JPH06107499A - SiCウイスカーの製造方法 - Google Patents
SiCウイスカーの製造方法Info
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- JPH06107499A JPH06107499A JP27949892A JP27949892A JPH06107499A JP H06107499 A JPH06107499 A JP H06107499A JP 27949892 A JP27949892 A JP 27949892A JP 27949892 A JP27949892 A JP 27949892A JP H06107499 A JPH06107499 A JP H06107499A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 昇華再結晶法を用いて直径2μm 以上の径太
SiCウイスカーを効率よく製造する方法。 【構成】 直径0.3〜1.5μm 、長さ10〜100
μm のアスペクト性状を有するβ結晶型主体のSiCウ
イスカーを、C/SiO2 モル比2.5以下の成分系を
還元炭化した際に反応生成物中に残留するカーボン成分
が0.5重量%以下で、生成するSiC粉末の粒径が1
μm 以下または(111)回折線の半価幅が0.18de
g 以上になるように配合したC/SiO2 混合原料もし
くはこの混合原料から生成させたSiC粉末と混合す
る。ついで、混合物を非酸化雰囲気中で1300〜22
00℃の温度で熱処理する。
SiCウイスカーを効率よく製造する方法。 【構成】 直径0.3〜1.5μm 、長さ10〜100
μm のアスペクト性状を有するβ結晶型主体のSiCウ
イスカーを、C/SiO2 モル比2.5以下の成分系を
還元炭化した際に反応生成物中に残留するカーボン成分
が0.5重量%以下で、生成するSiC粉末の粒径が1
μm 以下または(111)回折線の半価幅が0.18de
g 以上になるように配合したC/SiO2 混合原料もし
くはこの混合原料から生成させたSiC粉末と混合す
る。ついで、混合物を非酸化雰囲気中で1300〜22
00℃の温度で熱処理する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、径太性状のSiCウイ
スカーを製造する方法に係り、詳しくはSiC粉末を昇
華源としてSiCウイスカーを熱処理する工程により効
率よく直径2μm 以上に径太化することが可能なSiC
ウイスカーの製造方法に関する。
スカーを製造する方法に係り、詳しくはSiC粉末を昇
華源としてSiCウイスカーを熱処理する工程により効
率よく直径2μm 以上に径太化することが可能なSiC
ウイスカーの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】SiCの針状単結晶で構成されるウイス
カーは、比強度、比弾性率、耐熱性、化学的安定性等の
特性面で卓越した性能を示すことから、各種の金属、セ
ラミックス、プラスチックス材料の複合強化材として有
用されている。このうち、特に破壊靭性に乏しいセラミ
ックス材の複合強化には、直径の大きな径太SiCウイ
スカーが効果的とされている。また、ウイスカーは微細
な針状繊維形態を呈しているため、人体の呼吸器系に吸
入された場合に呼吸器障害を起こす危険性が指摘されて
以来、この障害危険度が少ない直径2μm 以上の径太ウ
イスカーの開発が強く要請されている。
カーは、比強度、比弾性率、耐熱性、化学的安定性等の
特性面で卓越した性能を示すことから、各種の金属、セ
ラミックス、プラスチックス材料の複合強化材として有
用されている。このうち、特に破壊靭性に乏しいセラミ
ックス材の複合強化には、直径の大きな径太SiCウイ
スカーが効果的とされている。また、ウイスカーは微細
な針状繊維形態を呈しているため、人体の呼吸器系に吸
入された場合に呼吸器障害を起こす危険性が指摘されて
以来、この障害危険度が少ない直径2μm 以上の径太ウ
イスカーの開発が強く要請されている。
【0003】このような事態に対処するため、本出願人
は直径2μm を越える径太タイプのSiCウイスカーを
製造する技術として、直径0.3〜1.5μm 、長さ1
