JPH06139295A - ニューロ応用地理情報表示システム - Google Patents

ニューロ応用地理情報表示システム

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JPH06139295A
JPH06139295A JP4292421A JP29242192A JPH06139295A JP H06139295 A JPH06139295 A JP H06139295A JP 4292421 A JP4292421 A JP 4292421A JP 29242192 A JP29242192 A JP 29242192A JP H06139295 A JPH06139295 A JP H06139295A
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JP
Japan
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map
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neural network
network model
display system
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JP4292421A
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English (en)
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Ichirou Enbutsu
伊智朗 圓佛
Yoshio Naganuma
義男 永沼
Kenji Baba
研二 馬場
Shoji Watanabe
昭二 渡辺
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
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Abstract

(57)【要約】 【目的】地図上の現象に関する知見がなくとも、属性情
報間の関係を精度良くモデル化し、このモデルによる属
性情報解析結果を表示する手段を提供する。 【構成】ニューラルネットによる属性情報学習想起手段
と解析結果の表示手段を有する地理情報表示システム。 【効果】地図上の現象を精度良くモデル化できることに
より、現実に即した都市環境監視,制御,計画に有効な
情報を提示可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ディジタル化された地
図と、該地図を任意に分割した領域内に属する対象物の
特徴を示す属性情報を解析して新たな属性情報を生成し
て表示する地理情報表示システムに係り、特に神経回路
網モデルによって、地図内の領域間の関係,相互作用、
及び同一領域における属性情報間の関係を解析及び表示
する手段に関する。
【0002】
【従来の技術】都市環境、または自然環境の監視や評
価、及び都市インフラの制御や計画には、対象となる領
域の地理的条件を考慮する必要がある。地理情報システ
ムは、地図上の各領域自身、または領域内の対象物に関
連する各種の情報(属性情報)をデータベース上に保持
しており、この属性情報に基づいて、領域間の相互関
係、及び同一領域における属性情報間の関係などを解析
する手段を有している。これらの解析を行うための手段
として、従来は、例えば、Michael F. Goodchild, et a
l.(1990)“Introduction to GIS-NCGIA Core Curr
iculum”に示されるように、多変量解析などの統計的な
手法、または既存の知見や予想される相互関係に基づい
て、相互関係を微分方程式で表現し、方程式中のパラメ
ータをチューニングした後に用いる方法などが取られて
きた。
【0003】また、領域間の関係をモデル化する別の方
法として、地理情報システムとは異なるが、例えば、特
開平4−131600 号公報に示されるようにニューラルネッ
トを用いる手法が取られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記のような、地図上
の領域間の相互関係、及び同一領域における属性情報間
の関係を統計的手法、または微分方程式に基づいて解析
する地理情報システムでは、統計的な手法、または微分
方程式を用いる場合には、モデルの構造が地図内の領域
の属性情報間の相互関係に関する知見に基づき既知でな
ければならない。このため、属性情報間の関係に関する
知見が不十分な場合には、得られた結果が実用上、使え
ないという課題を有する。
【0005】また、従来のニューロ応用システムでは、
