JPH06123700A - 赤外光吸収度の測定方法および装置 - Google Patents
赤外光吸収度の測定方法および装置Info
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- JPH06123700A JPH06123700A JP16864292A JP16864292A JPH06123700A JP H06123700 A JPH06123700 A JP H06123700A JP 16864292 A JP16864292 A JP 16864292A JP 16864292 A JP16864292 A JP 16864292A JP H06123700 A JPH06123700 A JP H06123700A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 非破壊で吸光物質を定量する。
【構成】 2種類の波長の赤外光であって、被測定物中
の物質による吸光度差が十分に大きく、かつ散乱度差が
十分に小さい近傍の波長の赤外光で被測定物を照明す
る。そして、当該被測定物からの反射光の光量を波長ご
とに検出する。次に、波長ごとに検出された反射光の光
量の一方を他方により演算して散乱光の寄与分を消去
し、被測定物中の物質による赤外光の吸収度を測定す
る。測定の対象とする物質は、水、アルコール、重水、
ベンゼンあるいはn−ヘキシルアミンなどであるが、こ
れらの分子は、それぞれH−O−H,R−O−H,O−
D,C−H,N−H結合を持ち、伸縮振動、変角振動の
倍音、結合音が、近赤外域においてそれぞれ特徴的な吸
収スペクトルを示す。
の物質による吸光度差が十分に大きく、かつ散乱度差が
十分に小さい近傍の波長の赤外光で被測定物を照明す
る。そして、当該被測定物からの反射光の光量を波長ご
とに検出する。次に、波長ごとに検出された反射光の光
量の一方を他方により演算して散乱光の寄与分を消去
し、被測定物中の物質による赤外光の吸収度を測定す
る。測定の対象とする物質は、水、アルコール、重水、
ベンゼンあるいはn−ヘキシルアミンなどであるが、こ
れらの分子は、それぞれH−O−H,R−O−H,O−
D,C−H,N−H結合を持ち、伸縮振動、変角振動の
倍音、結合音が、近赤外域においてそれぞれ特徴的な吸
収スペクトルを示す。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被測定物中の物質によ
る赤外線吸収度を測定し、あるいはその分布を測定する
方法と装置に関する。
る赤外線吸収度を測定し、あるいはその分布を測定する
方法と装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近赤外光領域において、伸縮振動および
変角振動の倍音、結合音の吸収スペクトルを示す分子の
結合としては、O−H,C−H,N−H(HがD(重水
素)でも可)結合があげられる。これらの吸収スペクト
ルの0次元〜2次元情報を計測することは可能である
が、同時に散乱成分も取り込んでしまい、そのままで
は、真の吸収成分を計測したとはいい難い。
変角振動の倍音、結合音の吸収スペクトルを示す分子の
結合としては、O−H,C−H,N−H(HがD(重水
素)でも可)結合があげられる。これらの吸収スペクト
ルの0次元〜2次元情報を計測することは可能である
が、同時に散乱成分も取り込んでしまい、そのままで
は、真の吸収成分を計測したとはいい難い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このため、従来技術で
は被測定物質の定量化が困難であった。ここで、上記物
質の吸収スペクトルは、近赤外域において波長により大
きく変化し、他方で、散乱光の強度は、波長が近似して
いる場合には、相対的には変化が小さい。
は被測定物質の定量化が困難であった。ここで、上記物
質の吸収スペクトルは、近赤外域において波長により大
きく変化し、他方で、散乱光の強度は、波長が近似して
いる場合には、相対的には変化が小さい。
【0004】本発明は、この知見にもとづき完成された
ものであって、観測光量から散乱光の寄与分を取り除く
ことにより、赤外線吸光度を測定し、これによって吸光
物質の濃度の定量を可能にした方法と装置を提供するも
のである。
ものであって、観測光量から散乱光の寄与分を取り除く
ことにより、赤外線吸光度を測定し、これによって吸光
物質の濃度の定量を可能にした方法と装置を提供するも
のである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る測定方法
