JPH06136563A - 金属複合部材 - Google Patents
金属複合部材Info
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- JPH06136563A JPH06136563A JP28840892A JP28840892A JPH06136563A JP H06136563 A JPH06136563 A JP H06136563A JP 28840892 A JP28840892 A JP 28840892A JP 28840892 A JP28840892 A JP 28840892A JP H06136563 A JPH06136563 A JP H06136563A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】繊維および/又は粒子を分散させた金属複合材
料からなる基地層と、該基地層セラミックスを含浸また
はコ−ティングさせた表面層とにより金属複合部材を構
成する。 【効果】 本発明によれば、耐摩耗性および耐疲労特性
に優れた金属複合部材、特に高面圧用摺動部材として十
分な耐摩耗性および耐疲労特性(耐クラック性ならびに
耐剥離性)等を有する金属複合部材が得られる。
料からなる基地層と、該基地層セラミックスを含浸また
はコ−ティングさせた表面層とにより金属複合部材を構
成する。 【効果】 本発明によれば、耐摩耗性および耐疲労特性
に優れた金属複合部材、特に高面圧用摺動部材として十
分な耐摩耗性および耐疲労特性(耐クラック性ならびに
耐剥離性)等を有する金属複合部材が得られる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属複合部材、特に耐
摩耗性および耐疲労強度に優れた金属複合部材に関す
る。
摩耗性および耐疲労強度に優れた金属複合部材に関す
る。
【0002】
【従来の技術】アルミニウム、マグネシウム,タンタル
およびチタンなどに代表される軽金属は、軽量という特
性に加えて、加工性および鋳造性にも優れ、さらに廉価
であるため、工業材料として様々な分野で広く使用され
ている。特に、装置や部品の軽量化が要求されている自
動車産業,航空機産業や電機産業において、また、美観
や衛生の面から耐錆性が要求される食品産業や建設産業
においても鉄に代わる材料として適用化が進んでいる。
およびチタンなどに代表される軽金属は、軽量という特
性に加えて、加工性および鋳造性にも優れ、さらに廉価
であるため、工業材料として様々な分野で広く使用され
ている。特に、装置や部品の軽量化が要求されている自
動車産業,航空機産業や電機産業において、また、美観
や衛生の面から耐錆性が要求される食品産業や建設産業
においても鉄に代わる材料として適用化が進んでいる。
【0003】一方、自動車産業や航空機産業等に用いら
れる各種機械の摺動部材においては、強度、剛性、耐摩
耗性等の種々の特性が要求されることから、構成材料と
しては、鉄系材料を用いることが一般的であった。しか
し、例えば、自動車用エンジン等においては、高性能、
高能率、低振動、低騒音等がさらに要求されるため、そ
れらに用いられる摺動部材に対しては、摺動部材として
の特性を維持した上で、軽量化を図ることが求められて
いる。特に、従来、600Mpa以上の高面圧を要する
ため合金鋼(焼入れ)または調質鋼(塩浴またはガス窒
化)が用いられていた高速あるいは高荷重といった環境
下で使用される歯車や軸受用の摺動部材においても、近
年、高性能化,高能率化,低振動化,低騒音化が要求さ
れるようになり、それに伴い軽量化が求められている。
このようなことから、摺動部材にアルミニウム,マグネ
シウム,タンタル,チタン等の軽金属を用いることが試
みられている。
れる各種機械の摺動部材においては、強度、剛性、耐摩
耗性等の種々の特性が要求されることから、構成材料と
しては、鉄系材料を用いることが一般的であった。しか
し、例えば、自動車用エンジン等においては、高性能、
高能率、低振動、低騒音等がさらに要求されるため、そ
れらに用いられる摺動部材に対しては、摺動部材として
の特性を維持した上で、軽量化を図ることが求められて
いる。特に、従来、600Mpa以上の高面圧を要する
ため合金鋼(焼入れ)または調質鋼(塩浴またはガス窒
化)が用いられていた高速あるいは高荷重といった環境
下で使用される歯車や軸受用の摺動部材においても、近
年、高性能化,高能率化,低振動化,低騒音化が要求さ
れるようになり、それに伴い軽量化が求められている。
このようなことから、摺動部材にアルミニウム,マグネ
シウム,タンタル,チタン等の軽金属を用いることが試
みられている。
【0004】しかし、軽金属,例えばアルミ材(アルミ
ニウムおよびアルミニウム合金)は、軟質,低融点,活
性金属,良伝導性等の特性をもつ金属である反面、耐摩
耗性,耐食性および絶縁性に劣るものである。
ニウムおよびアルミニウム合金)は、軟質,低融点,活
性金属,良伝導性等の特性をもつ金属である反面、耐摩
耗性,耐食性および絶縁性に劣るものである。
【0005】このようなことから、自動車産業や航空機
産業等に使用される装置や部品、特に高面圧用摺動部材
においては、軽量や加工性といったアルミ材の諸特性を
維持した上で、耐摩耗性,耐疲労特性,耐食性および絶
縁性の向上を図ることが求められている。
産業等に使用される装置や部品、特に高面圧用摺動部材
においては、軽量や加工性といったアルミ材の諸特性を
維持した上で、耐摩耗性,耐疲労特性,耐食性および絶
縁性の向上を図ることが求められている。
【0006】そこで、従来からアルミ材に耐摩耗性,耐
食性および絶縁性を付与するための一手段として、例え
ばアルミ材に表面処理を施して耐摩耗性等の特性改善を
することが試みられている。
食性および絶縁性を付与するための一手段として、例え
ばアルミ材に表面処理を施して耐摩耗性等の特性改善を
することが試みられている。
【0007】このような表面処理としては、アルマイト
処理や硬質クロムメッキ処理,電気ニッケルメッキ処理
等のメッキ法、また硬質陽極酸化法,溶射法等が知られ
ている。 しかしながら、アルマイト処理,硬質クロム
メッキ処理や電気ニッケルメッキ処理により得られる被
膜は10μm程度の膜厚が限度であるため、高面圧用摺