ディジタル化された地図とその属性情報を扱うことが出
来ないため、地図上の領域に対応した解析を行うため
に、データの分割や補完を行い、データ構造を表示フォ
ーマットに合った形式に変換するための処理に多くの時
間を要するという課題が存在する。
【0006】本発明の目的は、解析しようとする複数の
領域間の相互関係に関する知見が不十分で、相互関係を
微分方程式などで表現できない場合にも、データベース
内に蓄積されたディジタル化された地図に対応した属性
情報を用いて、精度の良いモデルを自動的に生成できる
ような機能と、データの分割や変換を行うことなしに地
図内の領域に対応した解析や表示を行う機能とを同時に
実現する地理情報表示システムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、ディジタル化された地図内のある領域に
隣接する少なくとも1つ以上の領域の属性情報を入力因
子とし、該領域の属性情報を出力因子とする神経回路網
モデルを用いて、前記入力因子と前記出力因子との関係
を表すモデルを生成するモデル生成手段と、前記神経回
路網モデルを用いて、前記神経回路網モデルの出力因子
に割り当てられた該領域の属性情報の値を、入力因子に
割り当てられた他の属性情報の値から予測した結果を前
記システム上に表示された該地図内の領域上に表示する
表示手段と、を具備することを特徴とする地理情報表示
システムを提案するものである。これにより、各領域の
属性情報から、領域間の相互関係を正確に表現するモデ
ルを自動的に生成することができ、しかも、属性情報は
地図上の領域の区分と一致しているため、解析と表示の
ための煩雑なデータの前処理が不要となる。
【0008】更に、前記の地理情報表示システムにおい
て、前記神経回路網モデルを構成する素子間の結合強度
を使用して、前記神経回路網モデルの内部状態を解析す
る結合状態解析手段と、前記結合状態解析手段による前
記神経回路網モデルの解析結果をルール表現に変換する
解析結果変換手段と、を具備することを特徴とする地理
情報表示システムを提案する。これにより、領域の相互
関係を分かりやすいif−then型ルールで表示できるだけ
でなく、属性情報の予測のための知識として、前記神経
回路網モデルで得た知識だけでなく、ルールで表現され
た既存の知識も合わせて同時に活用できるようになる。
【0009】また、前記の地理情報表示システムにおい
て、前記地図内の領域は、前記地図を均一な多角形で分
割した境界に囲まれていることを特徴とする地理情報表
示システムを提案する。これにより、解析に用いる属性
情報として、人工衛星によるリモートセンシングで得ら
れたメッシュデータ(データ解像度と等しい幅と長さを
持った矩形領域単位のデータ)が活用できるようにな
る。
【0010】加えて、前記の地理情報表示システムにお
いて、前記地図内の領域は、前記地図を長さと向きを持
った離散的な直線で構成された多角形で分割した境界に
囲まれていることを特徴とする地理情報表示システムを
提案する。これにより、ディジタル化された地図をベク
トル形式の記憶容量の小さな形式で保存することができ
るため、より小さなハードウェア構成で地理情報表示シ
ステムを構築することが可能となる。
【0011】
【作用】本発明は、地理情報表示システムにおいて、デ
ィジタル化された地図上の各領域の属性情報間の相互関
係をモデル化する手段として神経回路網モデルによる方
法を導入することにより、相互関係に関する知見が予め
なくとも、過去の実績データが示す現実の相互関係と良
く一致するモデルを自動的に生成することができる。ま
た、地図上の領域に対応した属性情報を用いることによ
り、解析と表示時にデータ変換などの煩雑な前処理が不
要となる。これにより、属性情報によって説明される各
種の現象の解析と表示を精度良く、しかも高速に行うシ
ステムが実現可能となる。このようなシステムを用いる
ことにより、より現実に即した、都市環境、または自然
環境の監視や評価、及び都市インフラの計画や制御を実
現することができる。
【0012】
【実施例】本発明は、ディジタル化された地図を扱う地
理情報システムにおいて、地図内の各領域間の関係や相
互作用を解析する手段,表示する手段、及び、解析結果
をルールに変換する手段とに関する。従って、本発明
は、地図上の各領域に分散する施設の配置計画を立案し
たり、地図上の施設の制御方策を決定するような都市イ
ンフラ計画,制御システムや都市環境,自然環境の監
視,評価,制御システム向けの地理情報表示システムな
どに適用することができる。
【0013】以下、図面を参照して、本発明の実施例を
説明する。
【0014】図1は、本発明による地理情報表示システ
ムを大規模水圏浄化向け地理情報解析システム100
(以下、水圏浄化システム)に適用した一実施例の全体
構成を示すブロック図である。
