JPH0611225B2 - 動物血液を原料とする血液製品の製造方法および装置 - Google Patents

動物血液を原料とする血液製品の製造方法および装置

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JPH0611225B2
JPH0611225B2 JP58249561A JP24956183A JPH0611225B2 JP H0611225 B2 JPH0611225 B2 JP H0611225B2 JP 58249561 A JP58249561 A JP 58249561A JP 24956183 A JP24956183 A JP 24956183A JP H0611225 B2 JPH0611225 B2 JP H0611225B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、屠畜動物から採取した血液を原料として、乾
燥血球粉、乾燥血漿粉等の有用な血液製品を製造する方
法およびその装置に関するものである。
牛、馬、豚等の屠畜動物の血液は、高蛋白質低脂肪であ
り、しかも蛋白質の中に含まれているアミノ酸構成もよ
く、栄養価の優れたものである。
ところが、この屠畜の血液の利用状況を見ると、極く一
部が煮沸凝固等の簡単な処理で回収された低品質なもの
が肥料用として利用されている程度に過ぎず、大部分の
血液は、利用されることなく、単に排水処理装置に投棄
されている。また、この廃棄が処理設備に大きな負担を
与えている。
そこで、最近、別の血液処理方法として、血液を遠心分
離機にかけ、血液を血球と血漿に分離するか、あるいは
血液からフィブリンを取り除き、その血液を遠心分離機
にかけ血球と血清とに分離して、分離したそれぞれを乾
燥して乾燥製品を得る方法が提供されている。この方法
で得た血漿または血清は、本来淡黄色をしており、例え
ば血漿粉は代用卵白として有効利用できるものである。
しかし、従来、この方法を比較的大規模な血液処理装置
で行うと、血漿または血清の淡黄色がしばしば赤色を呈
し、用途上の制約を受けるといった問題が生じている。
ところで、本発明に先立って、出願人は血液または血漿
等の血液成分からそれらの水溶性(易溶解性)と熱凝固
性の物性を低下せずに殺菌された乾燥製品を得る方法を
提案した(特開昭54−20875号)。
この方法は、血液または遠心分離機等によって分離され
た各血液成分を低温乾燥し、含水率30重量%以下の乾
燥品とし、それらの乾燥品をそれぞれの含水率に対応し
て80〜160℃の温度に加熱、殺菌するものである。
この方法による製造工程には製品化直前に殺菌工程を有
しているが、この殺菌工程前、すなわち乾燥品までの段
階で多量の微生物が含まれてしまうと、殺菌条件を苛酷
にせざるを得ず、水溶性や熱凝固性の優れた性質を損な
うことなく効果的に殺菌を行うことが困難となる。従っ
て、製品製造において、採血から乾燥に至る間での微生
物の増殖を抑えることが肝要である。そのためには微生
物増殖の最も大きな原因と考えられる血液処理装置の配
管、ポンプ、冷却用熱交換器、貯槽等の内部の作業終了
後の洗浄の不完全さをできるだけ避けなければならな
い。
ところが、屠畜場における作業は比較的に短時間で行わ
れる場合が多く、これに伴い採血装置から乾燥機前まで
の製造ラインの運転時間も短くなり、そのため血液処理
装置は、洗浄後から翌日の作業開始までの長い時間使用
されず放置されている状態である。従って、洗浄が不充
分で血液血漿あるいは血球等の残留があると、管路内等
に著しい微生物の増殖が起こり、ついには装置内に悪臭
が発生するようなことも起こり得る。
また、採血後の血液は短時間で凝固しやすく、これが血
糊となり貯槽、配管、ポンプ、冷却用熱交換器の内部に
付着するので、血液処理装置の洗浄を充分に行うことが
