JPH0610164B2 - イソプレニル安息香酸エステル誘導体及びその製法 - Google Patents

イソプレニル安息香酸エステル誘導体及びその製法

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JPH0610164B2
JPH0610164B2 JP15518785A JP15518785A JPH0610164B2 JP H0610164 B2 JPH0610164 B2 JP H0610164B2 JP 15518785 A JP15518785 A JP 15518785A JP 15518785 A JP15518785 A JP 15518785A JP H0610164 B2 JPH0610164 B2 JP H0610164B2
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【発明の詳細な説明】 本発明は一般式 (式中RおよびR′は同一または異なり、水素、低級ア
ルキル基、カルボキシル基、ニトロ基又はアミノ基を示
し、A及びBは水素又は両者一緒になって炭素−炭素間
の直接結合を示しそしてnは8又は9の整数である。但
しR及びR′が同時に水素を表わす場合を除く) で表わされるイソプレニル核置換安息香酸エステル誘導
体及びその製法に関する。
従来抗脂血作用を有していて動脈硬化症等の治療に用い
られている化合物にはデキストラン硫酸、β−シトステ
ロール、クロフィブレートなどが知られているが例えば
クロフィブレートは血清コレステロールの低下率は高い
けれども肝臓重量の増加作用等の副作用を有する。本発
明者等はイソプレノールの誘導体であるイソプレニルア
ミド誘導体が強い血清コレステロール低下作用を有する
ことを知り先に提案した(特開昭59-152354号)が、今
回前記一般式(I)で表わされる新規なイソプレニル核
置換安息香酸エステル誘導体が強い血清コレステロール
低下作用を示し、しかも肝臓重量増加等の副作用の少な
いことを見出し、本発明に至った。したがって、本発明
の化合物は心臓疾患及び循環系疾患の治療あるいは予防
薬として期待しうるものである。
前記一般式(I)で表わされる本発明の化合物は一般式 (式中、A、Bおよびnは前記の意義を有する) で表わされるイソプレノール又はそのエステル形成性の
誘導体と、一般式 (式中、RおよびR′は前記の意義を有する) で表わされる核置換安息香酸又はそのエステル形成性の
誘導体とを反応させることによって容易に製造すること
ができる。
この反応はエステル合成の常法によって行なわれる。す
なわち、典型的には上記したイソプレノールと核置換安
息香酸とをエステル化条件下に不活性溶媒の存在又は不
在下に反応させ、エステルを合成するものである。この
反応は好ましくは酸触媒、例えば硫酸、リン酸などの無
機酸、又はp−トルエンスルホン酸、強酸型イオン交換
樹脂などの有機酸の存在下に行なわれる。不活性溶媒と
してはベンゼン、トルエン、n−ヘキサンなどの炭化水
素、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン、
トリクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素、ジエチル
エーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラ
ンのようなエーテル、アセトン、メチルエチルケトンな
どの低級脂肪族ケトン、酢酸エチル、酢酸ブチルのよう
なエステルその他アセトニトリル、N,N−ジメチルホル
ムアミドなどの一般的な有機溶媒が用いられる。反応は
常温から反応混合物の沸とう温度までの温度で行ないう
るが、使用した反応溶媒と生成した水とが共沸によって
反応系外に除去されるような反応温度と反応溶媒系の使
用が好ましい。
このエステル化反応はまたイソプレノールと核置換安息
香酸のエステル形成性の誘導体とを用いて行なうことが
できる。核置換安息香酸のエステル形成性の誘導体とし
ては、核置換安息香酸の酸ハロゲン化物、無水物、ある
いはエステルなどを挙げることができる。核置換安息香
酸の酸ハロゲン化物にはその酸のクロライド、ブロマイ
ド、ヨージドが挙げられ、これら核置換安息香酸ハライ
ドを反応体の一方とする場合は反応系に酸受容体として
塩基性化合物例えば炭酸化ナトリウム、炭酸カリウムな
どの無機塩基、又はトリエテルアミン、ジメチルアニリ
