JPH06101296B2 - 液体金属イオン源 - Google Patents
液体金属イオン源Info
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- JPH06101296B2 JPH06101296B2 JP60080132A JP8013285A JPH06101296B2 JP H06101296 B2 JPH06101296 B2 JP H06101296B2 JP 60080132 A JP60080132 A JP 60080132A JP 8013285 A JP8013285 A JP 8013285A JP H06101296 B2 JPH06101296 B2 JP H06101296B2
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- ion source
- emitter
- ionized
- substance
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-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01J—ELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
- H01J27/00—Ion beam tubes
- H01J27/02—Ion sources; Ion guns
- H01J27/26—Ion sources; Ion guns using surface ionisation, e.g. field effect ion sources, thermionic ion sources
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01J—ELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
- H01J27/00—Ion beam tubes
- H01J27/02—Ion sources; Ion guns
- H01J27/022—Details
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Combustion & Propulsion (AREA)
- Electron Sources, Ion Sources (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はイオン打込み機、イオンマイクロビーム描画装
置などのイオン源に係り、特にリン(P)イオン、ヒ素
(As)、ホウ酸(B)イオンを安定に長時間引出すこと
のできる液体金属イオン源に関する。
置などのイオン源に係り、特にリン(P)イオン、ヒ素
(As)、ホウ酸(B)イオンを安定に長時間引出すこと
のできる液体金属イオン源に関する。
液体金属イオン源から放出されるイオンビームは、高輝
度であり、サブミクロンの微小径のビームが得られるこ
とから、半導体プロセスにおけるリングラフイやドーピ
ング(打込み)、エツチングなどが、従来用いられてき
たマスクを使用せず(マスクレス)に行なえることや、
化学的な手法を用いずに行なえる可能性を極めているた
め、液体金属イオン源が近年注目をあびている。
度であり、サブミクロンの微小径のビームが得られるこ
とから、半導体プロセスにおけるリングラフイやドーピ
ング(打込み)、エツチングなどが、従来用いられてき
たマスクを使用せず(マスクレス)に行なえることや、
化学的な手法を用いずに行なえる可能性を極めているた
め、液体金属イオン源が近年注目をあびている。
この液体金属イオン源の動作原理は次の如くである、先
ず、タングステン(W)、タンタル(Ta)、モリブデン
(Mo)等から成り、その先端が鋭く尖がらされたエミツ
ターに、抵抗加熱あるいは、電子線衝撃、レーザ光など
により溶融されたイオン化すべき物質(液体金属)を供
給する。エミツターと引出し電極の間に高電圧を印加し
ていくと、エミツター先端部に電界が集中する。これに
よりエミツター先端部の液体金属はテーラーコーン(Ta
ylor Cone)と呼ばれる円錐状突起を形成し、その先端
からイオンが引出される。
ず、タングステン(W)、タンタル(Ta)、モリブデン
(Mo)等から成り、その先端が鋭く尖がらされたエミツ
ターに、抵抗加熱あるいは、電子線衝撃、レーザ光など
により溶融されたイオン化すべき物質(液体金属)を供
給する。エミツターと引出し電極の間に高電圧を印加し
ていくと、エミツター先端部に電界が集中する。これに
よりエミツター先端部の液体金属はテーラーコーン(Ta
ylor Cone)と呼ばれる円錐状突起を形成し、その先端
からイオンが引出される。
このような液体金属イオン源を種々の分野で利用する場
合、イオン源としては長時間、安定して目的とするイオ
ン種のビームが引き出せることが重要となる。
合、イオン源としては長時間、安定して目的とするイオ
ン種のビームが引き出せることが重要となる。
ところで、シリコン半導体に対するn型不純物元素のう
ちで最も重要とされているものの中にリン(P)とヒ素
性(As)、一方、p型にはホウ素(B)がある。
ちで最も重要とされているものの中にリン(P)とヒ素
性(As)、一方、p型にはホウ素(B)がある。
P単体は、融点が44.1℃で、その温度での蒸気圧が0.18
1mmHgと高蒸気圧のために、P単体を液体金属イオン源
のイオン化物質として用いることは困難である。一方、
B単体は、融点が約2300℃と高く、B単体をイオン化物
質として採用することは困難である。このように、イオ
ン化したい物質が高融点であつたり、高蒸気圧性の物質
である場合、それらの物質と他の金属との合金の形にし
て上記難点を軽減し、この合金を溶融し液体状にした
後、高電界下でこの合金をイオン化物質として合金成分
元素のイオンを引出し、質量分離によつて所望のイオン
のみを得る方法が有効となる。したがつて、PやAs,Bを
含むイオン化物質、つまり、安定して且つ長時間Pイオ
ン,Asイオン,Bイオンを引出せるような合金を探索する
ことが重要なポイントとなる。
1mmHgと高蒸気圧のために、P単体を液体金属イオン源
のイオン化物質として用いることは困難である。一方、
B単体は、融点が約2300℃と高く、B単体をイオン化物
質として採用することは困難である。このように、イオ
ン化したい物質が高融点であつたり、高蒸気圧性の物質
である場合、それらの物質と他の金属との合金の形にし
て上記難点を軽減し、この合金を溶融し液体状にした
後、高電界下でこの合金をイオン化物質として合金成分
元素のイオンを引出し、質量分離によつて所望のイオン
のみを得る方法が有効となる。したがつて、PやAs,Bを
含むイオン化物質、つまり、安定して且つ長時間Pイオ
ン,Asイオン,Bイオンを引出せるような合金を探索する
ことが重要なポイントとなる。