むずかしい。
なお、従来は通常採血(套管)ナイフから抗凝固剤とし
てクエン酸ナトリウム等の液を一定の比率で供給するこ
とにより血液の凝固を防止しているが、採血流量が一定
でないため、血液と抗凝固剤の比率のアンバランスを生
じ、採血後の血液凝固を完全に阻止することは困難であ
る。また、血液の凝固物は付着性が大であり、貯槽、配
管、ポンプ、熱交換器の内部に一旦付着すると、さらに
その上に凝固物や脂肪の固まり等が付着し、糊状とな
り、洗浄が困難になる。
そして、作業終了後の洗浄が不充分であったりすると、
糊状付着物に粘物質を作る微生物が発生して菌鞘を形成
し、付着物の付着が強固になり、一層洗浄による付着物
の除去が困難になる。
上記状況に対し、洗浄水を装置内に流して洗浄する従来
の定置洗浄法では、貯槽内や配管内部の洗浄はある程度
行えるが、ポンプやプレート式熱交換器の内部の洗浄は
極めて困難である。従って、品質のよい製品を製造する
ために従来は、毎日の作業終了後、ポンプとプレート式
熱交換器の内部は、それらを分解して手作業で洗浄を行
わざるを得ず、この作業のため多大の労力を要してい
る。
上記のように屠畜動物から採血した血液から付加価値の
高い製品を得るいかなる製造方法および装置において
も、血液成分の色、溶解性等の本来の諸物性を損なうこ
となく、しかも有害な微生物やこれら微生物により起こ
される悪臭等が含まれないことが大切である。
本発明者らは、上記従来の欠点を改善すべく鋭意研究を
重ねたところ、下記のような知見を得るに至った。
すなわち、血液から分離した血漿や血清が本来の淡黄色
にならず、しばしば赤色を呈するのは、第1図に示すよ
うに、従来の血液処理装置において貯槽1に血液を槽頂
部から流入すると、流入配管2の開口部2aから槽底部
または液面までの落下距離(流入落差)が大きいため、
血液が槽内で底部または液面と衝突する際、血液中の血
球の細胞膜が破壊されるといういわゆる溶血を生じ、そ
の結果ヘモグロビンが流出して血漿や血清が赤色に着色
されてしまうことが判明した。
また、洗浄対象となる装置の内部に洗浄液とともに気体
を混入して流入させることにより装置を分解することな
く効果的な洗浄が行えることが判明し、さらに貯槽の血
液供給系を特殊な構成にすることにより、従来、血液処
理装置内の各貯槽間ごとに洗浄しなければならなかった
のを、血液輸送系全体を一度に洗浄可能となし得ること
も判明した。
本発明は上記知見に基づいてなされたものである。
すなわち、第1発明は、屠畜動物から採血ナイフで採ら
れた血液に採血直後に抗凝固剤を加えて該血液を採取す
る採血工程と、この採取血液を第1配管を通じて検査貯
槽内に落差零で流入させて貯留し、病畜血液の有無を検
査する検査工程と、検査貯槽内の血液を第2配管で受け
て微生物が増殖しない5℃以下に冷却して第3配管を通
じて血液保冷貯槽内に落差零で流入させて貯留する冷却
工程と、血液保冷貯槽内に貯留された血液を第4配管で
受けて血球と血漿とに分離する血液分離工程と、該血液
分離工程で分離された血球を乾燥し粉砕、殺菌して乾燥
血球を得る血球の製品化工程と、血液分離工程で分離さ
れた血漿を乾燥し粉砕、殺菌して乾燥血漿を得る血漿の
製品化工程と、血液を流す上記配管に洗浄液と圧縮気体
とを同時に流して上記配管の内壁面に付着した血液を除
去する洗浄工程とを具備した構成とした。
また第2発明は、屠畜動物から採血ナイフで採られた血
液に採血直後に抗凝固剤を加える抗凝固剤注入設備と、
抗凝固剤を加えられた血液を第1配管を通じて落差零で
流入させて貯留する検査貯槽と、該検査貯槽で検査され
た血液を第2配管で受けて微生物が増殖しない5℃以下
に冷却する冷却器と、該冷却器で冷却された血液を第3
配管を通じて落差零で流入させて貯留する血液保冷貯槽
と、該血液保冷貯槽内に貯留された血液を第4配管で受
