JPH06122633A - ストレプトコッカス・ミュータンスに対して免疫活性を有する抗体及びう蝕予防剤 - Google Patents
ストレプトコッカス・ミュータンスに対して免疫活性を有する抗体及びう蝕予防剤Info
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- JPH06122633A JPH06122633A JP29810292A JP29810292A JPH06122633A JP H06122633 A JPH06122633 A JP H06122633A JP 29810292 A JP29810292 A JP 29810292A JP 29810292 A JP29810292 A JP 29810292A JP H06122633 A JPH06122633 A JP H06122633A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 ストレプトコッカス・ミュータンスから得ら
れる歯面への付着作用を有するタンパク質抗原を切断し
た断片であって、該断片がアミノ酸478番(アスパラ
ギン酸)〜1000番(グルタミン)の一部又は全部を
含むポリペプチドを抗原とし、これを哺乳類又は鳥類に
免疫することによって得られた、ストレプトコッカス・
ミュータンスに対して免疫活性を有する抗体。 【効果】 本発明の抗体はう蝕予防効果が高く、この抗
体を有効成分とするう蝕予防剤は優れたう蝕予防効果を
与える上、安全性も非常に高いものである。
れる歯面への付着作用を有するタンパク質抗原を切断し
た断片であって、該断片がアミノ酸478番(アスパラ
ギン酸)〜1000番(グルタミン)の一部又は全部を
含むポリペプチドを抗原とし、これを哺乳類又は鳥類に
免疫することによって得られた、ストレプトコッカス・
ミュータンスに対して免疫活性を有する抗体。 【効果】 本発明の抗体はう蝕予防効果が高く、この抗
体を有効成分とするう蝕予防剤は優れたう蝕予防効果を
与える上、安全性も非常に高いものである。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、う蝕を誘発する病原菌
である口腔連鎖球菌のストレプトコッカス・ミュータン
ス(以下、S.mutansという)に対して免疫活性
を有する抗体及び該抗体を有効成分として含むう蝕予防
剤に関する。
である口腔連鎖球菌のストレプトコッカス・ミュータン
ス(以下、S.mutansという)に対して免疫活性
を有する抗体及び該抗体を有効成分として含むう蝕予防
剤に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ストレ
プトコッカス・ミュータンス・グループ(Strept
ococcusmutans group)は、ヒトや
動物にう蝕を引き起こす細菌であることが知られてい
る。このグループの中で、ヒトのう蝕に深く関与してい
るのは、血清型c型に属するS.mutansである。
S.mutansは、ヒトの歯面上に形成されるペリク
ルに吸着する。ペリクルとは、唾液中のタンパク質等か
らなる歯面上の被膜のことを指す。本菌は、ペリクルへ
の吸着後、グルコシルトランスフェラーゼと呼ばれる菌
体外酵素により合成される多糖によって強固に固着し、
酸で歯のエナメル質の脱灰を引き起こす。
プトコッカス・ミュータンス・グループ(Strept
ococcusmutans group)は、ヒトや
動物にう蝕を引き起こす細菌であることが知られてい
る。このグループの中で、ヒトのう蝕に深く関与してい
るのは、血清型c型に属するS.mutansである。
S.mutansは、ヒトの歯面上に形成されるペリク
ルに吸着する。ペリクルとは、唾液中のタンパク質等か
らなる歯面上の被膜のことを指す。本菌は、ペリクルへ
の吸着後、グルコシルトランスフェラーゼと呼ばれる菌
体外酵素により合成される多糖によって強固に固着し、
酸で歯のエナメル質の脱灰を引き起こす。
【0003】S.mutansがペリクルに吸着する際
に重要な因子は、本菌の表層に存在する分子量約19万
のフィムブリエと呼ばれるタンパク質抗原であり、PA
c、I/II、B,P1,IF等様々な名称で呼ばれる
が、本明細書では、PAc(Protein anti
gen serotype c)と呼ぶ。また、ペリク
ル側の因子としては、唾液中に含まれるS.mutan
sの凝集因子の関与が示唆されている。
に重要な因子は、本菌の表層に存在する分子量約19万
のフィムブリエと呼ばれるタンパク質抗原であり、PA
c、I/II、B,P1,IF等様々な名称で呼ばれる
が、本明細書では、PAc(Protein anti
gen serotype c)と呼ぶ。また、ペリク
ル側の因子としては、唾液中に含まれるS.mutan
sの凝集因子の関与が示唆されている。
【0004】PAcで免疫した動物より得られる抗体に
より、S.mutansの付着が阻止されることは、既
に報告されている。しかし、このような方法で得られる
抗体をう蝕予防剤として利用する際、最も重要なこと
は、PAcのどの部位を認識する抗体が有効抗体となる
かという点である。しかし、この点に関しては、現在ま
で明らかにされていない。
より、S.mutansの付着が阻止されることは、既
に報告されている。しかし、このような方法で得られる
抗体をう蝕予防剤として利用する際、最も重要なこと
は、PAcのどの部位を認識する抗体が有効抗体となる
かという点である。しかし、この点に関しては、現在ま
で明らかにされていない。
【0005】即ち、PAcに対する抗体をう蝕予防抗体
として用いる際、有効な抗体を効率に得ることが必要と
されるが、PAcそのもので免疫した場合、有効性に関
与しない抗体が多量に生成されるという問題点が生ず
る。このことは、有効性、安全性の点からみても好まし
いことではない。
として用いる際、有効な抗体を効率に得ることが必要と
されるが、PAcそのもので免疫した場合、有効性に関
与しない抗体が多量に生成されるという問題点が生ず
る。このことは、有効性、安全性の点からみても好まし
いことではない。
【0006】このため、このような不利のない、よりう
蝕予防効果の高い抗体が望まれる。
蝕予防効果の高い抗体が望まれる。
【0007】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は上記
要望に応えるため鋭意検討を行った結果、PAcを切断
して得られた断片のうち、アミノ酸478番(アスパラ
ギン酸)〜1000番(グルタミン)を含む断片がPA
cの唾液付着領域となることを知見すると共に、この断
片のポリペプチドを抗原とし、これを哺乳類や鳥類に免
