JPH06144914A - 陶磁器板の製造方法および陶磁器板 - Google Patents

陶磁器板の製造方法および陶磁器板

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JPH06144914A
JPH06144914A JP26368092A JP26368092A JPH06144914A JP H06144914 A JPH06144914 A JP H06144914A JP 26368092 A JP26368092 A JP 26368092A JP 26368092 A JP26368092 A JP 26368092A JP H06144914 A JPH06144914 A JP H06144914A
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ceramic plate
weight
ceramic
sheet
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JP26368092A
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Moichi Murata
茂一 村田
Teruki Ueda
輝基 上田
Toshio Shimizu
寿雄 清水
Mitsunobu Otani
光伸 大谷
Yukio Noda
征雄 野田
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ORIBESUTO KK
Toray Industries Inc
Original Assignee
ORIBESUTO KK
Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 大きさが1m×1mをこえるような大型陶磁
器板を製造する。 【構成】 98〜80重量%の陶磁器原料と2〜20重
量%の繊維材料との混合物100重量部、及びガラス転
移点が10℃を超えない有機重合体1〜50重量部を含
むスラリーを配合し、このスラリーをシートに抄造して
乾燥し、この乾燥したシートを単層または積層し、プレ
スロールなどで加圧して空隙率を0.1〜0.4または
吸水率を10〜30重量%に調整し、陶磁器板用素地を
える。この陶磁器板用素地を、ローラハースキルンなど
で800〜1350℃に焼成し、力学的特性の高い優れ
た大型陶磁器板及び施釉陶磁器板を製造できる。この陶
磁器板は、力学的特性、耐凍結融解性にすぐれ、壁、床
などの建築、土木用に好適である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主に壁や床などの建
築、土木用材料に使用される大型の陶磁器板用素地、陶
磁器板及び施釉陶磁器板、ならびにその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】薄い大型の陶磁器板を製造することは可
なり難しい。しかし、建築材料などとしての需要が増加
したために、従来、石綿スレートなどの製造に使用され
ていた抄造法を利用して陶磁器板用素地を製造し、これ
を焼成する大型陶磁器板の製造方法が知られるようにな
った。すなわち、陶磁器原料と繊維材料とを含むスラリ
ーをシート状に抄造し、メーキングロールに巻き取った
後、切断して広げ、板状の陶磁器板用素地を製造する。
これを加圧成形した後、焼成して大型の陶磁器板にする
方法である。たとえば、特公昭52−5328号公報に
は、陶磁器原料とパルプとを含むスラリーに両面活性剤
を加えてシート状に抄造し、メーキングロールに巻き取
った後、切断して広げ、板状の陶磁器板用素地とし、こ
れを焼成して焼結体を製造する方法が、特公昭57−3
0838号公報には、陶磁器原料とパルプとを含むスラ
リーに必要に応じ、粘調剤や高分子凝集剤を添加して抄
造し、得られた数十cm角の小型シートを乾燥、積層
し、この小形板状成形体を焼成して得られる積層陶磁器
が、特開昭64−79066号公報には、珪酸カルシウ
ム塩、フラックス成分および繊維質物質を含むスラリー