けて血球と血漿とに分離する分離装置と、該分離装置で
分離された血球を乾燥する血球乾燥機と、上記分離装置
で分離された血漿を乾燥する血漿乾燥機と、乾燥された
血球を粉砕する粉砕機と、乾燥された血漿を粉砕する粉
砕機と、乾燥された血球を殺菌する殺菌機と、乾燥され
た血漿を殺菌する殺菌機と、上記配管に洗浄液を流す洗
浄液流入口と、上記配管に圧縮気体を流す気体注入口と
を具備した構成とした。
以下、本発明の一実施例を図面(第2図)を参照して説
明する。
先ず、牛、豚等の屠畜動物3から套管ナイフ4によって
採られた血液は、套管ナイフ4で抗凝固剤タンク(抗凝
固剤注入設備)5から供給された抗凝固剤が混入され、
集血槽6中に導入される。そし、集血槽6に導かれた血
液は、所定流路で配管7中に送られるようになってい
る。この配管7の上流側には、開閉弁8aを有する洗浄
液流入口8と、空気調整バルブ9aを有する空気(気
体)注入口9とが設けられており、この配管7の中ほど
には濾過器10が介装されている。
上記配管7の下流端は、検査貯槽11の下部に接続され
ている。また配管7の下流端近くに配管12が接続され
ている。上記配管7,12の接続部13と検査貯槽11
との間の配管7には、空気調整バルブ14aを有する空
気注入口14が設けられており、配管12の接続部13
の下流側には開閉弁15が介装されている。
また、配管12の上記接続部13と開閉弁15との間に
は、開閉弁16aを有するドレーン管16が接続されて
いる。上記構成において配管7の下流側、配管12の上
流側、接続部13および開閉弁15は、血液供給系17
を構成している。
上記配管12の下流側には、調整バルブ18aを有する
空気注入口18が設けられ、つづいてロータリー型、チ
ューブ型等のポンプ19が介装され、さらに下流には順
次調整バルブ20aを有する空気注入口20および調整
バルブ21aを有する空気注入口21が設けられてい
る。この配管12の下流端は、プレート式等の熱交換器
(冷却器)22の一端に接続され、この熱交換器22の
他端には、配管23が接続されている。
この配管23の開閉弁24を有する下流端は、血液保冷
貯槽25の下部に接続されている。また配管23の下流
端近くに配管26が接続されている。これら配管23,
26の接続部27近傍の下流側には、開閉弁28が介装
され、この開閉弁28と上記接続部27との間には開閉
弁29aを有するドレーン管29が接続されている。上
記構成において、配管23の下流側、配管26の上流
側、接続部27および開閉弁28は、血液供給系30を
構成している。
上記配管26のさらに下流側には、一軸スクリュー型、
ロータリー型等のポンプ31が介装され、このポンプ3
1のさらに下流側には開閉弁32aを有する洗浄液流出
口32が設けられている。この配管26の下流端は、遠
心分離機(分離装置)33に接続され、この遠心分離機
33中に保冷血液を供給するように構成されている。
上記遠心分離機33で分離された血球は、一時血球貯槽
34に貯えられ、つづいてポンプ35を介して血球乾燥
機36に移送されてここで乾燥され、粉砕機37で粉末
化された後さらに殺菌機38に移送されてここで殺菌さ
れ、最後に袋詰機39で袋詰めされて製品となる。
一方、上記遠心分離機33で分離された血漿は、一時血
漿貯槽40に貯えられ、つづいてポンプ41を介して血
漿乾燥機42に移送されてここで乾燥され、粉砕機43
で粉末化された後さらに殺菌機44で殺菌され、最後に
袋詰機45で袋詰されて製品となる。
なお、上記構成において、検査貯槽11および血液保冷
貯槽25の各々の上部には、それぞれ洗浄液供給手段4
6,47の先端に取り付けられているスプレーボール4
6a,47aが挿入されており、各槽内に洗浄液が散布
されるようになっている。
次に上記構成とされた血液製品の製造装置における操作