疫することによって得られた抗体がS.mutansに
対する免疫活性を特異的に示し、S.mutansの歯
面への付着に対する充分な阻害効果を有し、う蝕予防の
有効成分として非常に優れた効果を与えることを知見
し、本発明をなすに至った。
要望に応えるため鋭意検討を行った結果、PAcを切断
して得られた断片のうち、アミノ酸478番(アスパラ
ギン酸)〜1000番(グルタミン)を含む断片がPA
cの唾液付着領域となることを知見すると共に、この断
片のポリペプチドを抗原とし、これを哺乳類や鳥類に免
疫することによって得られた抗体がS.mutansに
対する免疫活性を特異的に示し、S.mutansの歯
面への付着に対する充分な阻害効果を有し、う蝕予防の
有効成分として非常に優れた効果を与えることを知見
し、本発明をなすに至った。
【0008】従って、本発明は、ストレプトコッカス・
ミュータンスから得られる歯面への付着作用を有するタ
ンパク質抗原を切断した断片であって、該断片がアミノ
酸478番(アスパラギン酸)〜1000番(グルタミ
ン)の一部又は全部を含むポリペプチドを抗原とし、こ
れを哺乳類又は鳥類に免疫することによって得られた、
ストレプトコッカス・ミュータンスに対して免疫活性を
有する抗体、及び、この抗体を有効成分とするう蝕予防
剤を提供する。なお、上記アミノ酸番号はシグナルペプ
チドを含むものである。
ミュータンスから得られる歯面への付着作用を有するタ
ンパク質抗原を切断した断片であって、該断片がアミノ
酸478番(アスパラギン酸)〜1000番(グルタミ
ン)の一部又は全部を含むポリペプチドを抗原とし、こ
れを哺乳類又は鳥類に免疫することによって得られた、
ストレプトコッカス・ミュータンスに対して免疫活性を
有する抗体、及び、この抗体を有効成分とするう蝕予防
剤を提供する。なお、上記アミノ酸番号はシグナルペプ
チドを含むものである。
【0009】以下、本発明につき更に詳しく説明する
と、本発明の抗体は、PAc断片のうちアミノ酸478
番(アスパラギン酸)〜1000番(グルタミン)の一
部又は全部を含むポリペプチドを抗原として哺乳類又は
鳥類を免疫することによって得られる免疫グロブリンか
らなるものである。
と、本発明の抗体は、PAc断片のうちアミノ酸478
番(アスパラギン酸)〜1000番(グルタミン)の一
部又は全部を含むポリペプチドを抗原として哺乳類又は
鳥類を免疫することによって得られる免疫グロブリンか
らなるものである。
【0010】ここで、このようなポリペプチドは、公知
の遺伝子工学的手法を採用してPAcを断片化し、その
発現タンパク質を得る方法によって製造することができ
る。
の遺伝子工学的手法を採用してPAcを断片化し、その
発現タンパク質を得る方法によって製造することができ
る。
【0011】この方法を更に詳しく説明すると、S.m
utansの染色体DNAより、PCR(Polyme
rase chain reaction)法によりP
Ac遺伝子断片を増幅する。PCR法に用いるプライマ
ーDNAは、既に公知であるpac遺伝子の塩基配列を
もとにDNA合成機で適当な長さを合成する。その際、
ベクタープラスミドへのクローニングが容易になるよう
適当な制限酵素認識配列を付加するのが望ましい。
utansの染色体DNAより、PCR(Polyme
rase chain reaction)法によりP
Ac遺伝子断片を増幅する。PCR法に用いるプライマ
ーDNAは、既に公知であるpac遺伝子の塩基配列を
もとにDNA合成機で適当な長さを合成する。その際、
ベクタープラスミドへのクローニングが容易になるよう
適当な制限酵素認識配列を付加するのが望ましい。
【0012】プラスミドベクターとしては、一般に市販
されている発現ベクターを用いることができるが、アフ
ィニィティー精製が可能なよう、あるクロマト担体に選
択的に結合できるタンパク質との融合タンパク質として
発現できるように設計されたものが望ましい。融合させ
るタンパク質の例としては、APTG(p−Amino
phenyl−β−D−thiogalactopyr
anoside)をリガンドとするβ−ガラクトシダー
ゼ、クロラムフェニコールをリガンドとするクロラムフ
ェニコールアセチルトランスフェラーゼ、IgGをリガ
ンドとするprotein−A、マルトースをリガンド
とするマルトース結合タンパク質(MBA)等が挙げら
れる。また、ポリアルギニン付加による陽イオン交換で
の精製、ポリヒスチジン付加によるNi2+金属キレート
精製等も可能である。更に、これら融合させるタンパク
質の上流あるいは下流にプロテアーゼによる切断部位を
コードする配列が挿入されていれば、目的のタンパク質
のみを遊離させることができる。
されている発現ベクターを用いることができるが、アフ
ィニィティー精製が可能なよう、あるクロマト担体に選
択的に結合できるタンパク質との融合タンパク質として
発現できるように設計されたものが望ましい。融合させ
るタンパク質の例としては、APTG(p−Amino
phenyl−β−D−thiogalactopyr
anoside)をリガンドとするβ−ガラクトシダー
ゼ、クロラムフェニコールをリガンドとするクロラムフ
ェニコールアセチルトランスフェラーゼ、IgGをリガ
ンドとするprotein−A、マルトースをリガンド
とするマルトース結合タンパク質(MBA)等が挙げら
れる。また、ポリアルギニン付加による陽イオン交換で
の精製、ポリヒスチジン付加によるNi2+金属キレート
精製等も可能である。更に、これら融合させるタンパク
質の上流あるいは下流にプロテアーゼによる切断部位を
コードする配列が挿入されていれば、目的のタンパク質
のみを遊離させることができる。
【0013】pac遺伝子断片のクローニングは、増幅
した断片及びベクターDNAを適当な制限酵素で切断
し、次いでリガーゼを用いて連結することができる。組
換えDNAの大腸菌への導入は、従来からの方法により
行い、目的のプラスミドであることは、制限酵素による
切断等で確認できる。また、クローニングされた遺伝子
断片を大腸菌で発現させ、PAcに対する抗体を用いた
ウェスタンブロット等で確認すれば、さらに確実であ
る。
した断片及びベクターDNAを適当な制限酵素で切断
し、次いでリガーゼを用いて連結することができる。組
換えDNAの大腸菌への導入は、従来からの方法により
行い、目的のプラスミドであることは、制限酵素による
切断等で確認できる。また、クローニングされた遺伝子
断片を大腸菌で発現させ、PAcに対する抗体を用いた
ウェスタンブロット等で確認すれば、さらに確実であ
る。
【0014】発現させたPAc断片タンパク質の精製
は、ベクターの種類により異なる。また、精製を容易に