ン、ピリジン、ヒコリンなどの有機塩基を少量存在させ
ることが好ましい。この場合についても上記したエステ
ル化反応における反応溶媒が用いられる。またこの反応
において、イソプレノールの代りに対応するアルカリ金
属イソプレニルオキシドを使用してもよい。そして0°
〜100℃の範囲の温度、好ましくは0°〜室温の範囲の
温度で反応が行なわれる。核置換安息香酸無水物を反応
体の一方とする場合には、きわめて容易に所望のエステ
ルを得る。核置換安息香酸エステルを反応体の一方とす
る場合には、このエステルは通常低級アルキルエステル
であることが好ましい。この核置換安息香酸低級アルキ
ルエステルを使用する場合には、生成する低級アルコー
ルを除去しながら実施することが好ましく、また反応に
当ってエステル交換触媒としてナトリウムアルコキシ
ド、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、チタン酸エス
テルなどを用いることが好ましい。
このエステル化反応はまたイソプレノールの無機酸エス
テル例えばイソプレニルクロライド、イソプレニルブロ
マイド、イソプレニルヨージドのようなイソプレニルハ
ライド、またはジイソプレニルスルホンと、核置換安息
香酸塩、例えばナトリウム塩、カリウム塩あるいは銀塩
などを用いて行なうこともできる。
このようにして得られるエステル化反応生成物は、反応
終了後必要によっては洗浄によって触媒を除去し、また
必要に応じ固型の副生物例えば塩が生成している場合な
どについては反応混合物を濾別し、濃縮し高真空蒸留に
付するか、反応化合物を酢酸エチル、クロロホルム、ヘ
キサンベンゼンなどの抽出溶媒によって抽出処理操作の
のち、シリカゲル、アルミナなどの吸着剤を用いるクロ
マトグラフィーの手段によって精製される。
このエステル化反応で用いられる一般式 で示される核置換安息香酸の具体例には、p−ニトロ
−、m−ニトロ−、p−アミノ−、3,5−ジニトロ−、
3−アミノ−5−ニトロ−およびp−t−ブチル−で置
換された安息香酸などが挙げられる。
またこのエステル化反応で用いられる一般式 で示されるイソプレノールの具体例としてはソラネソー
ル、デカプレノール、α−飽和デカプレノールなどが挙
げられる。
本発明の一般式(I)のRおよびR′のいずれか一方ま
たは両者がアミノ基である化合物は一般式(III)のRお
よびR′がニトロ基である化合物を用いて一般式(I)
の相応するニトロ基含有化合物を製造し次いで常法例え
ば水硫化ナトリウムあるいは硫化水素で還元するか又は
ラネーニッケル等の還元触媒の存在下常圧ないしは加圧
下で接触還元してニトロ基をアミノ基に還元して製造す
るか一般式(III)中のアミノ基を適当な保護基で保護し
て一般式(II)の化合物との反応後その保護基を除去して
製造することもできる。
このようにして得られる本発明の化合物は、次の表に示
す通り血清コレステロールの低下作用を有する。
なお前記表の血清コレステロール低下率は下記式で求め
た。
さらに、肝相対重量増加率は下記式で求めた。
次に実施例をもって本発明を具体的に説明する。
実施例1ソラネシル−p−ニトロベンゾエート ソラネソール95g、ピリジン50ml、酢酸エチル300m
l溶液にp−ニトロベンゾイルクロライド25gを少し
づつ、室温、攪拌下1時間かけて滴下した。更に室温攪
拌下に2時間反応させた。反応混合物に水を加え酢酸エ
チルで抽出し、有機層を5%塩酸水、5%炭酸水素ナト
リウム水、水、飽和食塩水で順次洗浄し、酢酸エチルを
減圧下に濃縮した。得られた残渣125gをベンゼン−ヘ
キサン混合溶媒を用いてシリカゲルカラムクロマト精製
し、オイル状のソラネシル−p−ニトロベンゾエート7
1.1gを得た。このオイルの一部10gをアセトン50m
lに溶解し、一夜冷蔵庫に放置し、析出した白色結晶を
別、乾燥し、ソラネシル−p−ニトロベンゾエートの
白色粉末結晶6.3gを得た。
ソラネシル−p−ニトロベンゾエート m.p.51.0〜52.3℃ I.R.1720,1660,1530cm-1 実施例2デカプレニル−m−ニトロベンゾエート デカプレノール、m−ニトロベンゾイルクロライドを用
いて、実施例1と同様に反応させ、デカプレニル−m−
ニトロベンゾエートを得た。
デカプレニル−p−ニトロベンゾエート m.p.37.5〜38.2℃ I.R.(neat)1720,1665,1595cm-1 実施例3ソラネシル−p−アミノベンゾエート 実施例1で得られたソラネシル−p−ニトロベンゾエー