は、少なくとも2種類の波長の赤外光であって、被測定
物中の物質による吸光度差が十分に大きく、かつ散乱度
差が十分に小さい近傍の波長の赤外光で被測定物を照明
し、当該被測定物からの反射光の光量を少なくとも2種
類の波長ごとに検出(あるいは撮像)する第1ステップ
と、波長ごとに検出(あるいは撮像)された反射光の光
量の一方を他方により演算して散乱光の寄与分を実質的
に消去(全部もしくは大部分を消去)し、被測定物中の
物質による赤外光の吸収度(あるいはその分布)を測定
する第2ステップとを備える。なお、第2のステップで
測定した赤外線の吸収度と、あらかじめ求められる被測
定物中の物質の吸収度にもとづき、吸光物質の濃度を定
量するようにしてもよい。
は、少なくとも2種類の波長の赤外光であって、被測定
物中の物質による吸光度差が十分に大きく、かつ散乱度
差が十分に小さい近傍の波長の赤外光で被測定物を照明
し、当該被測定物からの反射光の光量を少なくとも2種
類の波長ごとに検出(あるいは撮像)する第1ステップ
と、波長ごとに検出(あるいは撮像)された反射光の光
量の一方を他方により演算して散乱光の寄与分を実質的
に消去(全部もしくは大部分を消去)し、被測定物中の
物質による赤外光の吸収度(あるいはその分布)を測定
する第2ステップとを備える。なお、第2のステップで
測定した赤外線の吸収度と、あらかじめ求められる被測
定物中の物質の吸収度にもとづき、吸光物質の濃度を定
量するようにしてもよい。
【0006】また、本発明に係る測定装置は、少なくと
も2種類の波長の赤外光であって、被測定物中の物質に
よる吸光度差が十分に大きく、かつ散乱度差が十分に小
さい近傍の波長の赤外光で被測定物を照明する照明手段
と、被測定物からの反射光の像を少なくとも2種類の波
長ごとに撮像する撮像手段と、波長ごとに撮像された反
射光の像の強度の一方を他方により画像演算する演算手
段とを備える。ここで、演算手段により求められた画像
演算データと、あらかじめ求められる被測定物中の物質
の波長ごとの光の吸収度の分布にもとづき、被測定物に
おける光吸収物質濃度の分布を定量する定量手段を更に
備える構成としてもよい。
も2種類の波長の赤外光であって、被測定物中の物質に
よる吸光度差が十分に大きく、かつ散乱度差が十分に小
さい近傍の波長の赤外光で被測定物を照明する照明手段
と、被測定物からの反射光の像を少なくとも2種類の波
長ごとに撮像する撮像手段と、波長ごとに撮像された反
射光の像の強度の一方を他方により画像演算する演算手
段とを備える。ここで、演算手段により求められた画像
演算データと、あらかじめ求められる被測定物中の物質
の波長ごとの光の吸収度の分布にもとづき、被測定物に
おける光吸収物質濃度の分布を定量する定量手段を更に
備える構成としてもよい。
【0007】
【作用】本発明が測定の対象とする物質は、近傍の異な
る二波長の赤外光に対して、吸収スペクトル(すなわち
光の吸収性)に十分に大きな差異のある物質であり、こ
のような物質としては、水、アルコール、重水、ベンゼ
ンあるいはトリエチルアミンなどがある。これらの分子
は、それぞれH−O−H,R−O−H,O−D,C−
H,N−H結合を持ち、伸縮振動、変角振動の倍音、結
合音が、近赤外域においてそれぞれ特徴的な吸収スペク
トルを示す。
る二波長の赤外光に対して、吸収スペクトル(すなわち
光の吸収性)に十分に大きな差異のある物質であり、こ
のような物質としては、水、アルコール、重水、ベンゼ
ンあるいはトリエチルアミンなどがある。これらの分子
は、それぞれH−O−H,R−O−H,O−D,C−
H,N−H結合を持ち、伸縮振動、変角振動の倍音、結
合音が、近赤外域においてそれぞれ特徴的な吸収スペク
トルを示す。
【0008】これを具体的に示したのが、図1および図
2である。本発明者は、波長1100nmから2300
nmの範囲において、水、重水、エタノール、ベンゼ
ン、石油エーテル、トリエチルアミンについて、その吸
収度の波長依存性を調べた。図示の通り、赤色より長波
長の赤外域において、僅かな波長の変化で急激に吸光性
が変化する特徴的なスペクトルが確認できた。なお、測
定には光路長が200μmのセルを用い、また水および
重水以外は縦軸スケールが5倍になっている。
2である。本発明者は、波長1100nmから2300
nmの範囲において、水、重水、エタノール、ベンゼ
ン、石油エーテル、トリエチルアミンについて、その吸
収度の波長依存性を調べた。図示の通り、赤色より長波
長の赤外域において、僅かな波長の変化で急激に吸光性
が変化する特徴的なスペクトルが確認できた。なお、測
定には光路長が200μmのセルを用い、また水および
重水以外は縦軸スケールが5倍になっている。
