JPH06116088A - 薄膜ダイヤモンドの製造方法 - Google Patents
薄膜ダイヤモンドの製造方法Info
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- JPH06116088A JPH06116088A JP26345992A JP26345992A JPH06116088A JP H06116088 A JPH06116088 A JP H06116088A JP 26345992 A JP26345992 A JP 26345992A JP 26345992 A JP26345992 A JP 26345992A JP H06116088 A JPH06116088 A JP H06116088A
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- film diamond
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ダイヤモンド結晶合成時の核発生密度を10
10個/cm2以上にしてより緻密で平坦な薄膜ダイヤモンド
を形成する。 【構成】 アルコールに約27%の水酸化カリウムを混
合した溶液にp型シリコン(100)基板を浸し、異方性
エッチングを行って基板表面にピラミッド形状の凹凸を
形成する。粒子径0.25μmのダイヤモンド粉末を2g
を分散させた100ccのエタノールに該基板を浸して1
時間超音波洗浄を行う。こうすることによって、基板表
面の凹凸部に微小ダイヤモンド粒子が〜109個/cm2程
度残って、核発生密度を大略1010個/cm2に増加でき
る。したがって、この残留微小粒子を核として気相合成
法によって薄膜ダイヤモンドを合成すれば、緻密で平坦
な多結晶薄膜ダイヤモンドを形成できる。
10個/cm2以上にしてより緻密で平坦な薄膜ダイヤモンド
を形成する。 【構成】 アルコールに約27%の水酸化カリウムを混
合した溶液にp型シリコン(100)基板を浸し、異方性
エッチングを行って基板表面にピラミッド形状の凹凸を
形成する。粒子径0.25μmのダイヤモンド粉末を2g
を分散させた100ccのエタノールに該基板を浸して1
時間超音波洗浄を行う。こうすることによって、基板表
面の凹凸部に微小ダイヤモンド粒子が〜109個/cm2程
度残って、核発生密度を大略1010個/cm2に増加でき
る。したがって、この残留微小粒子を核として気相合成
法によって薄膜ダイヤモンドを合成すれば、緻密で平坦
な多結晶薄膜ダイヤモンドを形成できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、多結晶薄膜ダイヤモ
ンドを形成する薄膜ダイヤモンドの製造方法に関する。
ンドを形成する薄膜ダイヤモンドの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】多結晶ダイヤモンドは、あらゆる物質の
中で最も硬く、最も高い熱伝導率,高い電気絶縁性,紫外
から赤外にかけての広い透明性および化学的安定性を有
した得意な物質である。さらに、シリコンやガリウム砒
素等の半導体材料に比べてバンドギャップ,絶縁破壊電
圧およびキャリア移動度の大きい材料として知られてい
る。
中で最も硬く、最も高い熱伝導率,高い電気絶縁性,紫外
から赤外にかけての広い透明性および化学的安定性を有
した得意な物質である。さらに、シリコンやガリウム砒
素等の半導体材料に比べてバンドギャップ,絶縁破壊電
圧およびキャリア移動度の大きい材料として知られてい
る。
【0003】また、薄膜ダイヤモンド気相合成中におけ
る不純物元素添加あるいはダイヤモンドへのイオン注入
により半導体薄膜層を形成することができ、これらの特
徴を利用することによって500℃以上の高温でも機能
する耐高温性デバイスおよび紫外線発光デバイス等従来
では不可能であった電子デバイスを実現できる可能性が
ある。
る不純物元素添加あるいはダイヤモンドへのイオン注入
により半導体薄膜層を形成することができ、これらの特
徴を利用することによって500℃以上の高温でも機能
する耐高温性デバイスおよび紫外線発光デバイス等従来
では不可能であった電子デバイスを実現できる可能性が
ある。
【0004】近年、気相法による異種基体上への多結晶
薄膜ダイヤモンド形成が、熱フィラメントCVD(化学
蒸着)法,マイクロ波プラズマCVD法あるいはDCプラ
ズマジェットCVD法等の種々の方法によって試みられ
ている。
薄膜ダイヤモンド形成が、熱フィラメントCVD(化学
蒸着)法,マイクロ波プラズマCVD法あるいはDCプラ
ズマジェットCVD法等の種々の方法によって試みられ
ている。
【0005】これらの方法による多結晶薄膜ダイヤモン
ド形成においては、メタン(CH4),一酸化炭素(CO),
二酸化炭素(CO2),メタノール(CH3OH),水素(H2)
等の原料ガスの種類、そのガス濃度、ガスの活性化方
法、基板温度、および基板の前処理方法によって、合成
されるダイヤモンドの核発生密度や成長したダイヤモン
ドの粒子径が大きく影響されることが明らかにされつつ
ある。
ド形成においては、メタン(CH4),一酸化炭素(CO),
二酸化炭素(CO2),メタノール(CH3OH),水素(H2)
等の原料ガスの種類、そのガス濃度、ガスの活性化方
法、基板温度、および基板の前処理方法によって、合成
されるダイヤモンドの核発生密度や成長したダイヤモン
ドの粒子径が大きく影響されることが明らかにされつつ
ある。
【0006】さらに、非熱平行状態における基板上での
ダイヤモンド結晶の核発生は、基板材料,基板の表面状
態(基板表面の前処理方法),温度および反応種の過飽和
度に依存しており、多結晶ダイヤモンド薄膜を半導体基
板として応用できる材料とするためには種々解決しなけ
ればならない点がある。例えば、上記ダイヤモンド気相
成長は水素濃度および基板温度が高いCVDによるため
に物理的スパッタと化学的エロージョンが同時に進行
し、付着確率はさらに低下する。したがって、ダイヤモ
ンドの核発生密度の向上が制限されるという説がある。
ダイヤモンド結晶の核発生は、基板材料,基板の表面状
態(基板表面の前処理方法),温度および反応種の過飽和
度に依存しており、多結晶ダイヤモンド薄膜を半導体基
板として応用できる材料とするためには種々解決しなけ
ればならない点がある。例えば、上記ダイヤモンド気相
成長は水素濃度および基板温度が高いCVDによるため
に物理的スパッタと化学的エロージョンが同時に進行
し、付着確率はさらに低下する。したがって、ダイヤモ
ンドの核発生密度の向上が制限されるという説がある。
【0007】ところで、上述のように、非熱平衡状態に
おける基板上でのダイヤモンド結晶の核発生には、基板
の前処理方法,基体種類および基体の表面状態が大きな
要因となっている。そのために、このような種々の条件
を検討して、半導体基板として利用できるような良質な
多結晶薄膜ダイヤモンドを異種基体上に形成する方法が
模索されている。
おける基板上でのダイヤモンド結晶の核発生には、基板
の前処理方法,基体種類および基体の表面状態が大きな
要因となっている。そのために、このような種々の条件
を検討して、半導体基板として利用できるような良質な
多結晶薄膜ダイヤモンドを異種基体上に形成する方法が
模索されている。
【0008】ダイヤモンド結晶の形成方法として、FI
B(集束イオンビーム)法,EBリソグラフィ(電子線描画
装置)法およびドライエッチング法等を用いて、基板上
に50オングストローム〜5000オングストロームの
深さおよび幅を有する凹部を形成して、薄膜ダイヤモン
ドを合成する方法が示されている(特開平1−2032
93号公報)。この方法は基板の凹凸からダイヤモンド
結晶を核発生/成長させる方法であり、特に半導体基板
として利用できるような平坦で緻密な薄膜ダイヤモンド
を合成する方法は示されてはいない。
B(集束イオンビーム)法,EBリソグラフィ(電子線描画
装置)法およびドライエッチング法等を用いて、基板上
に50オングストローム〜5000オングストロームの
深さおよび幅を有する凹部を形成して、薄膜ダイヤモン
ドを合成する方法が示されている(特開平1−2032
93号公報)。この方法は基板の凹凸からダイヤモンド
結晶を核発生/成長させる方法であり、特に半導体基板
として利用できるような平坦で緻密な薄膜ダイヤモンド
を合成する方法は示されてはいない。
【0009】さらに、良質なダイヤモンド結晶の合成に
よれば、異種基板上でもガスの種類や基板温度等を制御
することにより、多結晶ではあるが比較的天然ダイヤモ
ンドに近いものができるようになってきた。しかしなが
ら、現時点では合成薄膜の表面の凹凸が大きく、得られ
た多結晶薄膜ダイヤモンドを半導体材料として実用化す
るには至っていない。例えば、マイクロ波プラズマCV
D法の気相合成で形成される多結晶薄膜ダイヤモンドの
表面凹凸は厚さ1μmの薄膜で±0.2μm程度であり、
その膜厚が増加するに連れて表面凹凸も大きくなる傾向
があることが知られている。その解決策としては、核発
生密度を増加させて緻密でできるだけ平坦な薄膜ダイヤ
モンドを形成する必要がある。
よれば、異種基板上でもガスの種類や基板温度等を制御
することにより、多結晶ではあるが比較的天然ダイヤモ
ンドに近いものができるようになってきた。しかしなが
ら、現時点では合成薄膜の表面の凹凸が大きく、得られ
た多結晶薄膜ダイヤモンドを半導体材料として実用化す
るには至っていない。例えば、マイクロ波プラズマCV
D法の気相合成で形成される多結晶薄膜ダイヤモンドの
表面凹凸は厚さ1μmの薄膜で±0.2μm程度であり、
その膜厚が増加するに連れて表面凹凸も大きくなる傾向
があることが知られている。その解決策としては、核発
生密度を増加させて緻密でできるだけ平坦な薄膜ダイヤ
モンドを形成する必要がある。
【0010】基板上のダイヤモンドの核発生密度を向上
させる方法として、例えば鏡面研磨されたシリコン基板
の場合には、ダイヤモンド粉末(平均粒径10μm〜40
μm)を入れたアルコール溶液の中に基板を沈め、超音波
洗浄機にて適当時間振動を与えるという基板前処理を行
うことが通例になっている。こうして、超音波洗浄によ
ってダイヤモンド粉末が基板表面を軽くたたくことによ
って、容易にダイヤモンドの核発生中心を作ることがで
きるのである。
させる方法として、例えば鏡面研磨されたシリコン基板
の場合には、ダイヤモンド粉末(平均粒径10μm〜40
μm)を入れたアルコール溶液の中に基板を沈め、超音波
洗浄機にて適当時間振動を与えるという基板前処理を行
うことが通例になっている。こうして、超音波洗浄によ
ってダイヤモンド粉末が基板表面を軽くたたくことによ
って、容易にダイヤモンドの核発生中心を作ることがで
きるのである。
【0011】その際に、処理前の鏡面研磨された基板は
数nm以下の凹凸に研磨されており、超音波処理によって
この表面に直径が数拾nmであって深さが約10nmの比較
的滑らかな傷が導入される。そして、この微妙な凹凸が
核発生中心となっているという報告がある(湯郷:“ダイ
ヤモンド核生成の周辺"「ニューダイヤモンド」 Vol.7,
No.1, pp7,(1991))。また、上記基板の前処理による核
発生メカニズムは、傷そのものによる表面の凹凸ではな
く基板表面に残留したダイヤモンドの超微小なかけらが
種となってダイヤモンドが成長するという報告もある
(飯島:“電子顕微鏡によるダイヤモンド薄膜初期成長の
観察"「ニューダイヤモンド」Vol.7,No.3,pp9〜13,(1
991))。
数nm以下の凹凸に研磨されており、超音波処理によって
この表面に直径が数拾nmであって深さが約10nmの比較
的滑らかな傷が導入される。そして、この微妙な凹凸が
核発生中心となっているという報告がある(湯郷:“ダイ
ヤモンド核生成の周辺"「ニューダイヤモンド」 Vol.7,
No.1, pp7,(1991))。また、上記基板の前処理による核
発生メカニズムは、傷そのものによる表面の凹凸ではな
く基板表面に残留したダイヤモンドの超微小なかけらが
種となってダイヤモンドが成長するという報告もある
(飯島:“電子顕微鏡によるダイヤモンド薄膜初期成長の
観察"「ニューダイヤモンド」Vol.7,No.3,pp9〜13,(1
991))。
【0012】いずれにしろ、従来の方法による気相合成
で得られるダイヤモンド結晶の核発生密度としては10
7〜108個/cm2程度が得られている。ところが、膜厚が
増加するに連れて、粒子径が大きくなって表面凹凸が増
大する傾向が見られる。
で得られるダイヤモンド結晶の核発生密度としては10
7〜108個/cm2程度が得られている。ところが、膜厚が
増加するに連れて、粒子径が大きくなって表面凹凸が増
大する傾向が見られる。
【0013】また、一方では、選択的にダイヤモンド結
晶の核発生位置を設定することによる結晶粒界の少ない
良質で粒子径の大きい多結晶薄膜ダイヤモンド形成の検
討もなされている。
晶の核発生位置を設定することによる結晶粒界の少ない
良質で粒子径の大きい多結晶薄膜ダイヤモンド形成の検
討もなされている。
【0014】具体的には、シリコン(Si)表面に1.2μ
m×1.2μm角の大きさ,0.2μmの高さ,10μmの間隔
で酸化シリコン(SiO2)層を形成し、その後にダイヤモ
ンド粉末(粒子径40μm)で該基板表面を超音波洗浄機
によって表面傷付け処理を行う。次に、この基板を真空
チャンバ内(〜10-4Torr)に入れて、アルゴンイオン
(Ar+)を30度の角度で基板表面に照射する。そして、
この基板上にプラズマCDV法でダイヤモンドを気相合
成する際に、アルゴンイオンが照射されない酸化シリコ
ン層のエッジ部よりダイヤモンド結晶を選択成長させ、
粒子径が10μm以上のダイヤモンド結晶から成る薄膜
を形成しようとするものである(Jing Sheng MA et al.