を抄造し、焼成するセラミックス板の製造方法が記載さ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記の製造方
法を用いても薄い大型の陶磁器板を製造することは可な
り難しい。これらの方法で製造できるのは、せいぜい1
m×1m位が限度とみられる。たとえば、特公昭52−
5328号公報に記載の方法では薄物にすることが難し
く、特公昭57−30838号公報に記載の積層陶磁器
は、大型の陶磁器板を製造するには素地の強度が低いた
め、取扱いが難しく、また焼成時に反りがでやすい。特
開昭64−79066号公報に記載の方法は、乾燥前ま
たは乾燥と同時に加圧成形するために十分な加圧効果を
付与しにくい。本発明は、大きさが1m×1mをこえ、
厚さが5mm以下の陶磁器板であっても反りや変形を生
ずることなく、容易、かつ経済的に製造できる陶磁器板
素地及び陶磁器板の製造方法、ならびに陶磁器板素地及
び陶磁器板の提供を目的に完成されたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、98〜80重
量%の陶磁器原料と2〜20重量%の繊維材料との混合
物100重量部、及び、ガラス転移点が10℃を超えな
い有機重合体1〜50重量部を含むスラリーを配合し、
このスラリーを抄造してシート状にした後、乾燥し、こ
の乾燥したシートを加圧して空隙率を0.1〜0.4に
調整することを特徴とする、陶磁器板用素地の製造方
法、および、98〜80重量%の陶磁器原料と2〜20
重量%の繊維材料との混合物100重量部、及び、ガラ
ス転移点が10℃を超えない有機重合体1〜50重量部
を含むスラリーを配合し、このスラリーを抄造してシー
ト状にした後、乾燥し、この乾燥したシートを加圧して
吸水率を10〜30重量%に調整することを特徴とす
る、陶磁器板用素地の製造方法を提供する。
【0005】これらの製造方法を実施するのには、前記
の乾燥されたシートの1枚または複数枚を重ねて少なく
とも100kg/cmの線圧で加圧し、空隙率を0.1
〜0.4に調整、または吸水率を10〜30重量%に調
整することがより好ましい。そして、これらの製造方法
によって製造した陶磁器板用素地を1000〜1350
℃で焼成する陶磁器板の製造方法、さらには、これらの
陶磁器板用素地または陶磁器板の表面に釉薬を塗布した
後、800〜1350℃で焼成する施釉陶磁器板の製造
方法を提供する。
【0006】また、98〜80重量%の陶磁器原料と2
〜20重量%の繊維材料との混合物100重量部、及
び、ガラス転移点が10℃を超えない有機重合体1〜5
0重量部からなり、空隙率が0.1〜0.4、または吸
水率が10〜30重量%である陶磁器板用素地、ならび
にこれらの陶磁器板用素地の焼成体からなる陶磁器板を
提供し、さらに、前記の陶磁器板用素地または陶磁器板
の表面に釉薬が塗布され、かつ、焼成されている施釉陶
磁器板をも提供する。
【0007】なお、本発明で、空隙率は、次式によって
算出される。
【0008】空隙率=1−[W0 /V0 ]/[(W1 ・
ρ1 +W2 ・ρ2 )/W0 ] ただし、V0 :105℃、24時間乾燥後の試料の容積 W0 : 同上 の重量 W1 :400℃、2時間加熱後の試料の減量 W2 :400℃、2時間加熱後の試料の殘量 ρ1 :試料に含まれる有機質原料の密度 ρ2 :試料に含まれる無機質原料の密度(水を除く) また、吸水率は、105℃、24時間乾燥した試料を、
室温の水中に24時間浸漬して吸水させ、吸水前後の重
量を求め、次式で計算して得られる。
【0009】吸水率(%)=(吸水後の重量−吸水前の
重量)/吸水前の重量 ここに定義した空隙率と吸水率とはかなり相関性があ
り、前記の本発明として規定した両者の範囲は、通常、
ほぼ一致する。しかし、中にその範囲が若干ずれる場合
があって、本発明の効果を奏する場合であっても、いず
れか一方の範囲外になることがある。すなわち、空隙率
が0.1〜0.4または吸水率が10〜30重量%であ
れば、本発明としての目的を達成することができるので
ある。以下、繁雑さを避けるために空隙率を中心に説明
するが、とくに説明しない限り、吸水率についてもこれ