【0009】ところで、近傍の波長においては、被測定
物の表面あるいは内部の散乱物質による散乱強度は大き
くことなることはなく、Mieの散乱理論によれば略均
等である。そこで、各結合の吸収スペクトル曲線のう
ち、極大波長〔λ0 〕前後の微分係数の最も大きい波長
領域の単調に連続した任意の2点の吸収情報を計測し、
適切な演算処理を行うことにより、被測定物質の散乱成
分を補正(散乱成分情報を実質的に消去)し、吸収成分
情報をより正確に計測することが可能になる。
物の表面あるいは内部の散乱物質による散乱強度は大き
くことなることはなく、Mieの散乱理論によれば略均
等である。そこで、各結合の吸収スペクトル曲線のう
ち、極大波長〔λ0 〕前後の微分係数の最も大きい波長
領域の単調に連続した任意の2点の吸収情報を計測し、
適切な演算処理を行うことにより、被測定物質の散乱成
分を補正(散乱成分情報を実質的に消去)し、吸収成分
情報をより正確に計測することが可能になる。
【0010】
【実施例】具体的な実施例の説明に先立ち、本発明の原
理を更に詳しく説明する。
理を更に詳しく説明する。
【0011】被測定物は吸収物質を含み、その表面およ
び内部は散乱性を有する(例えば、被測定物は散乱体と
しての植物繊維に、吸光物質としての水分が含浸されて
形成されている)ものと仮定し、これに互いに近似した
二波長(λ1 ,λ2 )の赤外光が照射されたとする。
び内部は散乱性を有する(例えば、被測定物は散乱体と
しての植物繊維に、吸光物質としての水分が含浸されて
形成されている)ものと仮定し、これに互いに近似した
二波長(λ1 ,λ2 )の赤外光が照射されたとする。
【0012】ここで、赤外光λ1 ,λ2 の散乱度を
S1 ,S2 とし、吸収度はA1 ,A2 であるものとす
る。この波長λ1 ,λ2 光の照射により、当然に波長λ
1 ,λ2 の散乱反射光が検出されるが、この検出光のエ
ネルギーをI1,I2とする。照射光エネルギーをI0 、
反射光エネルギーをIとしたとき、散乱度をS、吸収度
をAで代表させると、 I=I0 ・e-(A+S)…(1) となるから、 ln(I1 /I0 )=−(A1 +S1 )…(2) ln(I2 /I0 )=−(A2 +S2 )…(3) となる。(2)式と(3)式の差を求めると、 ln(I1 /I0 )−ln(I2 /I0 ) =−(A1 +S1 )+(A2 +S2 )…(4) となる。
S1 ,S2 とし、吸収度はA1 ,A2 であるものとす
る。この波長λ1 ,λ2 光の照射により、当然に波長λ
1 ,λ2 の散乱反射光が検出されるが、この検出光のエ
ネルギーをI1,I2とする。照射光エネルギーをI0 、
反射光エネルギーをIとしたとき、散乱度をS、吸収度
をAで代表させると、 I=I0 ・e-(A+S)…(1) となるから、 ln(I1 /I0 )=−(A1 +S1 )…(2) ln(I2 /I0 )=−(A2 +S2 )…(3) となる。(2)式と(3)式の差を求めると、 ln(I1 /I0 )−ln(I2 /I0 ) =−(A1 +S1 )+(A2 +S2 )…(4) となる。
【0013】ここで、散乱度S1 ,S2 については、波
長λ1 ,λ2 が近似しているために同等であるとする
と、S1 =S2 とすることができ、(4)式は ln(I1 /I2 )=−(A1 +A2 )…(5) となる。これは、吸光度のみの差であって、(5)式の
演算により散乱情報を実質的に消去した吸収情報が得ら
れることを意味する。
長λ1 ,λ2 が近似しているために同等であるとする
と、S1 =S2 とすることができ、(4)式は ln(I1 /I2 )=−(A1 +A2 )…(5) となる。これは、吸光度のみの差であって、(5)式の
演算により散乱情報を実質的に消去した吸収情報が得ら
れることを意味する。
【0014】図3,図4により、上記の原理を図解しな
がら説明する。まず図3に示すように、光源(図示せ
ず)からのエネルギーがI0 の光で被測定物2を照明
し、その反射光(エネルギーがI)を光検出器3により
検出する。ここで、光源は波長λ 1 ,λ2 の赤外光を含
む光を投射し、フィルタ4は波長λ1 ,λ2 の光を選択
して択一的に通過させるようになっている。
がら説明する。まず図3に示すように、光源(図示せ
ず)からのエネルギーがI0 の光で被測定物2を照明
し、その反射光(エネルギーがI)を光検出器3により
検出する。ここで、光源は波長λ 1 ,λ2 の赤外光を含
む光を投射し、フィルタ4は波長λ1 ,λ2 の光を選択
して択一的に通過させるようになっている。
【0015】被測定物2のある面積に照射された相対エ