このようなイオン化物質の選択については、イオン源動
作の重要なポイントとなり、かつ、本発明の背景となる
ので、ここで詳述する。
作の重要なポイントとなり、かつ、本発明の背景となる
ので、ここで詳述する。
液体金属イオン源に用いるイオン化物質に要求される条
件は、一般に、その融点が高くとも1500℃程度までであ
り、その温度で蒸気圧が低く、また、高温長時間使用し
た場合にエミツター材料との反応が皆無か、あるいはあ
つても少なく、かつ濡れ性も良好であることである。
件は、一般に、その融点が高くとも1500℃程度までであ
り、その温度で蒸気圧が低く、また、高温長時間使用し
た場合にエミツター材料との反応が皆無か、あるいはあ
つても少なく、かつ濡れ性も良好であることである。
具体的に述べると、イオン化物質を適切に選択しなけれ
ば以下に示すような問題を生じ、所望のイオン化ビーム
が引出せないか、または、引出すことができたとしても
放出されたイオン電流が不安定であつたり、イオン源の
寿命が極めて短いという致命的な欠点が生じる。つま
り、この問題点とは、 1)溶融イオン化物質の蒸気圧が高いために、蒸発が激
しく、目的とする引出しイオン種が短時間で枯渇してし
まう。
ば以下に示すような問題を生じ、所望のイオン化ビーム
が引出せないか、または、引出すことができたとしても
放出されたイオン電流が不安定であつたり、イオン源の
寿命が極めて短いという致命的な欠点が生じる。つま
り、この問題点とは、 1)溶融イオン化物質の蒸気圧が高いために、蒸発が激
しく、目的とする引出しイオン種が短時間で枯渇してし
まう。
2)エミツターチツプと溶融状態のイオン化物質が激し
く反応し、短時間でイオンビームの引出しが停止する。
く反応し、短時間でイオンビームの引出しが停止する。
3)溶融イオン化物質の粘性が高すぎる、あるいは、エ
ミツターチツプとの濡れ性が悪い等の理由によりイオン
ビームの引出しが困難である。
ミツターチツプとの濡れ性が悪い等の理由によりイオン
ビームの引出しが困難である。
などである。
上記のような問題点を考慮対象として、イオン化物質を
選択しなければならない。
選択しなければならない。
従来この種のイオン化物質として融点が400〜1000℃のP
t82B18,Pd40Ni40B20,Pt27Ni13B60,Au36.5Pt20Ge13.5
B30,Pd40Ni40B10As10,Pt72As28,Pd24Sn68As8等の合
金が用いられている(特開昭57−132653号)が、いずれ
も、所望のイオンの数は、B,P,Asのうち1種である。唯
一、2種引出すことのできるPd40Ni40B10As10について
は、B,Asの組成率が低く、引出せるイオン電流が少ない
という欠点を有していた。その他の公知例についても上
述のような問題点を有していた。
t82B18,Pd40Ni40B20,Pt27Ni13B60,Au36.5Pt20Ge13.5
B30,Pd40Ni40B10As10,Pt72As28,Pd24Sn68As8等の合
金が用いられている(特開昭57−132653号)が、いずれ
も、所望のイオンの数は、B,P,Asのうち1種である。唯
一、2種引出すことのできるPd40Ni40B10As10について
は、B,Asの組成率が低く、引出せるイオン電流が少ない
という欠点を有していた。その他の公知例についても上
述のような問題点を有していた。
また、半導体プロセスの立場から、BまたはAsを含んだ
イオン化物質中にPを含め、同一イオン源からBおよび
P,BおよびAs,AsおよびP,もしくはBとPとAsのドーパン
トイオンを放出するような液体金属イオン源が望まれて
いた。
イオン化物質中にPを含め、同一イオン源からBおよび
P,BおよびAs,AsおよびP,もしくはBとPとAsのドーパン
トイオンを放出するような液体金属イオン源が望まれて
いた。
このようなイオン化物質は、上記した公知例のイオン化
物質にPを単に混ぜ合わせるだけでは作製できない。こ
れはPが高蒸気圧性という特殊な性質を持つているため
簡単に合金化できないことや、Pのイオンが、既に含ま
れている他元素イオンの質量電荷比(m/e,m:質量数、e:
電荷数)と重なり、所望の単元素イオンビームが得られ
ないという問題が生じる。たとえば、62Ni2+と31P+のm/
eはいずれも31となりNiを含む合金からはP+を単独に引
出すことはできない。
物質にPを単に混ぜ合わせるだけでは作製できない。こ
れはPが高蒸気圧性という特殊な性質を持つているため
簡単に合金化できないことや、Pのイオンが、既に含ま
れている他元素イオンの質量電荷比(m/e,m:質量数、e:
電荷数)と重なり、所望の単元素イオンビームが得られ
ないという問題が生じる。たとえば、62Ni2+と31P+のm/
eはいずれも31となりNiを含む合金からはP+を単独に引
出すことはできない。
このような現状から、上記した問題を生じないで、所望
のB,P,Asのうち少なくとも2元素以上を引出すことので
きる液体金属イオン源の開発が望まれていた。
のB,P,Asのうち少なくとも2元素以上を引出すことので
きる液体金属イオン源の開発が望まれていた。
本発明は上述した点に鑑みてなされたものであり、本発
明の目的は、Bイオン,PイオンおよびAsイオンのうち少
なくとも2種のイオンを安定に且つ長時間引出すことの
できる液体金属イオン源を提供することにある。
明の目的は、Bイオン,PイオンおよびAsイオンのうち少
なくとも2種のイオンを安定に且つ長時間引出すことの
できる液体金属イオン源を提供することにある。
本発明者等は、Si半導体プロセスにおいて重要とされて
いるか高融点であつたり高蒸気圧性のために単元素イオ
ン化物質からのイオン引出しが困難なB,PもしくはAsの
イオン電流を多く取るために、また、上記3元素のうち
少なくとも2元素以上のイオンを引出すために、これら
のイオン化すべき元素を高濃度に含む合金で、かつ、比
較的低融点で、しかも低蒸気圧を有し、さらに、W,Ti,M
o,Ta、グラツシーカーボン、あるいはSiC系、WC系、BN
系等の材料をエミツター材料として用いた時、それらと
反応が皆無か、あるいはあつても少なく、濡れ性も良好
なイオン化物質を探索し、上記の目的とする元素のイオ
ンを放出することができる液体金属イオン源を得ること
を試み、本発明に到達したものである。
いるか高融点であつたり高蒸気圧性のために単元素イオ
ン化物質からのイオン引出しが困難なB,PもしくはAsの
イオン電流を多く取るために、また、上記3元素のうち
少なくとも2元素以上のイオンを引出すために、これら
のイオン化すべき元素を高濃度に含む合金で、かつ、比
較的低融点で、しかも低蒸気圧を有し、さらに、W,Ti,M
o,Ta、グラツシーカーボン、あるいはSiC系、WC系、BN
系等の材料をエミツター材料として用いた時、それらと
反応が皆無か、あるいはあつても少なく、濡れ性も良好
なイオン化物質を探索し、上記の目的とする元素のイオ
ンを放出することができる液体金属イオン源を得ること
を試み、本発明に到達したものである。
