JPH06102725B2 - ポリエーテルポリマー高重合体の製造法 - Google Patents

ポリエーテルポリマー高重合体の製造法

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JPH06102725B2
JPH06102725B2 JP2310297A JP31029790A JPH06102725B2 JP H06102725 B2 JPH06102725 B2 JP H06102725B2 JP 2310297 A JP2310297 A JP 2310297A JP 31029790 A JP31029790 A JP 31029790A JP H06102725 B2 JPH06102725 B2 JP H06102725B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、有機系の感光体材料として有用な側鎖にカル
バゾール系置換基を有するポリエーテルポリマー高重合
体及びその製造法に関するものである。
(従来の技術と発明が解決しようとする課題) ポリビニルカルバゾールは複写機用の有機系感光体材料
として著名なポリマーであるが、これと類似の化学構造
で主鎖にエーテル結合を有するポリ〔1−N−(2,3−
エポキシプロピル)カルバゾール〕(以下「PEPCz」と
いう。)も同様に感光体材料として公知である(V.Gaid
elisら,Thin Solid Films,38,9(1976))。特にPEPCz
はポリビニルカルバゾールに比べガラス転移温度が低
く。可撓性や接着性に優れていることから注目されてき
た。しかし、これまでに知られているPEPCzはホモポリ
マーの場合重量平均分子量で高々10万程度までしかな
く、更に高分子量でしかも塗膜形成が可能な溶剤に可溶
なものが要望されていた。その理由は、例えば光架橋ネ
ガ型レジストとして用いる場合、光照射によりポリマー
を不溶化させるに要する最小エネルギーはその重量平均
分子量に反比例すると考えられているので、高分子量の
もの程、より高感度な性能を示すことが期待されている
からである。
高分子量のPEPCzを得る方法としては、1−N−(2,3−
エポキシプロピル)カルバゾールモノマーを開環重合す
る方法とポリエピハロヒドリンのハロゲン原子をカルバ
ゾールで置換する高分子反応による方法とが試みられて
いる。
しかしながら、前者の方法では無機塩基又は酸触媒の存
在下で重合すると分子量が数千程度のポリマーしか得ら
れず、また通常高重合反応の期待できる配位重合触媒で
重合すると分子量は不明であるが不溶性のポリマーしか
得られない(瓜生ら,高分子論文集47,543(1990))。
後者の方法では従来の反応法に従えば溶剤に可溶なポリ
マーが得られはするが、置換反応の副反応として相当量
の主鎖の切断反応が避けられず、重量平均分子量が高々
10万程度のものしか得られなかった(特公昭50−33858
号参照。)。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは上記の点に鑑み、高分子量で更に塗膜形成
可能な、溶剤に可溶なPEPCzを得る目的で鋭意検討し
た。その結果ポリエピハロヒドリンのハロゲン原子を特
定条件下でカルバゾール又は誘導体で高置換率のもとに
置換することにより上記目的を十分達成し得ることを見
出し、本発明を完成させるに至った。
本発明は、エピハロヒドリン単独重合体又はエピハロヒ
ドリン−アルキレンオキシド共重合体のハロゲン原子を
有機溶媒中においてカルバゾール又はカルバゾール誘導
体で置換させるに際し、不活性ガス雰囲気下で上記有機
溶媒中に無機塩基及びフェノール系ラジカル連鎖禁止剤
を存在させることを特徴とする側鎖にカルバゾール系置
換基を有するポリエーテルポリマー高重合体の製造法で
ある。
本発明の原料ポリマーであるエピハロヒドリン単独重合
体又はエピハロヒドリン−アルキレンオキシド共重合体
のエピハロヒドリンとしてはエピフルオロヒドリン,エ
ピクロロヒドリン,エピブロモヒドリン又はエピヨード
ヒドリンが挙げられるが、経済性の点からエピクロロヒ
ドリン又はエピブロモヒドリンが好ましい。
また、アルキレンオキシドとしてはエチレンオキシド,
プロピレンオキシド,1,2−ブテンオキシド等があげられ
る。