“NUCLEATION CONTROL AND SELECTIVE GROWTH OF DIAMO
ND PARTI-CLES FORMED WITH PLASMA CVD"「Journal of
Crystal Growth」99(1990) pp1206〜1210)。
m×1.2μm角の大きさ,0.2μmの高さ,10μmの間隔
で酸化シリコン(SiO2)層を形成し、その後にダイヤモ
ンド粉末(粒子径40μm)で該基板表面を超音波洗浄機
によって表面傷付け処理を行う。次に、この基板を真空
チャンバ内(〜10-4Torr)に入れて、アルゴンイオン
(Ar+)を30度の角度で基板表面に照射する。そして、
この基板上にプラズマCDV法でダイヤモンドを気相合
成する際に、アルゴンイオンが照射されない酸化シリコ
ン層のエッジ部よりダイヤモンド結晶を選択成長させ、
粒子径が10μm以上のダイヤモンド結晶から成る薄膜
を形成しようとするものである(Jing Sheng MA et al.
“NUCLEATION CONTROL AND SELECTIVE GROWTH OF DIAMO
ND PARTI-CLES FORMED WITH PLASMA CVD"「Journal of
Crystal Growth」99(1990) pp1206〜1210)。
【0015】こうして薄膜ダイヤモンドの形成が種々試
みられたことによって、ダイヤモンドの持つ優れた熱伝
導性やワイドバンドギャップを利用した薄膜ダイヤモン
ドの半導体あるいは光学素子への応用が検討されてはい
るが、未だ実用化には至ってはいない。
みられたことによって、ダイヤモンドの持つ優れた熱伝
導性やワイドバンドギャップを利用した薄膜ダイヤモン
ドの半導体あるいは光学素子への応用が検討されてはい
るが、未だ実用化には至ってはいない。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】薄膜ダイヤモンドを各
種のデバイス開発に用いるためには、より緻密で平坦な
薄膜ダイヤモンドを実現する必要がある。その為には、
ダイヤモンド結晶合成時の核発生密度としては1010個
/cm2〜1011個/cm2以上を実現する基板処理や合成方法
の技術の確立が重要となる。また、一方では、容易に結
晶粒界の少ない大きなダイヤモンド結晶からなる高品位
の薄膜ダイヤモンドを実現する技術の確立も重要とな
る。しかしながら、未だ上記2つの技術は確立されては
いないのである。
種のデバイス開発に用いるためには、より緻密で平坦な
薄膜ダイヤモンドを実現する必要がある。その為には、
ダイヤモンド結晶合成時の核発生密度としては1010個
/cm2〜1011個/cm2以上を実現する基板処理や合成方法
の技術の確立が重要となる。また、一方では、容易に結
晶粒界の少ない大きなダイヤモンド結晶からなる高品位
の薄膜ダイヤモンドを実現する技術の確立も重要とな
る。しかしながら、未だ上記2つの技術は確立されては
いないのである。
【0017】そこで、この発明の目的は、ダイヤモンド
結晶合成時における核発生密度を1010個/cm2以上にし
て緻密で平坦な薄膜ダイヤモンドを製造可能な薄膜ダイ
ヤモンドの製造方法、および、結晶粒界の少ない大きな
ダイヤモンド結晶からなる高品位な薄膜ダイヤモンドを
製造可能な薄膜ダイヤモンドの製造方法を提供すること
にある。
結晶合成時における核発生密度を1010個/cm2以上にし
て緻密で平坦な薄膜ダイヤモンドを製造可能な薄膜ダイ
ヤモンドの製造方法、および、結晶粒界の少ない大きな
ダイヤモンド結晶からなる高品位な薄膜ダイヤモンドを
製造可能な薄膜ダイヤモンドの製造方法を提供すること
にある。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、第1の発明の薄膜ダイヤモンドの製造方法は、基板
の表面に微小な凹凸を形成して基板表面積を増加させた
後、この微小な凹凸が形成された基板にダイヤモンド粒
子による表面傷付け前処理を実施し、該基板上に薄膜ダ
イヤモンドを気相合成することを特徴としている。
め、第1の発明の薄膜ダイヤモンドの製造方法は、基板
の表面に微小な凹凸を形成して基板表面積を増加させた
後、この微小な凹凸が形成された基板にダイヤモンド粒
子による表面傷付け前処理を実施し、該基板上に薄膜ダ
イヤモンドを気相合成することを特徴としている。
【0019】また、第2の発明は、第1の発明の薄膜ダ
イヤモンドの製造方法において、上記基板表面に形成さ
れる微小な凹凸は異方性エッチングによって形成され、
その凸部は四面体状を成すことを特徴としている。
イヤモンドの製造方法において、上記基板表面に形成さ
れる微小な凹凸は異方性エッチングによって形成され、
その凸部は四面体状を成すことを特徴としている。
【0020】また、第3の発明は、第2の発明の薄膜ダ
イヤモンドの製造方法において、上記基板表面に形成さ
れた微小な四面体状の凸部の頂部をドライエッチあるい
は機械的研磨によって削り取って台形状の凸部に成した
ことを特徴としている。
イヤモンドの製造方法において、上記基板表面に形成さ
れた微小な四面体状の凸部の頂部をドライエッチあるい
は機械的研磨によって削り取って台形状の凸部に成した
ことを特徴としている。
【0021】また、第4の発明は、第1の発明の薄膜ダ
イヤモンドの製造方法において、上記基板表面に形成さ
れる微小な凹凸は、真空蒸着法あるいはスパッタ蒸着法
等による表面蒸着処理によって島状に成長された金属粒
子で形成することを特徴としている。
イヤモンドの製造方法において、上記基板表面に形成さ
れる微小な凹凸は、真空蒸着法あるいはスパッタ蒸着法
等による表面蒸着処理によって島状に成長された金属粒
子で形成することを特徴としている。
【0022】また、第5の発明の薄膜ダイヤモンドの製
造方法は、シリコン基板表面に酸化膜を形成し、真空蒸
着法やスパッタ蒸着法等による表面蒸着処理によって金
属粒子を島状に成長させた後に下地の酸化膜を選択的エ
ッチングにより除去して上記シリコン基板表面に上記酸
化膜および金属粒子による微小な凹凸を形成することに
よって基板表面積を増加させた後、微細ダイヤモンド粉
末を混濁させたアルコール溶液中で表面傷付け前処理を
実施し、該基板上に薄膜ダイヤモンドを気相合成するこ
とを特徴としている。
造方法は、シリコン基板表面に酸化膜を形成し、真空蒸
着法やスパッタ蒸着法等による表面蒸着処理によって金
属粒子を島状に成長させた後に下地の酸化膜を選択的エ
ッチングにより除去して上記シリコン基板表面に上記酸
化膜および金属粒子による微小な凹凸を形成することに
よって基板表面積を増加させた後、微細ダイヤモンド粉
末を混濁させたアルコール溶液中で表面傷付け前処理を
実施し、該基板上に薄膜ダイヤモンドを気相合成するこ
とを特徴としている。
【0023】また、第6の発明は、第1乃至第5のいず
れか一つの発明の薄膜ダイヤモンドの製造方法におい
て、上記基板表面に形成される微小な凹凸は、上記基板
表面上に形成された保護膜をホトリソグラフィ技術等に
よってパターニングした所定領域内のみに形成すること
を特徴としている。
れか一つの発明の薄膜ダイヤモンドの製造方法におい
て、上記基板表面に形成される微小な凹凸は、上記基板
表面上に形成された保護膜をホトリソグラフィ技術等に
よってパターニングした所定領域内のみに形成すること
を特徴としている。
【0024】また、第7の発明の薄膜ダイヤモンドの製
造方法は、ホトリソグラフィ技術等によって基板表面を
等間隔にパターニングして凹領域を形成してこの凹領域
のみに微小な凹凸を形成した後、この微小な凹凸が形成
された上記凹領域にダイヤモンド粒子による表面傷付け
前処理を実施し、該基板上に薄膜ダイヤモンドを気相合
成することを特徴としている。
造方法は、ホトリソグラフィ技術等によって基板表面を
等間隔にパターニングして凹領域を形成してこの凹領域
のみに微小な凹凸を形成した後、この微小な凹凸が形成
された上記凹領域にダイヤモンド粒子による表面傷付け
前処理を実施し、該基板上に薄膜ダイヤモンドを気相合
成することを特徴としている。
【0025】
【実施例】以下、この発明を実施例により詳細に説明す
る。尚、この発明は、以下の実施例に何等限定されるも
のではない。
る。尚、この発明は、以下の実施例に何等限定されるも
のではない。
【0026】<第1例>本例は、核発生密度を1010個
/cm2以上にして、シリコン基板上に緻密で平坦な多結晶
薄膜ダイヤモンドを形成する方法に関する。
/cm2以上にして、シリコン基板上に緻密で平坦な多結晶
薄膜ダイヤモンドを形成する方法に関する。
【0027】上述のように、基板表面でのダイヤモンド
結晶核発生を高めるためには、ダイヤモンド粒子による
基板前処理時における基板表面でのダイヤモンド粒子の
残留数を増加させることが有効である。発明者等が、通
常のシリコン基板を用いて市販の超音波洗浄機による基
板前処理を行った後の基板表面を原子間力顕微鏡によっ
て観察した結果、直径が数拾オングストローム乃至数百
オングストロームの残留粒子が〜109個/cm2程度存在
することを確認した。この残留粒子数はダイヤモンド成
長初期に観察される成長核密度とよく一致する。
結晶核発生を高めるためには、ダイヤモンド粒子による
基板前処理時における基板表面でのダイヤモンド粒子の
残留数を増加させることが有効である。発明者等が、通
常のシリコン基板を用いて市販の超音波洗浄機による基
板前処理を行った後の基板表面を原子間力顕微鏡によっ
て観察した結果、直径が数拾オングストローム乃至数百
オングストロームの残留粒子が〜109個/cm2程度存在
することを確認した。この残留粒子数はダイヤモンド成
長初期に観察される成長核密度とよく一致する。
【0028】したがって、ダイヤモンド成長時の核発生
密度を更に向上させるためには、基板表面に微小な表面
凹凸を形成して見かけ上の基板表面積を増やして、基板
前処理時のダイヤモンド粒子が残留し易くする。そうす
れば、凹部の成長速度が凸部の成長速度より大きくなる
