JPH06149357A - 径路の学習方法およびガイダンス方法 - Google Patents

径路の学習方法およびガイダンス方法

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JPH06149357A
JPH06149357A JP4316637A JP31663792A JPH06149357A JP H06149357 A JPH06149357 A JP H06149357A JP 4316637 A JP4316637 A JP 4316637A JP 31663792 A JP31663792 A JP 31663792A JP H06149357 A JPH06149357 A JP H06149357A
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JP
Japan
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path
destination
mobile robot
neural network
learning
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JP4316637A
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English (en)
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Atsushi Tani
淳 谷
Baakobitsuchi Sutan
バーコビッチ スタン
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 いかなるジオメトリを有する環境でも、径路
を学習することができるようにし、それにより経済的な
径路を通ることができるようにする。 【構成】 カオス的最急降下法を用いて探索された径路
の軌跡がベクトル量子化学習され、この学習結果に基づ
いて、コホーネン型ニューラルネットワークを構成す
る、例えば64の各ニューロンの位置(図中、黒丸で示
す位置)が決定される。さらに、ニューロンどうしの距
離から、そのニューロン間の結合重みが決定され、カオ
ス的最急降下法を用いてコホーネン型ニューラルネット
ワークの径路の記憶を想起させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば工場などで移動
ロボットに、物品を運搬する径路を学習させ、径路をガ
イダンスする場合に用いて好適な径路の学習方法および
ガイダンス方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば工場などで移動ロボットに
より物品を運搬する場合においては、移動ロボットが、
地面あるいは建物内の床などに埋め込まれたガイド線を
トレースすることにより所定の目的地にガイダンスされ
るようになっている。
【0003】さらに、このような方法による場合、例え
ば特開平3−73004号公報に開示されているよう
に、移動ロボットを臨時にガイド線から離し、再びガイ
ド線に沿って走行させるようにすることにより、途中に
意図しない障害物などがあっても、障害物を回避し、目
的地に到達することができるようにすることができる。
【0004】しかしながら、以上のような方法において
は、基本的にガイド線に沿って移動ロボットが進むよう
になっており、ガイド線を設けなければならず、また工
場内のレイアウトを変更した場合においては、ガイド線
も変更しなければならず、ガイド線の設置または変更は
容易ではなかった。
【0005】そこで、移動ロボットに目的地から発せら
れている、例えば電波を受信させ、その電波の発する方
向に移動させる方法が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この場
合、いわゆるローカルミニマムの課題を解決することが
困難であった。即ち、障害物を回避しつつ所定の位置ま
で移動してきた場合において、たまたまそこが他の位置
より目的地に近い位置であるが、それ以上目的地に近づ
くことができないような位置であると、一旦元の位置に
戻らなければならないが、元の位置に戻ると目的地から
遠くなってしまうために、結果的にその極小位置から離
脱することができなくなるときがあった。
【0007】また、極小位置に停留することなく目的地
まで到達することができたとしても、障害物を回避する
ときに経済的な径路を走行するとは限らず、むしろ不経
済な径路を走行し、目的地に到達するまで時間がかかる
課題があった。
【0008】そこで、移動ロボットに経済的な径路を学