本発明に用いるエピハロヒドリン−アルキレンオキシド
共重合体としては、エピハロヒドリン単位が40モル%以
上のものが好ましい。40モル%未満では置換生成物の感
光性能が充分でない。また、本発明に用いる原料ポリマ
ーは分子量10万以上のものが好ましい。
本発明に用いるカルバゾール誘導体は、芳香族水素原子
がハロゲン原子で置換されたものであり、ハロゲン原子
としてはフッ素原子,塩素原子,臭素原子は沃素原子が
挙げられ、その置換位置としてはカルバゾールの1,6−
若しくは3,6−位が好ましい。
本発明に用いるカルバゾール又はカルバゾール誘導体の
使用量は原料ポリマー中のハロゲン原子に対して0.5〜
5倍当量の範囲が適当である。
0.5倍当量未満ではカルバゾール置換率が低下し、5倍
当量を超えて用いても利点はない。
本発明に用いる無機塩基としては、水酸化リチウム,水
酸化ナトリウム,水酸化カリウム,水酸化マグネシウ
ム,水酸化カルシウム等が挙げられる。無機塩基の使用
量は原料ポリマー中のハロゲン原子に対して0.5〜10倍
当量の範囲が適当である。0.5倍当量未満では置換率が
低下し、10倍当量を超えて用いても利点はない。
本発明の置換反応は有機溶媒中で行われる。当該反応に
用いる溶媒としては、ヘキサメチルホスホロアミド,ジ
メチルスルホキシド,N−メチルピロリドン,N,N−ジメチ
ルホルムアミドの様な非プロトン性の極性溶媒、或いは
ベンゼン,トルエン,キシレン,クロロベンゼンの様な
芳香族炭化水素が挙げられる。
本発明の不活性ガス雰囲気下とは窒素ガス,アルゴンガ
ス等の不活性ガスにより置換して滞留させるか若しくは
そのまま流通させることを意味する。更に気相のみなら
ず液相をも不活性ガスでバブリングすることも含まれ
る。また反応の際反応系の液相に不活性ガスをバブリン
グさせたり、反応系を400Torr以下の減圧にしたりした
後不活性ガス雰囲気下で効果的に反応させることも含ま
れる。
本発明に用いるフェノール系ラジカル連鎖禁止剤として
は、2,6−ジ第3ブチル−p−クレゾール,2,6−ジ第3
ブチルフェノール,2,4−ジメチル−6−第3ブチルフェ
ノール,2,6−ジ第3ブチル−4−ヒドロキシメチルフェ
ノール,2,6−ジ第3ブチル−α−ジメチルアミノ−p−
クレゾール,2,5−ジ第3ブチル−4−エチルフェノー
ル),4,4′−ビス(2,6−ジ第3ブチルフェノール),2,
2′−メチレン−ビス(4−メチル−6−第3ブチルフ
ェノール),2,2′−メチレン−ビス(4−エチル−6−
第3ブチルフェノール),4,4′−メチレン−ビス(6−
第3ブチル−o−クレゾール),4,4′−メチレン−ビス
(2,6−第3ブチルフェノール),4,4′−ブチリデン−
ビス(3−メチル−6−第3ブチルフェノール),4,4′
−チオビス(6−ジ第3ブチル−3−メチルフェノー
ル),ビス(3−メチル−4−ヒドロキシ−5−第3ブ
チルベンジル)スルフィド,4,4′−チオビス(6−第3
ブチル−o−クレゾール),2,2′−チオビス(4−メチ
ル−6−第3ブチルフェノール),ヘキサメチレングリ
コール−ビス〔β−(3,5−第3ブチル−4−ヒドロキ
シフェノール)プロピオネート〕,トリス(3,5−ジ第
3ブチル−4−ヒドロキシフェニル)イソシアヌレー
ト,3,5−ジ第3ブチル−4−ヒドロキシアニソール,3−
第3ブチル−4−ヒドロキシアニソールの如くベンゼン
環の1つ又は2つのオルト位に第3ブチル基を有するフ
ェノール基を含むもの、2,2′−メチレン−ビス(4−
メチル−6−シクロヘキシルフェノール),2,2′−ジヒ
ドロキシ−3,3′−ジ(α−メチルシクロヘキシル)−
5,5′−ジメチル−ジフェニルメタンの如くベンゼン環
の1つ又は2つのオルト位にシクロアルキル基を有する
フェノール基を含むもの、4−メトキシフェノール,2−
第3ブチル−4−ヒドロキシアニソール,4,4′−イソプ
ロピリデンビスフェノールの如く強い電子共与性基で1
つ又は複数個置換されたフェノール、α又はβ−ナフト
ールの如く縮環芳香族系のフェノール、ハイドロキノ
ン,2,5−ジ第3ブチルハイドロキノン,カテコール,4−
第3ブチルカテコールの如く同一ベンゼン環に複数のフ
ェノール性水酸基を有するもの、2,4−ジヒドロキシベ
ンゾフェノン,2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェ
