JPH0613149B2 - 溶接線倣い制御装置 - Google Patents

溶接線倣い制御装置

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JPH0613149B2
JPH0613149B2 JP24591184A JP24591184A JPH0613149B2 JP H0613149 B2 JPH0613149 B2 JP H0613149B2 JP 24591184 A JP24591184 A JP 24591184A JP 24591184 A JP24591184 A JP 24591184A JP H0613149 B2 JPH0613149 B2 JP H0613149B2
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torch
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weaving
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信一 猿楽
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明はウイービングのともなつたアーク溶接に関する
ものである。特にウイービングによるアーク長の変化に
関係する電気量にもとづいて溶接線を倣い制御する装置
に関するものである。
〔発明の背景〕
アーク溶接用のトーチをウイービングさせると、トーチ
とワークの間の距離が変化する。この距離はアーク長に
反映するので、アーク長の変化に係わる電気量にもとづ
いて溶接線を倣い制御することが可能となる。この一例
が特公昭53−11502号公報に開示されている。また、現
に実用に供せられている。
ところが、いろいろな条件のもとで試してみると、予期
した通りの倣い制御が実行されないことがある。このた
め、この原因の究明と対策が必要となる。
〔発明の目的〕
本発明はより信頼性の高い溶接線倣い制御装置を提供す
るものである。
〔発明の概要〕
本発明はアーク溶接用のトーチをウイービングさせ、こ
のウイービングにともなうアーク長の変化に関係する電
気量にもとづき溶接線を倣い制御する方式のものであ
る。アーク長の変化に関係する電気量というのはアーク
電流あるいはアーク電圧であつて、これらの電気量はア
ーク長の関数としてとらえることが可能である。
本発明においてはウイービングの少なくとも左右両端側
における期間の前記電気量を検出する手段を備える。左
右両端側というのはウイービングにともなうトーチの変
位量が極大となるか、あるいはその前後の状況を指す。
本発明においては検出された電気量にもとづいてトーチ
の修正移動量に関する指令値を演算する手段を備える。
この演算手段は左右両端側における検出電気量を相互に
比較する方式のものでも、あるいは左右両端側における
それぞれの検出電気量をそれぞれの基準値と比較する方
式のものでもよい。修正移動量のひとつの例は移動方向
が予め特定された実質的にはスカラ形のものである。別
の例は移動の向きと量を変量としたベクトル形のもので
ある。いずれにしても、この修正移動量は倣い制御のた
めの指令値となるものであつて、これに応じてトーチ運
行手段は実際の溶接線に沿うようにその軌動を修正す
る。
本発明においては前記期間(ウイービングの左右両端側
における期間)に属するトーチ停滞期間に生ずるアーク
長の増加にともなう前記修正移動量の誤差増分を補正す
る補正手段を備える。ここにいうトーチ停滞期間とはト
ーチの実際の移動速度が溶接線方向に測つた平均移動速
度以下となる期間である。この一例はトーチの運行が一
時的に止まつてアーク溶接のみを継続する状況である。
別の例はウイービングのみが止まつてトーチが溶接線方
向へ進みつつアーク溶接を継続する状況である。さら
に、別の例は狭い範囲でトーチが動きウイービングが実
質的に停止する状況であつて、この場合のウイービング
にともなうトーチの移動速度は零と見なせる。
トーチ停滞期間に生ずる特異な現象はアーク溶接にとも
なう入熱がワークの一箇所に集中し、そこが溶けてえぐ
られることである。このえぐれにともなつてアーク長が
次第に増加する。このえぐれは倣い制御上のひとつの落
し穴であつて、制御を狂わす重大な要因となる。アーク
長から見たトーチ,ワーク間の距離が実際のそれよりも
大きくなるためである。えぐれにともなつて、演算され
る修正移動量ないしはその絶対値が不必要に大きくな
り、そこに誤差増分が含まれる。本発明の補正手段はこ
の誤差増分を補正するものである。
