JPH0612927A - 複合線の製造方法 - Google Patents
複合線の製造方法Info
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- JPH0612927A JPH0612927A JP16770492A JP16770492A JPH0612927A JP H0612927 A JPH0612927 A JP H0612927A JP 16770492 A JP16770492 A JP 16770492A JP 16770492 A JP16770492 A JP 16770492A JP H0612927 A JPH0612927 A JP H0612927A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】金属芯線と被覆金属との接合性を改善し、断線
することなく伸線加工を行うことができる複合線の製造
方法を提供する。 【構成】金属テープ12の表面に、脱脂・酸洗処理した後
に、断面形状が正三角形状の溝26を、幅方向に対して45
°の角度をなし、かつ、金属テープ12の肉厚に対して10
% の深さに、複数本を互いに交差させて網目状になるよ
うに形成する。溝26が形成された面を内側にして金属芯
線18の周囲を囲むように金属テープ12を略管状に成形す
る。次いで、金属テープ12の両縁部を互いに当接させて
溶接した後、管状の金属テープ12を縮径し、金属テープ
12及び金属芯線18を伸線加工して複合化する。
することなく伸線加工を行うことができる複合線の製造
方法を提供する。 【構成】金属テープ12の表面に、脱脂・酸洗処理した後
に、断面形状が正三角形状の溝26を、幅方向に対して45
°の角度をなし、かつ、金属テープ12の肉厚に対して10
% の深さに、複数本を互いに交差させて網目状になるよ
うに形成する。溝26が形成された面を内側にして金属芯
線18の周囲を囲むように金属テープ12を略管状に成形す
る。次いで、金属テープ12の両縁部を互いに当接させて
溶接した後、管状の金属テープ12を縮径し、金属テープ
12及び金属芯線18を伸線加工して複合化する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複合線の製造方法に関
する。
する。
【0002】
【従来の技術】従来、金属芯線の周囲に金属芯線とは異
なる金属を被覆した複合線の長尺物の連続製造方法とし
ては、例えば、金属芯線の周面上に被覆材をメッキする
メッキ法、および金属芯線の周囲に被覆材として金属テ
ープを略管状に形成し、その両縁部を互いに当接させて
溶接した後に伸線加工して被覆材と金属芯線とを複合化
するテープ溶接引抜法が行われている。
なる金属を被覆した複合線の長尺物の連続製造方法とし
ては、例えば、金属芯線の周面上に被覆材をメッキする
メッキ法、および金属芯線の周囲に被覆材として金属テ
ープを略管状に形成し、その両縁部を互いに当接させて
溶接した後に伸線加工して被覆材と金属芯線とを複合化
するテープ溶接引抜法が行われている。
【0003】メッキ法は、一般的に銅被覆鋼線の製造に
用いられている。しかし、導電率の高い銅被覆鋼線を製
造するためには被覆材の肉厚を厚くすることが必要であ
るが、メッキ法では製造コストが多大になってしまう。
これに対して、テープ溶接引抜法によれば、比較的低い
製造コストで被覆材の肉厚が厚い銅被覆鋼線を製造する
ことができる。
用いられている。しかし、導電率の高い銅被覆鋼線を製
造するためには被覆材の肉厚を厚くすることが必要であ
るが、メッキ法では製造コストが多大になってしまう。
これに対して、テープ溶接引抜法によれば、比較的低い
製造コストで被覆材の肉厚が厚い銅被覆鋼線を製造する
ことができる。
【0004】このようなテープ溶接引抜法において、金
属芯線と金属テープとの接合性を改善し伸線性を向上さ
せるために、金属テープの金属芯線との接触側表面に例
えば金属ブラシによる研磨のような機械的研磨や酸洗い
を施すことが行われている。
属芯線と金属テープとの接合性を改善し伸線性を向上さ
せるために、金属テープの金属芯線との接触側表面に例
えば金属ブラシによる研磨のような機械的研磨や酸洗い
を施すことが行われている。
【0005】このうちの機械的研磨によれば、金属テー
プの接触側表面に付着したスケールが除去される。ま
