JPH06140227A - 高耐食性希土類−遷移金属系永久磁石 - Google Patents
高耐食性希土類−遷移金属系永久磁石Info
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- JPH06140227A JPH06140227A JP5113168A JP11316893A JPH06140227A JP H06140227 A JPH06140227 A JP H06140227A JP 5113168 A JP5113168 A JP 5113168A JP 11316893 A JP11316893 A JP 11316893A JP H06140227 A JPH06140227 A JP H06140227A
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- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01F—MAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
- H01F1/00—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties
- H01F1/01—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials
- H01F1/03—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity
- H01F1/032—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of hard-magnetic materials
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- H01F1/047—Alloys characterised by their composition
- H01F1/053—Alloys characterised by their composition containing rare earth metals
- H01F1/055—Alloys characterised by their composition containing rare earth metals and magnetic transition metals, e.g. SmCo5
- H01F1/057—Alloys characterised by their composition containing rare earth metals and magnetic transition metals, e.g. SmCo5 and IIIa elements, e.g. Nd2Fe14B
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 希土類−遷移金属径永久磁石において、磁気
特性の劣化を招くことなしに、耐食性をより一層向上さ
せる。 【構成】 RE:10〜25at%(ここでREは、Y,Sc及びラ
ンタノイドのうちから選んだ一種又は二種以上)及び
B:2〜20at%を含有し、残部は実質的にFe, Co及びNi
の組成になる永久磁石において、該磁石の結晶粒の平均
粒径を 0.1〜50μmにすると共に、結晶粒界相を厚さ10
μm 以下の斜方晶RE(Ni1-x-y CoX Fey )化合物(ただ
し0≦x≦0.5 、0≦y≦0.4 )とする。
特性の劣化を招くことなしに、耐食性をより一層向上さ
せる。 【構成】 RE:10〜25at%(ここでREは、Y,Sc及びラ
ンタノイドのうちから選んだ一種又は二種以上)及び
B:2〜20at%を含有し、残部は実質的にFe, Co及びNi
の組成になる永久磁石において、該磁石の結晶粒の平均
粒径を 0.1〜50μmにすると共に、結晶粒界相を厚さ10
μm 以下の斜方晶RE(Ni1-x-y CoX Fey )化合物(ただ
し0≦x≦0.5 、0≦y≦0.4 )とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、希土類−遷移金属系
永久磁石に関し、とくにその耐食性の向上を図ったもの
である。
永久磁石に関し、とくにその耐食性の向上を図ったもの
である。
【0002】
【従来の技術】電子機器の小型化、高効率化に伴い、高
エネルギー積タイプの希土類磁石が近年急速に伸びてい
る。とくに希土類磁石の中でもこれまでのSm−Co系に代
わってNd−Fe−B系磁石が優勢である。このNd−Fe−B
系磁石は、Sm−Co系に比べて資源的に有利なだけでな
く、大きなエネルギー積を達成できる優れた磁気特性を