こと(表面凹部では各側面からダイヤモンド結晶の成長
が始まり、その凹部の底の部分では容易に結晶同士が結
合して薄膜化し易い)を利用することによって、より緻
密で且つ平坦な多結晶薄膜ダイヤモンドが形成可能であ
ると考えられる。
密度を更に向上させるためには、基板表面に微小な表面
凹凸を形成して見かけ上の基板表面積を増やして、基板
前処理時のダイヤモンド粒子が残留し易くする。そうす
れば、凹部の成長速度が凸部の成長速度より大きくなる
こと(表面凹部では各側面からダイヤモンド結晶の成長
が始まり、その凹部の底の部分では容易に結晶同士が結
合して薄膜化し易い)を利用することによって、より緻
密で且つ平坦な多結晶薄膜ダイヤモンドが形成可能であ
ると考えられる。
【0029】[第1実施例]本実施例は、異方性エッチ
ングでシリコン基板表面に微小な表面凹凸を形成するこ
とによって核発生密度を増加して、シリコン基板上に緻
密で平坦な多結晶薄膜ダイヤモンドを形成する方法に関
する。尚、形成した多結晶薄膜ダイヤモンドの形状観察
には高分解能走査型電子顕微鏡を用い、同定には高速反
射電子回折装置を用い、膜質の評価にはラマン分光装置
を用いて行った。
ングでシリコン基板表面に微小な表面凹凸を形成するこ
とによって核発生密度を増加して、シリコン基板上に緻
密で平坦な多結晶薄膜ダイヤモンドを形成する方法に関
する。尚、形成した多結晶薄膜ダイヤモンドの形状観察
には高分解能走査型電子顕微鏡を用い、同定には高速反
射電子回折装置を用い、膜質の評価にはラマン分光装置
を用いて行った。
【0030】p型−シリコン(100)基板の表面を10
%のフッ酸溶液で処理して表面の自然酸化膜を除去した
後、アルコールに約27%の水酸化カリウム(KOH)を
混合した溶液(液温:90℃〜95℃)に浸し、その溶液
を撹拌しながら30分間放置後直ぐに純水の入った容器
に移す。
%のフッ酸溶液で処理して表面の自然酸化膜を除去した
後、アルコールに約27%の水酸化カリウム(KOH)を
混合した溶液(液温:90℃〜95℃)に浸し、その溶液
を撹拌しながら30分間放置後直ぐに純水の入った容器
に移す。
【0031】イソプロピルアルコール(または、アセト
ン)での基板洗浄を超音波洗浄機で5分間行った後、赤
外線ヒータで乾燥する。こうしたシリコン(111)面の
出る異方性エッチング処理によって、約1μm〜2μm程
度のピラミッド形状の凹凸をもつ基板表面が形成され
る。こうすることによって、幾何学的には表面積が見掛
け上31/3倍に増加したことになり、基板前処理用のダ
イヤモンド粒子が平坦なシリコン基板よりも多く残留す
ることが期待できる。
ン)での基板洗浄を超音波洗浄機で5分間行った後、赤
外線ヒータで乾燥する。こうしたシリコン(111)面の
出る異方性エッチング処理によって、約1μm〜2μm程
度のピラミッド形状の凹凸をもつ基板表面が形成され
る。こうすることによって、幾何学的には表面積が見掛
け上31/3倍に増加したことになり、基板前処理用のダ
イヤモンド粒子が平坦なシリコン基板よりも多く残留す
ることが期待できる。
【0032】次に、この基板を粒子径0.25μmのダイ
ヤモンド粉末2gを分散させた100ccのエタノールに
浸し、1時間超音波洗浄処理を行う。その際に、超音波
洗浄機内の水面とダイヤモンド粉末を分散させた液面と
を大略同一面にすることにより、効果的に基板表面に残
留微小粒子を高密度(〜109個/cm2のオーダ)で且つ均
一に埋め込むことができる。
ヤモンド粉末2gを分散させた100ccのエタノールに
浸し、1時間超音波洗浄処理を行う。その際に、超音波
洗浄機内の水面とダイヤモンド粉末を分散させた液面と
を大略同一面にすることにより、効果的に基板表面に残
留微小粒子を高密度(〜109個/cm2のオーダ)で且つ均
一に埋め込むことができる。
【0033】一方、異方性エッチングを施していないp
型−シリコン基板(100)を上記異方性エッチング処理
を実施したp型−シリコン基板の場合と同一のダイヤモ
ンド粉末溶液で同一時間超音波洗浄を行って得たシリコ
ン基板を、リファレンス基板として同一の基板ホルダに
セットする。こうして得られた2種類の基板を用いて、
電子サイクロトン共鳴マイクロ波プラズマCVD法によ
って薄膜ダイヤモンド合成を行った。原料ガスとして水
素−0.5%メタン混合ガスを用い、総流量を200scc
mとし、ガス圧力を9Torrとし、基板温度を800℃と
し、マイクロ波(2.45GHz)パワーを1.5kWとして
合成を行った。合成温度は5時間,10時間および10
0時間の3種類の時間である。勿論基板位置は電子サイ
クロトン共鳴条件を満たす位置で合成を行う。
型−シリコン基板(100)を上記異方性エッチング処理
を実施したp型−シリコン基板の場合と同一のダイヤモ
ンド粉末溶液で同一時間超音波洗浄を行って得たシリコ
ン基板を、リファレンス基板として同一の基板ホルダに
セットする。こうして得られた2種類の基板を用いて、
電子サイクロトン共鳴マイクロ波プラズマCVD法によ
って薄膜ダイヤモンド合成を行った。原料ガスとして水
素−0.5%メタン混合ガスを用い、総流量を200scc
mとし、ガス圧力を9Torrとし、基板温度を800℃と
し、マイクロ波(2.45GHz)パワーを1.5kWとして
合成を行った。合成温度は5時間,10時間および10
0時間の3種類の時間である。勿論基板位置は電子サイ
クロトン共鳴条件を満たす位置で合成を行う。
【0034】こうして得られた各サンプルを高分解能−
電界放出走査型電子顕微鏡で観察した。先ず、成長時間
が5時間の場合には、異方性エッチングを施していない
サンプル(リファレンスサンプル)ではダイヤモンド結
晶粒子の直径は約0.2μm以下であり、核発生密度は〜
8×108個/cm2であり、多結晶ダイヤモンドは連続膜
に至ってはいない。一方、異方性エッチングを施したサ
ンプルでは凹部の部分に緻密な連続膜が形成されてお
り、その部分でのダイヤモンド結晶の粒子径は0.1μm
以下で、見かけ上の核発生密度は〜6×109個/cm2に
相当した。しかしながら、多結晶ダイヤモンドは薄膜と
して連続化していない。
電界放出走査型電子顕微鏡で観察した。先ず、成長時間
が5時間の場合には、異方性エッチングを施していない
サンプル(リファレンスサンプル)ではダイヤモンド結
晶粒子の直径は約0.2μm以下であり、核発生密度は〜
8×108個/cm2であり、多結晶ダイヤモンドは連続膜
に至ってはいない。一方、異方性エッチングを施したサ
ンプルでは凹部の部分に緻密な連続膜が形成されてお
り、その部分でのダイヤモンド結晶の粒子径は0.1μm
以下で、見かけ上の核発生密度は〜6×109個/cm2に
相当した。しかしながら、多結晶ダイヤモンドは薄膜と
して連続化していない。
【0035】成長時間が10時間の場合には、異方性エ
ッチングを施していないリファレンスサンプルでは、ダ
イヤモンド結晶の粒子径は0.2μm〜0.3μmであり、
多結晶ダイヤモンドは部分的に連続膜とは成っていな
い。一方、異方性エッチングを施したサンプルでは、表
面凹部では多結晶ダイヤモンドは連続膜となって形成さ
れており、表面凸部では多結晶ダイヤモンドの連続化は
部分的である。ダイヤモンド結晶の粒子径は0.2μm程
度まで成長していたが、多結晶薄膜ダイヤモンドの表面
凹凸は基板自体の凹凸に比べて著しく小さくなってい
た。
ッチングを施していないリファレンスサンプルでは、ダ
イヤモンド結晶の粒子径は0.2μm〜0.3μmであり、
多結晶ダイヤモンドは部分的に連続膜とは成っていな
い。一方、異方性エッチングを施したサンプルでは、表
面凹部では多結晶ダイヤモンドは連続膜となって形成さ
れており、表面凸部では多結晶ダイヤモンドの連続化は
部分的である。ダイヤモンド結晶の粒子径は0.2μm程
度まで成長していたが、多結晶薄膜ダイヤモンドの表面
凹凸は基板自体の凹凸に比べて著しく小さくなってい
た。
【0036】成長時間が100時間の場合には、異方性
エッチングを施していないリファレンスサンプルでは、
多結晶薄膜ダイヤモンドの表面凹凸は成長時間10時間
のものと比べて大きくなり、膜厚は2μmとなり、その
多結晶薄膜ダイヤモンドの凹凸は±0.35μmにまで大
きくなる。これに対して、異方性エッチングを施したサ
ンプルでは、ダイヤモンド結晶の粒子径は0.2μm前後
であり、多結晶薄膜ダイヤモンドの表面凹凸は±0.1
5μm以下となった。しかしながら、異方性エッチング
を施したサンプルに成膜した多結晶薄膜ダイヤモンドの
平坦性は、マクロ的に見ると基板凹凸の影響を受けて厳
密にはフラットではない。
エッチングを施していないリファレンスサンプルでは、
多結晶薄膜ダイヤモンドの表面凹凸は成長時間10時間
のものと比べて大きくなり、膜厚は2μmとなり、その
多結晶薄膜ダイヤモンドの凹凸は±0.35μmにまで大
きくなる。これに対して、異方性エッチングを施したサ
ンプルでは、ダイヤモンド結晶の粒子径は0.2μm前後
であり、多結晶薄膜ダイヤモンドの表面凹凸は±0.1
5μm以下となった。しかしながら、異方性エッチング
を施したサンプルに成膜した多結晶薄膜ダイヤモンドの
平坦性は、マクロ的に見ると基板凹凸の影響を受けて厳
密にはフラットではない。
【0037】上述のように、上記実施例においては、シ
リコン(100)基板の表面の自然酸化膜を除去し、アル
コールに約27%の水酸化カリウムを混合した液温90
℃〜95℃の溶液に浸して異方性エッチングを行って、
基板表面に約1μm〜2μm程度のピラミッド((111)
面が表面に出ている)形状のテクスチャを形成する。次
に、粒子径0.25μmのダイヤモンド粉末を2gを分散
させた100ccのエタノールに上記基板を浸し、超音波
洗浄機で1時間表面前処理を行う。
リコン(100)基板の表面の自然酸化膜を除去し、アル
コールに約27%の水酸化カリウムを混合した液温90
℃〜95℃の溶液に浸して異方性エッチングを行って、
基板表面に約1μm〜2μm程度のピラミッド((111)