〔発明の実施例〕
以下、第1図〜第9図の実施例について説明する。第1
図は装置全体を示すものであつて、実際に目視できる部
分である。図中の1はアーク溶接用のトーチである。2
はトーチ運行手段としての工業用ロボット(正確にはロ
ボツト本体)である。ロボツト2は5自由度形のもので
あつて、トーチ1をウイービングさせながらワーク8の
溶接線方向にこのトーチ1を進める。ワーク8とその支
持台9はここでは形式的に簡略化して図示されている。
3は制御装置であつて、ロボット制御部もここに格納さ
れている。4は溶接機であつて、トーチ1のための電源
兼制御装置としての機能をもつ。5は溶接用のワイヤを
貯えたドラム、6はシールドガス用のボンベである。7
は電流検出用の器機であつて、トーチ1に通ずる溶接電
流を監視する。器機7はトーチ1からのコンジツトケー
ブルの途中に配置され、得られた電流データは溶接制御
のために溶接機4へ送られる。また、その電流データは
ならい制御のために制御装置3へも送られる。制御装置
3ではこのデータにもとづいて目的とする電気量を検出
し、最終的にはワーク8上の所定の溶接線にトーチ1を
倣わせるに必要なロボツト制御部宛ての修正移動量を演
算する。
第2図は倣い制御に関係する部分をあらわしたブロック
図であつて、この部分のほとんどは第1図の制御装置3
に増するものである。32は倣い制御用の中央処理装置
(CPU)であつて、データバスを介してメモリ33、3
4に接続されている。その一方のROM33には処理内
容をあらわしたプログラムが格納されている。もう一方
のRAM34は電流値あるいは演算途中値のデータ、情
報等に関する一時的な記憶に使われる。倣い制御のため
の処理に関するプログラムについては後に詳しく説明す
る。31はロボツト2の運行を制御するロボツト制御部
である。前記中央処理装置32は制御部31からロボツ
ト2の状態、位置に関する信号をもらい、逆に制御部3
1へ倣い制御のための修正移動量に関する指令値を与え
る。ロボツト制御部31はロボツト制御のためのプログ
ラムとテイーチングデータをもつており、ワーク8に対
するトーチ1の運行を制御する。これによつて、トーチ
1は予めテイーチングされた溶接線方向に移動し、また
その移動中にウイービングの動きを示し、全体としては
蛇行形の軌跡をたどる。中央処理装置32からロボツト
制御部31に与えられる前記修正移動量はワーク8の実
際の溶接線とテイーチングされ溶接線との間のズレを反
映したものであつて、予定した蛇行軌跡のためのテイー
チングポイントないしは補間ポイントに対するシフト量
に相当する。第2図の35はタイマであつて、所定の間
隔で中央処理装置32に信号を入れる。したがつて、中
央処理装置32はこの時間を参照しながら必要な演算な
いしは処理を進めることが可能である。
第2図の41は溶接電源であり、第1図の溶接機4に付
属する。71は電流検出用のシヤント、72はその出力
信号を増幅する増幅器、73はその出力側のローパスフ
イルタ、74はさらに後段側のアナログデジタル変換器
であり、そのデジタル情報は中央処理装置32へ伝達さ
れる。第1図との関連では71〜74の部分は電流検出
用の器機ないしは制御装置3に属する。
第3図は倣い制御のための処理プログラムをフローチヤ
ートの形で示したものであつて、この内容は第2図のR
OM33の中に格納されている。第3図中の初期設定10
0、処理1の700、処理2の800、処理3の900、処理4の
500のボツクスの中身はそれぞれ第4図〜第8図に展開
されている。これらのプログラムの内容説明に入る前
に、第10図〜第19図を参照しながら溶接によるえぐ
れとその影響について考察しておきたい。
第10図、第11図は部材82、84を含むワーク8に
対して溶接トーチ1によつてアーク溶接を施こしている
状況を示している。トーチ1は矢印19のようにウイー
ビングしながら溶接線89の方向(第10図の紙面に直
交する方向)に進み、88のようなビードを得る。トー
チ1の芯線12の先からはアーク14を発する。溶接電
流、溶接電圧等の電気量は以上のアーク長に関係して変
化する。第15図および第16図はアーク電流iの一例
を示したものである。第18図、第19図もアーク電流
iの一例を示したものである。実際のアーク電流には複
雑な高調波成分が含まれるので、ローパスフイルタ(第
2図73)で処理した後でなければこのような滑らかな
波形にはならない。第15図波形はウイービング(19)
による影響が左右均等にあらわれており、トーチ1が溶
接線89に正しく沿つているのがわかる。ちなみに、第
10図におけるウイービング19の左右両端側を同図図