ト16.5gをエタノール:酢酸エチル(1:1)混合溶媒
300mlに溶解し、10%パラジウム−チャーコール200mg
を加え常圧水添する。約2時間で水素1313ml吸収した
(水素吸収理論量27℃、1.56)触媒を別後、減圧
下に濃縮し残渣17.8gを得た。残渣をベンゼン−ヘキサ
ン混合溶媒を用いてシリカゲルカラムクロマト精製し、
オイル状のソラネシル−p−アミノ−ベンゾエート10.8
gを得た。このオイル10.8gをアセトン50mlに溶解
し、一夜冷蔵庫中に放置し、析出結晶を別乾燥し、ソ
ラネシル−p−アミノベンゾエートの黄色粉末結晶6.2
gを得た。
ソラネシル−p−アミノベンゾエート m.p.55.2〜56.7℃ I.R.(neat)3420,3350,3210,1675, 1625,1600,1510cm-1 実施例4α−飽和デカプレニル−p−アミノベンゾエー
ト 実施例1と同様に反応させ、α−飽和デカプレニル−p
−ニトロベンゾエートを得、次に実施例2と同様に還元
し、α−飽和デカプレニル−p−アミノベンゾエートを
得た。
α−飽和デカプレニル−p−アミノベンゾエート n25 D=1.5232 I.R.(neat)3475,3360,3220,1710, 1690,1620,1600,1510cm-1 実施例5デカプレニル−p−アミノベンゾエート 実施例1と同様にし、デカプレニル−p−ニトロベンゾ
エートを得、次に、実施例2と同様にし、デカプレニル
−p−アミノベンゾエートを得た。
デカプレニル−p−アミノベンゾエート m.p.58.5〜60.3℃ I.R.(neat)3420,3350,3210,1675, 1625,1600,1510cm-1 実施例6ソラネシル−3,5−ジニトロベンゾエート ソラネソール68.4g、トリエチルアミン、酢酸エチル30
0ml混合溶液に3,4−ジニトロベンゾイルクロライド25
gを少しづつ室温攪拌下、30分用して加え、更に室温
攪拌下に6時間反応させた。一夜、室温に放置後、反応
物を水にあけ、酢酸エチルで抽出し、抽出層を5%塩
酸、5%重ソウ水、水、飽和食塩水で順次洗浄後、溶媒
を減圧下に濃縮した。得られた残渣88.6gをベンゼン−
ヘキサン混合溶媒を用いて、シリカゲルカラムクロマト
精製し、半結晶状のソラネシル−3,5−ジニトロベンゾ
エート57.7gを得た。この結晶状のものをn−ヘキサン
400mlに溶解し、室温に一夜放置し、析出結晶を別乾
燥すると、黄色粉末結晶のソラネシル−3,5−ジニトロ
ベンゾエート47.8gを得た。
ソラネシル−3,5−ジニトロベンゾエート m.p.60.7〜62.3℃ I.R.(neat)1720,1630,1540cm-1 実施例7ソラネシル−3−アミノ−5−ニトロベンゾエ
ート 実施例6で得られたソラネシル−3,5−ジニトロベンゾ
エート39.1gをメタノール250ml、トルエン150ml
に溶解し、室温攪拌下に、水硫化ナトリウム(70%Na
SH・xH2O)20gを加え、室温で2時間攪拌した。溶媒
を減圧下に濃縮し、残渣をn−ヘキサン300mlに溶解
し、不溶物を別した。n−ヘキサンを留去後、残渣3
6.5gをベンゼンを用いてシリカゲルカラムクロマト精
製し、分解したソラネソール10.7gとオイル状のソラネ
シル−3−アミノ−5−ニトロベンゾエート10.5gを得
た。アセトン50mlに溶解し、一夜冷蔵庫に放置し、析
出結晶を別乾燥し、淡黄色粉末結晶のソラネシル−3
−アミノ−5−ニトロベンゾエート7.2gを得た。
ソラネシル−3−アミノ−5−ニトロベンゾエート m.p.65.8〜67.0℃ I.R.(neat)3470,3380,1705,1660, 1640,1580,1530cm-1 実施例8ソラネシル−p−tert−ブチルベンゾエー
ト ソラネソール46.5g、トリエチルアミン27.0g、ベンゼ
ン300ml混合溶液に、p−t−ブチルベンゾイルクロラ
イド14.4gを少しづつ室温攪拌下、1時間要して滴下し
た。更に室温攪拌下に7時間反応させた。一夜室温に放
置後、反応物を水にあけベンゼンで抽出し、ベンゼン層
を5%塩酸、5%炭酸水素ナトリウム水、水、飽和食塩
水で順次洗浄後、溶媒を減圧下に濃縮乾固した。残渣6
5.5gをベンゼン−ヘキサン混合溶媒を用いてシリカゲ
ルカラムクロマト精製し、オイル状のソラネシル−p−
t−ブチルベンゾエート36.5gを得た。このオイルをア
セトン180mlに溶解し、一夜冷蔵庫に放置し、析出結晶
を濾別乾燥し、ソラネシル−p−t−ブチルベンゾエー