を説明すると、まず採血を行う前に、洗浄液流入口8の
開閉弁8a、空気注入口9の空気調整バルブ9a、開閉
弁15、空気注入口14の空気調整バルブ14a、ドレ
ーン管16に設置されている開閉弁16aを閉じる。そ
して牛、豚等の屠畜動物3から套管ナイフ4によって採
血を開始するとともに、抗凝固剤タンク5が抗凝固剤を
混入し、集血槽6に血液を導入する。
導入された血液は配管7の中ほどに介装された濾過器1
0によって動物の毛等の異物を取り除かれた後、落差零
で検査貯槽11内に流入される。従って配管7を流通し
てきた血液は、溶血を起こすことなく検査貯槽11内に
貯えることができる。検査貯槽11で病畜血液の混入が
ないことを確かめた上で前記開閉弁15を開ける。この
時には空気注入口18,20,21の調整バルブ18
a,20a,21a、開閉弁28、ドレーン管29の開
閉弁29aは閉じ、配管23の開閉弁24は開かれてい
る。検査貯槽11内の血液は配管12、ポンプ19を介
してプレート式熱交換器22に導かれ、微生物が増殖し
ない温度5℃以下まで冷却された後、配管23を通って
溶血を起こすことなく血液保冷貯槽25に貯えられる。
次いで前記配管23の開閉弁24を閉じ、開閉弁28を
開けて、血液保冷貯槽25内の血液を配管26、ポンプ
31を介して遠心分離機33に供給する。この時洗浄液
流出口32の開閉弁32aは閉じられている。
血液は、遠心分離機33で血球と血漿とに分離されてそ
れぞれ血球貯槽34、血漿貯槽40に貯えられる。ここ
での水分量は血球液が約65%、血漿液が約92%であ
り、微生物が増殖し易い水分量であるため、保冷貯槽2
5と同様5℃以下の温度に保持される。
次いで血球液、血漿液はそれぞれ血球乾燥機36、血漿
乾燥機42で水分含量10%程度になるまで60℃以下
の真空低温乾燥を行い、さらに粉砕機37,43でそれ
ぞれ一定粒度以下に粉砕され、熱変性を起こさない温度
でそれぞれ殺菌機38,44で殺菌されて、袋詰機3
9,45で袋詰されて製品となる。従って、上記構造の
製造装置を用いて血液を製品化した場合、血漿の製品が
赤色を呈することもなく、商品価値を損ねることもな
い。
次に上記構造の血液製品製造装置の洗浄方法を説明す
る。まず検査貯槽11、血液保冷貯槽25の上部に設置
されているスプレーボール46a,47aから水又は温
水を送入して、検査貯槽11、血液保冷貯槽25を簡単
に洗浄し、排水をドレーン管16,29より排出する。
次に開閉弁15,24,28,32aを開け、ドレーン
管16,29の開閉弁16a,29aを閉じ、検査貯槽
11のスプレーボール46aから洗浄水を出して検査貯
槽11に充たし、ポンプ19を起動し、同時に空気注入
口14,18,20,21から圧縮空気を送入する。な
お、配管7を洗浄する場合には洗浄水を洗浄液流入口8
から、圧縮空気を空気送入口9から同時に送入する。す
ると、圧縮空気は流路内の洗浄液を攪拌するとともに、
流路壁に作用して壁面に強く付着している血液を除去す
る。
洗浄水としては、水又は45℃位の温水にPH10以上、
好ましくは0.05〜0.2%位の濃度になるように苛
性ソーダ、炭酸ソーダ等の洗浄剤を加えると若干洗浄時
間は短縮される。
空気量は空気送入個所に関係なく送液量に対して0.3
のvol比以上、好ましくは2〜3倍あればよい。またポ
ンプ19が特殊なロータリー式のポンプの場合は送入圧
縮空気量は空気注入口14でポンプ19の送液量に対し
て0.3〜0.5のvol比で、他の空気注入口18,2
0,21ではポンプ19の送液量に対して2〜3倍のvo
l比で行う。
そして血液保冷貯槽25の底部に若干の洗浄水がたまる
程度になったら血液保冷貯槽25のスプレーボール47
aから若干の洗浄水の供給を開始するとともにポンプ3
1を起動し、洗浄液流出口32から洗浄水を排出させ
る。これにより、これら流路内の空気混入洗浄液は、ポ
