JPH06104115B2 - 医療用資材 - Google Patents

医療用資材

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JPH06104115B2
JPH06104115B2 JP61165538A JP16553886A JPH06104115B2 JP H06104115 B2 JPH06104115 B2 JP H06104115B2 JP 61165538 A JP61165538 A JP 61165538A JP 16553886 A JP16553886 A JP 16553886A JP H06104115 B2 JPH06104115 B2 JP H06104115B2
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達也 大江
秀三 笹川
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三井石油化学工業株式会社
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は不織布を用いたガーゼ、シーツ、マスク、手術
衣等の医療用資材に関し、とくに使い捨て型の医療用資
材に関する。
〔従来技術とその問題点〕
従来、病院などで使用されるシーツ、ガーゼ、マスク、
手術衣等は木綿あるいは合繊による編織布からなつてお
り、必要に応じて洗濯濯して繰返し使われることが多か
つた。しかし、衛生上の面、取扱い性の面、作業能率の
面などから使に捨てにできるこれらの資材が要望され、
その結果比較的安価である不織布がこのような資材に応
用されつつある。
ところで、前記のような医療用途に不織布を応用する場
合には、次に示すような性能が医学上の見地および病院
経営の見地から要求される。すなわち、適度な強度と形
態保持性を有すること、肌ざわりが柔らかであること、
吸水性に優れること、通気性、透湿性に優れること、発
塵性がなく、脱落繊維がないこと(リントフリー性)、
取扱い性(サバキ性)が良いこと、耐バクテリア透過性
に優れること、そして当然のことながら出来るだけ安価
であることなどである。
しかし、現在までのところこれらの各要求性能を総合的
に過不足なく発揮し得た医療用不織布は見当たらなかつ
た。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は、以上に記した各性能を総合的に過不足なく発
揮できる不織布からなる医療用資材を提供するものであ
り、また保温性にも優れた医療用資材を提供するもので
ある。
〔問題点を解決するための手段〕
すなわち本発明は不織布の片面または両面にポリビニル
アルコール系フイルムが積層一体化されており、透気度
が10〜500ガーレー秒、透湿度が100g/m2・日(40℃、90
%RH)以上である不織布からなることを特徴とする医療
用資材である。
〔作 用〕
本発明の医療用資材を構成する不織布は、片面または両
面にポリビニルアルコール系フイルムが積層一体化され
たものである。不織布とポリビニルアルコール系フイル
ムとの積層一体化は公知の種々の方法によつて可能であ
る。
すなわち、不織布と予め製造されたポリビニルアルコー
ル系フイルムとを接着剤を介して積層する方法が積層一
体化の一手法として例示できる。しかし、本発明の医療
用資材として用いる場合に最も好適な積層手段として、
次の方法を例示することができる。
すなわち、ポリビニルアルコール系樹脂の製膜原液を回
転乾燥ドラムやベルト上にスリツトを通じて流延した
り、ロールコーターによつて塗布し、キヤステイングフ
イルムを得る。このようにして製膜されたフイルム状物
は、多量の水分を含有し加熱軟化状態にあるので、この
フイルム状物と不織布を圧着し積層化する。この際の圧
着強度の程度に応じて、ポリビニルアルコール系フイル
ムが不織布内部に浸透する度合いが変化し、透気度や透
湿度をコントロールすることができる。このようにして
得られた積層物をつぎにドラム上やベルト上で乾燥し、
不織布とポリビニルアルコール系フイルムの積層一体化
物を得ることができる。このような手段により得られる
