JPH06143397A - 熱固定ポリエステル成形容器及びその製法 - Google Patents
熱固定ポリエステル成形容器及びその製法Info
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- JPH06143397A JPH06143397A JP30135292A JP30135292A JPH06143397A JP H06143397 A JPH06143397 A JP H06143397A JP 30135292 A JP30135292 A JP 30135292A JP 30135292 A JP30135292 A JP 30135292A JP H06143397 A JPH06143397 A JP H06143397A
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- Mechanical Engineering (AREA)
- Containers Having Bodies Formed In One Piece (AREA)
- Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 ワンモールド法で、中空金型の温度を高温
に維持し、ブロー延伸成形時の偏肉を防止しながら、高
度の配向結晶性を有し且つ歪の緩和が行われている熱固
定延伸ポリエステル成形容器を、高生産性を以て製造す
る方法と、高度の分子配向と高度の結晶性とのバランス
のよい組み合わせを有しながら、延伸時の歪が有効に緩
和されており、しかも厚みの均一性に優れている熱可塑
性ポリエステル成形容器を提供する。 【構成】 中空金型内の温度を125℃以上の温度に維
持し、プリフォームを、下記式 「数1」 ND=L/L0 で定義される自然延伸比(ND)が1.6以上となる温
度に維持し、周方向最大延伸部における周方向の厚みの
変化率が50%以下となるように高速延伸し、中空金型
内の成形容器内に冷風を導入すると共に、周方向最大延
伸部に重点的に冷風を吹き付け、次いで熱固定された成
形容器を中空金型から取り出すことを特徴とする熱固定
ポリエステル成形容器の製法。
に維持し、ブロー延伸成形時の偏肉を防止しながら、高
度の配向結晶性を有し且つ歪の緩和が行われている熱固
定延伸ポリエステル成形容器を、高生産性を以て製造す
る方法と、高度の分子配向と高度の結晶性とのバランス
のよい組み合わせを有しながら、延伸時の歪が有効に緩
和されており、しかも厚みの均一性に優れている熱可塑
性ポリエステル成形容器を提供する。 【構成】 中空金型内の温度を125℃以上の温度に維
持し、プリフォームを、下記式 「数1」 ND=L/L0 で定義される自然延伸比(ND)が1.6以上となる温
度に維持し、周方向最大延伸部における周方向の厚みの
変化率が50%以下となるように高速延伸し、中空金型
内の成形容器内に冷風を導入すると共に、周方向最大延
伸部に重点的に冷風を吹き付け、次いで熱固定された成
形容器を中空金型から取り出すことを特徴とする熱固定
ポリエステル成形容器の製法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱固定ポリエステル成
形容器及びその製法に関し、より詳細には、顕著に改善
された耐熱寸法安定性を有する分子配向熱固定ポリエス
テル成形容器及びその製法に関する。
形容器及びその製法に関し、より詳細には、顕著に改善
された耐熱寸法安定性を有する分子配向熱固定ポリエス
テル成形容器及びその製法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレンテレフタレート(PET)
の如き熱可塑性ポリエステルの二軸延伸ブロー成形容器
は、優れた透明性や表面光沢を有すると共に、瓶に必要
な耐衝撃性、剛性、ガスバリヤー性をも有しており、各
種液体の瓶詰容器として利用されている。
の如き熱可塑性ポリエステルの二軸延伸ブロー成形容器
は、優れた透明性や表面光沢を有すると共に、瓶に必要
な耐衝撃性、剛性、ガスバリヤー性をも有しており、各
種液体の瓶詰容器として利用されている。
【0003】しかしながら、ポリエステル容器は、耐熱
性に劣るという欠点があり、内容物を熱間充填する用途
に対しては、熱変形や容積の収縮変形を生じるため、二
軸延伸ブロー容器を成形後に熱固定(ヒート・セット)
することが要求される。
性に劣るという欠点があり、内容物を熱間充填する用途
に対しては、熱変形や容積の収縮変形を生じるため、二
軸延伸ブロー容器を成形後に熱固定(ヒート・セット)
することが要求される。
【0004】熱固定の方法には、特公昭60−5660
6号公報に見られる通り、延伸ブロー成形により得られ
る成形品を成形ブロー型から取り出した後、熱固定用の
金型内に保持して熱固定を行う方法や、特公昭59−6
216号公報に見られる通り、ブロー成形型中で延伸ブ
ロー成形と同時に熱固定を行う方法が知られている。ま
た、特開昭57−53326号公報には、一次金型中で
延伸ブロー成形と同時に熱処理を行い、成形品を取り出
してこれを冷却することなく、二次処理金型中でブロー
成形する方法が記載されている。
6号公報に見られる通り、延伸ブロー成形により得られ
る成形品を成形ブロー型から取り出した後、熱固定用の
金型内に保持して熱固定を行う方法や、特公昭59−6
216号公報に見られる通り、ブロー成形型中で延伸ブ
ロー成形と同時に熱固定を行う方法が知られている。ま
た、特開昭57−53326号公報には、一次金型中で
延伸ブロー成形と同時に熱処理を行い、成形品を取り出
してこれを冷却することなく、二次処理金型中でブロー
成形する方法が記載されている。
【0005】本出願人の出願にかかる特開昭63−59
513号公報には、中空金型を100乃至120℃の温
度に維持し、熱可塑性ポリエステルのプリフォームをそ
の固有粘度とジエチレングリコール含有量とに関連して
特定の温度に加熱し、このプリフォーム内にプリフォー
ム温度よりも高温の熱風を吹き込み、このプリフォーム
を高速延伸することにより、ワンモールド法で耐熱性ポ
リエステル中空成形体を製造することが記載されてい
る。
513号公報には、中空金型を100乃至120℃の温
度に維持し、熱可塑性ポリエステルのプリフォームをそ
の固有粘度とジエチレングリコール含有量とに関連して
特定の温度に加熱し、このプリフォーム内にプリフォー
ム温度よりも高温の熱風を吹き込み、このプリフォーム
を高速延伸することにより、ワンモールド法で耐熱性ポ
リエステル中空成形体を製造することが記載されてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする問題点】ポリエステル中空容