0〜100μm の性状を有するβ結晶型を主体とするS
iCウイスカーを非酸化性雰囲気中で1800〜220
0℃の温度に熱処理する方法(特開平3−37198 号公
報)、前記と同一のSiCウイスカーを原料として少な
くとも30重量%の比率で粒径1μm 以下もしくは(1
11)回折線の半価幅0.18deg 以上のSiC粉末と
混合し、該混合物を非酸化性雰囲気中で1800〜22
00℃の温度で熱処理する方法(特開平3−141200号公
報)を開発した。
は直径2μm を越える径太タイプのSiCウイスカーを
製造する技術として、直径0.3〜1.5μm 、長さ1
0〜100μm の性状を有するβ結晶型を主体とするS
iCウイスカーを非酸化性雰囲気中で1800〜220
0℃の温度に熱処理する方法(特開平3−37198 号公
報)、前記と同一のSiCウイスカーを原料として少な
くとも30重量%の比率で粒径1μm 以下もしくは(1
11)回折線の半価幅0.18deg 以上のSiC粉末と
混合し、該混合物を非酸化性雰囲気中で1800〜22
00℃の温度で熱処理する方法(特開平3−141200号公
報)を開発した。
【0004】これらの先行技術は、一定条件下の加熱処
理を施すことによりSiCウイスカーが昇華再結晶して
径太化する改質機構を利用したものであるが、特に後者
(特開平3−141200号公報)の方法では混合する特定性
状のSiC粉末が昇華原子の供給源となって比較的簡単
な加熱処理を介して効率よく直径2μm 以上の径太Si
Cウイスカーを得ることができる。
理を施すことによりSiCウイスカーが昇華再結晶して
径太化する改質機構を利用したものであるが、特に後者
(特開平3−141200号公報)の方法では混合する特定性
状のSiC粉末が昇華原子の供給源となって比較的簡単
な加熱処理を介して効率よく直径2μm 以上の径太Si
Cウイスカーを得ることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記の製造方法では、
昇華源として粒径が1μm 以下であるか(111)回折
線の半価幅が0.18deg 以上のSiC粉末を使用する
ことが要件となる。この理由は、前記の要件を満たさな
いと得られるSiCウイスカーに粒状物が多量に混在す
る現象が生じて歩留りの低下を招くためであるが、その
ほかにSiC粉末にカーボン成分が多く含まれていると
径太化が円滑に進行しなくなる問題点がある。
昇華源として粒径が1μm 以下であるか(111)回折
線の半価幅が0.18deg 以上のSiC粉末を使用する
ことが要件となる。この理由は、前記の要件を満たさな
いと得られるSiCウイスカーに粒状物が多量に混在す
る現象が生じて歩留りの低下を招くためであるが、その
ほかにSiC粉末にカーボン成分が多く含まれていると
径太化が円滑に進行しなくなる問題点がある。
【0006】一般にSiC粉末の製造手段には、シリカ
を炭素によって還元炭化する方法、ハロゲン化珪素化合
物と炭化水素を気相反応させる方法、有機珪素化合物を
熱分解させる方法が知られている。このうちでは還元炭
化法(アチソン法)が最も工業生産に適しており、直接
にSiC微粉末を製造するための還元炭化法としてC/
SiO2 モル比を3.2〜5.0の範囲に配合した原料
を予熱帯、加熱帯、冷却帯を備える反応容器内で連続的
に自重降下させながら1650〜2100℃の温度に加
熱してSiC化反応をおこなわせる方法(特開昭54−33
899 号公報)も提案されている。ところが、従来の還元
炭化条件では総じて反応生成物中に余剰のカーボン成分
が多く残留するため、本発明の目的にはそのまま適用す
ることができない。
を炭素によって還元炭化する方法、ハロゲン化珪素化合
物と炭化水素を気相反応させる方法、有機珪素化合物を
熱分解させる方法が知られている。このうちでは還元炭
化法(アチソン法)が最も工業生産に適しており、直接
にSiC微粉末を製造するための還元炭化法としてC/
SiO2 モル比を3.2〜5.0の範囲に配合した原料
を予熱帯、加熱帯、冷却帯を備える反応容器内で連続的
に自重降下させながら1650〜2100℃の温度に加
熱してSiC化反応をおこなわせる方法(特開昭54−33
899 号公報)も提案されている。ところが、従来の還元
炭化条件では総じて反応生成物中に余剰のカーボン成分