動部材に要求されるような十分な耐摩耗性が得られず、
また、耐食性,絶縁性,耐溶着性等の特性においても不
十分であった。また、硬質陽極酸化法による表面処理
は、アルミ材にある程度の耐摩耗性,耐食性,絶縁性お
よび耐溶着性等を付与するものの、例えば従来合金鋼
(焼入れ)または調質鋼(塩浴またはガス窒化)が用い
られていた600Mpa以上の高面圧を要する摺動部材
として用いる場合には、クラック発生やアルミ材との密
着性が不十分となり剥離が生じやすいという疲労特性上
の問題があった。さらに、溶射法においては耐食性に劣
るという問題があった。
処理や硬質クロムメッキ処理,電気ニッケルメッキ処理
等のメッキ法、また硬質陽極酸化法,溶射法等が知られ
ている。 しかしながら、アルマイト処理,硬質クロム
メッキ処理や電気ニッケルメッキ処理により得られる被
膜は10μm程度の膜厚が限度であるため、高面圧用摺
動部材に要求されるような十分な耐摩耗性が得られず、
また、耐食性,絶縁性,耐溶着性等の特性においても不
十分であった。また、硬質陽極酸化法による表面処理
は、アルミ材にある程度の耐摩耗性,耐食性,絶縁性お
よび耐溶着性等を付与するものの、例えば従来合金鋼
(焼入れ)または調質鋼(塩浴またはガス窒化)が用い
られていた600Mpa以上の高面圧を要する摺動部材
として用いる場合には、クラック発生やアルミ材との密
着性が不十分となり剥離が生じやすいという疲労特性上
の問題があった。さらに、溶射法においては耐食性に劣
るという問題があった。
【0008】一方、表面層の耐熱性ならびに耐摩耗性を
向上させる表面処理技術としてセラミックコ−ティング
がある。セラミックコ−ティングは、物体の表面にアル
ミナ,シリカ,酸化硼素等を主体とするセラミックスを
溶融接着して皮膜を作る方法であり、特に高融点かつ高
硬度のCr2 O3 によるコ−ティング(以下、TOSR
ICコ−ティング(登録商標)と称す)は、金属表面に
耐熱性と耐摩耗性を提供するものである。このコ−ティ
ング層は、クロム化合物から加熱によって変換された酸
化クロムを主成分とする表面層を金属基材表面に形成す
る加工法、例えばCrO3 水溶液を母材表面に塗付し、
400〜500℃で加熱してCr2 O3を析出させるこ
とによって得られる。TOSRICコ−ティングは従
来、鉄系の母材へのコ−ティングとしてその特性を発揮
していた。
向上させる表面処理技術としてセラミックコ−ティング
がある。セラミックコ−ティングは、物体の表面にアル
ミナ,シリカ,酸化硼素等を主体とするセラミックスを
溶融接着して皮膜を作る方法であり、特に高融点かつ高
硬度のCr2 O3 によるコ−ティング(以下、TOSR
ICコ−ティング(登録商標)と称す)は、金属表面に
耐熱性と耐摩耗性を提供するものである。このコ−ティ
ング層は、クロム化合物から加熱によって変換された酸
化クロムを主成分とする表面層を金属基材表面に形成す
る加工法、例えばCrO3 水溶液を母材表面に塗付し、
400〜500℃で加熱してCr2 O3を析出させるこ
とによって得られる。TOSRICコ−ティングは従
来、鉄系の母材へのコ−ティングとしてその特性を発揮
していた。
【0009】しかしながら、アルミ材に同様にコ−ティ
ングを試みると、コ−ティング工程の加熱処理時に、ア
ルミ材からなる基地層と酸化クロムからなる表面層が剥
離するため、アルミ材にCr2 O3 をコ−ティングする
ことは出来なかった。
ングを試みると、コ−ティング工程の加熱処理時に、ア
ルミ材からなる基地層と酸化クロムからなる表面層が剥
離するため、アルミ材にCr2 O3 をコ−ティングする
ことは出来なかった。
【0010】そこで、本願発明者らは、剥離の原因を基
地層と表面層間にはたらく応力と考え、このコ−ティン
グ層にかかる応力を緩和させるために、基地層と表面層
の間に、硬質クロムメッキ,硬質陽極酸化,電気Niメ
ッキ,無電解Niメッキ等の下地処理による応力緩和層
を設けることを試みた。しかしながら、表面層−メッキ
界面での剥離は勿論、メッキ−基地層界面においても剥
離が生じ、意とする効果が得られなかった。
地層と表面層間にはたらく応力と考え、このコ−ティン
グ層にかかる応力を緩和させるために、基地層と表面層
の間に、硬質クロムメッキ,硬質陽極酸化,電気Niメ
ッキ,無電解Niメッキ等の下地処理による応力緩和層
を設けることを試みた。しかしながら、表面層−メッキ
界面での剥離は勿論、メッキ−基地層界面においても剥
離が生じ、意とする効果が得られなかった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】このように、種々の表
面処理によるアルミ材では、ある程度の耐摩耗性,耐食
性,絶縁性,耐溶着性,密着性が得られるが、例えば6
00Mpa以上の許容面圧を要するような高速あるいは
高荷重といった環境下で使用される高面圧用摺動部材と
して用いる場合には、耐摩耗性が不十分となり、また基
地層が軟らかいためにクラック発生等のダメ−ジを受け
やすく、さらにセラミックコ−ティングを施すと基地層
−表面層間に剥離が生じやすいという問題があった。
面処理によるアルミ材では、ある程度の耐摩耗性,耐食
性,絶縁性,耐溶着性,密着性が得られるが、例えば6
00Mpa以上の許容面圧を要するような高速あるいは
高荷重といった環境下で使用される高面圧用摺動部材と
して用いる場合には、耐摩耗性が不十分となり、また基
地層が軟らかいためにクラック発生等のダメ−ジを受け
やすく、さらにセラミックコ−ティングを施すと基地層
−表面層間に剥離が生じやすいという問題があった。
【0012】本発明は、このような問題に対処してなさ
れたもので、耐摩耗性および耐疲労特性に優れた金属複
合部材、特に高面圧用摺動部材として十分な耐摩耗性お
よび耐疲労特性(耐クラック性ならびに耐剥離性)等を
有する金属複合部材を提供することを目的としている。
れたもので、耐摩耗性および耐疲労特性に優れた金属複
合部材、特に高面圧用摺動部材として十分な耐摩耗性お
よび耐疲労特性(耐クラック性ならびに耐剥離性)等を
有する金属複合部材を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の金属複合部材
は、繊維および/又は粒子を分散させた金属複合材料か
らなる基地層と、該基地層にセラミックスを含浸または