た、表面が切削されて酸化膜で覆われていない金属テー
プ内部の新生界面が露出する。さらに、研磨によって金
属テープの表面層が硬化する加工硬化が起こる。この後
に、金属テープを略管状に形成した後伸線加工を施した
場合に、金属テープの伸長に伴って新生界面が表面上に
突出し、金属芯線の表面に密着する。特に、加工硬化が
起きた場合には、加工硬化した表面層は、変形能が低下
しているために金属テープ母材の伸長に追従しない。こ
のため、上述の新生界面が露出する切削部で優先的に亀
裂が生じ、新生界面が容易に突出する。金属芯線と金属
テープとの接合性を改善するには、上述のような新生界
面の突出をより多くさせることが重要である。
プの接触側表面に付着したスケールが除去される。ま
た、表面が切削されて酸化膜で覆われていない金属テー
プ内部の新生界面が露出する。さらに、研磨によって金
属テープの表面層が硬化する加工硬化が起こる。この後
に、金属テープを略管状に形成した後伸線加工を施した
場合に、金属テープの伸長に伴って新生界面が表面上に
突出し、金属芯線の表面に密着する。特に、加工硬化が
起きた場合には、加工硬化した表面層は、変形能が低下
しているために金属テープ母材の伸長に追従しない。こ
のため、上述の新生界面が露出する切削部で優先的に亀
裂が生じ、新生界面が容易に突出する。金属芯線と金属
テープとの接合性を改善するには、上述のような新生界
面の突出をより多くさせることが重要である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
機械的研磨では、上述の切削部は研磨工程において無作
為に形成されるため、切削部の方向、深さおよび分布は
不均一になる。このために、切削部の長手方向が複合線
の伸線方向と略同方向である場合には、伸線加工を行っ
ても切削部に亀裂が発生しにくく、十分な新生界面の突
出は得られない。この結果、金属テープと金属芯線との
接合性を改善させることが困難である。一方、切削部の
長手方向が複合線の伸線方向に対して略直角である場合
には、このような切削部が形成された箇所では、金属テ
ープの幅方向に切断した場合の横断面断面積が他の箇所
よりも小さくなるため、例えば、伸線加工を施した際に
断線し易い傾向にある。このように、従来の機械的研磨
を適用した複合線の製造方法では、金属芯線と金属テ−
プとの接合性を改善し、断線を生じることなく伸線加工
を行って複合線を製造することが困難である。
機械的研磨では、上述の切削部は研磨工程において無作
為に形成されるため、切削部の方向、深さおよび分布は
不均一になる。このために、切削部の長手方向が複合線
の伸線方向と略同方向である場合には、伸線加工を行っ
ても切削部に亀裂が発生しにくく、十分な新生界面の突
出は得られない。この結果、金属テープと金属芯線との
接合性を改善させることが困難である。一方、切削部の
長手方向が複合線の伸線方向に対して略直角である場合
には、このような切削部が形成された箇所では、金属テ
ープの幅方向に切断した場合の横断面断面積が他の箇所
よりも小さくなるため、例えば、伸線加工を施した際に
断線し易い傾向にある。このように、従来の機械的研磨
を適用した複合線の製造方法では、金属芯線と金属テ−
プとの接合性を改善し、断線を生じることなく伸線加工
を行って複合線を製造することが困難である。
【0007】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、金属芯線と金属テープとの接合性の良好な複合
線の製造方法を提供する。
であり、金属芯線と金属テープとの接合性の良好な複合
線の製造方法を提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、金属芯線と異
なる金属からなる金属テープの片面に、幅方向と30°
〜60°の角度をなしかつ断面形状が略V字状である溝
を、前記金属テープの肉厚に対して5〜25%の深さに
形成し、前記金属テープを前記溝が形成された面を内側
にして前記金属芯線の周囲を囲むように略管状に成形
し、前記金属テープの両縁部を互いに当接させて溶接し
た後、管状の前記金属テープおよび前記金属芯線を伸線
加工して前記金属芯線と前記金属テープとを複合化する
ことを特徴とする複合線の製造方法を提供する。
なる金属からなる金属テープの片面に、幅方向と30°