ネルギーI0 の光は、被測定物2の散乱度S1 ,S2 に
応じて散乱され、かつ吸収度A1 ,A2 に応じて吸収さ
れ、エネルギーI1 ,I2 の反射光がフィルタ4を介し
て光検出器3に入射される。光検出器3はI1 ,I2 の
エネルギー差を電気信号に変換し、アナライザ5に出力
する。アナライザ5は光検出器3の出力をA/D変換し
て出力装置6の送り、あるいは前述の(5)式の演算結
果を出力装置6に送り、出力装置6はこれらのデータを
可視画像として表示あるいは出力する。
ネルギーI0 の光は、被測定物2の散乱度S1 ,S2 に
応じて散乱され、かつ吸収度A1 ,A2 に応じて吸収さ
れ、エネルギーI1 ,I2 の反射光がフィルタ4を介し
て光検出器3に入射される。光検出器3はI1 ,I2 の
エネルギー差を電気信号に変換し、アナライザ5に出力
する。アナライザ5は光検出器3の出力をA/D変換し
て出力装置6の送り、あるいは前述の(5)式の演算結
果を出力装置6に送り、出力装置6はこれらのデータを
可視画像として表示あるいは出力する。
【0016】ここで、図4(a)のように、被測定物2
の吸収度Aは波長λ0 でピーク値、波長λ3 でボトム値
になっているとすると、その間の波長λ1 ,λ2 では吸
収曲線の微分係数は大きい。これに対し、図4(b)の
ように、散乱度Sは波長λ0→λ1 →λ2 →λ3 にわた
って緩やかに変化し、近似した波長λ1 ,λ2 では略同
等になっている。したがって、散乱度Sの寄与分を差し
引いて、吸収度A寄与分のみを得ることができる。この
吸収度Aに対応する測定データは、被測定物2に含まれ
る物質(吸光物質)の濃度に対応しており、したがって
濃度の定量が可能になる。
の吸収度Aは波長λ0 でピーク値、波長λ3 でボトム値
になっているとすると、その間の波長λ1 ,λ2 では吸
収曲線の微分係数は大きい。これに対し、図4(b)の
ように、散乱度Sは波長λ0→λ1 →λ2 →λ3 にわた
って緩やかに変化し、近似した波長λ1 ,λ2 では略同
等になっている。したがって、散乱度Sの寄与分を差し
引いて、吸収度A寄与分のみを得ることができる。この
吸収度Aに対応する測定データは、被測定物2に含まれ
る物質(吸光物質)の濃度に対応しており、したがって
濃度の定量が可能になる。
【0017】次に、本発明に係る測定装置および測定方
法の概要を説明する。
法の概要を説明する。
【0018】図5はその装置の構成を示す概要図であ
る。容器に入れた試料である被測定物体2は、散乱性と
吸光性を有する。これは、光源1であるタングステンラ
ンプ(300W)により照明されるが、この光源1は少
くとも二波長(λ1 ,λ2 )の赤外光を含む光を出力す
る。この二波長とは、被測定物質の吸収度に大きな差が
あり、かつ散乱度に大差がない近似した二波長である。
この被測定物体1の像は、光学レンズ系7およびフィル
タホルダ40にセットされる波長選択フィルタ41,4
2を介して、赤外線ビジコンカメラ31により撮像され
る。
る。容器に入れた試料である被測定物体2は、散乱性と
吸光性を有する。これは、光源1であるタングステンラ
ンプ(300W)により照明されるが、この光源1は少
くとも二波長(λ1 ,λ2 )の赤外光を含む光を出力す
る。この二波長とは、被測定物質の吸収度に大きな差が
あり、かつ散乱度に大差がない近似した二波長である。
この被測定物体1の像は、光学レンズ系7およびフィル
タホルダ40にセットされる波長選択フィルタ41,4
2を介して、赤外線ビジコンカメラ31により撮像され
る。
【0019】ここで、波長選択フィルタ41,42はそ
れぞれ、上記二波長λ1 ,λ2 の赤外光の一方のみを透
過するようになっており、フィルタホルダ40により交
互に切り替え得る。なお、光源2がλ1 ,λ2 の赤外光
のみを選択して択一的に出力できるときは、上記の波長
選択フィルタ41,42は不要となる。
れぞれ、上記二波長λ1 ,λ2 の赤外光の一方のみを透
過するようになっており、フィルタホルダ40により交
互に切り替え得る。なお、光源2がλ1 ,λ2 の赤外光
のみを選択して択一的に出力できるときは、上記の波長
選択フィルタ41,42は不要となる。
【0020】赤外線ビジコンカメラ5で撮像されたこと
による被測定物体2の画像データは画像処理装置8に送
られ、デジタルデータに変換された後、所定の処理がさ
れる。すなわち、画像処理装置8は少なくとも画像記憶
部81と画像演算部82を有し、波長λ1 ,λ2 の画像
データはそれぞれ画像記憶部81に記憶される。そし
て、画像演算部82において、図4および(5)式に対
応する演算、すなわち散乱の寄与分の全部または大部分
を消去する処理がされる。
