JPH0615029Y2 - 複合材薄板用の成形型 - Google Patents

複合材薄板用の成形型

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JPH0615029Y2
JPH0615029Y2 JP126789U JP126789U JPH0615029Y2 JP H0615029 Y2 JPH0615029 Y2 JP H0615029Y2 JP 126789 U JP126789 U JP 126789U JP 126789 U JP126789 U JP 126789U JP H0615029 Y2 JPH0615029 Y2 JP H0615029Y2
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一浩 大庭
高久 長谷川
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は複合材薄板用の成形型に関する。
〔従来の技術〕
繊維性強化プラスチックからなる複合材は軽量で、しか
も高強度を有するため、航空機などの構造部材として広
く使用されている。この複合材の成形技術としてオート
クレーブ中でバッグ成形により加熱硬化させるオートク
レーブ法や雄、雌二つの合せ型を用いるマッチドダイ成
形法が実施されている。
前者の成形技術は、例えば特公昭58−27090号公
報に開示されているように、複合材の形状に合わせて形
成されたエラストマ系材質工具の上に未硬化の複合材料
素材を積載し、真空バッグ成形した状態で、オートクレ
ーブ中で加熱硬化させるものである。
また、マッチドダイ成形技術は、例えば特公昭61−1
16516号公報に開示されているように雌雄端面が摺
動して閉鎖する金型を使用して、樹脂溶融物を加圧成形
するものである。
〔考案が解決しようとする課題〕
しかしながら、上述の従来技術のオートクレーブ法では
エラストマ系材質工具は、その材質上の特性から予備成
形体の積層・成形には使用できず、予備成形体の成形に
は専用の予備成形型を必要とし、型費の占める割合が大
きくなる。また、成形された予備成形体を予備成形型か
らオートクレーブ硬化用の最終硬化型へ移し替える工程
が必要であり、この移し替え作業中に異物の混入や汚染
が生じ易く、品質が低下すると共に、移し替えによって
全体の加工時間が長くなるという問題を有している。
マッチドダイ成形法では、マッチドダイ成形型によって
成形された複合材の精度はマッチドダイ成形型の公差そ
のものによって決定される。従って、複合材が薄板形状
である場合にはこの複合材薄板の成形を高精度に行うた
めにはマッチドダイ成形型自体を極めて高精度に作製し
なければならず、これはマッチドダイ成形型の高価格化
を招き、結局複合材薄板の成形コストが上昇するという
問題がある。
そこで、本考案の目的は上記従来技術が有する問題点を
解消し、予備成形型を不要とすると共に、薄板形状の複
合材を安価に成形することができる複合材薄板用の成形
型を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために本考案は、ウェブ部とこのウ
ェブ部の他端から張出したフランジ部とを有する複合材
薄板を成形する複合材薄板用の成形型において、上記ウ
ェブ部を成形する硬質系材料製の一対のウェブ成形用型
体と、上記フランジ部を成形する硬質系材料製のフラン
ジ成形用型体とを具備し、上記一対のウェブ成形用型体
の各々は互いに対向するウェブ成形面部と、このウェブ
成形面部の一端から折曲った折曲面部と、この折曲面部
の端部から立上り上記折曲面部と共に凹部を形成する張
出部とから構成され、上記フランジ成形用型体は上記凹
部に嵌合されて上記フランジ部を成形することを特徴と
するものである。
上記構成において、上記複合材薄板は上記フランジ部と
同様の第2のフランジ部が上記ウェブ部の他端部から張
出しているI字状断面であり、成形型は更に第2のフラ
ンジ成形用型体を具備し、上記一対のウェブ成形用型体
の各々は上記ウェブ成形面部の他端から折曲った第2の
折曲面部と、この第2の折曲面部の端部から立上り上記
第2折曲面部と共に第2の凹部を形成する第2の張出部
