JPH06115295A - 深絞り製品への転写用フィルムの製造方法とこれに使用する基材フィルム - Google Patents

深絞り製品への転写用フィルムの製造方法とこれに使用する基材フィルム

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JPH06115295A
JPH06115295A JP28684992A JP28684992A JPH06115295A JP H06115295 A JPH06115295 A JP H06115295A JP 28684992 A JP28684992 A JP 28684992A JP 28684992 A JP28684992 A JP 28684992A JP H06115295 A JPH06115295 A JP H06115295A
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Kentaro Fujii
憲太郎 藤井
Shiro Okuno
至郎 奥野
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Nissha Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 図柄に歪みがなく、また、フィルムが破れた
り、フィルムに皺が発生したりすることなく、深絞り度
の高い立体形状表面に沿う転写用フィルムを製造するこ
と。 【構成】 成形性を有するフィルム1として無延伸ポリ
エチレンテレフタレート樹脂フィルムを、また、寸法安
定性を有するフィルム2としてポリエチレンテレフタレ
ート樹脂フィルムを用い、フィルム1とフィルム2とを
ウレタン樹脂で仮接着し基材フィルムとする。次に、基
材フィルム上に、剥離層4、図柄層5、接着層6を形成
する。次に、フィルム2をフィルム1から剥離して、剥
離層4、図柄層5および接着層6が形成されたフィルム
1を転写用フィルムとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、特に、深絞り度の高
い複雑な立体形状表面を有する製品へ、図柄を施す際に
用いる、転写用フィルムの製造方法とこれに使用する基
材フィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、家庭用電化製品、自動車内装品、
台所用品、化粧品容器などに使用されるプラスチック製
品や金属部品は、その意匠性の多様化により、立体形状
表面に図柄が施されたものが望まれている。
【0003】こうした中、プラスチック製品や金属部品
の立体形状表面に図柄印刷を施す方法としては、真空プ
レス転写法やインモールド転写法などが一般的に採用さ
れている。真空プレス転写法とは、図2に示すように、
転写用フィルムを成形品に対向させ、転写用フィルムと
成形品間の空気を減圧することにより転写用フィルムを
成形品表面に沿わせると共に、加圧および加熱により転
写層を成形品の表面に転写し図柄を絵付けする方法であ
る。一方、インモールド転写法とは、図3に示すよう
に、転写用フィルムを金型の間にあらかじめ位置決めし
ておき、その後射出成形機により金型内に樹脂を圧入し
て成形と同時に図柄を絵付けする方法である。
【0004】ところで、これらの転写に用いる転写用フ
ィルムは、基材フィルムの片面に剥離層、図柄層および
接着層などを形成して得られる。剥離層、図柄層および
接着層は、図4に示すように、剥離インキ、着色インキ
および接着剤をそれぞれ印刷機で順次印刷し、40℃〜80
℃で乾燥して形成する。さらに、印刷済みのフィルムを
30〜600g/cmの張力をかけて巻き取る。
【0005】したがって、基材フィルムは、図柄印刷加
工時の80℃の加熱と30〜600g/cmの張力とに耐え得る寸
法安定性を有するフィルムが望まれている。また、深絞
り製品への転写用フィルムは、深絞り度の高い複雑な立
体形状表面への転写を目的としているため、破断伸度が
大きく、図柄転写時に破れたり皺になったりしないよう
な、成形性の優れたフィルムが望まれている。
【0006】従来、これらの転写に用いる転写用フィル
ムの基材フィルムとして、特開昭64-45699号公報、特開
平3-253317号公報、特開平3-288699号公報などには、ポ
リエチレンテレフタレ-ト二軸延伸フィルムを用いるこ
とが提案されている。また、特開平3-288700号公報に
