JPH0611405B2 - 耐熱疲労性を有する自動車触媒用金属基体 - Google Patents

耐熱疲労性を有する自動車触媒用金属基体

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JPH0611405B2
JPH0611405B2 JP63255003A JP25500388A JPH0611405B2 JP H0611405 B2 JPH0611405 B2 JP H0611405B2 JP 63255003 A JP63255003 A JP 63255003A JP 25500388 A JP25500388 A JP 25500388A JP H0611405 B2 JPH0611405 B2 JP H0611405B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は自動車触媒用の金属基体に関する。
[従来の技術] 自動車の排気ガス規制が実施されて10年以上経過する
が、現在の排気ガス対策はエンジンの改良と触媒による
排気ガスの浄化によって行われている。排気ガス浄化用
の触媒はコージエライト等のセラミックハニカムの上に
Ptなどの貴金属触媒を担持したγ−アルミナ粉を担持す
る構造のものが主流を占めている。さりながらこれらの
セラミックハニカムは排気抵抗がやや高く、またハニカ
ムの破壊を防止するために外筒との間に挿入する緩衝用
のステンレスメッシュの耐熱性の制約などから、その使
用温度が低くめに制限される等の欠点があった。
これらの欠点を改善するものとして近年ステンレス箔か
らなる金属担体が注目されている。これら金属担体は当
然反応中の高温かつ高速の排気ガスに耐える耐熱性と激
しい加熱・冷却に耐える耐熱疲労性が要求される。第2
図に断面図を示すように一般に金属担体は厚み50μ前後
のステンレス平箔と波型加工したステンレス波箔とを重
ねて円筒形又は楕円柱状に巻き込み、これを耐熱ステン
レス製の外筒3に装入して平箔〜波箔〜外筒間を相互に
ろう付けや抵抗溶接等により接合する。第3図はこれを
模式的に表したもので、斜線8の部分と太線9の部分は
ろう付けされてることを示す。
金属担体が高温・高速の排気ガスに耐えるためには、耐
酸化性の良好なステンレス箔を用い平箔〜波箔〜外筒相
互の接合面積を増すことが有効であるが、それだけでは
激しい加熱・冷却に対しては耐えられない。すなわち自
動車エンジンに装着された金属担体ではエンジン始動か
ら走行開始時にハニカム部が外筒に先行して加熱され、
また長い下り坂では長時間エンジンブレーキの状態が持
続し、この間燃料の供給をカットするタイプのものでは
ハニカムが外筒に先行して冷却され、外筒とハニカム間
に大きな温度差が生じる。しかも加熱時と冷却時では温
度差の正負が入れ変わるためハニカムは外筒に近い部分
で熱疲労破壊を生じ、排気ガスの背圧によりハニカムが
風下方向に飛び出す等の不具合が生じる。
このように金属担体を固く接合した場合の不具合を防止
する先行技術として、ハニカムを機械的に固定する方法
が米国特許4,186,172 号公報、特公昭60-27807号公報等
に開示されている。またハニカムを部分的に接合する方
法が特開昭62-45345号公報および特開昭61-19957号公報
に開示されているが、ハニカムと外筒との接合方法は明
確に記述されておらず、ハニカムの外筒への接合強度と
耐熱疲労性のすくなくとも一方で充分な特性を示すもの
ではない。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は上述した従来技術の欠点に鑑みてなされたもの
で、高温・高速の排気ガス流にも耐え、かつ急速な加熱
・冷却にも耐える耐熱疲労性を有する金属基体を提供す
るものである。
[課題を解決するための手段] この目的を達成するため本発明はハニカムと外筒との間
に温度差が生じた場合でも熱疲労が生じにくい基体の構
成を考案したものであり、第1図は本発明のその一例で
ある。すなわち本発明は平らな金属箔(以下平箔と称す
