JPH0610604A - 蒸気タービン、蒸気タービンの動翼列及び蒸気流の膨張方法 - Google Patents

蒸気タービン、蒸気タービンの動翼列及び蒸気流の膨張方法

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JPH0610604A
JPH0610604A JP5054075A JP5407593A JPH0610604A JP H0610604 A JPH0610604 A JP H0610604A JP 5054075 A JP5054075 A JP 5054075A JP 5407593 A JP5407593 A JP 5407593A JP H0610604 A JPH0610604 A JP H0610604A
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steam
blade
airfoil
pressure drop
row
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JP5054075A
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English (en)
Inventor
Shun Chen
シャン・チェン
Jurek Ferleger
ジュレク・ファールジャー
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Westinghouse Electric Corp
Original Assignee
Westinghouse Electric Corp
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Publication date
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    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01DNON-POSITIVE DISPLACEMENT MACHINES OR ENGINES, e.g. STEAM TURBINES
    • F01D5/00Blades; Blade-carrying members; Heating, heat-insulating, cooling or antivibration means on the blades or the members
    • F01D5/12Blades
    • F01D5/14Form or construction
    • F01D5/141Shape, i.e. outer, aerodynamic form

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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Turbine Rotor Nozzle Sealing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 蒸気速度を比較的低い値に維持し、翼後縁へ
向かって膨張する蒸気の著しい減速を抑え、翼形部の基
部での二次流れと翼端での蒸気漏出とを最少化できる翼
形部を有する蒸気タービン動翼列を提供する。 【構成】 蒸気タービン1用動翼5の翼形部11の幾何
形状を、動翼列を通過することによるエネルギー損失を
最少化し且つ反動の径方向分布を制御するよう形成す
る。動翼表面上における蒸気の速度は最少化されて摩擦
損失を低減し、蒸気が翼後縁へ向かって膨張するに従っ
て該蒸気の速度の急激な減速が回避されて境界層の剥離
が防止される。比較的に高い反動が翼形部11の基部1
5において生ずるように反動分布を制御して、二次流れ
を低減し、比較的に低い反動が翼形部11の翼端16で
生ずるようにして翼端漏出を最少化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の背景】本発明は蒸気タービンロータの翼又は羽
根に関する。特に本発明は低圧蒸気タービンにおける最