は、ポリ塩化ビニル系フィルムを用いることが提案され
ている。
【0007】さらに、実開平4-5358号公報には、性質の
異なるフィルム層からなるラミネート品を用いることが
提案されている。このラミネート品とは、ポリ塩化ビニ
ル系フィルムなどの寸法安定性および成形性を有する樹
脂フィルムと、ポリアミド樹脂フィルムなどの耐熱性お
よび成形性を有する樹脂フィルムとからなる層構成の基
材フィルムのことである。
【発明が解決しようとする課題】
【0008】しかし、上記の基材フィルムを用いた場
合、図柄印刷加工時および図柄転写時にそれぞれ以下に
示すような問題点があった。ポリエチレンテレフタレー
ト二軸延伸フィルムは、強度、耐熱性、表面平滑性、非
汚染性などに優れた性質を有するため、図柄印刷加工時
にフィルムが変形する心配はなく、この種のフィルムと
して汎用されている。しかし、周知のようにポリエチレ
ンテレフタレートは、延伸処理および熱固定処理が施さ
れており、高度に結晶化しているために、破断伸度が小
さい。したがって、深絞り度の高い複雑な立体形状表面
への転写においては、図柄転写時にフィルムが破れた
り、フィルムに皺が発生したりするという問題があっ
た。
【0009】また、ポリ塩化ビニル系フィルムは、可塑
剤の添加によって破断伸度を大きくすることができ、深
絞り度の高い複雑な立体形状表面にも比較的よく沿わせ
ることができる。しかしその半面、耐熱性に難があり図
柄印刷加工時に図柄が歪む危険性がある。
【0010】さらに、ラミネート品は、寸法安定性およ
び成形性を有する樹脂フィルムと、耐熱性および成形性
を有する樹脂フィルムとからなる層構成なので、成形性
についてはポリエチレンテレフタレート二軸延伸フィル
ムよりも優れており、また、耐熱性についてはポリ塩化
ビニル系フィルムよりも優れている。しかし、図柄印刷
加工時における80℃加熱下での乾燥で、フィルムが変形
し、図柄に歪みが生ずる恐れがある。また、図柄転写時
には、寸法安定性を有する樹脂フィルムにより転写フィ
ルムの伸びが抑制され、深絞り度の高い複雑な立体形状
表面へ転写フィルムを沿わせるには限度があった。
【0011】したがって、この発明は以上のような欠点
を取り除き、図柄に歪みがなく、また、フィルムが破れ
たり、フィルムに皺が発生したりすることなく、深絞り
度の高い立体形状表面に沿う転写用フィルムの製造方法
とこれに使用する基材フィルムを提供することを目的と
している。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明は、以上のよう
な目的を達成するために、成形性を有するフィルム1と
寸法安定性を有するフィルム2とを仮接着して得た基材
フィルムのフィルム1上に、少なくとも図柄層5を形成
した後に、フィルム2を剥離する構成にした。また、フ
ィルム1と図柄層5との間に剥離層4が形成された構成
にしてもよい。
【0013】以下図面を参照しながらこの発明の方法に
ついてさらに詳しく説明する。図1は、この発明におい
て、フィルム1からフィルム2を剥離する状態を示す断
面図である。図2は、真空プレス転写法を示す断面図で
ある。図3は、インモールド転写法を示す断面図であ
る。図4は、基材フィルムへの印刷工程を示す断面図で
ある。1は成形性を有するフィルム、2は寸法安定性を
有するフィルム、3は再剥離接着層、4は剥離層、5は
図柄層、6は接着層をそれぞれ示す。
【0014】フィルム1としては、ポリ塩化ビニル樹脂
フィルム、無延伸ポリエチレンテレフタレート樹脂フィ
ルム、無延伸ポリエステル樹脂フィルム、アクリル樹脂
フィルム、ポリカーボネート樹脂フィルム、ポリスチレ
ン樹脂フィルム、アクリロニトリルブタジエンスチレン
樹脂フィルム、ポリプロピレン樹脂フィルム、ポリウレ
タン樹脂フィルムなどの成形性の優れた樹脂フィルムを
用いる。フィルム1の厚さは、5〜200μm程度が適当で
ある。
【0015】フィルム2としては、ポリエチレンテレフ
タレート樹脂フィルムを用いる。ポリエチレンテレフタ
レート樹脂フィルムは、延伸処理および熱固定処理が施
されており高度に結晶化しているので、150℃加熱下で
も変形の少ない耐熱性を有する。また、ポリエチレンテ
レフタレート樹脂フィルムは、引っ張り弾性係数が400k
g/mm2であり、寸法安定性が優れている。また、シリコ
ンなどの離型処理を行った離型紙を用いてもよい。フィ
ルム2の厚さは、5〜200μm程度が適当である。