面が表面に出ている)形状のテクスチャを形成する。次
に、粒子径0.25μmのダイヤモンド粉末を2gを分散
させた100ccのエタノールに上記基板を浸し、超音波
洗浄機で1時間表面前処理を行う。
【0038】こうすることによって、基板表面の凹凸部
に微小ダイヤモンド粒子が〜109個/cm2程度残り、表
面が平坦な基板の場合に比べて見掛け上の残留微小ダイ
ヤモンド粒子の密度は増加する。したがって、この残留
微小粒子を核として従来からの気相合成法によって薄膜
合成を実施すれば、緻密で平坦な多結晶薄膜ダイヤモン
ドを形成することができるのである。
に微小ダイヤモンド粒子が〜109個/cm2程度残り、表
面が平坦な基板の場合に比べて見掛け上の残留微小ダイ
ヤモンド粒子の密度は増加する。したがって、この残留
微小粒子を核として従来からの気相合成法によって薄膜
合成を実施すれば、緻密で平坦な多結晶薄膜ダイヤモン
ドを形成することができるのである。
【0039】[第2実施例]本実施例は、上記第1実施
例における基板処理工程の一部を改善して、より緻密で
より平坦な多結晶薄膜ダイヤモンドを形成する方法に関
する。
例における基板処理工程の一部を改善して、より緻密で
より平坦な多結晶薄膜ダイヤモンドを形成する方法に関
する。
【0040】p型−シリコン(100)基板に第1実施例
と同様に異方性エッチングを施す。そして、その表面に
シリコンと同様のドライエッチング速度になるように超
微小粒子(酸化シリコン粒子)を僅かに添加した粘性の低
いポリイミド膜を添布し、ドライエッチングを施す。そ
うすると、このドライエッチングによって、微小四面体
の凸部の頂部がなくなって台形状の凹凸のあるシリコン
基板が形成される。そうした後、ポリイミド膜を除去す
る。
と同様に異方性エッチングを施す。そして、その表面に
シリコンと同様のドライエッチング速度になるように超
微小粒子(酸化シリコン粒子)を僅かに添加した粘性の低
いポリイミド膜を添布し、ドライエッチングを施す。そ
うすると、このドライエッチングによって、微小四面体
の凸部の頂部がなくなって台形状の凹凸のあるシリコン
基板が形成される。そうした後、ポリイミド膜を除去す
る。
【0041】こうして形成したサンプルに対して第1実
施例の場合と同様にダイヤモンド粉末による超音波処理
を行い、ダイヤモンド粉末の残留微粒子が均一に埋め込
まれた基板を形成する。そして、この基板を用いて第1
実施例と同一条件で薄膜ダイヤモンド合成を行う。成長
時間は40時間である。その結果、台形状のテキスチャ
表面に成長した多結晶薄膜ダイヤモンドの粒子径は0.
2μm前後であり、膜厚は約0.8μmであり、表面凹凸
は±0.07μm以下であり緻密かつ平坦な多結晶薄膜ダ
イヤモンドが形成された。
施例の場合と同様にダイヤモンド粉末による超音波処理
を行い、ダイヤモンド粉末の残留微粒子が均一に埋め込
まれた基板を形成する。そして、この基板を用いて第1
実施例と同一条件で薄膜ダイヤモンド合成を行う。成長
時間は40時間である。その結果、台形状のテキスチャ
表面に成長した多結晶薄膜ダイヤモンドの粒子径は0.
2μm前後であり、膜厚は約0.8μmであり、表面凹凸
は±0.07μm以下であり緻密かつ平坦な多結晶薄膜ダ
イヤモンドが形成された。
【0042】このように、本実施例においては、基板表
面に台形状のテキスチャを形成することによって、より
緻密でより平坦な多結晶薄膜ダイヤモンドが形成でき
る。
面に台形状のテキスチャを形成することによって、より
緻密でより平坦な多結晶薄膜ダイヤモンドが形成でき
る。
【0043】[第3実施例]本実施例は、基板の必要な
領域にのみ多結晶薄膜ダイヤモンドを生成する方法に関
する。
領域にのみ多結晶薄膜ダイヤモンドを生成する方法に関
する。
【0044】p型−シリコン(100)基板上にシリコン
酸化膜を0.1μm程度に全面に形成する。該基板上にホ
トレジストでパターニングした後、多結晶薄膜ダイヤモ
ンドを形成しようとする部分を10%フッ酸溶液でエッ
チングしてシリコン酸化膜を除去する。
酸化膜を0.1μm程度に全面に形成する。該基板上にホ
トレジストでパターニングした後、多結晶薄膜ダイヤモ
ンドを形成しようとする部分を10%フッ酸溶液でエッ
チングしてシリコン酸化膜を除去する。
【0045】次に、第1実施例と同様のアルカリ液で異
方性エッチングを施し、基板表面に凹凸を形成する。こ
の基板を粒子径0.25μmのダイヤモンド粉末の入った
アルコール溶液の中で超音波処理を1時間行う。その
後、ホトレジストを除去して薄膜ダイヤモンド形成用の
基板を得る。リファレンスサンプルとして、異方性エッ
チング工程を通さない基板も用意する。
方性エッチングを施し、基板表面に凹凸を形成する。こ
の基板を粒子径0.25μmのダイヤモンド粉末の入った
アルコール溶液の中で超音波処理を1時間行う。その
後、ホトレジストを除去して薄膜ダイヤモンド形成用の
基板を得る。リファレンスサンプルとして、異方性エッ
チング工程を通さない基板も用意する。
【0046】薄膜ダイヤモンドの気相合成は熱フィラメ
ントCVD法によって行った。原料ガスとして水素−
1.0%メタン混合ガスを用い、ガス流量を300sccm
とし、ガス圧力を20Torrとし、フィラメント温度を
約2000℃とし、基板温度を800℃とした。成長時
間は0.5時間と3時間の2つの異なる時間である。
ントCVD法によって行った。原料ガスとして水素−
1.0%メタン混合ガスを用い、ガス流量を300sccm
とし、ガス圧力を20Torrとし、フィラメント温度を
約2000℃とし、基板温度を800℃とした。成長時
間は0.5時間と3時間の2つの異なる時間である。
【0047】その結果、成長時間が0.5時間の場合に
は、異方性エッチングを施したサンプルのダイヤモンド
結晶の粒子径は約0.5μm程度であり、核発生密度は〜
4×108個/cm2であった。これに対して、リファレン
スサンプルのダイヤモンド結晶の粒子径は2μm〜3μm
前後であり、核発生密度は〜2×107個/cm2であっ
た。両サンプルとも連続膜には至ってはいない。
は、異方性エッチングを施したサンプルのダイヤモンド
結晶の粒子径は約0.5μm程度であり、核発生密度は〜
4×108個/cm2であった。これに対して、リファレン
スサンプルのダイヤモンド結晶の粒子径は2μm〜3μm
前後であり、核発生密度は〜2×107個/cm2であっ
た。両サンプルとも連続膜には至ってはいない。
【0048】成長時間が3時間になると、異方性エッチ
ングを施したサンプルでは、ダイヤモンド結晶の粒子径
が0.5μm〜1μm程度で多結晶薄膜ダイヤモンドは膜
厚が約3μmの連続膜となり、表面凹凸は大略±0.3μ
mの範囲内である。一方、リファレンスサンプルは、ダ
イヤモンド結晶の粒子径が4μm〜5μmで、膜厚は約4
μm、表面凹凸は±1.5μmとなる。したがって、異方
性エッチングによる基板処理効果が確認された。尚、両
サンプルとも多結晶薄膜ダイヤモンドに対してパターニ
ングすることが可能である。
ングを施したサンプルでは、ダイヤモンド結晶の粒子径
が0.5μm〜1μm程度で多結晶薄膜ダイヤモンドは膜
厚が約3μmの連続膜となり、表面凹凸は大略±0.3μ
mの範囲内である。一方、リファレンスサンプルは、ダ
イヤモンド結晶の粒子径が4μm〜5μmで、膜厚は約4
μm、表面凹凸は±1.5μmとなる。したがって、異方
性エッチングによる基板処理効果が確認された。尚、両
サンプルとも多結晶薄膜ダイヤモンドに対してパターニ
ングすることが可能である。
【0049】[第4実施例]本実施例は、数nmサイズの
金属粒子を島状に形成させてシリコン基板表面に微小な
表面凹凸を形成することによって核発生密度を増加し
て、シリコン基板上に緻密で平坦な多結晶薄膜ダイヤモ
ンドを形成する方法に関する。尚、形成した多結晶薄膜
ダイヤモンドの緻密性の評価は、合成された薄膜ダイヤ
モンドの表面と基板裏面とに電極を形成しリーク電流が
ないことによって行った。また、上述と同様に、形状観
察には高分解能走査型電子顕微鏡を用い、同定には高速
反射電子回折装置を用い、膜質の評価にはラマン分光装
置を用いて行った。
金属粒子を島状に形成させてシリコン基板表面に微小な
表面凹凸を形成することによって核発生密度を増加し
て、シリコン基板上に緻密で平坦な多結晶薄膜ダイヤモ
ンドを形成する方法に関する。尚、形成した多結晶薄膜
ダイヤモンドの緻密性の評価は、合成された薄膜ダイヤ
モンドの表面と基板裏面とに電極を形成しリーク電流が
ないことによって行った。また、上述と同様に、形状観
察には高分解能走査型電子顕微鏡を用い、同定には高速
反射電子回折装置を用い、膜質の評価にはラマン分光装
置を用いて行った。
【0050】鏡面研磨されたp型−シリコン(100)基
板の表面における自然酸化膜をフッ酸溶液で除去して乾
燥した後、基板をイオンスパッタリング蒸着装置の中に
セットする。その際に、イオンスパッタリング蒸着装置
のターゲットには白金(Pt)−20wt%パラジウム(Pd)
合金を用い、膜厚設定を5nmとしてターゲット金属をス
パッタして基板表面に島状の白金−パラジウム合金粒子
を蒸着した。その結果、粒子径2nm〜5nm(粒子の凹凸
は1nm〜3nm)の島状の白金−パラジウム合金粒子層が
形成された。さらに、この白金−パラジウム合金粒子と
シリコン基板との密着性を向上させるために、空気中で
350℃で30分熱処理した。
板の表面における自然酸化膜をフッ酸溶液で除去して乾
燥した後、基板をイオンスパッタリング蒸着装置の中に
セットする。その際に、イオンスパッタリング蒸着装置
のターゲットには白金(Pt)−20wt%パラジウム(Pd)
合金を用い、膜厚設定を5nmとしてターゲット金属をス
パッタして基板表面に島状の白金−パラジウム合金粒子
を蒸着した。その結果、粒子径2nm〜5nm(粒子の凹凸
は1nm〜3nm)の島状の白金−パラジウム合金粒子層が
形成された。さらに、この白金−パラジウム合金粒子と