本発明者等は、半導体プロセスの立場から同一イオン源
から少なくとも2種以上のドーパント、望ましくはn
型,p型各1種類ずつ、更に望ましいイオン源としてn型
のP,Asおよびp型のBの3種類のイオンを引出すことの
できる液体金属イオン源を望んでいた。このようなイオ
ン源を搭載した集束イオンビーム装置の稼働によつて、
半導体プロセスの中の特に、イオン打込みにおいて、異
種イオンを打ち込み分ける際、イオン源を交換すること
なく、集束イオンビーム装置内に備えたE×B質量分離
器の電界あるいは磁界を変化させるだけで目的とするイ
オンを選択することでき、スループツトが格段に向上す
る。そこで、PtまたはPdが目的とする元素B,P,Asと、こ
れらの元素(B,P,As)の濃度が20から40原子パーセント
で比較的低融点(約600〜850℃)の合金が得られること
に着目し、これら二元系合金同志をさらに合金化しイオ
ン化物質を作製した。その結果、PtまたはPdを基材料と
し、B,P,Asのうち少なくとも2元素を含む3元系または
4元系合金が、エミツター先端への流れが最も良く、ま
た、溶融イオン化物質とエミツターとの反応が抑制され
た。さらに、濡れ性をさらに改善するためにイオン化物
質中にCuを混入することにより、上記イオン化物質で、
B,P,Asのうち少なくとも2種以上のイオンの、安定かつ
長寿命で高電流密度のイオン電流が得られることを見出
した。
から少なくとも2種以上のドーパント、望ましくはn
型,p型各1種類ずつ、更に望ましいイオン源としてn型
のP,Asおよびp型のBの3種類のイオンを引出すことの
できる液体金属イオン源を望んでいた。このようなイオ
ン源を搭載した集束イオンビーム装置の稼働によつて、
半導体プロセスの中の特に、イオン打込みにおいて、異
種イオンを打ち込み分ける際、イオン源を交換すること
なく、集束イオンビーム装置内に備えたE×B質量分離
器の電界あるいは磁界を変化させるだけで目的とするイ
オンを選択することでき、スループツトが格段に向上す
る。そこで、PtまたはPdが目的とする元素B,P,Asと、こ
れらの元素(B,P,As)の濃度が20から40原子パーセント
で比較的低融点(約600〜850℃)の合金が得られること
に着目し、これら二元系合金同志をさらに合金化しイオ
ン化物質を作製した。その結果、PtまたはPdを基材料と
し、B,P,Asのうち少なくとも2元素を含む3元系または
4元系合金が、エミツター先端への流れが最も良く、ま
た、溶融イオン化物質とエミツターとの反応が抑制され
た。さらに、濡れ性をさらに改善するためにイオン化物
質中にCuを混入することにより、上記イオン化物質で、
B,P,Asのうち少なくとも2種以上のイオンの、安定かつ
長寿命で高電流密度のイオン電流が得られることを見出
した。
本発明の液体金属イオン源は、イオン化物質を溶融して
保持する溜め部と、この溜め部から供給される溶融イオ
ン化物質のイオンをその先端から放出するように配置さ
れたエミツターと、このエミツターとの間に高電界を作
りエミツター先端からイオンを引出す引出し電極とから
構成される液体金属イオン源において、上記イオン化物
質として、その組成式がYKXLで示され、上記YがPtおよ
びPdからなる群より選択した少なくとも1元素からな
り、上記XがAs,BおよびPからなる群より選択した少な
くとも2元素からなり、上記K,Lは原子パーセント数を
表わし、30<L<60で、かつ、K+L=100である合金
を用いるか、もしくは、その組成式が、YMXLZNで示さ
れ、上記YがPtおよびPdからなる群より選択した少なく
とも1元素からなり、上記XがAs,BおよびPからなる群
より選択した少なくとも2元素からなり、上記ZはCu元
素からなり、上記M,L,Nは原子パーセント数を表わし、3
0<L<60,0<N<50で、かつM+L+N=100である合
金を用いることを特徴としている。
保持する溜め部と、この溜め部から供給される溶融イオ
ン化物質のイオンをその先端から放出するように配置さ
れたエミツターと、このエミツターとの間に高電界を作
りエミツター先端からイオンを引出す引出し電極とから
構成される液体金属イオン源において、上記イオン化物
質として、その組成式がYKXLで示され、上記YがPtおよ
びPdからなる群より選択した少なくとも1元素からな
り、上記XがAs,BおよびPからなる群より選択した少な
くとも2元素からなり、上記K,Lは原子パーセント数を
表わし、30<L<60で、かつ、K+L=100である合金
を用いるか、もしくは、その組成式が、YMXLZNで示さ
れ、上記YがPtおよびPdからなる群より選択した少なく
とも1元素からなり、上記XがAs,BおよびPからなる群
より選択した少なくとも2元素からなり、上記ZはCu元
素からなり、上記M,L,Nは原子パーセント数を表わし、3
0<L<60,0<N<50で、かつM+L+N=100である合
金を用いることを特徴としている。
なお、上記イオン化物質の組成式を構成成分YがPtの場
合とPdの場合とについて展開して示せば、次のとおりで
ある。すなわち、本発明においては、a,b,c,d,e,f,g,h,
i,およびjを原子パーセント数を表わすものとし、ま
た、XをAs,BおよびPからなる群から選択した少なくと
も2元素からなるものとして、イオン化物質に、組成式
PtaXbで示され、かつ30<b<60,a+b=100である合金
を用いるか、組成式 PdcXdで示され、かつ、30<d<60,c+d=100で示され
る合金を用いるか、または、組成式、PteXfCugで示さ
れ、かつ、30<f<60,0<g<50,e+f+g=10である
合金を用いるか、もしくは、組成式PdhXiCujで示され、
かつ、30<i<60,0<j<50,h+i+j=100である合
金を用いたことを特徴とする。ここで、Xの量はイオン
源としての効率を良くし、イオン電流を多く取るため
に、また、比較的低融点にするために、30原子パーセン
トを越えるのが望ましい。しかし、余り多くなり過ぎる
と、エミツター材や溜め部との反応が大きくなり、濡れ
性も悪くなつたり融点が高くなり、イオン源としての寿
命が、極端に短かくなることからXの量として60原子パ
ーセント未満にする必要がある。
合とPdの場合とについて展開して示せば、次のとおりで
ある。すなわち、本発明においては、a,b,c,d,e,f,g,h,
i,およびjを原子パーセント数を表わすものとし、ま
た、XをAs,BおよびPからなる群から選択した少なくと
も2元素からなるものとして、イオン化物質に、組成式
PtaXbで示され、かつ30<b<60,a+b=100である合金
を用いるか、組成式 PdcXdで示され、かつ、30<d<60,c+d=100で示され
る合金を用いるか、または、組成式、PteXfCugで示さ
れ、かつ、30<f<60,0<g<50,e+f+g=10である
合金を用いるか、もしくは、組成式PdhXiCujで示され、
かつ、30<i<60,0<j<50,h+i+j=100である合
金を用いたことを特徴とする。ここで、Xの量はイオン