示す(たとえば特公昭61-34242号公報)。
エネルギー積タイプの希土類磁石が近年急速に伸びてい
る。とくに希土類磁石の中でもこれまでのSm−Co系に代
わってNd−Fe−B系磁石が優勢である。このNd−Fe−B
系磁石は、Sm−Co系に比べて資源的に有利なだけでな
く、大きなエネルギー積を達成できる優れた磁気特性を
示す(たとえば特公昭61-34242号公報)。
【0003】しかし、上記のNd−Fe−B系磁石は、軽希
土類のネオジムと鉄を主成分としているため、耐食性に
乏しく、通常雰囲気中でも時間の経過とともに錆が発生
してくる。錆の発生は、この磁石の信頼性を著しく低下
させるものであり、より広範囲の環境での応用を妨げて
いた。この点、発明者らは、耐食性を向上させる手段と
して、特開平2−4939号公報においてFeの一部をCoとNi
で複合置換した合金を、また特開平3−250607号公報に
おいてRE2TM14BとRE−TM合金を混合して作製する磁石を
提案している。
土類のネオジムと鉄を主成分としているため、耐食性に
乏しく、通常雰囲気中でも時間の経過とともに錆が発生
してくる。錆の発生は、この磁石の信頼性を著しく低下
させるものであり、より広範囲の環境での応用を妨げて
いた。この点、発明者らは、耐食性を向上させる手段と
して、特開平2−4939号公報においてFeの一部をCoとNi
で複合置換した合金を、また特開平3−250607号公報に
おいてRE2TM14BとRE−TM合金を混合して作製する磁石を
提案している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、上記した
耐食性改善技術の改良に係り、耐食性をより一層向上さ
せた高耐食性希土類−遷移金属系永久磁石を提案するこ
とを目的とする。
耐食性改善技術の改良に係り、耐食性をより一層向上さ
せた高耐食性希土類−遷移金属系永久磁石を提案するこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】従来のRE−TM−B系希土
類磁石が耐食性に劣る原因は、粒界に存在する電気化学
的に極めて卑なNdリッチ相にあると考えられる。そこで
発明者らは、この粒界相をより貴な相に変えることによ
る耐食性の向上を試みた。その結果、貴な粒界相として
は斜方晶のRE(Ni, Co, Fe)が好適であることの知見を
得た。さらにこの相の厚みと結晶粒の平均粒径を所定の
範囲にコントロールすることが、磁気特性と耐食性と両
立させるために重要であることも併せて見出した。この
発明は、上記の知見に立脚するものである。
類磁石が耐食性に劣る原因は、粒界に存在する電気化学
的に極めて卑なNdリッチ相にあると考えられる。そこで
発明者らは、この粒界相をより貴な相に変えることによ
る耐食性の向上を試みた。その結果、貴な粒界相として
は斜方晶のRE(Ni, Co, Fe)が好適であることの知見を
得た。さらにこの相の厚みと結晶粒の平均粒径を所定の
範囲にコントロールすることが、磁気特性と耐食性と両
立させるために重要であることも併せて見出した。この
発明は、上記の知見に立脚するものである。
【0006】すなわちこの発明は、RE:10〜25at%(こ
こでREは、Y,Sc及びランタノイドのうちから選んだ一
種又は二種以上)及びB:2〜20at%を含有し、残部は
実質的にFe, Co及びNiの組成になる永久磁石であって、
該永久磁石の結晶粒の平均粒径が0.1 〜50μm でかつ、
結晶粒界相が厚さ10μm 以下の斜方晶RE(Ni1-x-y Co X
Fey )化合物(ただし0≦x≦0.5 、0≦y≦0.4 )か
らなることを特徴とする高耐食性希土類−遷移金属系永
久磁石(第1発明)である。
こでREは、Y,Sc及びランタノイドのうちから選んだ一
種又は二種以上)及びB:2〜20at%を含有し、残部は
実質的にFe, Co及びNiの組成になる永久磁石であって、
該永久磁石の結晶粒の平均粒径が0.1 〜50μm でかつ、
結晶粒界相が厚さ10μm 以下の斜方晶RE(Ni1-x-y Co X
Fey )化合物(ただし0≦x≦0.5 、0≦y≦0.4 )か
らなることを特徴とする高耐食性希土類−遷移金属系永
久磁石(第1発明)である。
【0007】またこの発明は、RE:10〜25at%(ここで
REは、Y,Sc及びランタノイドのうちから選んだ一種又
は二種以上)、B:2〜20at%を含み、さらにM:8at
%以下(ここでMは、Mg, Al, Si, Ca, Ti, V, Cr, M
n, Cu, Zn, Ga, Ge, Zr, Nb,Hf, Mo, In, Sn, Pd, Ag,
Cd, Sb, Pt, Au, Pb, Bi, Ta及びWのうちから選んだ少
なくとも一種)を含有し、残部は実質的にFe, Co及びNi
の組成になる永久磁石であって、該永久磁石の結晶粒の
平均粒径が 0.1〜50μm でかつ、結晶粒界相が厚さ10μ