に準ずるものと考えてよい。
【0010】また、本発明で線圧は、たとえば、ロール
プレスなどに挟込んだシートに付加される荷重をそのシ
ートの幅で除した値である。
【0011】
【実施態様と作用】本発明を、実施態様例をあげつつ、
具体的に説明する。まず、本発明に使用する原料につい
て説明する。本発明に使用する陶磁器原料としては、カ
オリン、各種粘土類、陶石、けい石、珪灰石、長石、ド
ロマイト、アルミナ、ジルコニア、フェライトなどの無
機物があげられる。これらの物質は混合して使用しても
よい。つぎに、繊維材料としては、天然繊維、天然およ
び合成パルプ、レーヨン、ビニルアルコール系重合体、
ポリエステルなどの各種有機合成繊維類、ガラスファイ
バー、セラミックファイバー、ロックウール、チタン酸
カリウムなどの各種無機繊維類があげられる。これらの
繊維は混合して使用してもよい。第3成分のガラス転移
点が10℃を超えない有機重合体としては、天然ゴム、
スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブ
タジエン共重合体、ポリアクリル酸エステルなどのガラ
ス転移点が10℃を超えない有機重合体があげられ、こ
れらを混合して用いることもできる。以上の主要原料の
ほかに、最終製品の特性を改良し、または、製造工程の
操作性などの向上のために、各種の薬剤を添加すること
ができる。たとえば、アニオン性有機高分子電解液、カ
チオン性有機高分子電解液、アニオン性無機コロイド
液、カチオン性無機コロイド液、多価金属塩類などの定
着剤や凝集剤などがあげられる。また、製品を着色した
り、斑点模様を付与するために、顔料、着色粒子などを
添加することができる。
【0012】本発明の陶磁器板用素地の製造において、
陶磁器原料:繊維材料の配合比を98〜80重量%:2
〜20重量%に規定するのは、繊維材料が2重量%に達
しないと抄造して陶磁器素地を製造するのが困難にな
り、また、過大に過ぎると陶磁器素地を焼成して陶磁器
板にしたとき、繊維材料の消失による陶磁器板の収縮変
形や反りが大きくなって、満足な製品を得られなくなる
からである。この内、繊維材料に前記の無機繊維を使
用、または混合して使用するとよい。無機繊維は焼成に
よって消失しないので、焼成時の収縮を防止し、製品の
強度を向上する作用がある。無機繊維の配合量は、前記
の繊維材料として1〜10重量%、好ましくは2〜5重
量%を、無機繊維単独、または有機繊維と混合して用い
る。無機繊維の量が多すぎると焼成密度が上りにくくな
るので好ましくない。また、前記の有機重合体を、陶磁
器原料と繊維材料との混合物100重量部に対し、1〜
50重量部使用する。有機重合体は、陶磁器用素地の空
隙率を低くする作用がある。詳細は後記する。有機重合
体の量が1重量%よりも少ないと目的とする作用効果が
得られにくく、50重量%をこえると焼成の際に有機重
合体の消失による収縮が大きくなって好ましくない。
【0013】つぎに本発明の陶磁器板用素地および陶磁
器板の製造方法を説明する。まず所定の配合比の陶磁器
原料と繊維材料を水に加え、さらに所定量の前記の有機
重合体を加えて攪拌、混合してスラリーにする。原料お
よび水を加え攪拌する手順は、状況に応じ任意に選定で
きる。攪拌、混合には公知の、たとえば、パルパーなど
を使用すればよい。スラリー中の固形分濃度は、通常、
0.5〜10重量%、好ましくは1〜5重量%にする。
このスラリーを抄造してシート状に成形する。抄造に
は、公知の長網式や丸網式の抄造機を使用することがで
きる。抄造したシートは、石綿スレートを製造する場合
のように、メーキングロールに巻き取りつつ、積層して
から切開し、長方形のシートにすることもできる。シー
トの厚さは、一般的に10〜30mmにする。しかし、
本発明では、積層や短く切断することなく、ベルト状の
長尺シートのまま巻き取ることができる。この場合、シ
ートの厚さは一般的に2〜5mmにする。乾燥には公知
のロール乾燥機やトンネル乾燥機を使用できる。水分率
は、後工程での取扱い易さや、陶磁器用素地に所定の空
隙率を付与できるような範囲にするが、原料の種類とそ
の配合率などによって異なり、一概に規定はできない。
