JPH06104505A - 磁気抵抗センサおよびそれを用いた磁気ヘッドおよび磁気記憶装置 - Google Patents
磁気抵抗センサおよびそれを用いた磁気ヘッドおよび磁気記憶装置Info
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- JPH06104505A JPH06104505A JP4251330A JP25133092A JPH06104505A JP H06104505 A JPH06104505 A JP H06104505A JP 4251330 A JP4251330 A JP 4251330A JP 25133092 A JP25133092 A JP 25133092A JP H06104505 A JPH06104505 A JP H06104505A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 検出電流を大きくした場合の通電に伴う磁界
感度の低下が小さく、感磁部の破断も生じにくい磁気抵
抗センサを提供する。 【構成】 磁気抵抗性導電層2の基体1とは反対側の面
に接して保護層3を設ける。保護層3の上に、磁気抵抗
性導電層2にバイアス磁界を発生させるバイアス層5
と、磁気抵抗性導電層2の感磁部4に電流を供給するた
めの一対の電極6を順に設ける。保護層3はチタン、バ
ナジウム、クロム、ジルコニウム、モリブデン、ニオ
ブ、ハフニウム、タンタルおよびタングステンから成る
第1群より選ばれた少なくとも1種の元素と、窒素、炭
素、硼素および珪素から成る第2群より選ばれた少なく
とも1種の元素との化合物とする。
感度の低下が小さく、感磁部の破断も生じにくい磁気抵
抗センサを提供する。 【構成】 磁気抵抗性導電層2の基体1とは反対側の面
に接して保護層3を設ける。保護層3の上に、磁気抵抗
性導電層2にバイアス磁界を発生させるバイアス層5
と、磁気抵抗性導電層2の感磁部4に電流を供給するた
めの一対の電極6を順に設ける。保護層3はチタン、バ
ナジウム、クロム、ジルコニウム、モリブデン、ニオ
ブ、ハフニウム、タンタルおよびタングステンから成る
第1群より選ばれた少なくとも1種の元素と、窒素、炭
素、硼素および珪素から成る第2群より選ばれた少なく
とも1種の元素との化合物とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、磁気ディスク装置、
磁気テープ装置あるいはフロッピーディスク装置などの
磁気記憶装置の磁気ヘッドとして好適に用いられる磁気
抵抗センサ、およびその磁気抵抗センサを用いた磁気ヘ
ッドおよび磁気記憶装置に関する。
磁気テープ装置あるいはフロッピーディスク装置などの
磁気記憶装置の磁気ヘッドとして好適に用いられる磁気
抵抗センサ、およびその磁気抵抗センサを用いた磁気ヘ
ッドおよび磁気記憶装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、情報化社会の進行と共に日常的に
扱う情報量は増加の一途をたどっており、これに伴っ
て、より高い記録密度とより高い記憶容量を持つ磁気記
憶装置が要求されて来ている。
扱う情報量は増加の一途をたどっており、これに伴っ
て、より高い記録密度とより高い記憶容量を持つ磁気記
憶装置が要求されて来ている。
【0003】代表的な磁気記憶装置である磁気ディスク
装置では、記録密度を高くしていった場合、一般に、従
来の電磁誘導型磁気ヘッドでは再生出力が低下し、磁気
ディスクに記録した情報の再生が困難になる。このた
め、例えば特開昭51−44917号公報に記載されて
いるように、記録用磁気ヘッドと再生用磁気ヘッドを別
構成とし、再生用として磁気抵抗効果を利用する磁気ヘ
ッド(いわゆる磁気抵抗型ヘッド)を用いることが提案
されている。磁気抵抗型ヘッドは、電磁誘導型ヘッドに
比べて、記録密度を高くした場合にも比較的高い再生出
力が得られる利点がある。磁気抵抗型ヘッドに用いられ
る素子は、「磁気抵抗センサ」と呼ばれる磁気−電気変
換器である。
装置では、記録密度を高くしていった場合、一般に、従
来の電磁誘導型磁気ヘッドでは再生出力が低下し、磁気
ディスクに記録した情報の再生が困難になる。このた
め、例えば特開昭51−44917号公報に記載されて
いるように、記録用磁気ヘッドと再生用磁気ヘッドを別
構成とし、再生用として磁気抵抗効果を利用する磁気ヘ
ッド(いわゆる磁気抵抗型ヘッド)を用いることが提案
されている。磁気抵抗型ヘッドは、電磁誘導型ヘッドに
比べて、記録密度を高くした場合にも比較的高い再生出
力が得られる利点がある。磁気抵抗型ヘッドに用いられ
る素子は、「磁気抵抗センサ」と呼ばれる磁気−電気変
換器である。
【0004】「磁気抵抗センサ」は、セラミックなどか
らなる基体と、その基体上に形成された磁気抵抗効果を
示す強磁性材料の薄膜、すなわち磁気抵抗性導電層とを
備えて構成され、その磁気抵抗性導電層に感磁部が形成
される。磁界を検出する際には、この感磁部に検出電流
を流しておき、検出すべき外部磁界によって感磁部の電
気抵抗値が変化することを利用して、その電気抵抗値の
変化を感磁部の両端の電圧変化として取り出す。
らなる基体と、その基体上に形成された磁気抵抗効果を
示す強磁性材料の薄膜、すなわち磁気抵抗性導電層とを
備えて構成され、その磁気抵抗性導電層に感磁部が形成
される。磁界を検出する際には、この感磁部に検出電流
を流しておき、検出すべき外部磁界によって感磁部の電
気抵抗値が変化することを利用して、その電気抵抗値の
変化を感磁部の両端の電圧変化として取り出す。
【0005】すでに知られているように、磁気抵抗セン
サを最適に動作させるためには、外部磁界に対する応答
が直線的になるように、感磁部にバイアス磁界を印加す
る必要がある。このバイアス磁界の方向は一般に、感磁
部の磁気抵抗性導電層に平行で且つ検出電流の方向に垂
直な方向である。このようなバイアス磁界を印加する有
効な方法として、米国特許第3,864,751号明細
書に開示されているように、非磁性スペーサ層によって
磁界検出部と隔てて配置された軟磁性層からの漏洩磁界
を利用する「軟磁性層バイアス法」がある。
サを最適に動作させるためには、外部磁界に対する応答
が直線的になるように、感磁部にバイアス磁界を印加す
る必要がある。このバイアス磁界の方向は一般に、感磁
部の磁気抵抗性導電層に平行で且つ検出電流の方向に垂
直な方向である。このようなバイアス磁界を印加する有
効な方法として、米国特許第3,864,751号明細
書に開示されているように、非磁性スペーサ層によって
磁界検出部と隔てて配置された軟磁性層からの漏洩磁界
を利用する「軟磁性層バイアス法」がある。
【0006】米国特許第4,663,685号明細書に