m 以下の斜方晶RE(Ni1-x-y-z CoX Fey Mz ) 化合物
(ただし0≦x≦0.5 、0≦y≦0.4 、0≦z≦0.1 )
からなることを特徴とする高耐食性希土類−遷移金属系
永久磁石(第2発明)である。
REは、Y,Sc及びランタノイドのうちから選んだ一種又
は二種以上)、B:2〜20at%を含み、さらにM:8at
%以下(ここでMは、Mg, Al, Si, Ca, Ti, V, Cr, M
n, Cu, Zn, Ga, Ge, Zr, Nb,Hf, Mo, In, Sn, Pd, Ag,
Cd, Sb, Pt, Au, Pb, Bi, Ta及びWのうちから選んだ少
なくとも一種)を含有し、残部は実質的にFe, Co及びNi
の組成になる永久磁石であって、該永久磁石の結晶粒の
平均粒径が 0.1〜50μm でかつ、結晶粒界相が厚さ10μ
m 以下の斜方晶RE(Ni1-x-y-z CoX Fey Mz ) 化合物
(ただし0≦x≦0.5 、0≦y≦0.4 、0≦z≦0.1 )
からなることを特徴とする高耐食性希土類−遷移金属系
永久磁石(第2発明)である。
【0008】
【作用】以下、この発明を具体的説明する。まずこの発
明において、磁石の成分組成を上記の範囲に限定した理
由について説明する。 RE:10〜25at% REは、強磁性主相であるRE2TM14Bの形成に不可欠の元素
であるが、10at%未満では主相の安定した形成が難しく
なって高い保磁力が得られず、一方25at%を超えると必
然的にFe, Co及びNi等の遷移金属元素(TM)の量が減少
してエネルギー積の低下を招くので、各希土類元素は単
独使用又は併用いずれの場合においても10〜25at%の範
囲で含有させるものとした。
明において、磁石の成分組成を上記の範囲に限定した理
由について説明する。 RE:10〜25at% REは、強磁性主相であるRE2TM14Bの形成に不可欠の元素
であるが、10at%未満では主相の安定した形成が難しく
なって高い保磁力が得られず、一方25at%を超えると必
然的にFe, Co及びNi等の遷移金属元素(TM)の量が減少
してエネルギー積の低下を招くので、各希土類元素は単
独使用又は併用いずれの場合においても10〜25at%の範
囲で含有させるものとした。
【0009】B:2〜20at% Bも、RE同様、RE2TM14B主相の形成に不可欠な元素であ
るが、2at%に満たないと主相の安定形成が難しく、一
方20at%を超えるとTM量の割合が少なくなって磁束密度
の低下を招くので、2〜20at%の範囲で含有させるもの
とした。
るが、2at%に満たないと主相の安定形成が難しく、一
方20at%を超えるとTM量の割合が少なくなって磁束密度
の低下を招くので、2〜20at%の範囲で含有させるもの
とした。
【0010】M(ここでMは、Mg, Al, Si, Ca, Ti,
V, Cr, Mn, Cu, Zn, Ga, Ge, Zr, Nb,Hf, Mo, In, Sn,
Pd, Ag, Cd, Sb, Pt, Au, Pb, Bi, Ta及びWのうちか
ら選んだ少なくとも一種):8at%以下 上記したM元素はいずれも、保磁力や角形性の向上に有
効に寄与し、高エネルギー積を得る上で有用な元素であ
るが、8at%を超えると保磁力の向上効果がなくなるだ
けでなく、必然的に他元素の量を低下させ磁気特性を劣
化させるので、添加上限は8at%とした。
V, Cr, Mn, Cu, Zn, Ga, Ge, Zr, Nb,Hf, Mo, In, Sn,
Pd, Ag, Cd, Sb, Pt, Au, Pb, Bi, Ta及びWのうちか
ら選んだ少なくとも一種):8at%以下 上記したM元素はいずれも、保磁力や角形性の向上に有
効に寄与し、高エネルギー積を得る上で有用な元素であ
るが、8at%を超えると保磁力の向上効果がなくなるだ
けでなく、必然的に他元素の量を低下させ磁気特性を劣
化させるので、添加上限は8at%とした。
【0011】Fe, Co及びNi:残部 Fe, Co及びNi等の遷移金属元素はそれぞれ、主相の形成
において強磁性の発現に寄与するでなく、特にCo,Niは
結晶粒界の形成において耐食性の向上に有効に寄与する
有用元素である。各遷移金属元素の配合割合は特に限定
されることはないが、とりわけ好ましい範囲は次のとお
りである。 Fe:10〜73at% Co:7〜50at% Ni:5〜30at%で、かつ (Fe+Co+Ni):55〜88at%
において強磁性の発現に寄与するでなく、特にCo,Niは
結晶粒界の形成において耐食性の向上に有効に寄与する
有用元素である。各遷移金属元素の配合割合は特に限定
されることはないが、とりわけ好ましい範囲は次のとお
りである。 Fe:10〜73at% Co:7〜50at% Ni:5〜30at%で、かつ (Fe+Co+Ni):55〜88at%