が多く残留するため、本発明の目的にはそのまま適用す
ることができない。
【0007】本発明は、特開平3−141200号公報に記載
した発明において昇華源に用いるSiC粉末の生成条件
およびSiCウイスカーの生成工程に改良を加えたもの
で、その目的は、昇華再結晶法を用いて直径2μm 以上
の径太ウイスカーを効率よく生成させることができるS
iCウイスカーの製造方法を提供することにある。
した発明において昇華源に用いるSiC粉末の生成条件
およびSiCウイスカーの生成工程に改良を加えたもの
で、その目的は、昇華再結晶法を用いて直径2μm 以上
の径太ウイスカーを効率よく生成させることができるS
iCウイスカーの製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明によるSiCウイスカーの製造方法は、直径
0.3〜1.5μm 、長さ10〜100μm のアスペク
ト性状を有するβ結晶型主体のSiCウイスカーを、C
/SiO2 モル比2.5以下の成分系を還元炭化した際
に反応生成物中に残留するカーボン成分が0.5重量%
以下で、生成するSiC粉末の粒径が1μm 以下または
(111)回折線の半価幅が0.18deg 以上になるよ
うに配合したC/SiO2 混合原料もしくは該混合原料
から生成させたSiC粉末と混合し、ついで非酸化雰囲
気中で1300〜2200℃の温度に熱処理することを
構成上の特徴とする。
めの本発明によるSiCウイスカーの製造方法は、直径
0.3〜1.5μm 、長さ10〜100μm のアスペク
ト性状を有するβ結晶型主体のSiCウイスカーを、C
/SiO2 モル比2.5以下の成分系を還元炭化した際
に反応生成物中に残留するカーボン成分が0.5重量%
以下で、生成するSiC粉末の粒径が1μm 以下または
(111)回折線の半価幅が0.18deg 以上になるよ
うに配合したC/SiO2 混合原料もしくは該混合原料
から生成させたSiC粉末と混合し、ついで非酸化雰囲
気中で1300〜2200℃の温度に熱処理することを
構成上の特徴とする。
【0009】本発明に用いられるSiCウイスカーは、
製造履歴に影響されることなくいずれの方法によって製
造されたものであってもよい。例えばSiCl4 、Si
HCl3 、(CH)3 Siのような分解性珪素化合物を
CH4 、CCl4 、C3 H8などの炭材成分と気相反応
させる方法、SiO2 を含む固形状の珪素源原料とカー
ボン粉末を混合するか、籾殻炭のように前記成分を複合
的に含有する物質を加熱反応させる方法等によって製造
されるSiCウイスカー等が使用対象となる。
製造履歴に影響されることなくいずれの方法によって製
造されたものであってもよい。例えばSiCl4 、Si
HCl3 、(CH)3 Siのような分解性珪素化合物を
CH4 、CCl4 、C3 H8などの炭材成分と気相反応
させる方法、SiO2 を含む固形状の珪素源原料とカー
ボン粉末を混合するか、籾殻炭のように前記成分を複合
的に含有する物質を加熱反応させる方法等によって製造
されるSiCウイスカー等が使用対象となる。
【0010】しかし、SiCウイスカーのアスペクト性
状として直径0.3〜1.5μm 、長さ10〜100μ
m を有するβ結晶型主体のものを選択使用する必要があ
る。この理由は、前記範囲のアスペクト性状を備えるS
iCウイスカーが昇華再結晶による径太効果が最も顕著
に現出し、またβ結晶型主体のものでないと目的とする
直径2μm 以上の径太化改質ができなくなるためであ
る。なお、β結晶型主体のものとは、SiCウイスカー
の結晶系が全てβ型か、α/β混在型であってもβ型が
支配的な形態を意味するが、特に積層欠陥密度が低い高
β比率のものほど少ない粒状物含有量で径太化が進行す
る。最も好適なSiCウイスカーの結晶性状は、下式に
よるα度が20以下で、(111)回折線の半価幅が
0.14deg以下の場合である。 α度 = (H1 ×2/H2)×100 ただし上式において、H1 は粉末X線回折法でCuKα
を線源とした際の2θ約33.5deg に出る回折強度、
H2 は2θ約35.6deg に出る回折強度である。
状として直径0.3〜1.5μm 、長さ10〜100μ
m を有するβ結晶型主体のものを選択使用する必要があ