【0015】まず、大規模水圏浄化に関する大まかな流
れを説明する。ディジタルマップデータベース190内
に保存された地図は、ディジタルマップ1に例示するよ
うに、対象とする水圏を中心とする地理情報を含んでい
る。一点鎖線で分割された水圏周辺の各領域内の水質汚
濁発生源(住宅,事業所,工場など)から汚濁物質(有
機物,窒素,リンなど)が排出される。一部の汚濁物質
は、下水処理場20もしくは、工場排水処理施設(図示
せず)で除去される。処理されなかった汚濁物質は、河
川10などを経由して水圏5に流入する。水圏5に流入
した有機物,窒素,リンなどは、水圏5中で分解,堆積
したり、大気中へ放散されたりする。自然の浄化作用を
超える汚濁物質が水圏に流入している場合には、水圏5
中に特定の微生物が増殖するなどして、水圏環境が悪化
しやすい。例えば、窒素やリンの流入が過剰になると、
これらを摂取して増殖する微生物(アオコの原因となる
ミクロキスチスなど)が異常増殖し、他の微生物に対す
る阻害物質を生成したり、腐敗によって悪臭や嫌気状態
を引き起こす。このような問題に対応するために、水圏
5の周辺に立地する下水処理場20の放流水中の栄養塩
濃度を規制したり、水圏5内に浄化装置50を設置し
て、直接浄化を行う。本水圏浄化システム100は、こ
れらの浄化装置の設置個所の決定や装置の運用計画の策
定を支援するためのシステムである。
【0016】次に、水圏浄化システム100について説
明する。水圏浄化システム100は、 (1)情報収集手段110、 (2)属性データベース
120 (3)神経回路網演算手段130、(4)ディジタルマップ
データベース190 (5)表示手段200 とから構成される。情報収集手段110は、水圏5に設
置された計測手段25で計測された水質情報や微生物情
報、もしくは人工衛星35でセンシングされた衛星情報
をシステムに取り込むための手段である。情報収集手段
110で取り込まれた情報は、属性データベース120
に整理されて、保存される。神経回路網演算手段130
は、学習演算によって属性情報間の関係を示すモデルを
生成するモデル生成手段135と学習済みのモデルを用
いて、属性情報の予測を行う予測手段140を含んでお
り、神経回路網モデル(後述)を利用して、属性データ
ベース120内の情報を解析する。ディジタルマップデ
ータベース190には、対象とする領域の地図が計算機
上で利用できるディジタルファイルの形式で保存されて
いる。属性データベース120の情報は、すべてディジ
タルマップデータベース190内の地図に対応している
(図2で後述)。また、神経回路網演算手段130で行
う解析も、地図上の領域に対応するように行われる。表
示手段200は、神経回路網演算手段130での解析結
果をCRT210に表示するための手段である。
【0017】以上が本実施例の全体構成と動作の概要で
ある。
【0018】次に、各構成要素の詳細について順に説明
する。
【0019】情報収集手段110は、人工衛星35など
のリモートセンシング手段によって、計測された衛星情
報を直接、もしくは間接に取り込むことができる。直接
取り込む場合には、人工衛星35からの電波を受信する
装置、間接的に取り込む場合には、磁気テープやフロッ
ピディスクなどの記憶媒体読み取り装置で実現する。衛
星情報は、異なる波長に対する地表面や水面の反射強度
に関するデータであり、これらを解析することによっ
て、水圏の汚濁の度合いなどを知ることができる。ま
た、情報収集手段110は、水圏5内に設置された計測
手段25からの情報も併せて取り込むことが可能であ
る。計測手段25は、複数の項目を計測するセンサ群や
微生物情報を獲得できる撮像手段や画像処理手段を備え
ている。さらに、計測手段25は、テレメータによって
中継手段まで情報を送信できることが望ましい。中継手
段と情報収集手段110とは、LAN(Local Area Net
work;近距離区域内情報ネットワーク)などの伝送手段
30によって接続されている。
【0020】属性データベース120には、水圏浄化シ
ステム100が対象とする領域の地図の属性情報が保存
されている。本実施例での属性情報としては、図2に示
すように各領域A1,A2,…に属する水圏の水質デー
タや人工衛星35からのリモートセンシングデータなど
があり、これらがさらに複数の属性No.1,No.2,…に
分けられている。また、図示した以外にも、領域内の水
圏汚濁物質発生源の種類や量に関するデータ、下水処理
場20や浄水場15に関するデータが保存されている。
本属性データベース120は、属性データ間の演算など
が容易であるように、リレーショナルデータベースであ
ることが望ましい。
【0021】次に、本発明の特徴である神経回路網演算
手段130の詳細について説明する。本手段は、大別し
て4つの手段から構成されている。第一は、神経回路網
モデルによって、属性情報間の関係を学習するモデル生