終段の隣から一段上流側の段に用いられる高性能の制御
された反動翼に関する。
【0002】蒸気タービンの蒸気流路は静止筒体とロー
タとによって形成される。多数の静翼が静止筒体に周方
向に列状となって取り付けられ、蒸気流路内へ向かって
内側に延びている。同様にして、多数の動翼がロータに
周方向に列状となって取り付けられ、蒸気流路内へ向か
って外側に延びている。これらの静翼及び動翼は交互に
列状となって配列されており、静翼一列とその直ぐ下流
側の動翼一列とは1つの段を形成している。静翼は蒸気
流れを方向付ける役割を果たすので、蒸気が正しい角度
で下流側の動翼列に入ることになる。動翼の翼形部は蒸
気からエネルギを取り出し、それによってロータとそれ
に取り付けられた負荷とを駆動するのに必要な出力を発
生している。
【0003】各動翼列によって取り出されたエネルギの
量は、その列における動翼の数量と共に、その動翼翼形
部の大きさ及び形状に依存する。従って、動翼翼形部の
形状は蒸気タービンの熱力学的性能において非常に重要
な要因であり、動翼翼形部の幾何形状を決定することは
蒸気タービン設計の重要な部分である。
【0004】蒸気が蒸気タービン中を流れるときに、そ
の蒸気の圧力は所望の吐出圧力が達成されるまで後続段
通過毎に降下する。従って、蒸気の諸性質、即ち、温
度、圧力、速度及び水分含有量は、蒸気が流路中で膨張
するに従って列毎に変化する。その結果、各動翼列では
その列に関連した蒸気状態に対して最適化された翼形部
形状を有する動翼を採用する。しかしながら、共振振動
数を変更するために翼形部形状が1つの列内の動翼間で
変更されているある種のタービンを除き、動翼翼形部形
状は所定の1つの列内においては同等である。
【0005】蒸気タービン動翼の設計に関連した難しさ
は、翼形部形状が、その動翼の熱力学的性能に加えて、
該動翼の機械的強度とその共振振動数とを大部分決定し
ているという事実によって激化されている。これらの考
慮すべき要件は動翼翼形部の形状選択に対して種々の制
限を課しているので、必然的に、所与の列のための最適
な動翼翼形部形状はその機械的特性と空気力学的特性と
の間の折衷したものとなる。
【0006】一般に、動翼列における主要な損失は以下
の4つの現象によって生じ得るものであり、その4つの
現象とは、(i)蒸気が翼形部面を流れる際における摩
擦損失と、(ii)動翼の吸込面における境界層の剥離
による損失と、(iii)隣接する動翼と末端壁部とに
よって形成された通路を通って流れる蒸気中における二
次流れと、(iv)動翼の翼端を通過する蒸気漏出とで
ある。摩擦損失は蒸気の速度を比較的低い値に維持する
ことによって最少化される。境界層の剥離は、蒸気が翼
形部の翼後縁へ向かって膨張するときにあまりにも急激
に減速しないよう確保することによって防止される。二
次流れ及び翼端漏出による損失は翼形部に沿っての径方
向反動分布を制御することによって最少化され得る。
【0007】反動タービンにおいて、上記段圧力降下の
一部は静翼列内で生じ、その段圧力降下の残りは動翼列
内において本質的に生ずるように、静翼及び動翼の翼形
部は設計される。1つのタービン段における反動度は、
動翼列内で生ずる段圧力降下の百分率で定義され、動翼
設計における重要なパラメータである。従来、動翼の翼
形部における基部での反動は約10〜15%、即ちその
段のハブ付近では動翼列で生ずる段圧力降下の10〜1
5%であり、そして85〜90%が静翼の上流側列で生
じた。翼形部の翼端での反動は、従来、約65%に維持
されていた。しかしながら、かかる径方向反動分布は翼
形部の基部での著しい二次流れと翼形部翼端での高漏出
とを発生する可能性があり、それら両方は上に説明した
ように動翼性能に悪影響を与える。
【0008】従って、蒸気速度を比較的低い値に維持
し、蒸気が翼後縁へ向かって膨張するときに該蒸気が著
しく減速しないことを確保し、更に翼形部の基部での二
次流れと翼端での蒸気漏出とを最少化するような径方向
反動分布をもたらすように反動を制御する翼形部形状を
用いることによって高性能を発揮する蒸気タービンの動
翼列を提供することが望ましい。
【0009】
【発明の概要】本発明の一般的な目的は、蒸気速度を比