器においては、前述した諸物性の向上の見地からは器壁
を構成するポリエステルが高度に二軸分子配向されてい
ることが要求され、また耐熱性を高度に向上させるとい
う見地からは、熱固定をより高温で確実に行うことが要
求されている。
器においては、前述した諸物性の向上の見地からは器壁
を構成するポリエステルが高度に二軸分子配向されてい
ることが要求され、また耐熱性を高度に向上させるとい
う見地からは、熱固定をより高温で確実に行うことが要
求されている。
【0007】ところで、ワンモールド法で、中空金型の
温度を高め、熱固定を行うと、成形時の歪の緩和が有効
に行われる反面、ブロー延伸されるプリフォームの偏肉
傾向が著しくなり、容器の外観不良や、容器の耐圧強度
の低下を招くという致命的な欠点を招く。このため、ワ
ンモールド法で用いる中空金型の温度には、自ずから制
限があり、高温での熱固定は困難であるとされていた。
また、中空金型の温度を高めると、熱固定後の成形容器
の冷却に時間を要することから、1回の成形熱固定に要
する占有時間が長くなり、生産性が低くなるという欠点
もあった。
温度を高め、熱固定を行うと、成形時の歪の緩和が有効
に行われる反面、ブロー延伸されるプリフォームの偏肉
傾向が著しくなり、容器の外観不良や、容器の耐圧強度
の低下を招くという致命的な欠点を招く。このため、ワ
ンモールド法で用いる中空金型の温度には、自ずから制
限があり、高温での熱固定は困難であるとされていた。
また、中空金型の温度を高めると、熱固定後の成形容器
の冷却に時間を要することから、1回の成形熱固定に要
する占有時間が長くなり、生産性が低くなるという欠点
もあった。
【0008】従って、本発明の目的は、ワンモールド法
で、中空金型の温度を高温に維持し、ブロー延伸成形時
の偏肉を防止しながら、高度の配向結晶性を有し且つ歪
の緩和が行われている熱固定延伸ポリエステル成形容器
を、高生産性を以て製造する方法を提供するにある。
で、中空金型の温度を高温に維持し、ブロー延伸成形時
の偏肉を防止しながら、高度の配向結晶性を有し且つ歪
の緩和が行われている熱固定延伸ポリエステル成形容器
を、高生産性を以て製造する方法を提供するにある。
【0009】本発明の他の目的は、高度の分子配向と高
度の結晶性とのバランスのよい組み合わせを有しなが
ら、延伸時の歪が有効に緩和されており、しかも厚みの
均一性に優れている熱可塑性ポリエステル成形容器を提
供するにある。
度の結晶性とのバランスのよい組み合わせを有しなが
ら、延伸時の歪が有効に緩和されており、しかも厚みの
均一性に優れている熱可塑性ポリエステル成形容器を提
供するにある。
【0010】
【問題点を解決するための手段】本発明によれば、高温
に維持された中空金型内に予備加熱された熱可塑性ポリ
エテルのプリフォームを装着し、該プリフォームを周方
向に膨張延伸させると共に、軸方向に引っ張り延伸させ
ることからなる熱固定ポリエステル容器の製法におい
て、中空金型内の温度を125℃以上の温度に維持し、
該プリフォームを、下記式 「数1」 ND=L/LO 式中、LO は上記熱可塑性ポリエステルから成るJIS
K 7113による試料を所定温度で引っ張り速度が500
mm/minの速度で引っ張り試験したときの降伏点に
おける歪量であり、Lは上記引っ張り試験において降伏
点を過ぎた後降伏点応力と同じ応力に達したときの歪量
である、で定義される自然延伸比(ND)が1.6以上
となる温度に維持し、周方向最大延伸部における周方向
の厚みの変化率が50%以下となるように高速延伸し、
中空金型内の成形容器内に冷風を導入すると共に、周方
向最大延伸部に重点的に冷風を吹き付け、次いで熱固定
された成形容器を中空金型から取り出すことを特徴とす
る熱固定ポリエステル容器の製法が提供される。本発明
では、延伸初期における延伸速度を高速度で行うこと
が、偏肉を防止して有効な分子配向を付与するために重
要であり、最終延伸面積倍率の1/2の延伸面積倍率に
達する時間が、最終延伸時間の1/5乃至1/50の時
間となるように行うのがよい。
に維持された中空金型内に予備加熱された熱可塑性ポリ
エテルのプリフォームを装着し、該プリフォームを周方
向に膨張延伸させると共に、軸方向に引っ張り延伸させ
ることからなる熱固定ポリエステル容器の製法におい
て、中空金型内の温度を125℃以上の温度に維持し、
該プリフォームを、下記式 「数1」 ND=L/LO 式中、LO は上記熱可塑性ポリエステルから成るJIS
K 7113による試料を所定温度で引っ張り速度が500
mm/minの速度で引っ張り試験したときの降伏点に
おける歪量であり、Lは上記引っ張り試験において降伏
点を過ぎた後降伏点応力と同じ応力に達したときの歪量
である、で定義される自然延伸比(ND)が1.6以上
となる温度に維持し、周方向最大延伸部における周方向
の厚みの変化率が50%以下となるように高速延伸し、
中空金型内の成形容器内に冷風を導入すると共に、周方
向最大延伸部に重点的に冷風を吹き付け、次いで熱固定
された成形容器を中空金型から取り出すことを特徴とす
る熱固定ポリエステル容器の製法が提供される。本発明
では、延伸初期における延伸速度を高速度で行うこと
が、偏肉を防止して有効な分子配向を付与するために重
要であり、最終延伸面積倍率の1/2の延伸面積倍率に
達する時間が、最終延伸時間の1/5乃至1/50の時
間となるように行うのがよい。
【0011】本発明によればまた、エチレンテレフタレ
ート単位を主体とする熱可塑性ポリエステルの二軸延伸
ブロー成形及び熱固定で製造された容器において、該容
器の胴部は、下記式 「数2」 「数3」 「数4」 y≧(32x+720)/100 「数5」 式中、yは容器胴部の周方向最大延伸部の密度法による
結晶化度(%)、xは上記と同じ部分のX線回折法によ
る軸方向及び周方向の配向度(%)の平均値を表す、を
満足する結晶化度と配向度とを有し且つ周方向最大延伸
部における周方向の厚みの変化率が50%以下であるこ
とを特徴とする熱固定ポリエステル成形容器が提供され
る。
ート単位を主体とする熱可塑性ポリエステルの二軸延伸
ブロー成形及び熱固定で製造された容器において、該容
器の胴部は、下記式 「数2」 「数3」 「数4」 y≧(32x+720)/100 「数5」 式中、yは容器胴部の周方向最大延伸部の密度法による
結晶化度(%)、xは上記と同じ部分のX線回折法によ
る軸方向及び周方向の配向度(%)の平均値を表す、を
満足する結晶化度と配向度とを有し且つ周方向最大延伸
部における周方向の厚みの変化率が50%以下であるこ
とを特徴とする熱固定ポリエステル成形容器が提供され
る。
【0012】
【作用】本発明では、高温に維持された中空金型内に予