コ−ティングさせた表面層とを有することを特徴として
いる。
は、繊維および/又は粒子を分散させた金属複合材料か
らなる基地層と、該基地層にセラミックスを含浸または
コ−ティングさせた表面層とを有することを特徴として
いる。
【0014】本願発明者らは、前記課題を解決するため
に鋭意研究した結果、基地層に繊維および/又は粒子を
分散させた金属複合材料を用いると、基地層へのセラミ
ックスの含浸またはコ−ティングが可能となり、さらに
本願発明が目的とする例えば600Mpa以上の高面圧
を要する摺動部材としての使用に十分耐え得る耐摩耗
性、さらに耐食性,絶縁性,耐溶着性,密着性に優れた
金属複合部材が容易に得られることを見い出した。
に鋭意研究した結果、基地層に繊維および/又は粒子を
分散させた金属複合材料を用いると、基地層へのセラミ
ックスの含浸またはコ−ティングが可能となり、さらに
本願発明が目的とする例えば600Mpa以上の高面圧
を要する摺動部材としての使用に十分耐え得る耐摩耗
性、さらに耐食性,絶縁性,耐溶着性,密着性に優れた
金属複合部材が容易に得られることを見い出した。
【0015】また、過酷な条件で使用する場合は必要に
応じて基地層の表面を化学的又は機械的手段を用いて2
〜60μmRmax の表面粗さとすると、基地層と表面層との
密着強度がより高まることを見い出した。
応じて基地層の表面を化学的又は機械的手段を用いて2
〜60μmRmax の表面粗さとすると、基地層と表面層との
密着強度がより高まることを見い出した。
【0016】すなわち、基地層を金属複合材料で形成す
ることによりセラミックコ−ティングが可能となり、ア
ルミニウム,マグネシウム,タンタル,チタン等軽金属
の特性を生かしながら、さらに上述したような耐摩耗性
ならびに耐疲労特性(耐剥離性,耐クラック性)が向上
すること、また基地層の表面粗さを2〜60μmRmax と加
工することにより、より優れた耐摩耗性および耐疲労特
性が安定かつ容易に得られることを見い出した。
ることによりセラミックコ−ティングが可能となり、ア
ルミニウム,マグネシウム,タンタル,チタン等軽金属
の特性を生かしながら、さらに上述したような耐摩耗性
ならびに耐疲労特性(耐剥離性,耐クラック性)が向上
すること、また基地層の表面粗さを2〜60μmRmax と加
工することにより、より優れた耐摩耗性および耐疲労特
性が安定かつ容易に得られることを見い出した。
【0017】すなわち、本願発明の金属複合部材の基地
層の表面粗さは2〜60μmRmax の範囲が好ましい。基地
層の表面粗さが2μmRmax より小さいと本願が目的とす
る高面圧用摺動部材に対応可能な耐摩耗性ならびに耐ク
ラック性,耐剥離性等の耐疲労特性が得られず、60μmR
max より大きいと表面層の表面粗さに影響を及ぼす。よ
り好ましくは、3〜40μmRmax の範囲であり、さらに
好ましくは5〜20μmRmax の範囲である。ここで、上
記表面粗さを有する基地層は、第1図,第2図,第3図
に示すような3つの典型例が挙げられる。第1図は、繊
維および/又は粒子を分散させた金属複合材料からなる
基地層にセラミックスを含浸またはコ−ティングさせた
構造を示すものである。
層の表面粗さは2〜60μmRmax の範囲が好ましい。基地
層の表面粗さが2μmRmax より小さいと本願が目的とす
る高面圧用摺動部材に対応可能な耐摩耗性ならびに耐ク
ラック性,耐剥離性等の耐疲労特性が得られず、60μmR
max より大きいと表面層の表面粗さに影響を及ぼす。よ
り好ましくは、3〜40μmRmax の範囲であり、さらに
好ましくは5〜20μmRmax の範囲である。ここで、上
記表面粗さを有する基地層は、第1図,第2図,第3図
に示すような3つの典型例が挙げられる。第1図は、繊
維および/又は粒子を分散させた金属複合材料からなる
基地層にセラミックスを含浸またはコ−ティングさせた
構造を示すものである。
【0018】第2図は、繊維および/又は粒子の少なく
とも一部が突出した基地層にセラミックスを含浸または
コ−ティングさせた構造を示すものである。このような
構造は、例えば、基地層を構成する金属複合材料の表面
にディ−プエッチングなどの化学処理を施すことにより
得られる。ここで、第2図に示されるような強化材が基
地層から突出した構造において、耐摩耗性ならびに耐疲
労特性を提供する突出強化材の量ならびに長さは、使用
目的によって、適宜コントロ−ルすることができる。
とも一部が突出した基地層にセラミックスを含浸または
コ−ティングさせた構造を示すものである。このような
構造は、例えば、基地層を構成する金属複合材料の表面
にディ−プエッチングなどの化学処理を施すことにより
得られる。ここで、第2図に示されるような強化材が基
地層から突出した構造において、耐摩耗性ならびに耐疲
労特性を提供する突出強化材の量ならびに長さは、使用
目的によって、適宜コントロ−ルすることができる。
【0019】第3図は、金属複合材料の表面の少なくと
も一部に孔部を形成させた基地層にセラミックスを含浸
またはコ−ティングさせた構造を示すものである。この
ような構造は、例えば、金属複合材料の表面にドライホ
−ニング等の機械的処理を施すことにより得られる。こ
こで、基地層の硬度,厚さ,孔の大きさ、単位面積あた
りの孔の数は、孔形成時や含浸またはコ−ティング過程
時にコントロ−ルすることができるため、耐摩耗性、耐
食性、絶縁性、耐溶着性、潤滑性、耐薬品性、耐候性等
のレベルを使用目的によって調整することができる。孔
の大きさは含浸またはコ−ティングするセラミックスに
適した大きさが好ましい。
も一部に孔部を形成させた基地層にセラミックスを含浸
またはコ−ティングさせた構造を示すものである。この
ような構造は、例えば、金属複合材料の表面にドライホ
−ニング等の機械的処理を施すことにより得られる。こ
こで、基地層の硬度,厚さ,孔の大きさ、単位面積あた
りの孔の数は、孔形成時や含浸またはコ−ティング過程
時にコントロ−ルすることができるため、耐摩耗性、耐
食性、絶縁性、耐溶着性、潤滑性、耐薬品性、耐候性等
のレベルを使用目的によって調整することができる。孔
の大きさは含浸またはコ−ティングするセラミックスに
適した大きさが好ましい。
【0020】さらに、金属複合部材を構成する基地層に
含有される分散強化材の体積率は、5〜35%の範囲が