しかし、本発明の場合、通常は、水分率を1.7重量%
以下、好ましくは1重量%以下に押さえるとよい。得ら
れた乾燥シートは、巻き取るか、適当な長さのシートに
切断して加圧し、空隙率を0.1〜0.4の範囲に調整
して、本発明の陶磁器板用素地を得る。
【0014】加圧操作には公知の水圧プレスや機械プレ
スなどを使用できるが、本発明では、均一、かつ連続的
に長尺シートに大きな線圧を付与できるロールプレスの
使用が好ましい。加える線圧は、少なくとも100kg
/cm、好ましくは300kg/cm以上、さらに好ま
しくは500kg/cmである。線圧が100kg/c
m以下であると、空隙率を0.1〜0.4の範囲に調整
することが困難である。空隙率を0.1〜0.4の範囲
に調整することは、本発明にとって重要なことである。
空隙率を0.4以下にすることによって、焼成時の収縮
が押さえられ、焼成条件に左右されずに反りや変形がな
い、表面の平滑な陶磁器板を製造できる。一方、空隙率
が0.1以下では、陶磁器板素地として高圧縮になりす
ぎ、素地内での残留応力によって焼成時に割れや反りを
生じやすく好ましくない。なお、吸水率では10〜30
重量%、好ましくは15〜25重量%に調整すればよ
い。
【0015】また、加圧に際し、シートをあらかじめ加
熱しておくことが好ましい。より低圧で緻密な歪みの少
ない陶磁器板用素地を得られるからである。通常、原料
として配合した有機重合体のガラス転移点よりも50℃
以上、高い温度に加熱しておくとよい。有機重合体が十
分に軟化し、粘着性が向上して好ましい結果になるもの
と考えられる。
【0016】本発明において使用する有機重合体の配合
は、陶磁器板用素地の空隙率を容易に0.1〜0.4と
いう低い範囲に調整可能ならしめ、さらに空隙率の低い
ことが大型の陶磁器板の製造を容易にしている。すなわ
ち、ガラス転移点が10℃以下の有機重合体を配合する
ことにより、前記の乾燥シートの変形が容易になって効
果的に高圧縮され、また、シートを積層する場合には、
結合剤を使用することなしに所定圧力で均一に一体化さ
れる。また、従来の陶磁器用素地では、空隙率がこのよ
うに低くなると、堅く、脆くなって薄い大型板として扱
うことが甚だ困難になるが、本発明では、ガラス転移点
の低い有機重合体が配合されているので、柔軟性を保持
し、取扱いが容易になる。ガラス転移点が高い有機重合
体ではこの様な作用を期待できない。
【0017】この様にして得られた陶磁器板素地は、た
とえば、公知のローラハースキルンを用い、1000〜
1350℃、好ましくは1000〜1300℃に焼成
し、本発明の陶磁器板を製造できる。施釉する場合に
は、通常、800〜1350℃で焼成し、施釉陶磁器板
を製造できる。
【0018】本発明の陶磁器板は、吸水率が1〜7%程
度で比較的高吸水率であるにも拘らず、耐凍結融解性に
すぐれるが、とくに下記のαが0.8以下、好ましくは
0.7以下のときすぐれた耐凍結融解性を有する。
【0019】α=(Wt0−Wt1)/(Wt0−Wt2) ただし、Wt0:105℃、24時間乾燥後の試料(陶磁
器板)の重量 Wt1:常温の水に24時間浸漬した後の試料の重量 Wt2:常温の水に24時間浸漬した後、−740mmHgの
もと4時間浸漬し、さらに2時間放置後の試料の重量 Wt0−Wt1:陶磁器板の吸水率 Wt0−Wt2:陶磁器板の飽和吸水率
【0020】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明する。なお、以下の実施例および比較例に用いた測
定方法は、空隙率、吸水率は既述の通りであり、曲げ強
度および耐凍結融解率はJIS A−5209に記載の
方法に準拠した。 実施例1および2 繊維材料、陶磁器原料および有機重合体としてガラス転
移点が−20℃のスチレン−ブタジエンゴムラテックス
(SBR)またはガラス転移点が4℃のアクリル系エマ
ルジョン(AE)をそれぞれ表1に示す配合比で含む濃
度が2重量%のスラリーを準備した。このスラリーを長
網式抄紙機を用い、幅120cmのエンドレスのシート
を抄造し、さらに、多筒式乾燥機を通過させ、水分率を
0.5重量%にして、巻き取った。乾燥シートの厚さは