源としての効率を良くし、イオン電流を多く取るため
に、また、比較的低融点にするために、30原子パーセン
トを越えるのが望ましい。しかし、余り多くなり過ぎる
と、エミツター材や溜め部との反応が大きくなり、濡れ
性も悪くなつたり融点が高くなり、イオン源としての寿
命が、極端に短かくなることからXの量として60原子パ
ーセント未満にする必要がある。
かかる本発明の特徴によつて、これまで液体金属イオン
源からの放出が困難とされてきたPイオン、Asイオン、
Bイオンのうち、少なくとも2種以上のイオンを同一イ
オン源から安全に、かつ、長時間放出することが可能と
なり、その結果、シリコン半導体プロセスにおいて重要
な、PイオンBイオン,Asイオンのうち少なくとも2種
のイオンを放出することのできる液体金属イオン源の提
供が可能となつた。
源からの放出が困難とされてきたPイオン、Asイオン、
Bイオンのうち、少なくとも2種以上のイオンを同一イ
オン源から安全に、かつ、長時間放出することが可能と
なり、その結果、シリコン半導体プロセスにおいて重要
な、PイオンBイオン,Asイオンのうち少なくとも2種
のイオンを放出することのできる液体金属イオン源の提
供が可能となつた。
以下、本発明の実施例を図を用いて詳細に説明する。
実施例1 第1図は本発明に係る液体金属イオン源の基本構成を示
す図である。このイオン源のイオン化物質5の溶融の仕
方は通電加熱型である。エミツター1は支持部を介して
絶縁碍子2に固定されている。イオン化物質5を溶融す
るための通電加熱ヒーターを兼ねた溜め部3はその両端
で電流導入端子4,4′に固定されており、溜め部3の中
央には溶融したイオン化物質5で濡れたエミツター1が
通る円孔6が設けられている。第1図は、溶融イオン化
物質5で濡れたエミツター1が溜め部3にある円孔6か
ら突出した状態を示している。7は引出し電極であり、
この引出し電極7とエミツター1との間に数KVの電界を
印加することにより、エミツター1の先端からイオンビ
ーム8を、引出し電極7にあけた貫通孔9を介して下方
に引出すことができる。本実施例の場合、エミツターは
直径0.4mmのモリブデン(Mo)製であり、その先端は電
界研磨により曲率半径を数μm以下に鋭く尖らせてあ
る。ヒーターを兼ねた溜め部3は、厚さ0.1mmのモリブ
デン(Mo)板製で、中央にある凹部は、イオン化物質5
を数mm3溜めることができるように加工されている。こ
の溜め部3の中央に設けられた円孔6の直径は約1mmで
ある。
す図である。このイオン源のイオン化物質5の溶融の仕
方は通電加熱型である。エミツター1は支持部を介して
絶縁碍子2に固定されている。イオン化物質5を溶融す
るための通電加熱ヒーターを兼ねた溜め部3はその両端
で電流導入端子4,4′に固定されており、溜め部3の中
央には溶融したイオン化物質5で濡れたエミツター1が
通る円孔6が設けられている。第1図は、溶融イオン化
物質5で濡れたエミツター1が溜め部3にある円孔6か
ら突出した状態を示している。7は引出し電極であり、
この引出し電極7とエミツター1との間に数KVの電界を
印加することにより、エミツター1の先端からイオンビ
ーム8を、引出し電極7にあけた貫通孔9を介して下方
に引出すことができる。本実施例の場合、エミツターは
直径0.4mmのモリブデン(Mo)製であり、その先端は電
界研磨により曲率半径を数μm以下に鋭く尖らせてあ
る。ヒーターを兼ねた溜め部3は、厚さ0.1mmのモリブ
デン(Mo)板製で、中央にある凹部は、イオン化物質5
を数mm3溜めることができるように加工されている。こ
の溜め部3の中央に設けられた円孔6の直径は約1mmで
ある。
第1図において、符号10はイオン化物質5の加熱電源、
11はイオン引出し電源、12はイオン加速電源、13は真空
容器である。
11はイオン引出し電源、12はイオン加速電源、13は真空
容器である。
本実施例1で用いたイオン化物質5は、 Pt65P7B28である。このイオン化物質5の製造方法は、P
t−B共晶合金とPt−P共晶合金そそれぞれ小片を以下
に示す重量割合で混合し、石英アンプル内に入れ、真空
封止した後、これを電気炉で溶解させた。第1表にPt,P
d又はCuを基材料としてB,P,Asの元素を含んだ共晶合金
の組成率とその時の融点が示されているとおり、Pt−B
共晶合金にはBが約40at%含まれ、融点は約830℃であ
り、Pt−P共晶合金にはPが約20at%含まれその融点は
約590℃である。Pt60B40を60wt%、Pt80P20を40wt%の
割合で混合し Pt65P7B28を得た。この3元系合金の融点は約750℃であ
る。
t−B共晶合金とPt−P共晶合金そそれぞれ小片を以下
に示す重量割合で混合し、石英アンプル内に入れ、真空
封止した後、これを電気炉で溶解させた。第1表にPt,P
d又はCuを基材料としてB,P,Asの元素を含んだ共晶合金
の組成率とその時の融点が示されているとおり、Pt−B
共晶合金にはBが約40at%含まれ、融点は約830℃であ
り、Pt−P共晶合金にはPが約20at%含まれその融点は
約590℃である。Pt60B40を60wt%、Pt80P20を40wt%の
割合で混合し Pt65P7B28を得た。この3元系合金の融点は約750℃であ
る。
このイオン源を約800℃で動作させたところ安定なイオ
ンビーム8の放出を得ることができた。この放出イオン
ビーム8を質量分離器(図示せず)に通し質量分析し、
その時の質量スペクトルの典型例を示したのが第2図で
ある。ただし、横軸は質量荷重比m/eであり、縦軸はイ
オン強度(任意単位)を示している。この時のイオン引
出し電圧は6.3kVで、全放出イオン電流は20μAであつ
た。
ンビーム8の放出を得ることができた。この放出イオン
ビーム8を質量分離器(図示せず)に通し質量分析し、
その時の質量スペクトルの典型例を示したのが第2図で
ある。ただし、横軸は質量荷重比m/eであり、縦軸はイ
オン強度(任意単位)を示している。この時のイオン引
出し電圧は6.3kVで、全放出イオン電流は20μAであつ
た。
このスペクトルから、本イオン源からPt+,Pt2+,B+,P
+,P2+のイオンが放出されており、この中で11B+のピー
クが最も強く、PイオンについてはP+よりP2+の方がイ
オン強度が大きいことがわかる。
+,P2+のイオンが放出されており、この中で11B+のピー
クが最も強く、PイオンについてはP+よりP2+の方がイ
オン強度が大きいことがわかる。
本イオン源の効果は、比較的低融点で、Siに対するn型
とp型のイオンを同時に引き出すこができ、Si基板にn
型,p型不純物を打ち込む場合、打込み装置に設けた質量
分離器の電場あるいは磁場の強度を切り変えることだけ
で2種のイオンを打ち込むことができる。
とp型のイオンを同時に引き出すこができ、Si基板にn
型,p型不純物を打ち込む場合、打込み装置に設けた質量
分離器の電場あるいは磁場の強度を切り変えることだけ
で2種のイオンを打ち込むことができる。
また、Pイオンについては、P+よりP2+のイオン強度が