る。この理由は、前記範囲のアスペクト性状を備えるS
iCウイスカーが昇華再結晶による径太効果が最も顕著
に現出し、またβ結晶型主体のものでないと目的とする
直径2μm 以上の径太化改質ができなくなるためであ
る。なお、β結晶型主体のものとは、SiCウイスカー
の結晶系が全てβ型か、α/β混在型であってもβ型が
支配的な形態を意味するが、特に積層欠陥密度が低い高
β比率のものほど少ない粒状物含有量で径太化が進行す
る。最も好適なSiCウイスカーの結晶性状は、下式に
よるα度が20以下で、(111)回折線の半価幅が
0.14deg以下の場合である。 α度 = (H1 ×2/H2)×100 ただし上式において、H1 は粉末X線回折法でCuKα
を線源とした際の2θ約33.5deg に出る回折強度、
H2 は2θ約35.6deg に出る回折強度である。
【0011】上記性状のSiCウイスカーは、還元炭化
法によりSiC粉末を生成させるC/SiO2 混合原料
もしくは該混合原料から生成させたSiC粉末と混合す
る。この際の重要な要件は、混合原料におけるC/Si
O2 モル比が2.5以下の成分系になるように設定し、
反応生成物中に残留するカーボン成分が0.5重量%以
下で、かつ生成するSiC粉末の粒径が1μm 以下また
は(111)回折線の半価幅が0.18deg 以上になる
ように原料配合することである。C/SiO2のモル比
を2.5以下に設定するのは、余剰カーボン成分の含有
量を0.5重量%以下に減少させ、同時に生成するSi
C粉末の粒径を1μm 以下または(111)回折線の半
価幅を0.18deg に保持するための条件となる。
法によりSiC粉末を生成させるC/SiO2 混合原料
もしくは該混合原料から生成させたSiC粉末と混合す
る。この際の重要な要件は、混合原料におけるC/Si
O2 モル比が2.5以下の成分系になるように設定し、
反応生成物中に残留するカーボン成分が0.5重量%以
下で、かつ生成するSiC粉末の粒径が1μm 以下また
は(111)回折線の半価幅が0.18deg 以上になる
ように原料配合することである。C/SiO2のモル比
を2.5以下に設定するのは、余剰カーボン成分の含有
量を0.5重量%以下に減少させ、同時に生成するSi
C粉末の粒径を1μm 以下または(111)回折線の半
価幅を0.18deg に保持するための条件となる。
【0012】反応生成物中にカーボン成分が0.5重量
%を越えて残留すると、SiCウイスカーの径太化が減
退すると共に微細な粉末状SiCの混在量が多くなる。
またSiC粉末の粒径が1μm を上廻り、(111)回
折線の半価幅が0.18deg未満になると昇華原子に転
化する比率が減少し、粒状物として残留する率が高くな
る。本発明に最も好適な原料配合は、C/SiO2 のモ
ル比を2.5〜2.0の範囲に調整し、SiCウイスカ
ーの配合量をC/SiO2 混合原料に配合する場合には
少なくとも10重量%、生成SiC粉末に配合する場合
には30重量%以上になるような比率に設定することで
ある。この配合条件により残留カーボン成分が0.5重
量%以下で、粒径1μm 以下または(111)回折線の
半価幅0.18deg 以上のSiC粉末を効率よく確保す
ることができる。そのうえ、残留SiO2 粉末の混在も
すくなくなるから、何ら後処理を施すことなく、そのま
ま使用に供することが可能となる。
%を越えて残留すると、SiCウイスカーの径太化が減
退すると共に微細な粉末状SiCの混在量が多くなる。
またSiC粉末の粒径が1μm を上廻り、(111)回
折線の半価幅が0.18deg未満になると昇華原子に転
化する比率が減少し、粒状物として残留する率が高くな
る。本発明に最も好適な原料配合は、C/SiO2 のモ
ル比を2.5〜2.0の範囲に調整し、SiCウイスカ
ーの配合量をC/SiO2 混合原料に配合する場合には
少なくとも10重量%、生成SiC粉末に配合する場合
には30重量%以上になるような比率に設定することで
ある。この配合条件により残留カーボン成分が0.5重
量%以下で、粒径1μm 以下または(111)回折線の
半価幅0.18deg 以上のSiC粉末を効率よく確保す
ることができる。そのうえ、残留SiO2 粉末の混在も
すくなくなるから、何ら後処理を施すことなく、そのま
ま使用に供することが可能となる。