【0012】次に、この発明において、粒界相を斜方晶
RE(Ni1-x-y CoX Fey )(第1発明)又はRE(Ni
1-x-y-z CoX Fey Mz ) (第2発明)とし、かつその厚
みを10μm以下とした理由、並びに焼結体の結晶平均粒
径を 0.1〜50μm の範囲に限定した理由は次のとおりで
ある。粒界相を電気化学的に貴にするには、基本的には
REの少ない相にすれば良いのであるが、その相には、焼
結性及び磁気特性の観点から、焼結時に液相となる程度
に低融点であること及び室温で磁性相とならないことの
二条件が加わる。上記の観点から研究を進めたところ、
REとTMの比がほぼ1:1の斜方晶がとりわけ有効である
ことが判明した。そこでこの発明では、結晶粒界相につ
き、斜方晶のRE(Ni1-x-y CoX Fey )(第1発明)又は
RE(Ni1-x-y-z CoX Fey Mz ) (第2発明)としたので
ある。またこのときのx,y,zの範囲をそれぞれ、0
≦x≦0.5 、0≦y≦0.4 、0≦z≦0.1 とした理由
は、この範囲を超えてCo,Fe,MをTM中に含ませると、
もはやRE1TM1相を安定に形成することができず、よりTM
リッチな相とREリッチな相に分解し、耐食性、磁気特性
とも劣化するからである。
RE(Ni1-x-y CoX Fey )(第1発明)又はRE(Ni
1-x-y-z CoX Fey Mz ) (第2発明)とし、かつその厚
みを10μm以下とした理由、並びに焼結体の結晶平均粒
径を 0.1〜50μm の範囲に限定した理由は次のとおりで
ある。粒界相を電気化学的に貴にするには、基本的には
REの少ない相にすれば良いのであるが、その相には、焼
結性及び磁気特性の観点から、焼結時に液相となる程度
に低融点であること及び室温で磁性相とならないことの
二条件が加わる。上記の観点から研究を進めたところ、
REとTMの比がほぼ1:1の斜方晶がとりわけ有効である
ことが判明した。そこでこの発明では、結晶粒界相につ
き、斜方晶のRE(Ni1-x-y CoX Fey )(第1発明)又は
RE(Ni1-x-y-z CoX Fey Mz ) (第2発明)としたので
ある。またこのときのx,y,zの範囲をそれぞれ、0
≦x≦0.5 、0≦y≦0.4 、0≦z≦0.1 とした理由
は、この範囲を超えてCo,Fe,MをTM中に含ませると、
もはやRE1TM1相を安定に形成することができず、よりTM
リッチな相とREリッチな相に分解し、耐食性、磁気特性
とも劣化するからである。
【0013】粒界相の厚さ:10μm 以下 RE(Ni1-x-y CoX Fey )やRE(Ni1-x-y-z CoX Fe
y Mz ) の粒界相は、主相であるRE2TM14Bを取り囲んで
耐食性の向上に大きく寄与している。また、この粒界相
は、主相粒界面からの逆磁区の発生を抑え、保磁力を高
める効果もある。しかしながら、この相の厚みが10μm
を超えると相対的に他の相の割合が少なくなって残留磁
束密度の低下を招く。従って、粒界相の厚みについては
10μm を上限とした。とくに好ましい範囲は、0.01〜1
μm である。
y Mz ) の粒界相は、主相であるRE2TM14Bを取り囲んで
耐食性の向上に大きく寄与している。また、この粒界相
は、主相粒界面からの逆磁区の発生を抑え、保磁力を高
める効果もある。しかしながら、この相の厚みが10μm
を超えると相対的に他の相の割合が少なくなって残留磁
束密度の低下を招く。従って、粒界相の厚みについては
10μm を上限とした。とくに好ましい範囲は、0.01〜1
μm である。
【0014】次に、粒界相の具体的な厚み制御方法につ
いて説明するが、これは磁石の製造方法の違いに応じて
異なるので、とくにこの方法に限定されるわけではな
い。ここで粒界相の厚みを10μm 以下に制御するには、
焼結時 600〜800 ℃における昇温速度を 0.1〜50℃/min
とすれば良い。この理由は次のとおりである。上記した
各粒界相の融点が 700℃前後である。従ってこの温度近
傍での昇温速度は、この相の磁石中における析出形態に
とくに大きな影響を与える。すなわち、昇温速度が50℃
/minを超えると粒界相が急激に溶け、主相の回りに均一
に回り込むことができず、粗大化した相となる。一方、
下限については、特性上からは特に限定する必要はない
けれども、あまりに小さい昇温速度では焼結時間が著し
く長くなり、製造コスト上問題がある。そこで昇温速度
の下限については、 0.1℃/min程度とするのが好まし
い。
いて説明するが、これは磁石の製造方法の違いに応じて
異なるので、とくにこの方法に限定されるわけではな
い。ここで粒界相の厚みを10μm 以下に制御するには、
焼結時 600〜800 ℃における昇温速度を 0.1〜50℃/min
とすれば良い。この理由は次のとおりである。上記した
各粒界相の融点が 700℃前後である。従ってこの温度近
