JPH0614100A - エコーキャンセラ - Google Patents

エコーキャンセラ

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JPH0614100A
JPH0614100A JP16897992A JP16897992A JPH0614100A JP H0614100 A JPH0614100 A JP H0614100A JP 16897992 A JP16897992 A JP 16897992A JP 16897992 A JP16897992 A JP 16897992A JP H0614100 A JPH0614100 A JP H0614100A
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Shinsuke Takada
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  • Filters That Use Time-Delay Elements (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ノイズの影響を軽減し、通話状態が変化して
も安定的にエコーキャンセルを行う。 【構成】 第1のFIR型フィルタ520でマイクロフ
ォン出力信号と受話信号とから生成される残差信号e1
からレジスタ504のタップ係数を更新すると共に、疑
似エコー信号y1を生成する。レジスタ504のタッ
プ係数は2×T2期間に1回の周期でコピしてタップ係
数を第2のFIR型フィルタ530のレジスタ503の
タップ係数として設定する。第2のFIR型フィルタ5
20は、このレジスタ503のタップ係数と受話信号と
から疑似エコー信号y2を生成する。比較器509
は、残差信号e1又はe2の内、パワーの小さい方の残
差信号e1又はe2をスイッチSW1又はSW2からエ
コー除去音響信号として出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、エコーキャンセラに
関し、例えばハンズフリー(Hands Free)電
話機などに適用し得るものに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ハンズフリー電話機などへの適用
を意識した音響エコーキャンセラの研究開発が盛んに行
われている。
【0003】例えば、文献:特開平3−80628号公
報には音響エコーキャンセラに適用し得るダブルトーク
検出方式が示されている。
【0004】上記文献によると、例えば、マイクロフォ
ン102は、無指向性で、マイクロフォン103は、上
記マイクロフォン102とは、異なる指向性のものであ
る。そして、近端話者から発声された音声による音響パ
ワーは、マイクロフォン102ではS2で、マイクロフ
ォン103ではS3であり、S2とS3ではパワーの差
が生じる。そして、マイクロフォン102の受話エコー
信号入力レベルをR2とし、マイクロフォン103の受
話エコー信号入力レベルをR3とし、マイクロフォン1
02における雑音入力レベルをN2とし、マイクロフォ
ン103における雑音入力レベルをN3として、上記各
レベル関係は次の様になっている。
【0005】R2+N2>R3+N3……(1)式、S
3+N3>S2+N2……(2)式、R2>R3……
(3)式、S3>S2……(4)式。
【0006】以上の条件において、受話状態でのパワー
比Srec(受話状態)は、Srec=(R3+N3)
/(R2+N2)となる。一方、送話状態でのパワー比
Ssendは、ノイズの影響を考慮すると、Ssend
(送話状態)=(S3+N3)/(S2+N2)とな
る。そして、ダブルトーク(送受話)状態でのパワー比
は、Sdouble=(R3+S3+N3)/(R2+
S2+N2)となる。そして、Ssend−Sdoub
le={R2(S3+N3)−R3(S2+N2)}/
{(S2+N2)・(R2+S2+N2)}となる。そ