示のようにとると、第15図のタイミングt2、t5は左
端、右端に対応する。第15図の波形が第16図のよう
に変わつた場合は、トーチ1が全体として左側に寄り過
ぎているのがわかる。左側に属するタイミングt1、t2、
t3のアーク電流iが右側に属するタイミングt4、t5、t6
のそれよりも大きいためである。したがつて、トーチ1
を修正移動させ、溶接線89に倣わせることが必要であ
る。
第18図、第19図は第15図、第16図に対応する
が、この第18図、第19図は第15図、第16図のそ
れとは事例が異なる。従来の倣い制御でも、第15図、
第16図の場合はうまくゆくが、第18図、第19図の
場合は失敗することが多い。この成功、失敗の事例を調
べてみると、ウイービングのパターンに関係することが
わかる。第14図は第15図、第16図の事例に対応し
たウイービングのパターンであり、第17図は第18
図、第19図の事例に対応したウイービングパターンを
示すものである。第14図、第17図のX軸は第10図
の左方向を正としたウイービング19にともなう変位
(振れ)を示している。第14図と第17図のパターン
の違いはトーチ停滞期間があるかどうかである。第14
図ではトーチ1の動きが止まることも停滞することもな
い。第17図ではトーチ1が期間t1〜t3において、ある
いは期間t4〜t6においてトーチ1の動きが停滞する。ト
ーチ1を停滞させる溶接方式はトーチ1を下側からねら
う上向き溶接、あるいは溶接線89がほぼ垂直となる立
向き上進溶接の場合に特に好んで採用される。
トーチ1が停滞すると、次のような現象が生ずる。第1
2図はウイービング19の右側に属するトーチ停滞期間
の始期、第13図は終期を示している。この間における
ワーク8に対するトーチ1の位置はまつたく変わらない
が、ほとんど変わらない。しかし、アーク14は継続し
て発生する。このため、アーク溶接にともなう入熱がワ
ーク8における特定面87に集中し、やがてそこが86
のようにえぐられる。アーク14はワーク8上の輝点に
向うが、この輝点はすぐには動かない。このため、えぐ
れ86によつてアーク14の長さが増加し、アーク電流
iが次第に減少する。第18図、第19図におけるタイ
ミングt1からt2、t3にいたるアーク電流iの落込み、あ
るいはタイミングt4からt5、t6にいたる落込みは以上の
理由によるものである。従前の倣い制御ではアーク電流
iの以上のような減少、落込みを見過しており、そのた
めに溶接線89を目標とした倣い制御に失敗するケース
が生ずるのである。
えぐれ86の発生はワーク8の材質、トーチ1の姿勢、
アーク電流iないしはアーク電圧等とも関係するが、そ
の最も大きな要因となるのはトーチ1の停滞期間であ
る。トーチ1は溶接線89の方向にたとえば5mm/sec程
度の平均速度で進む。これはいわゆる溶接速度であつ
て、ほぼ定速となる。ウイービング19にともなうトー
チ1のこの方向への速度成分は平均で40mm/sec程度で
ある。これは通常は定速となる場合と、第14図のよう
なサインカーブ形のものとなる場合があり、その周期は
約0.5secである。トーチ1の実際の速度はその合成とな
るが、このようなごく普通の条件のもとではえぐれ86
は生じない。ところが、上向き溶接等の理由でトーチ停
滞期間(第17図のt1〜t3間、あるいはt4〜t6間)を作
ると、えぐれ86が発生する。この停滞期間の長さは0.
3〜0.5secであり、第17図では0.5secに設定してあ
る。トーチ停滞期間はウイービング19の動きを実質的
に止めて作る。この間のトーチ1の実際の移動速度は前
記溶接速度と一致した低い値を示す。溶接線89方向の
動きも止めれば零速度となる。このような低速のもとで
はワーク8の特定面87に入熱がほぼ集中し、えぐれ8
6ができはじめる。
話を元に戻し、第3図〜第9図のプログラムについて説
明する。初めの初期設定100のステツプはロボツト2
がワーク8の溶接開始点へ向う間にそれと並行して処理
される。初期設定100が終了し、トーチ1によるアー
ク溶接が開始されると、200のステツプに移行する。ス
テツプ200あるいはそれに続くステツプ300はウイー
ビング19の左右両端側における電気量検出の期間であ
るかどうかが判定される。左の検出タイミングであれば
ボツクス700の処理1が実行され、右の検出タイミン
グであればボツクス800の処理2が実行される。ステ
ツプ400では1ウイービング周期の終りかどうか判定
され、終りであればボツクス900の処理3を実行す
る。次にボツクス500の処理4を実行する。ステツプ
600では溶接の終了かどうかを判定し、終了したいな