備加熱された熱可塑性ポリエステルのプリフォームを装
着し、該プリフォームを周方向に膨張延伸させると共
に、軸方向に引っ張り延伸させるワンモールド法を採用
するが、中空金型内の温度を125℃以上の温度、特に
130乃至160℃の温度に維持することが第一の特徴
である。
備加熱された熱可塑性ポリエステルのプリフォームを装
着し、該プリフォームを周方向に膨張延伸させると共
に、軸方向に引っ張り延伸させるワンモールド法を採用
するが、中空金型内の温度を125℃以上の温度、特に
130乃至160℃の温度に維持することが第一の特徴
である。
【0013】中空金型の温度を高温にすればするほど、
延伸成形時の歪が緩和され、ポリエステルの結晶化度が
向上し、耐熱性及び耐圧性が向上するので、本発明にお
いて、中空金型を上記高温に維持し得ることによる利点
は大きい。しかしながら、この場合には容器偏肉の問題
と冷却に長時間を要する欠点を生じるが、本発明ではこ
の問題を次の手段で解消する。
延伸成形時の歪が緩和され、ポリエステルの結晶化度が
向上し、耐熱性及び耐圧性が向上するので、本発明にお
いて、中空金型を上記高温に維持し得ることによる利点
は大きい。しかしながら、この場合には容器偏肉の問題
と冷却に長時間を要する欠点を生じるが、本発明ではこ
の問題を次の手段で解消する。
【0014】本発明では、このプリフォームを、前記
「数1」で規定される自然延伸比(ND)が1.6以
上、特に1.7乃至2.5の範囲となる温度に維持し、
周方向最大延伸部における周方向の厚みの変化率が50
%以下となるように高速延伸することが第二の特徴であ
る。
「数1」で規定される自然延伸比(ND)が1.6以
上、特に1.7乃至2.5の範囲となる温度に維持し、
周方向最大延伸部における周方向の厚みの変化率が50
%以下となるように高速延伸することが第二の特徴であ
る。
【0015】自然延伸比(ND)を説明するための「図
1」において、このグラフは熱可塑性ポリエステルを一
定の温度で一定の引っ張り速度で引っ張り試験したとき
の応力−歪曲線である。試料を引っ張ると、応力と歪と
の対応が一定の弾性変形部分があり、降伏点Y0 に達し
た後、降伏点応力よりも応力が低下しながら歪の増大す
る部分があるが、歪の増大にともなって応力が再び増大
し、ついに降伏点応力と同じ応力に達する応力−歪対応
点Yが存在する。降伏点Y0 での歪量をL0 、前記対応
点Yにおける歪量をLとしたとき、応力が試料全体に伝
達されて、試料全体に亘って一様に歪が生じている状態
では、このL/L0 の比は小さく、一方歪が或箇所に集
中して生じている状態では、このL/L0 の比は大き
い。本明細書では、このL/L0 の比を自然延伸比(N
D)として定義するが、この値は熱可塑性ポリエステル
の特性と温度と速度とが定まれば一義的に定まる。この
自然延伸比(ND)は、温度が高くなると値が大きくな
り、引っ張り速度が大きくなると値が小さくなる傾向が
ある。
1」において、このグラフは熱可塑性ポリエステルを一
定の温度で一定の引っ張り速度で引っ張り試験したとき
の応力−歪曲線である。試料を引っ張ると、応力と歪と
の対応が一定の弾性変形部分があり、降伏点Y0 に達し
た後、降伏点応力よりも応力が低下しながら歪の増大す
る部分があるが、歪の増大にともなって応力が再び増大
し、ついに降伏点応力と同じ応力に達する応力−歪対応
点Yが存在する。降伏点Y0 での歪量をL0 、前記対応
点Yにおける歪量をLとしたとき、応力が試料全体に伝
達されて、試料全体に亘って一様に歪が生じている状態
では、このL/L0 の比は小さく、一方歪が或箇所に集
中して生じている状態では、このL/L0 の比は大き
い。本明細書では、このL/L0 の比を自然延伸比(N
D)として定義するが、この値は熱可塑性ポリエステル
の特性と温度と速度とが定まれば一義的に定まる。この
自然延伸比(ND)は、温度が高くなると値が大きくな
り、引っ張り速度が大きくなると値が小さくなる傾向が
ある。
【0016】本発明において、プリフォームの温度を、
自然延伸比(ND)が1.6以上となる温度と規定して
いるのは、このような温度条件では伸びが特定の箇所に
集中して生じ、本来延伸成形品の偏肉を生じやすい条件
であるが、この条件ではむしろ高速延伸、特に延伸開始
初期における高速延伸が可能であり、高速延伸を可能と
する事により、中空金型の温度が上記のような高温で
も、有効な分子配向を付与し、逆に偏肉を防止し得るこ
とによる。
自然延伸比(ND)が1.6以上となる温度と規定して
いるのは、このような温度条件では伸びが特定の箇所に
集中して生じ、本来延伸成形品の偏肉を生じやすい条件
であるが、この条件ではむしろ高速延伸、特に延伸開始
初期における高速延伸が可能であり、高速延伸を可能と
する事により、中空金型の温度が上記のような高温で
も、有効な分子配向を付与し、逆に偏肉を防止し得るこ
とによる。
【0017】上記温度に維持されたプリフォームを高速
延伸すると、周方向最大延伸部における周方向の厚みの
変化率が50%以下、特に40%以下に抑制することが
できる。これは、中空金型の温度が125℃以上である
と偏肉を生じやすいいう従来の常識並びに自然延伸比
(ND)が1.6以上では局部的な伸びを生じやすいと
いう事実からは全く予想外の知見であった。
延伸すると、周方向最大延伸部における周方向の厚みの
変化率が50%以下、特に40%以下に抑制することが
できる。これは、中空金型の温度が125℃以上である
と偏肉を生じやすいいう従来の常識並びに自然延伸比
(ND)が1.6以上では局部的な伸びを生じやすいと
いう事実からは全く予想外の知見であった。
【0018】本発明では、プリフォームが延伸ブロー成
形されると、形成される容器が加熱された中空金型に接
触して、延伸時の歪の除去と配向部分の結晶化とが短時
間の内に進行する。中空金型内の成形容器内に冷風を導
入すると共に、周方向最大延伸部に重点的に冷風を吹き
付け、熱固定された成形容器を冷却により安定化させ、
中空金型から取り出すための保形性を与える。
形されると、形成される容器が加熱された中空金型に接
触して、延伸時の歪の除去と配向部分の結晶化とが短時
間の内に進行する。中空金型内の成形容器内に冷風を導
入すると共に、周方向最大延伸部に重点的に冷風を吹き
付け、熱固定された成形容器を冷却により安定化させ、
中空金型から取り出すための保形性を与える。
【0019】本発明による熱可塑性ポリエステルの二軸
延伸ブロー成形熱固定容器は、周方向最大延伸部におけ
る周方向の厚みの変化率が50%以下、特に40%以下
と厚みが均質であることが顕著な特徴であるが、それに
加えて、高度の配向度と高度の結晶化度との組み合わせ
を有すると共にこれらも最適の狭い範囲にバランスされ