する機能の付加されていないベクター系の場合でも、P
Acに対する抗体を用いたアフィニィティークロマトグ
ラフィーが可能である。更に、従来から使用されている
イオン交換クロマトグラフィー、ゲルろ過、塩析等古典
的方法も使用できる。
は、ベクターの種類により異なる。また、精製を容易に
する機能の付加されていないベクター系の場合でも、P
Acに対する抗体を用いたアフィニィティークロマトグ
ラフィーが可能である。更に、従来から使用されている
イオン交換クロマトグラフィー、ゲルろ過、塩析等古典
的方法も使用できる。
【0015】なお、上記の方法は、大腸菌を宿主とした
場合であるが、この他、枯草菌、酵母、動植物等の宿主
−ベクター系も使用できることはいうまでもない。
場合であるが、この他、枯草菌、酵母、動植物等の宿主
−ベクター系も使用できることはいうまでもない。
【0016】また、本発明では、c型のS.mutan
sについて述べたが、g型のS.sobrinusもほ
ぼ同じアミノ酸配列を有する表層タンパク質抗原をも
ち、これも同様な領域が付着部位と予想される。
sについて述べたが、g型のS.sobrinusもほ
ぼ同じアミノ酸配列を有する表層タンパク質抗原をも
ち、これも同様な領域が付着部位と予想される。
【0017】本発明の抗体は、上記ポリペプチドを抗原
とし、これを免疫した哺乳動物(馬、牛、羊、ヤギ等)
又は鳥類、特に家禽(鶏等)の血清、乳、卵、卵黄等よ
り得られるが、この場合免疫方法などは公知の方法を採
用し得る。
とし、これを免疫した哺乳動物(馬、牛、羊、ヤギ等)
又は鳥類、特に家禽(鶏等)の血清、乳、卵、卵黄等よ
り得られるが、この場合免疫方法などは公知の方法を採
用し得る。
【0018】具体的には、哺乳動物への免疫方法として
は、皮下注射、筋肉注射、腹腔内投与等による通常の方
法や点鼻、点眼等の方法によって行うことができる。抗
原の投与量は、所望の抗体価が得られ、かつ免疫動物に
対して悪影響を与えない量を適宜選択すればよい。な
お、必要に応じて例えばフロイント完全アジュバント
(FCA)、フロイント不完全アジュバント(FI
A)、水酸化アルミニウム等のアジュバントを該抗原と
共に併用してもよい。
は、皮下注射、筋肉注射、腹腔内投与等による通常の方
法や点鼻、点眼等の方法によって行うことができる。抗
原の投与量は、所望の抗体価が得られ、かつ免疫動物に
対して悪影響を与えない量を適宜選択すればよい。な
お、必要に応じて例えばフロイント完全アジュバント
(FCA)、フロイント不完全アジュバント(FI
A)、水酸化アルミニウム等のアジュバントを該抗原と
共に併用してもよい。
【0019】例えば、小動物では抗原1〜500μg
(タンパク質として)、大動物は0.1〜1mgを1回
量として2〜5週間おきに3〜5回常法によって免疫す
る。兎の場合、抗原液(タンパク質として100〜20
0μg/ml)を等量のフロイント完全アジュバントと
混合したものを2〜5週間おきに3〜5回投与し、最終
免疫後、10〜14日目に動物から常法により採血し、
免疫グロブリンを含有するプラズマを得る。これをその
まま使用することもできるし、更に常法により精製して
抗血清、あるいは免疫グロブリンとして使用することも
できる。
(タンパク質として)、大動物は0.1〜1mgを1回
量として2〜5週間おきに3〜5回常法によって免疫す
る。兎の場合、抗原液(タンパク質として100〜20
0μg/ml)を等量のフロイント完全アジュバントと
混合したものを2〜5週間おきに3〜5回投与し、最終
免疫後、10〜14日目に動物から常法により採血し、
免疫グロブリンを含有するプラズマを得る。これをその
まま使用することもできるし、更に常法により精製して
抗血清、あるいは免疫グロブリンとして使用することも
できる。
【0020】一方、免疫に使用する鶏としては、特に制
限はないが、抗体の生産性という観点から、白色レッグ
ホーン等の卵用種を使用できる。また、抗原による免疫
方法としては、皮下注射、腹腔内投与等による通常の方
法や、点鼻、点眼等の方法によって行うことができる。
抗原の投与量は、所望の抗体価が得られ、かつ鶏に対し
て悪影響を与えない量を適宜選択すればよい。通常初回
免疫から数週間で投与抗原に対して特異的に反応する抗
体が鶏卵(卵黄)中に得られる。なお、必要に応じて例
えばフロイント完全アジュバント(FCA)、フロイン
ト不完全アジュバント(FIA)、水酸化アルミニウム
等のアジュバントを該抗原と共に併用してもよい。免疫
から1ヶ月以上経過した鶏から採取した卵より、本発明
の抗PAc断片抗体を調製することができる。
限はないが、抗体の生産性という観点から、白色レッグ
ホーン等の卵用種を使用できる。また、抗原による免疫
方法としては、皮下注射、腹腔内投与等による通常の方
法や、点鼻、点眼等の方法によって行うことができる。
抗原の投与量は、所望の抗体価が得られ、かつ鶏に対し
て悪影響を与えない量を適宜選択すればよい。通常初回
免疫から数週間で投与抗原に対して特異的に反応する抗
体が鶏卵(卵黄)中に得られる。なお、必要に応じて例
えばフロイント完全アジュバント(FCA)、フロイン
ト不完全アジュバント(FIA)、水酸化アルミニウム
等のアジュバントを該抗原と共に併用してもよい。免疫
から1ヶ月以上経過した鶏から採取した卵より、本発明
の抗PAc断片抗体を調製することができる。
【0021】なお、卵黄中の抗体価は、酵素免疫吸着法
(ELISA)、ラジオイムノアッセイ等を用いて測定
することができる。これらの方法により、免疫後に2週
間程度間隔で抗体価を測定することにより抗体価の推移
を追跡することができる。また、精製抗体の活性は、菌
体凝集法も利用される。抗体力価の持続性については約
3ヶ月くらい高抗体価である。免疫後抗体価の減少が見
られた場合、適当な間隔で適宜追加免疫をすることによ
り抗体価を上昇させることができる。
(ELISA)、ラジオイムノアッセイ等を用いて測定
することができる。これらの方法により、免疫後に2週
間程度間隔で抗体価を測定することにより抗体価の推移
を追跡することができる。また、精製抗体の活性は、菌
体凝集法も利用される。抗体力価の持続性については約
3ヶ月くらい高抗体価である。免疫後抗体価の減少が見
られた場合、適当な間隔で適宜追加免疫をすることによ
り抗体価を上昇させることができる。
【0022】本発明の抗PAc断片抗体は、例えば上記
のようにして免疫した鶏の卵黄に含まれる免疫グロブリ
ンを抽出・分離することによって得ることができる。こ
の抽出・分離方法としては、例えば多糖、ポリエチレン
グリコールを用いた沈澱法や、エタノール、プロパノー
ル、クロロホルムを用いた抽出法等、通常用いられてい
る免疫グロブリンを抽出・分離できる種々の方法が利用
できる。