成手段135。第二は、学習したモデルによって属性情
報を予測する予測手段140。第三は、学習済の神経回
路網モデルを解析することによって、モデルの入出力と
なった属性情報間の因果関係を解析する結合状態解析手
段150、最後に因果関係をルール化する解析結果変換
手段170である。なお、本手段は、ワークステーショ
ンなどの計算機上に構築する。以下、これらの手段を順
に説明する。
【0022】モデル生成手段135の処理フローを図3
に示す。ここでは、神経回路網モデルを用いた演算を行
う。そこで、まず神経回路網モデルの概要を説明する。
モデルの基本となっているのは、脳を構成する神経細胞
(ニューロン)である。このニューロンの生理学的な知
見を反映したニューロン単体の数理モデルが広く利用さ
れている。ニューロンの基本動作は、数1,数2,数3
に示すように多入力一出力系のしきい値特性を持つ関数
で表現される。
【0023】
【数1】y2j=f(u2j
【0024】
【数2】u2j=Σw2j,1i・x1i
【0025】
【数3】f(u)=1/{1+exp(−u+θ)} 但し、y2j :ニューロン2jの出力信号 u2j :ニューロン2jへの入力の積和 w2j,1i:ニューロン2j,1i間の重み係数 x1i :ニューロン1iからの入力信号 f :シグモイド関数 θ :しきい値 他のニューロンから着目したニューロンへの信号は、両
者間の結合強度(重み係数,シナプス強度)に応じてw
2j,1i が乗ぜられる。これらの重み付き入力信号w
2j,1i・x1iの総和u2jがあるしきい値θを越えたとき
に、そのニューロンは興奮して出力信号y2jを出す。こ
のときのしきい値特性を決定するのが数3のシグモイド
関数である。
【0026】神経回路網モデルは、上述のニューロンを
基本構成要素とするネットワーク型のモデルである。モ
デルは複数のものが提案されているが、本発明ではニュ
ーロンを階層的に結合させた階層型モデル(別名、Rume
lhart 型モデル)を使用する。このモデルは後述する図
6,図7に示すように、入力層,中間層,出力層からな
る3層構造である。
【0027】ニューラルネットモデルの学習は、想起誤
差が減少するように重み係数行列を修正することによっ
て行う。学習アルゴリズムとして最も多用されるBP法
(アルゴリズムの詳細は、Rumelhart,D.E.,etc(198
6)Learning Representationsby Backpropagating Erro
rs,Nature,vol.323などを参照されたい)は、想起誤
差の自乗和を評価関数と定義し、その評価関数が減少す
るように重み係数行列を修正する。
【0028】最初の教師データ読み込み工程136で
は、神経回路網モデルのお手本となるデータを教師デー
タファイルから読み込む処理を行う。例えば、領域A1
とA2の属性情報と領域A3の属性情報との関係をモデ
ル化する場合には、A1とA2の属性情報が入力、A3
の属性情報が出力であることを区別したデータファイル
を作成し、これを教師データファイルとする。これらの
属性情報は、属性データベース120から選択する。
【0029】次の教師データ学習工程137では、読み
込んだ教師データを用いて、神経回路網モデルの学習演
算を行う。学習は、上述のBP法などで行うことができ
る。学習後の神経回路網モデルには、教師データと同様
な入出力関係が獲得されている。
【0030】次の生成モデル評価工程138では、学習
した神経回路網モデルを用いて、教師データにおける予
測誤差の平均値を評価する。予測誤差の平均値が予め与
えたしきい値よりも小さい場合には、学習を終了する。
また、予測誤差の平均値がしきい値よりも大きい場合に
は、教師データ学習工程137に戻って学習を繰り返
す。
【0031】次に予測手段140について説明する。こ
の工程では、学習した神経回路網モデルの入力となる現
在時点のデータを情報収集手段110から読み込み、モ
デルの出力を求める演算を数1〜数3により行う。
【0032】次に結合状態解析手段150について説明
する。本手段の処理フローを図4に示す。最初の重み係
数読み込み工程151では、先の学習想起手段135で
学習済の神経回路網モデルの重み係数を読み込む処理を
行う。また、次の教師データ読み込み工程152では、
学習に用いた教師データの読み込み処理を行う。これら
の値は、次の工程でモデルを解析するために用いられ
る。
【0033】因果性尺度算出工程153では、重み係数
と教師データを用いて、モデルの入出力として用いられ
た属性情報間の相互関係の強度を評価する。ここでは、
評価尺度として「因果性尺度」を算出する。因果性尺度
の定義を数4と数5に示すが、詳細は特開平3−15902号
公報、および「ニューラルネットを用いたプラント運転
ルールの抽出に関する研究」,電気学会論文誌D,Vol.