して、上記(1)式〜(4)式によって、Ssend−
Sdouble>0、Srec−Sdouble<0と
なる。従って、Srec<Sdouble<Ssend
となる。
【0007】以上の関係からSrec、Sdoubl
e、Ssendの間に閾値を設けてパワー比がいずれの
状態に最も近いかを調べて、各状態を識別するものであ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上の
様な方法では、受信話者信号出力がスピーカ104から
出力されない場合であっても、空間ノイズN2、N3な
どによって、上記Srec状態(受話状態)であると誤
認識され、適応フィルタ101のフィルタ係数更新をさ
せて係数を乱して、安定なエコーキャンセルを行うこと
ができないという問題がある。
【0009】また受話状態から送受話状態に変化したと
きに、適応フィルタのタップ係数が乱されて、安定なエ
コーキャンセルを行うことができないという問題もあ
る。
【0010】この発明は、以上の課題に鑑み為されたも
のであり、その目的とするところは、ノイズの影響を軽
減し、通話状態が変化しても安定的にエコーキャンセル
を行うことができるエコーキャンセラを提供することで
ある。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明は、以上の目的
を達成するために、受話信号を音響出力する受話音響出
力手段と、音響を捕捉して音響信号を出力する音響捕捉
手段と、上記受話音響出力によるエコーによって生じる
受話音響エコー成分を推定する適応フィルタと、上記音
響信号から上記受話音響エコー成分を除去する演算器
と、通話状態を判断して、この状態に応じて上記適応フ
ィルタのフィルタ係数の更新制御を行う通話状態判断手
段とを備えて、上記音響信号から上記受話音響エコー成
分が除去されたエコー除去音響信号を出力するエコーキ
ャンセラにおいて、以下の特徴的な各適応フィルタと各
手段と構成とから実現した。
【0012】つまり、上記適応フィルタと上記演算器と
からなるエコー除去部が多重化構成され、各エコー除去
部は受話信号と上記音響信号とから各エコー除去音響信
号を出力し、上記各エコー除去部の適応フィルタのフィ
ルタ係数は、少なくとも受話状態(例えば、送受話状態
を含んでもよい。)のときに更新し、上記通話状態判断
によって得られた通話状態に応じて、いずれかの上記エ
コー除去部からの上記エコー除去音響信号を選択して出
力することを特徴とする。
【0013】また、上記エコー除去音響信号の選択は、
各エコー除去部からのエコー除去音響信号のパワー比較
によって行うことが好ましい。
【0014】
【作用】この発明によれば、エコー除去部が多重化構成
されていて、しかも各エコー除去部の適応フィルタが少
なくとも受話状態ときの例えば異なる時刻のエコー除去
音響信号などによってそれぞれ更新されるので、受話状
態及び送受話状態のときに各エコー除去部で推定された
エコー成分に基づき出力された各エコー除去音響信号を
出力して、パワー比較を行って、例えばパワーの小さい
エコー除去音響信号を出力することができる。
【0015】例えば、第1のエコー除去部の第1の適応
フィルタは、受話信号があるとき(受話状態又は送受話
状態のとき)に第1のエコー除去部のエコー除去信号に
よってフィルタ係数を適応させ、第2のエコー除去部の
第2の適応フィルタは、受話状態のときに第1の適応フ
ィルタに設定されるフィルタ係数をある周期で自フィル
タ係数用として取り込んで設定すると、例えば受話状態
から送受話状態に変化して、送話信号によって第1の適
応フィルタのフィルタ係数が乱されても、第2の適応フ
ィルタで過去の安定した受話状態のときに設定されたフ
ィルタ係数で受話音響エコー成分を推定して得られるエ
コー除去音響信号と、上記第1のエコー除去部のエコー
除去音響信号とのパワー比較を行って、パワーの小さい
方のエコー除去音響信号を出力することもできる。
【0016】従って、受話状態及び送受話状態におい
て、安定的にエコー除去を行うことができる。