積層物は、不織布の空間内つまり不織布を構成する繊維
〜繊維間の空隙中にポリビニルアルコール層が浸透含浸
された構造となつている。このような構造によれば、不
織布の繊維構造が嵩高のまま固定される結果、積層物と
しての強度が向上し、また、ポリビニルアルコール系フ
イルムと不織布との単なる接着積層物に比べて寸法安定
性が優れ、湿気などにより反りの心配もない。さらに耐
候性の良好なポリビニルアルコールが不織布内部まで浸
透しているので、耐候性の面で若干不安のある不織布の
劣化を防止でき、耐候性に優れた積層物を提供できる。
さらに別には、浸透含浸されたものは、不織布を構成す
る繊維とポリビニルアルコールの接触面が完全に密着し
たものでなく、若干細かい空間が形成されているので
(第1〜2図)該空間を介して呼吸性を発揮でき、よつ
て透気度や透湿度が適当な値を示し、医療用資材として
好適である。また、熱慣流率もポリビニルアルコール系
フイルムと同等の値を示し、保温性も良好である。
本発明の他の好適な態様は、不織布として予め表面を熱
処理たとえば加熱した金属ロールによるヒートエンボス
加工とくにスポツトエンボス加工を施したものを用いて
前述のような方法でポリビニルアルコール系フイルムを
積層したものである。このような熱処理が行われた不織
布は、それ自体の機械的強度が高まるうえ毛羽立ちも抑
えられるため、積層後の不織布においては、不織布に浸
透もしくは積層されたポリビニルアルコール系樹脂の存
在と相俟つて、脱落繊維がほとんどなく、発塵性の小さ
い不織布が得られ、また形態保持性や肌ざわりにも優れ
た特性を発揮する。
本発明においては、上記の積層不織布のうち、透気度が
10〜500カーレー秒、とくに10〜100ガーレー秒および透
湿度が100g/m2・日以上とくに1000g/m2・日以上のもの
を使用する。透気度、透湿度がこれらの範囲にあること
により、耐バクテリア透過性に優れ、かつむれたりしな
い医療用資材が提供できる。逆にこれらの範囲を外れる
ものは、バクテリアが透過したり、むれたりして実用上
の価値のない医療用資材しか得られない。
尚、ここで透気度はJIS P 8117に規定するガーレーデン
ソメーターを用いて測定するものであり、また透湿度は
JIS Z 0208に規定する方法により測定するものである。
本発明の医療用資材の原料となる不織布は、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン等のポリオレフイン、ポリエチレン
テレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリ
エステルあるいはナイロン6、ナイロン66等のポリアミ
ドなど公知の繊維形成性高分子からなる繊維によつて構
成されるものであり、またそのウエブ形成方式、ボンデ
イグ方式もとくに制限されるものではないが、生体への
安全性と減菌への適合性の面からはノーバインダー型不
織布が好ましく、とくにスパンボンド型の連続繊維から
なるノーバインダー型不織布が経済性、風合い、肌ざわ
りの面からも好適である。また、スパンボンド法不織布
は、微細で強度のある連続繊維が多数積み重なつて立体
的に絡み合つた構造なので、稠密な空間を豊富に有し、
嵩高でありながら優れた強度を示すという特長も示す。
ポリビニルアルコール系樹脂としては、ポリビニルアル
コール、ポリビニルアルコールから誘導されるポリビニ
ルアセタール、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチ
ラール、ポリビニルベンザール、更にはポリビニルアル
コールの水酸基の1部を化学的に修飾又は反応させたい
わゆる改質ポリビニルアルコール等である。
ポリビニルアルコールは通常酢酸ビニルを重合して得ら
れるポリ酢酸ビニルをケン化することによつて製造され
るが、ポリ三弗化酢酸ビニル、ポリギ酸ビニル、ポリ安
息香酸ビニル等をケン化することによつても得られる。
また、酢酸ビニルと他のビニル性モノマーとの共重合物
をケン化することにより、ビニルアルコール重合単位を
含む共重合体すなわちポリビニルアルコール共重合体が
得られる。これらのポリビニルアルコール共重合体及び