111,No.1などを参照されたい。
【0034】
【数4】
【0035】
【数5】
【0036】 但し、u2j :ニューロン2jへの入力の積和 u3k :ニューロン3kへの入力の積和 w2j,1i:ニューロン2j,1i間の重み係数 w3k,2j:ニューロン3k,2j間の重み係数 数4または、数5を入力層ニューロン1iと出力層ニュ
ーロン3kの因果関係を評価する「因果性尺度C3k,1i
と定義する。一般には、数4の定義を用いるが、線形近
似の評価でも十分な場合には、簡便な数5の定義を用い
る。数4の場合には、右辺中のf′(・)が非線形関数で
あるために、引数であるu2j とu3kに依存する値とな
る。ここでのu2jとu3kは、入力データの母集団を代表
する値であることが望ましいため、教師データを用いて
算出する。C3k,1i の絶対値の大小によりニューロン1
iとニューロン3kとの因果関係の強弱を、また符号の
正負により相関の正負を知ることができる。
【0037】しかしながら、この因果性尺度の値だけか
らは、ある入出力間の因果関係が全ての入出力間の因果
関係に対してどの程度の割合を占めるのかを知ることが
できないので、因果性尺度を基準化した「相対因果性尺
度」を算出しても良い。出力層ニューロンと入力層ニュ
ーロンに対する相対因果性尺度は、それぞれ数6と数7
で定義される。
【0038】
【数6】
【0039】
【数7】
【0040】出力層ニューロンと入力層ニューロンの相
対因果性尺度の各々の総和は、100%である。絶対値
と符号は、因果性尺度と同様に因果関係の強弱と相関の
正負を示す。
【0041】先の工程では、入出力の総ての組合せに対
して、因果関係を求めたが、次の入出力因子選択工程1
54では、このうちの有意な因果関係のみを選択する。
そのために、予め設定された因果性尺度、または、相対
因果性尺度のしきい値に基づいて、出力層ニューロンと
入力層ニューロンの選択を行う。まず、RC3kによっ
て出力層ニューロンの中から入力に対して因果関係の強
いニューロンを選択する。次にRC3k,1i によって、選
択された出力層ニューロンに対して強い因果関係を持つ
入力層ニューロンを選択する。これにより、プロセスの
オペレータにとって重要と判断された有意な因果関係の
みを選択することができる。なお、選択の基準として、
上述のごとく相対因果性尺度のしきい値を設定する方法
の他に、相対因果性尺度の絶対値の大きい方の上位か
ら、いくつ選択するかを設定する方法も可能である。
【0042】最後の解析結果変換手段170では、入出
力因子選択工程154で選択された入出力因子の関係を
分かりやすいif−then型のルールに変換する。例えば、
出力層ニューロン3kが「領域A3の気温」、入力層ニ
ューロン1iが「領域A1の気温」に対応している場
合、RC3k,1i の符号が正(負)であれば、数8のよう
にルール化することができる。
【0043】
【数8】もし、領域A1の気温が高ければ、領域A3の
気温は高い(低い) このようにして、ある属性情報に関する領域間の関係を
ルールとして獲得することが可能である。ここで獲得さ
れたルールは、表示手段200に送られ、CRT210
に表示される。また、ここで獲得したルールは、予測手
段140での属性情報の予測のために用いることもでき
る。この場合、予測手段140は、知識処理の推論機
構、またはファジィ推論機構で構成する。この場合、属
性データベース120から獲得された知識だけでなく、
既存のルール形式の知識を同時に扱えるようになること
から、予測のための知識源を広げることが可能となる。
これにより、予測性能を向上させることができる。
【0044】以上が神経回路網演算手段130の詳細で
ある。
【0045】次に、ディジタルマップデータベース19
0について説明する。地図を計算機上で扱えるディジタ
ルマップの内部表現方式には、ラスター方式とベクトル
方式とがある。ラスター方式は、図5に示すように地図
上の地理的な境界とは別に均一な矩形領域(一般には正
方形)によって地図を分割する方式である。この方式
は、リモートセンシング情報のように、ある解像度で等
間隔にデータが得られる情報を解析する場合に、地図上
の領域と属性情報を対応付けやすいという利点がある。
一方のベクトル方式は、地図を分割する境界としてベク