【0017】
【実施例】次にこの発明のエコーキャンセラの好適な一
実施例を図面を用いて説明する。図1は、エコーキャン
セラに適用し得る適応フィルタ部及び加算器の機能ブロ
ック図を示している。この説明を行う前にエコーキャン
セラの全体的な概要を図3を用いて説明する。
【0018】図3はこの一実施例のエコーキャンセラの
機能ブロック図である。
【0019】この図3において、このエコーキャンセラ
は、無指向性のマイクロフォン1と、スピーカ2と、エ
コーキャンセラ本体7とから構成されている。そして、
マイクロフォン1出力は、エコーキャンセラ本体7に供
給される。エコーキャンセラ本体7からはエコキャンセ
ラ出力として残差信号eが出力される。また、受話信号
はエコーキャンセラ本体7とスピーカ2に供給される。
【0020】更に、エコーキャンセラ本体7は、加算器
3と、適応フィルタ部4と、マイクロフォン出力信号パ
ワー検出器5と、タップ係数更新制御部6と、残差信号
パワー検出器8と、パワー比計算部9と、受話信号パワ
ー検出器10と、通話状態判定器11とから構成されて
いる。
【0021】次に上記各部の機能を説明する。加算器3
は、マイクロフォン1から供給される送話信号と、適応
フィルタ部4から供給される疑似エコー信号yの差分
をとり残差信号eを出力し、エコーキャンセラ出力と共
にタップ係数更新制御部6と残差パワー検出器8にも供
給される。
【0022】適応フィルタ部4は、受話信号を取り込む
と共にマイクロフォン1から送話信号を取り込み、タッ
プ係数更新制御部6からのタップ係数制御信号の制御に
基づき、疑似エコー信号yを生成して加算器3の差分
入力に供給する。この適応フィルタ部4の具体的な構成
例は後述の図3の説明で詳述する。
【0023】マイクロフォン出力信号パワー検出器5
は、供給されるマイクロフォン出力信号のパワーの平均
値を計算する。この平均化では、短周期t(例えば、1
0msec程度)の平均値Pt1aveと、長周期T
(例えば、100msec程度)の平均値PT1ave
とを計算する。この2種類の時間による平均化では、マ
イクロフォン出力信号の時間変動に対する平均値の変化
に差が出るような周期に設定し、信号検出の精度をよく
させる。そして、上記平均値Pt1aveと平均値P
T1aveとの比Pp1を求める。このパワー比Pp1
が所定閾値Pth1よりも大きいか否かを判断する。こ
こでパワー比Pp1が所定閾値Pth1よりも大きいと
判断されるとマイクロフォン出力信号があるとみなし、
マイクロフォン出力信号有り情報を通話状態判定器11
に供給する。また、上記平均化されたマイクロフォン出
力信号パワー値P1をパワー比計算部9に供給する。
【0024】残差信号パワー検出器8は、基本的には上
記マイクロフォン出力信号パワー検出器5の機能と同じ
である。即ち、供給される残差信号のパワーの平均値を
計算する。この平均化では、短周期t(例えば、10m
sec程度)の平均値Pt2aveと、長周期T(例え
ば、100msec程度)の平均値PT2aveとを計
算する。この2種類の時間による平均化では、残差信号
の時間変動に対する平均値の変化に差が出るような周期
に設定し、信号検出の精度をよくさせる。そして、上記
平均値Pt2aveと平均値PT2aveとのパワー比
Pp2を求める。このパワー比Pp2が所定閾値Pth
2よりも大きいか否かを判断する。ここでパワー比Pp
2が所定閾値Pth2よりも大きいと判断されると残差
信号があるとみなし、残差信号有り情報を通話状態判定
器11に供給する。そして上記平均化された残差信号パ
ワー値P2をパワー比計算部9に供給する。
【0025】受話信号パワー検出器10は、基本的には
上記マイクロフォン出力信号パワー検出器5や上記残差
信号パワー検出器8の機能と同じである。即ち、供給さ
れる残差信号のパワーの平均値を計算する。この平均化
では、短周期t(例えば、10msec程度)の平均値
Pt3aveと、長周期T(例えば、100msec程
度)の平均値Paveとを計算する。この2種類の
時間による平均化では、受話信号の時間変動に対する平