のようにして免疫した鶏の卵黄に含まれる免疫グロブリ
ンを抽出・分離することによって得ることができる。こ
の抽出・分離方法としては、例えば多糖、ポリエチレン
グリコールを用いた沈澱法や、エタノール、プロパノー
ル、クロロホルムを用いた抽出法等、通常用いられてい
る免疫グロブリンを抽出・分離できる種々の方法が利用
できる。
【0023】以上のようにして得られた本発明の抗PA
c断片抗体は、S.mutans菌に存在している菌体
表層蛋白(PAc)と特異的に反応し、S.mutan
s菌に対して免疫活性を有する。即ち、S.mutan
sの歯面への付着を阻害する効果を有し、該抗体を口腔
内に投与することによってS.mutansの口腔への
定着を阻止し、う蝕を予防することができる。
c断片抗体は、S.mutans菌に存在している菌体
表層蛋白(PAc)と特異的に反応し、S.mutan
s菌に対して免疫活性を有する。即ち、S.mutan
sの歯面への付着を阻害する効果を有し、該抗体を口腔
内に投与することによってS.mutansの口腔への
定着を阻止し、う蝕を予防することができる。
【0024】従って、本発明の抗体は、う蝕予防剤の有
効成分として好適に使用されるもので、本発明のう蝕予
防剤は、上記の抗PAc断片抗体を含み、その口腔への
投与形態に応じて種々の形に調製される。例えば、マウ
スウオッシュや練歯磨等として利用する場合には、各種
成分を用いてこれらを調製する際に、本発明の抗PAc
断片抗体の有効量を含有させればよい。抗PAc断片抗
体のう蝕予防剤への配合量は、その投与形態に応じた投
与量に従って適宜選択すればよく、例えば菌体凝集価1
000凝集単位以上の抗体を0.0001〜10重量%
程度とすることができる。
効成分として好適に使用されるもので、本発明のう蝕予
防剤は、上記の抗PAc断片抗体を含み、その口腔への
投与形態に応じて種々の形に調製される。例えば、マウ
スウオッシュや練歯磨等として利用する場合には、各種
成分を用いてこれらを調製する際に、本発明の抗PAc
断片抗体の有効量を含有させればよい。抗PAc断片抗
体のう蝕予防剤への配合量は、その投与形態に応じた投
与量に従って適宜選択すればよく、例えば菌体凝集価1
000凝集単位以上の抗体を0.0001〜10重量%
程度とすることができる。
【0025】なお、本発明のう蝕予防剤において、上記
抗体としては精製した抗体を用いてもよく、或いは上記
抗原を免疫した哺乳動物や鳥類の血清、乳、卵、卵黄を
そのまま用いてもよい。
抗体としては精製した抗体を用いてもよく、或いは上記
抗原を免疫した哺乳動物や鳥類の血清、乳、卵、卵黄を
そのまま用いてもよい。
【0026】また、本発明のう蝕予防剤は、上述したよ
うにマウスウオッシュ、歯磨類、その他の種々の口腔用
組成物の形態に調製され、これらの成分としては組成物
の種類に応じた公知の成分を配合し得る。
うにマウスウオッシュ、歯磨類、その他の種々の口腔用
組成物の形態に調製され、これらの成分としては組成物
の種類に応じた公知の成分を配合し得る。
【0027】
【発明の効果】本発明の抗体はう蝕予防効果が高く、こ
の抗体を有効成分とするう蝕予防剤は優れたう蝕予防効
果を与える上、安全性も非常に高いものである。
の抗体を有効成分とするう蝕予防剤は優れたう蝕予防効
果を与える上、安全性も非常に高いものである。
【0028】
【実施例】以下、参考例、実施例を示して本発明を更に
具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限され
るものではない。
具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限され
るものではない。
【0029】〔参考例〕S.mutans染色体の調製 S.mutans MT8148株を20mM D,L
−トレオニンを添加したトッド・ヘビット培地で37℃
で18時間培養した。遠心して集菌後、TE(10mM
Tris・Cl,1mM EDTA)バッファーで洗
い、20%グルコースを含む同バッファーに懸濁した。
菌懸濁液に8mg/mlリゾチームを加え、37℃で3
0分作用させ、次いで0.1mg/ml N−アセチル
ムラミダーゼSGを添加して50℃において30分で溶
菌させた。溶菌液に0.3mg/ml RNase、
0.3mg/mlプロナーゼEで各々37℃で30分作
用させた。次いで、2%N−ラウリルザルコシンNa塩
を加え、37℃で30分後、遠心して染色体を得た。こ
れをさらにフェノール−クロロホルム1:1の抽出溶媒
で抽出し、TEバッファーで透析して精製した。
−トレオニンを添加したトッド・ヘビット培地で37℃
で18時間培養した。遠心して集菌後、TE(10mM
Tris・Cl,1mM EDTA)バッファーで洗
い、20%グルコースを含む同バッファーに懸濁した。
菌懸濁液に8mg/mlリゾチームを加え、37℃で3
0分作用させ、次いで0.1mg/ml N−アセチル
ムラミダーゼSGを添加して50℃において30分で溶
菌させた。溶菌液に0.3mg/ml RNase、
0.3mg/mlプロナーゼEで各々37℃で30分作
用させた。次いで、2%N−ラウリルザルコシンNa塩
を加え、37℃で30分後、遠心して染色体を得た。こ
れをさらにフェノール−クロロホルム1:1の抽出溶媒
で抽出し、TEバッファーで透析して精製した。
【0030】pac遺伝子断片のクローニング pac遺伝子の図1に示す領域をPCR法で増幅した。
その際プライマーDNAの5’末端側に制限酵素Kpn
I及びSalI認識配列をもつよう合成した。ベクター
DNAとしては市販のpAXプラスミドを使用した。な
お、図中の番号は、シグナル配列を含むpac遺伝子の
塩基番号を示し、括弧内の番号はアミノ酸配列番号を示
す。
その際プライマーDNAの5’末端側に制限酵素Kpn
I及びSalI認識配列をもつよう合成した。ベクター
DNAとしては市販のpAXプラスミドを使用した。な
お、図中の番号は、シグナル配列を含むpac遺伝子の
塩基番号を示し、括弧内の番号はアミノ酸配列番号を示
す。
【0031】pac遺伝子断片及びベクターDNAをK
pnI及びSalIで切断した。次に両断片をリガーゼ
で連結し、エシェリヒア・コリ(E.coli)NM5
22株に導入した。得られた形質転換株よりプラスミド
を抽出し、KpnI及びSalIで再切断し、ベクター
に挿入された断片の長さが予期された通りであることを
確認した。
pnI及びSalIで切断した。次に両断片をリガーゼ
で連結し、エシェリヒア・コリ(E.coli)NM5
22株に導入した。得られた形質転換株よりプラスミド
を抽出し、KpnI及びSalIで再切断し、ベクター
に挿入された断片の長さが予期された通りであることを
