JPH06147113A - 片側ピストン式可変容量圧縮機における潤滑構造 - Google Patents

片側ピストン式可変容量圧縮機における潤滑構造

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JPH06147113A
JPH06147113A JP4298957A JP29895792A JPH06147113A JP H06147113 A JPH06147113 A JP H06147113A JP 4298957 A JP4298957 A JP 4298957A JP 29895792 A JP29895792 A JP 29895792A JP H06147113 A JPH06147113 A JP H06147113A
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JP
Japan
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swash plate
rotary support
input gear
drive
crank chamber
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Application number
JP4298957A
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English (en)
Inventor
Masahiro Kawaguchi
真広 川口
Shigeki Kanzaki
繁樹 神崎
Masanori Sonobe
正法 園部
Takeshi Mizufuji
健 水藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】片側ピストン式可変容量圧縮機に適した潤滑構
造を提供する。 【構成】回転軸6上に斜板支持体10を介して揺動可能
に支持された斜板11の傾角はクランク室2a内の圧力
を調整して制御される。クランク室2aの底部にはトロ
コイドポンプ型の給油ポンプ39が配設されている。そ
の吸入口は油吸入通路を介してクランク室2aの底部に
連通し、吐出口は油吐出通路45を介して回転軸6内の
給油通路6aに連通している。給油ポンプ39にはウォ
ームホイール40が止着されている。回転支持体5の周
縁には駆動歯部5cが刻設されている。支軸41上の被
動歯車42は駆動歯部5cに噛合し、ウォーム43はウ
ォームホイール43に噛合している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、片頭ピストンを往復直
線運動可能に収容するハウジング内の回転軸上にスライ
ド可能かつ傾動可能に支持すると共に、回転軸上の回転
支持体に斜板を傾動可能に連係し、斜板の回転運動を片
頭ピストンの往復直線運動に変換すると共に、クランク
室内の圧力と吸入圧との片頭ピストンを介した差により
斜板の傾角を制御する片側ピストン式可変容量圧縮機に
おける潤滑構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】圧縮機内の潤滑必要部位へに油を供給す
る潤滑構造の例が特開昭49−108610号公報及び
特開昭58−15773号公報に開示されている。
【0003】特開昭49−108610号公報の潤滑構
造では、斜板室の底部に貯留されている油が回転軸上の
給油ポンプで潤滑必要部位に圧送される。特開昭58−
15773号公報の潤滑構造では、斜板室の底部に給油
ピストンが設けられ、斜板の揺動によって給油ピストン
が往復動されるようになっている。斜板室の底部に溜め
られている油は給油ピストンの往復動作によって潤滑必
要部位へ圧送される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】圧縮機の回転数が上昇
すると吸入圧力が低下し、斜板室内の圧力が負圧にな
る。そのため、特開昭49−108610号公報の潤滑
構造のようにギヤポンプを用いても、斜板室内の圧力が
負圧状態になるとギヤポンプの性能が著しく低下し、給
油不足が生じる。