は、非磁性スペーサ層に好適な材料としてタンタルが開
示されている。
は、非磁性スペーサ層に好適な材料としてタンタルが開
示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、電磁誘導型
磁気ヘッドに比べて高い再生出力の得られる磁気抵抗型
ヘッドにおいても、今後の急速な記録密度の高度化に対
応するには、いっそうの高出力化が必要と考えられる。
磁気ヘッドに比べて高い再生出力の得られる磁気抵抗型
ヘッドにおいても、今後の急速な記録密度の高度化に対
応するには、いっそうの高出力化が必要と考えられる。
【0008】磁気抵抗型ヘッドでは、感磁部に流す検出
電流を大きくすることにより、再生出力を大きくするこ
とができる。しかし、検出電流をあまり大きくすると感
磁部が直ちに破断してしまう。また、通電直後には磁界
検出部が破断しない程度の検出電流でも、通電開始から
破断に至るまでの時間が短くなる、あるいは、通電時間
の増加に伴って磁界感度が低下するなど、磁気抵抗ヘッ
ドの寿命に悪影響を及ぼす。したがって、従来の磁気抵
抗型ヘッドでは、今後の急速な記録密度の高度化に対応
できるように検出電流を増加することはできないという
問題がある。
電流を大きくすることにより、再生出力を大きくするこ
とができる。しかし、検出電流をあまり大きくすると感
磁部が直ちに破断してしまう。また、通電直後には磁界
検出部が破断しない程度の検出電流でも、通電開始から
破断に至るまでの時間が短くなる、あるいは、通電時間
の増加に伴って磁界感度が低下するなど、磁気抵抗ヘッ
ドの寿命に悪影響を及ぼす。したがって、従来の磁気抵
抗型ヘッドでは、今後の急速な記録密度の高度化に対応
できるように検出電流を増加することはできないという
問題がある。
【0009】そこで、この発明の目的は、検出電流を大
きくしても、通電時間の増加に伴って磁界感度が低下し
難く且つ感磁部が破断する恐れが少ない磁気抵抗センサ
を提供することにある。
きくしても、通電時間の増加に伴って磁界感度が低下し
難く且つ感磁部が破断する恐れが少ない磁気抵抗センサ
を提供することにある。
【0010】この発明の他の目的は、従来より高い再生
出力が得られ、例えば1平方インチ当たり600メガビ
ット程度の高密度で記録された情報を感度良く再生する
ことができる磁気ヘッドを提供することにある。
出力が得られ、例えば1平方インチ当たり600メガビ
ット程度の高密度で記録された情報を感度良く再生する
ことができる磁気ヘッドを提供することにある。
【0011】この発明のさらに他の目的は、高い信頼性
をもって、例えば1平方インチ当たり600メガビット
程度の高密度で情報の記録・再生が可能な磁気記憶装置
を提供することにある。
をもって、例えば1平方インチ当たり600メガビット
程度の高密度で情報の記録・再生が可能な磁気記憶装置
を提供することにある。
【0012】
(1) この発明の磁気抵抗センサは、基体上に形成さ
れた磁気抵抗性導電層と、その磁気抵抗性導電層の少な
くとも一部分でバイアス磁界を発生させる、前記基体上
に形成されたバイアス層とを有する磁気抵抗センサにお
いて、前記磁気抵抗性導電層に隣接してその磁気抵抗性
導電層を保護する保護層が形成されており、且つその保
護層が、通電に伴ってその磁気抵抗性導電層に生じるエ
レクトロマイグレーション現象を抑制する機能を持つ物
質より形成されていることを特徴とする。
れた磁気抵抗性導電層と、その磁気抵抗性導電層の少な
くとも一部分でバイアス磁界を発生させる、前記基体上
に形成されたバイアス層とを有する磁気抵抗センサにお
いて、前記磁気抵抗性導電層に隣接してその磁気抵抗性
導電層を保護する保護層が形成されており、且つその保
護層が、通電に伴ってその磁気抵抗性導電層に生じるエ
レクトロマイグレーション現象を抑制する機能を持つ物
質より形成されていることを特徴とする。
【0013】前記保護層は、通電に伴ってその磁気抵抗
性導電層に生じるエレクトロマイグレーション現象を抑
制する機能を持つ物質であればよい。具体的には、チタ
ン、バナジウム、クロム、ジルコニウム、モリブデン、
ニオブ、ハフニウム、タンタルおよびタングステンから
成る第1群より選ばれた少なくとも1種の元素と、窒
素、炭素、硼素および珪素から成る第2群より選ばれた
少なくとも1種の元素との化合物が挙げられる。
性導電層に生じるエレクトロマイグレーション現象を抑
制する機能を持つ物質であればよい。具体的には、チタ
ン、バナジウム、クロム、ジルコニウム、モリブデン、
ニオブ、ハフニウム、タンタルおよびタングステンから
成る第1群より選ばれた少なくとも1種の元素と、窒
素、炭素、硼素および珪素から成る第2群より選ばれた
少なくとも1種の元素との化合物が挙げられる。
【0014】前記保護層の材質は、チタン、バナジウム
などの前記第1群の少なくとも1種の単体元素と前記第
2群の少なくとも1種の単体元素との化合物、すなわ
ち、前記第1群の少なくとも1種の単体元素の窒化物、
炭化物、硼化物あるいは珪化物などとすればよい。しか
し、前記第1群の元素については、例えばニオブとタン
タル、ニオブとジルコニウム、ニオブとタングステン、
バナジウムとクロム、バナジウムとジルコニウム、タン
グステンとクロム、チタンとタンタルなど、前記第1群
の2種あるいは3種以上の元素同士からなる合金を用い
てもよい。
などの前記第1群の少なくとも1種の単体元素と前記第
2群の少なくとも1種の単体元素との化合物、すなわ
ち、前記第1群の少なくとも1種の単体元素の窒化物、
炭化物、硼化物あるいは珪化物などとすればよい。しか
し、前記第1群の元素については、例えばニオブとタン
タル、ニオブとジルコニウム、ニオブとタングステン、
バナジウムとクロム、バナジウムとジルコニウム、タン
グステンとクロム、チタンとタンタルなど、前記第1群
の2種あるいは3種以上の元素同士からなる合金を用い
てもよい。
【0015】前記第2群の元素についても同様であり、
前記第2群の単体元素であってもよいし、前記第2群の
2種あるいは3種以上の元素同士からなる化合物であっ
てもよい。
前記第2群の単体元素であってもよいし、前記第2群の
2種あるいは3種以上の元素同士からなる化合物であっ
てもよい。
【0016】前記保護層を、前記第1群の元素同士の合
金、例えばZrNb、TiV、TaCr、WNbあるい
はWMoと、前記第2群の少なくとも1種の元素との化
合物により形成した場合、これら合金は比抵抗が高く、
検出電流の前記保護層あるいはバイアス層への分流が低
く抑えられる結果、電流効率が高くなる利点が得られ
る。
金、例えばZrNb、TiV、TaCr、WNbあるい
はWMoと、前記第2群の少なくとも1種の元素との化
合物により形成した場合、これら合金は比抵抗が高く、
検出電流の前記保護層あるいはバイアス層への分流が低