ければステツプ200に戻つて、処理を繰り返えす。
ボツクス100の初期設定は第4図のフローに該当す
る。ここのステツプ101で、ウィービング周期To、ウ
ィービングの左右両端側におけるそれぞれのトーチ停滞
期間Tl,Trと検出期間の長さを示す定数△Tから、
第17図に示すウィービングの左側におけるアーク電流
iのサンプリング開始タイミングtlあるいはウィービ
ングの右側におけるアーク電流iのサンプリング開始タ
イミングtrの値を次の式により計算する。
tl=(To−Tl−Tr)/4−△T/2 tr=(To−Tl−Tr)×3/4+Tl−△T/2 以上のTo、Tl、Trは第2図のロボツト制御部31か
ら倣い制御用の中央処理装置32に与えられるデータで
あり、またロボツト制御部31に付属する図外のテイー
チング装置を使つて予めテイーチングされたものであ
る。また△TはROM33ないしはRAM34に予め書込ま
れた定数である。第17図ないしは第18図、第19図に
は以上のTo、Tl、Tr、△T、tl、trが書込ま
れている。これらの図におけるt2あるいはt5はウイ
ービングの左あるいは右の側における端点中央をあらわ
している。
ステツプ102ではウイービングの左右両端側における
基準電流値Ilo、Iroを設定する。これらの基準電
流値Ilo、Iroは比較の対象となる基準の値を示す
ものであつて、予め定めた電流値のデータにサンプリン
グ回数を乗算した積算値となる。サンプリングの回数は
前記した検出期間の長さ△Tをサンプリング間隔で除算
したものであつて、その間隔はサンプリング制御に使わ
れるタイマカウンタtの1単位の時間たとえば50msecの
時間である。
ステツプ103で溶接の開始を待ち、次のステツプ10
4で検出された電気量に割当てられた変数Il、Irを
クリアーする。Il、Irはそれぞれウイービングの左
側、右側に対応する。
ステツプ200でタイマカウンタtの今の値が第17図
の△Tの範囲のタイミングに属することが確認される
と、第5図の処理1へ移行する。ここのステツプ701
では第2図のアナログデジタル変換器74を駆動して溶
接電流iの最新の値Iを取込む。その他に第9図のよう
な補助処理も行う。第9図のステツプ7011で時間tがt
lに等しいかどうかを判定し、等しければ初助のタイマ
カウンタt′を0にセットする。これがステツプ7013の
処理である。ステツプ7012ではタイマカウンタtの値を
改めてチエツクし、それがtl+△T/2の値すなわち第
17図のt1の値を越えていればステツプ7014で補助タ
イマt′をカウントアツプする。したがつて、、この補
助のタイマカウンタt′は実際には第17図におけるt
1以降の時間の長さを計測する。
第5図のステツプ701の処理がすむと、ステツプ70
2へ進む。ここでは次の計算を行う。
Il′=at′+I aは補正のための計数であつて、第17図のtl→t1の
期間においてはt′=0となるために、at′=0とな
る。t1以降はat′の頂は正比例して増加する。ステツ
プ703では次の計算を行う。
Il=Il+Il′ ボツクス700すなわち第5図の処理1はウイービング
19の左側に対応する。同様のことを右側でも行う。こ
れがボツクス800すなわち第6図の処理2に該当す
る。第6図のステツプ801でも第9図同様の処理がとも
なうが、この場合の補助のタイマカウンタt′は第17
図におけるタイミングt4以降における時間経過の長さ
を計測する。この処理2のステツプ803で右側におけ
るIrが求められるが、これは左側のIlに対応するも
のである。
次にボツクス900の処理3について説明する。第7図
のステツプ901では次の計算を行う。
△Dl=G(Il−Ilo) ステツプ902では次の計算を行う。
△Dr=G(Il−Iro) 以上のいずれも検出値Il、Irを対応する基準値Il
o、Iroと比較する処理であつて、両者の差にゲイン
Gを乗算した値を△Dl、△Drとする。これはスカラー量
である。ステツプ903でベクトルBl、Brを求め
る。ベクトルBlの第10図におけるワーク8の一方の
部材82の面に垂直な単位ベクトルであり、ベクトルB
rはもう一方の部材84の面に垂直な単位ベクトルであ
る。これらは次の定義式を使つて計算される。
Bl=Bll/ABS(Bll) Br=Brr/ABS(Brr) Bll=Ba×Bb+Bb Brr=−Ba×Bb+Bb ただしBaは溶接線89の方向を示す単位ベクトルであ
り、Bbはトーチ1のねらい方向を示す単位ベクトルで
ある。また、ABS(Bll)、ABS(Brr)はそれぞれベ
クトルBll、Brrの絶対値である。次のステツプ904で