【0016】フィルム1とフィルム2とを仮接着させる
ためには、たとえば、図1に示すように、再剥離接着層
3を設ければよい。再剥離接着層3としては、ポリエス
テル・ウレタンなどの樹脂を用いるとよい。また、再剥
離接着層3を介さずにフィルム1とフィルム2とを重ね
合わせて、熱ロールで加圧および加熱することにより、
フィルム1とフィルム2とを再剥離可能な程度に熱圧着
させてもよい。さらに、フィルム2の上に、溶融樹脂を
押し出しコーティングしてフィルム1を形成し、フィル
ム1とフィルム2とが仮接着された基材フィルムを得る
こともできる。なお、溶融樹脂とは、フィルム1として
上記した樹脂を、加熱により軟化させたものである。
【0017】また、図柄転写後、製品表面に転写層のみ
を残して、フィルム1を剥離する場合と、製品表面にフ
ィルム1を残す場合とがある。フィルム1を剥離する場
合は、図1のように、フィルム2の剥離の際に、再剥離
接着層3がフィルム2とともにフィルム1から剥離され
てもよいし、また、再剥離接着層3がフィルム1側に残
存するようにしてもよい。一方、製品表面にフィルム1
を残す場合は、フィルム1を透かして図柄層5が見える
必要があるので、フィルム1は透明で、かつ、表面が滑
らかであることが望まれる。したがって、図1のよう
に、フィルム2の剥離の際に、再剥離接着層3がフィル
ム2とともにフィルム1から剥離されるように構成する
のが好ましい。
【0018】フィルム1上に、少なくとも図柄層5を形
成する。図柄層5としては、塩化ビニル酢酸ビニル共重
合体・ポリアミド・ポリエステル・ポリアクリル・ポリ
ウレタン・ポリビニルアセタール・ポリエステルウレタ
ン・塩化ゴムなどの熱可塑性樹脂をバインダーとして用
い、適切な色の染顔料を着色材として含有するものを使
用する。図柄層5は、グラビア印刷法・スクリーン印刷
法などの通常の印刷法やロールコーター法あるいは転写
法で形成する。
【0019】また、図柄層5は金属薄膜層であってもよ
い。金属としては特に限定されないが、アルミニウム、
ニッケル、クロム、銅、金などを用いる。金属薄膜層
は、真空蒸着法、イオンプレーティング法あるいはスパ
ッターリング法などで蒸着形成する。また、図柄層5は
一層でもよく、また、多色からなる多層構成でもよく、
さらに、着色層と金属薄膜層との組み合わせからなる多
層構成でもよい。
【0020】図柄層5が接着性を有する場合には、図柄
層5上に接着層6を形成する必要がないが、図柄層5が
接着性を有しない場合には、図柄層5上に接着層6を形
成しておけばよい。転写用フィルムの構成要素として接
着性を有する層を形成しない場合には、成形品表面にあ
らかじめ塗布した接着剤層を介して転写フィルムを接着
させることもできる。
【0021】接着層6としては、成形品の樹脂あるいは
射出樹脂の種類に応じて、適宜選択した材料を用いる。
たとえば、成形品の樹脂あるいは射出樹脂がポリスチレ
ン・アクリロニトリルスチレン共重合体・アクリロニト
リルブタジエンスチレン共重合体・メタクリル酸メチル
・ノリル・ポリカーボネートなどの場合は、アクリル・
スチレン・ポリアミドなどの樹脂を使用すればよい。
【0022】また、成形品の樹脂あるいは射出樹脂がポ
リエチレン・ポリプロピレンなどの場合は、塩素化ポリ
オレフィン・塩素化エチレン酢酸ビニル共重合体・環化
ゴム・クマロンインデンなどの樹脂を使用すればよい。
また、その他の各種成形品の樹脂あるいは射出樹脂の材
質に対応して、飽和ポリエステル樹脂、硝化綿なども使
用することができる。接着層6は、グラビア印刷法・ス
クリーン印刷法などの通常の印刷法やロールコーター法
で形成する。
【0023】また、必要に応じて、フィルム1と図柄層
5との間に剥離層4を形成する。剥離層4としては、ア
クリル系・炭化水素系・塩化オレフィン系などの樹脂、
あるいはパラフィンワックス・合成ワックスなどのワッ
クスを使用する。剥離層4は、グラビア印刷法・スクリ
ーン印刷法などの通常の印刷法やロールコーター法で形
成する。
【0024】フィルム1上に剥離層4、図柄層5および
接着層6などを形成した後に、フィルム2をフィルム1
から剥離し、転写用フィルムとする。この転写用フィル
ムを用いて、真空プレス法あるいはインモールド法によ
り立体形状表面に図柄を転写する。
【0025】
【作用】この発明の製造方法で得られる転写用フィルム
を用いて、真空プレス転写法で図柄を絵付けするには、
まず、転写用フィルムを成形品に対向させ、転写用フィ