く抑えられる結果、電流効率が高くなる利点が得られ
る。
【0017】前記保護層は、この発明の効果を得るに
は、前記磁気抵抗性導電層に接触して形成されるのが好
ましい。この場合、前記保護層を、前記磁気抵抗性導電
層の前記基体とは反対側の面に接触して配置するのがよ
い。
は、前記磁気抵抗性導電層に接触して形成されるのが好
ましい。この場合、前記保護層を、前記磁気抵抗性導電
層の前記基体とは反対側の面に接触して配置するのがよ
い。
【0018】また、前記保護層は、前記磁気抵抗性導電
層と前記バイアス層とを磁気的に隔離する機能を有して
いるのが好ましい。こうすると、この機能を持つ層を別
個に設ける必要がなくなる利点がある。
層と前記バイアス層とを磁気的に隔離する機能を有して
いるのが好ましい。こうすると、この機能を持つ層を別
個に設ける必要がなくなる利点がある。
【0019】しかし、前記保護層を介して前記磁気抵抗
性導電層と前記バイアス層との間に作用する磁気的相互
作用を抑制するための非磁性スペーサ層を別個に設けて
もよい。こうすると、前記保護層にピンホールが生じて
も、そのピンホールを介して前記磁気抵抗性導電層と前
記バイアス層との間に生じる磁気的相互作用が抑制また
は完全に除去されるので、良好なバイアス特性が得られ
る。
性導電層と前記バイアス層との間に作用する磁気的相互
作用を抑制するための非磁性スペーサ層を別個に設けて
もよい。こうすると、前記保護層にピンホールが生じて
も、そのピンホールを介して前記磁気抵抗性導電層と前
記バイアス層との間に生じる磁気的相互作用が抑制また
は完全に除去されるので、良好なバイアス特性が得られ
る。
【0020】前記非磁性スペーサ層は、前記保護層と前
記バイアス層との間に配置してもよいし、前記磁気抵抗
性導電層と前記保護層との間に配置してもよい。
記バイアス層との間に配置してもよいし、前記磁気抵抗
性導電層と前記保護層との間に配置してもよい。
【0021】前記基体は、ZrO2、Al2O5−TiC
などの非磁性セラミック材料などから形成することがで
き、その構成および材料は特に限定されない。
などの非磁性セラミック材料などから形成することがで
き、その構成および材料は特に限定されない。
【0022】前記磁気抵抗性導電層は、磁気抵抗効果を
示す導電層であれば特に限定されず、例えばNi−Fe
合金、NiFeCo合金が使用できる。
示す導電層であれば特に限定されず、例えばNi−Fe
合金、NiFeCo合金が使用できる。
【0023】前記バイアス層は、前記磁気抵抗性導電層
の少なくとも一部でバイアス磁界を発生する層であれば
特に限定されない。先に述べた従来の「軟磁性膜バイア
ス法」を利用するNiFeNbなどの軟磁性薄膜でもよ
いし、Co70Cr10Pt20などの永久磁石薄膜でもよ
い。
の少なくとも一部でバイアス磁界を発生する層であれば
特に限定されない。先に述べた従来の「軟磁性膜バイア
ス法」を利用するNiFeNbなどの軟磁性薄膜でもよ
いし、Co70Cr10Pt20などの永久磁石薄膜でもよ
い。
【0024】(2) この発明の磁気ヘッドは、情報再
生用として上記(1)の磁気抵抗センサを備えているこ
とを特徴とするものである。
生用として上記(1)の磁気抵抗センサを備えているこ
とを特徴とするものである。
【0025】(3) この発明の磁気記憶装置は、上記
(2)の磁気ヘッドを備えていることを特徴とするもの
である。
(2)の磁気ヘッドを備えていることを特徴とするもの
である。
【0026】この磁気記憶装置では、情報記録密度を1
平方インチ当たり600メガビット以上とする場合は、
平均故障間隔が15万時間以上、情報記録密度を1平方
インチ当たり300メガビット以上とする場合は、平均
故障間隔が30万時間以上となる。
平方インチ当たり600メガビット以上とする場合は、
平均故障間隔が15万時間以上、情報記録密度を1平方
インチ当たり300メガビット以上とする場合は、平均
故障間隔が30万時間以上となる。
【0027】
【作用】この発明の磁気抵抗センサにおいて、前記保護
層によって前記磁気抵抗性導電層の感磁部の磁界感度の
低下が抑制される機構は次のように推定される。
層によって前記磁気抵抗性導電層の感磁部の磁界感度の
低下が抑制される機構は次のように推定される。
【0028】すなわち、検出電流を大きくした場合に感
磁部が破断に至るまでの時間が短くなるのは、感磁部を
構成する物質の原子が電子の流れに伴って移動して生じ
る「エレクトロマイグレーション」現象が、電流値の増
加に伴って加速されるためである。この発明のように、
磁気抵抗性導電層に接触してあるいはスペーサ層を介し
て保護層を形成すると、この原子の移動が抑制されるた
め、エレクトロマイグレーション現象が発生し難くなる
というものである。
磁部が破断に至るまでの時間が短くなるのは、感磁部を
構成する物質の原子が電子の流れに伴って移動して生じ
る「エレクトロマイグレーション」現象が、電流値の増
加に伴って加速されるためである。この発明のように、
磁気抵抗性導電層に接触してあるいはスペーサ層を介し
て保護層を形成すると、この原子の移動が抑制されるた
め、エレクトロマイグレーション現象が発生し難くなる
というものである。
【0029】一般に、磁気抵抗性導電層はバイアス層よ
りも電流密度が大きいから、保護層を設けることによ
り、磁気抵抗性導電層のエレクトロマイグレーション現
象を効果的に抑制することができると考えられる。
りも電流密度が大きいから、保護層を設けることによ
り、磁気抵抗性導電層のエレクトロマイグレーション現
象を効果的に抑制することができると考えられる。
【0030】また、このようにしてエレクトロマイグレ
ーション現象が抑制されるため、長時間通電しても感磁
部が破断し難くなる。
ーション現象が抑制されるため、長時間通電しても感磁
部が破断し難くなる。
【0031】この発明の磁気ヘッドでは、このような磁
気抵抗センサを用いるため、検出電流を大きくすること
によって高い再生出力を得ることができる。
気抵抗センサを用いるため、検出電流を大きくすること
によって高い再生出力を得ることができる。
【0032】この発明の磁気記憶装置では、このような
磁気ヘッドを用いるので、例えば1平方インチ当たり6
00メガビット程度の高密度で情報の記録・再生が可能
となある。また、磁気記録媒体の表面からの磁気ヘッド
浮上量を高く設定できるため、1平方インチ当たり60
0メガビットの高密度で、15万時間以上の平均故障間
隔(Mean Time Between Failure: MTBF)を実現す
ることができる。記録密度を1平方インチ当たり300
メガビットとした場合には、30万時間以上の平均故障
間隔を実現することができる。
磁気ヘッドを用いるので、例えば1平方インチ当たり6