均値の変化に差が出るような周期に設定し、信号検出の
精度をよくさせる。そして、上記平均値Pt3ave
平均値PT3a veと比Pp3を求める。このパワー比
Pp3が所定閾値Pth3よりも大きいか否かを判断す
る。ここでパワー比Pp3が所定閾値Pth3よりも大
きいと判断されると受話信号があるとみなし、受話信号
有り情報を通話状態判定器11に供給する。
【0026】パワー比計算部9は、送話信号パワー検出
器5から送話信号パワー値P1を取り込み、残差パワー
検出器8から残差信号パワー値P2を取り込み、エコー
消去量Ysを求める。具体的には、このエコー消去量Y
sは、例えば、Ys=10×log10(P1/P2)
で求め、エコー消去量Ysを通話状態判定器11に供給
する。例えば、受話信号だけがある場合は、上記エコー
消去量Ysはある定常値V1の近傍の値をとるように推
移する。例えば図4に示す曲線でYsを表すことができ
る。
【0027】通話状態判定器11は、マイクロフォン信
号パワー検出器5からマイクロフォン信号有り/無し情
報を取り込み、残差信号パワー検出器8から残差信号有
り/無し情報を取り込み、受話信号パワー検出器10か
ら受話信号有り/無し情報を取り込み、これらの情報か
ら判断してフィルタタップ係数の更新制御を行うか否か
を制御する係数更新/停止制御信号を生成してタップ係
数更新制御部6に供給する。また、パワー比計算部9か
ら供給されるエコー消去量Ysを取り込み、一定の値V
1になるまで、タップ係数更新制御部6に対して係数更
新可能制御信号を供給する。このエコー消去量Ysの一
例の特性図を図4に示す。
【0028】また、通話状態判定器11は、例えば、
受話信号有り情報が供給されることによって受話状態と
判断されると、係数更新制御信号をタップ係数更新制御
部6に供給する。また、マイクロフォン信号と受話信
号と残差信号とがあると判断される場合(ダブルトーク
状態、双方向通話状態、送受話状態の場合)は、係数更
新停止制御をタップ係数更新制御部6に供給する。マ
イクロフォン信号と残差信号とが有ると判断される場合
は、係数更新停止信号をタップ係数更新制御部6に供給
する。また、送話信号も受話信号もないと判断される
場合は、係数更新停止信号をタップ係数更新制御部6に
供給する。尚、マイクロフォン信号有り/無し情報と、
受話信号有り/無し情報と、残差信号有り/無し情報と
による、その他の組み合わせが生じ得ない様に、マイク
ロフォン出力信号パワー検出器5、残差信号パワー検出
器8、受信信号パワー検出器10の各閾値を設定してい
るものとする。従って、上記〜までの組み合わせ以
外の状態はこの一実施例では生じ得ない。
【0029】タップ係数更新制御部6は、基本的には加
算器3出力の残差信号eを取り込み、通話状態判定器1
1から供給される係数更新/停止制御信号に基づき制御
され、残差信号eが最小になる様に適応フィルタ部4に
対してタップ係数制御信号を供給する。このタップ係数
の制御アルゴリズムにおいては、例えば、学習同定法に
よって制御することができる。
【0030】従って、初期状態の立上げ時からエコー消
去量Ysが一定の値V1を取る様になるまでは上記制御
アルゴリズムによって逐次処理を行いタップ係数の更新
を行う。そして、エコー消去量Ysが一定の値V1近傍
の値を取る様になった後の、タップ係数の更新方法は後
述の図5及び図6の説明で行う。
【0031】図5は、この一実施例のエコー消去量の変
化とマイクロフォン出力信号検出の時間関係を表す説明
図である。
【0032】この図5において、(A)は、パワー比計
算部9におけるエコー消去量の時間的な変化の例の曲線
を表している。(B)は、マイクロフォン1からのマイ
クロフォン出力信号の波形図の例を上記(A)の曲線と
対応する関係で表している。(C)は、上記(B)のマ
イクロフォン1の出力信号に対応して、マイクロフォン
出力信号パワー検出器5で有音/無音検出して、信号有
り/無し状態を表した図である。ここで、マイクロフォ
ン1で音声などが捕捉されてマイクロフォン出力信号が