強く出ていることから、本イオン源をイオン打込みとい
う応用に用いた場合、非常に有効な効果をもたらす。つ
まり、ある加速電圧E(kV)で加速されたP2+イオンは
2倍の2E(keV)となるエネルギーで基板に打込まれ
る。一方、P+のエネルギーはE(keV)であるので、P2+
はP+に比べより深く基板内に打込まれることになる。具
体例をあげると、E=100keVで加速されたP+とP2+をSi
基板に打込んだ場合、それぞれのイオンの侵入深さ(飛
程)はおよそ0.12μm,0.25μmとなり、P2+の方が飛程
が大きいことがわかる。従つて、P+とP2+を使い分けて
打ち込むことにより、同一加速電圧で違つた深さに打込
めるという効果をもたらす。
強く出ていることから、本イオン源をイオン打込みとい
う応用に用いた場合、非常に有効な効果をもたらす。つ
まり、ある加速電圧E(kV)で加速されたP2+イオンは
2倍の2E(keV)となるエネルギーで基板に打込まれ
る。一方、P+のエネルギーはE(keV)であるので、P2+
はP+に比べより深く基板内に打込まれることになる。具
体例をあげると、E=100keVで加速されたP+とP2+をSi
基板に打込んだ場合、それぞれのイオンの侵入深さ(飛
程)はおよそ0.12μm,0.25μmとなり、P2+の方が飛程
が大きいことがわかる。従つて、P+とP2+を使い分けて
打ち込むことにより、同一加速電圧で違つた深さに打込
めるという効果をもたらす。
本実施例では、イオン化物質5を2種の共晶合金を混ぜ
あわせて作製したが、必ずしも共晶合金同志である必要
はなく、例えば、共晶点以外の濃度(組成率)を持つ合
金同志の混合でもよいし、Pt−P合金にB単体を混ぜて
合金化してもよい。
あわせて作製したが、必ずしも共晶合金同志である必要
はなく、例えば、共晶点以外の濃度(組成率)を持つ合
金同志の混合でもよいし、Pt−P合金にB単体を混ぜて
合金化してもよい。
実施例2 本実施例2では、イオン化物質5を除いて実施例1で用
いた液体金属イオン源と同じ構成であり、本実施例2で
用いたイオン化物質5は、組成式PtaXb(X:B,P,Asのう
ち少なくとも2元素)のうち、特に、Xとして、BとAs
の2元素である場合で、Pt66B19As15を用いた。イオン
化物質5の製造法としては、Pt−B共晶合金(Pt
60B40;融点、約830℃)とPt−As共晶合金(Pt72As28;
融点、約600℃)を重量割合でそれぞれ40%対60%で混
ぜあわせ合金化した。融点は約600℃である。
いた液体金属イオン源と同じ構成であり、本実施例2で
用いたイオン化物質5は、組成式PtaXb(X:B,P,Asのう
ち少なくとも2元素)のうち、特に、Xとして、BとAs
の2元素である場合で、Pt66B19As15を用いた。イオン
化物質5の製造法としては、Pt−B共晶合金(Pt
60B40;融点、約830℃)とPt−As共晶合金(Pt72As28;
融点、約600℃)を重量割合でそれぞれ40%対60%で混
ぜあわせ合金化した。融点は約600℃である。
このイオン源を約650℃で動作させ、安定なイオン放出
を確認した。このイオンビーム8を質量分析した結果、
B+,AS+,AS2+.Pt2+Pt+のピークが見られ、Si基板への
イオン打込みに必要なB+やAS+が引出されていることが
確認された。本実施例の場合、実施例1と同様同一イオ
ン源からSiに対するn型とp型の不純物のイオンを引出
すことができるという効果を持つが、特に、n型不純物
のうちAsイオンが引出せることから、イオン打込みへの
応用を考えた場合、Si基板内でのイオンの拡散がPイオ
ンに比べ小さくすることができるという効果を持つ。
を確認した。このイオンビーム8を質量分析した結果、
B+,AS+,AS2+.Pt2+Pt+のピークが見られ、Si基板への
イオン打込みに必要なB+やAS+が引出されていることが
確認された。本実施例の場合、実施例1と同様同一イオ
ン源からSiに対するn型とp型の不純物のイオンを引出
すことができるという効果を持つが、特に、n型不純物
のうちAsイオンが引出せることから、イオン打込みへの
応用を考えた場合、Si基板内でのイオンの拡散がPイオ
ンに比べ小さくすることができるという効果を持つ。
実施例3 本実施例で用いたイオン化物質5は、 Pt65P23As12である。このイオン化物質5の製造方法
は、Pt−P共晶合金とPt−As共晶合金を重量割合で1対
1で混ぜ、合金化した。この3元系合金の融点は約700
℃である。
は、Pt−P共晶合金とPt−As共晶合金を重量割合で1対
1で混ぜ、合金化した。この3元系合金の融点は約700
℃である。
イオン化物質5をイオン源に搭載し、イオンを引出し、
引出されたイオンを質量分析した結果、P+,AS2+,A
S+,Pt2+などのピークが見られた。
引出されたイオンを質量分析した結果、P+,AS2+,A
S+,Pt2+などのピークが見られた。
本イオン源の場合、Si半導体に対するn型不純物イオン
を2種類放出することができ、従来型のイオン打込み装
置(イオンインプランター)でB+などp型不純物が打込
まれた後、極所的にn型不純物を打込む際に有効であ
る。特に、PとAsとでは、Si基板に打込まれた後のイオ
ンの拡散の度合が違うため、所望の打込み深さや広さに
対して、P+とAS+、さらにP2+,AS2+を使い分けることが
できるという特徴を有する。
を2種類放出することができ、従来型のイオン打込み装
置(イオンインプランター)でB+などp型不純物が打込
まれた後、極所的にn型不純物を打込む際に有効であ
る。特に、PとAsとでは、Si基板に打込まれた後のイオ
ンの拡散の度合が違うため、所望の打込み深さや広さに
対して、P+とAS+、さらにP2+,AS2+を使い分けることが
できるという特徴を有する。
また、本イオン化物質の場合、金属との反応性が強いB
が含まれていないため、エミツターやイオン化物質の溜
め部にタングステンやモリブデン等、この種のイオン源
でよく多用される金属材料を使うことができ、200時間
以上という長寿命も達成することができる。
が含まれていないため、エミツターやイオン化物質の溜
め部にタングステンやモリブデン等、この種のイオン源
でよく多用される金属材料を使うことができ、200時間
以上という長寿命も達成することができる。
実施例4 本実施例で用いたイオン化物質5は、 Pt67B19P4AS10である。このイオン化物質は、Pt−B,Pt
−P,Pt−Asの各共晶合金を重量割合で、40%,20%,40%
で混合し、合金化した。
−P,Pt−Asの各共晶合金を重量割合で、40%,20%,40%
で混合し、合金化した。
このイオン源を約900℃で動作させ、イオンを引出し、
これを質量分析することによつて、B+,P+,P2+,AS+,
AS2+などのイオン放出が確認できた。第3図にその時の
質量スペクトルを示す。本実施例の利点は、Si半導体に
対するp型ドーパントであるBの他に、n型ドーパント
のPとAsの2種、計3種類のドーパントを放出すること