による被測定物体2の画像データは画像処理装置8に送
られ、デジタルデータに変換された後、所定の処理がさ
れる。すなわち、画像処理装置8は少なくとも画像記憶
部81と画像演算部82を有し、波長λ1 ,λ2 の画像
データはそれぞれ画像記憶部81に記憶される。そし
て、画像演算部82において、図4および(5)式に対
応する演算、すなわち散乱の寄与分の全部または大部分
を消去する処理がされる。
【0021】撮像された画像データに対して上記の演算
をした後の画像データは、それぞれビデオモニタ91で
必要に応じて表示され、あるいはビデオプリンタ92で
印刷される。これにより、被測定物体2の赤外線吸収情
報を、二次元的に表示し把握することができる。
をした後の画像データは、それぞれビデオモニタ91で
必要に応じて表示され、あるいはビデオプリンタ92で
印刷される。これにより、被測定物体2の赤外線吸収情
報を、二次元的に表示し把握することができる。
【0022】以下に、具体的実施例について詳細に説明
する。
する。
【0023】実施例1 試料として、70〜250メッシュのシリカゲルの粉末
を容器に入れたものを用いた。なお、全ての実施例にお
いて、特に言及がない限り、光源は300W×4のタン
グステンランプを用い、検出器には赤外線ビジコンカメ
ラを用い、演算処理には画像解析処理装置を用いた。ま
た、波長選択用光学フィルタとしては、1.94μm
と、1.8μmと、1.68μmの透過特性を有するフ
ィルタを使用した。
を容器に入れたものを用いた。なお、全ての実施例にお
いて、特に言及がない限り、光源は300W×4のタン
グステンランプを用い、検出器には赤外線ビジコンカメ
ラを用い、演算処理には画像解析処理装置を用いた。ま
た、波長選択用光学フィルタとしては、1.94μm
と、1.8μmと、1.68μmの透過特性を有するフ
ィルタを使用した。
【0024】試料の一部を水で湿らせ、その部分の画像
を、上記3種のフィルタを通して画像記憶部に取り込ん
だ。次に、アナライザである画像演算部で(1.94μ
m画像)/(1.8μm画像)と、(1.94μm画
像)/(1.68μm画像)の演算を行った。
を、上記3種のフィルタを通して画像記憶部に取り込ん
だ。次に、アナライザである画像演算部で(1.94μ
m画像)/(1.8μm画像)と、(1.94μm画
像)/(1.68μm画像)の演算を行った。
【0025】それぞれの結果を、図7,図8の写真に示
す。この2つの図を比較してみると、図7の方が図8よ
りもシリカゲル表面のザラつきが少なく見えることがわ
かる。なお、このことはアナライザの輝度プロファイル
を見ても明白である。図7の方がザラつきが少なく見え
るのは、本発明の方法によって、散乱情報の寄与分をよ
り少なくしたためである。
す。この2つの図を比較してみると、図7の方が図8よ
りもシリカゲル表面のザラつきが少なく見えることがわ
かる。なお、このことはアナライザの輝度プロファイル
を見ても明白である。図7の方がザラつきが少なく見え
るのは、本発明の方法によって、散乱情報の寄与分をよ
り少なくしたためである。
【0026】実施例2 試料として、一部に水分を含浸させた木材の小片を用い
た。実施例1と同様にしてメモリに情報を取り込み、同
様に演算処理をしてビデオプリンタに出力させた結果
が、図11,12,13,14の写真である。図11,
12は水平方向、図13,14は垂直方向の輝度プロフ
ァイルであり、これを見ても、本発明の方法における方
が表面散乱成分を軽減し、より正確な吸収情報を示して
いることがわかる。
た。実施例1と同様にしてメモリに情報を取り込み、同
様に演算処理をしてビデオプリンタに出力させた結果
が、図11,12,13,14の写真である。図11,
12は水平方向、図13,14は垂直方向の輝度プロフ
ァイルであり、これを見ても、本発明の方法における方
が表面散乱成分を軽減し、より正確な吸収情報を示して
いることがわかる。
【0027】実施例3 実施例1,2では、水分の吸収(O−Hの吸収)イメー
ジにおける下地表面散乱成分の低減であったが、この実
施例3では、O−Hと共にポリスチレンによるC−Hの
吸収(ベンゼン環のC−H)の吸収イメージを同時に比
較している。図6は、この水とポリスチレンの赤外線吸
光度を示している。
ジにおける下地表面散乱成分の低減であったが、この実
施例3では、O−Hと共にポリスチレンによるC−Hの
吸収(ベンゼン環のC−H)の吸収イメージを同時に比
較している。図6は、この水とポリスチレンの赤外線吸
光度を示している。
【0028】試料としては、実施例1と同様にシリカゲ
ルの粉末を用い、その上にポリスチレン細片と水を載せ