出力され始める時点(図5(B)のB)から、信号有り
を判断出力する時点(図5(C)のA)までの時間をT
1(検出応答時間T1)とした。
【0033】図1はこの一実施例に係る適応フィルタ部
4及び加算器3の一例の機能ブロック図である。
【0034】この図1において、加算器3は、上記図1
中の加算器3と同じ部分を表しており、そして、具体的
には加算器3は加算器507、508とから構成されて
いる。この加算器3以外の部分は適応フィルタ部4の内
部機能ブロックを表している。そして、この適応フィル
タ部4は、タップ係数乗算レジスタ503、504と、
参照信号レジスタ505と、加算器501、502と、
スイッチ506と、平均パワー比較器509と、スイッ
チSW1、SW2、SW3、SW4とから構成されてい
る。
【0035】そして、この適応フィルタ部4の参照信号
レジスタ505とスイッチ506とタップ係数乗算レジ
スタ503と加算器501とから構成される第2のFI
R型フィルタ530によって疑似エコーy2が生成さ
れる。また、参照信号レジスタ505とタップ係数乗算
レジスタ504と加算器502とから構成される第1の
FIR型フィルタ520によって疑似エコーy1が生
成される。
【0036】従って、第2のFIR型フィルタ530と
第1のFIR型フィルタ520とにおいて、参照信号レ
ジスタ505は共用されている。
【0037】参照信号レジスタ505のタイムラグ
(T)レジスタ長は、少なくとも上記T1時間(検出応
答時間)の2倍の期間(T2≧2×T1)のサンプルデ
ータをタイムラグレジスタ505a〜505nで保持で
きる構成とする。そして、この上記T1時間は、この適
応フィルタ部4においては、通話状態判定器11が、マ
イクロフォン出力信号が供給されてからダブルトークと
判定するまで、又は送話状態と判定するまでの時間をT
1としている。
【0038】例えば、サンプリング周波数をfHz(例
えば、8kHz程度)とすると、参照信号レジスタ50
5は、f×T2個(例えば、8kHz×0.05sec
=400個程度)のタイムラグレジスタ505a〜50
5nを備える構成とする。そして、上記時間T1とT2
の関係の一例を図5(C)にも示す。
【0039】そして、第2のFIR型フィルタ530の
一部分を構成しているスイッチ506は、タップ係数更
新制御部6からの制御信号A1によってオン/オフ制御
される。この制御信号A1の供給タイミングは、例え
ば、図6の動作タイミングチャートの図6(D)のTP
1、TP2(受話状態のときに、2×T2の時間毎)で
供給される。
【0040】上記スイッチ506がT2期間に1回オン
されるごとに、第1のFIR型フィルタ520のタップ
係数レジスタ504からその時点のタップ係数が読み出
されて、第2のFIR型フィルタ530のタップ係数乗
算レジスタ503に転送されて設定される。そしてこの
スイッチ506がオンされている間に参照信号レジスタ
505からの受話信号をタップ係数乗算レジスタ503
に取り込み、設定されているタップ係数と乗算されて、
加算器501で加算されて疑似エコー信号y2が生成
される。
【0041】そして、生成された疑似エコー信号y2
は、加算器507の差分入力に供給され、ここでマイク
ロフォン1からの信号(送話信号S+エコー信号y)と
の差分がとられて、残差信号e2が出力され、平均パワ
ー比較器509と、スイッチSW1に供給される。
【0042】一方、第1のFIR型フィルタ520は、
タップ係数更新制御部6からスイッチSW3に制御信号
A1がオン制御(受話状態の場合)で、供給されるてい
る間マイクロフォン1からのエコー信号の供給によって
生じる残差信号e1の値で逐次的にタップ係数レジスタ
504の係数値が更新され、この係数値の更新に伴って
生成される疑似エコー信号y1も変化する。従って、
受話状態のときに突然送話が開始されると、加算器50
8出力の残差信号e1が乱れ、この乱れた残差信号e1
によってタップ係数乗算レジスタ504のタップ係数が
更新され、疑似エコー信号y1も乱されて、残差信号