ているという特徴がある。
延伸ブロー成形熱固定容器は、周方向最大延伸部におけ
る周方向の厚みの変化率が50%以下、特に40%以下
と厚みが均質であることが顕著な特徴であるが、それに
加えて、高度の配向度と高度の結晶化度との組み合わせ
を有すると共にこれらも最適の狭い範囲にバランスされ
ているという特徴がある。
【0020】「図2」は、容器胴部の周方向最大延伸部
の密度法による結晶化度(%)yを縦軸、同じ部分のX
線回折法による軸方向及び周方向の配向度(%)の平均
値xを横軸として、両者の関係をプロットした結果を示
している。これらの結果から、本発明の容器の胴部で
は、これらの値が、4本の直線、即ち
の密度法による結晶化度(%)yを縦軸、同じ部分のX
線回折法による軸方向及び周方向の配向度(%)の平均
値xを横軸として、両者の関係をプロットした結果を示
している。これらの結果から、本発明の容器の胴部で
は、これらの値が、4本の直線、即ち
【数6】
【数7】
【数8】 y=(32x+720)/100 ‥‥‥‥C
【数9】 で囲まれた領域に限定されていることが了解される。図
2中、丸印は満足すべき結果が得られた例であり、×印
は不満足な結果が得られた例である。
2中、丸印は満足すべき結果が得られた例であり、×印
は不満足な結果が得られた例である。
【0021】上記直線Aよりも右の領域は、自然延伸比
(ND)に関して特定の温度領域で高速延伸を行うこと
によりもたらされる配向度の向上を示すものであり、直
線Aよりも左側の領域では、分子配向の寄与が少なく、
耐圧強度等が十分でない。直線Cよりも上側の領域は、
中空金型の温度を125℃以上にする事による熱固定の
寄与を示すもので、直線Cよりも下側の領域では、加熱
殺菌時のように熱と圧力とが同時に作用する条件下で胴
部のパネル部等が圧力で径外方に変形したとき、圧力が
減少したときにも元の状態に復元しない等の不都合が生
じる。直線Bと直線Dとは、本発明による配向度と結晶
化度とのバランスを規定するものであり、直線Bよりも
右側の領域では、容器胴部の歪の緩和が配向度に比べて
十分でなく、容器胴部が加熱されたとき不斉に変形する
傾向があり、一方直線Dよりも上方の領域では、配向度
に比して結晶化度が高く、落下時等の耐衝撃性が低下す
る傾向がある。
(ND)に関して特定の温度領域で高速延伸を行うこと
によりもたらされる配向度の向上を示すものであり、直
線Aよりも左側の領域では、分子配向の寄与が少なく、
耐圧強度等が十分でない。直線Cよりも上側の領域は、
中空金型の温度を125℃以上にする事による熱固定の
寄与を示すもので、直線Cよりも下側の領域では、加熱
殺菌時のように熱と圧力とが同時に作用する条件下で胴
部のパネル部等が圧力で径外方に変形したとき、圧力が
減少したときにも元の状態に復元しない等の不都合が生
じる。直線Bと直線Dとは、本発明による配向度と結晶
化度とのバランスを規定するものであり、直線Bよりも
右側の領域では、容器胴部の歪の緩和が配向度に比べて
十分でなく、容器胴部が加熱されたとき不斉に変形する
傾向があり、一方直線Dよりも上方の領域では、配向度
に比して結晶化度が高く、落下時等の耐衝撃性が低下す
る傾向がある。
【0022】
(ポリエステル中空容器)本発明の耐熱性が要求される
任意の熱可塑性ポリエステル容器に有用であるが、特に
熱と圧力とが同時に作用するような容器に特に有用であ
るので、この例について説明する。
任意の熱可塑性ポリエステル容器に有用であるが、特に
熱と圧力とが同時に作用するような容器に特に有用であ
るので、この例について説明する。
【0023】本発明の容器の一例を示す「図3」(側面
図)、「図4」(底面図)及び「図5」(断面図)にお
いて、この熱固定二軸延伸ポリエステル容器1は、未延
伸のノズル部(首部)2、円錐台状の肩部3、筒状の胴
部4及び閉ざされた底部5から成っている。この胴部4
の主たる部分には、相対的に径が大で且つ周長の短いピ
ラー状凸部7と、相対的に径が小で且つ周長の長いパネ
ル状凹部6とが短い連結部8を介して周方向に交互に多
数個設けられている。ピラー状凸部7は容器軸方向(高
さ方向)に延びており、従ってパネル状凹部6はこのピ
ラー状凸部7で仕切られた容器軸方向に長い角が丸めら
れた長方形の形状を有している。「図5」の断面図から
了解されるように、パネル状凹部6は内圧の増大により
径外方に膨張する(突出する)こと及び内圧の減少によ
り内方に収縮する(凹む)ことが可能であり、これによ
り内圧変化を緩和させる作用を有している。
図)、「図4」(底面図)及び「図5」(断面図)にお
いて、この熱固定二軸延伸ポリエステル容器1は、未延
伸のノズル部(首部)2、円錐台状の肩部3、筒状の胴
部4及び閉ざされた底部5から成っている。この胴部4
の主たる部分には、相対的に径が大で且つ周長の短いピ
ラー状凸部7と、相対的に径が小で且つ周長の長いパネ
ル状凹部6とが短い連結部8を介して周方向に交互に多
数個設けられている。ピラー状凸部7は容器軸方向(高
さ方向)に延びており、従ってパネル状凹部6はこのピ
ラー状凸部7で仕切られた容器軸方向に長い角が丸めら
れた長方形の形状を有している。「図5」の断面図から
了解されるように、パネル状凹部6は内圧の増大により
径外方に膨張する(突出する)こと及び内圧の減少によ
り内方に収縮する(凹む)ことが可能であり、これによ
り内圧変化を緩和させる作用を有している。
【0024】図面に示す具体例では、このパネル状凹部
設置部分の上方に、相対的に径の大きい膨出リング部9
とこれに隣り合った径の相対的に小さい溝状リング部1
0とが設けられていて、容器軸方向への若干の変形をも
許容するようになっている。また、底部5の中央部に
は、星形の内方への凹み部11があり、底部5の圧力や
熱変形による外方へのバックリングを防止し得るように
なっている。本発明の熱固定延伸ポリエステル容器にお
いて、胴部の厚みは0.20乃至1.00mm、特に
0.25乃至0.80mmの範囲にあるのがよく、一方
パネル状凹部の寸法は、容器の大きさによっても変化す
るが、一般に周方向寸法が10乃至50mm、軸方向
(高さ方向)寸法が40乃至160mmの範囲内にある
ことが望ましい。また、径の大きいピラー状凸部と径の
小さいパネル状凹部との段差、即ち径の差は1乃至8m
mの範囲内にあることが望ましい。
設置部分の上方に、相対的に径の大きい膨出リング部9
とこれに隣り合った径の相対的に小さい溝状リング部1
0とが設けられていて、容器軸方向への若干の変形をも
許容するようになっている。また、底部5の中央部に
は、星形の内方への凹み部11があり、底部5の圧力や
熱変形による外方へのバックリングを防止し得るように
なっている。本発明の熱固定延伸ポリエステル容器にお