00メガビット程度の高密度で情報の記録・再生が可能
となある。また、磁気記録媒体の表面からの磁気ヘッド
浮上量を高く設定できるため、1平方インチ当たり60
0メガビットの高密度で、15万時間以上の平均故障間
隔(Mean Time Between Failure: MTBF)を実現す
ることができる。記録密度を1平方インチ当たり300
メガビットとした場合には、30万時間以上の平均故障
間隔を実現することができる。
【0033】
【実施例】以下、この発明の実施例を添付図面を参照し
ながら説明する。
ながら説明する。
【0034】[第1実施例]図1はこの発明の第1実施
例の磁気抵抗センサを示す。この磁気抵抗センサでは、
Al2O5−TiCからなる板状の基体1上に、Ni−F
e合金薄膜(厚さ30nm)からなる磁気抵抗効果を生
じる磁気抵抗性導電層2が形成してあり、その磁気抵抗
性導電層2上には、Zr−N化合物薄膜(厚さ20n
m)からなる保護層3が形成してある。その保護層3上
には、磁気抵抗性導電層2の感磁部4に対してバイアス
磁界を発生する、NiFeNb軟磁性薄膜(厚さ40n
m)からなるバイアス層5が形成してある。そのバイア
ス層5上には、Cu薄膜(厚さ100nm)からなる一
対の電極6が形成してあり、それら一対の電極6の間が
感磁部4として設定してある。検出電流は、一対の電極
6よりバイアス層5および保護層3を介して磁気抵抗性
導電層2に供給される。磁気抵抗性導電層2からの出力
信号は、保護層3およびバイアス層5を介して一対の電
極6より外部に取り出される。
例の磁気抵抗センサを示す。この磁気抵抗センサでは、
Al2O5−TiCからなる板状の基体1上に、Ni−F
e合金薄膜(厚さ30nm)からなる磁気抵抗効果を生
じる磁気抵抗性導電層2が形成してあり、その磁気抵抗
性導電層2上には、Zr−N化合物薄膜(厚さ20n
m)からなる保護層3が形成してある。その保護層3上
には、磁気抵抗性導電層2の感磁部4に対してバイアス
磁界を発生する、NiFeNb軟磁性薄膜(厚さ40n
m)からなるバイアス層5が形成してある。そのバイア
ス層5上には、Cu薄膜(厚さ100nm)からなる一
対の電極6が形成してあり、それら一対の電極6の間が
感磁部4として設定してある。検出電流は、一対の電極
6よりバイアス層5および保護層3を介して磁気抵抗性
導電層2に供給される。磁気抵抗性導電層2からの出力
信号は、保護層3およびバイアス層5を介して一対の電
極6より外部に取り出される。
【0035】この実施例では、保護層3を磁気抵抗性導
電層2の基体1とは反対側の面に接触して設けているた
め、磁気抵抗性導電層2のエレクトロマイグレーション
現象を効果的に抑制することができる。
電層2の基体1とは反対側の面に接触して設けているた
め、磁気抵抗性導電層2のエレクトロマイグレーション
現象を効果的に抑制することができる。
【0036】Zr−N化合物薄膜からなる保護層3は、
磁気抵抗性導電層2の保護だけでなく、磁気抵抗性導電
層2とバイアス層5を磁気的に隔離するための非磁性ス
ペーサ層としての役割も果たすものである。したがっ
て、この実施例では、非磁性スペーサ層を別個に設ける
必要がない利点がある。
磁気抵抗性導電層2の保護だけでなく、磁気抵抗性導電
層2とバイアス層5を磁気的に隔離するための非磁性ス
ペーサ層としての役割も果たすものである。したがっ
て、この実施例では、非磁性スペーサ層を別個に設ける
必要がない利点がある。
【0037】以上の構成を持つ磁気抵抗センサは次のよ
うにして製造される。まず、Al2O5−TiCの基体1
の上に、DCマグネトロンスパッタ法により、磁気抵抗
性導電層2としての厚さ30nmのNi−Fe合金薄膜
を形成する。次に、Arスパッタガス中に窒素ガスを5
0%導入し、反応性スパッタ法により、保護層3として
の厚さ20nmのZr−N化合物薄膜をNi−Fe合金
薄膜の上に形成する。続いて、DCマグネトロンスパッ
タ法により、Zr−N化合物薄膜の上に、バイアス層5
としての厚さ40nmのNiFeNb軟磁性薄膜、およ
び一対の電極6としての厚さ100nmのCu薄膜を順
に形成する。こうして図1の磁気抵抗センサが得られ
る。
うにして製造される。まず、Al2O5−TiCの基体1
の上に、DCマグネトロンスパッタ法により、磁気抵抗
性導電層2としての厚さ30nmのNi−Fe合金薄膜
を形成する。次に、Arスパッタガス中に窒素ガスを5
0%導入し、反応性スパッタ法により、保護層3として
の厚さ20nmのZr−N化合物薄膜をNi−Fe合金
薄膜の上に形成する。続いて、DCマグネトロンスパッ
タ法により、Zr−N化合物薄膜の上に、バイアス層5
としての厚さ40nmのNiFeNb軟磁性薄膜、およ
び一対の電極6としての厚さ100nmのCu薄膜を順
に形成する。こうして図1の磁気抵抗センサが得られ
る。
【0038】以上の構成を持つ磁気抵抗センサを実際に
製作し、一対の電極6よりこれに通電して、このセンサ
の電流密度に対する磁界感度(単位磁界当たりの抵抗変
化率)の変化を測定した。また、比較例として、この実
施例のZr−N化合物に代えて、保護層5を非磁性スペ
ーサ層として好適な公知のタンタルにより形成した磁気
抵抗センサを実際に製作し、同じ条件で電流密度に対す
る磁界感度の変化を測定した。その結果を図2に示す。
図2において、曲線7はこの発明のセンサのものであ
り、曲線8は比較例のセンサのものである。
製作し、一対の電極6よりこれに通電して、このセンサ
の電流密度に対する磁界感度(単位磁界当たりの抵抗変
化率)の変化を測定した。また、比較例として、この実
施例のZr−N化合物に代えて、保護層5を非磁性スペ
ーサ層として好適な公知のタンタルにより形成した磁気
抵抗センサを実際に製作し、同じ条件で電流密度に対す
る磁界感度の変化を測定した。その結果を図2に示す。
図2において、曲線7はこの発明のセンサのものであ
り、曲線8は比較例のセンサのものである。
【0039】図2より、この発明の磁気抵抗センサで
は、比較例の磁気抵抗センサに比べて、高い電流密度ま
で磁界感度が低下しておらず、したがって、磁界感度を
低下させずに比較例の約2倍の大きな電流を流すことが
可能であることが分かる。この結果から、保護層3で磁
気抵抗性導電層2の片面を覆うことにより、通電に伴う
磁界感度の低下を抑制できることが理解される。
は、比較例の磁気抵抗センサに比べて、高い電流密度ま
で磁界感度が低下しておらず、したがって、磁界感度を
低下させずに比較例の約2倍の大きな電流を流すことが
可能であることが分かる。この結果から、保護層3で磁
気抵抗性導電層2の片面を覆うことにより、通電に伴う
磁界感度の低下を抑制できることが理解される。
【0040】なお、バイアス層5として、NiFeNb
軟磁性薄膜に代えてCo70Cr10Pt20からなる永久磁