e1のパワーが大きくなり、平均パワー比較機509
は、第2のFIR型フィルタ530の過去の受話状態の
ときに設定されタップ係数乗算レジスタ503のタップ
係数で生成されている疑似エコーy2による残差信号
e2の方がパワーが小さいと判断されると、この残差信
号e2をエコーキャンセラ出力として出力する。
【0043】平均パワー比較器509は、予め所定閾値
S1が設定されており、供給される残差信号e1及びe
2と上記S1とから判断して、エコー成分の残留が少な
い方の残差信号e1又はe2を判断して選択する。この
判断を行うために、(e2)+s1<(e1)のパ
ワー関係の場合は、残差信号e2を選択させるために、
スイッチSW1にオン制御信号を供給してオンにさせ、
またスイッチSW2にオフ制御信号を供給してオフにさ
せると共に、タップ係数更新制御部6にスイッチ506
をオンさせるための制御信号A3を供給する。この制御
信号を受けたタップ係数更新制御部6はスイッチ506
に対してオン制御信号A2を供給してオンにさせる。
【0044】また、平均パワー比較器509は、残差信
号e1又はe2を判断して選択するために、(e2)
+s1≧(e1)のパワー関係であると判断される場
合は、残差信号e1を選択させるために、スイッチSW
1に対してオフ制御信号を供給してオフにさせ、またス
イッチSW2に対してオン制御信号を供給してオンにさ
せると共に、タップ係数更新制御部6にスイッチ506
をオフさせるための制御信号A3を供給する。この制御
信号を受けたタップ係数更新制御部6はスイッチ506
に対してオン制御信号A2を供給してオンにさせ、スイ
ッチSW3に対してオン制御信号A1を供給してオンに
させる。そして、スイッチSW3がオンにさせることに
よって、残差信号e1によってタップ係数乗算レジスタ
504の各係数が更新される。
【0045】図6は、この一実施例の動作タイミングチ
ャートである。
【0046】この図6において、(A)は一例の状態推
移として、受話状態→ダブルトーク状態→送話状態→無
音状態への推移を表している。(B)は、マイクロフォ
ン出力信号パワー検出器5におけるマイクロフォン出力
信号の有無検出結果を表している。(C)は、受話信号
パワー検出器10における受話信号の有無検出結果を表
している。
【0047】この図6(D)は、適応フィルタ部4の第
2のFIR型フィルタ530のスイッチ506のオン/
オフ制御のタイミングを表している。スイッチ506
は、送受話状態(ダブルトーク状態)において、タップ
係数更新制御部6からの制御信号A2によってオン制御
される。この送受話状態(ダブルトーク状態)以外のと
きは、オフ制御される。
【0048】この図6(E)は、適応フィルタ部4のス
イッチSW1のオン/オフ制御のタイミングを表してい
る。このスイッチSW1は、ダブルトーク状態におい
て、残差信号e2の平均パワーが残差信号e1の平均パ
ワーよりも小さいと判断された場合は、例えば、オン制
御され残差信号e2を出力する。また、残差信号e1の
平均パワーの方が小さい場合は、逆にスイッチSW2の
方がオン制御される。
【0049】図6(F)は、適応フィルタ部4のスイッ
チSW2のオン/オフ制御のタイミングを表している。
つまり、例えば、受話状態においては、スイッチSW2
をオン制御して残差信号e1をエコーキャンセラ出力と
して出力する。更に、送話状態及び無音状態において
も、スイッチSW2をオン制御して残差信号e1出力又
は無音出力する。
【0050】図6(G)は、適応フィルタ部4のスイッ
チSW3のオン/オフ制御のタイミングを表している。
つまり、SW3は受話信号がエコーキャンセラ本体7に
供給されている間に、タップ係数更新制御部6からの制
御信号A1によってオン制御されるので、受話状態及び
ダブルトークのときにオン制御される。そして、例え
ば、受話状態のときにSW3がオンされることによっ
て、第1のFIR型フィルタ520のタップ係数乗算レ
ジスタ504のタップ係数を残差信号e1によって更新
させる様に制御している。また、ダブルトーク状態にお
