JPH06124687A - 放電管 - Google Patents

放電管

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JPH06124687A
JPH06124687A JP4297648A JP29764892A JPH06124687A JP H06124687 A JPH06124687 A JP H06124687A JP 4297648 A JP4297648 A JP 4297648A JP 29764892 A JP29764892 A JP 29764892A JP H06124687 A JPH06124687 A JP H06124687A
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tube
diameter
small
discharge tube
portions
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Application number
JP4297648A
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English (en)
Inventor
Koji Kawai
浩司 河合
Shigeki Ishihara
繁樹 石原
Naoki Masuda
直樹 増田
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Hamamatsu Photonics KK
Original Assignee
Hamamatsu Photonics KK
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Publication date
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  • Manufacture Of Electron Tubes, Discharge Lamp Vessels, Lead-In Wires, And The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 反射鏡との組み合わせにおいて、光を前方に
有効に導くことができる放電管、かかる放電管の製造方
法、及び、これを用いた光源装置を提供する。 【構成】 対向電極41a、41bを気密封着してアー
ク部42’を構成すると共に、該対向電極のリード線4
3Ba〜Fa、43Bb〜Fbを反対方向に導出した内
管4と、該リード線を支持しこれを気密に導出すること
により、該内管を該リード線を介して非接触に気密封入
すると共に、端部に細径部52aが形成された外管5と
を備え、該アーク部の外径寸法を該細径部の外径寸法以
上とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アーク部を有する内管
を外管に封入した二重管構造の放電管とその製造方法、
及び、かかる放電管を採用した光源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば液晶プロジェクタ等の光源装置と
して、金属蒸気放電管等の放電管が使用されている。こ
れらの放電管は一般に二重管構造とされており、対向電
極を気密封着してアーク部を構成した内管を、真空また
は真空中に微量の希ガスが充填された円筒状の外管に気
密封入して構成されている。このように内管と外管との
間を真空状態によって断熱させることにより、内管の蓄
熱容量を増大せしめ、外管を有しない単管構造の放電管
に比べて、同一電気定格、同一発光効率の場合、内管の
容積を大きくできる。この結果、外管を有しない放電管
に比べてスパッタ物による汚れなどが単位面積当たりで
少なくなり、放電管の寿命を長くすることができる。
【0003】ところで、この二重管構造の放電管では、
外管の端部からその内部に内管を挿入したうえ外管内で
内管を浮かせて支持し、さらに外管の端部を封止し、こ
の封止部からリード線を気密導出している。このため、
放電管の構造が複雑になり、製造工程も面倒であるとい
う問題がある。これらの点に関して従来種々の改良がな
されており、例えば特開昭61−78044号、特開平
3−37951号などの出願がなされている。
【0004】特開昭61−78044号の発明は、放電
管の外管の端部に圧潰形成などにより形成される封止部
を気密に貫通して排気管が内部に導入されており、この
排気管の先端に内管から導出されたリード線を係止し、
この排気管により内管の重量を支える構造である。ま
た、特開平3−37951号の発明は、放電管の外管の
端部内側に排気管の端部を突出させ、この排気管の内側
突出端部にマウント部材を介して内管を支持させる構造
である。
【0005】上記特開昭61−78044号および特開
平3−37951号に開示された放電管は、内管の支持
構造が複雑で強度的にも弱いという欠点を有している。
【0006】上記の欠点を解決するために、図9に示す
二重管構造の放電管が提案されている。同図に示す放電
管72では、内管76が、円筒状の外管77の内部に封
入されている。内管76は、対向電極74を気密封着し
た一対の中実枝部80と、アーク部75’を備えた一の
中空球状部75からなる。該一の中空球状部75は、該
一対の中実枝部80の間に設けられており、該対向電極
74の先端が、該一対の中実枝部80より該アーク部7
5’内に突出している。該アーク部75’内にはキセノ
ンや金属蒸気等が封入されており、該対向電極74の先
端間に、アークが形成されることになる。なお、該一対
の対向電極74には、一対のリード線81が接続されて
おり、内管76からそれぞれ反対方向に導出されてい
る。
【0007】外管77の両端部には封止部82が形成さ
れており、内管76は、これから導出された該一対のリ
ード線81が封止部82に気密に挿通支持されることに
よって、外管77内に保持されている。なお、該一対の
リード線81は、該封止部82を気密に挿通し、外管7
7外方に導出されている。このようにして、内管76
は、外管77内に、非接触の状態で保持されている。一
方、外管77内には、真空あるいは微量の希ガスが充填
されており、内管と外管の間が断熱されている。
【0008】かかる放電管72を作製する場合には、ま
ず、内管76を、外管77内に、その両端の開口部の一
方から挿入する。そして、該一対のリード線81が該両
端開口部を経て延びている状態で、該両端開口部を加熱
軟化することにより、リード線81が気密に挿通された
封止部82を形成する。この結果、内管76が一対のリ
ード線81により外管77内に保持された放電管72が
作製されるのである。
【0009】上記放電管72では、その封止部82に排
気管などが設けられていないため、構造が簡単である。
したがって、小型化でき、強度も向上する、といった利
点がある。
【0010】この放電管72を利用した光源装置とし
て、図10に示すような光源装置71が提案されてい
る。該光源装置71では、該放電管72が、放物面鏡等
で構成された反射鏡73に組み合わされて構成されてい
る。より具体的には、放電管72が、その取付部78の
部分で、反射鏡73のアクセスホール79に挿入固定さ
れている。反射鏡73は放物面鏡等で構成されており、
放電管72はそのアーク部75’の中心が該放物面の焦
点Fにほぼ位置するように取付けられている。したがっ
て、放電管72からの光は直接前方(図10の左方向)
に照射されるものと、まず後方(図10の右方向)に照
射された後反射鏡73で反射されて略平行光となって前
方(図の左方向)へ導かれるものにより、指向性をもっ
て前方の液晶プロジェクタ(図示せず)に照射されるこ
とになる。
【0011】このように構成される光源装置71では、
既述のように、内管76を、円筒状外管77内に、その
両端の開口部の一方から挿入しなければならないため、
反射鏡73のアクセスホール79に挿入される外管77
の外径寸法(取付部78の外径寸法)が、内管76の外
径寸法より大きく構成されている。したがって、該アク
セスホール79の内径は、内管76のアーク部75’の
内径より大きく構成されている。かかる構成によると、
発光部位であるアーク部75’に面したアクセスホール
79の面積が大きいために、アーク部75’から後方斜
めに照射される光の内、反射鏡73の反射鏡面に達せず
アクセスホール79に到る光の割合が大きくなってしま
う。ところで、反射鏡73から逸れてアクセスホール7
9の部分に到る光は、反射されずに後方に逃げてしま
う。したがって、かかる光源装置71では、アーク部7
5’で生成された光のうち、前方に有効に導くことがで
きない光の割合が高く、光を十分有効に所望の方向(前
方)に導くことができない、といった問題がある。
【0012】一方、1981年3月発行の「ELECTRO-OPTICAL
SYSTEMS DESIGN」の第59乃至68頁には、図11に示す
二重管構造の放電管が記載されている。かかる放電管1
72は、内管176とこれを気密に封入した外管177
とから構成されている。内管176は、一対の中実枝部
180と、アーク部175’を備えた一の中空球状部1
75からなる。該一対の中実枝部180は、それぞれ、
一の電極174、一のモリブデン箔181、及び、一の
金属(モリブデン)棒181’を気密封着している。該
一の中空球状部175は、該一対の中実枝部180の間
に設けられており、該電極174の先端が、各中実枝部
180より該アーク部175’内に突出している。ま
た、金属(モリブデン)棒181’の先端が、各中実枝
部180から外側に突出している。アーク部175に
は、ハロゲン化金属ガスが封入されており、アークが電
極174先端間に発生するように構成されている。な
お、中空球状部175の外径は、中実枝部180のそれ
よりも大きく構成されている。一方、外管177は中空
部182からなる。したがって、該放電管172では、
内管176が、その中空球状部175が該中空部182
内に位置し、かつ、その中実枝部180が外管177の
中空部182を構成する壁部182”と接続するよう
に、外管177に対し配置される。
【0013】そこで、本発明者らは、かかる構造の放電
管172を、図10に示す反射鏡73に組み合わせて光
源装置171を構成することを考えた。より具体的に
は、内管の一の中実枝部180のうち、外管177より
突出した部分を、反射鏡73のアクセスホール79に挿
入固定させて、光源装置を構成することを考えた。この
場合には、中実枝部180の外径は内管176の中空球
状部175のそれより小さいので、内径の小さいアクセ
スホール79を備えた反射鏡73を、この放電管172
に組み合わせることができる。したがって、この光源装
置171によれば、アーク部175’で発生した光のう
ち、アクセスホール79に達し鏡面で反射されない光の
割合を小さくすることができ、光を有効利用することが
できる。
【0014】しかしながら、かかる放電管172では、
内管176の中実枝部180が、外管177を構成する
壁部182”と直接接続され、その一部が外気に曝され
ている。したがって、かかる放電管172は、内管17
6を十分保温できない、といった問題がある。換言すれ
ば、かかる放電管172は、内管176のアーク部17
5’では二重管構造となっているものの、内管176の
中実枝部180の一部では単管構造となっているため、
内管176を十分保温できず、二重管構造の放電管特有
の既述の優れた効果(すなわち、既述の高寿命化につい
ての優れた効果)を十分達成できない。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来の欠
点を改良したもので、構造が簡単で強度的にも強く、か
つ、内管を十分保温できることによってその高寿命化を
達成でき、さらに、反射鏡と組み合わせることで光を有
効に前方に導くことができる二重管構造の放電管を提供
することを目的とする。また、かかる二重管構造の放電