は、次のベクトル計算を行う。
△B=Bl×△Dl+Br×△Dr ステツプ905は△Bが予想外の過大な値となつた場合
にその大きさを制限するための処理である。ステツプ9
06では次のウイービングサイクルの処理に備え、タイ
マカウンタtを0にセットする。またステツプ907で
ステツプ104のそれと同様の処理を行う。
次にボツクス500の処理4の内容を第8図を使つて説
明する。ここのステツプ501は第2図のタイマ35か
らの信号待ちである。信号が入ると、次のステツプ50
2でロボツト制御部31に対して△Bを出力する、この
△Bは修正移動量である。ステツプ503でタイマカウ
ンタtに1を加える。
少し補足して説明する。第2図のシヤント71、増幅器
72、フイルタ73、変換器74と第3図のボツクス2
00、700はウイービングの左端側における期間の電
気量Ilを検出する手段であり、第2図の変換器74ま
でと第3図のボツクス300、800は右端側の電気量
Irを検出する手段である。また、第3図のボツクス9
00は検出された電気量Il、Irにもとづいてトーチ
1の修正移動量△Bの指令値を演算する手段となる。
また、第5図のステツプ702ないしはその前段の第9
図の処理フローは前記電気量検出の手段に付加された補
正手段となるものである。この点は第6図のステツプ8
02も同様である。たとえばステツプ702では前記し
たIl′=at′+Iの計算を行なうが、この中の補正項a
t′は第13図おけるえぐれ86の発生にともなう、ア
ーク電流iの減少分に対する補正である。アーク電流i
の減少分を正確に求めることは困難である。このため、
ここでは検出期間△Tに属するトーチ停滞の期間の長さ
t′に前記減少分が正比例するものと仮定し、近似して
求めている。補正の係数aは第18図、第19図における
アーク電流iのt1あるいはt4から始まる電流減少分
の傾き(平均値)を示すものである。係数aの一例は2
5〔A/sec〕であつて、このときのIの値は約280
Aである。
前式Il′=at′+Iはatを加える加算形のものであり、
加算形の補正である。この代わりに乗算形の補正方式I
l′=aIとしてもよい。この場合の係数aとしては停
滞期間の長さt′に応じてa1,a2,a2……というように
予め設定し、記憶しておいた複数の係数をt′を参照し
て選択する。t′がほぼ零のときに使われる最初の係数
はほぼ1であり、a2、a2と進むに従つて小さくなる。
乗算形補正の特殊な方式はその係数aをt′が小さいと
きには1とし、一定の限度を越えてt′が大きくなつた
ときに、aを零とするものである。これはサンプリング
された各電気量Iのうちえぐ86が成長する前のものの
みを評価し、えぐれ86が大きく成長した後のものを除
外する考え方である。したがつて、除外の対象となる電
気量Iのサンプリングそのものを予め中止しても同効で
ある。図で説明した本実施例においてはこのような方式
の補正手段も併用している。それは第3図のステツプ20
0、300におけるサンプリング終了のタイミングtl+△T
あるいはtr+△Tのなかのtl、trを第4図のステツプ10
1において特にトーチ停滞期間Tl、Trと関連づけた
点である。これによつて、トーチ停滞期間Tlにおける
始点t1から途中(tl+△T)までの電気量のサンプリ
ングが許容され、途中(tl+△T)から終点t3までの
サンプリングが阻止される。これは実質的には前記した
乗算形の補正形式に属している。
たとえば第5図のステツプ702では前記したようにI
l′=at′+Iの計算が行われ、次のステツプ703でI
l′=Il+Il′として積算される。このようにして検出
された電気量Ilはその基準値Iloと比較される。し
たがつて、補正項at′のみを別個に積算しても、あるい
は基準値Iloの側から補正項at′を減算する計算手順を
採つてもまつたく同効である。また電気量Ilとその基
準値Iloをアーク電流iの積算値ないしはクーロン量
とする代わりに、共にアーク電流iのサンプリング回数
分の平均値としても同効である。
前記したボツクス900の処理3は基準値Ilo、I1oと検
出した電気量Il、Irを比較する基準値比較形のもの
である。この代わりに、よく知られているようにウイー
ビングの左右端側における検出電気量Il、Irを相互
に比較し、修正移動量を演算する方式を採用してもよ
い。
上記において説明した補正は検出電気量Il、Irないしは
その基準量Ilo、Iroの増減にかかわるものである。すな
わち、第7図のステツプ901、902における△Dlないしは
△Drの等式の右辺側に関係した補正である。したがつ