ができることである。
これを質量分析することによつて、B+,P+,P2+,AS+,
AS2+などのイオン放出が確認できた。第3図にその時の
質量スペクトルを示す。本実施例の利点は、Si半導体に
対するp型ドーパントであるBの他に、n型ドーパント
のPとAsの2種、計3種類のドーパントを放出すること
ができることである。
ただ、実施例1,2,3と比較して、全放出イオン電流中に
占めるボロン、リン、ヒ素の各イオン電流の占める割合
が小さくなるため、打込みイオン種が上記の3種類にな
らなければ実施例1乃至3のイオン源を用いるのが好ま
しい。
占めるボロン、リン、ヒ素の各イオン電流の占める割合
が小さくなるため、打込みイオン種が上記の3種類にな
らなければ実施例1乃至3のイオン源を用いるのが好ま
しい。
実施例1や2、さらに本実施例のようにイオン化物質に
ボロンが含まれている場合エミツターやイオン化物質の
溜め部に金属材料を用いると、ボロンと金属が反応し合
い、イオン放出の寿命が短かくなる傾向も見られるが、
この場合、エミツター材や溜め部の材質をSiC,C,BNなど
にすることによつて長寿命化することが可能である。
ボロンが含まれている場合エミツターやイオン化物質の
溜め部に金属材料を用いると、ボロンと金属が反応し合
い、イオン放出の寿命が短かくなる傾向も見られるが、
この場合、エミツター材や溜め部の材質をSiC,C,BNなど
にすることによつて長寿命化することが可能である。
実施例5 本実施例5で用いたイオン化物質5は、組成式PdcX
d(ただし:XはB,P,Asのうち少くとも2元素)で示され
るもののうち、特に、XとしてBとPの2元素である場
合で、 Pd69B8P23である。
d(ただし:XはB,P,Asのうち少くとも2元素)で示され
るもののうち、特に、XとしてBとPの2元素である場
合で、 Pd69B8P23である。
BはPdと共晶合金を作り、Bが27at%の時共晶組成とな
り、その時の融点は約850℃である。一方、P用いPdと
共晶組成を作り、Pが約33at%で共晶合金となり、その
融点は約800℃となる。これら両共晶合金Pd73B27,Pd67
P33を30%,70%の重量割合でそれぞれ混合し、三元系合
金を作つた。この合金の融点は約800℃である。
り、その時の融点は約850℃である。一方、P用いPdと
共晶組成を作り、Pが約33at%で共晶合金となり、その
融点は約800℃となる。これら両共晶合金Pd73B27,Pd67
P33を30%,70%の重量割合でそれぞれ混合し、三元系合
金を作つた。この合金の融点は約800℃である。
エミツターにはSiCを針状に加工したもの、イオン化物
質の溜め部はC製である。実施例3で述べたようにBは
金属との反応が強いため、従来のWやMoという金属は避
け、C系材料を用いた。本イオン源から放出したイオン
を質量分析した質量スペクトルを第4図に示す。この時
の全放出イオン電流は40μA、引出し電圧は6.5kVであ
つた。主なピークはPd+,P2+,B+である。このように本
実施例においてもn型(P2+),p型(B+)のドーパント
が放出されていることがわかる。
質の溜め部はC製である。実施例3で述べたようにBは
金属との反応が強いため、従来のWやMoという金属は避
け、C系材料を用いた。本イオン源から放出したイオン
を質量分析した質量スペクトルを第4図に示す。この時
の全放出イオン電流は40μA、引出し電圧は6.5kVであ
つた。主なピークはPd+,P2+,B+である。このように本
実施例においてもn型(P2+),p型(B+)のドーパント
が放出されていることがわかる。
本実施例の効果は、n型のPイオンとp型のBイオンが
放出できることはもちろんのことPd系合金はPt系合金に
比べ、SiCエミツターやCヒーターに非常に濡れが良い
ため、イオンを長時間安定に引出すことができることで
ある。
放出できることはもちろんのことPd系合金はPt系合金に
比べ、SiCエミツターやCヒーターに非常に濡れが良い
ため、イオンを長時間安定に引出すことができることで
ある。
本実施例におけるイオン化物質の一般組成式PdcXdにお
いて、XをBとPの組合わせに替え、BとAs,PとAsもし
くはBとPとAsと入れ替えてもよい。つまり、組成式と
して、Pd68B13As19,Pd65P16As19,Pd68B8P13AS11で示
されるイオン化物質についても、Pd69B8P23と同様に、S
iC、グラツシーカーボン等の非金属材料製のエミツター
や、溜め部と非常に良い濡れ性を示し、イオン放出の長
寿命化が達成できた。
いて、XをBとPの組合わせに替え、BとAs,PとAsもし
くはBとPとAsと入れ替えてもよい。つまり、組成式と
して、Pd68B13As19,Pd65P16As19,Pd68B8P13AS11で示
されるイオン化物質についても、Pd69B8P23と同様に、S
iC、グラツシーカーボン等の非金属材料製のエミツター
や、溜め部と非常に良い濡れ性を示し、イオン放出の長
寿命化が達成できた。
実施例6 本実施例6で用いたイオン化物質5は、一般組成式PteX
fCug(ただし、XはB,P,Asのうち少なくとの2元素)で
示されるもののうち、特に、XとしてBとPである場合
で、 Pt35B24P7Cu34である。
fCug(ただし、XはB,P,Asのうち少なくとの2元素)で
示されるもののうち、特に、XとしてBとPである場合
で、 Pt35B24P7Cu34である。
本イオン化物質は、実施例1で示した Pt67P7B28の製造過程で、Pt−P共晶合金に替えて、Cu
−P共晶合金を用いたものである。PはCuとも共晶合金
となり、約16at%Pの時、共晶組成となり、その時の融
点は約715℃である。
−P共晶合金を用いたものである。PはCuとも共晶合金
となり、約16at%Pの時、共晶組成となり、その時の融
点は約715℃である。
両共晶合金の混合割合は、重量割合でCu−P:25%、Pt−
B:75%で混合し、合金化した。放出したイオンを質量分
析したスペクトルを第5図に示す。引出し電圧は6.2kV
であり、全放出イオン電流は40μAである。
B:75%で混合し、合金化した。放出したイオンを質量分
析したスペクトルを第5図に示す。引出し電圧は6.2kV
であり、全放出イオン電流は40μAである。
Cu+が最大のピークでありB+,P2+のピークが見られ、こ
れらのイオンが放出していることが確認できる。所望の
B+,P+,P2+イオン電流の全放出イオン電流に占める割
合は、実施例1に比べやや低いが、溶融したイオン化物
質とエミツター、ヒーターとの濡れ性については実施例
1とほぼ同じである。従つて、本実施例の場合、実施例
1と同様の効果を持つ。また、本実施例ではPtの組成率
が少ないので実施例1に比べて経済的である。例えば、
実施例1と本実施例におけるPtの重量含有率を比べると
前者が約96%に対し、後者は約72%になり、約4分の3
に軽減することができた。
れらのイオンが放出していることが確認できる。所望の
B+,P+,P2+イオン電流の全放出イオン電流に占める割