習させる方法がある。しかしながら、従来の径路の学習
は、例えば ○いわゆるメイズなどのように、移動ロボットの移動
(走行)する径路が縦横にくっきりと直行している ○移動ロボットの移動(走行)する径路の途中に、複雑
な形状の障害物が存在しない などのような、単純なジオメトリを有する環境において
のみ可能であり、複雑なジオメトリの環境において行う
ことは困難であった。
【0009】本発明は、このような状況に鑑みてなされ
たものであり、ローカルミニマムの課題を解決するとと
もに、いかなるジオメトリの環境においても径路を学習
し、経済的な径路を得ることができるようにするもので
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の径路の
学習方法は、物体が目的地に到達するまでの径路を、例
えばカオス的最急降下法などのカオスによって、少なく
とも1回探索し、所定の条件を満足する径路を学習する
ことを特徴とする。
【0011】請求項2に記載の径路の学習方法は、所定
の条件が、物体が目的地に到達するまでの時間が短いこ
とであることを特徴とする。
【0012】請求項3に記載の径路の学習方法は、所定
の条件が、物体が目的地に到達するまでの距離が短いこ
とであることを特徴とする。
【0013】請求項4に記載の径路の学習方法は、物体
が、移動ロボットであることを特徴とする。
【0014】請求項5に記載の径路の学習方法は、目的
地に向かう吸引力を設定して径路を探索することを特徴
とする。
【0015】請求項6に記載の径路の学習方法は、探索
した径路をベクトル量子化して学習することを特徴とす
る。
【0016】請求項7に記載の径路のガイダンス方法
は、物体が目的地に到達するまでの径路をカオスによっ
て、少なくとも1回探索させ、所定の条件を満足する径
路を学習させた、非平衡力学系を適用したニューロンか
ら構成される相互結合型ニューラルネットワークの所定
のニューロンを状態発火し、相互結合型ニューラルネッ
トワークにおける状態発火が伝播する軌跡に基づいて、
物体が目的地に到達するまでの径路をガイダンスするこ
とを特徴とする。
【0017】請求項8に記載の径路のガイダンス方法
は、相互結合型ニューラルネットワークの、目的地に対
応するニューロンに正のバイアスを与えるとともに、相
互結合型ニューラルネットワークの、径路の始点に対応
するニューロンを初期状態にして発火し、相互結合型ニ
ューラルネットワークの状態発火を、径路の始点から目
的地に伝播させることを特徴とする。
【0018】請求項9に記載の径路のガイダンス方法
は、相互結合型ニューラルネットワークが、コホーネン
型ニューラルネットワークの結合を決定したものである
ことを特徴とする。
【0019】
【作用】本発明の径路の学習方法においては、例えば移
動ロボット1などの物体が目的地42に到達するまでの
径路を、例えばカオス的最急降下法などのカオスによっ
て、少なくとも1回探索し、移動ロボット1が目的地4
2に到達するまでの時間や距離が短いといった、所定の
条件を満足する径路を学習する。従って、任意のジオメ
トリを有する環境において有効な径路の学習を行うこと
ができる。
【0020】さらに、この径路の学習方法においては、
目的地に向かう吸引力を設定して径路を探索するように
することができるので、径路の探索を迅速に行うことが
できる。
【0021】また、この径路の学習方法においては、探
索した径路をベクトル量子化して学習するようにするこ
とができるので、径路の学習を迅速に行うことができ
る。
【0022】本発明の径路のガイダンス方法において
は、移動ロボット1が目的地42に到達するまでの径路
をカオス的最急降下法によって、少なくとも1回探索さ
せ、所定の条件を満足する径路を学習させた、非平衡力
学系を適用したニューロンから構成される相互結合型ニ
ューラルネットワークの、例えば目的地42に対応する
ニューロンに正のバイアスを与えるとともに、径路の始
点に対応するニューロンなどの所定のニューロンを初期
状態にして状態発火し、状態発火が伝播する軌跡に基づ
いて、移動ロボット1が目的地42に到達するまでの径
路をガイダンスする。従って、経済的な径路を通って目
的地42に到達することができる。
【0023】
【実施例】図1は本発明の径路の学習方法によって径路
を学習し、その学習結果に基づいて移動する移動ロボッ
トの一実施例の外観構成を示している。移動ロボット1
は前輪2と後輪3,4を有しており、前輪2はその方向
を所定の方向に向けることができ、後輪3,4は回転さ
れて、移動ロボット1を移動させることができるように
なされている。複数のレンジセンサ5は移動ロボット1
のほぼ中央に環状に配置され、障害物12の方向と距離
を検出することができるようになされている。このレン