確認した。
【0032】pac遺伝子断片の発現及び精製 pac断片の挿入されたpAXをもつプラスミドをLB
培地で培養し、OD600が0.5程度になったらラクト
ース・プロモーターの誘導物質であるIPTGを0.1
〜0.2mM添加し、25℃で18時間培養した。集菌
後、適当なバッファーで洗い、1mM EDTAを含む
トリスバッファーに懸濁した。超音波で菌体を破壊後、
遠心して上清を得た。発現は、上清のSDS−PAGE
及びPAcに対する抗体によるウェスタンブロット法で
確認した。
培地で培養し、OD600が0.5程度になったらラクト
ース・プロモーターの誘導物質であるIPTGを0.1
〜0.2mM添加し、25℃で18時間培養した。集菌
後、適当なバッファーで洗い、1mM EDTAを含む
トリスバッファーに懸濁した。超音波で菌体を破壊後、
遠心して上清を得た。発現は、上清のSDS−PAGE
及びPAcに対する抗体によるウェスタンブロット法で
確認した。
【0033】発現したβ−ガラクトシダーゼとPAc断
片の融合タンパク質は、β−ガラクトシダーゼの基質の
誘導体であるAPTG(p−Aminophenyl−
β−thiogalactopyranoside)を
担体に結合させたアフィニィティークロマトグラフィー
に吸着させた後、pHを10.0に上げることで溶出し
た。さらにpAXは、β−ガラクトシダーゼの下流に−
Ile−Glu−Gly−Arg−の配列を有するよう
設計されており、この融合タンパク質をエンドプロテア
ーゼXaで処理することによりPAc断片を遊離し、上
記のAPTGカラムを再度通すことでPAc断片を精製
した。
片の融合タンパク質は、β−ガラクトシダーゼの基質の
誘導体であるAPTG(p−Aminophenyl−
β−thiogalactopyranoside)を
担体に結合させたアフィニィティークロマトグラフィー
に吸着させた後、pHを10.0に上げることで溶出し
た。さらにpAXは、β−ガラクトシダーゼの下流に−
Ile−Glu−Gly−Arg−の配列を有するよう
設計されており、この融合タンパク質をエンドプロテア
ーゼXaで処理することによりPAc断片を遊離し、上
記のAPTGカラムを再度通すことでPAc断片を精製
した。
【0034】PAc断片と唾液成分の相互作用 上記方法で得られたPAc断片を炭酸バッファー(pH
9.6)で希釈してELISAプレートに吸着させた。
1mM CaCl2を含むリン酸バッファー(pH7.
2)で洗浄後、ヒトより採取した全唾液を添加した。同
様にリン酸バッファーで洗浄後、ビオチンで標識したP
Acタンパク質を加えた。同様に洗浄後、アルカリフォ
スファターゼで標識したストレプトアビジンを添加し
た。次いで洗浄後、発色基質を加えてOD405を測定し
た。以上の方法でPAc断片の唾液付着性を検討した結
果を図2に示す。
9.6)で希釈してELISAプレートに吸着させた。
1mM CaCl2を含むリン酸バッファー(pH7.
2)で洗浄後、ヒトより採取した全唾液を添加した。同
様にリン酸バッファーで洗浄後、ビオチンで標識したP
Acタンパク質を加えた。同様に洗浄後、アルカリフォ
スファターゼで標識したストレプトアビジンを添加し
た。次いで洗浄後、発色基質を加えてOD405を測定し
た。以上の方法でPAc断片の唾液付着性を検討した結
果を図2に示す。
【0035】図2の結果より、アミノ酸478番〜10
00番を含むPAc断片がPAcと同等の唾液成分付着
性を有することが確認された。
00番を含むPAc断片がPAcと同等の唾液成分付着
性を有することが確認された。
【0036】〔実施例1〕(PAc断片に対する鶏卵抗
体の調製) 参考例で得られたβ−ガラクトシダーゼとPAc(47
8〜1000)の融合蛋白質をエンドプロテアーゼXa
で処理した。SDS−PAGEでPAc断片の遊離を確
認した後、再度APTGカラムを通し、その素通り画分
を得ることでPAc(478〜1000)を精製した。
体の調製) 参考例で得られたβ−ガラクトシダーゼとPAc(47
8〜1000)の融合蛋白質をエンドプロテアーゼXa
で処理した。SDS−PAGEでPAc断片の遊離を確
認した後、再度APTGカラムを通し、その素通り画分
を得ることでPAc(478〜1000)を精製した。
【0037】以上の調製法によって得られた抗原を1m
g/ml含む液0.5mlとFIA(フロイント不完全
アジュバント)0.5mlを1:1の割合で混合して、
W/O型のエマルジョンとした。得られたエマルジョン
を鶏の左右の胸筋に0.5mlずつ注射し、初回免疫を
行った後、下記の方法に従って、採取した卵から得た水
溶性画分(WSF)抗体価を測定し、その推移を検討し
た結果、鶏卵抗体80単位ml(1mg/ml)の液が
10ml得られた。
g/ml含む液0.5mlとFIA(フロイント不完全
アジュバント)0.5mlを1:1の割合で混合して、
W/O型のエマルジョンとした。得られたエマルジョン
を鶏の左右の胸筋に0.5mlずつ注射し、初回免疫を
行った後、下記の方法に従って、採取した卵から得た水
溶性画分(WSF)抗体価を測定し、その推移を検討し
た結果、鶏卵抗体80単位ml(1mg/ml)の液が
10ml得られた。
【0038】卵からの抗体の採取方法 卵から分離した卵黄に等量の水を加え、さらに等量の
0.5%λカラギーナンの懸濁液を加え、撹拌後、80
00rpm,20分で遠心上清を得、これを抗体含有画
分(WSF)とした。なお、WSFの力価の測定法は下
記の通りである。
0.5%λカラギーナンの懸濁液を加え、撹拌後、80
00rpm,20分で遠心上清を得、これを抗体含有画
分(WSF)とした。なお、WSFの力価の測定法は下
記の通りである。
【0039】抗体価の測定法 (1)菌体浮遊液 TYC agar上のコロニー1〜2個を200mlの
BHI brothに接種し、37℃で18時間嫌気的
に培養後、集菌し、0.1%牛血清アルブミンを添加し
た生理食塩水(以下、BSA生食水という)で3回洗浄
する。洗浄した菌体をBSA生食水に浮遊させ、OD
550nm1.0に調整する。菌体浮遊液は、用時調製とす
る。 (2)試料抗体 希釈倍率20,30,50,70,90からそれぞれ2
n倍希釈する。 (3)操作法 マイクロプレート上で50μlの希釈抗体と50μlの
菌体浮遊液を混合、撹拌後、37℃で3時間、更に4℃
で一夜静置する。 (4)菌体凝集の判定 一夜静置後、マイクロプレート底を観察し、菌体のスポ
ットが出現しない場合を凝集陽性とし、わずかなスポッ
トでも観察された場合は凝集陰性とする。
BHI brothに接種し、37℃で18時間嫌気的
に培養後、集菌し、0.1%牛血清アルブミンを添加し
た生理食塩水(以下、BSA生食水という)で3回洗浄