〜60°の角度をなしかつ断面形状が略V字状である溝
を、前記金属テープの肉厚に対して5〜25%の深さに
形成し、前記金属テープを前記溝が形成された面を内側
にして前記金属芯線の周囲を囲むように略管状に成形
し、前記金属テープの両縁部を互いに当接させて溶接し
た後、管状の前記金属テープおよび前記金属芯線を伸線
加工して前記金属芯線と前記金属テープとを複合化する
ことを特徴とする複合線の製造方法を提供する。
【0009】以下、本発明をさらに詳細に説明する。
【0010】本発明の複合線の製造方法において用いら
れる金属芯線は、一般的に芯線として使用される金属等
であれば特に限定されるものではないが、例えば、銅
線、鋼線、チタン線を使用できる。
れる金属芯線は、一般的に芯線として使用される金属等
であれば特に限定されるものではないが、例えば、銅
線、鋼線、チタン線を使用できる。
【0011】また、本発明で使用される金属テープは、
金属芯線とは異なる金属からなる。例えば、無酸素銅
条、アルミニウム条、銅焼鈍テープ、銅合金テープ、ス
テンレステープ、チタンテープを使用できる。
金属芯線とは異なる金属からなる。例えば、無酸素銅
条、アルミニウム条、銅焼鈍テープ、銅合金テープ、ス
テンレステープ、チタンテープを使用できる。
【0012】このような金属テープの片面には多数の溝
を形成する。かかる溝は、金属テープの幅方向と30°
〜60°の角度をなすように形成されている。溝の形成
角度を30°〜60°の範囲内に限定したのは、溝の形
成角度が30°未満の場合には、溝は金属テープの幅方
向と平行に近くなる。このため、最終的に得られる複合
線を長手方向に対して直角に切断した横断面断面積が、
切断した箇所によっては非常に小さくなるので、例えば
後述の伸線処理を施した際に、この横断面断面積が小さ
い箇所で複合線が断線する恐れがあるからである。一
方、溝の形成角度が60°を越える場合には、溝は金属
テープの長手方向と平行に近くなる。このため、伸線処
理を施した際に溝に対して主に長手方向に張力が作用す
るので溝が開裂しにくく、十分な新生界面の突出が得ら
れないからである。
を形成する。かかる溝は、金属テープの幅方向と30°
〜60°の角度をなすように形成されている。溝の形成
角度を30°〜60°の範囲内に限定したのは、溝の形
成角度が30°未満の場合には、溝は金属テープの幅方
向と平行に近くなる。このため、最終的に得られる複合
線を長手方向に対して直角に切断した横断面断面積が、
切断した箇所によっては非常に小さくなるので、例えば
後述の伸線処理を施した際に、この横断面断面積が小さ
い箇所で複合線が断線する恐れがあるからである。一
方、溝の形成角度が60°を越える場合には、溝は金属
テープの長手方向と平行に近くなる。このため、伸線処
理を施した際に溝に対して主に長手方向に張力が作用す
るので溝が開裂しにくく、十分な新生界面の突出が得ら
れないからである。
【0013】また、溝は、断面形状が略V字状に形成さ
れる。溝の断面形状が略方形状であったり略円形状であ
る場合には、伸線処理を施した際に表面上に突出した溝
部の内面に角や丸みが残るので、突出した新生界面が平
坦になり難くなるため好ましくない。
れる。溝の断面形状が略方形状であったり略円形状であ
る場合には、伸線処理を施した際に表面上に突出した溝
部の内面に角や丸みが残るので、突出した新生界面が平
坦になり難くなるため好ましくない。
【0014】また、溝の深さは金属テープの肉厚に対し
て5〜25%の範囲内である。溝の深さが金属テープの
肉厚に対して25%を越える場合には、伸線処理後の複
合線における金属芯線と金属テープの間に隙間が生じた
り、横断面断面積における金属テープの割合が少なくな
り過ぎるため断線を起こし易くなる。一方、溝の深さが
金属テープの肉厚に対して5%未満である場合には、新
生界面の突出が少なく本発明の効果を十分に発揮し得な
い。
て5〜25%の範囲内である。溝の深さが金属テープの
肉厚に対して25%を越える場合には、伸線処理後の複
合線における金属芯線と金属テープの間に隙間が生じた
り、横断面断面積における金属テープの割合が少なくな
り過ぎるため断線を起こし易くなる。一方、溝の深さが
金属テープの肉厚に対して5%未満である場合には、新
生界面の突出が少なく本発明の効果を十分に発揮し得な
い。
【0015】このような溝は、例えば、金属テープの片