合は、実施例1に比べやや低いが、溶融したイオン化物
質とエミツター、ヒーターとの濡れ性については実施例
1とほぼ同じである。従つて、本実施例の場合、実施例
1と同様の効果を持つ。また、本実施例ではPtの組成率
が少ないので実施例1に比べて経済的である。例えば、
実施例1と本実施例におけるPtの重量含有率を比べると
前者が約96%に対し、後者は約72%になり、約4分の3
に軽減することができた。
本実施例におけるイオン化物質の一般組成式PtaXfCugに
おいて、XをBとPの組合わせに替え、BとAs、PとA
s、BとPとAsと入れ替えても良い。ただし、Pt−B−A
s−Cu合金の場合、Pt−BとCu−Asの両合金を混合し、P
t−P−As−Cuは、Pt−Pと−Cu−Asとから、また、Pt
−B−P−As−Cuは、Pt−B、Cu−As、Pt−Pとから作
製した。合金の組成率は以下の如くである。Pt36B24As7
Cu33, Pt40P20As23Cu17,Pt48B16P6As14Cu16これらの合金につ
いても上述した効果と同様の効果を持ち、総じて、Cu系
合金を用いることにより溶融イオン化物質の表面張力は
低下し、エミツター先端へのイオン化物質の流れが良く
なるという利点を持つ。
おいて、XをBとPの組合わせに替え、BとAs、PとA
s、BとPとAsと入れ替えても良い。ただし、Pt−B−A
s−Cu合金の場合、Pt−BとCu−Asの両合金を混合し、P
t−P−As−Cuは、Pt−Pと−Cu−Asとから、また、Pt
−B−P−As−Cuは、Pt−B、Cu−As、Pt−Pとから作
製した。合金の組成率は以下の如くである。Pt36B24As7
Cu33, Pt40P20As23Cu17,Pt48B16P6As14Cu16これらの合金につ
いても上述した効果と同様の効果を持ち、総じて、Cu系
合金を用いることにより溶融イオン化物質の表面張力は
低下し、エミツター先端へのイオン化物質の流れが良く
なるという利点を持つ。
実施例7 本実施例7で用いたイオン化物質5は、一般組成式PdhX
iCuj(ただし、XはB,P,Asのうち少なくとも2元素)で
示されるもののうち、特に、XとしてPとAsとである場
合で、Pd34P16AS23Cu27である。本イオン化物質は、Cu
54As46合金と、Pd73B27合金を混合し、合金化したもの
である。本イオン源からは、Si基板に対するn型不純物
イオンを2種類放出することができ、本イオン源をイオ
ン打込み装置に搭載すると、打込み装置内に設けた質量
分離器の電場強度を変えることだけで、PイオンとAsイ
オンを打込むことができる。特に、Pイオン、Asイオン
共に2価イオン(P2+,AS2+)のイオン強度が強いの
で、打込みエネルギーが2倍になるという効果がある。
従つて、PやAsイオンをSi基板により深く打ち込むこと
が可能となる。
iCuj(ただし、XはB,P,Asのうち少なくとも2元素)で
示されるもののうち、特に、XとしてPとAsとである場
合で、Pd34P16AS23Cu27である。本イオン化物質は、Cu
54As46合金と、Pd73B27合金を混合し、合金化したもの
である。本イオン源からは、Si基板に対するn型不純物
イオンを2種類放出することができ、本イオン源をイオ
ン打込み装置に搭載すると、打込み装置内に設けた質量
分離器の電場強度を変えることだけで、PイオンとAsイ
オンを打込むことができる。特に、Pイオン、Asイオン
共に2価イオン(P2+,AS2+)のイオン強度が強いの
で、打込みエネルギーが2倍になるという効果がある。
従つて、PやAsイオンをSi基板により深く打ち込むこと
が可能となる。
本実施例におけるイオン化物質の一般組成式PdhXiCujに
おいて、XをPとAsの組合わせに替えて、BとAs,BとP,
BとPとAsと入れ替えても良い。
おいて、XをPとAsの組合わせに替えて、BとAs,BとP,
BとPとAsと入れ替えても良い。
実施例8 本実施例ではイオン化物質として、一般組成式PtaX
b(ただし、XはB,P,Asのうち少なくとも2元素)で示
されるもののうち、特に、XとしてBとPであり、か
つ、Ptの一部がPdに置き替えられた場合で、Pt42Pd20B
28P10である。この合金は、Pt−B合金とPd−P合金を
混合し、合金化したものである。本イオン源から放出し
たイオンを質量分析して得られた質量スペクトルを第6
図に示す。これまでの実施例同様、B+,P2+,P+のイオ
ンが確認できるが、本実施例の場合、実施例1でのPt−
B−P合金に比べ、Pdが混入することによつて、エミツ
ター1や、イオン化物質5の溜め部3の濡れ性が向上し
エミツター1先端へ溶融イオン化物質が安定して供給さ
れるという効果をもつ。
b(ただし、XはB,P,Asのうち少なくとも2元素)で示
されるもののうち、特に、XとしてBとPであり、か
つ、Ptの一部がPdに置き替えられた場合で、Pt42Pd20B
28P10である。この合金は、Pt−B合金とPd−P合金を
混合し、合金化したものである。本イオン源から放出し
たイオンを質量分析して得られた質量スペクトルを第6
図に示す。これまでの実施例同様、B+,P2+,P+のイオ
ンが確認できるが、本実施例の場合、実施例1でのPt−
B−P合金に比べ、Pdが混入することによつて、エミツ
ター1や、イオン化物質5の溜め部3の濡れ性が向上し
エミツター1先端へ溶融イオン化物質が安定して供給さ
れるという効果をもつ。
上述したイオン化物質は、目的のイオン化物質の融点を
低くするために、Pt,PdまたはCuにB,P、またはAsが入つ
た2元系共晶合金を用い、これらの共晶合金を混ぜ合わ
せることにより3元系から5元系の合金(イオン化物
質)を作製した。しかし、前述したように必ずも共晶合
金同志である必要はなく、単元素を複数種調合し、合金
を作製してもよい。
低くするために、Pt,PdまたはCuにB,P、またはAsが入つ
た2元系共晶合金を用い、これらの共晶合金を混ぜ合わ
せることにより3元系から5元系の合金(イオン化物
質)を作製した。しかし、前述したように必ずも共晶合
金同志である必要はなく、単元素を複数種調合し、合金
を作製してもよい。
なお、第2表に、本発明における実施したイオン化物質
の合金組成と、そのおおよその融点を示した。
の合金組成と、そのおおよその融点を示した。
以上述べてきた如く、本発明は、PtまたはPdをベースの
材料として、これと、B,P、Asのうち少なくとも2元素
との組合わせを成分とする液体金属イオン源に関するも
のであるが、上記実施例からも明かなように、これらの
成分に対して更に異種元素を添加して液体金属を安定化
させたものも液体金属イオン源のイオン化物質として有
効であることは自明である。
材料として、これと、B,P、Asのうち少なくとも2元素
との組合わせを成分とする液体金属イオン源に関するも
のであるが、上記実施例からも明かなように、これらの
成分に対して更に異種元素を添加して液体金属を安定化
させたものも液体金属イオン源のイオン化物質として有