ンプ19,31によって配管7の上流側から配管26の
下流側までの主要流路中をいきおいよく流れる。
排水の色度合いから検査貯槽11から遠心分離機33の
直前に至る血液輸送系の内部の洗浄の状態を判断する。
洗浄効果を判断する手段としては、予め走査型分光光度
計等を用い血液の最大吸光波長及び吸光系数と残留血液
濃度の関係を調べておき比色計を用いると便利である。
通常20〜25分程度で洗浄困難な熱交換器22内部も
完全に洗浄できるが、洗浄排液の色との相関をみると洗
浄排水の吸光度が0になってから若干洗浄時間の余裕が
必要とみられる。洗浄時間の設定については、洗浄が困
難な熱交換器の内部やポンプ内部の洗浄状態との関連を
予め調べておき設定する必要がある。
本発明で送入する空気の圧縮圧力は一応内部に空気が導
入できる程度の圧力(1〜5kg/cm2G)があれば十分
で、通常1〜2kg/cm2Gの圧力で行う。また洗浄水の流
速は配管内で1.5m/sec以上で行う。これにより、
内部形状が複雑な装置を含み、しかも距離の長い主要流
路を持つ本製造装置を充分に洗浄し、確実に血液を除去
でき、装置を長い間、不使用状態に放置しても腐敗等の
生じる心配がない。
なお、前述した洗浄を行った後さらに100〜200pp
m程度の次亜塩素酸ソーダの水溶液で本製造装置を洗浄
し殺菌することは衛生上好ましいことである。さらに洗
浄開始時には熱交換器22内部からの脱着物とみられる
血糊状物質が多量に出てきて、ポンプ31のロータ部分
等にからみ付くと洗浄に支障が出る恐れがあるので洗浄
開始の際にはドレーン管29から一時的に洗浄水を排出
した方が好ましい。
なお、上記実施例において、接続部13,27の下流側
に開閉弁15,28を設けるかわりに、上記接続部1
3,27に三方弁を取り付けるようにしてもよい。この
ようにすれば、上流側配管と下流側配管との接続を行う
とともに、血液処理時と洗浄時の流路の切替えを容易、
確実に行うことができる。
また、上記実施例においては、洗浄液流出口32を遠心
分離機の直前に設けたが、血球貯槽34および血漿貯槽
40の後に設けるようにしてもよい。
以上、本発明の洗浄作業を手動で行う場合について説明
したが、空気洗浄水等のバルブ開閉及びポンプの起動停
止をタイマーを含めた順序運転のシーケンス操作回路を
組めば起動ボタン操作一つで自動運転可能となる。
なお、上記説明では、空気注入口(気体注入口)を9,
14,18,20,21と5個所設けて洗浄時に各々か
ら空気を流路内に注入するようにしている。上記空気注
入口18,20,21を設けたのは、ポンプ19,3
1、特にポンプ19がチューブ型等の流路閉塞型のポン
プであった場合、この流路閉塞型のポンプにはこのポン
プの回転によって移動される量しか空気が通過できず、
このポンプの下流への空気の供給が少なくなってしまう
ためで、そのためにこのポンプの上流および下流側に、
特に下流側に空気を補ってやらなければならないからで
ある。従って、ポンプ19,20としてロータリー型、
一軸スクリュー型等の流路開放型のポンプを採用すれ
ば、空気注入口18,20,21は必要なく、最上流側
の空気注入口9および14で充分であり、この空気注入
口9,14からの空気の注入により形成された空気混入
洗浄液により装置の上流から下流に亘って一括して洗浄
を充分に行うことができる。
また、空気注入口14は検査貯槽11内を通って幾分か
の空気が外部へ逃れでてしまうことを考慮し、その分を
補うために設けたものである。しかし検査貯槽11内に
は上方のスプレーボール46aから洗浄液が供給され、
検査貯槽11内に供給された洗浄液は、ポンプ19によ
って順々に流路内に吸い込まれるため、流路内の空気
は、この流れを逆流して検査貯槽11内にさかのぼるこ
とができず、ほとんど外部へ逃れでてくることはない。
従って、上記空気注入口14は強いて設ける必要のない