3.0mmであった。ついでこの乾燥シートを1段で線
圧が300kg/cmの油圧式カランダーロールを通過
させ、3m毎に切断して、大きさが3m×1m、厚さが
2mmの本発明の陶磁器板用素地を製造した。この素地
の空隙率および吸水率の測定結果を表1に示した。さら
に、陶磁器板用素地を炉内温度が1280℃のローラハ
ースキルンで30分間焼成し、本発明の陶磁器板を得
た。焼成収縮率と得られた陶磁器板の特性を測定したの
で表1に示した。 比較例1 有機重合体を配合しないスラリーを用い、ウエットマシ
ンで抄紙した以外は、実施例1と同じ条件で陶磁器板用
素地および陶磁器板を製造し、それぞれの特性を測定し
て表1に示した。 比較例2 陶磁器用素地の吸水率が50%になるようにロールプレ
スの線圧を調整した以外は、実施例1と同じ条件で、陶
磁器板用素地および陶磁器板を製造し、それぞれの特性
を測定して表1に示した。この時のロールプレスの線圧
は、50kg/cmであった。
【0021】
【表1】 実施例3〜5、比較例3 実施例1で製造した乾燥シートを用い、ロールプレスの
線圧を変えて表1に示したような空隙率の異なる陶磁器
板用素地を製造した。この陶磁器板用素地を1250℃
のローラハースキルンで40分間焼成し、陶磁器板を製
造した。焼成収縮率と得られた陶磁器板の特性を測定し
たので表2に示した。
【0022】
【表2】 実施例6〜8 実施例2で製造した乾燥シートを積層して陶磁器板用素
地を製造した。すなわち、所定の枚数の乾燥シ−トを重
ね、ロール温度が55℃、線圧が1000kg/cmの
ロールプレスで加圧し、大きさが3m×1m、厚さが2
〜8mmの陶磁器板用素地を製造した。この陶磁器板用
素地を1220℃のローラハースキルンで60分間焼成
し、陶磁器板を製造した。焼成収縮率と得られた陶磁器
板の特性を測定したので表3に示した。
【0023】
【表3】
【0024】
【発明の効果】本発明の陶磁器板用素地の製造方法を用
い、陶磁器原料と繊維材料に所定量のガラス転移点が1
0℃を超えない有機重合体を配合したスラリーを抄造
し、乾燥後、強く加圧して、空隙率を0.1〜0.4、
または吸水率を10〜30重量%に調整した陶磁器板用
素地を製造できる。この陶磁器板用素地は、従来のもの
に比べ、高密度で曲げ強度が大きく、柔軟性に富み、1
m×1m以上、たとえば1m×3mで厚さが4mmのよ
うな大型の薄い素地にしても、割れにくく取扱いが容易
で実生産向きである。さらに、本発明のこの陶磁器用素
地は、焼成時における有機成分の消失や陶磁器原料の焼
結に伴う収縮率を最小限に押え、焼成収縮率が幅方向、
長さ方向ともに小さく、通常、幅方向と長さ方向の焼成
収縮率の平均値は、厚さ方向の焼成収縮率の0.8以下
になる。従って、焼成条件の影響を受けることが少な
く、反り、歪み、クラックなどの少ない、本発明の陶磁
器板を製造できる。また、この陶磁器板用素地は、焼成
時の寸法安定性が良いので、直接施釉し、1回の焼成で
施釉陶磁器板を製造することもできる。
【0025】このようにして製造した本発明の陶磁器板
は、一般に1〜7%程度の吸水率を有し若干高いが、空
隙の少ない緻密な構造を有し、高強度であって、耐凍結
融解性にすぐれている。適度の吸水性をもっているの
で、下地に接着するのに接着剤が浸込みやすく良好な接
着性がある。また、釉薬の乗りがよく均一に施釉しやす
い。
【0026】この様に、本発明によれば、大きさが1m
×1mをこえ、厚さが5mm以下の陶磁器板であっても
反りや変形を生ずることなく、容易、かつ経済的に陶磁
器板素地及び陶磁器板を製造することができる。また、
本発明の陶磁器板及び施釉陶磁器板の特性は、建築、土
木用材料として好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清水 寿雄 滋賀県大津市園山1丁目1番1号 東レ株 式会社滋賀事業場内 (72)発明者 大谷 光伸 滋賀県大津市園山1丁目1番1号 東レ株 式会社滋賀事業場内 (72)発明者 野田 征雄 滋賀県大津市園山1丁目1番1号 東レ株 式会社滋賀事業場内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】98〜80重量%の陶磁器原料と2〜20