ジセンサ5は例えば超音波センサ等により構成すること
ができる。目的地ガイダンスセンサ6は目的地11より
出力される信号(電波)を受信し、目的地11の方向と
距離を検出することができるようになされている。
【0024】即ち、レンジセンサ5は障害物12に対す
るベクトルを検出し、目的地ガイダンスセンサ6は目的
地11に対するベクトルを検出することができるように
なされている。コンピュータ7はレンジセンサ5や目的
地ガイダンスセンサ6の出力をモニタし、その出力から
所定の演算を実行し、移動ロボット1の動作を制御する
ようになされている。
【0025】図2は移動ロボット1の電気的構成を示し
ている。レンジセンサ5の出力はノイズを除去するフィ
ルタ21を介してコンピュータ7に供給されるようにな
されている。また、目的地ガイダンスセンサ6の出力も
コンピュータ7に供給されている。前輪角度サーボ回路
22はコンピュータ7により制御され、モータ23を駆
動して前輪2の方向を所定の方向に駆動するようになさ
れている。また、駆動速度制御回路24はコンピュータ
7により制御され、モータ25を所定の速度で回転させ
るようになされている。このモータ25により後輪3,
4が回転されるようになされている。
【0026】目的地11にはアンテナ32を有する発信
器31が配置され、この発信器31がアンテナ32を介
して出力する電波が目的地ガイダンスセンサ6により受
信されるようになされている。目的地11へのガイドは
電波の他、赤外線等を用いることも可能である。
【0027】次に、移動ロボット1が、目的地11まで
の径路を探索するときの動作を図3のフローチャートを
参照して説明する。最初にコンピュータ7はステップS
1において、目的地ガイダンスセンサ6の出力から目的
地11の距離と方向(ベクトル)を求める。さらにレン
ジセンサ5の出力をフィルタ21を介して受け取り、障
害物12に対する距離と方向(ベクトル)を求める。そ
して、この2つのベクトルから移動ロボット1が受ける
力ベクトルFを演算する。即ち、目的地ガイダンスセン
サ6が出力する目的地11に対するベクトルをa1(=
(x1−x,y1−y):(x1,y1)は目的地11の位
置、(x,y)は移動ロボット1の位置)とし、レンジ
センサ5が出力する障害物12に対するベクトルをa2
(=(x2−x,y2−y):(x2,y2)は障害物12
の位置)とするとき、移動ロボット1が受ける仮の力ベ
クトルFは次のように求められる。
【0028】
【数1】
【0029】上式においては、ベクトルは符号の上に水
平方向の矢印を付して示してある。
【0030】上式の右辺のベクトルf1は移動ロボット
1が目的地11から受ける力を示しており、目的地11
に近くなる程大きくなる。また、ベクトルf2は移動ロ
ボット1が障害物11から受ける力を表わしており、障
害物11に近くなる程小さくなる(負の方向に大きくな
る)。
【0031】ここで関数g1(d),g2(d)は距離d
に単調に反比例する非負の図4に示すような関数であ
る。即ち、ベクトルFは障害物12に接触せずに目的地
11に移動ロボット1を引き寄せるような力ベクトルと
なる。
【0032】ここでベクトルFをそのまま移動ロボット
1の速度方向ベクトルにすると、上述したローカルミニ
マムの課題を解決することができなくなる。
【0033】そこで本実施例においては、上式より求め
たベクトルFを次の式に代入し、次の式から移動ロボッ
ト1の実際の移動のための速度方向ベクトルVを求め
る。
【0034】
【数2】
【0035】ここで、振動型非線形抵抗fを図5に示す
ように比較的遅い周期ωで周期的に変動させると、上記
した方程式の時間発展は極小解を脱出することができる
ようになる。この関係を、力ベクトルFを距離Xで積分
して得られるエネルギEの変化として示すと、図6に示
すようになる。即ち、図中○印で囲で示す1,2の2つ
の極小解を順次飛び越し、最小解3に到達する。
【0036】このように非線形抵抗を周期的に振動さ
せ、その最小解を求める方法をカオス的最急降下法と定
義する。このカオス的最急降下法の詳細については、例
えば1991年8月号、電子通信情報学会、論文誌A、
Vol.J74−No.8,P1208−P1215、
「カオス的最急降下法を適用したニューラルネットにお
ける学習および記憶想起の動特性について」や、特願平
3−240467号(特願平2−298984号,特願
平2−414907号,特願平3−149688号の国
内優先出願)に開示されている。
【0037】コンピュータ7はこのようなカオスの時間
発展方程式により次の時刻における移動ロボット1の位
置XをステップS1で演算し、速度方向ベクトルVを求
める。そして、ステップS2で、この速度方向ベクトル
Vに対応して前輪角度サーボ回路22と駆動速度制御回