面に、互いに平行にかつ同一の方向で多数形成すること
ができる。より多くの新生界面を突出させるために、隣
合う溝の間隔は可能な限り小さいことが好ましい。さら
に、多数の溝を互いに交差させて、網の目状になるよう
に形成することが好ましい。
面に、互いに平行にかつ同一の方向で多数形成すること
ができる。より多くの新生界面を突出させるために、隣
合う溝の間隔は可能な限り小さいことが好ましい。さら
に、多数の溝を互いに交差させて、網の目状になるよう
に形成することが好ましい。
【0016】上述のような溝の形成に先立って、金属テ
ープの表面を、脱脂、酸洗処理を施して、金属テープの
表面を清浄にしておくことが好ましい。金属芯線の表面
も、同様に脱脂、酸洗処理を施しておくことが好まし
い。
ープの表面を、脱脂、酸洗処理を施して、金属テープの
表面を清浄にしておくことが好ましい。金属芯線の表面
も、同様に脱脂、酸洗処理を施しておくことが好まし
い。
【0017】上述のような金属テープを溝が形成された
面を内側にして、金属芯線の周囲を囲むように略管状に
成形する。次いで、金属テープの両縁部を互いに当接さ
せて溶接する。この後、管状の金属テープを、例えば、
圧延装置により縮径加工した後、例えば、引抜きダイス
を用いて伸線加工して金属芯線と金属テープとを複合化
する。この際に、金属テープの伸長に伴って溝が開裂
し、溝内面に露出した新生界面が金属テープの表面上に
突出して金属芯線の表面と接合する。この結果、金属芯
線と金属テープとが強固に接合される。
面を内側にして、金属芯線の周囲を囲むように略管状に
成形する。次いで、金属テープの両縁部を互いに当接さ
せて溶接する。この後、管状の金属テープを、例えば、
圧延装置により縮径加工した後、例えば、引抜きダイス
を用いて伸線加工して金属芯線と金属テープとを複合化
する。この際に、金属テープの伸長に伴って溝が開裂
し、溝内面に露出した新生界面が金属テープの表面上に
突出して金属芯線の表面と接合する。この結果、金属芯
線と金属テープとが強固に接合される。
【0018】
【作用】本発明の複合線の製造方法によれば、金属テー
プの片面に予め溝を形成し、酸化膜を有しない清浄な新
生界面を露出させる。次いで、金属テ−プを溝が形成さ
れた面を内側にして略管状に成形し、金属テープの両縁
部を互いに当接させて溶接した後、管状の金属テープを
伸線加工することにより、溝を開裂させて新生界面を金
属テープの表面上に突出させる。これにより、金属芯線
と金属テープとが極めて清浄な新生界面を介して接合
し、両者間の接合性が改善される。
プの片面に予め溝を形成し、酸化膜を有しない清浄な新
生界面を露出させる。次いで、金属テ−プを溝が形成さ
れた面を内側にして略管状に成形し、金属テープの両縁
部を互いに当接させて溶接した後、管状の金属テープを
伸線加工することにより、溝を開裂させて新生界面を金
属テープの表面上に突出させる。これにより、金属芯線
と金属テープとが極めて清浄な新生界面を介して接合
し、両者間の接合性が改善される。
【0019】また、溝は金属テープに対して所定の角度
をなし、かつ、所定の深さで形成されているので、伸線
加工によって新生界面が容易に突出すると共に、複合線
の横断面断面積が略均一になるように制御できる。これ
により、金属芯線と金属テープとの接合性が著しく改善
される一方で、溝の形成によって複合線の伸線性が低下
するのを防止できる。
をなし、かつ、所定の深さで形成されているので、伸線
加工によって新生界面が容易に突出すると共に、複合線
の横断面断面積が略均一になるように制御できる。これ
により、金属芯線と金属テープとの接合性が著しく改善
される一方で、溝の形成によって複合線の伸線性が低下
するのを防止できる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の複合線の製造方法を適用した
銅被覆鋼線を製造した場合について、図面を参照して詳
細に説明する。
銅被覆鋼線を製造した場合について、図面を参照して詳
細に説明する。
【0021】図1は、本発明の複合線の製造方法に用い
る製造設備の一例を示す説明図である。
る製造設備の一例を示す説明図である。
【0022】図中11は、金属テープ12を供給する金
属テープ供給装置である。金属テープ12は、肉厚1m
m、板幅30.5mmの無酸素銅条である。金属テープ供