トルを用いる方式である。この方式では、地理上の境界
など複雑な曲線を表現するのに有利である。本データベ
ースでは必要に応じてどちらかの方式を選択する。地図
の縮尺は、500分の1,2500分の1を基本とし、
必要に応じて、さらに小縮尺の地図も保存することが出
来る。
【0046】ここでは、ラスター方式を用いた場合の解
析方法の一例を説明する。地図上の現象を矩形領域間の
局所的な相互作用で表現し、この相互作用により大局的
な現象をシミュレートする。図5の例では、対象となる
矩形領域(記号O)と一辺を接する近傍の領域(記号
E,W,S,N)間の相互作用のみを考慮している。図
6は、図5のセル平面上にA,B,Cの3種類の属性が
存在し、相互作用を繰り返している場合をモデル化する
神経回路網モデルの構成である。水圏浄化を対象とする
例では、事象A,B,Cの各々を水圏中のプランクトン
(ミクロキスティス),原生動物(ワムシ),栄養塩濃
度に対応させることにより、アオコの消長をモデル化す
ることができる。入力層には、時刻tにおける近傍セル
E,W,S,Nでの各事象A,B,Cの存在数を示すニ
ューロンを配置する。また、出力層には、時刻(t+
1)における中心セルOでの各事象の増減(−:減少,
0:増減なし,+:増加)を示すニューロンを配置す
る。入力、及び出力は、存在数や濃度であっても良い
し、存在するか否かを示す0,1のビットでも良い。こ
のモデルに対する教師データは、ラスター平面からラン
ダムに複数の領域Oを選択し、これらの領域と近傍領域
に関し、様々な時刻におけるデータを属性データベース
120内の属性情報から読みだして作成する。これらの
教師データをモデル生成手段135で学習することによ
り、栄養塩濃度を考慮したプランクトン,原生動物の増
殖,相互関係(補食や被食)のモデルが得られる。この
ように、神経回路網モデルを用いることにより、増殖や
相互関係のモデル構造に関する知見がなくとも、現象を
モデル化できる。得られたモデルを用いることにより、
地図上の任意の領域におけるアオコの消長を将来に渡っ
て予測することができる。さらに、結合状態解析手段1
50と解析結果変換手段170を用いることにより、モ
デルの内容を分かりやすいif−then型のルールに変換し
て表示することができる。このようなルールは、水圏浄
化に関する有効な知見となる。
【0047】図6には、異なる属性情報間の相互関係を
モデル化する例を示したが、図7には、同一属性情報に
おいて、近傍の地理的位置関係の影響をモデル化する神
経回路網モデルの構成を示す。ここでは、中心となる領
域Oに対して、位置関係の異なる8つの近傍ai(i:1
〜8)の影響を考えている。入力層には、これら8つの
近傍の時刻tにおける属性情報、及び領域Oに直接影響
する外乱を配置している。また、出力層には、時刻tに
おける領域Oの属性情報を配置する。このようなモデル
により、ある属性情報において、どの方向からの影響が
大きいかなどを解析することができる。例えば、アオコ
の消長について解析する場合、湖沼の形状や風向によっ
て、アオコが蓄積しやすい箇所が存在する。このような
位置関係の解析には、図7のようなモデルが有効とな
る。位置関係を考慮できる消長のモデルが生成されれ
ば、発生しやすい箇所への浄化手段50の配置計画や近
隣の下水処理場20への栄養塩の排出規制立案などの有
効なデータを得ることができる。
【0048】以上、ラスター方式による解析例を説明し
たが、ベクトル方式においても、扱う領域が不規則な多
角形に変わるだけで、解析手段は全く同様に実現するこ
とができる。
【0049】最後に、表示手段200について説明す
る。本手段では、上述の予測手段140で求まった各領域
の属性情報予測結果や属性データベース120内のデー
タをディジタルマップデータベース190内の地図と対
応させてCRT210上に表示することができる。ま
た、解析結果変換手段170で獲得した属性情報間の相
互関係に関するルールも表示する。
【0050】上述の水圏浄化システム100により、相
互関係が複雑な水圏内の現象に関する知見が十分でない
場合でも、精度の良いモデルを容易に構築することがで
きる。本発明による方法で生成構築されたモデルや獲得