【0005】特開昭58−15773号公報の潤滑構造
では、斜板室の圧力が負圧になっても油が給油ピストン
によって強制的に圧送されるため、特開昭49−108
610号公報の潤滑構造のような問題は生じない。しか
しながら、揺動斜板の回転運動を片頭ピストンの往復直
線運動に変換すると共に、クランク室内の圧力と吸入圧
との片頭ピストンを介した差により斜板の傾角を制御す
る片側ピストン式可変容量圧縮機にこのような潤滑構造
を適用したときには問題が生じる。即ち、揺動斜板の傾
角はクランク室内の圧力が高まると小さくなる。このよ
うな揺動斜板で給油ピストンを往復動させようとして
も、斜板傾角小のときの給油ピストンのストローク量は
僅かとなってしまい、給油不足が生じる。
【0006】本発明は、クランク室内の圧力と吸入圧と
の片頭ピストンを介した差により斜板の傾角を制御する
片側ピストン式可変容量圧縮機に適した潤滑構造を提供
することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】そのために本発明では、
クランク室、吸入室、吐出室及びこれら各室を接続する
シリンダボアを区画形成し、シリンダボア内に片頭ピス
トンを往復直線運動可能に収容するハウジング内の回転
軸上にスライド可能かつ傾動可能に斜板を支持すると共
に、回転軸上の回転支持体に斜板を傾動可能に連係し、
クランク室内の圧力と吸入圧との片頭ピストンを介した
差により斜板の傾角を制御する片側ピストン式可変容量
圧縮機を対象とし、前記クランク室の底部に給油ポンプ
を設ける共に、給油ポンプに入力歯車を取り付け、前記
回転支持体の周縁に駆動歯部を設け、給油ポンプの入力
歯車と回転支持体の駆動歯部との間に駆動伝達用歯車機
構を介在、又は入力歯車と駆動歯部とを直接噛合した。
【0008】
【作用】回転軸の回転に伴って回転支持体が一体的に回
転し、この回転駆動力が回転支持体の駆動歯部から駆動
伝達用歯車機構を介して入力歯車へ、又は駆動歯部から
直接入力歯車へ伝えられる。この駆動力伝達により給油
ポンプはクランク室の底部に溜まっている油を吸入して
圧縮機内の必要潤滑部位へ圧送する。
【0009】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図1〜
図6に基づいて説明する。図1に示すように圧縮機全体
のハウジングの一部となるシリンダブロック1の前端に
はフロントハウジング2が接合されている。シリンダブ
ロック1の後端にはリヤハウジング3がバルブプレート
16、弁形成プレート17A,17B及びリテーナ形成
プレート18を介して接合固定されている。フロントハ
ウジング2内にはアンギュラベアリング4が取り付けら
れている。アンギュラベアリング4には円板状の回転支
持体5が支持されており、回転支持体5には回転軸6が
止着されている。アンギュラベアリング4は回転軸6に
作用するスラスト方向の荷重及びラジアル方向の荷重の
両方を回転支持体5を介して受け止める。
【0010】回転軸6の前端はクランク室2aからフロ
ントハウジング2を介して外部へ突出しており、この突
出端部にはプーリ7が螺着されている。プーリ7はベル
ト7aを介して車両エンジンに作動連結されている。回
転軸6の前端部とフロントハウジング2との間にはリッ
プシール53が介在されている。リップシール53はク
ランク室2a内の圧力洩れを防止する。
【0011】回転軸6内には給油通路6aが形成されて
いる。給油通路6aは軸後端及びリップシール53に通
じる軸周面に開口している。図3、図5及び図6に示す
ようにクランク室2aの底部にはトロコイドポンプ型の
給油ポンプ39が配設されている。給油ポンプ39は外
側歯体39aと内側歯体39bとからなる。外側歯体3
9aの外周にはウォームホイール40が止着されてお
り、外側歯体39aがウォームホイール40を介して駆
動力を得る。
【0012】外側歯体39aが回転すると、内側歯体3
9bが外側歯車39aより速い速度で同一方向へ回転す
る。図5及び図6に示すように両歯体39a,39b間
の空隙Vは両歯体39a,39bの回転速度差により容
積増減しつつ両歯体39a,39bの回転方向へ移動す
る。図5に示すように空隙Vには円弧状の吸入口39c
から油が吸入され、空隙V内へ吸入された油は図6に示