石膜を形成し、その他は上記と同じ構成とした磁気抵抗
センサを製作した。そして、電流密度に対する磁界感度
を測定したところ、上記と同じ結果が得られた。
軟磁性薄膜に代えてCo70Cr10Pt20からなる永久磁
石膜を形成し、その他は上記と同じ構成とした磁気抵抗
センサを製作した。そして、電流密度に対する磁界感度
を測定したところ、上記と同じ結果が得られた。
【0041】[第2実施例]図3はこの発明の第2実施
例の磁気抵抗センサを示す。第2実施例は、第1実施例
における次のような難点を解決するものである。
例の磁気抵抗センサを示す。第2実施例は、第1実施例
における次のような難点を解決するものである。
【0042】第1実施例では、Zr−N化合物薄膜から
なる保護層3が、磁気抵抗性導電層2とバイアス層5を
磁気的に隔離する非磁性スペーサ層の役割も果たしてい
る。しかし、非磁性スペーサ層としてのZr−N化合物
薄膜には、タンタル等の金属製薄膜に比べてピンホール
欠陥が生じ易いという難点がある。ピンホール欠陥が発
生すると、Zr−N化合物薄膜のピンホールを介して磁
気抵抗性導電層2とバイアス層5とが直接的に磁気的結
合するため、良好なバイアス特性が得られなくなる。こ
の現象は、Zr−N化合物薄膜の厚さが20nm以下の
場合に特に顕著になる。この第2実施例によれば、この
問題は解決される。
なる保護層3が、磁気抵抗性導電層2とバイアス層5を
磁気的に隔離する非磁性スペーサ層の役割も果たしてい
る。しかし、非磁性スペーサ層としてのZr−N化合物
薄膜には、タンタル等の金属製薄膜に比べてピンホール
欠陥が生じ易いという難点がある。ピンホール欠陥が発
生すると、Zr−N化合物薄膜のピンホールを介して磁
気抵抗性導電層2とバイアス層5とが直接的に磁気的結
合するため、良好なバイアス特性が得られなくなる。こ
の現象は、Zr−N化合物薄膜の厚さが20nm以下の
場合に特に顕著になる。この第2実施例によれば、この
問題は解決される。
【0043】第2実施例の磁気抵抗センサでは、図3に
示すように、ZrO2からなる基体1の上に直接、Cu
薄膜(厚さ40nm)からなる一対の電極6が形成して
あり、それら一対の電極6の間が感磁部4としてある。
一対の電極6の上には、NiFeCo合金層(厚さ1.
5nm)とCu層(厚さ2nm)を交互にそれぞれ30
層積層して構成した磁性人工格子薄膜からなる磁気抵抗
性導電層2と、第1実施例と同じZr−N化合物薄膜
(厚さ10nm)からなる保護層3と、タンタル薄膜
(厚さ5nm)からなる非磁性スペーサ層9と、第1実
施例と同じNiFeNb軟磁性薄膜(厚さ40nm)か
らなる磁性膜バイアス層5とが順に形成してある。
示すように、ZrO2からなる基体1の上に直接、Cu
薄膜(厚さ40nm)からなる一対の電極6が形成して
あり、それら一対の電極6の間が感磁部4としてある。
一対の電極6の上には、NiFeCo合金層(厚さ1.
5nm)とCu層(厚さ2nm)を交互にそれぞれ30
層積層して構成した磁性人工格子薄膜からなる磁気抵抗
性導電層2と、第1実施例と同じZr−N化合物薄膜
(厚さ10nm)からなる保護層3と、タンタル薄膜
(厚さ5nm)からなる非磁性スペーサ層9と、第1実
施例と同じNiFeNb軟磁性薄膜(厚さ40nm)か
らなる磁性膜バイアス層5とが順に形成してある。
【0044】このような構成を持つ磁気抵抗センサは、
第1実施例とほぼ同様にして製造される。まず、基体1
の上に、DCマグネトロンスパッタ法により、一対の電
極6として厚さ40nmのCu薄膜を形成し、その上
に、厚さ1.5nmのNiFeCo合金層と厚さ2nm
のCu層を交互にそれぞれ30層配置してなる磁性人工
格子膜を形成し、磁気抵抗性導電層2とする。
第1実施例とほぼ同様にして製造される。まず、基体1
の上に、DCマグネトロンスパッタ法により、一対の電
極6として厚さ40nmのCu薄膜を形成し、その上
に、厚さ1.5nmのNiFeCo合金層と厚さ2nm
のCu層を交互にそれぞれ30層配置してなる磁性人工
格子膜を形成し、磁気抵抗性導電層2とする。
【0045】次に、第1実施例と同じ条件の反応性スパ
ッタ法により、磁気抵抗性導電層2の上に、保護層3と
しての厚さ10nmのZr−N化合物薄膜を形成する。
その後、DCマグネトロンスパッタ法により、そのZr
−N化合物薄膜の上に非磁性スペーサ層9としての厚さ
5nmのタンタル薄膜を形成し、さらにその上に、軟磁
性膜バイアス層5としての厚さ40nmのNiFeNb
軟磁性薄膜を形成する。こうして図3の磁気抵抗センサ
が得られる。
ッタ法により、磁気抵抗性導電層2の上に、保護層3と
しての厚さ10nmのZr−N化合物薄膜を形成する。
その後、DCマグネトロンスパッタ法により、そのZr
−N化合物薄膜の上に非磁性スペーサ層9としての厚さ
5nmのタンタル薄膜を形成し、さらにその上に、軟磁
性膜バイアス層5としての厚さ40nmのNiFeNb
軟磁性薄膜を形成する。こうして図3の磁気抵抗センサ
が得られる。
【0046】この磁気抵抗センサを実際に製作し、第1
実施例と同様にして電流密度の増加に対する磁界感度の
変化を測定した。また、比較例として、この実施例のZ
r−N化合物薄膜よりなる保護層3とタンタル薄膜より
なる非磁性スペーサ層9とに代えて、タンタル薄膜(厚
さ15nm)を非磁性スペーサ層として形成した磁気抵
抗センサを実際に製作し、同じ条件で電流密度に対する
磁界感度の変化を測定した。
実施例と同様にして電流密度の増加に対する磁界感度の
変化を測定した。また、比較例として、この実施例のZ
r−N化合物薄膜よりなる保護層3とタンタル薄膜より
なる非磁性スペーサ層9とに代えて、タンタル薄膜(厚
さ15nm)を非磁性スペーサ層として形成した磁気抵
抗センサを実際に製作し、同じ条件で電流密度に対する
磁界感度の変化を測定した。
【0047】その結果、この第2実施例の磁気抵抗セン
サでは、比較例の磁気抵抗センサに比べて、磁界感度が
低下しない範囲で約1.8倍の大きな電流を流すことが
可能であった。また、タンタルの非磁性スペーサ層9を
設けているため、Zr−N化合物薄膜よりなる保護層3
の厚さを10nmと薄くしたにもかかわらず、ピンホー
ル欠陥に起因するバイアス特性の劣化は見られなかっ
た。
サでは、比較例の磁気抵抗センサに比べて、磁界感度が
低下しない範囲で約1.8倍の大きな電流を流すことが
可能であった。また、タンタルの非磁性スペーサ層9を
設けているため、Zr−N化合物薄膜よりなる保護層3
の厚さを10nmと薄くしたにもかかわらず、ピンホー
ル欠陥に起因するバイアス特性の劣化は見られなかっ
た。
【0048】なお、バイアス層5として、NiFeNb
軟磁性薄膜に代えてCo70Cr10Pt20永久磁石膜を形
成し、その他は上記と同じ構成とした磁気抵抗センサを