路24を制御する。前輪角度サーボ回路22はモータ2
3を介して前輪2を所定の方向に向けさせる。また、駆
動速度制御回路24はモータ25を駆動し、後輪3,4
を所定の速度で回転させる。これにより移動ロボット1
が所定の方向に所定の速度で移動することになる。
【0038】次にステップS3において、移動ロボット
1の位置が目的地11の位置と実質的に許容される範囲
内に位置するか否かが判定され、許容される範囲内にな
い(目的地11に達していない)と判定され場合におい
ては、ステップS1に戻り、それ以降の処理が繰り返し
実行される。実質的に目的地11に達したと判定された
場合においては、ステップS4に進み、移動ロボット1
の駆動が停止される。
【0039】図7は、移動ロボット1の現在の位置から
目的地11に対するベクトルa1と、障害物12に対す
るベクトルa2、ならびに移動ロボット1の目的地11
から受ける力ベクトルf1と障害物12から受ける力ベ
クトルf2との関係を示している。同図に示すようにベ
クトルa1は移動ロボット1と目的地11とを結ぶ直線
上のベクトルで表わされ、また、ベクトルa2は移動ロ
ボット1と障害物12の最も近い位置とを結ぶ直線上の
ベクトルで示すことができる。力ベクトルf1はこのベ
クトルa1と同一方向のベクトルとして表わすことがで
き、力ベクトルf2はベクトルa2と反対方向のベクトル
として表わすことができる。そして、力ベクトルFは力
ベクトルf1とf2を合成したものとして示すことができ
る。
【0040】図8は、移動ロボット1が障害物12を回
避しながら、目的地11に到達する様子を示している。
図中、等高線のように示される線はエネルギを表わして
おり、このエネルギは上記したベクトルFをベクトルX
(=(x,y))で積分することにより求めることがで
きる。このエネルギは目的地11において最も小さくな
り、移動ロボット1はよりエネルギが小さくなる方向を
指向して移動することになる。
【0041】カオス的最急降下法を用いない場合におい
ては、同図に示すように、障害物12が目的地11の方
向に窪んでいると、移動ロボット1は比較的小さいエネ
ルギレベル(−3)の位置に移動したとき、そこから離
れるとエネルギが大きくなってしまうために、そこから
離脱することができなくなる課題(ローカルミニマムの
課題)があったのであるが、本実施例のようにカオス的
最急降下法を用いる場合においては、上述したように非
線形抵抗が振動されるために、この極小解(−3)にと
らわれず、そこから離脱して、最小解(−6)(目的
地)に到達するこができるのである。
【0042】次に、例えば図9に示すような、障害物4
3乃至45が配置された障害物環境において、図の左上
の目的地42に、目的地11(図1)における場合と同
様にアンテナ32を有する発信器31(図2)を配置
し、移動ロボット1が図の右下のスタート地点41か
ら、前述したステップS1乃至S4の処理に基づいて移
動する場合、移動ロボット1は、前述したように障害物
43乃至45を避けながら目的地42に向かって行く
が、その径路としては、大きく分けて次の3つのパター
ンが考えられる。
【0043】(1)障害物43を避けて、図の左下を回
る径路 (2)障害物43を避けて、図の右上を回る径路 (3)障害物43の中に一度入り込んでから、図の左下
あるいは右下を回る径路
【0044】パターン(3)の径路においては、前述し
たカオス的最急降下法を用いることにより、移動ロボッ
ト1が障害物43の中に一度入り込んでも、その中から
出ることができるわけであるが、この場合、スタート地
点41から目的地42に到達するまでの時間がかかるこ
とになる。
【0045】そこで、この移動ロボット1においては、
径路を学習し、その学習結果に基づいて、パターン
(1)あるいは(2)などの経済的な径路を移動する。
【0046】即ち、まず図10に示すステップS11に
おいて、前述した図3のステップS1乃至S4の処理を
1ステップとして繰り返すことにより、スタート地点4
1から目的地42に到達するまでの径路の探索が、所定
のトライアル回数だけ行われ、各トライアルごとの、1
ステップごとの移動ロボット1が移動した軌跡(座標)
(x,y)が、コンピュータ7(図2)の内蔵するメモ
リ(図示せず)に記憶される(図11)。
【0047】ここで、実験で径路の探索を100トライ
アルだけ行ったときの、1ステップごとの移動ロボット
1の移動した軌跡(移動ロボット1の軌跡)をプロット
したものを図12に示す。なお、この図12に示す軌跡
は、1トライアルにつき30000ステップまで行って
プロットしたものである。
【0048】そして、ステップS12に進み、例えば所
定の時間(所定のステップ数)内に、目的地42まで到