すように円弧状の吐出口39dから吐出される。吸入口
39cは油吸入通路44を介してクランク室2aの底部
に連通し、吐出口39bは油吐出通路45を介して回転
軸6内の給油通路6aに連通している。
【0013】回転支持体5の周縁には駆動歯部5cが刻
設されている。クランク室2aの底部においてフロント
ハウジング2とリヤハウジング3との間には支軸41が
回転可能に架設支持されている。支軸41には被動歯車
42及びウォーム43が止着されている。被動歯車42
は駆動歯部5cに噛合し、ウォーム43はウォームホイ
ール40に噛合している。
【0014】シリンダブロック1の中心部にはスプール
8が回転軸6の軸線方向へスライド可能に嵌入収容され
ている。スプール8は、大径筒部8aと小径筒部8bと
からなり、回転軸6の後端部が大径筒部8a内に突入し
ている。この突入端部はラジアルベアリング9を介して
スプール8に回転可能に支持されている。ラジアルベア
リング9は回転軸6に対してスライド可能である。小径
筒部8bの内端と回転軸6の後端との間には復帰ばね2
1が介在されており、スプール8は復帰ばね21のばね
作用によってバルブプレート16に常には押接されてい
る。スプール8がバルブプレート16に接している場合
には大径筒部8aの端面はシリンダブロック1の端面に
一致する。
【0015】リヤハウジング3には傾角復帰用電磁ソレ
ノイド36が収容されている。傾角復帰用電磁ソレノイ
ド36の励磁によって固定鉄芯37側に吸着される可動
鉄芯38はバルブプレート16に当接しているスプール
8をバルブプレート16から離間する。スプール8がバ
ルブプレート16から離間した場合には大径筒部8aの
端面はシリンダブロック1の端面からクランク室2aへ
突出する。
【0016】回転軸6には球面状の斜板支持体10がス
ライド可能に支持されており、斜板支持体10には斜板
11が回転軸6の軸線方向へ傾動可能に支持されてい
る。斜板11には連結片12A,12Bが止着されてい
る。図2に示すように連結片12A,12Bには一対の
ガイドピン13,14が止着されている。回転支持体5
には支持アーム5aが突設されている。図2に示すよう
に支持アーム5aには支持ピン15が回動可能かつ回転
軸6に対して直角を成す方向へ貫通支持されている。一
対のガイドピン13,14は支持ピン15の両端部にス
ライド可能に嵌入されている。支持アーム5a上の支持
ピン15と一対のガイドピン13,14との連係により
斜板11が斜板支持体10を中心に回転軸6の軸線方向
へ傾動可能かつ回転軸6と一体的に回転可能である。斜
板11の傾動は、支持ピン15とガイドピン13,14
とのスライドガイド関係、斜板支持体10のスライド作
用及び斜板支持体10の支持作用により案内される。
【0017】斜板11の最大傾角は回転支持体5の傾角
規制突部5bと斜板11との当接によって規制される。
又、斜板11の最小傾角はスプール8と斜板支持体10
との当接によって規制される。スプール8がバルブプレ
ート16に当接しているときの斜板11の最小傾角は0
°となる。
【0018】クランク室2aに接続するようにシリンダ
ブロック1に貫設されたシリンダボア1a内には片頭ピ
ストン19が収容されている。片頭ピストン19の首部
19aには一対のシュー20が嵌入されている。斜板1
1の周縁部は両シュー20間に入り込み、斜板11の両
面には両シュー20の端面が接する。従って、斜板11
の回転運動がシュー20を介して片頭ピストン19の前
後往復揺動に変換され、片頭ピストン19がシリンダボ
ア1a内を前後動する。
【0019】図1及び図4に示すようにリヤハウジング
3内には吸入室3a及び吐出室3bが区画形成されてい
る。バルブプレート16上には吸入ポート16a及び吐
出ポート16bが形成されており、弁形成プレート17
A,17B上には吸入弁17a及び吐出弁17bが形成
されている。吸入室3a内の冷媒ガスは片頭ピストン1
9の復動動作により吸入ポート16aから吸入弁17a
を押し退けてシリンダボア1a内へ流入する。シリンダ
ボア1a内へ流入した冷媒ガスは片頭ピストン19の往
動動作により吐出ポート16bから吐出弁17bを押し
退けて吐出室3bへ吐出される。吐出弁17bはリテー