管と反射鏡を組み合わせ、光を前方に有効に導くことが
できる光源装置を提供することをその目的する。さら
に、かかる二重管構造の放電管を製造するための製造方
法を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく、
本発明に係る放電管は、対向電極を気密封着してアーク
部を構成すると共に、該対向電極のリード線を反対方向
に導出した内管と、該リード線を支持しこれを気密に導
出することにより、該内管を該リード線を介して非接触
に気密封入すると共に、端部に細径部が形成されている
外管とを備え、該アーク部の外径寸法が該細径部の外径
寸法以上であることを特徴とする。
【0017】また、本発明に係る放電管は、前記外管
が、それぞれが太径部と細径部を有する第一および第二
の外管部を、その太径部側の開口端部で接合したもので
あって、該第一及び第二の細径部の端部に形成された封
止部が、前記リード線を支持しこれを気密に導出し、該
第一および第二の外管部の少なくとも一方の細径部が、
外管内を真空引きする際の排気管を兼用している構成を
特徴とする。
【0018】また、本発明に係る光源装置は、上記本発
明の放電管と、該放電管の該細径部がそのアクセスホー
ルに挿入された反射鏡とからなる光源装置であって、該
反射鏡のアクセスホールが、該放電管の構成部位の一部
によりその照射光の透過率が低減して影を生ずる非放射
空間領域内に位置することを特徴とする。
【0019】さらに、本発明に係る放電管の製造方法
は、対向電極を気密封着してアーク部を構成し該対向電
極のリード線を反対方向に導出した内管の両端方向か
ら、それぞれ太径部と細径部を有する第一と第二の外管
部の太径側の開口端部を互いに近接させ、かつ、該リー
ド線を該第一及び第二の外管部の細径部に挿入したうえ
該開口端部を接合し、少なくとも一方の細径部に排気管
を兼用させて外管部内の真空引きを行い、かつ、該細径
部を封じ切ることにより、該リード線を該外管部に支持
させて、該内管を該外管部内に非接触に封入することを
特徴とする。
【0020】
【作用】本発明の放電管では、内管のアーク部の外径寸
法が外管の細径部の外径寸法以上であるため、該放電管
の外管細径部を反射鏡のアクセスホールに取付ける場
合、内管のアーク部(すなわち発光部)に比してアクセ
スホールが小さく構成されることになる。したがって、
アーク部から後方へ照射される光の成分のうち、反射鏡
により反射されずに反射鏡のアクセスホールから逃げて
しまう成分が少なくなる。また、反射鏡のアクセスホー
ルを、放電管の構成部位の一部により影を生ずる非放射
領域内に位置させることにより、アーク部から後方へ照
射される光の成分のうち有効な光を、反射鏡で前方へ確
実に反射させることができる。
【0021】さらに、本発明の放電管製造方法では、第
一、第二の外管部の開口端部を接合し、その内部に内管
を収容する。内管の両端から導出されたリード線を、該
第一、第二の外管部の細径部に挿入し、かつ、この細径
部端部の封止部で支持させ、外管部の内部で内管を非接
触状態で支持する。また、第一および第二の外管部の少
なくとも一方の細径部を排気管として兼用し、外管部内
部の真空引きを行う。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例を、図面を参照して説
明する。図1A及び1Bは、本発明の実施例の放電管の
横断面図と縦断面図である。
【0023】本実施例の放電管3は、石英ガラスで構成
された内管4と外管5とからなる二重管構造となってお
り、キセノン放電管、金属蒸気放電管等の放電管が内管
4として用いられる。内管4(バルブ)は、一の中空球
状部42と該中空球状部42を挟んで設けられた一対の
中実枝部44a、44bとから構成されている。中空球
状部42を形成する壁部42”と中実枝部44a、44
bとは、共に、石英ガラスで形成されており、互いにつ
ながっている。中空球状部42は、略球状、より詳しく
は、略楕円球状である。すなわち、中空球状部42の図
1A及び1Bに示した側断面は略楕円形であり、図1A
及び1Bの両紙面に対し直交する平面における断面は略
円形である。中空球状部42は、その内部に、アーク部
42’を有しており、該アーク部42’は、その内部
に、発光の為のキセノン・アルゴンや金属・金属ハロゲ
ン化物を封入している。該中空球状部42を形成する壁
部42”は、光透過率の低下を極力抑制するように、肉
薄に形成されている。
【0024】一方、一対の中実枝部44a、44bは、
それぞれ、一対の電極41a、41bを気密に封着して
いる。該一対の電極41a、41bは、それぞれ該中実
枝部44a、44bからアーク部42’内にその先端部
を突出させており、対向電極41a、41bを構成して
いる。なお、該電極41a、41bは、タングステン等
で形成されている。かかる構成のもと、アーク部42’
内の該対向電極41a、41bの先端部間にアークが生
成され、該電極先端部間で規定される発光領域42Aで
発光が行われることになる。
【0025】該中実枝部44aは更に、該電極41aに
接続された第一の金属(モリブデン)箔43Aaと、該
第一の金属箔43Aaに接続された第一の金属(モリブ
デン)棒43Baとを、気密に封着している。なお、該
第一の金属棒43Baの先端部は、該中実枝部44aか
ら外方に突出している。同様に、該中実枝部44bは、
該電極41bに接続された第一の金属(モリブデン)箔
43Abと、該第一の金属箔43Abに接続された第一
の金属(モリブデン)棒43Bbとを、気密に封着して
いる。なお、該第一の金属棒43Bbの先端部は、該中
実枝部44bから外方に突出している。
【0026】外管5は中間部分の太径中空円筒部(以
下、「太径中空部」という)51と、この太径中空部5
1を挟んで設けられた一対の細径中空円筒部(以下、
「細径中空部」という)52a、52bと、該細径中空
部42a、52bに連なり、両端に位置する一対の細径
中実円筒部(以下、「細径中実部」という)53a、5
3bとから構成されている。該太径中空部51を形成す
る壁部51”は、該一対の細径中空部52a、52bを
形成する壁部52a”、52b”と連なっており、該壁
部52a”、52b”は、さらに、それぞれ、該細径中
実部53a及び53bに連なっている。該壁部51”、
52a”、52b”、及び、該細径中実部53a及び5
3bはいずれも石英ガラスで形成されている。該太径中
空部51は太径室51’をその内部に有しており、該細
径中空部52a、52bは、それぞれ、細径室52
a’、52b’をその内部に有している。このため、該
太径室51’は、該細径室52a’、52b’と連なっ
て構成されている。
【0027】内管4は、その中空球状部42が外管5の
太径室51’内に位置し、また、その中実枝部44a、
44bがそれぞれ外管5の細径室52a’、52b’内
に位置するように、外管5内に気密に封入されている。
ここで、内管4の外表面は、外管5の内表面に接触せ
ず、内管4の外表面と外管5の内表面との間に、環状の
真空空間31が形成されている。より詳しくは、内管4
は、該第一の金属棒43Baを介して外管5の細径中実
部53aに支持され、かつ、該他の第一の金属(モリブ
デン)棒43Bbと、これと接続された金属(ニッケ
ル)バッファ線43Cb及び第二の金属(モリブデン)
棒43Dbを介して外管5の他の細径中実部53bに支
持されることにより、外管5内で浮くように支持されて
いる。すなわち、内管4の中実枝部44aから突出した
該第一の金属(モリブデン)棒43Baは、外管5の細
径室52a’中を伸び、その先端部を外管5の細径中実
部53aに気密に挿入させている。また、内管4の他の
中実枝部44bから突出した該他の第一の金属(モリブ
デン)棒43Bbは、外管5の細径室52b’中を伸
び、金属(ニッケル)バッファ線43Cbを介して、第
二の金属(モリブデン)棒43Dbに接続されている。
この第二の金属棒43Dbが、その先端部を外管5の細
径中実部53bに気密に挿入させている。こうして、外
管5は、内管4の中空球状部42及び中実枝部44a、
44bの外表面が、外管5の太径室51及び細径室52
a、52bの内表面に接触しないように、内管4を浮か
せて支持しているのである。
【0028】外管5の細径中実部53aは、更に、該第
一の金属棒43Baに接続された第二の金属(モリブデ
ン)箔43Eaと、該第二の金属箔43Eaに接続され
た第三の金属(モリブデン)棒43Faとを、気密に封
着している。該第三の金属棒43Faの先端は、該細径
中実部53aより外方に突出している。同様に、外管5
の細径中実部53bは、該第二の金属棒43Dbに接続
された第二の金属(モリブデン)箔43Ebと、該第二
の金属箔43Ebに接続された第三の金属(モリブデ
ン)棒43Fbとを、気密に封着している。なお、該第
三の金属棒43Fbの先端も、該細径中実部53bより
外方に突出している。
【0029】このように外管5より外方に突出した該第
三の金属棒43Fa及び43Fbは、不図示の電源に接
続され、該電極41a、41bに電流が供給されること
になる。すなわち、該一連の金属棒43Fa・金属箔4
3Ea・金属棒43Ba・金属箔43Aaが、該電極4
1aを該不図示の電源に接続させるためのリード線43
aを構成し、該一連の金属棒43Fb・金属箔43Eb
・金属棒43Db・金属バッファ線43Cb・金属棒4
3Bb・金属箔43Abが、該電極41bを該不図示の
電源に接続させるためのリード線43bを構成している
のである。
【0030】本発明では、このように、真空空間31内
を延びるモリブデン棒(43Ba、43Bb,43D
b)とニッケルバッファ線(43Cb)、外管5の外方
に延びたモリブデン棒(43Fa、43Fb)、及び、
中実部(44a、44b、53a、53b)に埋設され
たモリブデン箔(43Aa、43Ab、43Ea、43
Eb)とから、放電管3を電源に接続するためのリード
線43a、43bが構成されている。ここで、中実部に
モリブデン箔を埋設させているのは、以下の理由によ
る。内管4や外管5を作製する際には、石英ガラスの中
空パイプを加熱軟化して、中実部(44a、44b、5
3a、53b)を成形する。かかる加熱軟化成形過程に
おいては、ガラス内に熱膨張と収縮が起こり、ここに不
均等な応力が発生する。したがって、リード線等をガラ
ス内部に埋設しようとする場合には、かかる不均等な応
力によりクラックが生じたり、リード線のまわりに隙間
が生じて内管4や外管5の真空度を低下させてしまう恐
れがある。このため、本実施例では、モリブデン箔をガ
ラス中実部に埋設している。すなわち、かかるモリブデ
ン箔により、ガラス内のモリブデン箔に接した部分の熱
膨張を抑止し、この部分にクラックなどが生ずるのを防
止しているのである。なお、金属バッファ線43Cb
は、放電管3の点灯時に該真空空間31に生じる熱によ
る応力を逃がすためのものである。
【0031】外管5内部(すなわち、太径室51’、及
び、細径室52a’、52b’)は、真空としている
か、或いは、チッソ、または、アルゴン、クリプトン、
ネオン、キセノン等の希ガスの封入処理が施されてい
る。なお、かかるガスを封入するのは、細径室52
a’、52b’内に曝されている上記金属棒43Ba、
43Bb、43Db、金属バッファ線43Cbの酸化を
防止するためでもある。既述のように、外管5は、内管
4を、その外表面がそのいずれの部分においても外管5
の内表面に接触しないように、リード線43a及び43
bのみを介して浮かせて支持している。したがって、内
管4の外表面と外管5の内表面との間には、前記環状の
空間31が形成される。このため、内管4は、かかる真
空またはガス状態の空間31により確実に断熱されるこ
とになり、内管4の保温力が高められ、電極スパッタ等
による透過率の低下が抑制されて、放電管3の高寿命化
が達成される。
【0032】以上の構造を有する放電管3を採用した本
発明の光源装置について、以下、説明する。図2Aは、