されたルールを用いることにより、水圏浄化方策の決定
や下水処理場の配置計画の作成を、現実に即した信頼性
の高いものにすることが可能となる。
【0051】上述の水圏浄化システム100の例では、
ある領域とその近傍の領域との相互関係に関する解析を
行ったが、本発明による方法では、ある一つの領域にお
ける種類の異なる属性情報間の関係を解析することも可
能である。一例として、水道管網の更新計画を支援する
地理情報表示システムで説明する。水道管は、管の劣化
や破損などが起こる前に順次、新しい管に更新していく
必要がある。それぞれの水道管は、埋設時期,材質,埋
設深度,管の上を通る交通量等によって、劣化の進行度
合いや破損の可能性が異なる。従って、各水道管の最適
更新時期は、これらの条件によって予測できる。ここ
で、図8に示すように、入力因子に埋設時期,材質など
を配置し、出力因子として最適更新時期を配置した神経
回路網モデルを用いることで、最適更新時期を予測する
モデルを生成できる。教師データには、属性データベー
ス120の中から、水道管の更新が問題なく行われたケ
ースの属性情報の組を選択して用いる。このような教師
データを複数準備し、モデル生成手段135で学習する
ことにより、最適更新時期予測モデルを生成する。この
モデルを用いて、地図上に含まれる各水道管の最適更新
時期を予測手段140で予測する。表示手段200で
は、予測された更新時期に応じた色分け表示をすること
により、現在時点で更新すべき水道管を視覚的に判り易
く示すことができる。
【0052】本実施例では、水圏浄化や水道管の更新を
対象としたが、これ以外の地理情報表示システム、例え
ば、都市における未利用エネルギ活用のための解析シス
テムでは、熱エネルギの需要家に関する情報(世帯数,
業種構成など)や未利用エネルギ賦存施設(都市ゴミ焼
却場,下水処理場,河川など)に関する情報を属性情報
として属性データベース120を用いることにより、都
市内での熱配分,輸送計画などの決定に有効な解析を行
うことができる。また、電力の供給に関する情報を含ん
だ属性データベース120を用いることにより、電力供
給計画,分散電源の配置計画の決定に有効な解析を行う
ことができるなど、上述の手段を用いることにより、水
圏浄化以外を対象とした地理情報表示システムでも同様
の効果を得ることができる。
【0053】
【発明の効果】本発明によれば、地理情報表示システム
において、地図上の各領域の属性情報間の相互関係に関
する知見が予めなくとも、相互関係に関する精度の高い
モデル、またはルールを自動的に生成することができ
る。これにより、地図上の各種の現象の解析、または予
測を精度良く行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による地理情報表示システムを大規模水
圏浄化に適用した実施例の全体構成を示すブロック図。
【図2】属性データベースとディジタルマップデータベ
ースとの対応を説明する図。
【図3】モデル生成手段の動作を示すフローチャート。
【図4】結合状態解析手段の動作を示すフローチャー
ト。
【図5】ラスター方式による地図の領域を説明する図。
【図6】地図の領域上に存在する複数種の個体間の相互
関係に関するルールを獲得するための神経回路網モデル
の構成を示す図。
【図7】地図上の近傍領域間の相互関係に関するルール
を獲得するための神経回路網モデルの構成を示す図。
【図8】同一領域における異種属性情報間の関係をモデ
ル化するための神経回路網モデルの構成を示す図。
【符号の説明】
1…ディジタルマップ、5…水圏、10…河川、15…
浄水場、20…下水処理場、25…計測手段、30…伝
送手段、35…人工衛星、50…浄化手段、100…水
圏浄化システム、110…情報収集手段、120…属性
データベース、130…神経回路網演算手段、135…
モデル生成手段、140…予測手段、150…結合状態
解析手段、170…解析結果変換手段、190…ディジ
タルマップデータベース、200…表示手段、210…
CRT。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 昭二 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ディジタル化された地図と、該地図を任意