較的低い値に維持し、蒸気が翼後縁へ向かって膨張する
に従って該蒸気が著しく減速しないことを確保し、更に
翼形部の基部での二次流れと翼端での蒸気漏出とを最少
化するような径方向反動分布をもたらすように反動を制
御する翼形部形状を用いることによって高性能を発揮す
る蒸気タービン動翼列を提供することである。
【0010】簡略に述べれば、本発明のこの目的は、本
発明の他の目的と共に、(i)蒸気流れを閉じ込めるた
めの静止筒体と、(ii)該静止筒体で囲まれるロータ
と、(iii)蒸気流れを少なくとも部分的に膨張させ
るための手段を有する段であって、該蒸気流れがその段
を通過して膨張することによって段圧力降下を受けるこ
とになるような段とを備える蒸気タービンにおいて達成
される。この段は、(i)一列の静翼と、(ii)一列
の動翼と、(iii)翼端領域と、(iv)ハブ領域と
を有する。静翼列は、蒸気が該静翼列を通って流れるに
従って段圧力降下の第1部分を該蒸気が受けるようにす
る手段を有する。動翼列は、(i)蒸気が該動翼列を通
って流れるに従って段圧力降下の第2部分を該蒸気が受
けるようにする手段を有すると共に、(ii)段圧力降
下の第2部分がハブ領域においては段圧力降下の約20
%以上となり且つ翼端領域においては段圧力降下の約5
0%以下となるように上記段圧力降下の第2部分の径方
向分布を制御する手段を有する。
【0011】
【実施例】図1には蒸気タービン1の低圧部分を通る横
断面の一部が示されている。図示の如く、蒸気タービン
1の蒸気流路は静止筒体2及びロータ3によって形成さ
れている。L−2Rの動翼5の列はロータ3の周囲に取
り付けられ、周方向に列状となって蒸気流路内を径方向
外側に向かって延びている。ダイヤフラム構造の静翼4
の列は筒体2に取り付けられ、動翼5の列の直ぐ上流側
で周方向に列状となって径方向内側に向かって延びてい
る。上述したように、静翼4は、蒸気6がその静翼列を
通って流れるに従って段圧力降下の一部を該蒸気が受け
るようにする翼形部36を有する。また、静翼における
翼形部36はその段に入る蒸気6の流れの方向付けをも
行って、蒸気7が動翼5の列に正しい角度で入るように
している。静翼4の列と動翼5の列とは共同して1つの
段を形成している。この段はハブ部(ハブ領域)37
と、翼端部(翼端領域)38とを有する。セグメント式
組立体構造の静翼9による第2列は動翼5の直ぐ下流側
に配置されており、上記段を出る蒸気8の流れを動翼の
L−1R列(図示せず)に対する正しい方角へ方向付け
る役割を果たしている。
【0012】図1に示されるように、各動翼5は蒸気7
からエネルギを取り出す翼形部11と、該動翼をロータ
3に固定する役割を果たす根元部12とを備える。翼形
部11は、その段のハブ領域内の根元部12に隣接した
その基端における基部15と、その段の翼端領域内のそ
の末端における翼端部16とを有する。シュラウド13
は翼形部翼端16に一体的に形成されている。かかる一
体的シュラウドは、米国特許第4,533,298号明
細書に開示されている。この一体的シュラウド13は、
シール17と共同して、その動翼列を通過する蒸気の漏
出を最少化する役割を果たす。
【0013】本発明は動翼5の翼形部11に関係する。
より詳細には、本発明は動翼列を通って流れる蒸気7が
受ける損失を大幅に最少化して、動翼の性能とタービン
の熱力学的な効率とを増大するような、新規な翼形部形
状に関する。従って、図2には動翼列の一部を形成する
2つの隣接した動翼翼形部11を示す。各翼形部は、翼
前縁22と、翼後縁26と、凸状或は吸込面14と、凹
状或は圧力面18とを有する。本発明に係るL−2R動
翼の翼形部11における新規な幾何形状は、それぞれが
後述され且つ図3に図示される関連パラメータによって
表2中に明記される(表2中の全ての角は度で表現され
る)。
【0014】表2中、各パラメータは、翼形部に沿った
5つの径方向箇所、詳細には、(i)673mm(2
6.5in)の半径に対応する翼形部の基部と、(i
i)724mm(28.5in)の半径に対応する25
%高さと、(iii)800mm(31.49in)の
半径に対応する中間高さと、(iv)864mm(3
4.0in)の半径に対応する75%高さと、及び
(v)926mm(36.47in)の半径に対応し、