給装置11から供給した金属テープ12を、脱脂槽13
に導入し、金属テープ12の表面にトリクロ−ルエチレ
ンを用いて脱脂処理を施した。次いで、金属テープ12
を、酸洗処理装置14に導入し、金属テープ12の表面
を酸洗した。
属テープ供給装置である。金属テープ12は、肉厚1m
m、板幅30.5mmの無酸素銅条である。金属テープ供
給装置11から供給した金属テープ12を、脱脂槽13
に導入し、金属テープ12の表面にトリクロ−ルエチレ
ンを用いて脱脂処理を施した。次いで、金属テープ12
を、酸洗処理装置14に導入し、金属テープ12の表面
を酸洗した。
【0023】この後、金属テープ12を、周面上に金属
テ−プ12の表面に形成される溝に対応する突起部を有
する圧延ロール15,16の間を通して、溝加工を行っ
た。圧延ロール15の周面に形成した突起部は、複数本
の突起部が互いに交差して網の目状をなしており、か
つ、夫々の突起部は、圧延ロール15,16の回転方向
に対して45°の角度をなして形成した。かかる突起部
は、圧延ロール16に形成する。このようにして金属テ
ープ12の片面に、図2(A),(B)に示す如く、金
属テープ12の幅方向に対する角度αが45°である溝
26が、互いに交差して網目状をなして形成された。溝
26の断面形状は略正三角形であり、溝26の深さt
は、0.1mmとした。このような溝加工により、溝26
の内面に酸化膜を有しない清浄な新生界面が露出した。
テ−プ12の表面に形成される溝に対応する突起部を有
する圧延ロール15,16の間を通して、溝加工を行っ
た。圧延ロール15の周面に形成した突起部は、複数本
の突起部が互いに交差して網の目状をなしており、か
つ、夫々の突起部は、圧延ロール15,16の回転方向
に対して45°の角度をなして形成した。かかる突起部
は、圧延ロール16に形成する。このようにして金属テ
ープ12の片面に、図2(A),(B)に示す如く、金
属テープ12の幅方向に対する角度αが45°である溝
26が、互いに交差して網目状をなして形成された。溝
26の断面形状は略正三角形であり、溝26の深さt
は、0.1mmとした。このような溝加工により、溝26
の内面に酸化膜を有しない清浄な新生界面が露出した。
【0024】一方、金属芯線供給装置17から、直径
6.0mmの鋼線からなる金属芯線18を脱脂槽19に導
入し、金属テープ12と同様にして周面に脱脂処理を施
した。
6.0mmの鋼線からなる金属芯線18を脱脂槽19に導
入し、金属テープ12と同様にして周面に脱脂処理を施
した。
【0025】金属テープ12および金属芯線18を成形
装置20に導入し、図3(A)に示すように、金属テ−
プ12を、金属芯線18に対して溝26が形成された側
の面を向けて配置し、図3(B),(C)に示すよう
に、金属芯線18の周囲を囲むように金属テープ12を
パイプ状に成形した。
装置20に導入し、図3(A)に示すように、金属テ−
プ12を、金属芯線18に対して溝26が形成された側
の面を向けて配置し、図3(B),(C)に示すよう
に、金属芯線18の周囲を囲むように金属テープ12を
パイプ状に成形した。
【0026】次いで、金属テープ12および金属芯線1
8を、TIG溶接機21に導入して、図3(C),
(D)に示すように、金属テープ12の両縁部を互いに
当接させて溶接した。金属テープ12の溶接は、溶接部
の酸化防止と溶接内面ビードの平滑化のために、アルゴ
ンガス雰囲気内(流量10リットル/分)で、直径3.2
mmの電極棒を用いたTIG溶接により行った。
8を、TIG溶接機21に導入して、図3(C),
(D)に示すように、金属テープ12の両縁部を互いに
当接させて溶接した。金属テープ12の溶接は、溶接部
の酸化防止と溶接内面ビードの平滑化のために、アルゴ
ンガス雰囲気内(流量10リットル/分)で、直径3.2
mmの電極棒を用いたTIG溶接により行った。
【0027】この後、金属テープ12および金属芯線1
8を、圧延装置22に導入し、管状に成形された金属テ
ープ12に縮径加工を施した。次に、金属テープ12お
よび金属芯線18を、引抜ダイス23を通して、直径1
mmまで伸線加工を施して、図3(E)に示すような銅被
覆鋼線24を得た。この伸線加工の際に、金属芯線と被
覆材とが接合するように、途中数回700℃×30分の
拡散熱処理を行った。得られた銅被覆鋼線24は、複合