た。次に、波長1.94μm、1.8μmおよび1.6
8μmのフィルタで3つの画像を画像メモリに取り込
み、実施例1と同様の演算を行ったものを、図9,10
に示す。本発明方法によれば、散乱成分の低減(すなわ
ち、より正確な吸収分の定量)をし、なおかつ、C−H
吸収とO−H吸収を輝度信号の逆転像として、同時に測
定できる。これにより、いわゆる被測定物質の定性が可
能となっている。
ルの粉末を用い、その上にポリスチレン細片と水を載せ
た。次に、波長1.94μm、1.8μmおよび1.6
8μmのフィルタで3つの画像を画像メモリに取り込
み、実施例1と同様の演算を行ったものを、図9,10
に示す。本発明方法によれば、散乱成分の低減(すなわ
ち、より正確な吸収分の定量)をし、なおかつ、C−H
吸収とO−H吸収を輝度信号の逆転像として、同時に測
定できる。これにより、いわゆる被測定物質の定性が可
能となっている。
【0029】もちろん、本発明方法は、フィルタを用い
なくとも、光源で波長を選択しても可能であるし、前述
の結合をもつ他の物質について適用できる。また、光検
出器をかえれば、たとえば一画素のセンサあるいは一次
元のリニアセンサを用いれば、0次元あるいは1次元の
測定が可能となる。
なくとも、光源で波長を選択しても可能であるし、前述
の結合をもつ他の物質について適用できる。また、光検
出器をかえれば、たとえば一画素のセンサあるいは一次
元のリニアセンサを用いれば、0次元あるいは1次元の
測定が可能となる。
【0030】
【発明の効果】以上の通り、本発明が測定の対象とする
物質は、H−O−H,R−O−H,O−D,C−H,N
−H等の結合を持ち、伸縮振動、変角振動の倍音、結合
音が、近赤外域においてそれぞれ特徴的な吸収スペクト
ルを示す物質であるが、これらは、赤外域において僅か
な波長の変化で急激に吸光性が変化する。
物質は、H−O−H,R−O−H,O−D,C−H,N
−H等の結合を持ち、伸縮振動、変角振動の倍音、結合
音が、近赤外域においてそれぞれ特徴的な吸収スペクト
ルを示す物質であるが、これらは、赤外域において僅か
な波長の変化で急激に吸光性が変化する。
【0031】一方、かかる近傍の波長においては、被測
定物の表面あるいは内部の散乱物質により散乱強度は大
きく異なることはなく、略均等である。そこで、各結合
の吸収スペクトル曲線のうち、極大波長前後の微分係数
の大きい波長領域の単調に連続した任意の2点の吸収情
報を計測し、適切な演算処理を行うことにより、被測定
物質の散乱成分を実質的な意味で消去する補正をし、吸
収成分情報をより正確に計測することが可能になる。
定物の表面あるいは内部の散乱物質により散乱強度は大
きく異なることはなく、略均等である。そこで、各結合
の吸収スペクトル曲線のうち、極大波長前後の微分係数
の大きい波長領域の単調に連続した任意の2点の吸収情
報を計測し、適切な演算処理を行うことにより、被測定
物質の散乱成分を実質的な意味で消去する補正をし、吸
収成分情報をより正確に計測することが可能になる。
【0032】このため、従来の吸収量測定方式の定量装
置と比較して、より正確な吸収量の定量ができる。ま
た、2次元モードで使用すれば、より正確な吸収分布が
わかる。しかも、試料の形状による影響が軽減される。
ここで、2次元モード時には、近赤外領域を使用するた
めに入力レンズとして一般ガラス光学レンズが利用で
き、かつ検出器の冷却も必要ないため、装置全体が安価
となる。さらに、今まで非破壊識別が難しかった物に対
し、簡単に識別可能となる利点もある。
置と比較して、より正確な吸収量の定量ができる。ま
た、2次元モードで使用すれば、より正確な吸収分布が
わかる。しかも、試料の形状による影響が軽減される。
ここで、2次元モード時には、近赤外領域を使用するた
めに入力レンズとして一般ガラス光学レンズが利用で
き、かつ検出器の冷却も必要ないため、装置全体が安価
となる。さらに、今まで非破壊識別が難しかった物に対
し、簡単に識別可能となる利点もある。
【図1】赤外吸収度の波長依存性を示す図。
【図2】赤外吸収度の波長依存性を示す図。
【図3】本発明の原理説明図。
【図4】赤外線吸収度と散乱度の関係を示す図。
【図5】本発明の実施例装置の説明図。
【図6】水とポリスチレンの吸光度を示す図。
【図7】測定結果を示す写真。
【図8】測定結果を示す写真。
【図9】測定結果を示す写真。
【図10】測定結果を示す写真。
【図11】測定結果を示す写真。
【図12】測定結果を示す写真。
【図13】測定結果を示す写真。
【図14】測定結果を示す写真。
1…被測定物、2…光源、3…光検出器、31…赤外線
ビジコンカメラ、4,41,42…波長選択フィルタ、