一体的シュラウドと翼形部の翼後縁との接合点における
翼形部の翼端との各箇所で明記されている。動翼設計技
術分野の当業者には理解されるように、翼形部の基部及
び翼端の径方向箇所について表2中に示されたパラメー
タ値は、動翼における実際の物理的な幾何形状に対応し
ていないが、翼形部幾何形状を画定するために動翼設計
者によって用いられる外挿法に基づくものである。その
理由としては、翼形部の基部では実際の値を歪めるすみ
肉が形成され、926mmの半径箇所(翼端)は、実際
上、シュラウド内にあるためのである。
【0015】
【表2】
【0016】動翼の翼弦とは、翼前縁22から翼後縁2
6までの距離であり、図2中、Cで示されている。動翼
の幅とは、軸線方向における翼前縁から翼後縁までの距
離、即ち翼弦の軸線方向の成分であり、図2中、Wで示
されている。ピッチとは、隣接動翼の翼後縁間の接線方
向距離であり、図2中、Pで示されている。ピッチ対幅
の比とピッチ対翼弦の比とは、動翼列の性能を決定する
上で重要なパラメータであり、その理由は、これらのパ
ラメータのそれぞれに対して最少の動翼損失を生ずるこ
とになる最適値が存在するからである。即ち、もしそれ
らの値が大きすぎれば動翼が少ししかないことを意味す
る、各動翼は大きすぎる負荷を担持し且つ流れ剥離を生
じる可能性があり、もしそれらの値が高すぎれば動翼が
多くあることを意味する、表面摩擦は過剰となる。その
結果、これらのパラメータが表2に含まれている。
【0017】食い違い角は、翼前縁から翼後縁に引かれ
た線21が軸線方向となす角度であり、図2においてS
で示されている。
【0018】最大厚さ対翼弦の比は、その半径箇所での
翼形部横断面の最大厚さとその半径箇所での翼長との比
である。
【0019】金属転向角は図2においてMTAで示さ
れ、以下でそれぞれ定義される入口金属角IMA及び出
口金属角EMAを用いた式、MTA=180゜−(IM
A+EMA)によって与えられる。
【0020】出口開口或はスロート(throat)は動翼の
翼後縁26からそれに隣接する動翼の吸込面14までの
最短距離であり、図2においてOで示されている。動翼
列のゲージング(gauging)はスロート対ピッチの比と
して定義され、蒸気流れに有効な環状面積の百分率を示
す。このゲージングパラメータは本発明に係る動翼にお
いて、以下に説明する反動度を制御するために用いられ
る。図4は本発明に係る動翼の翼形部11における、図
4上にBで示される基部15から同図上にTで示される
翼端16までの径方向ゲージング分布を示す。明らかな
如く、この径方向ゲージング分布においては従来とは異
なり、動翼の翼端より基部でのゲージングがより大きい
ものとなっている。ゲージングは、好ましくは、基部か
ら翼端まで少なくとも約25%から減少している。図4
に示されるように、この好ましい実施例において、ゲー
ジングは基部での約0.41から翼端での約0.28ま
で減少している。かかる径方向ゲージング分布は、本発
明における動翼列反動の径方向分布での新規な制御の結
果である。従って、かかるゲージングを画定する各対の
隣接動翼の翼形部が径方向の圧力降下分布を制御する手
段となる。
【0021】出口開口角はゲージングの逆正弦(arc si
ne)である。
【0022】入口金属角は、周方向と、翼前縁22での
吸込面14及び圧力面18のそれぞれに対する接線であ
る直線19及び20の二等分線25との間に形成された
角度である。この入口金属角は図2においてIMAで示
されている。
【0023】入口刃先角は直線19及び20の間の角度
であり、図2においてIIAで示されている。大きな入
口刃先角は設計外条件での性能を改良するが、小さな入
口刃先角は設計条件での最適性能を生ずるので、この入
口刃先角は同時には達成できない事項がバランスするよ
うに選択される。
【0024】出口金属角は、周方向と、翼後縁26での
吸込面14及び圧力面18のそれぞれに対する接線であ
る直線23及び24の二等分線27との間に形成された
角度である。この出口金属角は図2においてEMAで示
されている。
【0025】吸込面転向角はスロートOから翼後縁26
までの吸込面の転向(曲がり)の量であり、図2におい
てSTAで示されている。この吸込面転向角の最適値は