線巻取装置25に巻き取った。
8を、圧延装置22に導入し、管状に成形された金属テ
ープ12に縮径加工を施した。次に、金属テープ12お
よび金属芯線18を、引抜ダイス23を通して、直径1
mmまで伸線加工を施して、図3(E)に示すような銅被
覆鋼線24を得た。この伸線加工の際に、金属芯線と被
覆材とが接合するように、途中数回700℃×30分の
拡散熱処理を行った。得られた銅被覆鋼線24は、複合
線巻取装置25に巻き取った。
【0028】上述のような銅被覆鋼線24の製造方法に
よれば、伸線加工において溝26が開裂して、溝26の
内面に露出した新生界面が表面に突出して金属芯線18
の表面と接合する。これにより、金属芯線18と被覆金
属24aとが強固に複合化する。また、溝26が金属テ
ープ12の幅方向に対して45°の角度をなして形成さ
れているので、金属テープ12を幅方向に切断した場合
の横断面断面積が常に略均一であるために、銅被覆鋼線
24の引張強度が低下するのを防止し、直径1mmまで断
線することなく伸線加工することができる。
よれば、伸線加工において溝26が開裂して、溝26の
内面に露出した新生界面が表面に突出して金属芯線18
の表面と接合する。これにより、金属芯線18と被覆金
属24aとが強固に複合化する。また、溝26が金属テ
ープ12の幅方向に対して45°の角度をなして形成さ
れているので、金属テープ12を幅方向に切断した場合
の横断面断面積が常に略均一であるために、銅被覆鋼線
24の引張強度が低下するのを防止し、直径1mmまで断
線することなく伸線加工することができる。
【0029】本発明の効果を確認するために、溝26を
金属テープ12の幅方向に対して、夫々、0°,20
°,30°,45°,60°,70°および90°の角
度(以下、溝形成角度という)をなし、断面形状が正三
角形で、かつ、深さが金属テープ12の肉厚に対して1
0%になるように形成した金属テープを用いて、上述の
通り試料1〜6を製造した。また、金属テ−プの表面を
金属ブラシを用いて機械的研磨を施したものを用いて、
上述と同様にして試料7を製造した。この際に、各試料
を断線せずに伸線加工できたときの直径(以下、伸線時
到達線径という)を調べた。また、さらに、直径 1.0mm
まで伸線できたものについて、折り曲げ試験を行って接
合性を評価した。この結果を示す表1に示す。なお、表
1中で、10回以上折曲げが可能なものについては可
(○印)とし、10回未満のものについてはその回数を
示した。
金属テープ12の幅方向に対して、夫々、0°,20
°,30°,45°,60°,70°および90°の角
度(以下、溝形成角度という)をなし、断面形状が正三
角形で、かつ、深さが金属テープ12の肉厚に対して1
0%になるように形成した金属テープを用いて、上述の
通り試料1〜6を製造した。また、金属テ−プの表面を
金属ブラシを用いて機械的研磨を施したものを用いて、
上述と同様にして試料7を製造した。この際に、各試料
を断線せずに伸線加工できたときの直径(以下、伸線時
到達線径という)を調べた。また、さらに、直径 1.0mm
まで伸線できたものについて、折り曲げ試験を行って接
合性を評価した。この結果を示す表1に示す。なお、表
1中で、10回以上折曲げが可能なものについては可
(○印)とし、10回未満のものについてはその回数を
示した。
【0030】
【表1】 表1から明らかなように、溝形成角度が30°〜60°
である試料3〜5は、金属テ−プ12と金属芯線18と
の接合性が改善され、かつ、金属テープ12を幅方向に
切断した場合の横断面断面積が常に略均一であるために
断線し難く、直径1mmまで断線せずに伸線加工すること
ができ、折曲げ試験において10回以上折曲げを行った
場合にも金属テ−プ12の剥離は生じなかった。
である試料3〜5は、金属テ−プ12と金属芯線18と
の接合性が改善され、かつ、金属テープ12を幅方向に
切断した場合の横断面断面積が常に略均一であるために
断線し難く、直径1mmまで断線せずに伸線加工すること
ができ、折曲げ試験において10回以上折曲げを行った
場合にも金属テ−プ12の剥離は生じなかった。
【0031】これに対して、溝形成角度が0°,20°
である試料1,2は、溝26が金属テープ12の幅方向
と水平に近いので切断する箇所によって横断面面積が著
しく小さくなる箇所があるために、直径1.0mmまで伸