5…アナライザ、6…出力装置、7…光学レンズ系、8
…画像処理装置、81…画像記憶部、82…画像演算
部、91…ビデオモニタ、92…ビデオプリンタ。
ビジコンカメラ、4,41,42…波長選択フィルタ、
5…アナライザ、6…出力装置、7…光学レンズ系、8
…画像処理装置、81…画像記憶部、82…画像演算
部、91…ビデオモニタ、92…ビデオプリンタ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平松 光夫 静岡県浜松市市野町1126番地の1 浜松ホ トニクス株式会社内
Claims (10)
- 【請求項1】 少なくとも2種類の波長の赤外光であっ
て、被測定物中の物質による吸光度差が十分に大きく、
かつ散乱度差が十分に小さい近傍の波長の赤外光で前記
被測定物を照明し、当該被測定物からの反射光の光量を
前記少なくとも2種類の波長ごとに検出する第1ステッ
プと、 波長ごとに検出された前記反射光の光量の一方を他方に
より演算して散乱光の寄与分を実質的に消去し、前記被
測定物中の物質による赤外光の吸収度を測定する第2ス
テップとを備えることを特徴とする赤外光吸収度の測定
方法。 - 【請求項2】 前記被測定物中の物質が、O−H,C−
H,N−HもしくはO−D結合のいずれかを含む分子で
ある請求項1記載の赤外光吸収度の測定方法。 - 【請求項3】 前記第2のステップで測定した赤外線の
吸収度と、あらかじめ求められる前記被測定物中の物質
の吸収度にもとづき、前記物質の濃度を定量する請求項
1記載の赤外光吸収度の測定方法。 - 【請求項4】 少なくとも2種類の波長の赤外光であっ
て、被測定物中の物質による吸光度差が十分に大きく、
かつ散乱度差が十分に小さい近傍の波長の赤外光で前記
被測定物を照明し、当該被測定物からの反射光の像を前
記少なくとも2種類の波長ごとに撮像する第1ステップ
と、 波長ごとに撮像された前記反射光の像の一方を他方によ
り画像演算して散乱光の寄与分を実質的に消去し、前記
被測定物中の物質による赤外光の吸収度の分布を測定す
る第2ステップとを備えることを特徴とする赤外光吸収
度の測定方法。 - 【請求項5】 前記第2のステップで測定した赤外線の
吸収度の分布と、あらかじめ求められる前記被測定物中
の物質の吸収度の分布にもとづき、前記物質の濃度の分
布を定量する請求項4記載の赤外光吸収度の測定方法。 - 【請求項6】 前記被測定物中の物質がO−H,C−
H,N−HもしくはO−D結合のいずれかを含む分子で
ある請求項4記載の赤外光吸収度の測定方法。 - 【請求項7】 少なくとも2種類の波長の赤外光であっ
て、被測定物中の物質による吸光度差が十分に大きく、
かつ散乱度差が十分に小さい近傍の波長の赤外光で被測
定物を照明する照明手段と、 前記被測定物からの反射光の像を前記少なくとも2種類
の波長ごとに撮像する撮像手段と、 前記波長ごとに撮像された前記反射光の像の強度の一方
を他方により画像演算する演算手段とを備えることを特
徴とする赤外光吸収度の測定装置。 - 【請求項8】 前記照明手段は、O−H,C−H,N−
HもしくはO−D結合のいずれかを含む分子に対して、
十分に光の吸収性に差異があり、かつ散乱性が略同等で
ある複数の波長の赤外光を出射し、 前記撮像手段は、前記複数の波長ごとに前記反射光の像
を撮像する請求項7記載の赤外光吸収度の測定装置。 - 【請求項9】 前記演算手段により求められた画像演算
データと、あらかじめ求められる前記被測定物中の物質
の前記波長ごとの光の吸収度の分布にもとづき、前記被
測定物における光吸収物質濃度の分布を定量する定量手
段を更に備える請求項7記載の赤外光吸収度の測定装
置。 - 【請求項10】 前記演算手段により求められた画像演
算データを表示する表示手段を更に備える請求項7記載
の赤外光吸収度の測定装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16864292A JPH06123700A (ja) | 1992-06-03 | 1992-06-03 | 赤外光吸収度の測定方法および装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16864292A JPH06123700A (ja) | 1992-06-03 | 1992-06-03 | 赤外光吸収度の測定方法および装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06123700A true JPH06123700A (ja) | 1994-05-06 |
Family
ID=15871826