好ましい。金属複合部材を構成する基地層に含有される
分散強化材の体積率が、5%より小さいと本願が目的と
する高面圧用摺動部材に対応可能な耐摩耗性ならびに耐
クラック性,耐剥離性等の耐疲労特性が得られず、35
%より大きいと、マトリックスであるアルミ合金に効率
よく分散させることが困難となる。より好ましい体積率
は、7〜30%の範囲であり、さらに好ましくは10〜
30%の範囲である。
含有される分散強化材の体積率は、5〜35%の範囲が
好ましい。金属複合部材を構成する基地層に含有される
分散強化材の体積率が、5%より小さいと本願が目的と
する高面圧用摺動部材に対応可能な耐摩耗性ならびに耐
クラック性,耐剥離性等の耐疲労特性が得られず、35
%より大きいと、マトリックスであるアルミ合金に効率
よく分散させることが困難となる。より好ましい体積率
は、7〜30%の範囲であり、さらに好ましくは10〜
30%の範囲である。
【0021】本発明の金属複合材料のマトリックス材と
しては、アルミニウムまたはアルミニウム合金,マグネ
シウムまたはマグネシウム合金,タンタルまたはタンタ
ル合金,チタンまたはチタン合金等の軽金属を用いるこ
とができるが、特に、アルミニウムまたはアルミニウム
合金を用いることが好ましい。
しては、アルミニウムまたはアルミニウム合金,マグネ
シウムまたはマグネシウム合金,タンタルまたはタンタ
ル合金,チタンまたはチタン合金等の軽金属を用いるこ
とができるが、特に、アルミニウムまたはアルミニウム
合金を用いることが好ましい。
【0022】ここで、本発明のアルミニウムまたはアル
ミニウム合金は、各種の高強度アルミニウム合金を用い
ることが可能であり、Si,Mg,Cu等の成分を含有
する合金が挙げられる。このようなアルミニウム合金と
しては、例えばJIS規格のアルミニウム合金のうち、
1100Al合金、6061Al合金、5052Al合金、7075Al合金、40
32Al合金、(2024Al合金)、ADC4A 合金、ADC8A 合金、
ADC10 合金、ADC12 合金等が例示される。
ミニウム合金は、各種の高強度アルミニウム合金を用い
ることが可能であり、Si,Mg,Cu等の成分を含有
する合金が挙げられる。このようなアルミニウム合金と
しては、例えばJIS規格のアルミニウム合金のうち、
1100Al合金、6061Al合金、5052Al合金、7075Al合金、40
32Al合金、(2024Al合金)、ADC4A 合金、ADC8A 合金、
ADC10 合金、ADC12 合金等が例示される。
【0023】また、マトリックス材中に分散含有させる
無機質繊維等の強化材としては、アルミナ,炭化ケイ
素,窒化ケイ素,チタン酸アルミニウム,ホウ酸アルミ
ニウム,ムライトなどのウィスカ−、繊維、粒子を用い
ることができる。
無機質繊維等の強化材としては、アルミナ,炭化ケイ
素,窒化ケイ素,チタン酸アルミニウム,ホウ酸アルミ
ニウム,ムライトなどのウィスカ−、繊維、粒子を用い
ることができる。
【0024】さらに本発明の金属複合部材において、上
記基地層の表面の少なくとも一部に含浸またはコ−ティ
ングするセラミックスは、耐摩耗性、耐食性、絶縁性、
耐溶着性、潤滑性、耐薬品性、耐候性等に優れるものが
好ましい。このようなセラミックスとしては、例えば、
酸化チタン,酸化ケイ素,酸化イットリウム,酸化ジル
コニウム,酸化アルミニウム,酸化クロム,酸化硼素,
酸化鉛,酸化錫,酸化アンチモン,窒化チタン,窒化ケ
イ素,炭化ケイ素,炭化タングステン,硼化チタン,サ
イアロン,ほうろう、あるいはこれらの化合物が例示さ
れる。特にセラミックスの中でもCr2 O3 を用いたT
OSRICコ−ティングは、800Mpa以上の許容面
圧を有するため本願が目的とする高面圧用摺動部材とし
て特に好ましい。本願発明による金属複合部材は、例え
ば次のような製造方法で得ることができる。
記基地層の表面の少なくとも一部に含浸またはコ−ティ
ングするセラミックスは、耐摩耗性、耐食性、絶縁性、
耐溶着性、潤滑性、耐薬品性、耐候性等に優れるものが
好ましい。このようなセラミックスとしては、例えば、
酸化チタン,酸化ケイ素,酸化イットリウム,酸化ジル
コニウム,酸化アルミニウム,酸化クロム,酸化硼素,
酸化鉛,酸化錫,酸化アンチモン,窒化チタン,窒化ケ
イ素,炭化ケイ素,炭化タングステン,硼化チタン,サ
イアロン,ほうろう、あるいはこれらの化合物が例示さ
れる。特にセラミックスの中でもCr2 O3 を用いたT
OSRICコ−ティングは、800Mpa以上の許容面
圧を有するため本願が目的とする高面圧用摺動部材とし
て特に好ましい。本願発明による金属複合部材は、例え
ば次のような製造方法で得ることができる。
【0025】まず、体積率5〜35%の繊維および/又
は粒子を含有したアルミニウム系複合材料を基材とし、
この基材表面を化学的あるいは機械的方法により所望の
表面粗さを有する基地層を形成する。次にこの基地層の
表面にCrO3 を主成分としてSiO2 ,Al2 O3 を
添加したスラリ−液を含浸またはコ−ティングなどの手
段により付着させた後、400〜500℃の温度で加熱
・焼成し、Cr2 O3を主成分とする表面層を形成す
る。更に、CrO3 の60重量%水溶液を前記焼成後の
基地層表面に含浸またはコ−ティングなどの手段で付着
させ、400〜500℃の温度で加熱・焼成する。この
ようにCrO3 水溶液の付着工程と焼成工程を組み合わ
せて1サイクルとし、これを複数サイクル繰り返すこと
により、基地層表面にSiO2 ,Al2 O3 を骨材と
し、Cr2 O3 を主成分とする緻密性,耐摩耗性,表面
平滑性,密着性に優れた表面層を形成することができ
る。表面層の厚さは10μmより小さいと高面圧用摺動
部材としての十分な耐摩耗性が得られず、60μmより
大きいと基地層との十分な密着性が得られず耐疲労強度
に問題が生じるため10〜60μmが好ましい。より好
ましくは30〜50μmの範囲である。
は粒子を含有したアルミニウム系複合材料を基材とし、
この基材表面を化学的あるいは機械的方法により所望の
表面粗さを有する基地層を形成する。次にこの基地層の
表面にCrO3 を主成分としてSiO2 ,Al2 O3 を
添加したスラリ−液を含浸またはコ−ティングなどの手
段により付着させた後、400〜500℃の温度で加熱