製作して、電流密度に対する磁界感度を測定したとこ
ろ、上記と同じ結果が得られた。
軟磁性薄膜に代えてCo70Cr10Pt20永久磁石膜を形
成し、その他は上記と同じ構成とした磁気抵抗センサを
製作して、電流密度に対する磁界感度を測定したとこ
ろ、上記と同じ結果が得られた。
【0049】[第3実施例]図4はこの発明の第3実施
例の磁気抵抗センサを示す。第3実施例は、第2実施例
における保護層3と非磁性スペーサ層9の位置を入れ替
えたものに相当する。この第3実施例においても、第2
実施例の磁気抵抗センサと同じ結果が得られた。
例の磁気抵抗センサを示す。第3実施例は、第2実施例
における保護層3と非磁性スペーサ層9の位置を入れ替
えたものに相当する。この第3実施例においても、第2
実施例の磁気抵抗センサと同じ結果が得られた。
【0050】また、バイアス層5として、NiFeNb
軟磁性薄膜に代えてCo70Cr10Pt20永久磁石膜を形
成し、その他は上記と同じ構成とした磁気抵抗センサを
製作して、電流密度に対する磁界感度を測定したとこ
ろ、同じ結果が得られた。
軟磁性薄膜に代えてCo70Cr10Pt20永久磁石膜を形
成し、その他は上記と同じ構成とした磁気抵抗センサを
製作して、電流密度に対する磁界感度を測定したとこ
ろ、同じ結果が得られた。
【0051】[第4実施例]図5は、この発明の磁気ヘ
ッドの1実施例を示す。この磁気ヘッドは、上記第1実
施例の磁気抵抗センサを用いて構成してあり、この磁気
抵抗センサを情報再生用として用い、情報記録用として
電磁誘導型ヘッドを別個に設けたいわゆる録再分離型ヘ
ッドとしている。
ッドの1実施例を示す。この磁気ヘッドは、上記第1実
施例の磁気抵抗センサを用いて構成してあり、この磁気
抵抗センサを情報再生用として用い、情報記録用として
電磁誘導型ヘッドを別個に設けたいわゆる録再分離型ヘ
ッドとしている。
【0052】図5において、スライダ用基体17は、A
l2O3−TiCを主成分とする燒結体から形成してあ
る。スライダ用基体17の上には、厚さ1μmのNiF
e合金膜からなる一対の磁気シールド層12、13が形
成してあり、それら磁気シールド層12、13の間に磁
気抵抗センサ11が配置してある。磁気抵抗センサ11
には、一対の電極6を通じて電流が供給される。磁気シ
ールド層13の基体17と反対側には、磁気シールド層
13に近接して厚さ3μmのNiFe合金膜からなる一
対の記録磁極15、16が形成してあり、それら記録磁
極15、16の間には厚さ3μmのCu薄膜からなるコ
イル14が配置してある。
l2O3−TiCを主成分とする燒結体から形成してあ
る。スライダ用基体17の上には、厚さ1μmのNiF
e合金膜からなる一対の磁気シールド層12、13が形
成してあり、それら磁気シールド層12、13の間に磁
気抵抗センサ11が配置してある。磁気抵抗センサ11
には、一対の電極6を通じて電流が供給される。磁気シ
ールド層13の基体17と反対側には、磁気シールド層
13に近接して厚さ3μmのNiFe合金膜からなる一
対の記録磁極15、16が形成してあり、それら記録磁
極15、16の間には厚さ3μmのCu薄膜からなるコ
イル14が配置してある。
【0053】一対の磁気シールド層12、13と磁気抵
抗センサ11との間には、それぞれ厚さ0.2μmのA
l2O3のギャップ層(図示省略)が形成してあり、一対
の記録磁極15、16の間には、厚さ0.4μmのAl
2O3のギャップ層(図示省略)が形成してある。また、
磁気シールド層13と記録磁極15との間には、厚さ約
4μmのAl2O3のギャップ層(図示省略)が形成して
あり、このギャップ層により再生ヘッド部と記録ヘッド
部との間隔を約4μmに設定している。
抗センサ11との間には、それぞれ厚さ0.2μmのA
l2O3のギャップ層(図示省略)が形成してあり、一対
の記録磁極15、16の間には、厚さ0.4μmのAl
2O3のギャップ層(図示省略)が形成してある。また、
磁気シールド層13と記録磁極15との間には、厚さ約
4μmのAl2O3のギャップ層(図示省略)が形成して
あり、このギャップ層により再生ヘッド部と記録ヘッド
部との間隔を約4μmに設定している。
【0054】上記第1実施例の磁気抵抗センサ11は、
一対の磁気シールド層12、13で挟まれた部分が再生
ヘッド部を構成し、コイル14とそのコイル14を挟む
一対の記録磁極15、16が記録ヘッド部を構成する。
一対の磁気シールド層12、13で挟まれた部分が再生
ヘッド部を構成し、コイル14とそのコイル14を挟む
一対の記録磁極15、16が記録ヘッド部を構成する。
【0055】以上の構成を持つ磁気ヘッドは、磁気シー
ルド層12、13および記録磁極15、16を構成する
NiFe合金膜、コイル14を構成するCu薄膜および
ギャップ層を構成するAl2O3膜を公知のスパッタ法を
用いて形成することにより、容易に製作することができ
る。
ルド層12、13および記録磁極15、16を構成する
NiFe合金膜、コイル14を構成するCu薄膜および
ギャップ層を構成するAl2O3膜を公知のスパッタ法を
用いて形成することにより、容易に製作することができ
る。
【0056】この磁気ヘッドを実際に製作し、磁気抵抗
センサ11に通電して電流密度に対する磁界感度の変化
を調べた。また、第1実施例で比較例として製作した磁
気抵抗センサ、すなわち保護層5としてのZr−N化合
物薄膜に代えてタンタル層を設けたものを用いて、これ
と同一構成の磁気ヘッドを実際に製作し、同じ条件で電
流密度に対する磁界感度の変化を測定した。
センサ11に通電して電流密度に対する磁界感度の変化
を調べた。また、第1実施例で比較例として製作した磁
気抵抗センサ、すなわち保護層5としてのZr−N化合
物薄膜に代えてタンタル層を設けたものを用いて、これ
と同一構成の磁気ヘッドを実際に製作し、同じ条件で電
流密度に対する磁界感度の変化を測定した。
【0057】その結果、第1実施例の磁気抵抗センサ1
1を用いたこの発明の磁気ヘッドでは、比較例の磁気抵
抗センサを用いた磁気ヘッドに比べて、磁界感度が低下
しない範囲で約1.5倍大きな電流を流すことが可能で
あった。これは、再生ヘッド部の磁気抵抗センサ11に
供給する検出電流を5割ほど大きな値に設定できること
を意味する。
1を用いたこの発明の磁気ヘッドでは、比較例の磁気抵
抗センサを用いた磁気ヘッドに比べて、磁界感度が低下
しない範囲で約1.5倍大きな電流を流すことが可能で
あった。これは、再生ヘッド部の磁気抵抗センサ11に
供給する検出電流を5割ほど大きな値に設定できること
を意味する。
【0058】そこで、記録層としてCoCrPt薄膜を
備えたディスク状磁気記録媒体に対して、1平方インチ
当たり600メガビットの高密度で情報の記録・再生を