マッハ数に依存し、これもまた同時には達成できない事
項のバランスの上に成り立っている。その理由は、あま
りにも大きすぎる転向量は流れ剥離を生ずる可能性があ
り、あまりにも小さすぎる転向は蒸気流れの適切な加速
を防止することになるからである。明らかな如く、吸込
面転向角は翼形部の基部で16゜以下に、翼端で9゜以
下に維持され、境界層の剥離が翼後縁26の領域で発生
しないように確保している。
【0026】本発明に係る動翼翼形部11は、その基部
から翼端へ延在するに従って、インチ当たりの高いねじ
れ率を呈している。この高いねじれ率は、動翼がたった
約254mm(10in)の長さであるのに、以下の表
3で示されるように、主座標軸が翼形部の基部15にお
いての約13゜から翼端16においての69゜まで変化
するという事実によって示されている。従って、翼形部
全体は、主座標軸の角度における変化率によって測定さ
れるように、約0.22゜/mm(5.6゜/in)の
ねじれ率を呈する。この高いねじれ率は、翼形部11の
全体に亙る形状と共に、図3の(a)〜(b)に示され
ている。図3の(a)は翼形部の翼端16での横断面、
(b)は25%高さでの横断面、(c)は中間高さでの
横断面、(d)は75%高さでの横断面、(e)は翼形
部における基部15での横断面をそれぞれ符号30、3
1、32、33、及び34で示す。高いねじれ率は図5
においても示され、図2において定義されている上記入
口角SIAは、翼形部の基部での約40゜から翼端での
120゜まで変化する。
【0027】このような高いねじれ率は、図9に示され
た径方向反動分布を得るために且つ下流側の段のための
入口流れ角と調和するために、本発明に係る動翼におい
て必要である。動翼に作用する遠心力は、動作中、翼形
部のねじれを解除する傾向があるので、このような大き
なねじれはL−2Rの動翼では得られないものと考えら
れてきた。しかしながら、本発明に係る動翼における高
いねじれ率は、翼形部11のねじれ解除を防止する一体
的なシュラウド13の使用によって維持される。
【0028】本発明に係る動翼翼形部11の新規な形状
は、表2に詳細に明記され且つ図3の(a)〜(e)に
図示されたように、最少量のエネルギ損失で蒸気7が動
翼列を横切って膨張することを許容するものである。前
述したように、動翼列における主要な損失は主に4つの
現象、即ち(i)蒸気が翼形面を流れる際における摩擦
損失と、(ii)動翼の吸込面における境界層剥離によ
る損失と、(iii)隣接する動翼と末端壁部とによっ
て形成された通路を通って流れる蒸気における二次流れ
と、(iv)動翼翼端を通過する蒸気漏出との4つの現
象により生じ得る。従って、本発明に係る動翼翼形部形
状はこれらの蒸気エネルギ損失源のそれぞれに狙いを定
めている。
【0029】従って、本発明に係る動翼において、図6
乃至図8に示すように、蒸気速度を比較的に低い値に維
持するように翼形部形状を形成することによって摩擦損
失は最少化されている。特に図6乃至図8は速度比、即
ち所定の径方向箇所における翼形部表面での蒸気速度と
その径方向箇所において動翼列を出る蒸気の速度との比
における変化であり、吸込面14側が三角形で示され且
つ圧力面18側が十字で示され、翼形部の幅全体に沿っ
て1.2以下となっている。こうした好都合な速度パタ
ーンは図3(a)〜(e)に示された動翼表面輪郭、転
向量及び蒸気通路の細まりによって可能とされている。
【0030】また図6乃至図8は、本発明に係る動翼に
おいて、蒸気が翼形部の翼後縁へ向かって膨張するに従
って余りにも急激に減速しないように確保すべく該翼形
部の幾何形状を形成することによって、境界層の剥離が
防止されることをも示している。明らかな如く、図7及
び図8に示されるように翼形部の中間高さ及び75%高
さの両領域において、吸込面における速度比は略々中間
幅におけるそのピークから翼後縁でのその値までで10
%以下だけ減少している。更に基部15の領域における
速度比は、図6に示されるように、そのピークから翼後
縁26でのその値までで20%以下だけ減少し、その最
大値から翼後縁のごく近くまでは10%以上下落するこ
とはない。このような緩やかな減速は境界層剥離や蒸気