ノン,2−ヒドロキシ−4−ベンジロキシベンゾフェノン
の如くベンゾフェノン骨格にフェノール性水酸基を有す
るもの等が挙げられる。
フェノール系ラジカル連鎖禁止剤の使用量は原料ポリマ
ーに対し0.1〜20重量%の範囲が適当である。
本発明の反応は反応温度30〜120℃の範囲で、反応時間
1〜20時間の範囲で好ましく実施され、反応系は攪拌さ
せた方が好ましい。反応温度が30℃未満では置換反応が
実用的な速度で進行せず、120℃を超えると高分子量の
ポリマーは得られない。
本発明の反応は以下のようにして実施される。すなわ
ち、反応器に所定量のエピハロヒドリン単独重合体又は
エピハロヒドリン−アルキレンオキシド共重合体,無機
塩基,カルバゾール又はカルバゾール誘導体,フェノー
ル系ラジカル連鎖禁止剤及び溶媒を入れ、不活性ガス雰
囲気下で、攪拌下又は非攪拌下で所定の反応温度で所定
の反応時間反応させる。反応の前に液相に不活性ガスを
吹き込んでバブリングさせたり、反応系を400Torr以下
の減圧にしたりすると、一層分子量の大きいものを得る
ことができる。
反応終了後反応系を室温に戻し、上澄液をメタノール中
に注ぎ、析出した沈澱を分離し、乾燥すると原料エピハ
ロヒドリン単独重合体からはポリ〔1−N−(2,3−エ
ポキシプロピル)カルバゾール〕が得られる。
このものは下記式(I)で表わされる繰返し単位を有す
る高重合体である。
また原料エピハロヒドリン−アルキレンオキシド共重合
体からは上記式(I)の構造単位を含有する高重合体が
得られる。
これら両原料ポリマーから得られた何れの高重合体も分
子量200,000〜1,000,000を有し、クロロホルム,ジクロ
ロメタン,クロロベンゼン等の有機溶剤に可溶である。
(発明の効果) 本発明の製造法により、側鎖にカルバゾール系置換基を
有し、分子量200,000〜1,000,000の、溶剤に可溶なポリ
エーテル高重合体を高収率で得ることができるので、工
業上有用なものといえる。
(実施例) 実施例1〜2 反応液中まで浸る長さを有する窒素導入管,窒素の放出
口,温度計及びマグネット攪拌子を備えた容量200mlの
三ッ口フラスコにエピクロロヒドリンホモポリマー
(「エピクロマーH」ダイソー社製,分子量Mw600,00
0)1.5g(16.2ミリ当量),カルバゾール4.0g,モレキュ
ラシーブ4Aで乾燥したN,N−ジメチルホルムアミド110m
l,粉砕した水酸化ナトリウム1.5g及び第1表に示したフ
ェノール系ラジカル連鎖禁止剤を加えた後攪拌しながら
窒素導入管より窒素ガス20l/hrを液中に激しく導入し、
これを1時間続ける。その後外気が入らない程度に窒素
ガスを穏やかに導入しながら70℃に加温し、そのまま70
〜75℃で8時間反応を続ける。反応終了後室温に戻し、
上澄液をメタノール110mlに注ぐ。析出した沈澱を過
しメタノールで洗浄し乾燥するとポリ〔1−N−(2,3
−エポキシプロピル)カルバゾール〕が得られる。得ら
れた高重合体の収率及び性状を第1表に示した。
但し、還元粘度は0.1g/dlクロロベンゼン溶液での80℃
における測定値であり、重量平均分子量Mwはゲルパーミ
エーションクロマトグラフ(GPC)を用いたポリスチレ
ン換算で求めた値である。
また、得られた高重合体はいずれもクロロホルム,ジク
ロロメタン及びクロロベゼンに可溶であった。
IR(KBr,cm-1)720,744,1100,1321,1455,1482,1595,2
910,3040 UV(CHCl3)λmax343,328,293,262,248nm 実施例3〜5 真空ラインに接続した三方コック,窒素導入管,温度
計,マグネット攪拌子を備えた容量200mlの三ッ口フラ
スコにエピクロロヒドリンホモポリマー(「エピクロマ
ーH」ダイソー社製,分子量Mw600,000)1.5g(16.2ミ
リ当量),カルバゾール4.0g,モレキュラシーブ4Aで乾
燥したN,N−ジメチルホルムアミド110ml,粉砕した水酸
化ナトリウム1.5g及び第2表に示したフェノール系ラジ
カル連鎖禁止剤を加えた後、反応系を10Torrに減圧し5
分経過後窒素ガスを導入して常圧にする。減圧,窒素ガ
ス導入のこの操作を3回続けて行った後、窒素ガス雰囲
気下攪拌しながら70℃に加温し、そのまま70〜75℃で8