する。洗浄した菌体をBSA生食水に浮遊させ、OD
550nm1.0に調整する。菌体浮遊液は、用時調製とす
る。 (2)試料抗体 希釈倍率20,30,50,70,90からそれぞれ2
n倍希釈する。 (3)操作法 マイクロプレート上で50μlの希釈抗体と50μlの
菌体浮遊液を混合、撹拌後、37℃で3時間、更に4℃
で一夜静置する。 (4)菌体凝集の判定 一夜静置後、マイクロプレート底を観察し、菌体のスポ
ットが出現しない場合を凝集陽性とし、わずかなスポッ
トでも観察された場合は凝集陰性とする。
【0040】〔実施例2〕(抗血清、母乳及び抗体の調
製法) 実施例1と同様に精製したPAc(478〜1000)
を50〜2000μg/mlの濃度に調製し、等量のフ
ロイント不完全アジュバントと混合し、妊娠ヤギ、ウサ
ギ、ウシ、ウマの背部皮下に体重1kg当り0.3ml
を注射して免疫し、その後2〜4週間おきに抗原とフロ
イント不完全アジュバントとを混合したもので3回免疫
し、出産後に初乳を採取し、また抗血清については、上
記と同様に4回免疫後、採血し凝固させ、その遠心上清
をサンプルとした。
製法) 実施例1と同様に精製したPAc(478〜1000)
を50〜2000μg/mlの濃度に調製し、等量のフ
ロイント不完全アジュバントと混合し、妊娠ヤギ、ウサ
ギ、ウシ、ウマの背部皮下に体重1kg当り0.3ml
を注射して免疫し、その後2〜4週間おきに抗原とフロ
イント不完全アジュバントとを混合したもので3回免疫
し、出産後に初乳を採取し、また抗血清については、上
記と同様に4回免疫後、採血し凝固させ、その遠心上清
をサンプルとした。
【0041】次に上記初乳サンプルに等量の0.9%の
食塩水を加え、12000rpmで60分間遠心分離し
た後、上層の脂肪と沈澱物を除いて中間の液成分を採取
し、これに濃塩酸を加え、pH4に調製した。更に50
00rpmで30分間遠心分離した後、その上清をトリ
スハイドロキシアミノメタンで中和し、硫酸アンモニウ
ムを加えて75%飽和にし、得られた沈澱物を採取し、
これをリン酸緩衝液で透析して、母乳の抗体成分(内
液)を得た。また、上記抗血清に硫酸アンモニウムを加
えて50%飽和とし、得られた沈澱物をリン酸緩衝液で
透析して、抗血清の抗体(内液)を得た。
食塩水を加え、12000rpmで60分間遠心分離し
た後、上層の脂肪と沈澱物を除いて中間の液成分を採取
し、これに濃塩酸を加え、pH4に調製した。更に50
00rpmで30分間遠心分離した後、その上清をトリ
スハイドロキシアミノメタンで中和し、硫酸アンモニウ
ムを加えて75%飽和にし、得られた沈澱物を採取し、
これをリン酸緩衝液で透析して、母乳の抗体成分(内
液)を得た。また、上記抗血清に硫酸アンモニウムを加
えて50%飽和とし、得られた沈澱物をリン酸緩衝液で
透析して、抗血清の抗体(内液)を得た。
【0042】実施例1と同様に抗体価を測定した結果、
血清抗体約280単位/ml(1mg/ml)の液及び
初乳抗体20単位/ml(1mg/ml)の液がそれぞ
れ得られた。
血清抗体約280単位/ml(1mg/ml)の液及び
初乳抗体20単位/ml(1mg/ml)の液がそれぞ
れ得られた。
【0043】〔実施例3〕(抗体によるS.mutan
sの平滑面への付着抑制効果) TYC agarプレートにS.mutans1044
9を塗抹して、18時間嫌気的に培養後、同プレートよ
り単コロニーを採取し、4mlのBHI培地に18時間
嫌気培養した。その後、培養液200μlを100ml
のBHI培地に植菌し、18時間嫌気培養した。菌体を
遠心で集め、50mMのリン酸緩衝液で3回洗浄後、同
緩衝液にて菌の濁度2.0になるように調製した(用時
調製)。
sの平滑面への付着抑制効果) TYC agarプレートにS.mutans1044
9を塗抹して、18時間嫌気的に培養後、同プレートよ
り単コロニーを採取し、4mlのBHI培地に18時間
嫌気培養した。その後、培養液200μlを100ml
のBHI培地に植菌し、18時間嫌気培養した。菌体を
遠心で集め、50mMのリン酸緩衝液で3回洗浄後、同
緩衝液にて菌の濁度2.0になるように調製した(用時
調製)。
【0044】次に、下記の実験液を約60度の傾斜状態
にし、37℃、18時間好気条件下で培養した。次いで
4mlの蒸留水で3回洗浄した後、3mlの蒸留水を加
え、超音波処理し、OD550nmで濁度を測定し、下記式
から付着抑制率を評価した。結果を表1に示す。実験液 調製菌液 1.5ml 10%ショ糖液 0.3ml 50mMリン酸緩衝液(pH6.8) 0.9ml 30凝集単位抗体液 0.3ml (または50mMリン酸緩衝液(pH6.8))
にし、37℃、18時間好気条件下で培養した。次いで
4mlの蒸留水で3回洗浄した後、3mlの蒸留水を加
え、超音波処理し、OD550nmで濁度を測定し、下記式
から付着抑制率を評価した。結果を表1に示す。実験液 調製菌液 1.5ml 10%ショ糖液 0.3ml 50mMリン酸緩衝液(pH6.8) 0.9ml 30凝集単位抗体液 0.3ml (または50mMリン酸緩衝液(pH6.8))
【0045】
【数1】
【0046】
【表1】
【0047】〔実施例4〕(抗PAc断片抗体のう蝕抑
制効果) 兎を用いて調製した3種の抗血清を用いてハムスターに
よるう蝕抑制実験を行った。ハムスターは実験開始時3
週令の雄各群8匹を、飼料はう蝕誘発性飼料Diet2
000を、感染菌株はS.mutans 10449を
使用した。実験期間は、菌感染終了後3週間で、その
間、1日2回、凝集単位3単位に調製した抗血清0.2
mlをハムスター口腔内に滴下し、20ストロークそれ
ぞれ歯列をブラッシングした。う蝕の判定はカイズの方
法(Keyes, P.H.:J.dent. Re
s., 23:439−444,1944)に準じて行
った。結果を表2に示す。
制効果) 兎を用いて調製した3種の抗血清を用いてハムスターに
よるう蝕抑制実験を行った。ハムスターは実験開始時3
週令の雄各群8匹を、飼料はう蝕誘発性飼料Diet2
000を、感染菌株はS.mutans 10449を
使用した。実験期間は、菌感染終了後3週間で、その
間、1日2回、凝集単位3単位に調製した抗血清0.2
mlをハムスター口腔内に滴下し、20ストロークそれ
ぞれ歯列をブラッシングした。う蝕の判定はカイズの方
法(Keyes, P.H.:J.dent. Re
s., 23:439−444,1944)に準じて行
った。結果を表2に示す。
【0048】
【表2】
【0049】実施例3,4の結果より、本発明の抗PA
c断片抗体が抗PAc抗体や抗S.mutans全菌抗
体より優れたう蝕抑制効果を与えることが認められる。
c断片抗体が抗PAc抗体や抗S.mutans全菌抗