る)と波型加工した金属箔(以下波箔と称する)を重ね
て巻き込んでなる金属ハニカムとこれらを囲む金属外筒
からなる自動車触媒用金属基体において、ハニカムの少
なくとも中心軸方向両端部は平箔と波箔との接合が最外
周から最内周までなされ、且つ前記両端部では外筒とハ
ニカムとは接合されておらず、残りの部分のハニカムは
前記両端部の最外周から最内周まで接合されている部分
の中側端部から少なくとも5mm以上離れた場所で最外周
が外筒と接合され、且つ中心軸方向断面においては前記
外筒と接合されている部分と上記両端部との間は接合さ
れたハニカム部分を介して接続され、さらに外筒との接
合面で囲まれたハニカムでは中心軸に垂直なハニカム断
面においては、少なくとも接合されていない部分が半径
方向に分布していることを特徴とする耐熱疲労性を有す
る自動車触媒用基体である。
[発明の図面に基く詳細説明] 次に本発明を詳細に説明する。第1図は本発明の金属基
体の中心軸方向の断面を示すものである。一般に金属基
体の排ガスの入側および出側のハニカム両端面は平箔〜
波箔間の接合をせずに使用すると、高速の排気ガスによ
って箔が振動して疲労破壊を生じる。したがってハニカ
ムの両端部付近1,2の波箔と平箔は相互に接合して個
々の振動を防止する必要がある。しかし接合を行った部
分のハニカムはひとつの剛体としてふる舞うため、この
部分の外筒に接する面を外筒3と接合すると、外筒3と
ハニカムの温度差が繰り返し変化する場合にハニカムの
外周部付近で熱疲労破壊を生じる。
このため本発明ではハニカムの最内周から最外周の全層
にわたって接合したハニカム部分(以下完全接合部)は
外筒3と接合しない構造とした。しかしこれだけではハ
ニカムを外筒に固定していないことになるために、使用
中にハニカムが排ガスの風下側に飛び出してくる。した
がってハニカムの完全接合部以外でハニカムと外筒とを
接合することが必要である。
本発明者らはハニカムと外筒との接合部位について種々
検討した結果、耐熱疲労性のうえからハニカムと外筒と
の接合部6は両端部の完全接合部1,2の中側端部から
少なくとも5mm以上離す必要があり(第1図(a) のL1
よびL2)、これによって前記完全接合部1,2と外筒と
の接合部6との間のハニカムの熱疲労破壊を防止できる
こと、またハニカムの外筒への接合強度のうえからハニ
カムと外筒との接合部6と両端部の完全接合部1,2と
の間は中心軸方向断面で見た場合に接合されたハニカム
部分(以下ハニカム接合部)4,5を介して接続されて
いる必要のあることを知見した。
さらにハニカムと外筒の接合面で囲まれたハニカム内部
では、耐熱疲労性のうえから、ハニカムの中心軸と垂直
な断面においては、少くともハニカム非接合部が半径方
向に分布していることが必要であることを知見した。断
面によっては、ハニカム非接合部とハニカム接合部とが
半径方向に分布することとなるが、この場合ハニカム非
接合部は、全断面積の20%以上を占めることが望まし
い。したがって、全断面が全断面積がハニカム非接合部
となる場合も含まれる。すなわち、第1図(b) は(a) の
A1−A1′の部分における中心軸断面を示しており、どの
半径線上にもハニカム非接合部とハニカム接合部も存在
し、この面上の半径方向の熱応力が緩和される。また第
1図(a) のA2−A2′断面は全断面がハニカム非接合部で
あり、この面上の半径方向の熱応力が緩和される。この
断面のほとんど大部分がハニカム接合部となった場合、
この面上の熱応力の緩和は困難となる。
本発明でいう接合とは、ろう付け、抵抗溶接、レーザー
溶接、電子ビーム溶接、アーク溶接等の方法で波箔〜平
箔〜外筒を相互に接合したものをいう。また本来接合す
べきでない部位にろう材やアーク等の一部がまわり込ん
で一部の接点を接合させている場合はここでは接合して
いるとはみなさない。さらに高真空又は低圧水素中でス
テンレス同志を接触させて加熱した場合往々にして生じ
る拡散接合は、ハニカムの接点では接点強度が低いため
ここでいう接合には含めない。また本発明において波箔