時間反応を続ける。反応終了後室温に戻し、上澄液をメ
タノール110mlに注ぐ。析出した沈澱を過しメタノー
ルで洗浄し乾燥するとポリ〔1−N−(2,3−エポキシ
プロピル)カルバゾール〕が得られる。
得られた高重合体の収率及び実施例1と同様にして測定
した結果を第2表に示した。
得られた高重合体はいずれもクロロホルム,ジクロロメ
タン及びクロロベンゼンに可溶であった。
実施例6〜7 原料ポリマーとしてエピクロロヒドリン−エチレンオキ
シド共重合体(「エピクロマーC」ダイソー社製,エピ
クロロヒドリン:エチレンオキシド=47:53(モル
比),分子量Mw750,000)1.5gを、窒素の代りにアルゴ
ンを用いた以外は実施例3〜5と同様に試験した結果を
第3表に示した。
得られた高重合体はいずれもクロロホルム,ジクロロメ
タン及びクロロベゼンに可溶であった。
IR(KBr,cm-1)720,744,1090,1321,1455,1480,1595,2
850,3040 UV(CHCl3)λmax344,330,294,260,250 比較例1 窒素導入管,窒素放出口,温度計及びマグネット攪拌子
を備えた容量200mlの三ッ口フラスにコエピクロロヒド
リンホモポリマー(「エピクロマーH」ダイソー社製,
分子量Mw600,000)1.5g(16.2ミリ当量),カルバゾー
ル4.0g,モレキュラシーブ4Aで乾燥したN,N−ジメチルホ
ルムアミド110ml及び粉砕した水酸化ナトリウム1.5gを
加えた後端激しく攪拌しながら液面上の気相に流量20l/
hrの窒素ガスを3時間流す。その後窒素ガスの流量を下
げ窒素ガス雰囲気下で反応系を70℃に加温し、そのまま
70〜75℃で8時間反応を続ける。反応終了後室温に戻
し、上澄液をメタノール110mlに注ぐ。析出した沈澱を
過しメタノールで洗浄し乾燥するとポリ〔1−N−
(2,3−エポキシプロピル)カルバゾール〕を得た。得
られた高重合体の収率及び実施例1と同様に試験した結
果は次の通りであった。収率75%,塩素含有率0.5%以
下,還元粘度0.32,重量平均分子量Mw116,000。
比較例2〜3 塩化カルシウム管,温度計及びマグネット攪拌子を備え
た容量200mlの三ッ口フラスにエピクロロヒドリンホモ
ポリマー(「エピクロマーH」ダイソー社製,分子量Mw
600,000)1.5g(16.2ミリ当量),カルバゾール4.0g,モ
レキュラシーブ4Aで乾燥したN,N−ジメチルホルムアミ
ド110ml,粉砕した水酸化ナトリウム1.5g及びフェノール
系ラジカル連鎖禁止剤の存在下又は非存在下で攪拌しな
が70℃に加温し、そのまま70〜55℃で8時間反応を続け
る。反応終了後室温に戻し、上澄液をメタノール110ml
に注ぐ。析出した沈澱を過しメタノールで洗浄し乾燥
するとポリ〔1−N−(2,3−エポキシプロピル)カル
バゾール〕が得られる。得られた高重合体の収率及び実
施例1と同様に試験した結果を第4表に記した。
実施例1〜7及び比較例1〜3の結果より、空気中又は
単に気相だけを置換した低度の不活性ガス雰囲気下にお
ける置換反応によっては高分子量の高重合体は得られな
いこと、或いは空気中でフェノール系ラジカル連鎖禁止
剤の存在下における置換反応によっても分子量の大きい
高重合体は得られないこと、不活性ガス雰囲気下かつフ
ェノール系ラジカル連鎖禁止剤の存在下における置換反
応によってのみ分子量の大きい高重合体が得られるこ
と、更に原料ポリマーとしてエピハロヒドリン単独重合
体のみならずエピハロヒドリン−アルキレンオキシド共
重合体を用いた場合も本発明の置換反応により分子量の
大きい高重合体が得られることが分る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エピハロヒドリン単独重合体又はエピハロ
    ヒドリン−アルキレンオキシド共重合体のハロゲン原子
    を有機溶媒中においてカルバゾール又はカルバゾール誘
    導体で置換させるに際し、不活性ガス雰囲気下で上記有
    機溶媒中に無機塩基及びフェノール系ラジカル連鎖禁止
    剤を存在させることを特徴とする側鎖にカルバゾール系
    置換基を有するポリエーテルポリマー高重合体の製造
    法。
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