達できたときの(目的地42の位置と実質的に許容され
る範囲内に移動ロボット1が位置することができたとき
の)、移動ロボット1が移動した軌跡(x,y)だけ
が、コンピュータ7(図2)の内蔵するメモリに保持さ
れる(他の軌跡は削除される)。
【0049】ここで、実験で1トライアルにつき170
00ステップまでに目的地42に到達できたときの、移
動ロボット1の軌跡をプロットしたものを図13に示
す。この場合、図12に示す軌跡と比較して、パターン
(3)のような不経済な径路の軌跡が除かれていること
が判る。
【0050】以上のようにして、パターン(1)あるい
は(2)のような経済的な径路の軌跡(図13)を得た
後、ステップS13に進み、相互結合型ニューラルネッ
トワークとしての、例えばコホーネン型ニューラルネッ
トワークを用いて、図13に示す移動ロボット1の軌跡
がベクトル量子化学習される。
【0051】ここで、実験で図13に示す移動ロボット
1の軌跡を、64のニューロンからなるコホーネン型ニ
ューラルネットワークによって、"A neural gas networ
k learns topology", in Proc. ICANN 91(Helsinki), 1
991に開示されているニューロガスアルゴリズムを用い
てベクトル量子化した結果を図14に示す。なお、図
中、黒丸で示す部分がニューロンである。
【0052】コホーネン型ニューラルネットワークにお
ける64の各ニューロンは、自身の位置を示すベクトル
(座標)(x,y)を有しており、図13に示す移動ロ
ボット1の軌跡をベクトル量子化学習することにより、
各ニューロンの位置(x,y)が決定される。
【0053】なお、ここでは、各ニューロンの位置
(x,y)が決定されるだけで、まだ互いに結合しては
いない。
【0054】ステップS13でのベクトル量子化学習に
より、コホーネン型ニューラルネットワークにおける6
4のニューロンは、図14に示すように、スタート地点
41から目的地42までの径路を一般化した形で表現す
るようになる。
【0055】ベクトル量子化学習により、ニューロンの
位置が決定された後、ステップS14に進み、各ニュー
ロン間どうしの距離に基づいて、結合重みが決定され
る。即ち、ステップS14では、図14に示す64の各
ニューロンにおいて、ニューロンiに対するニューロン
jからの入力結合をWijとし、ニューロンiからニュー
ロンjまでの距離をDij(=Dji)とした場合、例えば
まずニューロンiから、他の63のニューロンまでの距
離Dij(j=1,2,・・・,64、但しj≠i)がそ
れぞれ求められ、距離Dij(j=1,2,・・・,6
4、但しj≠i)の小さい順に、1,2,・・・,63
という具合にランクRijが決定される。
【0056】つまり、例えばニューロン2に対して、ニ
ューロン3が一番距離の近いところに位置している場
合、ランクR23=1と決定される。また、ニューロン2
に対して、ニューロン1が一番距離の遠いところに位置
している場合、ランクR21=63と決定される。
【0057】以上のようにして、64のすべてのニュー
ロンに対してランクRij(i=1,2,・・・,64,
j=1,2,・・・,64、但しi≠j)が決定された
後、結合重み(入力結合)Wijが、例えば次式にしたが
って算出される。
【0058】 Wij=1.5−1.5/5×Rij (但し、Rij≦5) Wij=−1.0×(Rij−5)/55 (但し、Rij>5)
【0059】以上により、距離の近いニューロン間は正
結合となり、距離の離れたニューロン間は負結合となる
(図15)。
【0060】以上のステップS14の処理により、図1
4に示すニューロンを結合した状態を図16に示す。な
お、図16においては、結合が正結合なったニューロン
間を線で結んで示してある。
【0061】ステップS11乃至S14の処理により学
習が終わると、ステップS15に進み、コホーネン型ニ
ューラルネットワークの想起のダイナミクスに、前述し
たカオス的最急降下法を適用して、ニューロンiの発火
状態aiが次式により計算される。
【0062】
【数3】 但し、uiは、ニューロンiの内部状態を示し、bi,K
はそれぞれ定数である。
【0063】ここで、この場合、例えば目的地42に対
応するニューロンに正のバイアスが与えられるととも
に、スタート地点41に対応するニューロンが初期状態
として発火されるようになっている。これにより、ニュ
ーロンの発火が、例えば図17乃至図23に示すよう
に、スタート地点41に対応するニューロンから目的地
42に対応するニューロンへ順次伝播していき、スター
ト地点41から目的地42までの径路が想起されること
になる。
【0064】なお、ニューロンの発火は、図17乃至図
23に示すように、図の左下を伝播する場合(パターン