いて、胴部の厚みは0.20乃至1.00mm、特に
0.25乃至0.80mmの範囲にあるのがよく、一方
パネル状凹部の寸法は、容器の大きさによっても変化す
るが、一般に周方向寸法が10乃至50mm、軸方向
(高さ方向)寸法が40乃至160mmの範囲内にある
ことが望ましい。また、径の大きいピラー状凸部と径の
小さいパネル状凹部との段差、即ち径の差は1乃至8m
mの範囲内にあることが望ましい。
【0025】(ポリエステルプリフォーム)本発明にお
いて、熱可塑性ポリエステルとしては、エチレンテレフ
タレート単位を主体とする熱可塑性ポリエステル、例え
ばポリエチレンテレフタレート(PET)やグリコール
成分としてヘキサヒドロキシリレングリコール等の他の
グリコール類の少量を含有せしめ或いは二塩基酸成分と
してイソフタル酸やヘキサヒドロテレフタル酸等の他の
二塩基酸成分の少量を含有せしめた所謂、改質PET等
が使用される。これらのポリエステルは、単独でも或い
はその本質を損なわない範囲で小量のナイロン類、ポリ
カーボネート或いはポリアリレート等の他の樹脂とのブ
レンド物の形でも使用し得る。
いて、熱可塑性ポリエステルとしては、エチレンテレフ
タレート単位を主体とする熱可塑性ポリエステル、例え
ばポリエチレンテレフタレート(PET)やグリコール
成分としてヘキサヒドロキシリレングリコール等の他の
グリコール類の少量を含有せしめ或いは二塩基酸成分と
してイソフタル酸やヘキサヒドロテレフタル酸等の他の
二塩基酸成分の少量を含有せしめた所謂、改質PET等
が使用される。これらのポリエステルは、単独でも或い
はその本質を損なわない範囲で小量のナイロン類、ポリ
カーボネート或いはポリアリレート等の他の樹脂とのブ
レンド物の形でも使用し得る。
【0026】用いる熱可塑性ポリエステルの固有粘度
(η)が0.65dl/g以上、特に0.70乃至0.
90dl/gの範囲にあり、且つジエチレングリコール
単位の含有量が1.60重量%以下、特に1.50重量
%以下の範囲内にあることが望ましい。
(η)が0.65dl/g以上、特に0.70乃至0.
90dl/gの範囲にあり、且つジエチレングリコール
単位の含有量が1.60重量%以下、特に1.50重量
%以下の範囲内にあることが望ましい。
【0027】延伸ブロー成形に使用する有底プリフォー
ムは、それ自体公知の任意の手法、例えば射出成形法、
パイプ押出成形法等で製造される。前者の方法では、溶
融ポリエステルを射出し、最終容器に対応する口頸部を
備えた有底プリフォームを非晶質の状態で製造する。後
者の方法は、押出された非晶質パイプを切断し、一端部
に圧縮成形で口頸部を形成させると共に、他端部を閉じ
て有底プリフォームとする。一般には、射出成形法で製
造することが好ましい。射出条件等は、特に限定された
ものではないが、一般に、260乃至300℃の射出温
度、30乃至60kg/cm2 の射出圧力で、有底プリ
フォームを成形することができる。
ムは、それ自体公知の任意の手法、例えば射出成形法、
パイプ押出成形法等で製造される。前者の方法では、溶
融ポリエステルを射出し、最終容器に対応する口頸部を
備えた有底プリフォームを非晶質の状態で製造する。後
者の方法は、押出された非晶質パイプを切断し、一端部
に圧縮成形で口頸部を形成させると共に、他端部を閉じ
て有底プリフォームとする。一般には、射出成形法で製
造することが好ましい。射出条件等は、特に限定された
ものではないが、一般に、260乃至300℃の射出温
度、30乃至60kg/cm2 の射出圧力で、有底プリ
フォームを成形することができる。
【0028】かくして得られたプリフォームに耐熱性、
剛性を与えるため、プリフォームの段階で螺合部、嵌合
部、支持リング等を有する口頚部を熱処理により結晶化
し白化せしめる場合があり、一方後述の2軸延伸ブロー
を完了したるものをボトル成形完了後、未延伸部分の口
頚部を結晶化し、白化する場合もある。
剛性を与えるため、プリフォームの段階で螺合部、嵌合
部、支持リング等を有する口頚部を熱処理により結晶化
し白化せしめる場合があり、一方後述の2軸延伸ブロー
を完了したるものをボトル成形完了後、未延伸部分の口
頚部を結晶化し、白化する場合もある。
【0029】(成形熱固定)本発明では、中空金型を、
125℃以上の温度、特に130乃至160℃の温度、
最も好適には140乃至150℃の温度に加熱する。こ
の温度は、容器胴部に対応する金型表面の温度であり、
金型の加熱は、金型中に内蔵される電熱機構等の加熱機
構により行われる。加熱温度が上記範囲よりも低い場合
には、延伸による歪を除去するのが十分でなく、結晶化
度も本発明のように高めることが困難となる。一方この
温度が余りにも高すぎると、耐衝撃性が低下したり、生
産性が悪くなったりする傾向がある。
125℃以上の温度、特に130乃至160℃の温度、
最も好適には140乃至150℃の温度に加熱する。こ
の温度は、容器胴部に対応する金型表面の温度であり、
金型の加熱は、金型中に内蔵される電熱機構等の加熱機
構により行われる。加熱温度が上記範囲よりも低い場合
には、延伸による歪を除去するのが十分でなく、結晶化
度も本発明のように高めることが困難となる。一方この
温度が余りにも高すぎると、耐衝撃性が低下したり、生
産性が悪くなったりする傾向がある。
【0030】ブロー成形すべきプリフォームの予備加熱
温度は、このプリフォームを構成する具体的な熱可塑性
ポリエステルの種類によって、その自然延伸比(ND)
の測定により決定される。即ち、プリフォームと同じ熱
可塑性ポリエステルから、JIS K 7113の規定による
引っ張り試験用ダンベルを調製し、この温度を変えて、
引っ張り試験を行い、自然延伸比(ND)が80以上と
なる温度を決定する。勿論、温度の上限は、熱可塑性ポ
リエステルプリフォームの白化を生じない温度となる。
温度は、このプリフォームを構成する具体的な熱可塑性
ポリエステルの種類によって、その自然延伸比(ND)
の測定により決定される。即ち、プリフォームと同じ熱
可塑性ポリエステルから、JIS K 7113の規定による
引っ張り試験用ダンベルを調製し、この温度を変えて、
引っ張り試験を行い、自然延伸比(ND)が80以上と
なる温度を決定する。勿論、温度の上限は、熱可塑性ポ
リエステルプリフォームの白化を生じない温度となる。
【0031】以上のように、熱可塑性ポリエステルプリ
フォームの予備加熱温度の下限は、予備実験での自然延
伸比(ND)により決定されるものであるが、この自然
延伸比(ND)に影響を与える因子として、熱可塑性ポ
リエステルの固有粘度があり、固有粘度が高くなると、
同じ温度でも自然延伸比(ND)が小さい値となる傾向
があるから、プリフォームの予備加熱温度は高くする必
