく向上し、成形加工性が甚だ良好となった。
【0019】又結晶粒度の微細化に伴って加工硬化度が
30%以上上昇し、引張り強度、ばね特性、耐疲労性等
の物理特性値が30%以上向上した。析出硬化型金属で
は析出硬化の処理時間が50%以上短縮され、さらに析
出による歪変形が大きく軽減された。更に結晶粒度の均
一化、微細化による冷間加工度を30%以上軽減でき成
形加工工程での不具合である材料特性の異方性が大いに
改良された。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いる加熱炉の縦断面図。
【図2】従来の加熱炉の横断面図。
【符号の説明】
7 ハウジング 8 冷却室 9 断熱材 11 発熱体 12 窒化硼素板 13 金属条 14 搬入口 15 排出口
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年7月20日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正内容】
【0002】
【従来の技術】電子技術関係で大量に使用されている
板、条、若しくは線材等の銅合金ばね材料には、ばね用
黄銅、ばね用リン青銅、ばね用洋白、ベリリウム銅合
金、チタン銅合金が用いられている。これ等のばね材料
は黄銅、リン青銅、洋白等については目的とする板の厚
さ、物理特性値等を考慮し冷間加工により硬加した材料
を軟化焼鈍をし、さらに加工硬化による所要の特性を発
揮させるために最終の冷間加工により作られる。この時
の軟化焼鈍は黄銅では500℃で1時間、リン銅では5
50℃で1時間、洋白では650℃で1時間を要する。
又連続読式焼鈍に於てはそれぞれの値に応じた温度を加
熱部での所望の滞留時間内に与え再結晶をさせ最終の冷
間加工により所要の特性値を発揮させ使用されている。
又リン青銅にNi等の金属元素を配合し結晶粒を均一化
し微細化させ特性値の向上を図り利用されている場面も
ある。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】本出願人は従来の加熱炉の欠点を解消する
ため特願平3−339584号「熱処理金属条の加熱方
法及びぞの加熱炉」の出願をした。この加熱炉の加熱部
は電熱を熱源とする発熱本から直接加熱を受けた一対の
加熱された窒化硼素板を収容するハウジングで囲まれて
いて、還元性又は不活性ガス雰囲気で充されている。金
属条は一対の窒化硼素板に挟圧されつつ伝導熱により直
接受熱して炉を連続通過する。この際金属条は電気ヒー
ターの発熱体から直接受熱された窒化硼素板に直接接し
て熱伝導によつて受熱するので加熱速度は極めて速く
均一である。本発明者はこの加熱炉を用いて諸実験を
行つたところ、この種の金属条を6乃至10秒と云う極
めて短かい時間に所望の再結晶温度ならびに溶体化処理
温度に均一に、然も連続的に上昇させうることが解つ
た。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】ここに冷間加工を受け加工硬化した金属材
料を適度な温度で加熱焼鈍すると新しく結晶が発生し成
長することにより加工歪による加工硬化は減少する。こ
の新しく結晶が発生することを再結晶といい、その時の
温度を再結晶温度という。さらに再結晶した結晶粒は加
熱時間経過とともに成長し、更には粗大化した粒子と微
細な粒子が入り混つた粗粒子又は混粒の状態となる。そ
の際直接加熱体から受熱することにより極力均一に再結
晶を促がし結晶粒の成長に伴つて発生する粗粒子又は混
粒状態に入らんとするその入口で加熱を中止することに
より均一でしかも微細な結晶粒(板厚0.2mmで0.
005mm以下)で満される。尚加熱後の急冷は公知の
方法で前記の加熱時間に対応した短時間で行なわれる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】上記の銅合金材の加工度は本発明方法のも
のは20%、従来例によるものは30%で圧延した結果
は表2に示す。これによると引張り強度、伸び、曲げ、
ばね限界値において加工方向と直角方向の不釣合がいず
れも改善されている。
【表2】
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】更に上記ベリリウム銅合金について析出硬
化処理の場合315℃に加熱し析出硬化まで2時間を要
したが、本発明方法によると30〜60分を要するに過
ぎない。かくして処理した本発明方法によるものは引張
り強さ135kg/mm、伸び8%、ばね限界値は9
5kg/mmであつて、従来例の引張り強さ130k
g/mm、伸び2%、ばね限界値90kg/mm
比べて改善されている。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】中間加工工程で加工率50%以上の冷間加
    工を施し充分に加工硬化させた銅合金の厚み又は直径
    0.5mm以下の板、条、若しくは線材を再結晶温度以
    上で30秒以内の時間で加熱し次いで200℃/秒以上
    の冷却速度で急冷することにより結晶粒度を0.01m
    m以下に均一に微細化させることを特徴とする銅合金ば
    ね材料の製造方法。
  2. 【請求項2】中間加工工程で加工率50%以上の冷間加
    工を施し充分に加工硬化した厚み又は直径0.5mm以
    下の板、条、若しくは線材の析出硬化型銅合金を溶体化
    温度以上で30秒以内の時間で加熱し次いで200℃/
    秒以上の冷却速度で急冷することにより結晶粒度を0.
    01mm以下に均一に微細化させることを特徴とする銅
    合金ばね材料の製造方法。
JP4150122A 1992-05-19 1992-05-19 銅合金ばね材料の製造方法 Expired - Lifetime JPH0794702B2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5924397A (en) * 1996-11-19 1999-07-20 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Variable valve performance apparatus for engine

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61143566A (ja) * 1984-12-13 1986-07-01 Nippon Mining Co Ltd 高力高導電性銅基合金の製造方法

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