ナ形成プレート18上のリテーナ18aに当接して開度
規制される。
【0020】片頭ピストン19のストロークはクランク
室2a内の圧力とシリンダボア1a内の吸入圧との片頭
ピストン19を介した差圧に応じて変わる。即ち、圧縮
容量を左右する斜板11の傾角が変化する。クランク室
2a内の圧力はシリンダブロック1及びフロントハウジ
ング2の下壁に取り付けられた制御弁22により制御さ
れる。クランク室2aと吸入室3aとは絞り通路1bを
介して連通している。
【0021】図5及び図6に基づいて制御弁22の内部
構成を説明する。ソレノイドハウジング23にはソレノ
イド24及び固定鉄芯25が収容固定されている。固定
鉄芯25の中心軸線上にはガイドロッド26がスライド
可能に貫通支持されている。ガイドロッド26には可動
鉄芯27が止着されており、ガイドロッド26のガイド
作用により固定鉄芯25に対して接離可能である。可動
鉄芯27の移動範囲は固定鉄芯25とソレノイドハウジ
ング23のばね受け23aとの間に規制される。ガイド
ロッド26の一端にはばね受け26aが形成されてお
り、ばね受け26aとソレノイドハウジング23の端壁
23bとの間には弁開放強制ばね49が介在されてい
る。可動鉄芯27は弁開放強制ばね49のばね作用によ
って固定鉄芯25から離間する方向へ付勢されている。
【0022】ソレノイドハウジング23にはバルブハウ
ジング28が結合固定されており、バルブハウジング2
8内には球状の弁体29が収容されている。バルブハウ
ジング28には吐出圧導入ポート28a、吸入圧導入ポ
ート28b及び制御ポート28cが設けられている。吐
出圧導入ポート28aは吐出圧導入通路30を介して吐
出室3bに連通しており、吸入圧導入ポート28bは吸
入圧導入通路31を介して吸入室3aに連通している。
制御ポート28cは制御通路32を介してクランク室2
aに連通している。
【0023】バルブハウジング28の端壁と弁体29と
の間には復帰ばね33が介在されており、弁体29は弁
孔28dを閉塞する方向へ復帰ばね33のばね作用を受
ける。弁孔28dが閉塞されると吐出圧導入ポート28
aと制御ポート28cとの連通が遮断される。
【0024】ソレノイドハウジング23とバルブハウジ
ング28との間にはダイヤフラム34が介在されてい
る。バルブハウジング28内には押圧ロッド35が吸入
圧導入ポート28bと制御ポート28cとを常に遮断す
るようにスライド可能に収容されている。押圧ロッド3
5の一端はダイヤフラム34に止着されている。ばね受
け23aとダイヤフラム34との間には押圧ばね50が
介在されている。押圧ばね50はダイヤフラム34を介
して吸入圧力に対抗する。押圧ロッド35は押圧ばね5
0のばね作用によって常に弁体29に当接している。
【0025】図7に示すように弁体29が弁孔28dを
閉塞しており、かつ可動鉄芯27が固定鉄芯25に接し
ている状態では、ガイドロッド26はダイヤフラム34
から僅かに離間している。ソレノイド24が消磁してい
るときには、可動鉄芯27が弁開放強制ばね49のばね
作用によってばね受け23aに当接する。この当接状態
ではガイドロッド26が押圧ロッド35を弁体29側に
押しており、弁体29の弁開度が最大となる。
【0026】図1の状態ではソレノイド24及び傾角復
帰用電磁ソレノイド36はいずれも励磁状態にある。ソ
レノイド24の励磁状態では可動鉄芯27が固定鉄芯2
5に吸着されており、ガイドロッド26がダイヤフラム
34から離間している。この離間状態のもとにダイヤフ
ラム34が吸入圧導入ポート28bから導入される吸入
圧力の変動に応じて変位し、この変位が押圧ロッド35
を介して弁体29に伝えられる。吸入圧力が高い(冷房
負荷が大きい)場合には、ダイヤフラム34が押圧ばね
50のばね作用に抗してガイドロッド26側へ撓み変形
し、弁体29の弁開度が小さくなる。クランク室2a内
の圧力が吸入圧力より高い場合にはクランク室2a内の
冷媒ガスは絞り通路1bを経由して吸入室3aへ流出し
ている。従って、弁体29の弁開度が小さくなればクラ
ンク室2a内の圧力が低下し、斜板傾角が大きくなる。
逆に、吸入圧力が低い(冷房負荷が小さい)場合には、
ダイヤフラム34が押圧ばね50のばね作用によって弁