・焼成し、Cr2 O3を主成分とする表面層を形成す
る。更に、CrO3 の60重量%水溶液を前記焼成後の
基地層表面に含浸またはコ−ティングなどの手段で付着
させ、400〜500℃の温度で加熱・焼成する。この
ようにCrO3 水溶液の付着工程と焼成工程を組み合わ
せて1サイクルとし、これを複数サイクル繰り返すこと
により、基地層表面にSiO2 ,Al2 O3 を骨材と
し、Cr2 O3 を主成分とする緻密性,耐摩耗性,表面
平滑性,密着性に優れた表面層を形成することができ
る。表面層の厚さは10μmより小さいと高面圧用摺動
部材としての十分な耐摩耗性が得られず、60μmより
大きいと基地層との十分な密着性が得られず耐疲労強度
に問題が生じるため10〜60μmが好ましい。より好
ましくは30〜50μmの範囲である。
【0026】
【作用】本発明の金属複合部材においては、基地層に繊
維および/又は粒子を分散させた金属複合材料を用いて
いるので、例えばアルミ材のような軟らかい金属をマト
リックス材としてもその軽量という特性を維持したま
ま、容易に硬度,強度,剛性を高めることができ、高面
圧用摺動部材としての使用に耐え得る耐摩耗性や耐クラ
ック性が容易に得られる。また、必要に応じて基地層の
表面粗さを2〜60μmRmax の範囲として、セラミックス
を含浸またはコ−ティングさせて表面層を形成させれ
ば、基地層と表面層間に一層優れた密着性が得られる。
よって、軽量かつ加工性に優れるというアルミ材の特性
ならびに、セラミックコ−ティングの有する耐摩耗性、
耐食性、絶縁性、耐溶着性、潤滑性、耐薬品性、耐候性
等の特性を維持したまま、さらに例えば600Mpa以
上の許容面圧を要するような高速あるいは高荷重といっ
た環境下で使用される高面圧用摺動部材としての耐摩耗
性ならびに耐疲労特性の向上を図ることが可能となる。
維および/又は粒子を分散させた金属複合材料を用いて
いるので、例えばアルミ材のような軟らかい金属をマト
リックス材としてもその軽量という特性を維持したま
ま、容易に硬度,強度,剛性を高めることができ、高面
圧用摺動部材としての使用に耐え得る耐摩耗性や耐クラ
ック性が容易に得られる。また、必要に応じて基地層の
表面粗さを2〜60μmRmax の範囲として、セラミックス
を含浸またはコ−ティングさせて表面層を形成させれ
ば、基地層と表面層間に一層優れた密着性が得られる。
よって、軽量かつ加工性に優れるというアルミ材の特性
ならびに、セラミックコ−ティングの有する耐摩耗性、
耐食性、絶縁性、耐溶着性、潤滑性、耐薬品性、耐候性
等の特性を維持したまま、さらに例えば600Mpa以
上の許容面圧を要するような高速あるいは高荷重といっ
た環境下で使用される高面圧用摺動部材としての耐摩耗
性ならびに耐疲労特性の向上を図ることが可能となる。
【0027】
【実施例】次に、本発明の実施例について説明する。
【0028】実施例1 まず、基地層を製造した。基地層はアルミニウム複合材
料とし、分散強化材としてムライトウィスカ−を用い、
ムライトウィスカ−のプリフォーム(体積率約25%)
をダイキャストマシンの金型に装着し、ADC12 合金を射
出して含浸させた。ダイキャスト法による含浸は、溶湯
温度700 〜750 ℃、射出速度0.1 〜1.5m/s、圧力650 〜
750kgf/cm 2 、金型温度約300 ℃で行ない、直径50mm,
高さ60mm,重さ380gのムライトウィスカー強化アルミ合
金複合材料を作製した。得られた複合材料は引張り強
さ:42kgf/mm2 ,ヤング率:11000kgf/mm 2 ,硬さ:HV
200であり、ベース金属のADC12 合金(引張り強さ:32k
gf/mm2 ,ヤング率:7500kgf/mm2 ,硬さ:HV90)に比
べて強度やヤング率、硬さがそれぞれ向上していた。続
いて、この表面にドライホ−ニングを施し、表面粗さ約
7μmRmaxの基地層を形成した。次に、この表面に
Cr2 O3 ,Al2 O3 ,SiO2 及び水からなるセラ
ミックスラリ−液を塗布し、450℃で焼成した。続い
て、60重量%のCrO3 水溶液を表面層に塗布した後
450℃で焼成した。このCrO3 水溶液塗布・焼成工
程を1サイクルとし、これを19サイクル繰り返して、
厚さ約50μmの表面層を形成させた。
料とし、分散強化材としてムライトウィスカ−を用い、
ムライトウィスカ−のプリフォーム(体積率約25%)
をダイキャストマシンの金型に装着し、ADC12 合金を射
出して含浸させた。ダイキャスト法による含浸は、溶湯
温度700 〜750 ℃、射出速度0.1 〜1.5m/s、圧力650 〜
750kgf/cm 2 、金型温度約300 ℃で行ない、直径50mm,
高さ60mm,重さ380gのムライトウィスカー強化アルミ合
金複合材料を作製した。得られた複合材料は引張り強
さ:42kgf/mm2 ,ヤング率:11000kgf/mm 2 ,硬さ:HV
200であり、ベース金属のADC12 合金(引張り強さ:32k
gf/mm2 ,ヤング率:7500kgf/mm2 ,硬さ:HV90)に比
べて強度やヤング率、硬さがそれぞれ向上していた。続
いて、この表面にドライホ−ニングを施し、表面粗さ約
7μmRmaxの基地層を形成した。次に、この表面に
Cr2 O3 ,Al2 O3 ,SiO2 及び水からなるセラ
ミックスラリ−液を塗布し、450℃で焼成した。続い
て、60重量%のCrO3 水溶液を表面層に塗布した後
450℃で焼成した。このCrO3 水溶液塗布・焼成工
程を1サイクルとし、これを19サイクル繰り返して、
厚さ約50μmの表面層を形成させた。
【0029】次に、得られた金属複合部材を用いて、許
容面圧,摩耗減量および疲れ強さを測定した。摩耗減量
は表2に示す条件で、疲れ強さは表3に示す条件でそれ
ぞれ測定したものである。
容面圧,摩耗減量および疲れ強さを測定した。摩耗減量
は表2に示す条件で、疲れ強さは表3に示す条件でそれ
ぞれ測定したものである。
【0030】この結果、表1の比較例5に示されるよう
に、従来はアルミ材へのTOSRICコ−ティング(登
録商標)が不可であったのに対し、本願発明のように複
合材を用いた場合はコ−ティングが可能となり、さらに
800MPaというほぼ焼き入れ合金鋼に匹敵する高い許容面
圧ならびに,疲れ強さが200Mpa(107 回)が得
られ、従来の表面処理によるアルミ合金では困難であっ