シリコン基板との密着性を向上させるために、空気中で
350℃で30分熱処理した。
【0051】次に、この基板を粒子径0.25μm以下の
ダイヤモンド粉末2gを分散させた100ccのエタノー
ル溶液に浸し、1時間超音波洗浄処理を行う。その際
に、超音波洗浄機内の水面とダイヤモンド粉末を分散さ
せた液面とを大略同一面にすることにより、基板表面に
5nm程度の残留ダイヤモンド粒子を高密度(〜1010個/
cm2のオーダ)で且つ均一に埋め込むことができる。
ダイヤモンド粉末2gを分散させた100ccのエタノー
ル溶液に浸し、1時間超音波洗浄処理を行う。その際
に、超音波洗浄機内の水面とダイヤモンド粉末を分散さ
せた液面とを大略同一面にすることにより、基板表面に
5nm程度の残留ダイヤモンド粒子を高密度(〜1010個/
cm2のオーダ)で且つ均一に埋め込むことができる。
【0052】一方、p型−シリコン基板(100)の自然
酸化膜を除去し、上述と同一のダイヤモンド粉末溶液で
同一時間超音波洗浄を行って得たシリコン基板をリファ
レンス基板として用いる。
酸化膜を除去し、上述と同一のダイヤモンド粉末溶液で
同一時間超音波洗浄を行って得たシリコン基板をリファ
レンス基板として用いる。
【0053】このようにして得られた2種類の基板を同
一の基板ホルダにセットして、電子サイクロトン共鳴マ
イクロ波プラズマCVD法によって薄膜ダイヤモンド合
成を行った。原料ガスとしては水素−0.5%メタン混
合ガスを用い、総流量を200sccmとし、ガス圧力を9
Torrとし、基板温度を700℃とし、マイクロ波(2.
45GHz)パワーを1.5kWとして合成を行った。合成
温度は5時間および10時間の2種類の時間である。勿
論基板位置は電子サイクロトン共鳴条件を満たす位置で
合成を行う。
一の基板ホルダにセットして、電子サイクロトン共鳴マ
イクロ波プラズマCVD法によって薄膜ダイヤモンド合
成を行った。原料ガスとしては水素−0.5%メタン混
合ガスを用い、総流量を200sccmとし、ガス圧力を9
Torrとし、基板温度を700℃とし、マイクロ波(2.
45GHz)パワーを1.5kWとして合成を行った。合成
温度は5時間および10時間の2種類の時間である。勿
論基板位置は電子サイクロトン共鳴条件を満たす位置で
合成を行う。
【0054】上述のようにして得られた各サンプルを高
分解能−電界放出走査型電子顕微鏡で観察した。先ず、
成長時間が5時間の場合には、表面蒸着処理によってシ
リコン表面に白金−パラジウム合金粒子の凹凸を形成し
ていないサンプル(リファレンスサンプル)ではダイヤ
モンド結晶粒子の直径は約0.2μm以下であり、核発生
密度は〜8×108個/cm2であり、多結晶ダイヤモンド
は部分的に連続膜には至ってはいない。一方、表面蒸着
処理を施したサンプルでは緻密な連続膜が形成されてお
り、ダイヤモンド結晶の粒子径は0.1μm以下であり、
核発生密度は〜1.5×1010個/cm2に相当した。この
場合、得られた多結晶薄膜ダイヤモンドの膜厚は0.2
μmで、原子間力顕微鏡による多結晶薄膜ダイヤモンド
の表面凹凸測定結果は±0.05μm以下であり、平坦な
ダイヤモンド膜が形成された。
分解能−電界放出走査型電子顕微鏡で観察した。先ず、
成長時間が5時間の場合には、表面蒸着処理によってシ
リコン表面に白金−パラジウム合金粒子の凹凸を形成し
ていないサンプル(リファレンスサンプル)ではダイヤ
モンド結晶粒子の直径は約0.2μm以下であり、核発生
密度は〜8×108個/cm2であり、多結晶ダイヤモンド
は部分的に連続膜には至ってはいない。一方、表面蒸着
処理を施したサンプルでは緻密な連続膜が形成されてお
り、ダイヤモンド結晶の粒子径は0.1μm以下であり、
核発生密度は〜1.5×1010個/cm2に相当した。この
場合、得られた多結晶薄膜ダイヤモンドの膜厚は0.2
μmで、原子間力顕微鏡による多結晶薄膜ダイヤモンド
の表面凹凸測定結果は±0.05μm以下であり、平坦な
ダイヤモンド膜が形成された。
【0055】成長時間が10時間の場合には、表面蒸着
処理を施していないリファレンスサンプルでは、ダイヤ
モンド結晶の粒子径は0.2μm〜0.3μmであり、多結
晶ダイヤモンドは連続膜となっている。一方、表面蒸着
処理を施したサンプルでは、多結晶薄膜ダイヤモンドの
膜厚は0.35μmであり、基板の表面凹部では多結晶ダ
イヤモンドは連続膜となって形成されており、表面凸部
では多結晶ダイヤモンドの連続化は部分的である。ダイ
ヤモンド結晶の粒子径は0.2μm以下であり、多結晶薄
膜ダイヤモンドの表面凹凸は基板自体の凹凸とほとんど
変化していない。
処理を施していないリファレンスサンプルでは、ダイヤ
モンド結晶の粒子径は0.2μm〜0.3μmであり、多結
晶ダイヤモンドは連続膜となっている。一方、表面蒸着
処理を施したサンプルでは、多結晶薄膜ダイヤモンドの
膜厚は0.35μmであり、基板の表面凹部では多結晶ダ
イヤモンドは連続膜となって形成されており、表面凸部
では多結晶ダイヤモンドの連続化は部分的である。ダイ
ヤモンド結晶の粒子径は0.2μm以下であり、多結晶薄
膜ダイヤモンドの表面凹凸は基板自体の凹凸とほとんど
変化していない。
【0056】上述のように、表面蒸着処理を実施するこ
とによって得られた多結晶薄膜ダイヤモンドの緻密さを
測定するために、上記サンプルの両面にアルミニウム
(Al)電極を0.2μm厚で形成し、400℃の窒素ガス
(N2)中で30分アニーリングを施した。こうして、ア
ルミニウム電極(直径2mm)‖薄膜ダイヤモンド‖シリコ
ン基板‖アルミニウム電極(全面)の構造を形成してリー
ク特性を調べた。その結果、上記表面蒸着処理を施した
核発生密度の高いサンプル基板だけが電気的なリークが
起こらない。このことにより、核発生密度を1010個/c
m2のオーダでダイヤモンド結晶を成長させた薄膜は、緻
密なダイヤモンド結晶から成っていることが判明した。
とによって得られた多結晶薄膜ダイヤモンドの緻密さを
測定するために、上記サンプルの両面にアルミニウム
(Al)電極を0.2μm厚で形成し、400℃の窒素ガス
(N2)中で30分アニーリングを施した。こうして、ア
ルミニウム電極(直径2mm)‖薄膜ダイヤモンド‖シリコ
ン基板‖アルミニウム電極(全面)の構造を形成してリー
ク特性を調べた。その結果、上記表面蒸着処理を施した
核発生密度の高いサンプル基板だけが電気的なリークが
起こらない。このことにより、核発生密度を1010個/c
m2のオーダでダイヤモンド結晶を成長させた薄膜は、緻
密なダイヤモンド結晶から成っていることが判明した。
【0057】上述のように、上記実施例においては、シ
リコン(100)基板の表面の自然酸化膜を除去し、スパ
ッタ蒸着法による表面蒸着処理によって白金−パラジウ
ム合金粒子を形成して、基板表面に数nmサイズの凹凸を
形成する。次に、粒子径0.25μmのダイヤモンド粉末
を2gを分散させた100ccのエタノールに上記基板を
浸し、超音波洗浄機で1時間表面前処理を行う。
リコン(100)基板の表面の自然酸化膜を除去し、スパ
ッタ蒸着法による表面蒸着処理によって白金−パラジウ
ム合金粒子を形成して、基板表面に数nmサイズの凹凸を
形成する。次に、粒子径0.25μmのダイヤモンド粉末
を2gを分散させた100ccのエタノールに上記基板を
浸し、超音波洗浄機で1時間表面前処理を行う。
【0058】このように、基板表面の凹凸を数nmサイズ
にすることによって、基板表面の凹凸部に5nm程度の微
小ダイヤモンド粒子を〜1010個/cm2で均一に埋め込む
ことができ、表面が平坦な基板の場合に比べて見掛け上
の残留微小ダイヤモンド粒子の密度は増加する。したが
って、この残留微小粒子を核として従来からの気相合成
法によって薄膜合成を実施すれば、緻密で平坦な多結晶
薄膜ダイヤモンドを形成することができるのである。
にすることによって、基板表面の凹凸部に5nm程度の微
小ダイヤモンド粒子を〜1010個/cm2で均一に埋め込む
ことができ、表面が平坦な基板の場合に比べて見掛け上
の残留微小ダイヤモンド粒子の密度は増加する。したが
って、この残留微小粒子を核として従来からの気相合成
法によって薄膜合成を実施すれば、緻密で平坦な多結晶
薄膜ダイヤモンドを形成することができるのである。
【0059】[第5実施例]上記第4実施例によって多
結晶薄膜ダイヤモンドが形成された基板を割ってその断
面を走査型電子顕微鏡によって観察すると、ダイヤモン
ド膜とシリコン基板との間で部分的に剥離していること
が観察される。本実施例は、このダイヤモンド膜とシリ
コン基板との剥離を無くした実施例である。
結晶薄膜ダイヤモンドが形成された基板を割ってその断
面を走査型電子顕微鏡によって観察すると、ダイヤモン
ド膜とシリコン基板との間で部分的に剥離していること
が観察される。本実施例は、このダイヤモンド膜とシリ
コン基板との剥離を無くした実施例である。
【0060】鏡面研磨されたp型−シリコン(100)基
板の表面における自然酸化膜をフッ酸溶液で除去して乾
燥した後、50nm前後の膜厚を有するシリコン酸化膜を
形成する。そして、第4実施例と同様の表面蒸着処理を
施して、数nmサイズの白金−パラジウム合金粒子を島状
に付着させ、350℃の窒素ガス中で30分熱処理を施
して白金−パラジウム合金粒子とシリコン基板との密着
性を向上させる。その後、フッ酸:水=1:1の溶液で
白金−パラジウム合金粒子をマスキング材として下地の
シリコン酸化膜を除去する。こうして、シリコン基板表
面に50nm程度の微小な表面凹凸を形成する。
板の表面における自然酸化膜をフッ酸溶液で除去して乾
燥した後、50nm前後の膜厚を有するシリコン酸化膜を
形成する。そして、第4実施例と同様の表面蒸着処理を
施して、数nmサイズの白金−パラジウム合金粒子を島状
に付着させ、350℃の窒素ガス中で30分熱処理を施
して白金−パラジウム合金粒子とシリコン基板との密着
性を向上させる。その後、フッ酸:水=1:1の溶液で
白金−パラジウム合金粒子をマスキング材として下地の