の波型は正弦波、台形、矩形等のいずれでもよい。
第4図から第6図は本発明の他の例を示すものである。
ここで1〜7の各部分の意味は夫々第1図のものと同じ
である。これらの接合構造を有するものゝ製造方法はろ
う付けの場合あらかじめ箔を巻き込む前に各ろう付けパ
ターンに従って展開図を画いておき、それらにしたがっ
てろう材のバインダーを塗布し、平箔と波箔を巻き込ん
だ後にろう材を塗布すれば良い。また他の接合方法はい
ずれも箔を巻き込む過程でこれらの展開図に従って接合
すれば良い。
[実施例] 実施例−1 第1図は本発明のひとつの実施態様を示すもので、第1
図(a) は内径100mm 、厚さ1.5mm 、長さ100mm のステン
レス外筒と、厚さ50μの20Cr−5Alのステンレス波箔と
平箔を36巻きして作られたハニカムで構成された金属基
体の中心軸方向断面である。ハニカム部の両端面1,2
の部分は両端部から厚さ10mmまで波箔と平箔が最外周か
ら最内周までろう付けされているが、この部分では、箔
がステンレス製外筒3に接する面は外筒とはろう付けさ
れていない。さらにハニカムと外筒との接合部6は1,
2の中側端部から10mm内方へ離れた(L1およびL2)とこ
ろから中央部に位置している。該接合部6と1,2の間
はハニカム内の平箔と波箔の接合部分(ハニカム接合
部)4,5を介して接続されている。このとき、第1図
(a) の6の上端部又は下端部での中心軸に垂直な断面に
おいては、第1図(b) に示すようにハニカム非接合部と
ハニカム接合部が半径方向に分布し、全断面積に対する
ハニカム非接合部の割合は約31%であった。
第3図は比較例で、第1図のものと同材質、同一サイズ
の金属基体であるが、ハニカム内部8は全体的に波箔と
平箔がろう付けされ、また最外周9は全面にわたって外
筒3とろう付けされた。上記2種の金属基体にPt触媒を
担持させたγ−アルミナ粉を焼き付けたうえ、排気量20
00ccのエンジンに搭載しベンチテストにより800 ℃以上
1分、150 ℃以下1分、合計1サイクル15分の冷熱試験
を繰り返した。
その結果比較例は80サイクル後にハニカムの最外周から
1〜3層目のいずれかのハニカムが全周にわたって破断
し、それより内周のハニカムが排ガスの風下側に約20mm
飛び出していた。一方、本発明(第1図)のものは冷熱
1200サイクル後も何等異常は認められなかった。
実施例−2 第4図は本発明の別の実施態様を示すもので、第1図の
ものと同じ材質と寸法の金属基体の中心軸、および中心
軸に垂直な断面を示す。1,2は外筒と接合されておら
ず且つハニカムの全層の接点が箔を巻き込む段階で抵抗
溶接により接合されている部分で両端面より厚さ14mmで
ある。(100 φ×14)、3はステンレス製外筒、4は
1,2の中心部30φの部分からハニカムとの接合部6へ
接続するハニカム内のろう付け部分、すなわちハニカム
接合部である。この例では6は1,2の中側端部から14
mm(L1,L2)離れたところからハニカム中央部に位置し
ている。第4図(b) は同図(a) のB−B′部分の中心軸
直角断面で、全ハニカム断面積の30%が非接合部であっ
た。
第5図は第4図のものと同材質、同寸法の基体で、更に
細かくハニカム接合部とハニカム非接合部をハニカム内
に分散させて耐熱疲労性を持たせたもので、両端部の完
全接合部1,2は両端面より厚さ8mmで(100 φ×8
)、外筒との接合部6と1,2の中側端部との間隔
L1,L2は7mmである。
第6図と第7図は第1図と同材質、同寸法の金属基体の
中心軸での断面の接合状況を示すもので、1,2は完全
接合部であり外筒と接合されていない部分で両端面より
厚さ10mm(100 φ×10)、4,5は1,2の中心部の
外径70φ、内径35φの部分からハニカムと外筒との接合
部6へ接続するハニカム接合部分で、6は1,2の中側
端部から10mm離れたところから中央部に位置している
(L1,L2=10mm)。これらの場合の4,5の断面は形状
は曲線である。これら3種の金属基体を実施例−1と同
様にしてエンジンベンチによる冷熱試験に供したとこ