た高面圧での摺動条件においても優れた耐摩耗性および
耐疲労特性が得られることがわかる。本発明の金属複合
部材によれば優れた耐摩耗性ならびに耐疲労特性が得ら
れることがわかる。また、本実施例のようにダイキャス
ト法を用いれば、ニアネットの形状とした複合材の一部
に表面処理を施すことが可能となるため量産性にも優れ
る。
に、従来はアルミ材へのTOSRICコ−ティング(登
録商標)が不可であったのに対し、本願発明のように複
合材を用いた場合はコ−ティングが可能となり、さらに
800MPaというほぼ焼き入れ合金鋼に匹敵する高い許容面
圧ならびに,疲れ強さが200Mpa(107 回)が得
られ、従来の表面処理によるアルミ合金では困難であっ
た高面圧での摺動条件においても優れた耐摩耗性および
耐疲労特性が得られることがわかる。本発明の金属複合
部材によれば優れた耐摩耗性ならびに耐疲労特性が得ら
れることがわかる。また、本実施例のようにダイキャス
ト法を用いれば、ニアネットの形状とした複合材の一部
に表面処理を施すことが可能となるため量産性にも優れ
る。
【0031】実施例2 まず、基地層を製造した。分散強化材としてSiC ウィス
カーを用い、アルミ合金6061合金のアトマイズ粉末をア
ルコール1重量%を混合した後、黒鉛モールドに充填し
室温で200 kgf/cm2 の予備加圧を行った。続いて750
℃、400 kgf/cm2 の条件で真空ホットプレスを行い、体
積率約30% ,直径50mm,高さ60mm,重さ380gのSiC ウィ
スカー強化アルミ合金複合材料を作製した。得られた複
合材料は引張り強さ:48kgf/mm2 ,ヤング率:12000kgf
/mm 2 ,硬さ:HV250 であり、ベース金属の6061合金
(引張り強さ:28kgf/mm2 ,ヤング率:7500kgf/mm2 ,
硬さ:HV90)に比べて強度やヤング率、硬さがそれぞれ
向上していた。続いて、この表面に20%苛性ソ−ダ水
溶液を用いてディ−プエッチングを施してアルミナ繊維
の露出部を形成し、表面粗さ約20μmRmax の基地層を
形成した。次に、この表面にボ−ルミルで300mes
h以下に粉砕したPbO/SiO2 −PbO/2B2 O
3 を水にとかし、更に懸濁剤を加えたスラリ−液を噴射
塗装し、約540℃で焼成して厚さ約50μm のほうろ
う層を得た。次に、得られた金属複合部材を用いて、実
施例1と同様に許容面圧,摩耗減量および疲れ強さを測
定した。結果を表1に示す。表1の結果から、許容面圧
は700Mpa,疲れ強さが175Mpa(107 回)
であり、従来の表面処理によるアルミ合金では困難であ
った高面圧での摺動条件においても優れた耐摩耗性およ
び耐疲労特性が得られることがわかる。
カーを用い、アルミ合金6061合金のアトマイズ粉末をア
ルコール1重量%を混合した後、黒鉛モールドに充填し
室温で200 kgf/cm2 の予備加圧を行った。続いて750
℃、400 kgf/cm2 の条件で真空ホットプレスを行い、体
積率約30% ,直径50mm,高さ60mm,重さ380gのSiC ウィ
スカー強化アルミ合金複合材料を作製した。得られた複
合材料は引張り強さ:48kgf/mm2 ,ヤング率:12000kgf
/mm 2 ,硬さ:HV250 であり、ベース金属の6061合金
(引張り強さ:28kgf/mm2 ,ヤング率:7500kgf/mm2 ,
硬さ:HV90)に比べて強度やヤング率、硬さがそれぞれ
向上していた。続いて、この表面に20%苛性ソ−ダ水
溶液を用いてディ−プエッチングを施してアルミナ繊維
の露出部を形成し、表面粗さ約20μmRmax の基地層を
形成した。次に、この表面にボ−ルミルで300mes
h以下に粉砕したPbO/SiO2 −PbO/2B2 O
3 を水にとかし、更に懸濁剤を加えたスラリ−液を噴射
塗装し、約540℃で焼成して厚さ約50μm のほうろ
う層を得た。次に、得られた金属複合部材を用いて、実
施例1と同様に許容面圧,摩耗減量および疲れ強さを測
定した。結果を表1に示す。表1の結果から、許容面圧
は700Mpa,疲れ強さが175Mpa(107 回)
であり、従来の表面処理によるアルミ合金では困難であ
った高面圧での摺動条件においても優れた耐摩耗性およ
び耐疲労特性が得られることがわかる。
【0032】実施例3 まず、基地層を製造した。基地層はアルミニウム複合材
料とし、分散強化材としてのセラミックス繊維の予備成
型体(プリフォーム)にADC12 合金溶湯を含浸させる溶
浸法を採用した。プリフォームはアルミナ繊維をコロイ
ダルシリカと混練し、プレス成型にて繊維体積率を約20
% 程度に調整した後、これを1000℃で焼成したものを用
いた。このプリフォームを約 400℃の温度に予熱し、金
型内に装填した後約750 ℃のADC12 合金の溶湯を流し込
み、ただちに500 kgf/cm2 の圧力で含浸した。得られた
複合材料は、引張り強さ:45kgf/mm2 ,ヤング率:1100
0kgf/mm 2 ,硬さ:HV220 であり、ベース金属のADC12
(引張り強さ:30kgf/mm2 ,ヤング率:7500kgf/mm2 ,
硬さ:HV100 )に比べて強度,ヤング率および硬さがそ
れぞれ向上していた。続いて、この表面にドライホ−ニ
ングを施し、表面粗さ約15μmRmaxの基地層を形
成した。次に、この表面にCr2 O3 ,Al2 O3 ,S
iO2 及び水からなるセラミックスラリ−液を塗布し、
450℃で焼成した。続いて、60重量%のCrO3 水
溶液を表面層に塗布した後450℃で焼成した。このC
rO3 水溶液塗布・焼成工程を1サイクルとし、これを
15サイクル繰り返して、厚さ約40μmの表面層を形
成させた。次に、得られた金属複合部材を用いて、実施
例1と同様に許容面圧,摩耗減量および疲れ強さを測定
した。結果を表1に示す。表1の結果から、繊維強化ア
ルミ合金複合材料の許容面圧は850MPaであり、実施例1
と同様にほぼ焼き入れ合金鋼のそれに匹敵する高い許容
面圧を示すことがわかる。すなわち、本発明の金属複合
部材は、高面圧での摺動条件においても優れた耐摩耗性
および耐疲労特性が得られるものである。
料とし、分散強化材としてのセラミックス繊維の予備成
型体(プリフォーム)にADC12 合金溶湯を含浸させる溶
浸法を採用した。プリフォームはアルミナ繊維をコロイ
