JPH0615165A - 炭化水素成分トラッパ装置,蒸発燃料吸収装置及び排気ガス浄化装置 - Google Patents

炭化水素成分トラッパ装置,蒸発燃料吸収装置及び排気ガス浄化装置

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JPH0615165A
JPH0615165A JP4245698A JP24569892A JPH0615165A JP H0615165 A JPH0615165 A JP H0615165A JP 4245698 A JP4245698 A JP 4245698A JP 24569892 A JP24569892 A JP 24569892A JP H0615165 A JPH0615165 A JP H0615165A
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Yoshiaki Fukushima
喜章 福嶋
Takashi Ota
隆 太田
Akane Okada
茜 岡田
Masahiko Kokayu
真彦 小粥
Tetsuo Nagami
哲夫 永見
Shinji Matsuura
慎次 松浦
Kiyotaka Uehara
清高 植原
Kazuyuki Kuroda
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 炭化水素(HC)特にC6以上の高沸点成分
や嵩高い芳香族HCの捕捉能力の高いHCトラッパを提
供すること。 【構成】 上記HCトラッパの吸収剤として,(1)珪
素四面体SiO4 の層状結晶の間に珪酸の脱水縮合によ
るSiO2 の層間架橋が形成され,かつ層間に多数の細
孔を備えた層状シリカ多孔体,又は(2)該層状シリカ
多孔体の構造に加えて更に前記層状結晶に珪素と異なる
金属原子が結合することにより発現した固体酸性を備え
ている層状シリカ−金属酸化物多孔体を用いる。上記H
Cトラッパとしては,蒸発燃料吸収装置,排気ガス浄化
装置などがある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は,蒸発燃料,内燃機関
からの燃焼ガス等に含まれる炭化水素成分による大気汚
染を防止するための,炭化水素成分トラッパ装置に関
し,又,その用途を限定した応用発明としての蒸発燃料
吸収装置及び排気ガス浄化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年,種々の形態で大気中に放出される
気相の炭化水素成分による大気汚染と,これに伴うスモ
ッグ公害や地球温暖化等の弊害が懸念されている。
【0003】このような大気汚染問題の代表的な一例と
して,自動車の燃料タンクや,気化器フロート室内の燃
料の一部が蒸発して大気中に漏れるという問題がある。
かかる問題は,燃料を輸送するタンカー船や燃料タンク
車等についても起こることである。その対策として,例
えば自動車においては活性炭等の蒸発燃料吸収剤を充填
したキャニスタが用いられ,蒸発燃料を一時的にキャニ
スタでトラップすると共に,自動車走行時にエンジン負
圧による吸気を利用してトラップ燃料をパージし,この
パージエアをエンジンへ送り込んで燃焼させるようにし
ている。
【0004】大気汚染問題の他の代表的な一例として,
自動車その他の内燃機関の排気ガスに含まれる炭化水素
(HC)がある。このHCには未燃焼のガソリン蒸気も
含まれる。その対策として,内燃機関の排気系に三元触
媒等のHC浄化活性を持つ排気ガス浄化触媒を設置する
ことが行われている。また特に,エンジン着火直後の低
温排気中に含まれ,触媒により浄化され難い,いわゆる
コールドHCも問題視されている。これに対する対応に
ついては,これを一時的にトラップするゼオライト等の
吸着剤を併用したコールドHC浄化システム等の排気ガ
ス浄化装置が提案されている(特開平2−75327
号,特願平3−49658号)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし,上記従来の対
策は,夫々問題があった。
【0006】即ち,上記のキャニスタの場合,活性炭の
蒸発燃料捕捉能力(ワーキングキャパシティ)は,必ず
しも高いものでない。これは,活性炭の比表面積が不十
分であることに関連すると思われる。
【0007】しかも,活性炭がトラップした蒸発燃料中
の炭化水素成分のうち,炭素原子数6以上の高沸点成分
に対しては,これらを活性炭から離脱させるためのパー
ジが起こり難いという特性がある。このため,トラップ
とパージとを繰り返すうちに活性炭に高沸点成分が蓄積
され,その蒸発燃料捕捉能力が急速に劣化する。これは
活性炭におけるトラップ用の細孔の径が,高沸点成分を
円滑にパージさせるには過小であるためと思われる。
【0008】一方,上記の排気ガス浄化装置の場合,吸
着剤であるゼオライトによりトラップされる炭化水素成
分の範囲は比較的小さな分子のものに限られ,例えば一
部の国でオゾン生成能の高い物質として問題になってい
るトリメチルベンゼン等の嵩高い芳香族のHCについて
は,これを有効にトラップできない。これは,ゼオライ
トにおけるトラップ用の細孔の径が小さいことに関連す
ると思われる。
【0009】また,ゼオライトは耐熱性が低いため,内
燃機関の排気系中に直接設置することが難しく,例えば
バイパスを設けてゼオライトを設置せざるを得ないとい
う問題もあった。
【0010】以上のように,従来の蒸発燃料吸収装置や
排気ガス浄化装置等の炭化水素成分トラッパ装置におい
ては,炭化水素成分トラップ用の吸収剤が比表面積の不