そのアセタール化物、改質物であつてもまた用いうる。
酢酸ビニルと共重合可能であり、従つてポリビニルアル
コール共重合体の構成成分となしうるビニルモノマーと
しては、エチレン、フツ化ビニル、塩化ビニル、スチレ
ン、メチルメタアクリレート、バーサチツク酸ビニルエ
ステル、ラウリルビニルエーテル、オレフインスルホン
酸(塩)等があげられる。
上記高分子化合物をすべて包含するポリビニルアルコー
ル系樹脂は、本発明の目的に有用であるが、重合体中に
おけるビニルアルコール重合単位のモル分率が30%以
上、更に好ましくは50%以上であると赤外線非透過性を
有するので、とくに保温性に優れたものとなる。
つまりビニルアルコール単位を30モル%以上含有するポ
リビニルアルコール系樹脂は、分子中にアルコール性水
酸基を多数有しているため赤外領域とくに保温性に対し
重要な人体から放出される8〜12μmの波長領域に強い
吸収をもつ分子運動のモードを有する。ビニルアルコー
ル単位を30モル%以上有するポリビニルアルコール系樹
脂は、同一温度における樹脂それ自身からの赤外線放射
能力も際だつて大であり、透明でありながら完全黒体に
近い放射係数を有する。その為、一旦吸収した赤外線エ
ネルギーを再び赤外線として放射する能力が大きく、従
つて保温性が高いのである。さらにポリビニルアルコー
ル系樹脂は、分子中の水酸基相互間の水素結合を含む強
い分子間力によつて凝集しているので、その被膜はすぐ
れた力学的性質をも有するのである。
また、ポリビニルアルコール系樹脂には、グリコール類
などの公知の繊維用柔軟剤を配合してもよい。
さらに、吸水率や平衡水分率の向上、耐熱水性の向上の
ため、カルボキシル基またはカルボキシル基に容易に誘
導しうる基を分子中に1個もしくは2個有するα,β−
不飽和化合物を単量体成分として少なくとも40モル%含
有し、かつ、前記カルボキシル基および/またはカルボ
キシル基に誘導しうる基の5〜50%が塩の形になつてい
る水溶性重合体を配合してもよい。このような水溶性重
合体は特開昭57−73007、同58−18256、同58−84804等
に記載されている製法によつて製造されるものであり、
具体的には(メタ)アクリル酸重合体、α−オレフイン
・(無水)マレイン酸共重合体、スチレン・(無水)マ
レイン酸共重合体などのアルカリ金属、アルカリ土類金
属中和物であつて、たとえばクラレイソプレンケミカル
(株)のイソバン として市販されている。このような
水溶性高分子を含むポリビニルアルコール系フイルムを
積層した不織布によつて構成された医療用資材は、とく
に吸水率や平衡水分率、耐熱水性が良好なので、体液の
吸収性が良好で殺菌時の抵抗性も高い。
また、医療用資材は具体的には後述するような用途に用
いる場合、不織布は目付が約15〜100g/m2、好ましくは2
0〜50g/m2で、ポリビニルアルコール系フイルムの厚さ
が約5〜50μ、好ましくは5〜20μの組合せのとき、最
良の効果が得られる。
本発明の医療用資材の具体例としては、手術用ガーゼ、
処置用ガーゼ、病棟用ガーゼなどのガーゼ類、粘着ホー
タイ、弾力ホータイ、伸縮ホータイ、ギブスシートなど
のホータイ類、手袋、サニタリーシヨーツ、患者用カバ
ー、ベンキカバー、リント布、覆布ドレープ、タオル、
オムツ、エプロン、三角巾、検診台用シーツ、シユーズ
カバー、手術衣、白衣、キヤツプ、枕カバー等を例示す
ることができる。
〔発明の効果〕
本発明の医療用資材は、 (1) 適度な強度と形態保持性に優れ、肌ざわりが良
く、 (2) 吸水性があつて、かつ、その拡散性に優れてべ
とつかず、 (3) 通気性、透湿性があつてむれたりすることがな
く、 (4) 通気性があるもののバクテリア透過性はなく、 (5) 脱落繊維がなく発塵性は極めて小さく、 (6) 保温性とくに体熱の反射性に優れており、 よつて前述した種々の医療用資材に好適に用いることが
できる。さらに不織布とポリビニルアルコール系樹脂を
原料としているので安全性も高く、経済的であり、よつ
て使い捨ての医療用資材としてとくに好適である。
〔実施例〕 以下に本発明の好ましい実施例を示すが、本発明はとく
にことわりのない限りこれらの実施例に制限されるもの