要がある。また、熱可塑性ポリエステル中に含まれるジ
エチレングリコール等の共重合成分の含有量が多くなる
と、同じ温度でも、自然延伸比(ND)が大きい値とな
る傾向があるから、プリフォームの予備加熱温度は低く
する必要がある。
フォームの予備加熱温度の下限は、予備実験での自然延
伸比(ND)により決定されるものであるが、この自然
延伸比(ND)に影響を与える因子として、熱可塑性ポ
リエステルの固有粘度があり、固有粘度が高くなると、
同じ温度でも自然延伸比(ND)が小さい値となる傾向
があるから、プリフォームの予備加熱温度は高くする必
要がある。また、熱可塑性ポリエステル中に含まれるジ
エチレングリコール等の共重合成分の含有量が多くなる
と、同じ温度でも、自然延伸比(ND)が大きい値とな
る傾向があるから、プリフォームの予備加熱温度は低く
する必要がある。
【0032】具体的なプリフォームの予備加熱温度は、
熱可塑性ポリエステルの種類によっても相違するので一
概にいえないが、標準的基準についていえば、固有粘度
が0.79dl/gで、ジエチレングリコール含有量が
1.49重量%のPETについていえば、110乃至1
30℃が適当である。
熱可塑性ポリエステルの種類によっても相違するので一
概にいえないが、標準的基準についていえば、固有粘度
が0.79dl/gで、ジエチレングリコール含有量が
1.49重量%のPETについていえば、110乃至1
30℃が適当である。
【0033】本発明によれば、前記温度に維持された中
空金型内に、上記温度に予備加熱された熱可塑性ポリエ
ステルのプリフォームを装着し、該プリフォームを周方
向に膨張延伸させると共に、軸方向に引っ張り延伸させ
るが、周方向最大延伸部における周方向の厚みの変化率
が50%以下、特に40%以下となるように高速延伸を
行う。延伸操作は、一般にプリフォーム内に加圧流体を
吹き込み、延伸棒による軸方向引張延伸と周方向膨張延
伸とを行うが、この延伸初期における延伸速度を高速度
で行うことが、偏肉を防止して有効な分子配向を付与す
るために重要であり、最終延伸面積倍率の1/2の延伸
面積倍率に達する時間が、最終延伸時間の1/5乃至1
/50の時間となるように行うことが好適である。尚、
高圧気体の吹き込みによるブローに先立って、圧力の低
い流体によってプリブローを行う場合には、このプリブ
ローによる延伸後のものを基準として、延伸速度を定め
るものとする。本発明における初期高速ブロー延伸速度
は、一般に100乃至280面積倍/秒、特に140乃
至240面積倍/秒の範囲とするのがよい。
空金型内に、上記温度に予備加熱された熱可塑性ポリエ
ステルのプリフォームを装着し、該プリフォームを周方
向に膨張延伸させると共に、軸方向に引っ張り延伸させ
るが、周方向最大延伸部における周方向の厚みの変化率
が50%以下、特に40%以下となるように高速延伸を
行う。延伸操作は、一般にプリフォーム内に加圧流体を
吹き込み、延伸棒による軸方向引張延伸と周方向膨張延
伸とを行うが、この延伸初期における延伸速度を高速度
で行うことが、偏肉を防止して有効な分子配向を付与す
るために重要であり、最終延伸面積倍率の1/2の延伸
面積倍率に達する時間が、最終延伸時間の1/5乃至1
/50の時間となるように行うことが好適である。尚、
高圧気体の吹き込みによるブローに先立って、圧力の低
い流体によってプリブローを行う場合には、このプリブ
ローによる延伸後のものを基準として、延伸速度を定め
るものとする。本発明における初期高速ブロー延伸速度
は、一般に100乃至280面積倍/秒、特に140乃
至240面積倍/秒の範囲とするのがよい。
【0034】高速延伸を可能にするために、用いる加圧
流体の圧力は可及的に高いことが好ましく、最終容器の
容量やプリフォームの厚みによっても相違するが、一般
に用いる気体の初期圧力は、30kg/cm2 以上、特
に35乃至45kg/cm2の範囲内にあることが好ま
しい。プリフォーム内に印加される圧力は成形の途中で
一様である必要はなく、初期に高い圧力が印加されるも
のであればよい。ブロー成形時に初期と終期においてこ
のように延伸速度が異なる状態は、プリフォームの膨張
にともなう圧力低下と、分子配向に伴う応力増加とを利
用して達成ことができる。本発明において、加圧用流体
としては、未加熱の空気或いは不活性気体でも、或いは
加熱された空気或いは不活性気体でも使用し得るが、未
加熱の普通の空気を使用し得ることが本発明の顕著な利
点である。というのは、本発明の延伸ブロー成形条件で
は、高速延伸による分子内発熱があり、プリフォーム自
身も高温であるため、流体吹き込みによるプリフォーム
の温度低下は無視し得るからである。
流体の圧力は可及的に高いことが好ましく、最終容器の
容量やプリフォームの厚みによっても相違するが、一般
に用いる気体の初期圧力は、30kg/cm2 以上、特
に35乃至45kg/cm2の範囲内にあることが好ま
しい。プリフォーム内に印加される圧力は成形の途中で
一様である必要はなく、初期に高い圧力が印加されるも
のであればよい。ブロー成形時に初期と終期においてこ
のように延伸速度が異なる状態は、プリフォームの膨張
にともなう圧力低下と、分子配向に伴う応力増加とを利
用して達成ことができる。本発明において、加圧用流体
としては、未加熱の空気或いは不活性気体でも、或いは
加熱された空気或いは不活性気体でも使用し得るが、未
加熱の普通の空気を使用し得ることが本発明の顕著な利
点である。というのは、本発明の延伸ブロー成形条件で
は、高速延伸による分子内発熱があり、プリフォーム自
身も高温であるため、流体吹き込みによるプリフォーム
の温度低下は無視し得るからである。
【0035】最終容器における延伸倍率は、面積倍率で
5乃至14倍、特に7乃至12倍が適当であり、一方軸
方向延伸線倍率は2乃至3.5倍、特に2.5乃至3倍
とし、周方向延伸線倍率は2乃至5倍、特に3乃至4倍
とするのがよい。
5乃至14倍、特に7乃至12倍が適当であり、一方軸
方向延伸線倍率は2乃至3.5倍、特に2.5乃至3倍
とし、周方向延伸線倍率は2乃至5倍、特に3乃至4倍
とするのがよい。
【0036】延伸ブローされたプリフォームの器壁の熱
可塑性ポリエステルは、加熱された金型内面と接触し
て、熱固定(ヒートセット)が開始される。熱処理時間
は、ブロー成形体の厚みや温度によっても相違するが、
この熱固定は、前述した結晶化度をもたらすものであ
り、一般に言って0.1乃至5秒、特に0.5乃至4秒
のオーダーが適当である。
可塑性ポリエステルは、加熱された金型内面と接触し
て、熱固定(ヒートセット)が開始される。熱処理時間
は、ブロー成形体の厚みや温度によっても相違するが、
この熱固定は、前述した結晶化度をもたらすものであ