体29側へ撓み変形し、弁体29の弁開度が大きくな
る。従って、クランク室2a内の圧力が上昇し、斜板傾
角が小さくなる。
【0027】傾角復帰用電磁ソレノイド36が励磁して
いるため、スプール8がバルブプレート16から離間し
ており、スプール8の大径筒部8aの端面がクランク室
2a内に突出している。従って、図1に示すように斜板
11の傾角は、実線で示すように傾角規制突部5bに当
接する最大傾角位置と、鎖線で示すように斜板支持体1
0がスプール8に当接する最小傾角位置との間に規制さ
れる。即ち、斜板11のこの傾角範囲内で吐出容量が制
御され、吐出容量が零になることはない。
【0028】ソレノイド24が消磁すると可動鉄芯27
が弁開放強制ばね49のばね作用により固定鉄芯25か
ら離間してばね受け23aに当接する。この可動鉄芯2
7の移動により弁体29の弁開度が最大となり、クラン
ク室2a内の圧力が急激に上昇する。又、傾角復帰用電
磁ソレノイド36が消磁すると、スプール8が復帰ばね
21のばね作用によってバルブプレート16に移動当接
する。この移動当接により大径筒部8aの端面がシリン
ダブロック1の端面に一致する。従って、クランク室2
a内の急激な昇圧及スプール8の移動により斜板11の
傾角が直ちに0°となる。従って、吐出容量は零とな
り、クラッチ装着式の圧縮機においてクラッチを遮断し
たときの圧縮機無負荷状態と同じ状態が得られる。この
圧縮機無負荷状態によって車両用エンジンの全出力が車
両駆動に向けられる。
【0029】このような圧縮機無負荷状態への移行は空
調OFF時、車両加速時等の場合に行われる。斜板11
の傾角が0°となった状態で圧縮機を運転しても吐出容
量が零となるため、圧縮機内及び外部冷媒回路内の冷媒
ガス圧は均一になる。そのため、クランク室2a内の圧
力を低下させて斜板11を傾けることはできない。本実
施例では傾角復帰用電磁ソレノイド36を励磁すること
によって斜板11が傾けられる。
【0030】傾角復帰用電磁ソレノイド36の励磁と同
時にソレノイド24が励磁されることにより、可動鉄芯
27が固定鉄芯25に吸着される。この吸着によりガイ
ドロッド26がダイヤフラム34から離間し、ダイヤフ
ラム34が吸入圧導入ポート28bから導入される吸入
圧力の変動に応じて変位する。即ち、斜板11の傾角が
最小吐出作用をもたらす傾角に復帰すると同時に、斜板
11の傾角制御が冷房負荷を反映する吸入圧力に基づい
て行われる。
【0031】このようなクラッチレス構造の圧縮機で
は、回転軸6の周面に沿ったクランク室2aからの冷媒
ガス洩れを防止するリップシール53の使用条件は過酷
である。即ち、車両エンジンが駆動している限り回転軸
6は回転しており、このような長期回転継続では給油不
足が回転軸6との摺接に起因するリップシール53の劣
化を早める。特に、斜板傾角を零にする際にはクランク
室2a内が吐出圧相当まで急激に高められるため、給油
不足はリップシール53によるシール性能の相対的な低
下をもたらす。
【0032】本実施例では回転支持体5が回転軸6と一
体的に回転しており、回転支持体5の回転力が駆動歯部
5c、被動歯車42、支軸41、ウォーム43及びウォ
ームホイール40を介して外側歯体39a及び内側歯体
39bに伝えられる。回転軸6の回転速度は速く、この
回転速度をそのまま給油ポンプ39に伝えたのでは油の
循環不良を来すおそれが生じる。即ち、吐出油量がクラ
ンク室2a底部への油還流量を上回るおそれがある。被
動歯車42、支軸41、ウォーム43及びウォームホイ
ール40からなる駆動伝達用歯車機構は回転軸6の回転
を減速して給油ポンプ39に伝える。この減速比を程度
に調整することによって油の循環不良を回避することが
できる。
【0033】給油ポンプ39はクランク室2a底部に溜
まっている油を油吸入通路44から吸入して油吐出通路
45へ常時吐出し、この吐出油が回転軸6内の給油通路
6aを経由してリップシール53へ供給される。
【0034】リップシール53に十分な油が常時供給さ
れることにより、リップシール53のシール性能が大幅
に向上する。従って、斜板傾角を零にするためにクラン
ク室2a内を吐出圧相当まで急激に高めた場合にも、ク
ランク室2a内の高圧冷媒ガスが回転軸6の周面とリッ