上記放電管3を採用した本発明の光源装置1を概略的に
表した横断面図である。この光源装置1は、該放電管3
を反射鏡2に装着して構成されており、例えば液晶プロ
ジェクタ(図示せず)等の光源として用いられるもので
ある。(以下、図2Aにおける矢印の方向、すなわち、
図2Aの左方向を、前方向とする。)なお、図2Bは、
放電管3と反射鏡2の寸法上の関係を模式的に表した横
断面図である。
【0033】反射鏡2はわん型に形成され、内面は放物
面鏡となっている。反射鏡2の基部には放電管3を装着
するためのアクセスホール21が形成され、このアクセ
スホール21に、放電管3の外管5の一方の細径中空部
52a(取付部)が差し込まれ固定される。より詳しく
は、放電管3を反射鏡2に組み合わせて光源装置1を作
製する際には、まず、放電管3を、その細径中実部53
aから、反射鏡2のアクセスホール21内に、その内壁
面21’に沿って挿入する。そして、放電管3のアーク
部42’の中心点42C(発光領域42Aの中心)が反
射鏡2の焦点Fに一致するように、放電管3の細径中空
部52a(取付部)を、アクセスホール21に調整固定
する。
【0034】この場合、内管4と外管5の位置関係にお
いて、アクセスホール21に挿入される細径中空部52
aの前端部500(外管5の取付部の前端部500:太
径中空部51と細径中空部52aとの境界位置)と、内
管4のアーク部42’の中心点42Cとの距離が長すぎ
ると、以下のような問題がある。すなわち、放電管3を
反射鏡2に装着する際に、放電管3を反射鏡2のアクセ
スホール21の最奥まで差し込んでも(すなわち、太径
中空部51の壁部51”の後側部51R”が反射鏡2内
面(鏡面)に当接するまで差し込んでも)、アーク部4
2’の中心点42Cが反射鏡2の焦点Fに達しないおそ
れがある。かかる問題を解決するため、本発明の放電管
3と反射鏡2とは、以下に示すような寸法関係を満足す
るように構成されている。
【0035】すなわち、図3に示すように、まず、アク
セスホール21の内径をDeとして、対向電極41a・
41bの軸から(De/2)だけ離れた位置に、該軸方
向に延びる仮想直線Bを考える。換言すれば、反射鏡2
のアクセスホール21を規定する内壁面21’に沿って
延びる仮想直線Bを考えるのである。また、アーク部4
2’の中心点42Cから該電極41a・41bの軸方向
と垂直な方向に延びる仮想直線Cを考える。そして、距
離L1を、該仮想直線B及びCの交点501と、該仮想
直線Bが外管5の太径中空部51を構成する壁部51”
の外表面と交わる交点502との間の距離とする。ま
た、距離Laを、対向電極41a、41bの先端部間距
離(アーク距離)と、距離Frを、放物面鏡2の焦点距
離(すなわち、放物面の基端から焦点Fまでの距離)と
する。かかる場合に、本発明の放電管3と反射鏡2は、
不等式 L1<Fr+(La/2)で表される寸法関係
を満足するように構成されている。このように構成する
ことにより、確実に、放電管3のアーク部42’の中心
点42Cを放物面鏡2の焦点Fに位置させることができ
る。したがって、アーク部42’内で発生した光は、直
接前方(図2Aの左方向)へ導かれる成分と、まず後方
(図2Aの右方向)へ導かれた後に反射鏡2で反射して
平行光として前方に導かれる成分とで、無駄なく有効に
前方の液晶プロジェクタに照射されることになる。
【0036】以下、本発明の放電管3の内管4と外管
5、及び、反射鏡2の寸法関係について、図2Bを参照
して、より詳しく説明する。まず、内管4は、その中空
球状部42のいずれの位置における外径D1も、その中
実枝部44a、44bの外径D2より大きくなるように
構成されている。また、外管5は、その太径中空部51
を構成する壁部51”の内面が、そのいずれの位置にお
いても、内管4の中空球状部42の壁部42”の外面に
接触しないように、該太径中空部51のいずれの位置に
おける内径D4も、該中空球状部42の対応する位置に
おける外径D1より大きくなるように構成されている。
同様に、その細径中空部52a、52bを構成する壁部
52a”、52b”の内面が、そのいずれの位置におい
ても、内管4の中実枝部44a、44bを構成する壁部
44a”、44b”の外面に接触しないように、該細径
中空部52a及び52bのいずれの位置における内径D
5も、該中実枝44a、44bの対応する位置の外径D
2より大きくなるように構成されている。かかる寸法関
係により、環状の真空空間31が、内管4の外表面と外
管5の内表面との間に確保されている。
【0037】また、本発明では、外管5の細径中空部5
2a、52bのうち、少なくとも、反射鏡2のアクセス
ホール21に挿入支持されるべき細径中空部52aの外
径D3が、内管4の中空球状部42の最大外径D1max
以下になるように構成されている。ここで、細径中空部
52aは、アクセスホール21に挿入固定される部分で
あるため、アクセスホール21の内径Deは、該外径D
3と等しいか、または、幾分大きい値である。したがっ
て、本発明の放電管3が装着される反射鏡2のアクセス
ホール21の面積は、発光が行われる該放電管3のアー
ク部42’の大きさに比して、相対的に小さいものとな
る。このことは、放電管3から斜め後方に照射される光
の成分の内、反射鏡2で反射されずにアクセスホール2
1を介して逃げてしまう光を極力少なくできることを意
味し、アーク部42’の光を前方に有効に照射できる。
すなわち、細径中空部52aの外径D3が内管4の中空
球状部42の最大外径D1max以下の寸法を有する本発
明の放電管3を反射鏡2に組み合わせてできた光源装置
1によれば、放電管3で発生した光を前方に配置された
液晶プロジェクタに有効に照射することができるのであ
る。
【0038】もっとも、上述の放電管3から斜め後方に
照射される光でも、この光自体が反射鏡2に至る光路の
途中において、内管4および外管5の部分形状や材質に
より透過率が激減する、いわゆる影となってしまう成分
(図2Aの斜線部分)に関しては、もともと有効利用は
不可能なので、この関係を含めてアクセスホール21を
極端に細径に形成する必要はない。すなわち、図4は内
管4に関し上記の状態を示すものであり、中空球状部4
2(アーク部42’)を構成する壁部42”のガラス厚
さに対し、中実枝部44aのガラス太さは極端に大きい
ため、中実枝部44aの光透過率は、中空球状部42の
壁部42”のそれに対して極端に低いものとなる。すな
わち、アーク部42’の発光領域42Aの外端となる電
極41a先端と、中空球状部42の壁部42”と中実枝
部44aの境界の部分400とを結ぶ仮想直線Aを母線
とする円錐状の空間領域(図4で斜線で示した領域)6
は、影が生ずる部分となる。この空間領域へ照射される
光の成分はもともと有効利用は不可能であり、したがっ
て、本発明では、同図に示すように、この非放射空間領
域6にアクセスホール21の開口前端210が位置する
ようにしている。またこのことは、アクセスホール21
に挿入される外管5の細径中空部52aの外径寸法D3
が、非放射空間領域6によっても左右されることを意味
する。すなわち、アクセスホール21内径Deを決定す
る外管5の細径中空部52aの外径寸法D3が、内管4
の構造(すなわち、電極41a先端部と、中空球状部4
2と中実枝部44aの境界部分400との位置関係)に
よって決定される非放射空間領域6によって決定される
ことを意味する。
【0039】次に、図5乃至図7を参照して、放電管3
の変形例と上記事由を考慮したアクセスホール21のホ
ール形状との関係を説明する。
【0040】図5に示す構造の放電管3は、内管4の中
空球状部42を構成する壁部42”のガラス厚がレンズ
作用を奏するように不均一に形成されたものである。こ
の場合も、中実枝部44aのガラス太さが中空球状部4
2の壁部42”のガラス厚より極端に厚くなっているの
で、アーク部42’内の電極41a先端と、中空球状部
42の壁部42”と中実枝部44aの境界400の部分
とを結ぶ仮想直線Aを母線とする円錐状空間領域(図の
斜線の部分)が非放射空間領域6となる。
【0041】図6に示す構造の放電管3は、内管4の外
表面に保温用の遮光膜7(セラミック等を塗布)を形成
したものである。この場合は、アーク部42’の電極4
1a先端と、遮光膜7の前端とを結ぶ仮想直線A’を母
線とする円錐状空間領域(図の斜線の部分)が非放射空
間領域6’となる。
【0042】以上の実施例では、内管4の中実枝部44
aが断面円形の場合について説明したが、ピンチシール
法により偏平な中実枝部44aを形成するものにあって
は、互いに直交する図7Aに示す方向と図7Bに示す方
向とでは異なる幅の非放射空間領域6が生ずる。なお、
この場合アクセスホール21自体も偏平に形成すること
で対応できる。
【0043】なお、本実施例における反射鏡2は放物面
鏡であるが、これに代えて楕円面鏡、双曲面鏡等を用い
てもよい。また、反射鏡2と放電管3とを一体に構成す
るようにしてもよい。
【0044】以上のように本実施例の放電管3では、内
管4のいずれの部分も外管5に接触しておらず、内管4
と外管5との間に十分な真空空間31が形成されてお
り、内管4と外管5とは一連の金属棒・金属箔・金属バ
ッファ線からなるリード線43a、43bのみでしか接
触していないため、十分な放電管蓄熱効果が得られ、放
電管3内の内管4の放電管容量を大きくできる。したが
って、スパッタ物等による汚れを廃して放電管3の寿命
を十分長くすることができる。また、本実施例の放電管
3は、外管5の細径中空部52a(取り付け部)の外径
D3を、内管4の中空球状部42の最大外径D1max
下の細径に形成したため、内径Deの小さいアクセスホ
ール21を有する反射鏡2と組み合わせて、光源装置1
を構成することができる。したがって、内管4のアーク
部42’で生じる光のうち、反射鏡鏡面で反射されずに
アクセスホール21を介して後方に逃げてしまう光の割
合を極力小さくすることができ、放電管3の光を有効に
前方に照射することができる。しかも、本実施例の光源
装置1では、放電管3の構造に基づき本来的に影が生ず
る非放射空間領域6に、アクセスホール21の前端を位
置させるようにしているので、放電管3を反射鏡2に取
付けることにより構造上生ずる光の損失を、最低限に抑
えることができ、有効な光を反射鏡2を介して確実に前
方に照射できる。したがって、光損失が少なくでき、液
晶プロジェクタの照射面の光量を増大させることができ
る。
【0045】上記実施例の放電管3は、様々な製造方法
で製造することができるが、その一実施例を、以下、図
8A乃至8Cを参照して説明する。
【0046】まず、図8Aに示すように、電極41a、
41bと、リード線43a(前記一連の金属棒43Fa
・金属箔43Ea・金属棒43Ba・金属箔43Aa)
とリード線43b(前記一連の金属棒43Fb・金属箔
43Eb・金属棒43Db・金属バッファ線43Cb・
金属棒43Bb・金属箔43Ab)とを気密封着した石
英ガラスからなる前記内管4を用意する。
【0047】次に、石英ガラスで形成された第一及び第
二の外管用パイプ150a、150bを用意する。該第
一の外管用パイプ150aは、太径中空部151aと細
径中空部152aとからなり、その両端に開口端部18
0a及び181aを有している。これら開口端部180
a、181aは、それぞれ、該太径中空部151a及び
細径中空部152a上に形成されている。同様に、該第
二の外管用パイプ150bは、太径中空部151bと細
径中空部152bとからなり、その両端に、開口端部1
80bと閉端部181bとを有している。開口端部18
0b及び181bは、それぞれ、該太径中空部151b
及び細径中空部152b上に形成されている。
【0048】該太径中空部151a、151bは、後述
するように、その開口端部180a、180bを介して
連結し、前記外管5の太径中空部51を構成することに
なる。また、細径中空部152a、152bは、前記外
管5の細径中空部52a、52bを構成することにな
る。したがって、既述のように、太径中空部151a、