ダルシリカと混練し、プレス成型にて繊維体積率を約20
% 程度に調整した後、これを1000℃で焼成したものを用
いた。このプリフォームを約 400℃の温度に予熱し、金
型内に装填した後約750 ℃のADC12 合金の溶湯を流し込
み、ただちに500 kgf/cm2 の圧力で含浸した。得られた
複合材料は、引張り強さ:45kgf/mm2 ,ヤング率:1100
0kgf/mm 2 ,硬さ:HV220 であり、ベース金属のADC12
(引張り強さ:30kgf/mm2 ,ヤング率:7500kgf/mm2 ,
硬さ:HV100 )に比べて強度,ヤング率および硬さがそ
れぞれ向上していた。続いて、この表面にドライホ−ニ
ングを施し、表面粗さ約15μmRmaxの基地層を形
成した。次に、この表面にCr2 O3 ,Al2 O3 ,S
iO2 及び水からなるセラミックスラリ−液を塗布し、
450℃で焼成した。続いて、60重量%のCrO3 水
溶液を表面層に塗布した後450℃で焼成した。このC
rO3 水溶液塗布・焼成工程を1サイクルとし、これを
15サイクル繰り返して、厚さ約40μmの表面層を形
成させた。次に、得られた金属複合部材を用いて、実施
例1と同様に許容面圧,摩耗減量および疲れ強さを測定
した。結果を表1に示す。表1の結果から、繊維強化ア
ルミ合金複合材料の許容面圧は850MPaであり、実施例1
と同様にほぼ焼き入れ合金鋼のそれに匹敵する高い許容
面圧を示すことがわかる。すなわち、本発明の金属複合
部材は、高面圧での摺動条件においても優れた耐摩耗性
および耐疲労特性が得られるものである。
【0033】実施例4 基地層として実施例2と同様の複合材料を用い、この表
面に、Ti02 系のアルコキシド溶液を塗布した後自然
乾燥させ、続いて約200℃に加熱して加水分解させる
ことにより厚さ約20μmのTi02 コ−テイング膜を
得た(ゾルゲル法)。次に、得られた金属複合部材を用
いて、実施例1と同様に許容面圧,摩耗減量および疲れ
強さを測定した。この結果、表1に示されるように優れ
た耐摩耗性ならびに耐疲労特性が得られていることがわ
かる。
面に、Ti02 系のアルコキシド溶液を塗布した後自然
乾燥させ、続いて約200℃に加熱して加水分解させる
ことにより厚さ約20μmのTi02 コ−テイング膜を
得た(ゾルゲル法)。次に、得られた金属複合部材を用
いて、実施例1と同様に許容面圧,摩耗減量および疲れ
強さを測定した。この結果、表1に示されるように優れ
た耐摩耗性ならびに耐疲労特性が得られていることがわ
かる。
【0034】比較例1〜5 表1に示されるアルミ合金を、実施例1と同様に許容面
圧,摩耗減量および疲れ強さをそれぞれ測定し、結果を
表1に示した。以上の結果から、本発明の金属複合部材
によれば、従来の表面処理によるアルミ合金では困難で
あった高面圧での摺動条件においても極めて優れた耐摩
耗性および耐疲労特性が得られることがわかる。
圧,摩耗減量および疲れ強さをそれぞれ測定し、結果を
表1に示した。以上の結果から、本発明の金属複合部材
によれば、従来の表面処理によるアルミ合金では困難で
あった高面圧での摺動条件においても極めて優れた耐摩
耗性および耐疲労特性が得られることがわかる。
【0035】尚、本実施例は基地層を構成する金属とし
て、アルミニウム合金を使用しているが、マグネシウム
またはマグネシウム合金,タンタルまたはタンタル合
金,チタンまたはチタン合金を用いても同様の特性が得
られる。同様に含浸またはコ−ティングするセラミック
スにおいても、本実施例では、Cr2 O3 を用いている
が、これに限られるものではなく、同様の特性をもつセ
ラミックス、例えば、酸化チタン,酸化ケイ素,酸化イ
ットリウム,酸化ジルコニウム,酸化アルミニウム,酸
化硼素,酸化鉛,酸化錫,酸化アンチモン,窒化チタ
ン,窒化ケイ素,炭化ケイ素,炭化タングステン,硼化
チタン,サイアロン,ほうろう、あるいはこれらの化合
物によっても同様の効果が得られる。
て、アルミニウム合金を使用しているが、マグネシウム
またはマグネシウム合金,タンタルまたはタンタル合
金,チタンまたはチタン合金を用いても同様の特性が得
られる。同様に含浸またはコ−ティングするセラミック
スにおいても、本実施例では、Cr2 O3 を用いている
が、これに限られるものではなく、同様の特性をもつセ
ラミックス、例えば、酸化チタン,酸化ケイ素,酸化イ
ットリウム,酸化ジルコニウム,酸化アルミニウム,酸
化硼素,酸化鉛,酸化錫,酸化アンチモン,窒化チタ
ン,窒化ケイ素,炭化ケイ素,炭化タングステン,硼化
チタン,サイアロン,ほうろう、あるいはこれらの化合
物によっても同様の効果が得られる。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】
【表3】
【0039】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、基
地層に繊維および/又は粒子を分散させた金属複合材料
を用いていることから、表面層と基地層の密着性が向上
し、高面圧用摺動部材としての使用に耐え得る耐摩耗性
や耐疲労特性が容易に得られる。よって、軽量かつ加工
性に優れるというアルミ材の特性を維持したまま、さら
にセラミックスの有する耐摩耗性、耐食性、絶縁性、耐
溶着性、潤滑性、耐薬品性、耐候性等の特性を維持した
まま、例えば少なくとも600Mpa以上の許容面圧を
要する高面圧用摺動部材としての耐摩耗性ならびに耐疲
労特性の向上を図ることが可能となる。
地層に繊維および/又は粒子を分散させた金属複合材料
を用いていることから、表面層と基地層の密着性が向上
し、高面圧用摺動部材としての使用に耐え得る耐摩耗性
や耐疲労特性が容易に得られる。よって、軽量かつ加工
性に優れるというアルミ材の特性を維持したまま、さら
にセラミックスの有する耐摩耗性、耐食性、絶縁性、耐
溶着性、潤滑性、耐薬品性、耐候性等の特性を維持した
まま、例えば少なくとも600Mpa以上の許容面圧を
要する高面圧用摺動部材としての耐摩耗性ならびに耐疲
労特性の向上を図ることが可能となる。
【図1】本発明の金属複合部材の一実施例を示す構成図
である。
である。
【図2】本発明の金属複合部材の一実施例を示す構成図
である。
である。
【図3】本発明の金属複合部材の一実施例を示す構成図
である。
である。