いても、SW3はオン制御され、残差信号e1によって
タップ係数乗算レジスタ504のタップ係数が更新され
る。
【0051】図6(H)は、適応フィルタ部4のスイッ
チSW4のオン/オフ制御のタイミングを表している。
このスイッチSW4は、受話状態及び送受話状態におい
て、タップ係数更新制御部6からの制御信号A4によっ
てオン制御される。つまり、受話信号(又はエコー信
号)が有るときにオン制御される。また、送話状態及び
無音状態のときにはオフ制御される。つまり、受話信号
(又はエコー信号)が無いときにはオフ制御される。
【0052】図6(J)は、適応フィルタ部4の第1の
FIR型フィルタ520のタップ係数レジスタ504か
ら、第2のFIR型フィルタ530のタップ係数乗算レ
ジスタ503へのタップ係数コピー転送タイミングを表
している。そして、受話状態において2×T2期間に1
回(TP1、TP2)ごとに、第1のFIR型フィルタ
520のタップ係数レジスタ504のタップ係数を第2
のFIR型フィルタ530のタップ係数乗算レジスタ5
03にコピー転送させて設定させる。これは、上記第1
のFIR型フィルタ520のタップ係数が乱された場合
(例えば、受話状態から送受話状態に移ったときに、タ
ップ係数が乱される場合)の影響が第2のFIR型フィ
ルタ530のタップ係数レジスタ503に及びにくくさ
せるためである。
【0053】以上の一実施例によれば、1個の無指向性
マイクロフォン1を用いて、エコーキャンセルを行って
いるので、ノイズの発生源の場所に影響を受けにくく、
複数の話者がいてもダブルトークの検出精度が劣化しに
くい。
【0054】また、マイクロフォン出力信号の有無情
報、受話信号有無情報、残差信号有無情報とから、受話
状態であるか、送話状態であるか、送受話状態である
か、無音状態であるかを判断しているので、受話信号
(例えば、エコー信号)がないときに、送話雑音などに
よって通話状態の誤検出で適応フィルタ部4のタップ係
数が不適切に更新されることを少なくすることができ
る。
【0055】また、適応フィルタ部4の構成を図3に示
す様に第1のFIR型フィルタ520と、第2のFIR
型フィルタ530とから構成して、受話状態のときに2
×T2期間に1度の周期で第2のFIR型フィルタ53
0のタップ係数をコピー転送して第2のFIR型フィル
タ530のタップ係数乗算レジスタ503に設定して、
受話状態からダブルトーク状態に変化したときに生じる
第1のFIR型フィルタ520のタップ係数の乱れがあ
っても、第2のFIR型フィルタ530に設定されてい
るタップ係数を用いて疑似エコーy2を用いて安定し
たエコーキャンセルを行うことができる。
【0056】従って、ハンズフリー電話機などに適用し
て効果的である。
【0057】以上の一実施例においては、マイクロフォ
ン出力信号パワー検出器5、残差信号パワー検出器8、
受話信号パワー検出器10の短周期t=10msec、
長周期Tを100msecとしたが、これに限定するも
のではない。
【0058】また、以上の一実施例においては、マイク
ロフォン出力信号パワー検出器5、残差信号パワー検出
器8、受話信号パワー検出器10のパワー変化の検出
を、所定閾値で検出したが、所定閾値は各パワー検出器
5、8、10で異なっていてもよい。
【0059】また、以上の一実施例においては、適応フ
ィルタ部4の構成を図3に示す様な構成としたが、この
構成に限定するものではない。例えば、FIR型フィル
タで構成したが、他のIIR型フィルタなどで構成する
ものであってもよい。また、サンプリング周波数を8k
Hzとし、参照信号レジスタ長T2を0.05secと
したが、これに限定するものではない。
【0060】また、以上の一実施例においては、タップ
係数更新制御部6では、学習同程法を例にしたが、これ
に限定するものではない。
【0061】また、以上の一実施例においては、エコー
除去部(適応フィルタ520、530と、加算器50
7、508)が2重化された例を示したが、これに限る
ものではない。つまり、3重化以上される構成であって