151bの内径D4は、内管4の中空球状部42の外径
D1より大きく構成されており、また、細径中空部15
2a、152bの内径D5は、内管4の中実枝部44
a、44bの外径D2より大きく構成されている。さら
に、該細径中空部52a、52bのうち、少なくとも、
反射鏡アクセスホールへの取り付け部となる細径中空部
52aの外径D3は、内管4の中空球状部42の最大外
径D1max以下になるように構成されている。なお、該
細径中空部152a、152bは、後述するように、お
のおの、その一部が加熱軟化変形されて、前記外管5の
細径中実部53a、53bを構成することになる。
【0049】次に、内管4を中心とし、この内管4の両
端側から、上記構成の第一及び第二の外管用パイプ15
0a、150bの開口端部180a、180bを近接配
置させる。より詳しくは、リード線43a、中実枝部4
4a、及び、中空球状部42を、この順に、第一の外管
用パイプ150aにその開口端部180aから挿入す
る。これと同時に、リード線43b、中実枝部44b、
及び、中空球状部42を、この順に、第二の外管用パイ
プ150bに、その開口端部180bから挿入する。な
お、該内管4の最大外径、つまり、中空球状部42の最
大外径D1maxは、既述のように、外管用パイプ150
a、150bの細径中空部152a、152bの外径D
3以上の大きさに構成されている。したがって、該内管
4の最大外径は、外管用パイプの細径中空部152a、
152bの外径以上の大きさを有する。しかし、本実施
例の製造方法の場合、内管4は、外管用パイプ150
a、150bの細径中空部152a、152bからでは
なく、太径中空部151a、151bの開口端部180
a、180bからその内部に収納するから、上述の通
り、内管4の最大外径が外管用パイプの細径中空部15
2a、152b以上であってもなんら問題はない。ま
た、本実施例の製造方法によれば、このように、内管4
の最大外径に関係なく、外管用パイプ150a、150
bの細径中空部152a、152bを細くできるので、
後述する細径中空部152a、152bを加熱軟化・圧
潰成形して細径中実部53a、53bを形成しこれを切
断する際の作業が、大口径部の封じ切り作業に比べて楽
となり、迅速かつ適確な中実部形成・切断作業を行うこ
とができる。
【0050】上記のようにして、内側に内管4を介装さ
せた状態で、第一及び第二の外管用パイプ150a、1
50bの開口端部180a、180bをさらに近づけ、
これらを相互に接触させる。この接触部を加熱軟化する
ことにより、図8Bに示すように、接合部800(すな
わち、該開口端部180a、180b)を介して、第一
及び第二の外管用パイプ150a、150bを一体化す
る。この結果、該第一及び第二の外管用パイプ150
a、150bの太径中空部151aと151bがつなが
って、前記外管5の太径中空部51を構成することにな
る。内管4の中空球状部42が、かかる太径中空部51
内に位置し、中実枝部44aと、これから導出された金
属棒43Ba、金属箔43Ea、及び、金属棒43Fa
が、第一の外管用パイプ150aの細径中空部152a
内に位置することになる。また、中実枝部44bと、こ
れから導出された金属棒43Ba、金属バッファ線43
Cb、金属棒43Db、金属箔43Eb、及び、金属棒
43Fbが、第二の外管用パイプ150bの細径中空部
152b内に位置することになる。
【0051】なお、図8Bより明かなように、第一と第
二の外管用パイプ150a、150bの対向開口端部1
80a、180bの位置が、形成される外管5の太径中
空部51の最大径部位置151Aよりも、第二の外管用
パイプ150b側にやや片寄った位置に設けられてい
る。これは、接合部800の位置を、内管4のアーク部
42’の中心から少しでも遠ざけて、光の指向性の低下
の恐れを少なくするため、および、接合部800を最大
径部からずらし、接合面積がより少ない位置で接合する
ことにより、外管15の、これに加わる応力に対する強
度の低下を防止するためである。なお、接合部800の
位置、つまり対向開口端部180a、180bの位置
は、図示の位置に限るものではないが、少なくとも対向
開口端部180a、180bの一方側の内径が、内管4
の最大外径D1maxよりも大きく形成されていることが
必要である。外管用パイプ150a、150bのいずれ
か一の内部に、その開口端部180a、180bから、
内管4を収納する必要があるからである。
【0052】次に、上記第一及び第二の外管用パイプ1
50a、150bを接合部800で接合した状態で(図
8Bの状態で)、第一の外管用パイプ150aの細径中
空部152aの開口端部181aに排気台25を接続
し、外管用パイプ150a、150bの内部を真空引き
する。換言すれば、外管用パイプ150aの細径中空部
152a(外管5の細径中空部52a)を、外管5内を
真空引きする際の排気管として兼用する。
【0053】こうして外管15内を真空引きした後、図
8Cに示すように、外管用パイプ150a、150bの
細径中空部152a、152bの一部を加熱軟化し、圧
潰成形して、細径中実部153a、153bを形成す
る。より詳しくは、細径中空部152aのうち、金属箔
43Eaと金属棒43Faとを囲んでいる部分を加熱軟
化・圧潰成形して、該金属箔43Eaと金属棒43Fa
とを埋設した細径中実部153aを形成する。同様に、
細径中空部152bのうち、金属箔43Ebと金属棒4
3Fbとを囲んでいる部分を加熱軟化・圧潰成形して、
該金属箔43Ebと金属棒43Fbとを埋設した細径中
実部153bを形成する。なお、このとき細径中実部1
53a、153bには、加熱軟化によって熱膨張と収縮
が生じクラック等が発生する恐れがある。しかしなが
ら、前にも述べたように、モリブデン棒43Fa、43
Fbにモリデブン箔43Ea、43Ebを連結して構成
しているので、形成された細径中実部153a、153
b中にクラックや隙間が生じることがない。
【0054】この結果、内管4に接続された金属箔43
Ea、43Eb、金属棒43Fa、43Fbが、外管用
パイプ150a及び150bに形成された細径中実部1
53a、153bに気密に封着されることになる。つま
り、内管4が、リード線43a、43bを介して、外管
用パイプ150a、150bの細径中実部153a、1
53bに支持されて、この外管用パイプ150a及び1
50bの内部に、浮かされた状態で、気密に封入される
ことになる。
【0055】このようにして、外管用パイプ150a、
150b内に内管4を気密封入した後、図8Cの破線1
26で示す位置で、該形成された細径中実部153a、
153bを切断し、外管5の前記細径中実部53a、5
3bを形成すると共に、外管5を排気台25から切り離
す。この結果、形成された細径中実部53a、53bの
端部から金属棒43Fa、43Fbの先端が外部に導出
されることになる。このような工程を経て、図1A、1
Bに示される二重管構造の放電管3が製造される。
【0056】なお、上記の実施例では、第二の外管用パ
イプ150bの細径中空部152bの閉端部181bは
閉じられているように構成されているが、この閉端部1
81bも、第一の外管用パイプ150aの開口端部18
1aと同様に開口させて、この細径中空部152bから
も排気するように構成してもよい(但し、図示せず)。
【0057】以上説明した製造方法によれば、第一、第
二の外管用パイプの対向する開口端部からその内部に内
管を封入するから、外管用パイプの該開口端部とは反対
の側に内管の最大径以下の太さの細径中空部を形成して
も、内管を封入するうえで何ら不具合はない。したがっ
て、外管の形状を内管の外形に合わせて太径中空部と細
径中空部を有する形状にし、太径中空部に内管のアーク
部を配置して、リード線を細径中空部から導出できる。
よって、内管と外管の間に所望の空間を有する外管の形
状寸法とすることができる。また、かかる製造方法で
は、上記のように、外管用パイプの細径中空部を加熱軟
化して細径中実部を成形しその後これを切断するが、こ
の細径中空部の口径が内管の最大径よりも小さくてよい
ので、成形・切断作業を容易、迅速かつ適確に行うこと
ができる。さらに、該製造方法では上記の細径中空部に
排気台を直接に接続して外管内の真空引きを行うことが
可能であるので、外管と別に排気管を設ける場合に比べ
て製作工数を少なくすることができる。
【0058】なお、本発明は、上述の実施例に限定され
ることはなく、本発明の主旨から逸脱することなく、種
々の変更が可能である。たとえば、上述の実施例では、
ニッケルのバッファ線43Cbを採用したが、モリブデ
ンのバッファ線をバッファ線43Cbとして採用しても
良い。また、本発明の放電管は、上述の作製方法で作製
しなくても良い。例えば、第一及び第二の外管用パイプ
150a及び150bの端部181a、181bを共に
閉端部とし、該パイプ150a、150bのいずれか、
一の外周部に別途排気管を設け、この排気管を排気台2
5へ接続して、外管用パイプ内を真空引きしても良い。
なお、この場合は、真空引きの後、排気管の根元部を加
熱軟化し、封じ切ることになる。
【0059】
【発明の効果】以上のように、本発明の二重管構造の放
電管の構造は、排気管等を備えておらず、構造が簡単で
強度的にも強い。また、内管は外管にリード線のみによ
って支持されており、内管が外管と全く接触していない
ため、内管の保温力を高め、放電管の長寿命化を確実に
達成することができる。また、本発明の放電管は、反射
鏡と組み合わせることにより光を有効に前方に導くこと
ができる。また、かかる二重管構造の放電管を反射鏡と
組み合わせて構成した本発明の光源装置によれば、光を
前方に有効に導くことができる。内管のアーク部の外径
寸法が外管の取付部の外径寸法以上であるため、アーク
部から後方へ照射される光の成分のうち、反射鏡により
反射されずに外管取付部位から逃げてしまう成分を少な
くすることができ、反射鏡により光を有効に取り込ん
で、光損失を低減できるからである。さらに、本発明の
製造方法によれば、かかる二重管構造の放電管を容易に
製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1A】本発明の実施例に係る放電管の横断面図であ
る。
【図1B】本発明の実施例に係る放電管の縦断面図であ
って、図1AのIB−IB線に沿った縦側断面図であ
る。
【図2A】本発明の実施例に係る放電管を採用した光源
装置の横断面図である。
【図2B】図2Aに示す光源装置の放電管と反射鏡の寸
法上の関係を説明した横断面図である。
【図3】反射鏡の焦点と放電管の発光領域との位置関係
を説明する部分裁断側面図である。
【図4】内管回りの構造を詳細に示した部分横断面図で
あり、図の明瞭化を図るべく、外管5を省略してある。
【図5】内管に変形例を採用した場合の、内管と反射鏡
との位置関係を示した部分横断面図であり、図の明瞭化
を図るべく、外管5を省略してある。
【図6】内管に他の変形例を採用した場合の、内管と反
射鏡との位置関係を示した部分横断面図であり、図の明
瞭化を図るべく、外管5を省略してある。
【図7A】内管に更に他の変形例を採用した場合の、内
管と反射鏡との位置関係を示した部分横断面図であり、
図の明瞭化を図るべく、外管5を省略してある。
【図7B】図7AのVIIB−VIIB線に沿った部分
縦断面図であり、図の明瞭化を図るべく、外管5を省略
してある。
【図8A】本発明の放電管を製造する際の第1工程の横
断面図である。
【図8B】同じく、第2工程の横断面図である。
【図8C】同じく、第3工程の横断面図である。
【図9】従来の二重管構造の放電管の説明図である。
【図10】図9の二重管構造の放電管を採用した従来の
光源装置を示す説明図である。
【図11】他の従来の二重管構造の放電管の横断面図で
ある。
【符号の説明】
1 光源装置 2 反射鏡 3 放電管 4 内管 5 外管 6 非放射領域 21 アクセスホール
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年9月29日