予備的なものである。
このように、上記製造装置では、ポンプとして流路開放
型のポンプを採用すれば、空気注入口は最上流の空気注
入口9のみで充分であり、この空気注入口9からの空気
の注入により形成された空気混入洗浄液により装置の最
上流から最下流にかけて一括して同時に充分に洗浄を行
うことが可能となる。従って、本発明の血液処理装置に
おいては、ポンプは一軸スクリュー型等の流路開放型ポ
ンプを使用することが望ましい。
以上説明したように、本発明によれば、屠畜動物の採取
血液から血球乾燥粉末や血漿乾燥粉末等の有用な製品を
得る場合において、下記のような優れた利点を得ること
ができる。
貯槽に採血液を落差零にして流入させることによって
衝撃による血球の溶血現象を防止し、血漿製品の品質を
向上させることができる。
採血液を5℃以下の低温に冷却し且つ保冷して貯蔵す
ることにより、貯蔵血液中の微生物の増殖を防止でき
る。
抗凝固剤を採血直後に添加するので、貯槽までの系路
での凝固が防止でき、汚染による微生物の増殖を抑える
ことができる。
空気と洗浄液を併用して設備停止直後に全系路を効率
よく洗浄するので、休止時系路を清浄に保持し微生物の
付着、増殖を防止できる。
上記〜の効果により、最終段階における殺菌工程
は製品の熱変性を起こさない温度で処理できる。
以上およびの効果によって、水溶性(易溶解性)
に優れ、熱凝固性を低下させずに、充分に殺菌され、血
漿製品における赤色呈色現象も発生しない高品質の乾燥
血漿製品を製造することができる。
なお、以下に前述した気体混合洗浄効果について実験例
をあげて記述する。
実験例1 上記実施例の装置の洗浄操作として、検査貯槽11及び
血液保冷貯槽25のスプレーボール46a,47aから
1分間位放水し、貯槽11,25内部の予備洗浄を行い
ドレーン管より洗浄水を排水した。次に開閉弁28を開
け検査貯槽11及び血液保冷貯槽25のスプレーボール
46a,47aから放水しながらポンプ19,31を起
動し、洗浄水を送り、空気注入口14から圧縮空気を
1.5kg/cm2Gの圧力で20Nl/min、空気注入口1
8,20,21から100Nl/minの割合で送入し、
水と空気の混合物で検査貯槽から遠心分離機迄の配管、
ポンプ、貯槽、熱交換器等一連の血液輸送装置の内部の
洗浄を行った。ポンプ19の送易量は50/minに調
整した。洗浄の終了は、排水の吸光度を測定し排水中の
血液濃度がなくなるまで行い終点とした。洗浄に要した
時間は30分であった。洗浄終了後系内の各部を分解点
検した結果、配管、貯槽、ポンプ、熱交換器の内部は完
全に洗浄されていた。
比較例1 実験例1と同様に予備洗浄を行った後圧縮空気を送入し
ないで実験例1と同じ条件で洗浄を行った。洗浄に要し
た時間は80分であった。洗浄終了後系内の各部を分解
点検した結果、ポンプ内部には少量、熱交換器内部には
3〜5mm位の大きさの血糊状の物質が多量付着してお
り、洗浄が不完全であった。
以上の実験例1と比較例1の比較から、本発明の洗浄効
果が完全であり、且つ洗浄に要する時間を短縮できるこ
とが分かる。
実験例2 洗浄水として45℃の温水を用いて実験例1、比較例1
と同じ条件で系内の洗浄を行った。洗浄に要した時間
は、圧縮空気を送入した場合は20分、送入しない場合
が50分であった。
分解点検の結果、圧縮空気を送入した場合は洗浄が完全
であったのに対し送入しない場合は水を用いた場合より
も洗浄状態は良好であるが、ポンプ内部、熱交換器内部
に血糊状物質が多量に付着しており、洗浄は不完全であ
った。
実験例3 洗浄水として0.2%苛性ソーダを用いて実験例1、比
較例1と同じ条件で系内の洗浄を行った。洗浄に要した
時間は、圧縮空気を送入した場合は20分、送入しない