て、それによる補正量を補正移動量ないしはそれに関係
した△Dl、△Drから直接に差引くようにしても同効であ
る。
〔発明の効果〕
本発明はトーチ停滞期間の発生に応答する方式の倣い制
御を行い、トーチ停滞期間の影響によるトーチ修正移動
量の誤差増分を補正するものである。これによればこれ
までのものよりも倣い制御の信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明装置の一実施例を示す正面図、第2図は
その制御回路のブロツク図、第3図は処理プログラムの
フローチヤート、第4図〜第9図の各図は第3図中の各
ブロツクの内容をさらに詳しく展開したフローチヤー
ト、第10図は溶接状況を説明する切断正面図、第11
図はその切断底面部、第12図と第13図はえぐれの発
生工程を工程を追つて説明する切断正面図、第14図は
ウイービングのパターンを示す波形図、第15図はこの
ときのアーク電流の一例を示す波形図、第16図は別の例
を示す波形図、第17図はウイービングパターンの別の
例を示す波形図、第18図はこのときのアーク電流の一
例を示す波形図、第19図は別の例を示す波形図であ
る。 図中の1はトーチ、2はロボツト、3は制御装置、4は
溶接機、7は電流検出用器機、71はシヤント、32は制御
用の中央処理装置、33と34はメモリ、35はタイマ、31は
ロボツト制御部を示す。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アーク溶接用のトーチと該トーチをウィー
    ビングさせる手段とを具備し、該ウィービングに伴うア
    ーク長の変化に関係する電気量に基づき溶接倣い制御す
    る装置において、 ウィービングの少なくとも左右両端側の予め定めた電気
    量検出期間における前記電気量を検出する電気量検出手
    段と、 該電気量検出手段により検出された前記電気量に基づい
    て前記トーチの修正移動量に関する指令値を演算する手
    段と、 前記電気量検出期間内のトーチ停滞期間におけるアーク
    長の増加に対応した前記修正移動量の誤差増分を補正す
    る補正手段 を備えたことを特徴とする溶接倣い制御装置。
  2. 【請求項2】前記トーチ停滞期間における始点から途中
    までの電気量の検出を許容し、途中から終点までの電気
    量の検出を阻止する補正手段を備えて特許請求の範囲第
    1項記載の溶接倣い制御装置。
  3. 【請求項3】前記トーチ停滞期間に検出された電気量
    に、前記トーチ停滞期間の始点から終点にゆくにしたが
    って小さくなる補正係数を乗算する補正手段を備えた特
    許請求の範囲第1項記載の溶接倣い制御装置。
  4. 【請求項4】前記トーチ停滞期間の途中を境として補正
    係数を1から0に切り換える補正手段を備えたことを特
    徴とする特許請求の範囲第3項記載の溶接倣い制御装
    置。
  5. 【請求項5】検出された前記電気量に、前記トーチ停滞
    期間開始からの時間に比例する補正量を加算する補正手
    段を備えた特許請求の範囲第1項記載の溶接倣い制御装
    置。
  6. 【請求項6】演算された前記修正移動量から、前記トー
    チ停滞期間開始からの時間に比例する補正量を減算する
    補正手段を備えた特許請求の範囲第1項記載の溶接倣い
    制御装置。
  7. 【請求項7】前記トーチ停滞期間における前記トーチの
    移動速度を0とした特許請求の範囲第1項記載の溶接倣
    い制御装置。
  8. 【請求項8】ウィービングの左端側の電気量検出期間に
    おける検出電気量と右端側の電気量検出期間における検
    出電気量を比較し、前記トーチの修正移動量を演算する
    手段を備えた特許請求の範囲第1項記載の溶接倣い制御
    装置。
  9. 【請求項9】ウィービングの左右両端側の各前記電気量
    検出期間におけるそれぞれの検出電気量を予め定めた基
    準値と比較し、前記トーチの修正移動量を演算する手段
    を備えた特許請求の範囲第1項記載の溶接倣い制御装
    置。
  10. 【請求項10】アーク電流を検出する検出手段を備えた
    特許請求の範囲第1項記載の溶接倣い制御装置。
  11. 【請求項11】ウィービングの左右両端側の各前記電気
    量検出期間におけるアーク電流の積算値を検出する検出
    手段を備えた特許請求の範囲第1項記載の溶接倣い制御
    装置。
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