シリコン酸化膜を除去する。こうして、シリコン基板表
面に50nm程度の微小な表面凹凸を形成する。
【0061】次に、粒径が250nm以下,100nm以下
および5nmの市販されている3種類のダイヤモンド粉末
を用意し、夫々2gをアルコール100ccの溶液に混濁
したダイヤモンド粉末溶液を作成する。そして、この3
種類のダイヤモンド粉末溶液によって上記基板を第4実
施例と同様の条件で超音波洗浄処理を行って、表面傷付
け前処理を施す。
および5nmの市販されている3種類のダイヤモンド粉末
を用意し、夫々2gをアルコール100ccの溶液に混濁
したダイヤモンド粉末溶液を作成する。そして、この3
種類のダイヤモンド粉末溶液によって上記基板を第4実
施例と同様の条件で超音波洗浄処理を行って、表面傷付
け前処理を施す。
【0062】こうして、3種類のダイヤモンド粉末溶液
によって表面傷付け前処理を施した各基板の表面凹凸を
原子間力顕微鏡によって観察した結果、各基板とも粒子
径が5nm程度の残留ダイヤモンド粒子が付着しているこ
とがわかった。また、残留ダイヤモンド粒子密度は、粒
子径5nmのダイヤモンド粉末溶液によって表面傷付け前
処理された基板において一番大きな値を示し、その値は
約6×1010個/cm2である。さらに、粒子径50nm以下
および100nm以下のダイヤモンド粉末溶液によって表
面傷付け処理された基板においては、残留ダイヤモンド
粒子分布に不均一が見られた。このことは、数拾nmサイ
ズの基板表面凹凸に対して表面傷付け前処理を実施する
ダイヤモンド粉末溶液のダイヤモンド粉末の粒子径とし
て、50nm以下および100nm以下の粒子径は大きすぎ
て残留しにくいものと考えられる。
によって表面傷付け前処理を施した各基板の表面凹凸を
原子間力顕微鏡によって観察した結果、各基板とも粒子
径が5nm程度の残留ダイヤモンド粒子が付着しているこ
とがわかった。また、残留ダイヤモンド粒子密度は、粒
子径5nmのダイヤモンド粉末溶液によって表面傷付け前
処理された基板において一番大きな値を示し、その値は
約6×1010個/cm2である。さらに、粒子径50nm以下
および100nm以下のダイヤモンド粉末溶液によって表
面傷付け処理された基板においては、残留ダイヤモンド
粒子分布に不均一が見られた。このことは、数拾nmサイ
ズの基板表面凹凸に対して表面傷付け前処理を実施する
ダイヤモンド粉末溶液のダイヤモンド粉末の粒子径とし
て、50nm以下および100nm以下の粒子径は大きすぎ
て残留しにくいものと考えられる。
【0063】上述のように高い残留ダイヤモンド粒子密
度を呈した粒子径5nmのダイヤモンド粉末溶液による表
面傷付け前処理された基板を用いて、第4実施例と同一
条件で電子サイクロトン共鳴マイクロ波プラズマCVD
法によって薄膜ダイヤモンド合成を行う。その結果、第
4実施例と大略同じ膜厚を有する多結晶薄膜ダイヤモン
ドが得られる。その際に、多結晶薄膜ダイヤモンドが形
成された基板には電気的なリークは見られない。また、
上記多結晶薄膜ダイヤモンドが形成された基板を割って
断面を走査型電子顕微鏡で観察した結果、シリコン基板
とダイヤンモンド膜との間に剥離は見られない。
度を呈した粒子径5nmのダイヤモンド粉末溶液による表
面傷付け前処理された基板を用いて、第4実施例と同一
条件で電子サイクロトン共鳴マイクロ波プラズマCVD
法によって薄膜ダイヤモンド合成を行う。その結果、第
4実施例と大略同じ膜厚を有する多結晶薄膜ダイヤモン
ドが得られる。その際に、多結晶薄膜ダイヤモンドが形
成された基板には電気的なリークは見られない。また、
上記多結晶薄膜ダイヤモンドが形成された基板を割って
断面を走査型電子顕微鏡で観察した結果、シリコン基板
とダイヤンモンド膜との間に剥離は見られない。
【0064】また、リファレンスサンプルとして、上記
酸化膜形成および表面蒸着処理を実施しない平坦なシリ
コン基板に粒子径5nmのダイヤモンド粉末溶液による表
面傷付け前処理を施したものを用意した。そして、この
リファレンスサンプルの残留ダイヤモンド粒子の密度は
109個/cm2のオーダであり、この基板を用いた合成し
て薄膜ダイヤモンドの核発生密度も同程度である。この
ことから、数拾nmサイズの表面凹凸を有する基板は、粒
子径5nmのダイヤモンド粉末溶液による表面傷付け前処
理を実施することによって残留ダイヤモンド粒子が高い
密度(1010個/cm2)で付着して、緻密で平坦で密着性の
良い多結晶薄膜ダイヤモンドが得られることが明らかに
なった。
酸化膜形成および表面蒸着処理を実施しない平坦なシリ
コン基板に粒子径5nmのダイヤモンド粉末溶液による表
面傷付け前処理を施したものを用意した。そして、この
リファレンスサンプルの残留ダイヤモンド粒子の密度は
109個/cm2のオーダであり、この基板を用いた合成し
て薄膜ダイヤモンドの核発生密度も同程度である。この
ことから、数拾nmサイズの表面凹凸を有する基板は、粒
子径5nmのダイヤモンド粉末溶液による表面傷付け前処
理を実施することによって残留ダイヤモンド粒子が高い
密度(1010個/cm2)で付着して、緻密で平坦で密着性の
良い多結晶薄膜ダイヤモンドが得られることが明らかに
なった。
【0065】このように、本実施例においては、表面蒸
着法によってシリコン基板表面に白金−パラジウム合金
粒子を形成するに先立ってシリコン酸化膜を形成して、
シリコン酸化膜の厚さの分だけ表面凹凸を大きくして5
0nmの表面凹凸を得ることができる。したがって、数nm
の表面凹凸を有するシリコン基板よりもシリコン基板の
見かけの表面積が大きくなり、付着強度の高い結晶薄膜
ダイヤモンドが得られるのである。
着法によってシリコン基板表面に白金−パラジウム合金
粒子を形成するに先立ってシリコン酸化膜を形成して、
シリコン酸化膜の厚さの分だけ表面凹凸を大きくして5
0nmの表面凹凸を得ることができる。したがって、数nm
の表面凹凸を有するシリコン基板よりもシリコン基板の
見かけの表面積が大きくなり、付着強度の高い結晶薄膜
ダイヤモンドが得られるのである。
【0066】[第6実施例]本実施例においては、上記
第4実施例における酸化膜の膜厚依存性について検討す
る。鏡面研磨されたp型−シリコン(100)基板の表面
における自然酸化膜をフッ酸溶液で除去して乾燥した後
に0nm,20nm,50nm,100nm,200nmの膜厚のシリ
コン酸化膜を形成した5種類の基板を用意する。そし
て、白金−パラジウム合金を5nmの設定膜厚で島状に蒸
着した後、白金−パラジウム合金粒子をマスキング材と
して下地のシリコン酸化膜を除去する。
第4実施例における酸化膜の膜厚依存性について検討す
る。鏡面研磨されたp型−シリコン(100)基板の表面
における自然酸化膜をフッ酸溶液で除去して乾燥した後
に0nm,20nm,50nm,100nm,200nmの膜厚のシリ
コン酸化膜を形成した5種類の基板を用意する。そし
て、白金−パラジウム合金を5nmの設定膜厚で島状に蒸
着した後、白金−パラジウム合金粒子をマスキング材と
して下地のシリコン酸化膜を除去する。
【0067】こうして形成された5種類の基板のうち、
膜厚200nmのシリコン酸化膜を形成した基板において
は白金−パラジウム合金粒子のマスキング効果は無く、
予想した表面凹凸は得られない。また、0nm,20nm,5
0nm,100nmの膜厚のシリコン酸化膜を形成した5種
類の基板に対して、粒子径5nmのダイヤモンド粉末溶液
による表面傷付け前処理を施した際に、シリコン酸化膜
厚50nmの基板における残留ダイヤモンド粒子密度が最
も高く、以下シリコン酸化膜厚100nm,20nmの順と
なった。
膜厚200nmのシリコン酸化膜を形成した基板において
は白金−パラジウム合金粒子のマスキング効果は無く、
予想した表面凹凸は得られない。また、0nm,20nm,5
0nm,100nmの膜厚のシリコン酸化膜を形成した5種
類の基板に対して、粒子径5nmのダイヤモンド粉末溶液
による表面傷付け前処理を施した際に、シリコン酸化膜
厚50nmの基板における残留ダイヤモンド粒子密度が最
も高く、以下シリコン酸化膜厚100nm,20nmの順と
なった。
【0068】更に、上記白金−パラジウム合金の設定膜
厚についても検討した。その結果、設定膜厚2nm〜10
nmで島状の成長粒子が形成され、5nm前後の設定膜厚が
最も良好である。尚、上記最適設定膜厚は、基板の材質
および上記表面蒸着法によって蒸着する金属によっても
幾分異なるものと考えられる。 <第2例>本例は、結晶粒界の少ない大きなダイヤモン
ド結晶から成る高品位な多結晶薄膜ダイヤモンドを形成
する方法に関する。
厚についても検討した。その結果、設定膜厚2nm〜10
nmで島状の成長粒子が形成され、5nm前後の設定膜厚が
最も良好である。尚、上記最適設定膜厚は、基板の材質
および上記表面蒸着法によって蒸着する金属によっても
幾分異なるものと考えられる。 <第2例>本例は、結晶粒界の少ない大きなダイヤモン
ド結晶から成る高品位な多結晶薄膜ダイヤモンドを形成
する方法に関する。
【0069】予め、基板表面に微小な凹部を周期的に異
方性エッチングによって形成し、その部分にだけダイヤ
モンド粒子による表面傷付け前処理を実施することによ
って凹部分にだけ残留微小粒子を形成してダイヤモンド
結晶を成長させることができる。こうすれば、凹部に一
つのダイヤモンド結晶だけが選択的に成長することにな
り、これらの結晶が3次元的に成長し続けて隣接する結
晶と接するまで合成して薄膜化する。その際に、基板表
面の2次元的な凹部の間隔を最適化することによって、
表面凹凸が小さくて結晶粒界の少ない高品質な多結晶薄
膜ダイヤモンドを得ることができるのである。以下、具
体的に説明する。
方性エッチングによって形成し、その部分にだけダイヤ
モンド粒子による表面傷付け前処理を実施することによ
って凹部分にだけ残留微小粒子を形成してダイヤモンド
結晶を成長させることができる。こうすれば、凹部に一