場合は45分であった。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来の血液処理装置の貯槽近傍の構成図、第2
図は本発明の実施例を示す血液製品の製造装置の構成図
である。 3……屠畜動物 4……採血ナイフ(套管ナイフ) 5……抗凝固剤タンク(抗凝固剤注入設備) 7,12,23,26……配管 8……洗浄液流入口 9,14,18,20,21……空気注入口(気体注入
口) 11……検査貯槽 13,27……接続部 15,28……開閉弁 19,31……ポンプ 22……熱交換器(冷却器) 25……血液保冷貯槽 33……遠心分離機(分離装置) 36……血球乾燥機 37,43……粉砕機 38,44……殺菌機 42……血漿乾燥機

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】屠畜動物(3)から採血ナイフ(4)で採られた
    血液に採血直後に抗凝固剤を加えて該血液を採取する採
    血工程と、この採取血液を第1配管(7)を通じて検査貯
    槽(11)内に落差零で流入させて貯留し、病畜血液の有無
    を検査する検査工程と、検査貯槽(11)内の血液を第2配
    管(12)で受けて微生物が増殖しない5℃以下に冷却して
    第3配管(23)を通じて血液保冷貯槽(25)内に落差零で流
    入させて貯留する冷却工程と、血液保冷貯槽(25)内に貯
    留された血液を第4配管(26)で受けて血球と血漿とに分
    離する血液分離工程と、該血液分離工程で分離された血
    球を乾燥し粉砕、殺菌して乾燥血球を得る血球の製品化
    工程と、血液分離工程で分離された血漿を乾燥し粉砕、
    殺菌して乾燥血漿を得る血漿の製品化工程と、血液を流
    す上記配管(7,12,23,26)に洗浄液と圧縮気体とを同時に
    流して上記配管(7,12,23,26)の内壁面に付着した血液を
    除去する洗浄工程とを具備したことを特徴とする動物血
    液を原料とする血液製品の製造方法。
  2. 【請求項2】屠畜動物(3)から採血ナイフ(4)で採られた
    血液に採血直後に抗凝固剤を加える抗凝固剤注入設備
    と、抗凝固剤を加えられた血液を第1配管(7)を通じて
    落差零で流入させて貯留する検査貯槽(11)と、該検査貯
    槽(11)で検査された血液を第2配管(12)で受けて微生物
    が増殖しない5℃以下に冷却する冷却器(22)と、該冷却
    器(22)で冷却された血液を第3配管(23)を通じて落差零
    で流入させて貯留する血液保冷貯槽(25)と、該血液保冷
    貯槽(25)内に貯留された血液を第4配管(26)で受けて血
    球と血漿とに分離する分離装置(33)と、該分離装置(33)
    で分離された血球を乾燥する血球乾燥機(36)と、上記分
    離装置(33)で分離された血漿を乾燥する血漿乾燥機(42)
    と、乾燥された血球を粉砕する粉砕機(37)と、乾燥され
    た血漿を粉砕する粉砕機(43)と、乾燥された血球を殺菌
    する殺菌機(38)と、乾燥された血漿を殺菌する殺菌機(4
    4)と、上記配管(7,12,23,26)に洗浄液を流す洗浄液流入
    口(8)と、上記配管(7,12,23,26)に圧縮気体を流す気体
    注入口(9)とを具備したことを特徴とする動物血液を原
    料とする血液製品の製造装置。
  3. 【請求項3】上流側配管(7,23)が貯槽(11,25)の底部に
    開口され、下流側配管(12,26)が上記上流側配管(7,23)
    の下流端近くに接続されたことを特徴とする特許請求の
    範囲第2項記載の動物血液を原料とする血液製品の製造
    装置。
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