【0013】C/SiO2 を構成する成分系としては、
C成分として炭素粉末、コークス粉末、カーボンブラッ
ク等を、またSiO2 成分として珪砂、シリカゲル、シ
リカゾル等を用いることができるが、これら成分系は可
及的に微細で分散性の良好な混合原料に調製できること
が好ましい。本発明の目的には、カーボンブラックをシ
リカゾル溶液とともに機械的に撹拌して分散混合したの
ち乾燥したものが最適な混合原料となる。
C成分として炭素粉末、コークス粉末、カーボンブラッ
ク等を、またSiO2 成分として珪砂、シリカゲル、シ
リカゾル等を用いることができるが、これら成分系は可
及的に微細で分散性の良好な混合原料に調製できること
が好ましい。本発明の目的には、カーボンブラックをシ
リカゾル溶液とともに機械的に撹拌して分散混合したの
ち乾燥したものが最適な混合原料となる。
【0014】SiCウイスカーをC/SiO2 混合原料
に配合する態様を採る場合には、前記のC/SiO2 混
合原料に10重量%以上の配合比率でSiCウイスカー
を均一に混合し、混合物を反応容器に充填したのち非酸
化性雰囲気中で1300〜2200℃の温度範囲で熱処
理する。この工程の加熱段階は、まず約1700℃まで
の温度に加熱してSiC粉末の生成を十分におこなわ
せ、ついで1700〜2200℃の温度に上昇してSi
Cウイスカーの径太化処理をおこなう。この方法を適用
すると、SiC粉末の生成と径太SiCウイスカーの生
成を一連工程でおこなうことができ、工程操作の上で有
利となる。
に配合する態様を採る場合には、前記のC/SiO2 混
合原料に10重量%以上の配合比率でSiCウイスカー
を均一に混合し、混合物を反応容器に充填したのち非酸
化性雰囲気中で1300〜2200℃の温度範囲で熱処
理する。この工程の加熱段階は、まず約1700℃まで
の温度に加熱してSiC粉末の生成を十分におこなわ
せ、ついで1700〜2200℃の温度に上昇してSi
Cウイスカーの径太化処理をおこなう。この方法を適用
すると、SiC粉末の生成と径太SiCウイスカーの生
成を一連工程でおこなうことができ、工程操作の上で有
利となる。
【0015】また、SiCウイスカーをSiC粉末に配
合する態様を採るときには、予めC/SiO2 混合粉末
を反応容器に充填して非酸化性雰囲気中で約1700℃
までの温度に処理してSiC粉末を調製し、このSiC
粉末にSiCウイスカーを30重量%以上の比率になる
ように配合して非酸化性雰囲気下で1700〜2200
℃の温度域でSiCウイスカーの径太化処理をおこな
う。したがって、この方法では2段階の熱処理工程とな
る。
合する態様を採るときには、予めC/SiO2 混合粉末
を反応容器に充填して非酸化性雰囲気中で約1700℃
までの温度に処理してSiC粉末を調製し、このSiC
粉末にSiCウイスカーを30重量%以上の比率になる
ように配合して非酸化性雰囲気下で1700〜2200
℃の温度域でSiCウイスカーの径太化処理をおこな
う。したがって、この方法では2段階の熱処理工程とな
る。
【0016】
【作用】本発明によれば、径太化の熱処理過程で積層欠
陥密度の低いβ型SiCウイスカーが種となり、粒子径
が小さく、欠陥密度の高いSiC粉末は昇華原子の供給
源として機能する。すなわち、SiCウイスカーと混合
状態で介在するSiC粉末は熱を受けて昇華再結晶しな
がら大粒化する。この段階で、積層欠陥等で挟まれた微
細結晶子や小粒径の粒子は他の箇所に比べて界面エネル
ギーが高く不安定な状態となるため、容易に昇華する。
そして昇華した原子は、種となる安定なβ型SiCウイ
スカーの表面に析出して円滑に径太化を進行させる。
陥密度の低いβ型SiCウイスカーが種となり、粒子径
が小さく、欠陥密度の高いSiC粉末は昇華原子の供給
源として機能する。すなわち、SiCウイスカーと混合
状態で介在するSiC粉末は熱を受けて昇華再結晶しな
がら大粒化する。この段階で、積層欠陥等で挟まれた微
細結晶子や小粒径の粒子は他の箇所に比べて界面エネル
ギーが高く不安定な状態となるため、容易に昇華する。
そして昇華した原子は、種となる安定なβ型SiCウイ
スカーの表面に析出して円滑に径太化を進行させる。
【0017】上記の機構において、SiCウイスカーに
混合するSiC粉末として、C/SiO2 モル比が2.