    に分割した領域内に属する対象物の特徴を示す属性情報
    と、を解析して新たな属性情報を生成して表示する地理
    情報表示システムにおいて、 該領域に隣接する少なくとも1つ以上の領域の属性情報
    を入力因子とし、該領域の属性情報を出力因子とする神
    経回路網モデルを用いて、前記入力因子と前記出力因子
    との関係を表すモデルを生成するモデル生成手段と、 前記神経回路網モデルを用いて、前記神経回路網モデル
    の出力因子に割り当てられた該領域の属性情報の値を、
    入力因子に割り当てられた他の属性情報の値から予測し
    た結果を前記システム上に表示された該地図内の領域上
    に表示する表示手段と、を具備することを特徴とする地
    理情報表示システム。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の地理情報表示システムに
    おいて、 前記神経回路網モデルを構成する素子間の結合強度を使
    用して、前記神経回路網モデルの内部状態を解析する結
    合状態解析手段と、 前記結合状態解析手段による前記神経回路網モデルの解
    析結果をルール表現に変換する解析結果変換手段と、を
    具備することを特徴とする地理情報表示システム。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の地理情報表示システムに
    おいて、 前記神経回路網モデルを構成する素子間の結合強度を使
    用して、前記神経回路網モデルの内部状態を解析する結
    合状態解析手段と、 前記結合状態解析手段による前記神経回路網モデルの解
    析結果をルール表現に変換する解析結果変換手段と、 前記解析結果変換手段によって得られたルールと外部か
    ら与えられたルールとを用いて、該領域の属性情報の値
    を予測する予測手段と、を具備することを特徴とする地
    理情報表示システム。
  4. 【請求項4】請求項1〜3に記載の地理情報表示システ
    ムにおいて、 前記地図内の領域は、前記地図を均一な多角形で分割し
    た境界に囲まれていることを特徴とする地理情報表示シ
    ステム。
  5. 【請求項5】請求項1〜3に記載の地理情報表示システ
    ムにおいて、 前記地図内の領域は、前記地図を長さと向きを持った離
    散的な直線で構成された多角形で分割した境界に囲まれ
    ていることを特徴とする地理情報表示システム。
  6. 【請求項6】請求項1〜3に記載の地理情報表示システ
    ムにおいて、 前記神経回路網モデルの入力因子となる前記属性情報
    は、前記領域間の地理的な位置関係に関する情報を含ん
    でいることを特徴とする地理情報表示システム。
  7. 【請求項7】請求項1に記載の地理情報表示システムに
    おいて、 前記地図は、湖沼,河川などの水圏に相当する領域を含
    んだ地図であることを特徴とする地理情報表示システ
    ム。
  8. 【請求項8】請求項1に記載の地理情報表示システムに
    おいて、 前記属性情報は、前記領域内に存在する熱エネルギ需要
    家と未利用熱エネルギ賦存施設に関する情報を含んでい
    ることを特徴とする地理情報表示システム。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017531219A (ja) * 2014-06-02 2017-10-19 クアルコム,インコーポレイテッド 重複するロケーションデータからの関係の導出
JP2023060550A (ja) * 2021-10-18 2023-04-28 Assest株式会社 ガス管劣化度合判別プログラム
JP2023060551A (ja) * 2021-10-18 2023-04-28 Assest株式会社 ガス管劣化度合判別プログラム
JP2024058780A (ja) * 2022-10-17 2024-04-30 日本電気株式会社 予測装置、予測方法およびコンピュータプログラム

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