傍での昇温速度は、この相の磁石中における析出形態に
とくに大きな影響を与える。すなわち、昇温速度が50℃
/minを超えると粒界相が急激に溶け、主相の回りに均一
に回り込むことができず、粗大化した相となる。一方、
下限については、特性上からは特に限定する必要はない
けれども、あまりに小さい昇温速度では焼結時間が著し
く長くなり、製造コスト上問題がある。そこで昇温速度
の下限については、 0.1℃/min程度とするのが好まし
い。
【0015】磁石の平均結晶粒径:0.1 〜50μm 結晶粒径は、特に保磁力と強い相関があり、平均粒径が
50μm を超えると保磁力の低下を招く。一方 0.1μm よ
り小さくなると、保磁力、磁束密度共に低下させる。そ
れ故、平均結晶粒径は 0.1〜50μm の範囲に限定した。
50μm を超えると保磁力の低下を招く。一方 0.1μm よ
り小さくなると、保磁力、磁束密度共に低下させる。そ
れ故、平均結晶粒径は 0.1〜50μm の範囲に限定した。
【0016】この発明磁石の製造方法としては、焼結法
がとりわけ有利に適合するが、これだけに限定されるも
のではなく、急冷リボン法や鋳造法も適用可能である。
焼結法を利用する場合には、所定の成分組成に溶製した
合金溶湯を、造塊後、ジョークラッシャやブラウンミ
ル、ジェットミルを通して平均粒径2〜3μm にまで粉
砕する。ついで得られた微粉を12 kOe程度の配向磁場中
で成形したのち、1000〜1100℃程度の温度で真空焼結す
れば良い。
がとりわけ有利に適合するが、これだけに限定されるも
のではなく、急冷リボン法や鋳造法も適用可能である。
焼結法を利用する場合には、所定の成分組成に溶製した
合金溶湯を、造塊後、ジョークラッシャやブラウンミ
ル、ジェットミルを通して平均粒径2〜3μm にまで粉
砕する。ついで得られた微粉を12 kOe程度の配向磁場中
で成形したのち、1000〜1100℃程度の温度で真空焼結す
れば良い。
【0017】
【実施例】実施例 表1,2に示す種々の組成になる合金インゴットを、ジ
ョークラッシャ−ブラウンミル−ジェットミルを通して
平均粒径が2〜3μm になるまで微粉砕したのち、12 k
Oeの磁場中で成形後、1000〜1100℃で真空中にて焼結し
た。焼結後は必要に応じて 400〜700 ℃でアニールを施
した。得られた焼結体の平均結晶粒径、粒界相の組成及
び厚み、磁気特性並びに耐食性について調べた結果を表
3,4に示す。
ョークラッシャ−ブラウンミル−ジェットミルを通して
平均粒径が2〜3μm になるまで微粉砕したのち、12 k
Oeの磁場中で成形後、1000〜1100℃で真空中にて焼結し
た。焼結後は必要に応じて 400〜700 ℃でアニールを施
した。得られた焼結体の平均結晶粒径、粒界相の組成及
び厚み、磁気特性並びに耐食性について調べた結果を表
3,4に示す。
【0018】なお平均粒径は次のようにして定量化し
た。すなわち焼結体表面を研磨、エッチング後、 400〜
800 倍程度の光学顕微鏡で組織写真をとり、これにある
決まった面積の円を描き、その中の粒子数から平均の粒
径を逆算して求めた。また粒界相の厚みは、高分解能を
有する透過電顕にて計測した。また耐食性は、温度:70
℃、相対湿度:95%の環境下で48時間の腐食テストを行
なったときの磁石表面の錆発生面積率で評価した。ここ
に錆発生面積率が5%以下であれば、電子機器への実装
が可能である。
た。すなわち焼結体表面を研磨、エッチング後、 400〜
800 倍程度の光学顕微鏡で組織写真をとり、これにある
決まった面積の円を描き、その中の粒子数から平均の粒
径を逆算して求めた。また粒界相の厚みは、高分解能を
有する透過電顕にて計測した。また耐食性は、温度:70
℃、相対湿度:95%の環境下で48時間の腐食テストを行
なったときの磁石表面の錆発生面積率で評価した。ここ
に錆発生面積率が5%以下であれば、電子機器への実装
が可能である。
【0019】
【表1】
【0020】
【表2】
【0021】
【表3】
【0022】
【表4】
【0023】表3,4から明らかなように、平均結晶粒
径が 0.1〜50μm で、かつ粒界相が斜方晶のRE(Ni
1-x-y CoX Fey )又はRE(Ni1-x-y-z CoX Fey Mz ) か
らなり、しかもその厚みが10μm 以下の場合に、優れた
磁気特性と耐食性の両者が併せて得られた。
径が 0.1〜50μm で、かつ粒界相が斜方晶のRE(Ni
1-x-y CoX Fey )又はRE(Ni1-x-y-z CoX Fey Mz ) か
らなり、しかもその厚みが10μm 以下の場合に、優れた
磁気特性と耐食性の両者が併せて得られた。
【0024】
【発明の効果】かくしてこの発明によれば、優れた磁気
特性と耐食性の両者を兼備することができ、信頼性の高
い希土類遷移金属系永久磁石を得ることができる。