5以下の成分系を還元炭化して反応生成物中に残留する
余剰カーボン成分量を0.5重量%以下とし、かつ粒径
が1μm 以下または(111)回折線の半価幅が0.1
8deg以上の性状とすることにより、常にSiC粒状物
の残留量が少なく、重量損失が少ない状態で円滑にSi
Cウイスカーの径太化を進行させることが可能となる。
また、SiCウイスカーをC/SiO2 混合原料に直接
混合した場合には、一連工程で径太SiCウイスカーの
製造ができ、生産工程を有利に展開させることができ
る。
混合するSiC粉末として、C/SiO2 モル比が2.
5以下の成分系を還元炭化して反応生成物中に残留する
余剰カーボン成分量を0.5重量%以下とし、かつ粒径
が1μm 以下または(111)回折線の半価幅が0.1
8deg以上の性状とすることにより、常にSiC粒状物
の残留量が少なく、重量損失が少ない状態で円滑にSi
Cウイスカーの径太化を進行させることが可能となる。
また、SiCウイスカーをC/SiO2 混合原料に直接
混合した場合には、一連工程で径太SiCウイスカーの
製造ができ、生産工程を有利に展開させることができ
る。
【0018】
実施例1〜3、比較例1〜2 (1) SiC粉末の生成 DBP吸油量129ml/100g 、窒素吸着比表面積99m2
/g、凝集体ストークスモード径0.09μm の粒子特性
を備えるカーボンブラック〔東海カーボン(株)製、
“シースト5H”〕とSiO2 含有率50重量%のシリ
カゾル溶液〔旭電化工業(株)製、“アデライトAT−
50”〕をC/SiO2 モル比を変えて配合し、撹拌混
合機〔(株)ダルトン製、万能混合撹拌機25AM型〕
を用いて十分に分散混合した。混合物を110℃に設定
された乾燥器中で一晩乾燥したのち黒鉛反応容器に充填
し、上部に黒鉛板を載せて窒素ガス雰囲気に保持された
電気加熱炉にセットし、1650℃の温度で2時間熱処
理を施した。
/g、凝集体ストークスモード径0.09μm の粒子特性
を備えるカーボンブラック〔東海カーボン(株)製、
“シースト5H”〕とSiO2 含有率50重量%のシリ
カゾル溶液〔旭電化工業(株)製、“アデライトAT−
50”〕をC/SiO2 モル比を変えて配合し、撹拌混
合機〔(株)ダルトン製、万能混合撹拌機25AM型〕
を用いて十分に分散混合した。混合物を110℃に設定
された乾燥器中で一晩乾燥したのち黒鉛反応容器に充填
し、上部に黒鉛板を載せて窒素ガス雰囲気に保持された
電気加熱炉にセットし、1650℃の温度で2時間熱処
理を施した。
【0019】冷却後、反応生成物を取り出し、未反応S
iO2 の有無、酸化重量減の度合、SiC粉末の50重
量%平均径を測定した。その結果を、用いた混合原料の
C/SiO2 モル比と対比させて表1に示した。なお、
未反応SiO2 の確認は粉末X線回折により、酸化重量
減の測定は反応生成物を大気中600℃の温度で24時
間処理する方法で、また平均径は粉末X線回折でSiO
2 が検出されなかった生成物を酸化処理し、5%HF溶
液で洗浄処理したSiC粉末の沈降法による50重量%
平均径を測る方法でおこなった。
iO2 の有無、酸化重量減の度合、SiC粉末の50重
量%平均径を測定した。その結果を、用いた混合原料の
C/SiO2 モル比と対比させて表1に示した。なお、
未反応SiO2 の確認は粉末X線回折により、酸化重量
減の測定は反応生成物を大気中600℃の温度で24時
間処理する方法で、また平均径は粉末X線回折でSiO
2 が検出されなかった生成物を酸化処理し、5%HF溶
液で洗浄処理したSiC粉末の沈降法による50重量%
平均径を測る方法でおこなった。
【0020】
【表1】
【0021】表1の結果から明らかなとおり、C/Si
O2 モル比が2.5を越える混合原料を用いた比較例
1、2では酸化重量減が多く、0.5重量%以上のカー
ボンブラックが残留していた。
O2 モル比が2.5を越える混合原料を用いた比較例