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP16864292A Pending JPH06123700A (ja) | 1992-06-03 | 1992-06-03 | 赤外光吸収度の測定方法および装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06123700A (ja) |
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH11352067A (ja) * | 1998-05-19 | 1999-12-24 | Agrovision Ab | 成分濃度判定装置および成分均一性判定装置 |
| JP2007198950A (ja) * | 2006-01-27 | 2007-08-09 | Nippon Steel Corp | 赤外吸収スペクトル測定法を用いた酸化物材料中の酸化マグネシウム含有量および酸化カルシウム含有量の測定方法 |
| AT504436B1 (de) * | 2007-03-01 | 2008-05-15 | Anton Paar Gmbh | Verfahren und vorrichtung zur bestimmung des alkoholgehaltes von flüssigkeiten |
| US9013402B2 (en) | 2010-09-14 | 2015-04-21 | Sony Corporation | Information processing device, information processing method, and program |
| WO2018155289A1 (ja) * | 2017-02-24 | 2018-08-30 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 乾燥度センサ |
| JP2018141632A (ja) * | 2017-02-24 | 2018-09-13 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 水分量センサ |
-
1992
- 1992-06-03 JP JP16864292A patent/JPH06123700A/ja active Pending
Cited By (10)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH11352067A (ja) * | 1998-05-19 | 1999-12-24 | Agrovision Ab | 成分濃度判定装置および成分均一性判定装置 |
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| US8106361B2 (en) | 2007-03-01 | 2012-01-31 | Anton Paar Gmbh | Method and device for determining an alcohol content of liquids |
| US9013402B2 (en) | 2010-09-14 | 2015-04-21 | Sony Corporation | Information processing device, information processing method, and program |
| WO2018155289A1 (ja) * | 2017-02-24 | 2018-08-30 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 乾燥度センサ |
| JP2018141632A (ja) * | 2017-02-24 | 2018-09-13 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 水分量センサ |
| CN110312924A (zh) * | 2017-02-24 | 2019-10-08 | 松下知识产权经营株式会社 | 干燥度传感器 |
| JPWO2018155289A1 (ja) * | 2017-02-24 | 2019-11-07 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 乾燥度センサ |
| CN110312924B (zh) * | 2017-02-24 | 2021-11-23 | 松下知识产权经营株式会社 | 干燥度传感器 |
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