(1))だけでなく、例えば図24乃至図30に示すよ
うに図の右上を伝播する場合(パターン(2))もあ
り、この伝播の仕方はカオス的である。即ち、64のニ
ューロン(コホーネン型ニューラルネットワーク)は、
移動ロボット1が探索した径路の中から、いくつかの経
済的な径路を学習し、その径路を想起するわけである。
【0065】ここで、図17乃至図23、図24乃至図
30において、丸の大きさは、ニューロンの発火状態に
対応している。即ち、図中、大きく描いた丸に対応する
ニューロンほど、激しく発火していることを示してい
る。
【0066】ステップS15においては、上述したよう
にしてニューロンの発火状態が計算されるとともに、発
火伝播するニューロン(ニューロン群)の、所定の時間
ごとの位置重心が算出される。
【0067】コンピュータ7は、以上のステップS11
乃至S15の処理を行い、発火伝播するニューロン群の
位置重心を算出して、そこに移動ロボット1をガイダン
スし、これにより、移動ロボット1は、発火伝播するニ
ューロン群の位置重心を追うように移動し、経済的な径
路をたどって、目的地41に到達することになる。
【0068】なお、本実施例においては、所定の時間
(ステップ数)内で目的地42に到達する径路の軌跡だ
けを求め、コホーネン型ニューラルネットワークにベク
トル量子化学習させるようにしたが、例えば目的地42
に到達するまでの径路の軌跡長が所定の距離以下になる
軌跡だけを求め、ベクトル量子化学習させるようにする
ことができる。
【0069】さらに、本実施例では、ステップS13で
ニューロガスアルゴリズムによりコホーネン型ニューラ
ルネットワークにベクトル量子化学習させるようにした
が、他のベクトル量子化学習方法を適用するようにする
ことができる。
【0070】また、径路を学習させるニューラルネット
ワークもコホーネン型ニューラルネットワークに限られ
ることなく、あらゆるベクトル量子化型ニューラルネッ
トワークを適用することができる。
【0071】
【発明の効果】以上の如く、本発明の径路の学習方法に
よれば、物体が目的地に到達するまでの径路をカオスに
よって、少なくとも1回探索し、例えば物体が目的地に
到達するまでの時間や距離が短いといった、所定の条件
を満足する径路を学習する。従って、任意のジオメトリ
を有する環境において有効な径路の学習を行うことがで
きる。
【0072】さらに、この径路の学習方法によれば、目
的地に向かう吸引力を設定して径路を探索するようにす
ることができるので、径路の探索を迅速に行うことがで
きる。
【0073】また、この径路の学習方法によれば、探索
した径路をベクトル量子化して学習するようにすること
ができるので、径路の学習を迅速に行うことができる。
【0074】本発明の径路のガイダンス方法によれば、
物体が目的地に到達するまでの径路をカオスによって、
少なくとも1回探索させ、所定の条件を満足する径路を
学習させた、非平衡力学系を適用したニューロンから構
成される相互結合型ニューラルネットワークの、例えば
目的地に対応するニューロンに正のバイアスを与えると
ともに、径路の始点に対応するニューロンなどの所定の
ニューロンを初期状態にして状態発火し、状態発火が伝
播する軌跡に基づいて、物体が目的地に到達するまでの
径路をガイダンスする。従って、経済的な径路を通って
目的地に到達することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の径路の学習方法によって径路を学習し
て移動する移動ロボットの一実施例の外観構成を示す平
面図である。
【図2】図1の移動ロボット1の電気的構成例を示すブ
ロック図である。
【図3】図1の移動ロボット1が径路を探索するときの
動作を説明するフローチャートである。
【図4】関数g1(d),g2(d)の特性図である。
【図5】カオス的最急降下法による非線形抵抗の振動の
様子を説明する図である。
【図6】カオス的最急降下法による極小値からの脱出を
説明する図である。
【図7】図1の実施例における移動ロボット1と障害物
12および目的地11との関係を説明する図である。
【図8】移動ロボット1が障害物12を回避して目的地
11に到達する様子を説明する図である。
【図9】障害物環境を示す平面図である。
【図10】図1の移動ロボット1が径路を学習し、その
学習結果に基づいてガイダンスされるときの動作を説明
するフローチャートである。
【図11】図10のフローチャートのステップS11で
移動ロボット1が探索した径路の軌跡(x,y)を示す
図である。
【図12】移動ロボット1に径路の探索を100トライ
アルだけ行わせたときの、1ステップごとの移動ロボッ
ト1の移動した軌跡(移動ロボット1の軌跡)を、30
000ステップまでプロットした図である。