体より優れたう蝕抑制効果を与えることが認められる。
【0050】〔実施例5〕以下、う蝕予防剤の処方例を
示す。 (1)歯磨剤 第2リン酸カルシウム・2水和物 50.0% ソルビット 10.0% グリセリン 10.0% カラゲナン 1.0% ソジウムラウリルサルフェート 1.0% 香料 1.0% サッカリン 0.1% エタノール 2.0% デキストラナーゼ 0.02% 抗PAc断片ヤギ乳抗体 0.2%水 残 100.0%
示す。 (1)歯磨剤 第2リン酸カルシウム・2水和物 50.0% ソルビット 10.0% グリセリン 10.0% カラゲナン 1.0% ソジウムラウリルサルフェート 1.0% 香料 1.0% サッカリン 0.1% エタノール 2.0% デキストラナーゼ 0.02% 抗PAc断片ヤギ乳抗体 0.2%水 残 100.0%
【0051】 (2)歯磨剤 無水ケイ酸 30.0% グリセリン 30.0% ソルビット 20.0% カルボキシメチルセルロース 1.0% ソジウムラウリルサルフェート 1.2% 香料 1.0% サッカリン 0.1% エタノール 2.0% フッ化ナトリウム 0.1% 抗PAc断片馬血清抗体 0.1%水 残 100.0%
【0052】 (3)歯磨剤 水酸化アルミニウム 45.0% ソルビット 20.0% カラゲナン 0.5% カルボキシメチルセルロース 1.0% ラウリルジエタノールアマイド 1.0% ショ糖モノラウレート 2.0% 香料 1.0% サッカリン 0.1% 抗PAc断片牛乳抗体 0.3%水 残 100.0%
【0053】 (4)歯磨剤 第2リン酸カルシウム 45.0% カルボキシメチルセルロース 1.0% カラゲナン 0.5% ソルビット 35.0% プロピレングリコール 3.0% N−ラウロイルメチルタウリンナトリウム 0.5% ゼラチン 1.0% パラオキシ安息香酸エチル 0.2% サッカリンナトリウム 0.1% 香料 1.0% モノフルオロリン酸ナトリウム 0.7% 抗PAc断片鶏卵抗体 0.4%水 残 100.0%
【0054】 (5)歯磨剤 水酸化アルミニウム 40.0% カルボキシメチルセルロースナトリウム 1.0% カラゲナン 0.5% ソルビット 35.0% プロピレングリコール 3.0% N−ミリストイルメチルタウリンナトリウム 0.5% ペプタイド 1.0% パラオキシ安息香酸メチル 0.2% サッカリンナトリウム 0.1% 香料 1.0% 抗PAc断片羊血清抗体 0.5%水 残 100.0%
【0055】 (6)歯磨剤 無水ケイ酸 20.0% カルボキシメチルセルロースナトリウム 1.0% ソルビット 50.0% ポリエチレングリコール 5.0% N−パルミトイルメチルタウリンナトリウム 0.5% カゼイン 1.0% パラオキシ安息香酸ナトリウム 0.2% サッカリンナトリウム 0.1% 香料 1.0% フッ化ナトリウム 0.2% 抗PAc断片鶏卵抗体 0.3%水 残 100.0%
【0056】 (7)洗口剤 エタノール 20.0% 香料 1.0% サッカリン 0.05% ラウリルジエタノールアマイド 0.3% クロルヘキシジングルコン酸塩 0.01% 抗PAc断片馬血清抗体 0.1%水 残 100.0%
【0057】 (8)洗口剤 ソルビット 10.0% エタノール 20.0% N−ミリストイルメチルタウリンナトリウム 0.5% ショ糖ステアリン酸エステル 1.0% ペプタイド 0.5% パラオキシ安息香酸メチル 0.1% ステビオサイド 0.1% 香料 0.5% デキストラナーゼ 0.2% フッ化ナトリウム 0.2% 抗PAc断片鶏卵抗体 0.2%水 残 100.0%
【0058】 (9)洗口剤 ソルビット 10.0% エタノール 20.0% N−ステアロイルメチルタウリンナトリウム 0.5% POE(20)ソルビタンモノオレート 1.0% コラーゲン 0.5% パラオキシ安息香酸メチル 0.1% サッカリンナトリウム 0.1% 香料 0.5% 抗PAc断片牛乳抗体 0.4%水 残 100.0%
【0059】 (10)タブレット アラビアゴム 6.0% ブドウ糖 72.0% ゼラチン 3.0% 香料 0.2% l−メントール 0.1% スペアミントオイル 0.1% アスコルビン酸ナトリウム 0.1% 抗PAc断片羊乳抗体 0.1%水 残 100.0%
【0060】 (11)ガム ガムベース 43.9% 炭酸カルシウム 2.0% 水アメ 15.0% 砂糖 30.0% ショ糖パルミテイト 1.0% フルクトース 4.0% アルドース 3.0% 香料 1.0%抗PAc断片鶏卵抗体 0.1% 100.0%
【0061】 (12)アイスクリーム クリーム(脱脂率50%) 16.84% 無糖脱脂練乳 24.24% 砂糖 11.25% コーンシロップ 4.65% 安定剤 0.35% 抗PAc断片抗体含有牛乳 37.67%抗PAc断片抗体含有卵黄 5.00% 100.0%
【図1】参考例で用いたpac遺伝子断片領域の説明図
である。
である。
【図2】同領域の唾液付着性の結果を示すグラフであ
る。
る。
【手続補正書】
【提出日】平成4年11月17日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】例えば、小動物では抗原1〜500μg
(タンパク質として)、大動物は0.1〜10mgを1
回量として2〜5週間おきに3〜5回常法によって免疫
する。兎の場合、抗原液(タンパク質として100〜2
000μg/ml)を等量のフロイント完全アジュバン
トと混合したものを2〜5週間おきに3〜5回投与し、
最終免疫後、10〜14日目に動物から常法により採血
し、免疫グロブリンを含有するプラズマを得る。これを
そのまま使用することもできるし、更に常法により精製
して抗血清、あるいは免疫グロブリンとして使用するこ
ともできる。
(タンパク質として)、大動物は0.1〜10mgを1
回量として2〜5週間おきに3〜5回常法によって免疫
する。兎の場合、抗原液(タンパク質として100〜2
000μg/ml)を等量のフロイント完全アジュバン
トと混合したものを2〜5週間おきに3〜5回投与し、
最終免疫後、10〜14日目に動物から常法により採血
し、免疫グロブリンを含有するプラズマを得る。これを
そのまま使用することもできるし、更に常法により精製
して抗血清、あるいは免疫グロブリンとして使用するこ
ともできる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0039
【補正方法】変更
【補正内容】
【0039】抗体価の測定法 (1)菌体浮遊液 TYC agar上のS.mutans10449コロ
ニー1〜2個を200mlのBHI brothに接種