行なったところ、比較例の磁気抵抗センサを用いた磁気
ヘッドに比べて約5割大きな再生出力が得られた。
備えたディスク状磁気記録媒体に対して、1平方インチ
当たり600メガビットの高密度で情報の記録・再生を
行なったところ、比較例の磁気抵抗センサを用いた磁気
ヘッドに比べて約5割大きな再生出力が得られた。
【0059】[第5実施例]図6は、この発明の磁気記
憶装置の1実施例を示す。この磁気記憶装置は、CoC
rTa、CoCrPtなどの強磁性薄膜からなる記録膜
を持つディスク状磁気記録媒体18を備えている。これ
ら磁気記録媒体18は、駆動部19によって回転駆動さ
れる。磁気ヘッド20としては、上記第4実施例の録再
分離型磁気ヘッドを用いている。磁気ヘッド20の数
は、磁気記録媒体18の数に応じて設定される。例えば
磁気記録媒体18が1〜9枚収容されている場合は、例
えば2〜18個の磁気ヘッド20が組み込まれる。磁気
ヘッド20は、駆動手段21によって駆動・制御され
る。なお22は記録・再生信号処理系である。
憶装置の1実施例を示す。この磁気記憶装置は、CoC
rTa、CoCrPtなどの強磁性薄膜からなる記録膜
を持つディスク状磁気記録媒体18を備えている。これ
ら磁気記録媒体18は、駆動部19によって回転駆動さ
れる。磁気ヘッド20としては、上記第4実施例の録再
分離型磁気ヘッドを用いている。磁気ヘッド20の数
は、磁気記録媒体18の数に応じて設定される。例えば
磁気記録媒体18が1〜9枚収容されている場合は、例
えば2〜18個の磁気ヘッド20が組み込まれる。磁気
ヘッド20は、駆動手段21によって駆動・制御され
る。なお22は記録・再生信号処理系である。
【0060】以上の構成を持つ磁気記憶装置を実際に製
作し、磁気記録媒体18に対して情報の記憶・再生を行
なって情報記憶容量を調査した。併せて、上記第4実施
例で述べた比較例の磁気ヘッドを用いて磁気記憶装置を
実際に製作し、同様の調査を行なった。その結果、この
発明の情報記憶装置では、比較例の情報記憶装置に比べ
て1.4倍以上の情報記憶容量が得られることが分かっ
た。
作し、磁気記録媒体18に対して情報の記憶・再生を行
なって情報記憶容量を調査した。併せて、上記第4実施
例で述べた比較例の磁気ヘッドを用いて磁気記憶装置を
実際に製作し、同様の調査を行なった。その結果、この
発明の情報記憶装置では、比較例の情報記憶装置に比べ
て1.4倍以上の情報記憶容量が得られることが分かっ
た。
【0061】また、磁気記録媒体18として、非磁性C
r合金薄膜(厚さ5nm)を間に挟んで2枚のCoCr
Pt磁性薄膜(厚さ10nm)を積層してなる3層構造
の記録膜を持つものを用い、磁気ヘッド20の磁気記録
媒体18表面からの浮上量を80nmに設定すると、1
平方インチ当たり600メガビットの高密度で且つ高い
信頼性をもって情報を記録・再生することができた。し
かも、磁気記憶装置の寿命が伸び、15万時間の平均故
障間隔(MTBF)が達成された。
r合金薄膜(厚さ5nm)を間に挟んで2枚のCoCr
Pt磁性薄膜(厚さ10nm)を積層してなる3層構造
の記録膜を持つものを用い、磁気ヘッド20の磁気記録
媒体18表面からの浮上量を80nmに設定すると、1
平方インチ当たり600メガビットの高密度で且つ高い
信頼性をもって情報を記録・再生することができた。し
かも、磁気記憶装置の寿命が伸び、15万時間の平均故
障間隔(MTBF)が達成された。
【0062】これと同じ3層構造の記録膜を持つ磁気記
録媒体18を用い、情報記録密度を1平方インチ当たり
300メガビットに設定した場合、磁気ヘッド20の浮
上量を110nmに設定して記録・再生することがで
き、30万時間の平均故障間隔が達成できた。
録媒体18を用い、情報記録密度を1平方インチ当たり
300メガビットに設定した場合、磁気ヘッド20の浮
上量を110nmに設定して記録・再生することがで
き、30万時間の平均故障間隔が達成できた。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の磁気抵
抗センサによれば、検出電流を大きくしても、通電時間
の増加に伴って磁界感度が低下し難く、また感磁部の破
断も生じ難い。このため、従来の磁気抵抗センサに比べ
て、寿命を短くすることなく検出電流を大きくすること
ができる。
抗センサによれば、検出電流を大きくしても、通電時間
の増加に伴って磁界感度が低下し難く、また感磁部の破
断も生じ難い。このため、従来の磁気抵抗センサに比べ
て、寿命を短くすることなく検出電流を大きくすること
ができる。
【0064】この発明の磁気ヘッドによれば、従来より
高い再生出力が得られ、例えば1平方インチ当たり60
0メガビット程度の高密度で記録された情報を感度良く
再生することが可能である。
高い再生出力が得られ、例えば1平方インチ当たり60
0メガビット程度の高密度で記録された情報を感度良く
再生することが可能である。
【0065】この発明の磁気記憶装置によれば、高い信
頼性をもって、例えば1平方インチ当たり600メガビ
ット程度の高密度で情報の記録・再生が可能であり、し
かもその場合に例えば平均故障間隔が15万時間以上と
いう長寿命が得られる。
頼性をもって、例えば1平方インチ当たり600メガビ
ット程度の高密度で情報の記録・再生が可能であり、し
かもその場合に例えば平均故障間隔が15万時間以上と
いう長寿命が得られる。
【図1】この発明の磁気抵抗センサの第1実施例の部分
断面図である。
断面図である。
【図2】上記第1実施例の磁気抵抗センサの電流密度に
対する磁界感度の変化を示すグラフである。
対する磁界感度の変化を示すグラフである。
【図3】この発明の磁気抵抗センサの第2実施例の部分
断面図である。
断面図である。
【図4】この発明の磁気抵抗センサの第3実施例の部分
断面図である。
断面図である。
【図5】この発明の磁気ヘッドの1実施例の要部斜視図
である。
である。
【図6】(a)はこの発明の磁気記憶装置の1実施例の
概略平面図、(b)はそのA−A’線に沿った断面図で
ある。
概略平面図、(b)はそのA−A’線に沿った断面図で
ある。
1 基体 2 磁気抵抗性導電層 3 保護層 4 磁気抵抗性導電層の感磁部 5 バイアス層 6 電極 9 非磁性スペーサ層 11 磁気抵抗センサ 12 磁気シールド層 13 磁気シールド層 14 コイル 15 記録磁極 16 記録磁極 17 スライダ用基体 18 磁気記録媒体 19 磁気記録媒体駆動部 20 磁気ヘッド 21 磁気ヘッド駆動部 22 記録・再生信号処理系
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01F 10/14 (72)発明者 古澤 健志 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 城石 芳博 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内