【図13】1トライアルにつき17000ステップまで
に目的地42に到達できたときの、移動ロボット1の軌
跡をプロットした図である。
【図14】図13の径路の軌跡を64のニューロンから
なるコホーネン型ニューラルネットワークにベクトル量
子化学習させたときの、ニューロンの位置を示す図であ
る。
【図15】図14のニューロンの結合関係を説明するた
めの図である。
【図16】図14のニューロンの正の結合を示す図であ
る。
【図17】ニューロンにより径路が想起されている様子
を示す図である。
【図18】ニューロンにより径路が想起されている様子
を示す図である。
【図19】ニューロンにより径路が想起されている様子
を示す図である。
【図20】ニューロンにより径路が想起されている様子
を示す図である。
【図21】ニューロンにより径路が想起されている様子
を示す図である。
【図22】ニューロンにより径路が想起されている様子
を示す図である。
【図23】ニューロンにより径路が想起されている様子
を示す図である。
【図24】ニューロンにより径路が想起されている様子
を示す図である。
【図25】ニューロンにより径路が想起されている様子
を示す図である。
【図26】ニューロンにより径路が想起されている様子
を示す図である。
【図27】ニューロンにより径路が想起されている様子
を示す図である。
【図28】ニューロンにより径路が想起されている様子
を示す図である。
【図29】ニューロンにより径路が想起されている様子
を示す図である。
【図30】ニューロンにより径路が想起されている様子
を示す図である。
【符号の説明】
1 移動ロボット 2 前輪 3,4 後輪 5 レンジセンサ 6 目的地ガイダンスセンサ 7 コンピュータ 11 目的地 12 障害物 21 フィルタ 22 前輪角度サーボ回路 23 モータ 24 駆動速度制御回路 25 モータ 31 発振器 32 アンテナ 41 スタート地点 42 目的地 43乃至45 障害物

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物体が目的地に到達するまでの径路をカ
    オスによって、少なくとも1回探索し、 所定の条件を満足する前記径路を学習することを特徴と
    する径路の学習方法。
  2. 【請求項2】 前記所定の条件は、前記物体が目的地に
    到達するまでの時間が短いことであることを特徴とする
    請求項1に記載の径路の学習方法。
  3. 【請求項3】 前記所定の条件は、前記物体が目的地に
    到達するまでの距離が短いことであることを特徴とする
    請求項1に記載の径路の学習方法。
  4. 【請求項4】 前記物体は、移動ロボットであることを
    特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の径路の学
    習方法。
  5. 【請求項5】 前記目的地に向かう吸引力を設定して前
    記径路を探索することを特徴とする請求項1乃至4のい
    ずれかに記載の径路の学習方法。
  6. 【請求項6】 前記探索した径路をベクトル量子化して
    学習することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに
    記載の学習方法。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6のいずれかに記載の学習
    方法により学習させた、非平衡力学系を適用したニュー
    ロンから構成される相互結合型ニューラルネットワーク
    の所定のニューロンを状態発火し、 前記相互結合型ニューラルネットワークにおける状態発
    火が伝播する軌跡に基づいて、物体が目的地に到達する
    までの径路をガイダンスすることを特徴とする径路のガ
    イダンス方法。
  8. 【請求項8】 前記相互結合型ニューラルネットワーク
    の、前記目的地に対応するニューロンに正のバイアスを
    与えるとともに、前記相互結合型ニューラルネットワー
    クの、前記径路の始点に対応するニューロンを初期状態
    にして発火し、 前記相互結合型ニューラルネットワークの状態発火を、
    前記径路の始点から前記目的地に伝播させることを特徴
    とする請求項7に記載の径路のガイダンス方法。
  9. 【請求項9】 前記相互結合型ニューラルネットワーク
    は、コホーネン型ニューラルネットワークの結合を決定
    したものであることを特徴とする請求項7または8のい
    ずれかに記載の径路のガイダンス方法。
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