つのダイヤモンド結晶だけが選択的に成長することにな
り、これらの結晶が3次元的に成長し続けて隣接する結
晶と接するまで合成して薄膜化する。その際に、基板表
面の2次元的な凹部の間隔を最適化することによって、
表面凹凸が小さくて結晶粒界の少ない高品質な多結晶薄
膜ダイヤモンドを得ることができるのである。以下、具
体的に説明する。
【0070】[第7実施例]p型−シリコン(100)基
板上に膜厚0.1μmのシリコン酸化膜を形成し、その表
面にホトレジストを塗布する。次に、1μm×1μm角の
大きさに且つ5μmの間隔で2次元的にホトレジストを
除去し、10%フッ酸溶液でシリコン酸化膜を取り去っ
てシリコン基板を異方性エッチングする。そして、第3
実施例と同様の超音波処理を行った後にホトレジストを
除去する。
板上に膜厚0.1μmのシリコン酸化膜を形成し、その表
面にホトレジストを塗布する。次に、1μm×1μm角の
大きさに且つ5μmの間隔で2次元的にホトレジストを
除去し、10%フッ酸溶液でシリコン酸化膜を取り去っ
てシリコン基板を異方性エッチングする。そして、第3
実施例と同様の超音波処理を行った後にホトレジストを
除去する。
【0071】その結果、上記凹部にだけ残留微小粒子が
存在し、その他の部分はシリコン酸化膜となる。用途に
よってはシリコン酸化膜を酸で除去してもよい。
存在し、その他の部分はシリコン酸化膜となる。用途に
よってはシリコン酸化膜を酸で除去してもよい。
【0072】ダイヤモンドの気相合成は熱フィラメント
CVD法によって行った。その際の原料ガスは水素−
0.5%メタン混合ガスを用い、ガス流量を300sccm
とし、ガス圧力を30Torrとし、フィラメント温度を
約2000℃とし、基板温度を800℃とした。成長時
間は5時間である。その結果、粒子径が5μmであり、
膜厚が約5μmの多結晶薄膜ダイヤモンドが形成され
た。
CVD法によって行った。その際の原料ガスは水素−
0.5%メタン混合ガスを用い、ガス流量を300sccm
とし、ガス圧力を30Torrとし、フィラメント温度を
約2000℃とし、基板温度を800℃とした。成長時
間は5時間である。その結果、粒子径が5μmであり、
膜厚が約5μmの多結晶薄膜ダイヤモンドが形成され
た。
【0073】その際に、成長初期においては凹部で多数
のダイヤモンド結晶が成長することになるが、ダイヤモ
ンド結晶が数μm以上の大きさになるとダイヤモンド結
晶の中で選択的に一つのダイヤモンド結晶だけが成長す
るようになる。その後、ダイヤモンド結晶を合成し続け
ると隣接するダイヤモンド結晶と接する。こうして、結
晶間の隙間がなくなった時点で合成を停止する。
のダイヤモンド結晶が成長することになるが、ダイヤモ
ンド結晶が数μm以上の大きさになるとダイヤモンド結
晶の中で選択的に一つのダイヤモンド結晶だけが成長す
るようになる。その後、ダイヤモンド結晶を合成し続け
ると隣接するダイヤモンド結晶と接する。こうして、結
晶間の隙間がなくなった時点で合成を停止する。
【0074】こうして得られた薄膜をラマン分光装置に
よってを評価した結果、電子サイクロトン共鳴マイクロ
波プラズマCVD法で成膜したものよりバックグラウン
ドの低い1333cm-1付近に鋭いダイヤモンドのピーク
だけが見られ、膜質の優れた薄膜ダイヤモンドが形成さ
れたことが判明した。
よってを評価した結果、電子サイクロトン共鳴マイクロ
波プラズマCVD法で成膜したものよりバックグラウン
ドの低い1333cm-1付近に鋭いダイヤモンドのピーク
だけが見られ、膜質の優れた薄膜ダイヤモンドが形成さ
れたことが判明した。
【0075】上述のように、上記実施例においては、シ
リコン(100)基板上にシリコン酸化膜を形成し、1μ
m×1μm角の大きさに且つ5μmの間隔で2次元的にシ
リコン酸化膜を取り去って凹状の領域を形成し、その凹
部のシリコン基板を異方性エッチングして基板表面に凹
凸を形成する。そうした後、粒子径0.25μmのダイヤ
モンド粉末を分散させアルコール溶液中で超音波処理を
行って、凹部だけに残留微小粒子を形成させる。
リコン(100)基板上にシリコン酸化膜を形成し、1μ
m×1μm角の大きさに且つ5μmの間隔で2次元的にシ
リコン酸化膜を取り去って凹状の領域を形成し、その凹
部のシリコン基板を異方性エッチングして基板表面に凹
凸を形成する。そうした後、粒子径0.25μmのダイヤ
モンド粉末を分散させアルコール溶液中で超音波処理を
行って、凹部だけに残留微小粒子を形成させる。
【0076】こうすることによって、気相合成による薄
膜ダイヤモンド合成の際に凹部からダイヤモンドが成長
することになり、ダイヤモンド結晶が数μm以上の結晶
に成長すると凹部には選択的に一つのダイヤモンド結晶
だけが成長するようになる。したがって、成長を続ける
とやがて隣接するダイヤモンド結晶と接して結晶粒界の
少ない大きなダイヤモンド結晶からなる高品位な薄膜ダ
イヤモンドが得られるのである。
膜ダイヤモンド合成の際に凹部からダイヤモンドが成長
することになり、ダイヤモンド結晶が数μm以上の結晶
に成長すると凹部には選択的に一つのダイヤモンド結晶
だけが成長するようになる。したがって、成長を続ける
とやがて隣接するダイヤモンド結晶と接して結晶粒界の
少ない大きなダイヤモンド結晶からなる高品位な薄膜ダ
イヤモンドが得られるのである。
【0077】上記第3実施例においては、ホトリソグラ
フィ技術によってパターニングした所定領域内に異方性
エッチングによって微小な表面凹凸を形成している。し
かしながら、この発明における表面凹凸形成方法はこれ
に限定されるものではない。例えば、第4実施例および
第5実施例に示すような金属粒子の表面蒸着処理によっ
て形成してもよい。また、上記第4実施例および第5実
施例においては、スパッタ蒸着法によって基板上に金属
粒子を成長させているが、真空蒸着法や他の方法によっ
て成長させても構わない。
フィ技術によってパターニングした所定領域内に異方性
エッチングによって微小な表面凹凸を形成している。し
かしながら、この発明における表面凹凸形成方法はこれ
に限定されるものではない。例えば、第4実施例および
第5実施例に示すような金属粒子の表面蒸着処理によっ
て形成してもよい。また、上記第4実施例および第5実
施例においては、スパッタ蒸着法によって基板上に金属
粒子を成長させているが、真空蒸着法や他の方法によっ
て成長させても構わない。
【0078】
【発明の効果】以上より明らかなように、第1の発明の
薄膜ダイヤモンドの製造方法は、微小な凹凸を形成した
基板にダイヤモンド粒子による表面傷付け前処理を実施
し、該基板上に薄膜ダイヤモンドを気相合成するように
したので、上記表面傷付け前処理時における残留ダイヤ
モンド微粒子数が増加してダイヤモンド気相合成時の核
発生密度を〜6×109個/cm2に増加できる。したがっ
て、この発明によれば、ダイヤモンド結晶合成時におけ
る核発生密度を大略1010個/cm2にして、より緻密で平
坦な薄膜ダイヤモンドを形成できる。
薄膜ダイヤモンドの製造方法は、微小な凹凸を形成した
基板にダイヤモンド粒子による表面傷付け前処理を実施
し、該基板上に薄膜ダイヤモンドを気相合成するように
したので、上記表面傷付け前処理時における残留ダイヤ
モンド微粒子数が増加してダイヤモンド気相合成時の核
発生密度を〜6×109個/cm2に増加できる。したがっ
て、この発明によれば、ダイヤモンド結晶合成時におけ
る核発生密度を大略1010個/cm2にして、より緻密で平
坦な薄膜ダイヤモンドを形成できる。
【0079】また、第2の発明の薄膜ダイヤモンドの製
造方法は、異方性エッチングによってその凸部が四面体
状を成す微小な凹凸を基板表面に形成するようにしたの
で、ダイヤモンド気相合成時の核発生密度を大略1010
個/cm2程度に増加するための基板表面凹凸を容易に形成
できる。
造方法は、異方性エッチングによってその凸部が四面体
状を成す微小な凹凸を基板表面に形成するようにしたの
で、ダイヤモンド気相合成時の核発生密度を大略1010
個/cm2程度に増加するための基板表面凹凸を容易に形成
できる。
【0080】また、第3の発明の薄膜ダイヤモンドの製
造方法は、上記基板表面に形成された微小な四面体状の
凸部の頂部をドライエッチまたは機械的研磨によって削
り取って台形状の凸部に成したので、さらに平坦な薄膜
ダイヤモンドを形成できる。
造方法は、上記基板表面に形成された微小な四面体状の
凸部の頂部をドライエッチまたは機械的研磨によって削
り取って台形状の凸部に成したので、さらに平坦な薄膜
ダイヤモンドを形成できる。
【0081】また、第4の発明の薄膜ダイヤモンドの製
造方法は、真空蒸着法やスパッタ蒸着法等による表面蒸
着処理によって島状に成長させた金属粒子で基板表面に
微小な凹凸を形成するようにしたので、ダイヤモンド気
相合成時の核発生密度を大略1010個/cm2程度に増加す
るための基板表面凹凸を更に微小に形成できる。したが
って、後にダイヤモンド粒子による表面傷付け前処理を
実施した際における残留ダイヤモンド微粒子数が更に増
加し、ダイヤモンド気相合成時の核発生密度を〜1010
個/cm2に増加できる。したがって、この発明によれば、
ダイヤモンド結晶合成時における核発生密度を1010個
/cm2のオーダーにして、更に緻密で平坦な薄膜ダイヤモ
ンドを形成できる。
造方法は、真空蒸着法やスパッタ蒸着法等による表面蒸
着処理によって島状に成長させた金属粒子で基板表面に
微小な凹凸を形成するようにしたので、ダイヤモンド気
相合成時の核発生密度を大略1010個/cm2程度に増加す
るための基板表面凹凸を更に微小に形成できる。したが
って、後にダイヤモンド粒子による表面傷付け前処理を
実施した際における残留ダイヤモンド微粒子数が更に増
加し、ダイヤモンド気相合成時の核発生密度を〜1010
個/cm2に増加できる。したがって、この発明によれば、
ダイヤモンド結晶合成時における核発生密度を1010個
/cm2のオーダーにして、更に緻密で平坦な薄膜ダイヤモ
ンドを形成できる。