Claims (14)
- 【請求項1】 基体上に形成された磁気抵抗性導電層
と、その磁気抵抗性導電層の少なくとも一部分でバイア
ス磁界を発生させる、前記基体上に形成されたバイアス
層とを有する磁気抵抗センサにおいて、 前記磁気抵抗性導電層に隣接してその磁気抵抗性導電層
を保護する保護層が形成されており、且つその保護層
が、通電に伴ってその磁気抵抗性導電層に生じるエレク
トロマイグレーション現象を抑制する機能を持つ物質よ
り形成されていることを特徴とする磁気抵抗センサ。 - 【請求項2】 前記保護層が、チタン、バナジウム、ク
ロム、ジルコニウム、モリブデン、ニオブ、ハフニウ
ム、タンタルおよびタングステンから成る第1群より選
ばれた少なくとも1種の元素と、窒素、炭素、硼素およ
び珪素から成る第2群より選ばれた少なくとも1種の元
素との化合物から成っている請求項1に記載の磁気抵抗
センサ。 - 【請求項3】 前記保護層が、前記第1群の元素同士の
合金と、前記第2群より選ばれた少なくとも1種の元素
との化合物から成っている請求項2に記載の磁気抵抗セ
ンサ。 - 【請求項4】 前記保護層が、前記磁気抵抗性導電層の
前記基体とは反対側の面に接触して形成されている請求
項1〜3のいずれかに記載の磁気抵抗センサ。 - 【請求項5】 前記保護層が、前記磁気抵抗性導電層と
前記バイアス層とを磁気的に隔離する機能を有している
請求項1〜4のいずれかに記載の磁気抵抗センサ。 - 【請求項6】 前記保護層を介して前記磁気抵抗性導電
層と前記バイアス層との間に作用する磁気的相互作用を
抑制するための非磁性スペーサ層を備えている請求項1
〜5のいずれかに記載の磁気抵抗センサ。 - 【請求項7】 前記非磁性スペーサ層が、前記保護層と
前記バイアス層との間に配置されている請求項6に記載
の磁気抵抗センサ。 - 【請求項8】 前記非磁性スペーサ層が、前記磁気抵抗
性導電層と前記保護層との間に配置されている請求項6
に記載の磁気抵抗センサ。 - 【請求項9】 前記バイアス層が、前記保護層に接触し
て形成された軟磁性層である請求項1〜8のいずれかに
記載の磁気抵抗センサ。 - 【請求項10】 前記バイアス層が、前記保護層に接触
して形成された永久磁石層である請求項1〜8のいずれ
かに記載の磁気抵抗センサ。 - 【請求項11】 情報再生用として請求項1〜10のい
ずれかに記載の磁気抵抗センサを備えていることを特徴
とする磁気ヘッド。 - 【請求項12】 請求項11に記載の磁気ヘッドを備え
ていることを特徴とする磁気記憶装置。 - 【請求項13】 情報記録密度が1平方インチ当たり6
00メガビット以上で、平均故障間隔が15万時間以上
である請求項12に記載の磁気記憶装置。 - 【請求項14】 情報記録密度が1平方インチ当たり3
00メガビット以上で、平均故障間隔が30万時間以上
である請求項12に記載の磁気記憶装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4251330A JPH06104505A (ja) | 1992-09-21 | 1992-09-21 | 磁気抵抗センサおよびそれを用いた磁気ヘッドおよび磁気記憶装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4251330A JPH06104505A (ja) | 1992-09-21 | 1992-09-21 | 磁気抵抗センサおよびそれを用いた磁気ヘッドおよび磁気記憶装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06104505A true JPH06104505A (ja) | 1994-04-15 |
Family
ID=17221217
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4251330A Pending JPH06104505A (ja) | 1992-09-21 | 1992-09-21 | 磁気抵抗センサおよびそれを用いた磁気ヘッドおよび磁気記憶装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06104505A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0814460A3 (en) * | 1996-06-20 | 1998-09-16 | Read-Rite Corporation | Magnetic head having encapsulated magnetoresistive transducer and multilayered lead structure |
| KR100245066B1 (ko) * | 1996-03-19 | 2000-02-15 | 포만 제프리 엘 | 박막 자기 저항 소자 |
| US7268977B2 (en) | 2004-02-12 | 2007-09-11 | Hitachi Global Storage Technologies Netherlands B.V. | Capping layers with high compressive stress for spin valve sensors |
-
1992
- 1992-09-21 JP JP4251330A patent/JPH06104505A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100245066B1 (ko) * | 1996-03-19 | 2000-02-15 | 포만 제프리 엘 | 박막 자기 저항 소자 |
| EP0814460A3 (en) * | 1996-06-20 | 1998-09-16 | Read-Rite Corporation | Magnetic head having encapsulated magnetoresistive transducer and multilayered lead structure |
| US7268977B2 (en) | 2004-02-12 | 2007-09-11 | Hitachi Global Storage Technologies Netherlands B.V. | Capping layers with high compressive stress for spin valve sensors |
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