線加工する前の段階で断線した。また、溝形成角度が7
0°,90°である試料6,7は、機械的研磨により表
面を処理した金属テープを用いた試料8よりも、小さい
直径まで伸線加工することができたが、溝26が金属テ
ープ12の長手方向と平行に近いので伸線加工において
溝26が開裂し難く、新生界面が十分に突出できないた
めに、金属テープ12と金属芯線18との接合性を十分
に向上できず、直径1mmまでは伸線加工できたものの、
折曲げ試験において十分な接合性が得られなかった。
である試料1,2は、溝26が金属テープ12の幅方向
と水平に近いので切断する箇所によって横断面面積が著
しく小さくなる箇所があるために、直径1.0mmまで伸
線加工する前の段階で断線した。また、溝形成角度が7
0°,90°である試料6,7は、機械的研磨により表
面を処理した金属テープを用いた試料8よりも、小さい
直径まで伸線加工することができたが、溝26が金属テ
ープ12の長手方向と平行に近いので伸線加工において
溝26が開裂し難く、新生界面が十分に突出できないた
めに、金属テープ12と金属芯線18との接合性を十分
に向上できず、直径1mmまでは伸線加工できたものの、
折曲げ試験において十分な接合性が得られなかった。
【0032】次に、溝形成角度が45°であって、溝2
6の深さが金属テープ12の肉厚に対して、3,5,2
0,25および30%に変更した金属テ−プを用いて、
上述と同様にして試料8〜11を製造し、伸線時伸線性
および接合性を調べた。この結果を表1に併記する。
6の深さが金属テープ12の肉厚に対して、3,5,2
0,25および30%に変更した金属テ−プを用いて、
上述と同様にして試料8〜11を製造し、伸線時伸線性
および接合性を調べた。この結果を表1に併記する。
【0033】先に製造した試料4を含め、溝26の深さ
が金属テープ12の肉厚に対して5〜25%の範囲内で
ある試料4,8〜10は、十分な新生界面の突出が得ら
れるため、断線することなく直径1mmまで伸線加工する
ことができ、折曲げ試験において十分な接合性を示して
いる。これに対して溝26の深さが金属テープ12の肉
厚に対して30%である試料12は、溝26が深すぎる
ために、金属テープ12の横断面断面積が小さくなるた
め引張強度が低く、比較的太い直径まで伸線加工した段
階で断線した。さらに、溝26の深さが金属テープ12
の肉厚に対して5%である試料13は、溝26が浅すぎ
るために溝加工の効果がなく、直径1.0mmまで伸線でき
るものの、折曲げ試験において十分な接合性は得られな
かった。
が金属テープ12の肉厚に対して5〜25%の範囲内で
ある試料4,8〜10は、十分な新生界面の突出が得ら
れるため、断線することなく直径1mmまで伸線加工する
ことができ、折曲げ試験において十分な接合性を示して
いる。これに対して溝26の深さが金属テープ12の肉
厚に対して30%である試料12は、溝26が深すぎる
ために、金属テープ12の横断面断面積が小さくなるた
め引張強度が低く、比較的太い直径まで伸線加工した段
階で断線した。さらに、溝26の深さが金属テープ12
の肉厚に対して5%である試料13は、溝26が浅すぎ
るために溝加工の効果がなく、直径1.0mmまで伸線でき
るものの、折曲げ試験において十分な接合性は得られな
かった。
【0034】本実施例では、銅被覆鋼線を製造した場合
について説明したが、例えば、アルミ被覆鋼線、アルミ
被覆銅線のようなその他の異種金属を組み合わせた複合
線の製造においても同様の効果を発揮し得る。
について説明したが、例えば、アルミ被覆鋼線、アルミ
被覆銅線のようなその他の異種金属を組み合わせた複合
線の製造においても同様の効果を発揮し得る。
【0035】
【発明の効果】以上説明した如くに、本発明の複合線の
製造方法によれば、金属テープの金属芯線と接合する表
面に新生界面を突出させるための溝を形成したことによ
り、金属テープと金属芯線との接合性が著しく改善され
ると共に、溝を所定の角度および深さで形成することに
よって機械的強度が維持される。この結果、接合性、伸
線性が向上し、伸線加工時に断線が生じるおそれがな
く、工業的に高品位の複合線を効率よく製造できる等顕
著な効果を有する。
製造方法によれば、金属テープの金属芯線と接合する表
面に新生界面を突出させるための溝を形成したことによ
り、金属テープと金属芯線との接合性が著しく改善され