も適用させることができる。
【0062】また、以上の一実施例において、図3のマ
イクロフォン出力信号パワー検出器5、残差信号パワー
検出器8は、パワーの検出に基づき信号の有無を検出し
たが、これに限るものではない。この他に、例えば自己
相関などを利用した検出方法であってもよい。
【0063】
【発明の効果】以上述べた様にこの発明によれば、エコ
ー除去部が多重化構成され、各エコー除去部は受話信号
と上記音響信号とから各エコー除去音響信号を出力し、
上記各エコー除去部の適応フィルタのフィルタ係数は、
少なくとも受話状態のときに更新され、上記通話状態判
断によって得られた通話状態に応じて、いずれかの上記
エコー除去部からの上記エコー除去音響信号を選択して
出力する様に構成されているので、ノイズの影響を軽減
し、通話状態が変化しても安定的にエコーキャンセルを
行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例のエコーキャンセラの適応
フィルタ部及び加算器の機能ブロック図である。
【図2】従来例の音響エコーキャンセラの機能ブロック
図である。
【図3】一実施例のエコーキャンセラの機能ブロック図
である。
【図4】一実施例のエコー消去量の特性図である。
【図5】一実施例の動作説明図である。
【図6】一実施例の動作タイミングチャートである。
【符号の説明】
501、502、507、508…加算器、503、5
04…タップ係数乗算レジスタ、505…参照信号レジ
スタ、509…平均パワー比較器、520…第1のFI
R型フィルタ、530…第2のFIR型フィルタ、SW
1〜SW4…スイッチ。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 受話信号を音響出力する受話音響出力手
    段と、音響を捕捉して音響信号を出力する音響捕捉手段
    と、上記受話音響出力によるエコーによって生じる受話
    音響エコー成分を推定する適応フィルタと、上記音響信
    号から上記受話音響エコー成分を除去する演算器と、通
    話状態を判断して、この状態に応じて上記適応フィルタ
    のフィルタ係数の更新制御を行う通話状態判断手段とを
    備えて、上記音響信号から上記受話音響エコー成分が除
    去されたエコー除去音響信号を出力するエコーキャンセ
    ラにおいて、 上記適応フィルタと上記演算器とからなるエコー除去部
    が多重化構成され、各エコー除去部は受話信号と上記音
    響信号とから各エコー除去音響信号を出力し、 上記各エコー除去部の適応フィルタのフィルタ係数は、
    少なくとも受話状態のときに更新し、 上記通話状態判断によって得られた通話状態に応じて、
    いずれかの上記エコー除去部からの上記エコー除去音響
    信号を選択して出力することを特徴とするエコーキャン
    セラ。
  2. 【請求項2】 上記エコー除去音響信号の選択は、各エ
    コー除去部からのエコー除去音響信号のパワー比較によ
    って行うことを特徴とする請求項1に記載のエコーキャ
    ンセラ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6442273B1 (en) 1997-09-16 2002-08-27 Sanyo Electric Co., Ltd. Echo canceller and echo cancelling method
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US8761385B2 (en) 2004-11-08 2014-06-24 Nec Corporation Signal processing method, signal processing device, and signal processing program

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