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 放電管
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アーク部を有する内管
を外管に封入した二重管構造の放電管とその製造方法、
及び、かかる放電管を採用した光源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば液晶プロジェクタ等の光源装置と
して、金属蒸気放電管等の放電管が使用されている。こ
れらの放電管は一般に二重管構造とされており、対向電
極を気密封着してアーク部を構成した内管を、真空また
は真空中に微量の希ガスが充填された円筒状の外管に気
密封入して構成されている。このように内管と外管との
間を真空状態によって断熱させることにより、内管の蓄
熱容量を増大せしめ、外管を有しない単管構造の放電管
に比べて、同一電気定格、同一発光効率の場合、内管の
容積を大きくできる。この結果、外管を有しない放電管
に比べてスパッタ物による汚れなどが単位面積当たりで
少なくなり、放電管の寿命を長くすることができる。
【0003】ところで、この二重管構造の放電管では、
外管の端部からその内部に内管を挿入したうえ外管内で
内管を浮かせて支持し、さらに外管の端部を封止し、こ
の封止部からリード線を気密導出している。このため、
放電管の構造が複雑になり、製造工程も面倒であるとい
う問題がある。これらの点に関して従来種々の改良がな
されており、例えば特開昭61−78044号、特開平
3−37951号などの出願がなされている。
【0004】特開昭61−78044号の発明は、放電
管の外管の端部に圧潰形成などにより形成される封止部
を気密に貫通して排気管が内部に導入されており、この
排気管の先端に内管から導出されたリード線を係止し、
この排気管により内管の重量を支える構造である。ま
た、特開平3−37951号の発明は、放電管の外管の
端部内側に排気管の端部を突出させ、この排気管の内側
突出端部にマウント部材を介して内管を支持させる構造
である。
【0005】上記特開昭61−78044号および特開
平3−37951号に開示された放電管は、内管の支持
構造が複雑で強度的にも弱いという欠点を有している。
【0006】上記の欠点を解決するために、図13に示
す二重管構造の放電管が提案されている。同図に示す放
電管72では、内管76が、円筒状の外管77の内部に
封入されている。内管76は、対向電極74を気密封着
した一対の中実枝部80と、アーク部75’を備えた一
の中空球状部75からなる。該一の中空球状部75は、
該一対の中実枝部80の間に設けられており、該対向電
極74の先端が、該一対の中実枝部80より該アーク部
75’内に突出している。該アーク部75’内にはキセ
ノンや金属蒸気等が封入されており、該対向電極74の
先端間に、アークが形成されることになる。なお、該一
対の対向電極74には、一対のリード線81が接続され
ており、内管76からそれぞれ反対方向に導出されてい
る。
【0007】外管77の両端部には封止部82が形成さ
れており、内管76は、これから導出された該一対のリ
ード線81が封止部82に気密に挿通支持されることに
よって、外管77内に保持されている。なお、該一対の
リード線81は、該封止部82を気密に挿通し、外管7
7外方に導出されている。このようにして、内管76
は、外管77内に、非接触の状態で保持されている。一
方、外管77内には、真空あるいは微量の希ガスが充填
されており、内管と外管の間が断熱されている。
【0008】かかる放電管72を作製する場合には、ま
ず、内管76を、外管77内に、その両端の開口部の一
方から挿入する。そして、該一対のリード線81が該両
端開口部を経て延びている状態で、該両端開口部を加熱
軟化することにより、リード線81が気密に挿通された
封止部82を形成する。この結果、内管76が一対のリ
ード線81により外管77内に保持された放電管72が
作製されるのである。
【0009】上記放電管72では、その封止部82に排
気管などが設けられていないため、構造が簡単である。
したがって、小型化でき、強度も向上する、といった利
点がある。
【0010】この放電管72を利用した光源装置とし
て、図14に示すような光源装置71が提案されてい
る。該光源装置71では、該放電管72が、放物面鏡等
で構成された反射鏡73に組み合わされて構成されてい
る。より具体的には、放電管72が、その取付部78の
部分で、反射鏡73のアクセスホール79に挿入固定さ
れている。反射鏡73は放物面鏡等で構成されており、
放電管72はそのアーク部75’の中心が該放物面の焦
点Fにほぼ位置するように取付けられている。したがっ
て、放電管72からの光は直接前方(図14の左方向)
に照射されるものと、まず後方(図14の右方向)に照
射された後反射鏡73で反射されて略平行光となって前
方(図の左方向)へ導かれるものにより、指向性をもっ
て前方の液晶プロジェクタ(図示せず)に照射されるこ
とになる。
【0011】このように構成される光源装置71では、
既述のように、内管76を、円筒状外管77内に、その
両端の開口部の一方から挿入しなければならないため、
反射鏡73のアクセスホール79に挿入される外管77
の外径寸法(取付部78の外径寸法)が、内管76の外
径寸法より大きく構成されている。したがって、該アク
セスホール79の内径は、内管76のアーク部75’の
内径より大きく構成されている。かかる構成によると、
発光部位であるアーク部75’に面したアクセスホール
79の面積が大きいために、アーク部75’から後方斜
めに照射される光の内、反射鏡73の反射鏡面に達せず
アクセスホール79に到る光の割合が大きくなってしま
う。ところで、反射鏡73から逸れてアクセスホール7
9の部分に到る光は、反射されずに後方に逃げてしま
う。したがって、かかる光源装置71では、アーク部7
5’で生成された光のうち、前方に有効に導くことがで
きない光の割合が高く、光を十分有効に所望の方向(前
方)に導くことができない、といった問題がある。
【0012】一方、1981年3月発行の「ELECTRO-OPTICAL
SYSTEMS DESIGN」の第59乃至68頁には、図15に示す
二重管構造の放電管が記載されている。かかる放電管1
72は、内管176とこれを気密に封入した外管177
とから構成されている。内管176は、一対の中実枝部
180と、アーク部175’を備えた一の中空球状部1
75からなる。該一対の中実枝部180は、それぞれ、
一の電極174、一のモリブデン箔181、及び、一の
金属(モリブデン)棒181’を気密封着している。該
一の中空球状部175は、該一対の中実枝部180の間
に設けられており、該電極174の先端が、各中実枝部
180より該アーク部175’内に突出している。ま
た、金属(モリブデン)棒181’の先端が、各中実枝
部180から外側に突出している。アーク部175に
は、ハロゲン化金属ガスが封入されており、アークが電
極174先端間に発生するように構成されている。な
お、中空球状部175の外径は、中実枝部180のそれ
よりも大きく構成されている。一方、外管177は中空
部182からなる。したがって、該放電管172では、
内管176が、その中空球状部175が該中空部182
内に位置し、かつ、その中実枝部180が外管177の
中空部182を構成する壁部182”と接続するよう
に、外管177に対し配置される。
【0013】そこで、本発明者らは、かかる構造の放電
管172を、図14に示す反射鏡73に組み合わせて光
源装置171を構成することを考えた。より具体的に
は、内管の一の中実枝部180のうち、外管177より
突出した部分を、反射鏡73のアクセスホール79に挿
入固定させて、光源装置を構成することを考えた。この
場合には、中実枝部180の外径は内管176の中空球
状部175のそれより小さいので、内径の小さいアクセ
スホール79を備えた反射鏡73を、この放電管172
に組み合わせることができる。したがって、この光源装
置171によれば、アーク部175’で発生した光のう
ち、アクセスホール79に達し鏡面で反射されない光の
割合を小さくすることができ、光を有効利用することが
できる。
【0014】しかしながら、かかる放電管172では、
内管176の中実枝部180が、外管177を構成する
壁部182”と直接接続され、その一部が外気に曝され
ている。したがって、かかる放電管172は、内管17
6を十分保温できない、といった問題がある。換言すれ
ば、かかる放電管172は、内管176のアーク部17
5’では二重管構造となっているものの、内管176の
中実枝部180の一部では単管構造となっているため、
内管176を十分保温できず、二重管構造の放電管特有
の既述の優れた効果(すなわち、既述の高寿命化につい
ての優れた効果)を十分達成できない。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来の欠
点を改良したもので、構造が簡単で強度的にも強く、か
つ、内管を十分保温できることによってその高寿命化を
達成でき、さらに、反射鏡と組み合わせることで光を有
効に前方に導くことができる二重管構造の放電管を提供
することを目的とする。また、かかる二重管構造の放電
管と反射鏡を組み合わせ、光を前方に有効に導くことが
できる光源装置を提供することをその目的する。さら
に、かかる二重管構造の放電管を製造するための製造方
法を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく、
本発明に係る放電管は、対向電極を気密封着してアーク
部を構成すると共に、該対向電極のリード線を反対方向
に導出した内管と、該リード線を支持しこれを気密に導
出することにより、該内管を該リード線を介して非接触
に気密封入すると共に、端部に細径部が形成されている
外管とを備え、該アーク部の外径寸法が該細径部の外径
寸法以上であることを特徴とする。
【0017】また、本発明に係る放電管は、前記外管
が、それぞれが太径部と細径部を有する第一および第二
の外管部を、その太径部側の開口端部で接合したもので
あって、該第一及び第二の細径部の端部に形成された封
止部が、前記リード線を支持しこれを気密に導出し、該
第一および第二の外管部の少なくとも一方の細径部が、
外管内を真空引きする際の排気管を兼用している構成を
特徴とする。
【0018】また、本発明に係る光源装置は、上記本発
明の放電管と、該放電管の該細径部がそのアクセスホー
ルに挿入された反射鏡とからなる光源装置であって、該
反射鏡のアクセスホールが、該放電管の構成部位の一部
によりその照射光の透過率が低減して影を生ずる非放射
空間領域内に位置することを特徴とする。
【0019】さらに、本発明に係る放電管の製造方法
は、対向電極を気密封着してアーク部を構成し該対向電
極のリード線を反対方向に導出した内管の両端方向か
ら、それぞれ太径部と細径部を有する第一と第二の外管
部の太径側の開口端部を互いに近接させ、かつ、該リー
ド線を該第一及び第二の外管部の細径部に挿入したうえ
該開口端部を接合し、少なくとも一方の細径部に排気管
を兼用させて外管部内の真空引きを行い、かつ、該細径
部を封じ切ることにより、該リード線を該外管部に支持
させて、該内管を該外管部内に非接触に封入することを
特徴とする。
【0020】
【作用】本発明の放電管では、内管のアーク部の外径寸
法が外管の細径部の外径寸法以上であるため、該放電管
の外管細径部を反射鏡のアクセスホールに取付ける場
合、内管のアーク部(すなわち発光部)に比してアクセ
スホールが小さく構成されることになる。したがって、
アーク部から後方へ照射される光の成分のうち、反射鏡
により反射されずに反射鏡のアクセスホールから逃げて
しまう成分が少なくなる。また、反射鏡のアクセスホー
ルを、放電管の構成部位の一部により影を生ずる非放射
領域内に位置させることにより、アーク部から後方へ照