効であることは自明である。
また、上記実施例では、エミツター1として針状エミツ
ターを用いたが、毛細管を用いて、その中にイオン化物
質5を溜め、毛細管の先端からイオンを放出させる方式
であつたり、毛細管の中に針状エミツターを通し、毛細
管と針状エミツターの間にイオン化物質5を溜め、毛細
管の先端から突出した針状エミツター先端からイオンを
放出させる方式でもよいし、イオン化物質5の溜め部が
イオン化物質5を大容量搭載させることを目的としたル
ツボ型のものであつてもよい。さらに、イオン化物質5
の溶融のさせ方はヒーターへの通電加熱による方式以外
で、電子衝撃やレーザー光などによつてもよい。
ターを用いたが、毛細管を用いて、その中にイオン化物
質5を溜め、毛細管の先端からイオンを放出させる方式
であつたり、毛細管の中に針状エミツターを通し、毛細
管と針状エミツターの間にイオン化物質5を溜め、毛細
管の先端から突出した針状エミツター先端からイオンを
放出させる方式でもよいし、イオン化物質5の溜め部が
イオン化物質5を大容量搭載させることを目的としたル
ツボ型のものであつてもよい。さらに、イオン化物質5
の溶融のさせ方はヒーターへの通電加熱による方式以外
で、電子衝撃やレーザー光などによつてもよい。
以上説明したところから明らかなように、本発明によれ
ば、シリコン半導体に対するp型不純物元素のホウ素
(B)とn型不純物のリン(P)、ヒ素(As)のうち、
少なくとも2種類以上のイオンを効率よく安定に、長時
間引出すことのできる液体金属イオン源を提供すること
ができる。
ば、シリコン半導体に対するp型不純物元素のホウ素
(B)とn型不純物のリン(P)、ヒ素(As)のうち、
少なくとも2種類以上のイオンを効率よく安定に、長時
間引出すことのできる液体金属イオン源を提供すること
ができる。
第1図は、本発明の一実施例における液体金属イオン源
の概略断面図、第2図は、実施例1における質量スペク
トルの説明図、第3図は、実施例4における質量スペク
トルの説明図、第4図は実施例5における質量スペクト
ルの説明図、第5図は実施例6における質量スペクトル
の説明図、第6図は、実施例8における質量スペクトル
の説明図である。 1…エミツター、2…絶縁碍子、3…ヒーターを兼ねた
溜め部、4,4′…電流導入端子、5…イオン化物質、6
…円孔、7…引出し電極、8…イオンビーム、9…貫通
孔、10…加熱電源、11……イオン引出し電源、12…イオ
ン加速電源、13…真空容器。
の概略断面図、第2図は、実施例1における質量スペク
トルの説明図、第3図は、実施例4における質量スペク
トルの説明図、第4図は実施例5における質量スペクト
ルの説明図、第5図は実施例6における質量スペクトル
の説明図、第6図は、実施例8における質量スペクトル
の説明図である。 1…エミツター、2…絶縁碍子、3…ヒーターを兼ねた
溜め部、4,4′…電流導入端子、5…イオン化物質、6
…円孔、7…引出し電極、8…イオンビーム、9…貫通
孔、10…加熱電源、11……イオン引出し電源、12…イオ
ン加速電源、13…真空容器。
フロントページの続き (72)発明者 田村 一二三 東京都国分寺市東恋ヶ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (56)参考文献 特開 昭60−56327(JP,A) 特開 昭59−191225(JP,A)
Claims (2)
- 【請求項1】イオン化すべき物質を溶融して保持する溜
め部と、この溜め部から供給される上記溶融イオン化物
質のイオンをその先端から放出するように配置されたエ
ミツターと、このエミツターとの間に高電界を作りエミ
ツター先端からイオンを引出す引出し電極とから構成さ
れる液体金属イオン源において、上記イオン化すべき物
質として、その組成式がYKXLで示され、上記YがPtおよ
びPdからなる群より選択した少なくとも1元素からな
り、上記XがAs,BおよびPからなる群より選択した少な
くとも2元素からなり、上記K,Lは原子パーセント数を
表わし、30<L<60で、かつ、K+L=100である合金
を用いたことを特徴とする液体金属イオン源。 - 【請求項2】イオン化すべき物質を溶融して保持する溜
め部と、この溜め部から供給される上記溶融イオン化物
質のイオンをその先端から放出するように配置されたエ
ミツターと、このエミツターとの間に高電界を作りエミ
ツター先端からイオンを引出す引出し電極とから構成さ
れる液体金属イオン源において、上記イオン化すべき物
質として、その組成式がYMXLZNで示され、上記YがPtお
よびPdからなる群より選択した少なくとも1元素からな
り、上記XがAs,BおよびPからなる群より選択した少な
くとも2元素からなり、上記ZはCu元素からなり、上記
M,L,Nは原子パーセント数を表わし、30<L<60,0<N
<50で、かつ、M+L+N=100である合金を用いたこ
とを特徴とする液体金属イオン源。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60080132A JPH06101296B2 (ja) | 1985-04-17 | 1985-04-17 | 液体金属イオン源 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60080132A JPH06101296B2 (ja) | 1985-04-17 | 1985-04-17 | 液体金属イオン源 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS61239539A JPS61239539A (ja) | 1986-10-24 |
| JPH06101296B2 true JPH06101296B2 (ja) | 1994-12-12 |
Family
ID=13709707
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP60080132A Expired - Lifetime JPH06101296B2 (ja) | 1985-04-17 | 1985-04-17 | 液体金属イオン源 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06101296B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN119793693A (zh) * | 2024-12-13 | 2025-04-11 | 中国原子能科学研究院 | 一种元素分离方法 |
-
1985
- 1985-04-17 JP JP60080132A patent/JPH06101296B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS61239539A (ja) | 1986-10-24 |
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