とを更に有し、上記第2フランジ成形用型体は上記第2
凹部に嵌合されて上記第2フランジ部を成形することが
望ましい。
〔作用〕
一対のウェブ成形用型体にそのウェブ成形面部と折曲面
部とに沿って樹脂含浸繊維体を積層して予備成形した後
に、両ウェブ成形用型体を上記積層された樹脂含浸繊維
体が接合するように組合わせる。この組合わせによって
一対のウェブ成形用型体の折曲面部と張出部とにより凹
部が形成され、フランジ成形用型体が張出部に案内され
て上記凹部内に所定の押圧力で嵌合される。この状態
で、樹脂含浸繊維体を硬化処理して最終成形を行う。
このように、予備成形と最終成形とを共に同一の成形型
により行うことができ、予備成形体を最終成形用型に移
し替えることが不要になる。また、フランジ成形用型体
を凹部内に所定の押圧力で嵌合して成形を行うことによ
り硬化後の複合材のバラツキ、即ち精度は成形型の寸法
精度ではなく複合材自体の板厚に比例するため、複合材
が比較的薄い場合には格別高精度の成形型を使用するこ
となしに充分な精度が得られる。
〔実施例〕
以下、本考案による複合材薄板用の成形型の実施例を図
面を参照して説明する。
第1図及び第2図は航空機の構造部材として広く使用さ
れているIビームを成形する成形型を示したもので、こ
の成形型は、Iビームのウェブ部を成形するための左右
一対のウェブ成形型体1,2と、Iビームのフランジ部
を成形するための上下一対のフランジ成形型体3,4と
から構成される。これら型体1、2、3、4はいずれも
金属などの硬質系材料製であり、複合材製品の成形圧力
に充分耐え得る強度を有し、反復使用が可能となってい
る。
ウェブ成形型体1,2は、互いに対向するウェブ成形面
部1a,2aと、このウェブ成形面部1a,2aの上端
から折曲った第1折曲面部1b,2bと、各折曲面部1
b,2bの端部から立上がった第1張出部1c,2c
と、ウェブ成形面部1a,2aの下端部に成形された第
2折曲面部1d,2d及び第2張出部1e,2eとから
構成されている。第1折曲面部1b,2bと第1張出部
1c,2cとは第1凹部5を形成し、第2折曲面部1
d,2dと第2張出部1e,2eとは第2凹部6を形成
している。
第1及び第2張出部1c,2c、1e,2eの高さHは
第1図に明示したように凹部5、6内の樹脂含浸繊維体
7A、7Bの厚さより大きく定められているので、第1
及び第2凹部5、6内には夫々第1及び第2フランジ成
形型体3、4が嵌合可能である。
次に、このような成形型によってIビームを成形する場
合について説明する。
第3図に示したように樹脂含浸繊維体7A、7Bを夫々
ウェブ成形型体1,2にそのウェブ成形面部1a,2a
と第1及び第2折曲面部1b,2b、1d,2dとに沿
って積層して所定形状に予備形成する。この後にウェブ
成形型体1、2を、樹脂含浸繊維体7A、7Bが互いに
接合するように位置決めピン9(第2図参照)を利用し
て組合わせる。次いで適宜、充填材を挿入した後に、第
1図に示したように第1及び第2フランジ成形型体3,
4を張出部1c,2c、1e,2eの案内により所定の
押圧力でもって凹部5、6内に嵌合させる。その後、こ
れをオートクレーブ内で加熱・加圧して樹脂含浸繊維体
7A、7Bを硬化させると、第4図に示したウェブWと
フランジFとが一体化したIビーム複合材が成形され
る。
なお、上記嵌合時の第1及び第2にフランジ成形型体
3,4の運動は、その押圧力、即ち成形圧力と、積層体
7A、7Bの反力と、張出部1c,2c、1e,2eと
の摩擦力と、嵌合時にフランジ成形型体と張出部との間
隙から流出する樹脂の粘性抵抗等の釣合いによって定ま
り、マッチドダイの場合のような機械的な制限を受ける
ことはない。
本考案による成形型を使用した場合には、硬化後の複合
材の板厚のバラツキはその複合材板厚に比例することが
判明した。他方、従来のマッチドダイ成形型を使用した
場合には板厚に無関係であり成形型の制作時の公差に一
致する。第5図は以上の関係を示したグラフで、横軸に
硬化後の複合材の板厚を、縦軸にその板厚のバラツキを
とってある。このグラフから明らかなように、本考案に
よる成形型を使用した場合の直線Lと1マッチドダイ成
形型を使用した場合の直線L2との交点Pよりも薄い板
厚範囲Rでは本考案の方が板厚のバラツキが小さいこと