ろ、冷熱1200回後も構造上の異常はみられなかった。
[発明の効果] 以上説明したように本発明においては、最外周から最内
周までの全層にわたって接合されているハニカムは外筒
の拘束を受けることなく、ハニカムの温度変化に伴って
自由に膨張収縮し得る。一方外筒に接合されている面に
囲まれるハニカムは少なくとも接合されていない部分が
半径方向に分布しているため、ハニカム内部で熱疲労破
壊を生じることなく外筒とハニカムの接合が維持され、
エンジン排ガスの風圧によってもズレを生じることな
く、はげしい温度変化に対しても長期にわたって耐え得
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による金属基体の断面の接合状況を示す
図で、第2図は従来の金属基体の断面、第3図は第2図
の金属基体の接合状況を示す模式図、第4図〜7図は本
発明による金属基体の断面の接合状況を示す図である。 1,2……ハニカムの両端部、3……外筒、4,5……
ハニカム接合部、6……接合部、7……非接合部。
フロントページの続き (72)発明者 山中 幹雄 神奈川県相模原市淵野辺5―10―1 新日 本製鐵株式会社第2技術研究所内 (72)発明者 石川 泰 神奈川県相模原市淵野辺5―10―1 新日 本製鐵株式会社第2技術研究所内 (72)発明者 田中 隆 神奈川県相模原市淵野辺5―10―1 新日 本製鐵株式会社第2技術研究所内 (72)発明者 左田野 豊 千葉県君津市君津1番地 新日本製鐵株式 会社君津製鐵所内 (72)発明者 松本 伸一 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 高田 登志広 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 柴田 新次 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 青柳 光 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 西沢 良雄 東京都板橋区舟渡4丁目10―1 株式会社 日金総研内 (72)発明者 笠原 昭彦 東京都板橋区舟渡4丁目10―1 株式会社 日金総研内 (56)参考文献 特開 昭63−97235(JP,A) 実開 昭62−194436(JP,U)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平らな金属箔(以下平箔)と波型加工した
    金属箔(以下波箔)を重ねて巻き込んでなる金属ハニカ
    ムとこれらを囲む金属外筒からなる自動車触媒用金属基
    体において、 前記ハニカムの少なくとも中心軸方向両端部は平箔と波
    箔との接合が最外周から最内周までなされ、且つ前記両
    端部では外筒とハニカムとは接合されておらず、残りの
    部分のハニカムは、前記最外周から最内周まで接合され
    ている部分の中側端部から少なくとも5mm以上離れた場
    所で外筒と接合され、且つ中心軸方向断面においては前
    記外筒と接合されている部分と前記両端部の間はハニカ
    ム内の接合されている部分を介して接続され、さらに外
    筒との接合面で囲まれたハニカムでは中心軸に垂直なハ
    ニカム断面においては、少なくとも接合されていない部
    分が半径方向に分布していることを特徴とする耐熱疲労
    性を有する自動車触媒用金属基体。
  2. 【請求項2】外筒と接合されているハニカム断面におけ
    るハニカム非接合部の半径方向分布が全断面積の20%以
    上を占めることを特徴とする請求項1記載の自動車触媒
    用金属基体。
JP63255003A 1988-10-12 1988-10-12 耐熱疲労性を有する自動車触媒用金属基体 Expired - Lifetime JPH0611405B2 (ja)

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