【0082】また、第5の発明の薄膜ダイヤモンドの製
造方法は、シリコン基板表面に酸化膜を形成し、真空蒸
着やスパッタ蒸着法等による表面蒸着処理によって金属
粒子を島状に成長させた後に下地の酸化膜を選択的にエ
ッチングにより除去して、上記シリコン基板表面に微小
な凹凸を形成し、微細ダイヤモンド粉末を混濁させたア
ルコール溶液中で表面傷付け前処理を実施し、該基板上
に薄膜ダイヤモンドを気相合成するようにしたので、上
記ダイヤモンド気相合成時の核発生密度を容易に〜10
10個/cm2に増加できると共に、得られた薄膜ダイヤモン
ドとシリコン基板との剥離を防止できる。したがって、
この発明によれば、ダイヤモンド結晶合成時における核
発生密度を〜1010個/cm2にして、より緻密で平坦で密
着性の良い薄膜ダイヤモンドを形成できる。
造方法は、シリコン基板表面に酸化膜を形成し、真空蒸
着やスパッタ蒸着法等による表面蒸着処理によって金属
粒子を島状に成長させた後に下地の酸化膜を選択的にエ
ッチングにより除去して、上記シリコン基板表面に微小
な凹凸を形成し、微細ダイヤモンド粉末を混濁させたア
ルコール溶液中で表面傷付け前処理を実施し、該基板上
に薄膜ダイヤモンドを気相合成するようにしたので、上
記ダイヤモンド気相合成時の核発生密度を容易に〜10
10個/cm2に増加できると共に、得られた薄膜ダイヤモン
ドとシリコン基板との剥離を防止できる。したがって、
この発明によれば、ダイヤモンド結晶合成時における核
発生密度を〜1010個/cm2にして、より緻密で平坦で密
着性の良い薄膜ダイヤモンドを形成できる。
【0083】また、第6の発明の薄膜ダイヤモンドの製
造方法は、上記基板表面上に形成された保護膜にホトリ
ソグラフィ技術等によってパターニングした所定領域内
のみにダイヤモンド気相合成時の核発生密度を大略10
10個/cm2程度に増加するための微小な凹凸を形成するよ
うにしたので、基板の必要な領域にのみ緻密で平坦な薄
膜ダイヤモンドを形成できる。
造方法は、上記基板表面上に形成された保護膜にホトリ
ソグラフィ技術等によってパターニングした所定領域内
のみにダイヤモンド気相合成時の核発生密度を大略10
10個/cm2程度に増加するための微小な凹凸を形成するよ
うにしたので、基板の必要な領域にのみ緻密で平坦な薄
膜ダイヤモンドを形成できる。
【0084】また、第7の発明の薄膜ダイヤモンドの製
造方法は、基板表面を等間隔にホトリソグラフィ技術等
によってパターニングして形成した凹領域のみに微小な
凹凸を形成し、この微小な凹凸が形成された上記凹領域
にダイヤモンド粒子による表面傷付け前処理を実施し、
該基板上に薄膜ダイヤモンドを気相合成するようにした
ので、ダイヤモンド結晶合成時には一つのダイヤモンド
結晶だけが上記凹領域から選択的に成長する。したがっ
て、この発明によれば、結晶粒界の少ない大きなダイヤ
モンド結晶から成る高品位は薄膜ダイヤモンドを形成で
きる。
造方法は、基板表面を等間隔にホトリソグラフィ技術等
によってパターニングして形成した凹領域のみに微小な
凹凸を形成し、この微小な凹凸が形成された上記凹領域
にダイヤモンド粒子による表面傷付け前処理を実施し、
該基板上に薄膜ダイヤモンドを気相合成するようにした
ので、ダイヤモンド結晶合成時には一つのダイヤモンド
結晶だけが上記凹領域から選択的に成長する。したがっ
て、この発明によれば、結晶粒界の少ない大きなダイヤ
モンド結晶から成る高品位は薄膜ダイヤモンドを形成で
きる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木場 正義 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内
Claims (7)
- 【請求項1】 基板の表面に微小な凹凸を形成して基板
表面積を増加させた後、 この微小な凹凸が形成された基板に微細ダイヤモンド粒
子による表面傷付け前処理を実施し、 該基板上に薄膜ダイヤモンドを気相合成することを特徴
とする薄膜ダイヤモンドの製造方法。 - 【請求項2】 請求項1に記載の薄膜ダイヤモンドの製
造方法において、 上記基板表面に形成される微小な凹凸は異方性エッチン
グによって形成され、その凸部は四面体状を成すことを
特徴とする薄膜ダイヤモンドの製造方法。 - 【請求項3】 請求項2に記載の薄膜ダイヤモンドの製
造方法において、 上記基板表面に形成された微小な四面体状の凸部の頂部
をドライエッチあるいは機械的研磨によって削り取り、
台形状の凸部に成したことを特徴とする薄膜ダイヤモン
ドの製造方法。 - 【請求項4】 請求項1に記載の薄膜ダイヤモンドの製
造方法において、 上記基板表面に形成される微小な凹凸は、真空蒸着法や
スパッタ蒸着法等による表面蒸着処理によって島状に成
長された金属粒子で形成することを特徴とする薄膜ダイ
ヤモンドの製造方法。 - 【請求項5】 シリコン基板表面に酸化膜を形成し、 真空蒸着法やスパッタ蒸着法等による表面蒸着処理によ
って金属粒子を島状に成長させた後に下地の酸化膜を選
択的エッチングにより除去して、上記シリコン基板表面
に上記酸化膜および金属粒子による微小な凹凸を形成す
ることによって基板表面積を増加させた後、 微細ダイヤモンド粉末を混濁させたアルコール溶液中で
表面傷付け前処理を実施し、 該基板上に薄膜ダイヤモンドを気相合成することを特徴
とする薄膜ダイヤモンドの製造方法。 - 【請求項6】 請求項1乃至請求項5のいずれか一つに
記載の薄膜ダイヤモンドの製造方法において、 上記基板表面に形成される微小な凹凸は、上記基板表面
上に形成された保護膜をホトリソグラフィ技術等によっ
てパターニングした所定領域内のみに形成することを特
徴とする薄膜ダイヤモンドの製造方法。 - 【請求項7】 ホトリソグラフィ技術等によって基板表
面を等間隔にパターニングして凹領域を形成し、この凹
領域のみに微小な凹凸を形成した後、 この微小な凹凸が形成された上記凹領域にダイヤモンド
粒子による表面傷付け前処理を実施し、 該基板上に薄膜ダイヤモンドを気相合成することを特徴
とする薄膜ダイヤモンドの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26345992A JPH06116088A (ja) | 1992-10-01 | 1992-10-01 | 薄膜ダイヤモンドの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26345992A JPH06116088A (ja) | 1992-10-01 | 1992-10-01 | 薄膜ダイヤモンドの製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06116088A true JPH06116088A (ja) | 1994-04-26 |
Family
ID=17389806
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP26345992A Pending JPH06116088A (ja) | 1992-10-01 | 1992-10-01 | 薄膜ダイヤモンドの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06116088A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0948693A (ja) * | 1995-08-04 | 1997-02-18 | Kobe Steel Ltd | 単結晶ダイヤモンド膜の形成方法 |
| US5851658A (en) * | 1995-07-05 | 1998-12-22 | Ngk Spark Plug Co., Ltd. | Diamond coated article and process for producing thereof |
| JP2002299264A (ja) * | 2001-04-04 | 2002-10-11 | Sony Corp | 多結晶性半導体薄膜の形成方法、及び半導体装置の製造方法 |
| JP2002299238A (ja) * | 2001-04-04 | 2002-10-11 | Sony Corp | 多結晶性半導体薄膜の形成方法、及び半導体装置の製造方法 |
-
1992
- 1992-10-01 JP JP26345992A patent/JPH06116088A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5851658A (en) * | 1995-07-05 | 1998-12-22 | Ngk Spark Plug Co., Ltd. | Diamond coated article and process for producing thereof |
| US5955155A (en) * | 1995-07-05 | 1999-09-21 | Ngk Spark Plug Co., Ltd. | CVD method of depositing a plurality of polycrystalline diamond film layers |
| JPH0948693A (ja) * | 1995-08-04 | 1997-02-18 | Kobe Steel Ltd | 単結晶ダイヤモンド膜の形成方法 |
| JP2002299264A (ja) * | 2001-04-04 | 2002-10-11 | Sony Corp | 多結晶性半導体薄膜の形成方法、及び半導体装置の製造方法 |
| JP2002299238A (ja) * | 2001-04-04 | 2002-10-11 | Sony Corp | 多結晶性半導体薄膜の形成方法、及び半導体装置の製造方法 |
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