射される光の成分のうち有効な光を、反射鏡で前方へ確
実に反射させることができる。
【0021】さらに、本発明の放電管製造方法では、第
一、第二の外管部の開口端部を接合し、その内部に内管
を収容する。内管の両端から導出されたリード線を、該
第一、第二の外管部の細径部に挿入し、かつ、この細径
部端部の封止部で支持させ、外管部の内部で内管を非接
触状態で支持する。また、第一および第二の外管部の少
なくとも一方の細径部を排気管として兼用し、外管部内
部の真空引きを行う。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例を、図面を参照して説
明する。図1及び図2は、本発明の実施例の放電管の横
断面図と縦断面図である。
【0023】本実施例の放電管3は、石英ガラスで構成
された内管4と外管5とからなる二重管構造となってお
り、キセノン放電管、金属蒸気放電管等の放電管が内管
4として用いられる。内管4(バルブ)は、一の中空球
状部42と該中空球状部42を挟んで設けられた一対の
中実枝部44a、44bとから構成されている。中空球
状部42を形成する壁部42”と中実枝部44a、44
bとは、共に、石英ガラスで形成されており、互いにつ
ながっている。中空球状部42は、略球状、より詳しく
は、略楕円球状である。すなわち、中空球状部42の
1及び図2に示した側断面は略楕円形であり、図1及び
図2の両紙面に対し直交する平面における断面は略円形
である。中空球状部42は、その内部に、アーク部4
2’を有しており、該アーク部42’は、その内部に、
発光の為のキセノン・アルゴンや金属・金属ハロゲン化
物を封入している。該中空球状部42を形成する壁部4
2”は、光透過率の低下を極力抑制するように、肉薄に
形成されている。
【0024】一方、一対の中実枝部44a、44bは、
それぞれ、一対の電極41a、41bを気密に封着して
いる。該一対の電極41a、41bは、それぞれ該中実
枝部44a、44bからアーク部42’内にその先端部
を突出させており、対向電極41a、41bを構成して
いる。なお、該電極41a、41bは、タングステン等
で形成されている。かかる構成のもと、アーク部42’
内の該対向電極41a、41bの先端部間にアークが生
成され、該電極先端部間で規定される発光領域42Aで
発光が行われることになる。
【0025】該中実枝部44aは更に、該電極41aに
接続された第一の金属(モリブデン)箔43Aaと、該
第一の金属箔43Aaに接続された第一の金属(モリブ
デン)棒43Baとを、気密に封着している。なお、該
第一の金属棒43Baの先端部は、該中実枝部44aか
ら外方に突出している。同様に、該中実枝部44bは、
該電極41bに接続された第一の金属(モリブデン)箔
43Abと、該第一の金属箔43Abに接続された第一
の金属(モリブデン)棒43Bbとを、気密に封着して
いる。なお、該第一の金属棒43Bbの先端部は、該中
実枝部44bから外方に突出している。
【0026】外管5は中間部分の太径中空円筒部(以
下、「太径中空部」という)51と、この太径中空部5
1を挟んで設けられた一対の細径中空円筒部(以下、
「細径中空部」という)52a、52bと、該細径中空
部42a、52bに連なり、両端に位置する一対の細径
中実円筒部(以下、「細径中実部」という)53a、5
3bとから構成されている。該太径中空部51を形成す
る壁部51”は、該一対の細径中空部52a、52bを
形成する壁部52a”、52b”と連なっており、該壁
部52a”、52b”は、さらに、それぞれ、該細径中
実部53a及び53bに連なっている。該壁部51”、
52a”、52b”、及び、該細径中実部53a及び5
3bはいずれも石英ガラスで形成されている。該太径中
空部51は太径室51’をその内部に有しており、該細
径中空部52a、52bは、それぞれ、細径室52
a’、52b’をその内部に有している。このため、該
太径室51’は、該細径室52a’、52b’と連なっ
て構成されている。
【0027】内管4は、その中空球状部42が外管5の
太径室51’内に位置し、また、その中実枝部44a、
44bがそれぞれ外管5の細径室52a’、52b’内
に位置するように、外管5内に気密に封入されている。
ここで、内管4の外表面は、外管5の内表面に接触せ
ず、内管4の外表面と外管5の内表面との間に、環状の
真空空間31が形成されている。より詳しくは、内管4
は、該第一の金属棒43Baを介して外管5の細径中実
部53aに支持され、かつ、該他の第一の金属(モリブ
デン)棒43Bbと、これと接続された金属(ニッケ
ル)バッファ線43Cb及び第二の金属(モリブデン)
棒43Dbを介して外管5の他の細径中実部53bに支
持されることにより、外管5内で浮くように支持されて
いる。すなわち、内管4の中実枝部44aから突出した
該第一の金属(モリブデン)棒43Baは、外管5の細
径室52a’中を伸び、その先端部を外管5の細径中実
部53aに気密に挿入させている。また、内管4の他の
中実枝部44bから突出した該他の第一の金属(モリブ
デン)棒43Bbは、外管5の細径室52b’中を伸
び、金属(ニッケル)バッファ線43Cbを介して、第
二の金属(モリブデン)棒43Dbに接続されている。
この第二の金属棒43Dbが、その先端部を外管5の細
径中実部53bに気密に挿入させている。こうして、外
管5は、内管4の中空球状部42及び中実枝部44a、
44bの外表面が、外管5の太径室51及び細径室52
a、52bの内表面に接触しないように、内管4を浮か
せて支持しているのである。
【0028】外管5の細径中実部53aは、更に、該第
一の金属棒43Baに接続された第二の金属(モリブデ
ン)箔43Eaと、該第二の金属箔43Eaに接続され
た第三の金属(モリブデン)棒43Faとを、気密に封
着している。該第三の金属棒43Faの先端は、該細径
中実部53aより外方に突出している。同様に、外管5
の細径中実部53bは、該第二の金属棒43Dbに接続
された第二の金属(モリブデン)箔43Ebと、該第二
の金属箔43Ebに接続された第三の金属(モリブデ
ン)棒43Fbとを、気密に封着している。なお、該第
三の金属棒43Fbの先端も、該細径中実部53bより
外方に突出している。
【0029】このように外管5より外方に突出した該第
三の金属棒43Fa及び43Fbは、不図示の電源に接
続され、該電極41a、41bに電流が供給されること
になる。すなわち、該一連の金属棒43Fa・金属箔4
3Ea・金属棒43Ba・金属箔43Aaが、該電極4
1aを該不図示の電源に接続させるためのリード線43
aを構成し、該一連の金属棒43Fb・金属箔43Eb
・金属棒43Db・金属バッファ線43Cb・金属棒4
3Bb・金属箔43Abが、該電極41bを該不図示の
電源に接続させるためのリード線43bを構成している
のである。
【0030】本発明では、このように、真空空間31内
を延びるモリブデン棒(43Ba、43Bb,43D
b)とニッケルバッファ線(43Cb)、外管5の外方
に延びたモリブデン棒(43Fa、43Fb)、及び、
中実部(44a、44b、53a、53b)に埋設され
たモリブデン箔(43Aa、43Ab、43Ea、43
Eb)とから、放電管3を電源に接続するためのリード
線43a、43bが構成されている。ここで、中実部に
モリブデン箔を埋設させているのは、以下の理由によ
る。内管4や外管5を作製する際には、石英ガラスの中
空パイプを加熱軟化して、中実部(44a、44b、5
3a、53b)を成形する。かかる加熱軟化成形過程に
おいては、ガラス内に熱膨張と収縮が起こり、ここに不
均等な応力が発生する。したがって、リード線等をガラ
ス内部に埋設しようとする場合には、かかる不均等な応
力によりクラックが生じたり、リード線のまわりに隙間
が生じて内管4や外管5の真空度を低下させてしまう恐
れがある。このため、本実施例では、モリブデン箔をガ
ラス中実部に埋設している。すなわち、かかるモリブデ
ン箔により、ガラス内のモリブデン箔に接した部分の熱
膨張を抑止し、この部分にクラックなどが生ずるのを防
止しているのである。なお、金属バッファ線43Cb
は、放電管3の点灯時に該真空空間31に生じる熱によ
る応力を逃がすためのものである。
【0031】外管5内部(すなわち、太径室51’、及
び、細径室52a’、52b’)は、真空としている
か、或いは、チッソ、または、アルゴン、クリプトン、
ネオン、キセノン等の希ガスの封入処理が施されてい
る。なお、かかるガスを封入するのは、細径室52
a’、52b’内に曝されている上記金属棒43Ba、
43Bb、43Db、金属バッファ線43Cbの酸化を
防止するためでもある。既述のように、外管5は、内管
4を、その外表面がそのいずれの部分においても外管5
の内表面に接触しないように、リード線43a及び43
bのみを介して浮かせて支持している。したがって、内
管4の外表面と外管5の内表面との間には、前記環状の
空間31が形成される。このため、内管4は、かかる真
空またはガス状態の空間31により確実に断熱されるこ
とになり、内管4の保温力が高められ、電極スパッタ等
による透過率の低下が抑制されて、放電管3の高寿命化
が達成される。
【0032】以上の構造を有する放電管3を採用した本
発明の光源装置について、以下、説明する。図3は、上
記放電管3を採用した本発明の光源装置1を概略的に表
した横断面図である。この光源装置1は、該放電管3を
反射鏡2に装着して構成されており、例えば液晶プロジ
ェクタ(図示せず)等の光源として用いられるものであ
る。(以下、図3における矢印の方向、すなわち、図3
の左方向を、前方向とする。)なお、図4は、放電管3
と反射鏡2の寸法上の関係を模式的に表した横断面図で
ある。
【0033】反射鏡2はわん型に形成され、内面は放物
面鏡となっている。反射鏡2の基部には放電管3を装着
するためのアクセスホール21が形成され、このアクセ
スホール21に、放電管3の外管5の一方の細径中空部
52a(取付部)が差し込まれ固定される。より詳しく
は、放電管3を反射鏡2に組み合わせて光源装置1を作
製する際には、まず、放電管3を、その細径中実部53
aから、反射鏡2のアクセスホール21内に、その内壁
面21’に沿って挿入する。そして、放電管3のアーク
部42’の中心点42C(発光領域42Aの中心)が反
射鏡2の焦点Fに一致するように、放電管3の細径中空
部52a(取付部)を、アクセスホール21に調整固定
する。
【0034】この場合、内管4と外管5の位置関係にお
いて、アクセスホール21に挿入される細径中空部52
aの前端部500(外管5の取付部の前端部500:太
径中空部51と細径中空部52aとの境界位置)と、内
管4のアーク部42’の中心点42Cとの距離が長すぎ
ると、以下のような問題がある。すなわち、放電管3を
反射鏡2に装着する際に、放電管3を反射鏡2のアクセ
スホール21の最奥まで差し込んでも(すなわち、太径
中空部51の壁部51”の後側部51R”が反射鏡2内
面(鏡面)に当接するまで差し込んでも)、アーク部4
2’の中心点42Cが反射鏡2の焦点Fに達しないおそ
れがある。かかる問題を解決するため、本発明の放電管
3と反射鏡2とは、以下に示すような寸法関係を満足す
るように構成されている。
【0035】すなわち、図5に示すように、まず、アク
セスホール21の内径をDeとして、対向電極41a・
41bの軸から(De/2)だけ離れた位置に、該軸方
向に延びる仮想直線Bを考える。換言すれば、反射鏡2
のアクセスホール21を規定する内壁面21’に沿って
延びる仮想直線Bを考えるのである。また、アーク部4
2’の中心点42Cから該電極41a・41bの軸方向
と垂直な方向に延びる仮想直線Cを考える。そして、距
離L1を、該仮想直線B及びCの交点501と、該仮想
直線Bが外管5の太径中空部51を構成する壁部51”
の外表面と交わる交点502との間の距離とする。ま
た、距離Laを、対向電極41a、41bの先端部間距
離(アーク距離)と、距離Frを、放物面鏡2の焦点距
離(すなわち、放物面の基端から焦点Fまでの距離)と