り、一般に言って0.1乃至5秒、特に0.5乃至4秒
のオーダーが適当である。
【0037】熱固定終了後、中空金型内の成形容器内に
閉じこめられていた加圧流体を容器外に解放すると共
に、容器内に冷風を導入すると共に、周方向最大延伸部
に重点的に冷風を吹き付ける。容器の内、中空金型から
の取り出しに際して最も変形しやすい部分は肉圧の小さ
い周方向最大延伸部であり、またこの周方向最大延伸部
では金型表面からの伝熱により冷却もされにくいが、本
発明では、この部分に例風を重点的に吹き付けることに
より、取り出しに際しての変形を防止することができ
る。
閉じこめられていた加圧流体を容器外に解放すると共
に、容器内に冷風を導入すると共に、周方向最大延伸部
に重点的に冷風を吹き付ける。容器の内、中空金型から
の取り出しに際して最も変形しやすい部分は肉圧の小さ
い周方向最大延伸部であり、またこの周方向最大延伸部
では金型表面からの伝熱により冷却もされにくいが、本
発明では、この部分に例風を重点的に吹き付けることに
より、取り出しに際しての変形を防止することができ
る。
【0038】冷却用流体としては、冷却された各種気
体、例えば−40℃乃至室温の窒素、空気、炭酸ガス等
の他に、化学的に不活性な液化ガス、例えば液化窒素ガ
ス、液化炭酸ガス、液化トリクロロフルオロメタンガ
ス、液化ジクロロジフルオロメタンガス、他の液化脂肪
族炭化水素ガス等も使用される。この冷却用流体には、
水等の気化熱の大きい液体ミストを共存させることもで
きる。上述した冷却用流体を使用することにより、著し
く大きい冷却速度を得ることができる。しかしながら、
室温の空気を用いることにより、最も経済的に冷却処理
を行うことができる。
体、例えば−40℃乃至室温の窒素、空気、炭酸ガス等
の他に、化学的に不活性な液化ガス、例えば液化窒素ガ
ス、液化炭酸ガス、液化トリクロロフルオロメタンガ
ス、液化ジクロロジフルオロメタンガス、他の液化脂肪
族炭化水素ガス等も使用される。この冷却用流体には、
水等の気化熱の大きい液体ミストを共存させることもで
きる。上述した冷却用流体を使用することにより、著し
く大きい冷却速度を得ることができる。しかしながら、
室温の空気を用いることにより、最も経済的に冷却処理
を行うことができる。
【0039】本発明によれば、以上の処理により、偏肉
が防止され、高度の分子配向と高度の結晶化とが行われ
た延伸熱固定容器を短時間の内に生産性よく、ワンモー
ルドで製造し得るという利点が達成される。
が防止され、高度の分子配向と高度の結晶化とが行われ
た延伸熱固定容器を短時間の内に生産性よく、ワンモー
ルドで製造し得るという利点が達成される。
【0040】
【実施例】本発明を次の例で更に具体的に説明する。 実施例1 ジエチレングリコール(DEG)単位を1.49重量%
含有する固有粘度(IV)が0.79dl/gである熱
可塑性ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート:P
ET)を射出成形して厚み1.5mmのシートを得た。
このシートをJIS-K7113ダンベルで打ちぬき引張試験片
とした。この試験片をテンシロンを用いて引張試験を行
い引張速度と自然延伸比(ND)との関係を調べた。そ
の結果を表1に示す。
含有する固有粘度(IV)が0.79dl/gである熱
可塑性ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート:P
ET)を射出成形して厚み1.5mmのシートを得た。
このシートをJIS-K7113ダンベルで打ちぬき引張試験片
とした。この試験片をテンシロンを用いて引張試験を行
い引張速度と自然延伸比(ND)との関係を調べた。そ
の結果を表1に示す。
【0041】
【表1】 次に、試料表面温度と自然延伸比との関係を調べた。そ
の結果を表2に示す。
の結果を表2に示す。
【0042】
【表2】
【0043】実施例2 実施例1で用いた熱可塑性ポリエステル(ポリエチレン
テレフタレート:PET)を射出成形して、口径28m
m、重さ59gのプリフォームを得た。次に、この口部
を熱結晶化した。金型温度は125℃とし、プリフォー
ム表面温度は120℃とし、延伸初期における延伸速度
を、最終延伸面積倍率の1/2の延伸面積倍率に達する
時間が、最終延伸時間の1/5となるように延伸ブロー
してボトルを得た。ボトルの周方向最大延伸部における
周方向の厚み変化率を求めた。その結果を表3に示す。
テレフタレート:PET)を射出成形して、口径28m
m、重さ59gのプリフォームを得た。次に、この口部
を熱結晶化した。金型温度は125℃とし、プリフォー
ム表面温度は120℃とし、延伸初期における延伸速度
を、最終延伸面積倍率の1/2の延伸面積倍率に達する
時間が、最終延伸時間の1/5となるように延伸ブロー
してボトルを得た。ボトルの周方向最大延伸部における
周方向の厚み変化率を求めた。その結果を表3に示す。
【0044】
【表3】
【0045】実施例3 実施例2と同様にして、耐熱性PETボトルを得た。得
られたボトルの物性及び耐熱についても表4に示した。
られたボトルの物性及び耐熱についても表4に示した。
【0046】
【表4】
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、ワンモールド法で、中
空金型の温度を高温に維持し、プリフォームをも高温に
維持し、高速延伸、特に延伸初期における高速延伸を行
うことにより、ブロー延伸成形時の偏肉を防止しなが
ら、高度の配向結晶性を有し且つ歪の緩和が行われてい
る熱固定延伸ポリエステル成形容器を、高生産性を以て
製造することができる。
空金型の温度を高温に維持し、プリフォームをも高温に
維持し、高速延伸、特に延伸初期における高速延伸を行
うことにより、ブロー延伸成形時の偏肉を防止しなが
ら、高度の配向結晶性を有し且つ歪の緩和が行われてい
る熱固定延伸ポリエステル成形容器を、高生産性を以て
製造することができる。
【0048】本発明によれば更に、高度の分子配向と高
度の結晶性とのバランスのよい組み合わせを有しなが
ら、延伸時の歪が有効に緩和されており、しかも厚みの
均一性に優れている熱可塑性ポリエステル成形容器が提
供することができる。
度の結晶性とのバランスのよい組み合わせを有しなが
ら、延伸時の歪が有効に緩和されており、しかも厚みの
均一性に優れている熱可塑性ポリエステル成形容器が提
供することができる。
【図1】 自然延伸比(ND)を説明するための図であ
って、熱可塑性ポリエステルを一定の温度で一定の引っ
張り速度で引っ張り試験したときの応力−歪曲線であ
る。
って、熱可塑性ポリエステルを一定の温度で一定の引っ
張り速度で引っ張り試験したときの応力−歪曲線であ