【図4】本発明の実施例の摩耗試験に用いた試験片の平
面図である。
面図である。
【図5】本発明の実施例の摩耗試験に用いた試験片の側
面図である。
面図である。
【図6】本発明の実施例の評価に用いた摩耗試験方法の
概略図である。
概略図である。
1 基地層 2 分散強化材 3 表面層
Claims (9)
- 【請求項1】 繊維および/又は粒子を分散させた金属
複合材料からなる基地層と、該基地層にセラミックスを
含浸またはコ−ティングさせた表面層とを有することを
特徴とする金属複合部材。 - 【請求項2】 請求項1記載の金属複合部材において、 前記基地層の表面粗さが2〜60μmRmax の範囲であるこ
とを特徴とする金属複合部材。 - 【請求項3】 請求項1記載の金属複合部材において、 前記基地層は、その表面の少なくとも一部に繊維および
/又は粒子が突出してなることを特徴とする金属複合部
材。 - 【請求項4】 請求項1記載の金属複合部材において、 前記基地層は、その表面の少なくとも一部に孔部を有す
ることを特徴とする金属複合部材。 - 【請求項5】 請求項1記載の金属複合部材において、 前記金属複合材料に分散させた繊維および/又は粒子の
体積率が、5〜35%の範囲であることを特徴とする金
属複合部材。 - 【請求項6】 請求項1記載の金属複合部材において、 前記金属複合材料は、アルミニウムまたはアルミニウム
合金系であることを特徴とする金属複合部材。 - 【請求項7】 請求項1記載の金属複合部材において、 前記金属複合材料は、マグネシウムまたはマグネシウム
合金系,タンタルまたはタンタル合金系,チタンまたは
チタン合金系であることを特徴とする金属複合部材。 - 【請求項8】 請求項1記載の金属複合部材において、 前記表面層に含浸またはコ−ティングさせる前記セラミ
ックスは、酸化チタン,酸化ケイ素,酸化イットリウ
ム,酸化ジルコニウム,酸化アルミニウム,酸化クロ
ム,酸化硼素,酸化鉛,酸化錫,酸化アンチモン,窒化
チタン,窒化ケイ素,炭化ケイ素,炭化タングステン,
硼化チタン,サイアロン,ほうろう、あるいはこれらの
化合物から選ばれることを特徴とする金属複合部材。 - 【請求項9】 請求項8記載の金属複合部材において、 前記表面層に含浸またはコ−ティングさせる前記酸化ク
ロムは、Cr2 O3 であることを特徴とする金属複合部
材。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28840892A JPH06136563A (ja) | 1992-10-27 | 1992-10-27 | 金属複合部材 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28840892A JPH06136563A (ja) | 1992-10-27 | 1992-10-27 | 金属複合部材 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06136563A true JPH06136563A (ja) | 1994-05-17 |
Family
ID=17729827
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP28840892A Pending JPH06136563A (ja) | 1992-10-27 | 1992-10-27 | 金属複合部材 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06136563A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003064428A (ja) * | 2001-08-27 | 2003-03-05 | Taiheiyo Cement Corp | 金属−セラミックス複合部材 |
| WO2006080183A1 (ja) * | 2005-01-07 | 2006-08-03 | Keihin Corporation | アルミニウム系有膜鋳造成形品及びその製造方法 |
| CN100425720C (zh) * | 2005-03-31 | 2008-10-15 | 鸿富锦精密工业(深圳)有限公司 | 抗蠕变镁合金材料 |
| CN102264945A (zh) * | 2008-12-24 | 2011-11-30 | Seb公司 | 包括玻璃质保护涂层的复合烹饪用具 |
| CN117083403A (zh) * | 2021-03-30 | 2023-11-17 | 株式会社巴川制纸所 | 铝纤维构造体及铝复合材料 |
-
1992
- 1992-10-27 JP JP28840892A patent/JPH06136563A/ja active Pending
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003064428A (ja) * | 2001-08-27 | 2003-03-05 | Taiheiyo Cement Corp | 金属−セラミックス複合部材 |
| WO2006080183A1 (ja) * | 2005-01-07 | 2006-08-03 | Keihin Corporation | アルミニウム系有膜鋳造成形品及びその製造方法 |
| US8012597B2 (en) | 2005-01-07 | 2011-09-06 | Keihin Corporation | Cast product having aluminum-based film and process for producing the same |
| CN100425720C (zh) * | 2005-03-31 | 2008-10-15 | 鸿富锦精密工业(深圳)有限公司 | 抗蠕变镁合金材料 |
| CN102264945A (zh) * | 2008-12-24 | 2011-11-30 | Seb公司 | 包括玻璃质保护涂层的复合烹饪用具 |
| CN117083403A (zh) * | 2021-03-30 | 2023-11-17 | 株式会社巴川制纸所 | 铝纤维构造体及铝复合材料 |
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