し、37℃で18時間嫌気的に培養後、集菌し、0.1
%牛血清アルブミンを添加した生理食塩水(以下、BS
A生食水という)で3回洗浄する。洗浄した菌体をBS
A生食水に浮遊させ、OD550nm1.0に調整す
る。菌体浮遊液は、用時調製とする。 (2)試料抗体 希釈倍率20,30,50,70,90からそれぞれ2
n倍希釈する。 (3)操作法 マイクロプレート上で50μlの希釈抗体と50μlの
菌体浮遊液を混合、撹拌後、37℃で3時間、更に4℃
で一夜静置する。 (4)菌体凝集の判定 一夜静置後、マイクロプレート底を観察し、菌体のスポ
ットが出現しない場合を凝集陽性とし、わずかなスポッ
トでも観察された場合は凝集陰性とする。
ニー1〜2個を200mlのBHI brothに接種
し、37℃で18時間嫌気的に培養後、集菌し、0.1
%牛血清アルブミンを添加した生理食塩水(以下、BS
A生食水という)で3回洗浄する。洗浄した菌体をBS
A生食水に浮遊させ、OD550nm1.0に調整す
る。菌体浮遊液は、用時調製とする。 (2)試料抗体 希釈倍率20,30,50,70,90からそれぞれ2
n倍希釈する。 (3)操作法 マイクロプレート上で50μlの希釈抗体と50μlの
菌体浮遊液を混合、撹拌後、37℃で3時間、更に4℃
で一夜静置する。 (4)菌体凝集の判定 一夜静置後、マイクロプレート底を観察し、菌体のスポ
ットが出現しない場合を凝集陽性とし、わずかなスポッ
トでも観察された場合は凝集陰性とする。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0046
【補正方法】変更
【補正内容】
【0046】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 39/00 ACK G 9284−4C 39/09 9284−4C
Claims (2)
- 【請求項1】 ストレプトコッカス・ミュータンスから
得られる歯面への付着作用を有するタンパク質抗原を切
断した断片であって、該断片がアミノ酸478番(アス
パラギン酸)〜1000番(グルタミン)の一部又は全
部を含むポリペプチドを抗原とし、これを哺乳類又は鳥
類に免疫することによって得られた、ストレプトコッカ
ス・ミュータンスに対して免疫活性を有する抗体。 - 【請求項2】 請求項1記載の抗体を有効成分とするう
蝕予防剤。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29810292A JPH06122633A (ja) | 1992-10-09 | 1992-10-09 | ストレプトコッカス・ミュータンスに対して免疫活性を有する抗体及びう蝕予防剤 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29810292A JPH06122633A (ja) | 1992-10-09 | 1992-10-09 | ストレプトコッカス・ミュータンスに対して免疫活性を有する抗体及びう蝕予防剤 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06122633A true JPH06122633A (ja) | 1994-05-06 |
Family
ID=17855187
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP29810292A Pending JPH06122633A (ja) | 1992-10-09 | 1992-10-09 | ストレプトコッカス・ミュータンスに対して免疫活性を有する抗体及びう蝕予防剤 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06122633A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2002015931A1 (en) * | 2000-08-24 | 2002-02-28 | Washington Dental Service | Immunologic method for the prevention of dental caries |
| US7875598B2 (en) | 2004-03-04 | 2011-01-25 | The Regents Of The University Of California | Compositions useful for the treatment of microbial infections |
| US9351490B2 (en) | 2006-09-06 | 2016-05-31 | The Regents Of The University Of California | Selectively targeted antimicrobial peptides and the use thereof |
-
1992
- 1992-10-09 JP JP29810292A patent/JPH06122633A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2002015931A1 (en) * | 2000-08-24 | 2002-02-28 | Washington Dental Service | Immunologic method for the prevention of dental caries |
| US7875598B2 (en) | 2004-03-04 | 2011-01-25 | The Regents Of The University Of California | Compositions useful for the treatment of microbial infections |
| US9351490B2 (en) | 2006-09-06 | 2016-05-31 | The Regents Of The University Of California | Selectively targeted antimicrobial peptides and the use thereof |
| US10111926B2 (en) | 2006-09-06 | 2018-10-30 | The Regents Of The University Of California | Selectively targeted antimicrobial peptides and the use thereof |
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