ルムと成形品間の空気を減圧することにより、転写用フ
ィルムを成形品表面に沿わせると共に、加圧および加熱
により転写層を成形品の表面に転写し、図柄を絵付けす
る。この場合、寸法安定性を有するフィルム2を剥がし
た後に、転写用フィルムを成形品表面に沿わせるので、
フィルム1の成形性が発揮される。
【0026】また、この発明の製造方法で得られる転写
用フィルムを用いて、インモールド転写法で図柄を絵付
けするには、まず、転写用フィルムを金型内に位置決め
し、固定し、その後射出成形機により金型内に樹脂を圧
入して成形と同時に図柄を絵付けする。この場合、寸法
安定性を有するフィルム2を剥がした後に、成形と図柄
の絵付けを行うので、フィルム1の成形性が発揮され
る。
【0027】さらに、この発明においては、前記した真
空プレス転写法に代えて、成形品に対向させた転写用フ
ィルムの背面から空気を加圧することにより、転写フィ
ルムを成形品表面に沿わせると共に、加熱により転写層
を成形品の表面に転写し図柄を絵付けする圧空プレス転
写法、あるいは、真空プレス転写法と圧空プレス転写法
とを併用した真空圧空プレス転写法を適用することがで
きる。
【0028】
【実施例】無延伸ポリエチレンテレフタレート樹脂フィ
ルムを素材とするフィルム1と、ポリエチレンテレフタ
レート樹脂フィルムを素材とするフィルム2とをウレタ
ン樹脂で仮接着し基材フィルムとする。次に、パラフィ
ンワックス、バインダーにポリウレタンを用いた着色イ
ンキおよびアクリル樹脂を基材フィルム上にグラビア印
刷法で順次印刷し、80℃の乾燥機中で乾燥して、剥離層
4、図柄層5、接着層6を形成する。次に、フィルム2
をフィルム1から剥離して、剥離層4、図柄層5および
接着層6が形成されたフィルム1を転写用フィルムとす
る。
【0029】さらに、この転写用フィルムを用いて、イ
ンモールド法により立体形状表面に図柄を転写する。こ
の方法によると、歪み、亀裂、また皺などのない、綺麗
な図柄が、立体形状表面に施された製品を得ることがで
きた。
【0030】
【発明の効果】この発明の方法で得られた転写用フィル
ムは、図柄印刷加工時には寸法安定性を有するフィルム
2と成形性を有するフィルム1とが仮接着されている。
このため、フィルム2がフィルム1の延びを抑制し、イ
ンキ乾燥時の80℃加熱や、また、印刷時フィルムの巻き
取りによる30〜600g/cm張力によって、基材フィルムが
変形することはない。したがって、図柄に歪みのない転
写用フィルムを得られる。また、図柄転写時にはフィル
ム2がフィルム1から剥れているので、フィルム1の成
形性が100%発揮され、転写用フィルムは破れることな
く、また、皺にならずに深絞り度の高い立体形状表面に
沿う。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明において、フィルム1からフィルム2
を剥離する状態を示す断面図である。
【図2】真空プレス転写法を示す断面図である。
【図3】インモールド転写法を示す断面図である。
【図4】基材フィルムへの印刷工程を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 成形性を有するフィルム 2 寸法安定性を有するフィルム 3 再剥離接着層 4 剥離層 5 図柄層 6 接着層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 成形性を有するフィルム1と寸法安定性
    を有するフィルム2とを仮接着して得た基材フィルムの
    フィルム1上に、少なくとも図柄層5を形成した後に、
    フィルム2を剥離することを特徴とする転写用フィルム
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 フィルム1と図柄層5との間に剥離層4
    を形成したことを特徴とする請求項1に記載の転写用フ
    ィルムの製造方法。
  3. 【請求項3】 成形性を有するフィルム1と寸法安定性
    を有するフィルム2とが仮接着されていることを特徴と
    する基材フィルム。
JP28684992A 1992-09-30 1992-09-30 深絞り製品への転写用フィルムの製造方法とこれに使用する基材フィルム Withdrawn JPH06115295A (ja)

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