トを33.1g得た。
ソラネシル−p−t−ブチルベンゾエート m.p.33.2〜33.8℃ I.R.(neat)1715,1660,1605cm-1 実施例9ソラネシル−o−カルボキシベンゾエート ソラネソール75g、トリエチルアミン15ml、クロロ
ホルム300ml混合溶媒中に室温攪拌下に、少しづつ無水
フタル酸20gを加えた。2時間攪拌後、クロロホルム
抽出、水洗、濃縮した。得られた残渣99.0gをクロロホ
ルム−酢酸エチル混合溶媒を用いてシリカゲルクロマト
精製し、オイル状のソラネシル−o−カルボキシベンゾ
エート33.5gを得た。このオイルをアセトン200mlに溶
解し、冷蔵庫中に一夜放置した。析出結晶を別乾燥
し、白色粉末結晶のソラネシル−o−カルボキシベンゾ
エート28.8gを得た。
ソラネシル−o−カルボキシベンゾエート m.p.59.1〜59.6℃ I.R.(neat)3200,1720,1700,1660, 1595,1575cm-1 実施例10 ソラネシル−3,5−ジアミノベンゾエート 3,5−ジアミノ安息香酸12g、テトラハイドロフラン
50ml溶液中に、無水トリフルオロ酢酸50mlを氷浴下
に滴下する。滴下後、室温で1時間攪拌、更に55℃温
浴中で30分間攪拌する。溶媒を減圧下に濃縮乾固し、
残渣を得る。
次に、ソラネソール28.6g、テトラハイドロフラン100m
l溶液を加え、更にトリエチルアミン30ml、4ジメチ
ルアミノピリジン300mgを加え、室温で1時間攪拌す
る。一夜、室温に放置し、反応駅を減圧下に濃縮する。
得られた残渣49gをベンゼン−ヘキサン混合溶媒を用
いてシリカゲルカラムクロマト精製し、オイル状のソラ
ネシル−3,5−ジトリフルオロアミノベンゾエート20.8
gを得る。
次に、このオイル状物20.8gをエタノール300mlに溶解
し、濃アンモニア水50mlを加え、攪拌三夜、室温に放
置した。反応液を水にあけイソプロピルエーテルで抽出
し、水洗、減圧下に濃縮し、残渣18.2gを得た。残渣2
0.8gをクロロホルムを用いてシリカゲルカラムクロマ
ト精製し、オイル状のソラネシル−3,5−ジアミノベ
ンゾエート18.2gを得る。これをヘキサン50mlに溶解
し、一夜冷蔵庫中に放置する。析出結晶を別乾燥し、
黄色粉末結晶のソラネシル−3,5−ジアミノベンゾエー
ト7.3gを得た。
ソラネシル−3,5−ジアミノベンゾエート m.p.55.3〜56.0℃ I.R.(neat)3440,3360,3210,1700 1660,1615,1595cm-1
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // A61K 31/235 ADN 8413−4C 31/24 8413−4C 31/245 8413−4C (72)発明者 萩原 幸一郎 埼玉県川越市末広町3丁目4番地8 (56)参考文献 米国特許4199587 Bulletin of the Ch emical Society of J apan,43(7),2174−2176(1970)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 (式中RおよびR′は同一または異なり、水素、低級ア
    ルキル基、カルボキシル基、ニトロ基又はアミノ基を示
    し、A及びBは夫々水素であるか又は両者が一緒になっ
    て炭素−炭素間の直接結合を示しそしてnは8又は9の
    整数である。但しR及びR′が同時に水素を表わす場合
    は除く) で表わされるイソプレニル核置換安息香酸エステル誘導
    体。
  2. 【請求項2】一般式 (但し、式中AおよびBは夫々水素であるか又は両者が
    一緒になって炭素−炭素間の直接結合を示す) で表わされるイソプレノール又はそのエステル形成性の
    誘導体と一般式 (但し、式中RおよびR′は同一又は異なり、水素、低
    級アルキル基、カルボキシル基、ニトロ基又はアミノ基
    を示す。但し、RおよびR′が同時に水素を表わす場合
    を除く) で表わされる核置換安息香酸又はそのエステル形成性の
    誘導体とを反応させることを特徴とする一般式 (但し、式中R、R′、A、Bおよびnは前記意義を有
    する) で表わされるイソプレニル核置換安息香酸エステル誘導
    体の製法。
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