エネルギにおける関連した損失が生じないことを確保す
る。
【0031】本発明に係る動翼において、二次流れや翼
端漏出による損失は、翼形部の高さに沿って新規な径方
向反動分布を提供すべく、翼形部の幾何形状を調整する
ことによって最少化される。この技術分野で典型的に用
いられている動翼とは異なり、本発明に係る動翼におい
ての反動は、翼形部基部での少なくとも20%から翼端
での50%以下まで変化する。好ましくは、この反動
は、図9に示されるように、翼形部基部15での約25
%の比較的に高い値から、翼端16での約45%の比較
的に低い値まで変化する。この新規な反動分布は、図4
に示されるように、動翼における翼形部パラメータ、特
に動翼列の径方向ゲージング分布を注意深く調整するこ
とによって得られる。静翼4の上流列における翼形部の
幾何形状もまたかかる動翼に調和するように選択される
べきである。(本発明に係る動翼のための静翼4の上流
列は米国特許願第851,711号明細書に開示されて
いる。)
【0032】本発明に係る動翼の翼形部基部における比
較的高い反動は、圧力降下が高く、その結果、蒸気流れ
を加速する傾向がより大きくなることを示している。こ
のような加速は、翼形部の基部において形成される傾向
がある有害な二次流れが確立可能となる前に、蒸気流れ
を動翼列の間に通過させる有益な効果を有する。翼形部
の翼端における比較的に低い反動は、圧力降下が低いこ
とを示す。この圧力降下は翼端漏出のための駆動力であ
るので、翼端におけるかかる低い反動は低い翼端漏出損
失を意味する。
【0033】表2で画定された幾何形状を有する動翼の
機械的特性は表3に示されている。翼形部の主座標軸は
図2においてMIN及びMAXとして示されている。こ
れらの軸のまわりの最少及び最大の慣性二次モーメント
は表3中のImin及びImaxでそれぞれ示されている。I
minの径方向分布とその横断面積は第1振動モードに強
力な影響を及ぼす。Imaxの径方向分布とその横断面積
は第2振動モードに強力な影響を及ぼす。それ故に、共
振を回避すべくこれらの値が調整されることが重要であ
る。主座標軸から翼前縁及び翼後縁までのそれぞれの距
離はCによって指定されている。主座標軸MINが軸方
向となす角度は図2においてPCAとして示されてい
る。
【0034】
【表3】
【0035】L−2Rの動翼は凝縮が生じ得る遷移領域
で作動する。かかる凝縮に関連した水分は、腐食に至る
塩堆積と共に、浸食を発生し得る。加えて、動翼はウィ
ルソン線付近での作動による過剰の振動性励起にさらさ
れる可能性がある。その結果、動翼には共振状態で作動
したりある程度の侵食及び腐食に耐える十分な強度が与
えられてきた。更に、第1振動モードは、運転速度振動
数(即ち、60ヘルツ)の倍音もしくは高調波を回避す
べく同調されてきた。
【0036】本発明はその精神或はその本質的な姿勢か
ら逸脱することなしに、他の特殊形態での実施が可能で
あり、以上で行った説明よりは、本発明の範囲を示す特
許請求の範囲が参照されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るL−2Rの動翼を含む段付近にお
ける蒸気タービンの部分的な断面図である。
【図2】本発明に係る2つの隣接する動翼の断面図であ
り、種々の性能に関連するパラメータと共に示されてい
る。
【図3】(a)は図1に示される動翼における径方向翼
端での横断面図、(b)は径方向25%高さでの横断面
図、(c)は径方向中間高さでの横断面図、(d)は径
方向75%高さでの横断面図、(e)は径方向基部での
横断面図である。
【図4】本発明に係る動翼列における、翼形部の基部か
ら翼端までのゲージングに関する算定された径方向分布
を示すグラフである。
【図5】本発明に係る動翼列に入る蒸気の、翼形部の基
部から翼端までの入口流れ角に関する算定された径方向
分布を示すグラフである。
【図6】翼形部の基部での径方向箇所において、動翼吸
込面及び動翼圧力面に対しては三角形及び十字でそれぞ
れ示すようにした、翼前縁LEから翼後縁TEまでの翼
形部の幅に亙っての蒸気速度比VR、即ち局部面での速
度に対する動翼列排出速度の比に関しての算定された軸
線方向分布を示すグラフである。
【図7】翼形部の中間高さでの径方向箇所において、動