する。かかる場合に、本発明の放電管3と反射鏡2は、
不等式 L1<Fr+(La/2)で表される寸法関係
を満足するように構成されている。このように構成する
ことにより、確実に、放電管3のアーク部42’の中心
点42Cを放物面鏡2の焦点Fに位置させることができ
る。したがって、アーク部42’内で発生した光は、直
接前方(図3の左方向)へ導かれる成分と、まず後方
図3の右方向)へ導かれた後に反射鏡2で反射して平
行光として前方に導かれる成分とで、無駄なく有効に前
方の液晶プロジェクタに照射されることになる。
【0036】以下、本発明の放電管3の内管4と外管
5、及び、反射鏡2の寸法関係について、図4を参照し
て、より詳しく説明する。まず、内管4は、その中空球
状部42のいずれの位置における外径D1も、その中実
枝部44a、44bの外径D2より大きくなるように構
成されている。また、外管5は、その太径中空部51を
構成する壁部51”の内面が、そのいずれの位置におい
ても、内管4の中空球状部42の壁部42”の外面に接
触しないように、該太径中空部51のいずれの位置にお
ける内径D4も、該中空球状部42の対応する位置にお
ける外径D1より大きくなるように構成されている。同
様に、その細径中空部52a、52bを構成する壁部5
2a”、52b”の内面が、そのいずれの位置において
も、内管4の中実枝部44a、44bを構成する壁部4
4a”、44b”の外面に接触しないように、該細径中
空部52a及び52bのいずれの位置における内径D5
も、該中実枝44a、44bの対応する位置の外径D2
より大きくなるように構成されている。かかる寸法関係
により、環状の真空空間31が、内管4の外表面と外管
5の内表面との間に確保されている。
【0037】また、本発明では、外管5の細径中空部5
2a、52bのうち、少なくとも、反射鏡2のアクセス
ホール21に挿入支持されるべき細径中空部52aの外
径D3が、内管4の中空球状部42の最大外径D1max
以下になるように構成されている。ここで、細径中空部
52aは、アクセスホール21に挿入固定される部分で
あるため、アクセスホール21の内径Deは、該外径D
3と等しいか、または、幾分大きい値である。したがっ
て、本発明の放電管3が装着される反射鏡2のアクセス
ホール21の面積は、発光が行われる該放電管3のアー
ク部42’の大きさに比して、相対的に小さいものとな
る。このことは、放電管3から斜め後方に照射される光
の成分の内、反射鏡2で反射されずにアクセスホール2
1を介して逃げてしまう光を極力少なくできることを意
味し、アーク部42’の光を前方に有効に照射できる。
すなわち、細径中空部52aの外径D3が内管4の中空
球状部42の最大外径D1max以下の寸法を有する本発
明の放電管3を反射鏡2に組み合わせてできた光源装置
1によれば、放電管3で発生した光を前方に配置された
液晶プロジェクタに有効に照射することができるのであ
る。
【0038】もっとも、上述の放電管3から斜め後方に
照射される光でも、この光自体が反射鏡2に至る光路の
途中において、内管4および外管5の部分形状や材質に
より透過率が激減する、いわゆる影となってしまう成分
図3の斜線部分)に関しては、もともと有効利用は不
可能なので、この関係を含めてアクセスホール21を極
端に細径に形成する必要はない。すなわち、図6は内管
4に関し上記の状態を示すものであり、中空球状部42
(アーク部42’)を構成する壁部42”のガラス厚さ
に対し、中実枝部44aのガラス太さは極端に大きいた
め、中実枝部44aの光透過率は、中空球状部42の壁
部42”のそれに対して極端に低いものとなる。すなわ
ち、アーク部42’の発光領域42Aの外端となる電極
41a先端と、中空球状部42の壁部42”と中実枝部
44aの境界の部分400とを結ぶ仮想直線Aを母線と
する円錐状の空間領域(図6で斜線で示した領域)6
は、影が生ずる部分となる。この空間領域へ照射される
光の成分はもともと有効利用は不可能であり、したがっ
て、本発明では、同図に示すように、この非放射空間領
域6にアクセスホール21の開口前端210が位置する
ようにしている。またこのことは、アクセスホール21
に挿入される外管5の細径中空部52aの外径寸法D3
が、非放射空間領域6によっても左右されることを意味
する。すなわち、アクセスホール21内径Deを決定す
る外管5の細径中空部52aの外径寸法D3が、内管4
の構造(すなわち、電極41a先端部と、中空球状部4
2と中実枝部44aの境界部分400との位置関係)に
よって決定される非放射空間領域6によって決定される
ことを意味する。
【0039】次に、図7乃至図9を参照して、放電管3
の変形例と上記事由を考慮したアクセスホール21のホ
ール形状との関係を説明する。
【0040】図7に示す構造の放電管3は、内管4の中
空球状部42を構成する壁部42”のガラス厚がレンズ
作用を奏するように不均一に形成されたものである。こ
の場合も、中実枝部44aのガラス太さが中空球状部4
2の壁部42”のガラス厚より極端に厚くなっているの
で、アーク部42’内の電極41a先端と、中空球状部
42の壁部42”と中実枝部44aの境界400の部分
とを結ぶ仮想直線Aを母線とする円錐状空間領域(図の
斜線の部分)が非放射空間領域6となる。
【0041】図8に示す構造の放電管3は、内管4の外
表面に保温用の遮光膜7(セラミック等を塗布)を形成
したものである。この場合は、アーク部42’の電極4
1a先端と、遮光膜7の前端とを結ぶ仮想直線A’を母
線とする円錐状空間領域(図の斜線の部分)が非放射空
間領域6’となる。
【0042】以上の実施例では、内管4の中実枝部44
aが断面円形の場合について説明したが、ピンチシール
法により偏平な中実枝部44aを形成するものにあって
は、互いに直交する図9(A)に示す方向と図9(B)
に示す方向とでは異なる幅の非放射空間領域6が生ず
る。なお、この場合アクセスホール21自体も偏平に形
成することで対応できる。
【0043】なお、本実施例における反射鏡2は放物面
鏡であるが、これに代えて楕円面鏡、双曲面鏡等を用い
てもよい。また、反射鏡2と放電管3とを一体に構成す
るようにしてもよい。
【0044】以上のように本実施例の放電管3では、内
管4のいずれの部分も外管5に接触しておらず、内管4
と外管5との間に十分な真空空間31が形成されてお
り、内管4と外管5とは一連の金属棒・金属箔・金属バ
ッファ線からなるリード線43a、43bのみでしか接
触していないため、十分な放電管蓄熱効果が得られ、放
電管3内の内管4の放電管容量を大きくできる。したが
って、スパッタ物等による汚れを廃して放電管3の寿命
を十分長くすることができる。また、本実施例の放電管
3は、外管5の細径中空部52a(取り付け部)の外径
D3を、内管4の中空球状部42の最大外径D1max以
下の細径に形成したため、内径Deの小さいアクセスホ
ール21を有する反射鏡2と組み合わせて、光源装置1
を構成することができる。したがって、内管4のアーク
部42’で生じる光のうち、反射鏡鏡面で反射されずに
アクセスホール21を介して後方に逃げてしまう光の割
合を極力小さくすることができ、放電管3の光を有効に
前方に照射することができる。しかも、本実施例の光源
装置1では、放電管3の構造に基づき本来的に影が生ず
る非放射空間領域6に、アクセスホール21の前端を位
置させるようにしているので、放電管3を反射鏡2に取
付けることにより構造上生ずる光の損失を、最低限に抑
えることができ、有効な光を反射鏡2を介して確実に前
方に照射できる。したがって、光損失が少なくでき、液
晶プロジェクタの照射面の光量を増大させることができ
る。
【0045】上記実施例の放電管3は、様々な製造方法
で製造することができるが、その一実施例を、以下、
10乃至図12を参照して説明する。
【0046】まず、図10に示すように、電極41a、
41bと、リード線43a(前記一連の金属棒43Fa
・金属箔43Ea・金属棒43Ba・金属箔43Aa)
とリード線43b(前記一連の金属棒43Fb・金属箔
43Eb・金属棒43Db・金属バッファ線43Cb・
金属棒43Bb・金属箔43Ab)とを気密封着した石
英ガラスからなる前記内管4を用意する。
【0047】次に、石英ガラスで形成された第一及び第
二の外管用パイプ150a、150bを用意する。該第
一の外管用パイプ150aは、太径中空部151aと細
径中空部152aとからなり、その両端に開口端部18
0a及び181aを有している。これら開口端部180
a、181aは、それぞれ、該太径中空部151a及び
細径中空部152a上に形成されている。同様に、該第
二の外管用パイプ150bは、太径中空部151bと細
径中空部152bとからなり、その両端に、開口端部1
80bと閉端部181bとを有している。開口端部18
0b及び181bは、それぞれ、該太径中空部151b
及び細径中空部152b上に形成されている。
【0048】該太径中空部151a、151bは、後述
するように、その開口端部180a、180bを介して
連結し、前記外管5の太径中空部51を構成することに
なる。また、細径中空部152a、152bは、前記外
管5の細径中空部52a、52bを構成することにな
る。したがって、既述のように、太径中空部151a、
151bの内径D4は、内管4の中空球状部42の外径
D1より大きく構成されており、また、細径中空部15
2a、152bの内径D5は、内管4の中実枝部44
a、44bの外径D2より大きく構成されている。さら
に、該細径中空部52a、52bのうち、少なくとも、
反射鏡アクセスホールへの取り付け部となる細径中空部
52aの外径D3は、内管4の中空球状部42の最大外
径D1max以下になるように構成されている。なお、該
細径中空部152a、152bは、後述するように、お
のおの、その一部が加熱軟化変形されて、前記外管5の
細径中実部53a、53bを構成することになる。
【0049】次に、内管4を中心とし、この内管4の両
端側から、上記構成の第一及び第二の外管用パイプ15
0a、150bの開口端部180a、180bを近接配
置させる。より詳しくは、リード線43a、中実枝部4
4a、及び、中空球状部42を、この順に、第一の外管
用パイプ150aにその開口端部180aから挿入す
る。これと同時に、リード線43b、中実枝部44b、
及び、中空球状部42を、この順に、第二の外管用パイ
プ150bに、その開口端部180bから挿入する。な
お、該内管4の最大外径、つまり、中空球状部42の最
大外径D1maxは、既述のように、外管用パイプ150
a、150bの細径中空部152a、152bの外径D
3以上の大きさに構成されている。したがって、該内管
4の最大外径は、外管用パイプの細径中空部152a、
152bの外径以上の大きさを有する。しかし、本実施
例の製造方法の場合、内管4は、外管用パイプ150
a、150bの細径中空部152a、152bからでは
なく、太径中空部151a、151bの開口端部180
a、180bからその内部に収納するから、上述の通
り、内管4の最大外径が外管用パイプの細径中空部15
2a、152b以上であってもなんら問題はない。ま
た、本実施例の製造方法によれば、このように、内管4
の最大外径に関係なく、外管用パイプ150a、150
bの細径中空部152a、152bを細くできるので、
後述する細径中空部152a、152bを加熱軟化・圧
潰成形して細径中実部53a、53bを形成しこれを切
断する際の作業が、大口径部の封じ切り作業に比べて楽
となり、迅速かつ適確な中実部形成・切断作業を行うこ
とができる。
【0050】上記のようにして、内側に内管4を介装さ
せた状態で、第一及び第二の外管用パイプ150a、1
50bの開口端部180a、180bをさらに近づけ、
これらを相互に接触させる。この接触部を加熱軟化する
ことにより、図11に示すように、接合部800(すな
わち、該開口端部180a、180b)を介して、第一
及び第二の外管用パイプ150a、150bを一体化す