る。
【図2】 本発明の容器胴部の周方向最大延伸部の密度
法による結晶化度(%)yを縦軸、同じ部分のX線回折
法による軸方向及び周方向の配向度(%)の平均値xを
横軸として、両者の関係をプロットしたグラフである。
法による結晶化度(%)yを縦軸、同じ部分のX線回折
法による軸方向及び周方向の配向度(%)の平均値xを
横軸として、両者の関係をプロットしたグラフである。
【図3】 本発明の容器の一例の側面図である。
【図4】 「図3」の容器の底面図である。
【図5】 「図3」の容器の線A−Aにおける断面図で
ある。
ある。
1 二軸延伸ポリエステル容器 2 ノズル部 3 肩部 4 胴部 5 底部 6 パネル状凹部 7 ピラー状凸部
Claims (3)
- 【請求項1】 高温に維持された中空金型内に予備加熱
された熱可塑性ポリエステルのプリフォームを装着し、
該プリフォームを周方向に膨張延伸させると共に、軸方
向に引っ張り延伸させることからなる熱固定ポリエステ
ル容器の製法において、中空金型内の温度を125℃以
上の温度に維持し、該プリフォームを、下記式 【数1】ND=L/L0 式中、L0 は上記熱可塑性ポリエステルから成るJIS
K 7113による試料を所定温度で引っ張り速度が500
mm/minの速度で引っ張り試験したときの降伏点に
おける歪量であり、Lは上記引っ張り試験において降伏
点を過ぎた後降伏点応力と同じ応力に達したときの歪量
である、で定義される自然延伸比(ND)が1.6以上
となる温度に維持し、周方向最大延伸部における周方向
の厚みの変化率が50%以下となるように高速延伸し、
中空金型内の成形容器内に冷風を導入すると共に、周方
向最大延伸部に重点的に冷風を吹き付け、次いで熱固定
された成形容器を中空金型から取り出すことを特徴とす
る熱固定ポリエステル成形容器の製法。 - 【請求項2】 延伸初期における延伸速度を、最終延伸
面積倍率の1/2の延伸面積倍率に達する時間が、最終
延伸時間の1/5乃至1/50の時間となるように行う
請求項1記載の製法。 - 【請求項3】 エチレンテレフタレート単位を主体とす
る熱可塑性ポリエステルの二軸延伸ブロー成形及び熱固
定で製造された容器において、該容器の胴部は、下記式 【数2】 【数3】 【数4】y≧(32x+720)/100 【数5】 式中、yは容器胴部の周方向最大延伸部の密度法による
結晶化度(%)、xは上記と同じ部分のX線回折法によ
る軸方向及び周方向の配向度(%)の平均値を表す、を
満足する結晶化度と配向度とを有し且つ周方向最大延伸
部における周方向の厚みの変化率が50%以下であるこ
とを特徴とする熱固定ポリエステル成形容器。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP30135292A JPH06143397A (ja) | 1992-11-11 | 1992-11-11 | 熱固定ポリエステル成形容器及びその製法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP30135292A JPH06143397A (ja) | 1992-11-11 | 1992-11-11 | 熱固定ポリエステル成形容器及びその製法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06143397A true JPH06143397A (ja) | 1994-05-24 |
Family
ID=17895837
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP30135292A Pending JPH06143397A (ja) | 1992-11-11 | 1992-11-11 | 熱固定ポリエステル成形容器及びその製法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06143397A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2015131685A (ja) * | 2010-05-28 | 2015-07-23 | 日精エー・エス・ビー機械株式会社 | 広口容器 |
| JP2019072995A (ja) * | 2017-10-18 | 2019-05-16 | 株式会社フロンティア | ブロー成形装置 |
| JP2020001761A (ja) * | 2018-06-29 | 2020-01-09 | 株式会社吉野工業所 | ボトル |
| FR3163888A1 (fr) * | 2024-07-01 | 2026-01-02 | Sidel Participations | Procédé de régulation d’une installation de production de récipients |
-
1992
- 1992-11-11 JP JP30135292A patent/JPH06143397A/ja active Pending
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2015131685A (ja) * | 2010-05-28 | 2015-07-23 | 日精エー・エス・ビー機械株式会社 | 広口容器 |
| US10899064B2 (en) | 2010-05-28 | 2021-01-26 | Nissei Asb Machine Co., Ltd. | Preform neck crystallization method |
| JP2019072995A (ja) * | 2017-10-18 | 2019-05-16 | 株式会社フロンティア | ブロー成形装置 |
| JP2020001761A (ja) * | 2018-06-29 | 2020-01-09 | 株式会社吉野工業所 | ボトル |
| FR3163888A1 (fr) * | 2024-07-01 | 2026-01-02 | Sidel Participations | Procédé de régulation d’une installation de production de récipients |
| WO2026008368A1 (fr) * | 2024-07-01 | 2026-01-08 | Sidel Participations | Procédé de régulation d'une installation de production de récipients |
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