翼吸込面及び動翼圧力面に対しては三角形及び十字でそ
れぞれ示すようにした、翼前縁LEから翼後縁TEまで
の翼形部の幅に亙っての蒸気速度比VR、即ち局部面で
の速度に対する動翼列排出速度の比に関しての算定され
た軸線方向分布を示すグラフである。
【図8】翼形部の75%高さでの径方向箇所において、
動翼吸込面及び動翼圧力面に対しては三角形及び十字で
それぞれ示すようにした、翼前縁LEから翼後縁TEま
での翼形部の幅に亙っての蒸気速度比VR、即ち局部面
での速度に対する動翼列排出速度の比に関しての算定さ
れた軸線方向分布を示すグラフである。
【図9】図1に示された段の反動に関して算定された径
方向分布のグラフである。
【符号の説明】
1 蒸気タービン 2 静止筒体 3 ロータ 4 静翼 5 動翼 6 蒸気 11 動翼翼形部(蒸気が圧力降下の内の第2部分を受
けるようにする手段) 15 基部(基部部分) 16 翼端(翼端部分) 37 ハブ部(ハブ領域) 36 翼形部(蒸気が圧力降下の内の第1部分を受ける
ようにする手段) 38 翼端部(翼端領域)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジュレク・ファールジャー アメリカ合衆国、フロリダ州、ロングウッ ド、クラウン・オークス・ウェイ 246

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蒸気タービンであって、 a) 蒸気流れを閉じ込めるための静止筒体と、該静止
    筒体によって取り囲まれたロータとを備えると共に、 b) 前記静止筒体内に配置されて、前記蒸気流れを少
    なくとも部分的に膨張させるための手段を有する段を備
    え、前記蒸気流れは前記段を通って膨張するに従って段
    圧力降下を受け、前記段は、(i)静翼列、(ii)動
    翼列、(iii)翼端領域、及び(iv)ハブ領域を有
    し、 c) 前記静翼は、前記蒸気が該静翼を通って流れるに
    従って該蒸気が前記段圧力降下の内の第1部分を受ける
    ようにする手段を有し、 d) 前記動翼列は、(i)前記蒸気が該動翼列を通っ
    て流れるに従って該蒸気が前記段圧力降下の内の第2部
    分を受けるようにする手段と、(ii)前記段圧力降下
    の前記第2部分の径方向分布を制御して、該第2部分が
    前記ハブ領域においては前記段圧力降下の約20%より
    大きくなり且つ前記翼端領域においては前記段圧力降下
    の約50%より小さくなるようにする圧力降下制御手段
    とを有することから成る蒸気タービン。
  2. 【請求項2】 蒸気タービンの動翼列であって、該動翼
    列は各動翼のための翼形部を備え、該翼形部のそれぞれ
    は、基部部分と、中間高さ部分と、翼端部分と、前記基
    部部分及び中間高さ部分の間における25%高さ部分
    と、前記中間高さ部分及び翼端部分の間における75%
    高さ部分とを有すると共に、全ての角は度で表された以
    下の表1に挙げられた値を近似的に有する諸パラメータ
    によって定義されていることから成る蒸気タービンの動
    翼列。 【表1】
  3. 【請求項3】 (i)静翼列、(ii)動翼列、(ii
    i)翼端領域、及び(iv)ハブ領域を有する段を備え
    る蒸気タービンにおいて、前記段を横切る蒸気の流れを
    少なくとも部分的に膨張させて該蒸気が段圧力降下を受
    けるようにする方法であって、 a) 前記静翼列を通るように流すことによって前記蒸
    気の流れが前記段圧力降下の第1部分を受けるように
    し、 b) 前記動翼列を通るように流すことによって前記蒸
    気の流れが前記段圧力降下の第2部分を受けるように
    し、 c) 前記段圧力降下の前記第2部分の径方向分布を制
    御して、該第2部分が前記ハブ領域においては前記段圧
    力降下の約20%より大きくなり且つ前記翼端領域にお
    いては前記段圧力降下の約50%より小さくなるように
    する、諸工程を含む蒸気流の膨張方法。
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