る。この結果、該第一及び第二の外管用パイプ150
a、150bの太径中空部151aと151bがつなが
って、前記外管5の太径中空部51を構成することにな
る。内管4の中空球状部42が、かかる太径中空部51
内に位置し、中実枝部44aと、これから導出された金
属棒43Ba、金属箔43Ea、及び、金属棒43Fa
が、第一の外管用パイプ150aの細径中空部152a
内に位置することになる。また、中実枝部44bと、こ
れから導出された金属棒43Ba、金属バッファ線43
Cb、金属棒43Db、金属箔43Eb、及び、金属棒
43Fbが、第二の外管用パイプ150bの細径中空部
152b内に位置することになる。
【0051】なお、図11より明かなように、第一と第
二の外管用パイプ150a、150bの対向開口端部1
80a、180bの位置が、形成される外管5の太径中
空部51の最大径部位置151Aよりも、第二の外管用
パイプ150b側にやや片寄った位置に設けられてい
る。これは、接合部800の位置を、内管4のアーク部
42’の中心から少しでも遠ざけて、光の指向性の低下
の恐れを少なくするため、および、接合部800を最大
径部からずらし、接合面積がより少ない位置で接合する
ことにより、外管15の、これに加わる応力に対する強
度の低下を防止するためである。なお、接合部800の
位置、つまり対向開口端部180a、180bの位置
は、図示の位置に限るものではないが、少なくとも対向
開口端部180a、180bの一方側の内径が、内管4
の最大外径D1maxよりも大きく形成されていることが
必要である。外管用パイプ150a、150bのいずれ
か一の内部に、その開口端部180a、180bから、
内管4を収納する必要があるからである。
【0052】次に、上記第一及び第二の外管用パイプ1
50a、150bを接合部800で接合した状態で(
11の状態で)、第一の外管用パイプ150aの細径中
空部152aの開口端部181aに排気台25を接続
し、外管用パイプ150a、150bの内部を真空引き
する。換言すれば、外管用パイプ150aの細径中空部
152a(外管5の細径中空部52a)を、外管5内を
真空引きする際の排気管として兼用する。
【0053】こうして外管15内を真空引きした後、
12に示すように、外管用パイプ150a、150bの
細径中空部152a、152bの一部を加熱軟化し、圧
潰成形して、細径中実部153a、153bを形成す
る。より詳しくは、細径中空部152aのうち、金属箔
43Eaと金属棒43Faとを囲んでいる部分を加熱軟
化・圧潰成形して、該金属箔43Eaと金属棒43Fa
とを埋設した細径中実部153aを形成する。同様に、
細径中空部152bのうち、金属箔43Ebと金属棒4
3Fbとを囲んでいる部分を加熱軟化・圧潰成形して、
該金属箔43Ebと金属棒43Fbとを埋設した細径中
実部153bを形成する。なお、このとき細径中実部1
53a、153bには、加熱軟化によって熱膨張と収縮
が生じクラック等が発生する恐れがある。しかしなが
ら、前にも述べたように、モリブデン棒43Fa、43
Fbにモリデブン箔43Ea、43Ebを連結して構成
しているので、形成された細径中実部153a、153
b中にクラックや隙間が生じることがない。
【0054】この結果、内管4に接続された金属箔43
Ea、43Eb、金属棒43Fa、43Fbが、外管用
パイプ150a及び150bに形成された細径中実部1
53a、153bに気密に封着されることになる。つま
り、内管4が、リード線43a、43bを介して、外管
用パイプ150a、150bの細径中実部153a、1
53bに支持されて、この外管用パイプ150a及び1
50bの内部に、浮かされた状態で、気密に封入される
ことになる。
【0055】このようにして、外管用パイプ150a、
150b内に内管4を気密封入した後、図12の破線1
26で示す位置で、該形成された細径中実部153a、
153bを切断し、外管5の前記細径中実部53a、5
3bを形成すると共に、外管5を排気台25から切り離
す。この結果、形成された細径中実部53a、53bの
端部から金属棒43Fa、43Fbの先端が外部に導出
されることになる。このような工程を経て、図1、図2
に示される二重管構造の放電管3が製造される。
【0056】なお、上記の実施例では、第二の外管用パ
イプ150bの細径中空部152bの閉端部181bは
閉じられているように構成されているが、この閉端部1
81bも、第一の外管用パイプ150aの開口端部18
1aと同様に開口させて、この細径中空部152bから
も排気するように構成してもよい(但し、図示せず)。
【0057】以上説明した製造方法によれば、第一、第
二の外管用パイプの対向する開口端部からその内部に内
管を封入するから、外管用パイプの該開口端部とは反対
の側に内管の最大径以下の太さの細径中空部を形成して
も、内管を封入するうえで何ら不具合はない。したがっ
て、外管の形状を内管の外形に合わせて太径中空部と細
径中空部を有する形状にし、太径中空部に内管のアーク
部を配置して、リード線を細径中空部から導出できる。
よって、内管と外管の間に所望の空間を有する外管の形
状寸法とすることができる。また、かかる製造方法で
は、上記のように、外管用パイプの細径中空部を加熱軟
化して細径中実部を成形しその後これを切断するが、こ
の細径中空部の口径が内管の最大径よりも小さくてよい
ので、成形・切断作業を容易、迅速かつ適確に行うこと
ができる。さらに、該製造方法では上記の細径中空部に
排気台を直接に接続して外管内の真空引きを行うことが
可能であるので、外管と別に排気管を設ける場合に比べ
て製作工数を少なくすることができる。
【0058】なお、本発明は、上述の実施例に限定され
ることはなく、本発明の主旨から逸脱することなく、種
々の変更が可能である。たとえば、上述の実施例では、
ニッケルのバッファ線43Cbを採用したが、モリブデ
ンのバッファ線をバッファ線43Cbとして採用しても
良い。また、本発明の放電管は、上述の作製方法で作製
しなくても良い。例えば、第一及び第二の外管用パイプ
150a及び150bの端部181a、181bを共に
閉端部とし、該パイプ150a、150bのいずれか、
一の外周部に別途排気管を設け、この排気管を排気台2
5へ接続して、外管用パイプ内を真空引きしても良い。
なお、この場合は、真空引きの後、排気管の根元部を加
熱軟化し、封じ切ることになる。
【0059】
【発明の効果】以上のように、本発明の二重管構造の放
電管の構造は、排気管等を備えておらず、構造が簡単で
強度的にも強い。また、内管は外管にリード線のみによ
って支持されており、内管が外管と全く接触していない
ため、内管の保温力を高め、放電管の長寿命化を確実に
達成することができる。また、本発明の放電管は、反射
鏡と組み合わせることにより光を有効に前方に導くこと
ができる。また、かかる二重管構造の放電管を反射鏡と
組み合わせて構成した本発明の光源装置によれば、光を
前方に有効に導くことができる。内管のアーク部の外径
寸法が外管の取付部の外径寸法以上であるため、アーク
部から後方へ照射される光の成分のうち、反射鏡により
反射されずに外管取付部位から逃げてしまう成分を少な
くすることができ、反射鏡により光を有効に取り込ん
で、光損失を低減できるからである。さらに、本発明の
製造方法によれば、かかる二重管構造の放電管を容易に
製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る放電管の横断面図であ
る。
【図2】本発明の実施例に係る放電管の縦断面図であっ
て、図1のII−II線に沿った縦側断面図である。
【図3】本発明の実施例に係る放電管を採用した光源装
置の横断面図である。
【図4】図3に示す光源装置の放電管と反射鏡の寸法上
の関係を説明した横断面図である。
【図5】反射鏡の焦点と放電管の発光領域との位置関係
を説明する部分裁断側面図である。
【図6】内管回りの構造を詳細に示した部分横断面図で
あり、図の明瞭化を図るべく、外管5を省略してある。
【図7】内管に変形例を採用した場合の、内管と反射鏡
との位置関係を示した部分横断面図であり、図の明瞭化
を図るべく、外管5を省略してある。
【図8】内管に他の変形例を採用した場合の、内管と反
射鏡との位置関係を示した部分横断面図であり、図の明
瞭化を図るべく、外管5を省略してある。
【図9】(A)は、内管に更に他の変形例を採用した場
合の、内管と反射鏡との位置関係を示した部分横断面図
であり、図の明瞭化を図るべく、外管5を省略してあ
る。(B)は、(A)のIXB−IXB線に沿った部分
縦断面図であり、図の明瞭化を図るべく、外管5を省略
してある。
【図10】本発明の放電管を製造する際の第1工程の横
断面図である。
【図11】同じく、第2工程の横断面図である。
【図12】同じく、第3工程の横断面図である。
【図13】従来の二重管構造の放電管の説明図である。
【図14】図13の二重管構造の放電管を採用した従来
の光源装置を示す説明図である。
【図15】他の従来の二重管構造の放電管の横断面図で
ある。
【符号の説明】 1 光源装置 2 反射鏡 3 放電管 4 内管 5 外管 6 非放射領域 21 アクセスホール
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図5】
【図6】
【図7】
【図3】
【図4】
【図8】
【図11】
【図9】
【図10】
【図13】
【図15】
【図12】
【図14】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01J 61/88 B 7135−5E

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対向電極を気密封着してアーク部を構成
    すると共に、該対向電極のリード線を反対方向に導出し
    た内管と、 該リード線を支持しこれを気密に導出することにより、
    該内管を該リード線を介して非接触に気密封入すると共
    に、端部に細径部が形成されている外管とを備え、 該アーク部の外径寸法が該細径部の外径寸法以上である
    ことを特徴とする放電管。
  2. 【請求項2】 前記外管が、それぞれが太径部と細径部
    を有する第一および第二の外管部を、その太径部側の開
    口端部で接合したものであって、 該第一及び第二の細径部の端部に形成された封止部が、
    前記リード線を支持しこれを気密に導出し、 該第一および第二の外管部の少なくとも一方の細径部
    が、外管内を真空引きする際の排気管を兼用している構
    成を特徴とする、請求項1記載の放電管。
  3. 【請求項3】 請求項1の放電管と、該放電管の前記細
    径部がそのアクセスホールに挿入された反射鏡とからな
    る光源装置であって、 該反射鏡のアクセスホールが、該放電管の構成部位の一
    部によりその照射光の透過率が低減して影を生ずる非放
    射空間領域内に位置することを特徴とする光源装置。
  4. 【請求項4】 対向電極を気密封着してアーク部を構成
    し、該対向電極のリード線を反対方向に導出した内管の
    両端方向から、それぞれ太径部と細径部を有する第一と
    第二の外管部の太径側の開口端部を互いに近接させ、か
    つ該リード線を該第一及び第二の外管部の細径部に挿入
    したうえ該開口端部を接合し、少なくとも一方の細径部
    に排気管を兼用させて外管部内の真空引きを行い、かつ
    該細径部を封じ切ることにより、該リード線を該外管部
    に支持させて、該内管を該外管部内に非接触に封入する
    ことを特徴とする放電管の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2017092304A1 (zh) * 2015-12-04 2017-06-08 深圳市槟城电子有限公司 一种气体放电管

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