    重量%の繊維材料との混合物100重量部、及び、ガラ
    ス転移点が10℃を超えない有機重合体1〜50重量部
    を含むスラリーを配合し、このスラリーを抄造してシー
    ト状にした後、乾燥し、この乾燥したシートを加圧し
    て、空隙率を0.1〜0.4に調整することを特徴とす
    る、陶磁器板用素地の製造方法。
  2. 【請求項2】前記の乾燥されたシートの1枚または複数
    枚を少なくとも100kg/cmの線圧で加圧し、空隙
    率を0.1〜0.4に調整することを特徴とする、請求
    項1に記載の陶磁器板用素地の製造方法。
  3. 【請求項3】98〜80重量%の陶磁器原料と2〜20
    重量%の繊維材料との混合物100重量部、及び、ガラ
    ス転移点が10℃を超えない有機重合体1〜50重量部
    を含むスラリーを配合し、このスラリーを抄造してシー
    ト状にした後、乾燥し、この乾燥したシートを加圧して
    吸水率を10〜30重量%に調整することを特徴とす
    る、陶磁器板用素地の製造方法。
  4. 【請求項4】前記の乾燥されたシートの1枚または複数
    枚を少なくとも100kg/cmの線圧で加圧し、吸水
    率を10〜30重量%に調整することを特徴とする、請
    求項3に記載の陶磁器板用素地の製造方法。
  5. 【請求項5】請求項1、2、3または4に記載の方法に
    よって製造した陶磁器板用素地を1000〜1350℃
    で焼成することを特徴とする、陶磁器板の製造方法。
  6. 【請求項6】請求項1、2、3または4に記載の方法に
    よって製造した陶磁器板用素地、または請求項5に記載
    の方法によって製造した陶磁器板の表面に釉薬を塗布し
    た後、800〜1350℃で焼成することを特徴とす
    る、施釉陶磁器板の製造方法。
  7. 【請求項7】98〜80重量%の陶磁器原料と2〜20
    重量%の繊維材料との混合物100重量部、及び、ガラ
    ス転移点が10℃を超えない有機重合体1〜50重量部
    からなり、かつ、空隙率が0.1〜0.4または吸水率
    が10〜30重量%であることを特徴とする、陶磁器板
    用素地。
  8. 【請求項8】請求項7に記載の陶磁器板用素地の焼成体
    からなることを特徴とする、陶磁器板。
  9. 【請求項9】請求項7に記載の陶磁器板用素地または請
    求項8に記載の陶磁器板の表面に釉薬が塗布され、か
    つ、焼成されていることを特徴とする、施釉陶磁器板。
JP26368092A 1992-02-12 1992-10-01 陶磁器板の製造方法および陶磁器板 Pending JPH06144914A (ja)

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JP26368092A Pending JPH06144914A (ja) 1992-02-12 1992-10-01 陶磁器板の製造方法および陶磁器板

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1996026909A1 (fr) * 1995-02-27 1996-09-06 Toray Industries, Inc. Plaque de ceramique mince et plate et procede de fabrication y relatif
CN102012161A (zh) * 2010-09-20 2011-04-13 徐平 一种陶瓷薄板叠置的热处理装置及该装置的使用方法
JP2023051544A (ja) * 2021-09-30 2023-04-11 株式会社Lixil 衛生設備用部材及びその製造方法
CN117769530A (zh) * 2021-08-06 2024-03-26 科森蒂诺研究与开发有限公司 压实陶瓷材料的砖或板

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