特性と耐食性の両者を兼備することができ、信頼性の高
い希土類遷移金属系永久磁石を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北野 葉子 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究本部内 (72)発明者 下村 順一 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究本部内
Claims (2)
- 【請求項1】 RE:10〜25at%(ここでREは、Y,Sc及
びランタノイドのうちから選んだ一種又は二種以上)及
びB:2〜20at%を含有し、残部は実質的にFe, Co及び
Niの組成になる永久磁石であって、該永久磁石の結晶粒
の平均粒径が0.1 〜50μm でかつ、結晶粒界相が厚さ10
μm 以下の斜方晶RE(Ni1-x-y CoX Fe y )化合物(ただ
し0≦x≦0.5 、0≦y≦0.4 )からなることを特徴と
する高耐食性希土類−遷移金属系永久磁石。 - 【請求項2】 RE:10〜25at%(ここでREは、Y,Sc及
びランタノイドのうちから選んだ一種又は二種以上)、
B:2〜20at%を含み、さらにM:8at%以下(ここで
Mは、Mg, Al, Si, Ca, Ti, V, Cr, Mn, Cu, Zn, Ga,
Ge, Zr, Nb,Hf, Mo, In, Sn, Pd, Ag, Cd, Sb, Pt, Au,
Pb, Bi, Ta及びWのうちから選んだ少なくとも一種)
を含有し、残部は実質的にFe, Co及びNiの組成になる永
久磁石であって、該永久磁石の結晶粒の平均粒径が 0.1
〜50μm でかつ、結晶粒界相が厚さ10μm 以下の斜方晶
RE(Ni1-x-y-z CoX Fey Mz ) 化合物(ただし0≦x≦
0.5 、0≦y≦0.4 、0≦z≦0.1 )からなることを特
徴とする高耐食性希土類−遷移金属系永久磁石。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5113168A JPH06140227A (ja) | 1992-09-09 | 1993-05-14 | 高耐食性希土類−遷移金属系永久磁石 |
| US08/238,330 US5437741A (en) | 1990-10-09 | 1994-05-05 | Corrosion-resistant rare earth metal-transition metal-boron permanent magnets |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP24069392 | 1992-09-09 | ||
| JP4-240693 | 1992-09-09 | ||
| JP5113168A JPH06140227A (ja) | 1992-09-09 | 1993-05-14 | 高耐食性希土類−遷移金属系永久磁石 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06140227A true JPH06140227A (ja) | 1994-05-20 |
Family
ID=26452186
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5113168A Pending JPH06140227A (ja) | 1990-10-09 | 1993-05-14 | 高耐食性希土類−遷移金属系永久磁石 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06140227A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2014216340A (ja) * | 2013-04-22 | 2014-11-17 | Tdk株式会社 | R−t−b系焼結磁石 |
| JP2014216341A (ja) * | 2013-04-22 | 2014-11-17 | Tdk株式会社 | R−t−b系焼結磁石 |
-
1993
- 1993-05-14 JP JP5113168A patent/JPH06140227A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2014216340A (ja) * | 2013-04-22 | 2014-11-17 | Tdk株式会社 | R−t−b系焼結磁石 |
| JP2014216341A (ja) * | 2013-04-22 | 2014-11-17 | Tdk株式会社 | R−t−b系焼結磁石 |
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