ではない。
実施例 1 ポリエチレンテレフタレートに紫外線吸収剤を配合し、
スパンボンド法によつて繊度8デニールの連続繊維を溶
融紡糸し、目付け25g/m2の不織布を得た。この不織布
を、加熱したエンボスロールとナイロンロールとの間に
通し、その一方の面からスポツトボンデイングを施し、
毛羽の発生を抑えた。一方、ポリビニルアルコールの20
%水溶液をスリツトから膜状にして加熱ロール上へ流延
し、その上に前記不織布シートの熱処理面とは反対の繊
維粗面側を重ね、軽くロールを加圧しつつ熱風によつて
乾燥させた。その後、加熱ロールに接触させて、熱処理
を施した。
得られた積層材は、不織布の一方の面にはヒートエンボ
ス加工が施され、他方の面には繊維間隙に浸透した状態
でポリビニルアルコールのフイルム層が30μの割合で形
成されていた。
このようにして得られた積層材の諸特性を第1表に示
す。
尚、表中、引張強度はJIS L 1085の方法、寸法変化は21
0×200mmの試験片を用いて測定し、耐候性はJIS A 1415
(63±2℃)の方法、脱落繊維は目視による評価、むれ
性は人体による官能性試験によつて評価した。また、熱
貫流率測定法は、第3図に示す装置によつて、5℃、40
%RHの条件下で測定し、次式によつて算出した値であ
る。
u:熱貫流率(Kcal/m2・hr・℃) Hw:ボツクス内に放散される熱量(Kcal/hr) Aw:試料面積(m2) Qin:ボツクス内温度(℃) Qout:ボツクス外温度(℃) 実施例 2 ポリエチレンテレフタレート製不織布とポリビニルアル
コールフイルムを接着剤によつて積層した。結果を第1
表に示す。
比較例 1 実施例1のポリエチレンテレフタレート製不織布を用い
て実施例1と同様に評価した。結果を第1表に示す。
比較例 2 厚さ30μmのポリビニルアルコールフイルムを用いて実
施例1と同様に評価した。結果を第1表に示す。
【図面の簡単な説明】 第1図および第2図は、本発明の医療用資材の繊維構造
を示す写真であり、第3図は熱貫流率の測定装置を示す
図である。 1……測定ボツクス、2……断熱材 3……アルミ蒸着フイルム 4……ヒーター、5……温度検出子 6……試料

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】不織布の片面または両面にポリビニルアル
    コール系フイルムが積層一体化されており、透気度が10
    〜500ガーレー秒、透湿度が100g/m2・日(40℃、90%R
    H)以上である不織布からなることを特徴とする医療用
    資材。
  2. 【請求項2】ポリビニルアルコール系フイルムが不織布
    の空間内に浸透含浸している特許請求の範囲第1項に記
    載の医療用資材。
  3. 【請求項3】表面が熱処理された不織布にポリビニルア
    ルコール系フイルムを積層一体化した特許請求の範囲第
    1項または第2項に記載の医療用資材。
  4. 【請求項4】ポリビニルアルコール系樹脂のビニルアル
    コール重合単位が30モル%以上である特許請求の範囲第
    1項ないし第3項のいずれかに記載の医療用資材。
  5. 【請求項5】ポリビニルアルコール系樹脂が柔軟剤を含
    有してなる特許請求の範囲第1項ないし第4項のいずれ
    かに記載の医療用資材。
  6. 【請求項6】ポリビニルアルコール系樹脂に、カルボキ
    シル基またはカルボキシル基に容易に誘導しうる基を分
    子中に1個もしくは2個有するα,β−不飽和化合物を
    単量体成分として少なくとも40モル%含有し、かつ、前
    記カルボキシル基および/またはカルボキシル基に誘導
    しうる基の5〜50%が塩の形になつている水溶性重合体
    が配合されている特許請求の範囲第1項ないし第5項の
    いずれかに記載の医療用資材。
  7. 【請求項7】透気度が10〜100ガーレー秒、透湿度が100
    0g/m2・日以上である特許請求の範囲第1項ないし第6
    項のいずれかに記載の医療用資材。
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