ると共に、溝を所定の角度および深さで形成することに
よって機械的強度が維持される。この結果、接合性、伸
線性が向上し、伸線加工時に断線が生じるおそれがな
く、工業的に高品位の複合線を効率よく製造できる等顕
著な効果を有する。
【図1】本発明の複合線の製造方法に用いる製造設備の
一例を示す説明図。
一例を示す説明図。
【図2】(A)は、本発明の複合線の製造方法に用いる
金属テープを示す平面図、(B)は、(A)中のBB´
線に沿って切断した金属テープの断面図。
金属テープを示す平面図、(B)は、(A)中のBB´
線に沿って切断した金属テープの断面図。
【図3】(A)〜(E)は、本発明の複合線の製造方法
における金属芯線と金属テープとを複合化する工程を夫
々示す説明図。
における金属芯線と金属テープとを複合化する工程を夫
々示す説明図。
11…金属テープ供給装置、12…金属テープ、13,
19…脱脂槽、14…酸洗処理装置、15,16…圧延
ロール、17…金属芯線供給装置、18…金属芯線、2
0…成形装置、21…TIG溶接機、22…圧延装置、
23…引抜ダイス、24…複合線、26…溝。
19…脱脂槽、14…酸洗処理装置、15,16…圧延
ロール、17…金属芯線供給装置、18…金属芯線、2
0…成形装置、21…TIG溶接機、22…圧延装置、
23…引抜ダイス、24…複合線、26…溝。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤原 英道 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】 金属芯線と異なる金属からなる金属テー
プの片面に、幅方向と30°〜60°の角度をなしかつ
断面形状が略V字状である溝を、前記金属テープの肉厚
に対して5〜25%の深さに形成し、前記金属テープを
前記溝が形成された面を内側にして前記金属芯線の周囲
を囲むように略管状に成形し、前記金属テープの両縁部
を互いに当接させて溶接した後、管状の前記金属テープ
および前記金属芯線を伸線加工して前記金属芯線と前記
金属テープとを複合化することを特徴とする複合線の製
造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16770492A JPH0612927A (ja) | 1992-06-25 | 1992-06-25 | 複合線の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16770492A JPH0612927A (ja) | 1992-06-25 | 1992-06-25 | 複合線の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0612927A true JPH0612927A (ja) | 1994-01-21 |
Family
ID=15854672
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP16770492A Pending JPH0612927A (ja) | 1992-06-25 | 1992-06-25 | 複合線の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0612927A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002525488A (ja) * | 1998-09-22 | 2002-08-13 | ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング | 内燃機関用の燃料噴射弁 |
-
1992
- 1992-06-25 JP JP16770492A patent/JPH0612927A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002525488A (ja) * | 1998-09-22 | 2002-08-13 | ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング | 内燃機関用の燃料噴射弁 |
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