1、2では酸化重量減が多く、0.5重量%以上のカー
ボンブラックが残留していた。
【0022】(2) SiCウイスカーの径太化 直径1.0μm 、長さ50μm のアスペクト性状を有
し、α度が0.5で(111)回折線の半価幅が0.1
375deg のβ結晶型を主体とするSiCウイスカー
〔東海カーボン(株)製、“トーカウイスカーTWS−
400”〕を、上記で生成したSiC粉末に対し50重
量%の比率で配合した。配合物をエタノールとともにジ
ューサーミキサーに入れ、2分間撹拌混合処理したの
ち、真空乾燥してエタノール分を揮散除去した。つい
で、混合物を黒鉛ルツボに詰め、Arガス雰囲気に保持
された電気炉中で1800℃の温度で熱処理した。熱処
理後におけるSiCウイスカーのアスペクト性状、Si
C粒状物の混在度合、大気中600℃酸化時の重量変化
等を測定し、その結果を表2に示した。
し、α度が0.5で(111)回折線の半価幅が0.1
375deg のβ結晶型を主体とするSiCウイスカー
〔東海カーボン(株)製、“トーカウイスカーTWS−
400”〕を、上記で生成したSiC粉末に対し50重
量%の比率で配合した。配合物をエタノールとともにジ
ューサーミキサーに入れ、2分間撹拌混合処理したの
ち、真空乾燥してエタノール分を揮散除去した。つい
で、混合物を黒鉛ルツボに詰め、Arガス雰囲気に保持
された電気炉中で1800℃の温度で熱処理した。熱処
理後におけるSiCウイスカーのアスペクト性状、Si
C粒状物の混在度合、大気中600℃酸化時の重量変化
等を測定し、その結果を表2に示した。
【0023】
【表1】
【0024】表2の結果から、本発明の実施例によれば
直径2μm 以上の径太SiCウイスカーが粒状物の混在
および酸化重量変化が少ない状態で製造されることが認
められる。これに対し、比較例では径太化効果が殆ど認
められず、粒状物の混在、酸化重量変化も大きくなって
いる。
直径2μm 以上の径太SiCウイスカーが粒状物の混在
および酸化重量変化が少ない状態で製造されることが認
められる。これに対し、比較例では径太化効果が殆ど認
められず、粒状物の混在、酸化重量変化も大きくなって
いる。
【0025】実施例4〜6、比較例3〜4 実施例1〜3、比較例1〜2の同一のC/SiO2 混合
原料に、同一のSiCウイスカーを23重量%の比率で
配合した。配合物を実施例1と同様に撹拌混合と乾燥処
理を施したのち黒鉛反応容器に充填し、室温から165
0℃まで10℃/min で昇温して3時間保持し、その後
10℃/min の速度で1900℃に昇温し30分間保持
した。このようにして製造されたSiCウイスカーのア
スペクト性状、粒状物の混在度合、大気中600℃酸化
時の重量変化等を測定し、結果を表3に示した。
原料に、同一のSiCウイスカーを23重量%の比率で
配合した。配合物を実施例1と同様に撹拌混合と乾燥処
理を施したのち黒鉛反応容器に充填し、室温から165
0℃まで10℃/min で昇温して3時間保持し、その後
10℃/min の速度で1900℃に昇温し30分間保持
した。このようにして製造されたSiCウイスカーのア
スペクト性状、粒状物の混在度合、大気中600℃酸化
時の重量変化等を測定し、結果を表3に示した。
【0026】
【表3】
【0027】表3から、SiCウイスカーをC/SiO
2 混合原料に直接混合して径太化処理をおこなった場合
にも、実施例のものは比較例と比べて良好な結果が得ら
れることが判明する。
2 混合原料に直接混合して径太化処理をおこなった場合
にも、実施例のものは比較例と比べて良好な結果が得ら
れることが判明する。
【0028】
【発明の効果】以上のとおり、本発明の方法に従えばS
iCウイスカーに特定のC/SiO2もしくはSiC粉
末を混合して昇華再結晶化させることにより、粒状物が
混在しない状態で直径2μm 以上の径太SiCウイスカ
ーを効率よく製造することができる。したがって、とく