が分る。
また、型体1、2、3、4と樹脂含浸繊維体7A、7B
との間にエラストマ系樹脂製の緩衝層を介在させること
によって、この緩衝層の弾性変形により局所的な型当り
や積層板厚のバラツキ等が吸収されるので、表面樹脂欠
損などの少ない良質な複合材を成形することができる。
この緩衝層の介在は例えば緩衝層を型体1、2、3、4
の成形面にライニングすることによって達成できる。
上記実施例では張出部1c,1e,2c,2eは型体
1、2と一体構造であった。しかし本考案はこれに限る
ものでなく張出部を型体と別体とし型体に取付ける構成
にすることもできる。
なお、上記実施例はIビーム形状の複合体用の成形型で
あったが、本考案はT字状など、ウェブ部とこの一端に
突出したフランジ部とを少なくとも有する形状であれば
その他任意の形状の複合体の成形型にも適用することが
できる。
〔考案の効果〕
以上の説明から明らかなように本考案によれば、一対の
ウェブ成形用型体にそのウェブ成形面部と折曲面部とに
沿って樹脂含浸繊維体を積層して予備成形した後に、両
ウェブ成形用型体を上記積層された樹脂含浸繊維体が接
合するように組合わせ、この組合わせによって一対のウ
ェブ成形用型体の折曲面部と張出部とにより形成された
凹部にフランジ成形用型体をかん合させて最終成形を行
うため、予備成形と最終成形とを共に同一の成形型によ
り行うことができ、予備成形体を最終成形用型に移し替
えることが不要になり、成形のスピードアップを図るこ
とができる。
また、フランジ成形用型体を凹部内に所定の押圧力で嵌
合して成形を行うことにより硬化後の複合材のバラツキ
は、成形型の寸法精度ではなく複合材自体の板厚に比例
するため、複合材が比較的薄い場合には格別高精度の成
形型を使用することがなしに充分な精度をうることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本考案による複合材薄板の成形型の一実施例
を示した第2図のI−I線矢視の断面図、第2図は上記
実施例の側面図、第3図は成形の一工程を示した断面
図、第4図は成形された複合材製品を示した斜視図、第
5図は本考案による成形型と従来のマッチドダイ成形型
を夫々使用した場合の複合材板厚とそのバラツキとの関
係を示したグラフである。 1,2……ウェブ成形用型体、1a,1b……ウェブ成
形面部、1b,1d,2b,2d……折曲面部、1c,
1e,2c,2e……張出部、3,4……フランジ成形
用型体、5,6……凹部、7A,7B……樹脂含浸繊維
体、W……ウェブ、F……フランジ。

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ウェブ部とこのウェブ部の端部から張出し
    たフランジ部とを有する複合材薄板を成形する複合材薄
    板用の成形型において、上記ウェブ部を成形する硬質系
    材料製の一対のウェブ成形用型体と、上記フランジ部を
    成形する硬質系材料製のフランジ成形用型体とを具備
    し、上記一対のウェブ成形用型体の各々は互いに対向す
    るウェブ成形面部と、このウェブ成形面部の一端から折
    曲った折曲面部と、この折曲面部の端部から立上り上記
    折曲面部と共に凹部を形成する張出部とから構成され、
    上記フランジ成形用型体は上記凹部に嵌合されて上記フ
    ランジ状部を成形することを特徴とする複合材薄板用の
    成形型。
  2. 【請求項2】上記複合材薄板は上記フランジ部と同様の
    第2のフランジ部が上記ウェブ部の他端部から張出して
    いるI字状断面であり、成形型は更に第2のフランジ成
    形用型体を具備し、上記一対のウェブ成形用型体の各々
    は上記ウェブ成形面部の他端から折曲った第2の折曲面
    部と、この第2の折曲面部の他端から立上り上記第2折
    曲面部と共に第2の凹部を形成する第2の張出部とを更
    に有し、上記第2フランジ成形用型体は上記第2凹部に
    嵌合されて上記第2フランジ部を成形することを特徴と
    する請求項1記載の複合材薄板用の成形型。
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