プシール53との間から漏洩することはない。又、回転
軸6が長期にわたって回転継続する状態が通常状態とな
る本実施例のクラッチレス構造においても、回転軸6と
の摺接に起因するリップシール53の劣化が抑制され、
リップシール53の耐久期間が伸びる。
【0035】又、被動歯車42、支軸41、ウォーム4
3及びウォームホイール40からなる駆動伝達用歯車機
構はクランク室2a底部の油貯留部に配設されている。
そのため、これら歯車同士の噛合部の潤滑も同時に行わ
れ、駆動伝達用歯車機構を潤滑するための特別な潤滑構
造は不要である。
【0036】本発明は勿論前記実施例にのみ限定される
ものではなく、例えば油圧ポンプとしてはトロコイドポ
ンプ以外にも内接歯車ポンプ、ねじポンプ等の採用も可
能である。又、給油ポンプの入力歯車に回転支持体の駆
動歯部を直接噛合する構成も可能である。
【0037】又、給油ポンプから送り出される油はリッ
プシール以外の潤滑必要部位、例えば前記実施例におけ
るアンギュラベアリング4、斜板11とシュー20との
摺接部位といった潤滑必要部位の潤滑にも供することが
できる。
【0038】さらに本発明は、クラッチを備えた片側ピ
ストン式可変容量圧縮機にも適用できる。
【0039】
【発明の効果】以上詳述したように本発明は、クランク
室の底部に給油ポンプを設け、回転支持体の回転力によ
って給油ポンプを駆動するようにしたので、潤滑必要部
位へ十分な油を供給し得るという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を具体化した一実施例の圧縮機全体の
側断面図である。
【図2】 図1のA−A線断面図である。
【図3】 図1のB−B線断面図である。
【図4】 図1のC−C線断面図である。
【図5】 給油ポンプ及び励磁状態にある制御弁の拡大
断面図である。
【図6】 給油ポンプ及び消磁状態にある制御弁の拡大
断面図である。
【符号の説明】
2a…クランク室、3a…吸入圧領域となる吸入室、3
b…吐出圧領域となる吐出室、5…回転支持体、5c…
駆動歯部、6…回転軸、39…給油ポンプ、40…入力
歯車となるウォームホイール、42…駆動伝達用歯車機
構を構成する被動歯車、43…駆動伝達用歯車機構を構
成するウォーム、53…リップシール。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水藤 健 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】クランク室、吸入室、吐出室及びこれら各
    室を接続するシリンダボアを区画形成し、シリンダボア
    内に片頭ピストンを往復直線運動可能に収容するハウジ
    ング内の回転軸上にスライド可能かつ傾動可能に斜板を
    支持すると共に、回転軸上の回転支持体に斜板を傾動可
    能に連係し、クランク室内の圧力と吸入圧との片頭ピス
    トンを介した差により斜板の傾角を制御する片側ピスト
    ン式可変容量圧縮機において、 前記クランク室の底部に給油ポンプを設ける共に、給油
    ポンプに入力歯車を取り付け、前記回転支持体の周縁に
    駆動歯部を設け、給油ポンプの入力歯車と回転支持体の
    駆動歯部との間に駆動伝達用歯車機構を介在、又は入力
    歯車と回転支持体の駆動歯部とを直接噛合した片側ピス
    トン式可変容量圧縮機における潤滑構造。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0777050A3 (en) * 1995-11-30 1998-02-04 Sanden Corporation A lubricating mechanism for a piston compressor

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EP0777050A3 (en) * 1995-11-30 1998-02-04 Sanden Corporation A lubricating mechanism for a piston compressor

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