に各種セラミックス材の靭性改善を目的とする複合強化
材用のSiCウイスカーを得るための製造技術として極
めて有用である。
iCウイスカーに特定のC/SiO2もしくはSiC粉
末を混合して昇華再結晶化させることにより、粒状物が
混在しない状態で直径2μm 以上の径太SiCウイスカ
ーを効率よく製造することができる。したがって、とく
に各種セラミックス材の靭性改善を目的とする複合強化
材用のSiCウイスカーを得るための製造技術として極
めて有用である。
Claims (4)
- 【請求項1】 直径0.3〜1.5μm 、長さ10〜1
00μm のアスペクト性状を有するβ結晶型主体のSi
Cウイスカーを、C/SiO2 モル比2.5以下の成分
系を還元炭化した際に反応生成物中に残留するカーボン
成分が0.5重量%以下で、生成するSiC粉末の粒径
が1μm 以下または(111)回折線の半価幅が0.1
8deg 以上になるように配合したC/SiO2 混合原料
もしくは該混合原料から生成させたSiC粉末と混合
し、ついで非酸化雰囲気中で1300〜2200℃の温
度に熱処理することを特徴とするSiCウイスカーの製
造方法。 - 【請求項2】 β結晶型主体のSiCウイスカーが、α
度20以下で、(111)回折線の半価幅が0.14de
g 以下である請求項1記載のSiCウイスカーの製造方
法。 - 【請求項3】 C/SiO2 混合原料を、カーボンブラ
ックをシリカゾルに混合分散させて調製する請求項1ま
たは2記載のSiCウイスカーの製造方法。 - 【請求項4】 SiC粉末の生成を約1700℃までの
温度でおこない、SiCウイスカーの径太化を1700
〜2200℃の温度域でおこなう請求項1または2記載
のSiCウイスカーの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27949892A JPH06107499A (ja) | 1992-09-24 | 1992-09-24 | SiCウイスカーの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27949892A JPH06107499A (ja) | 1992-09-24 | 1992-09-24 | SiCウイスカーの製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06107499A true JPH06107499A (ja) | 1994-04-19 |
Family
ID=17611889
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP27949892A Pending JPH06107499A (ja) | 1992-09-24 | 1992-09-24 | SiCウイスカーの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06107499A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN118652121A (zh) * | 2024-05-30 | 2024-09-17 | 西北工业大学 | 一种基于激光近净成形制备的Cf-SiCnws/SiC陶瓷基复合材料及方法 |
-
1992
- 1992-09-24 JP JP27949892A patent/JPH06107499A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN118652121A (zh) * | 2024-05-30 | 2024-09-17 | 西北工业大学 | 一种基于激光近净成形制备的Cf-SiCnws/SiC陶瓷基复合材料及方法 |
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