足,トラップ用細孔の径の不適合,耐熱性の不足等の欠
点を持っているため,種々の問題を生じていた。
【0011】そこで本願発明は,上記のような問題を伴
わない炭化水素成分トラッパ装置,蒸発燃料吸収装置及
び排気ガス浄化装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
(本願第一発明の構成)上記課題を解決するための本願
第一発明(請求項1に記載の発明)の構成は,炭化水素
成分を含むガスの通路に設けられ,該炭化水素成分をト
ラップする吸収剤を充填したトラッパ装置であって,前
記吸収剤として,少なくとも次の層状シリカ多孔体ある
いは層状シリカ−金属酸化物多孔体を用いた炭化水素成
分トラッパ装置である。 (1)珪素四面体SiO4 の層状結晶の間に珪酸の脱水
縮合によるSiO2 の層間架橋が形成され,かつ層間に
多数の細孔を備えた層状シリカ多孔体。 (2)珪素四面体SiO4 の層状結晶の間に珪酸の脱水
縮合によるSiO2 の層間架橋が形成され,かつ層間に
多数の細孔を備え,さらに前記層状結晶に珪素と異なる
金属原子が結合することにより発現した固体酸性を備え
ている層状シリカ−金属酸化物多孔体。
【0013】本願第一発明の上記構成において,珪素四
面体SiO4 の層状結晶としては,珪素四面体層の層間
にナトリウムイオンを含んだ結晶性層状珪酸ナトリウ
ム,例えばカネマイトNaHSi2 O5 ・3H2 O,ジ
ケイ酸ナトリウムNa2 Si2O5 ,マカタイトNa2
Si4 O9 ・5H2 O,アイラアイトNa2 Si8 O17
・xH2 O,マガディアイトNa2 Si14O29・XH2
O,ケニヤアイトNa2Si20O41・xH2 O等が代表
的であるが,これらに限定されない。
【0014】上記の結晶性層状珪酸ナトリウムは,粘土
鉱物と異なり構造水を含まず,珪酸の水酸基も脱水縮合
によりSiO2 の層間架橋の形成に消費されている。従
って,耐熱性が良く,高温下でもその細孔構造が崩壊し
ない。結晶性層状珪酸ナトリウムのうち,特にカネマイ
トのように,層状結晶が単一の珪素四面体層から成るも
のは単位重量あたりの表面積が特に大きく,かつ高温下
でもその単一層構造が崩壊しないので,これを用いて製
造した層状シリカ多孔体も表面積が大きくなり,吸収能
力が高くなる。
【0015】カネマイトを用いて製造した層状シリカ多
孔体の場合,図1(a)に示すように骨格の組成がSi
O2 であり,図1(b)に示すように単一層構造が保持
されたままで上下の層(板状のシート91)が重なって
部分的に結合した構造を有する。この結合部分には珪酸
の脱水縮合によるSiO2 の層間架橋が形成されてい
る。そして各シート91は図1(c)に示すように湾曲
して,層間の非結合部分には直径が10〜60Åの細孔
92が多数形成され,全体として蜂の巣状の断面を呈す
る多孔構造をとる。
【0016】上記層状シリカ多孔体は,粉末X線回折で
は,10〜60Åの距離に相当するピークが一本だけ観
察され,あとは無定形状態を示すハローピークが観察さ
れるのみである。また,その表面積は,今までに実現し
得たもので1500m2 /gに達する。
【0017】本願第一発明の層状シリカ多孔体は,例え
ば,アルキルトリメチルアンモニウムの水溶液中で,前
記層状珪酸ナトリウムを加熱攪拌処理し,濾過,乾燥の
後,空気中で焼成(700℃)して得られる。アルキル
トリメチルアンモニウムは層状シリカ多孔体の細孔の径
を規定し,焼成によって消失する有機物である。従っ
て,分子の嵩高さが異なる他種の有機物を用いることで
層状シリカ多孔体の細孔の径を調整できる。
【0018】層状シリカ多孔体は,例えば,球状体,柱
状体等の粒子形態で用いる。かかる場合の粒子の大きさ
は,その充填部の通気性の確保やガスとの接触面積の確
保を考えた場合,球状体では直径0.1〜10mm,柱
状体では柱径0.1〜5mmで長さ1〜30mm程度と
することが好ましい。また,適当な材料からなる一定形
態の担体(例えば,空隙性の三次元の構造体)に担持さ
せて用いても良い。
【0019】次に,本願第一発明の層状シリカ−金属酸
化物多孔体は,前記層状シリカ多孔体に比し,層状結晶
に珪素と異なる金属原子が結合することにより発現した
固体酸性を備えている点が相違している。そしてかかる
構造上の相違は,前記した層状シリカ多孔体の製造工程
中に,珪素四面体SiO4 の層状結晶を金属の塩と接触
させて金属原子を層状結晶に結合させる金属付加工程を
挿入することによりもたらされる。
【0020】固体酸性は,珪素四面体層を構成する珪素
の一部に対し,酸素を介して金属原子が結合することに
より発現する。従って,この固体酸性はそのままの状態
でもいわゆるルイス酸として機能し,またこれに水が付
加してプロトンを放出するようになれば,いわゆるブレ
ンステッド酸として機能する。
【0021】上記の金属原子として,アルミニウム,ジ
ルコニウム,ガリウム,ベリリウム,マグネシウム,イ
ットリウム,ランタン,スズ,鉛等が用いられる。
【0022】金属付加工程は,前記層状シリカ多孔体の
製造工程中,有機物の水溶液中で前記層状珪酸ナトリウ
ムを加熱攪拌処理する際に同時に行っても良く,また焼
成工程の完了後に金属付加工程を行って,再度焼成して
も良い。
【0023】層状シリカ−金属酸化物多孔体は,以上の
構造上及び製造工程上の相違を除けば,層状シリカ多孔
体と同様の前記原料を用いて製造され,同様の前記骨格
と多孔構造を備えており,細孔の径の大きさを調整でき
る点や,実用上の使用形態も同様である。
【0024】層状シリカ−金属酸化物多孔体の構造解析
を行ったところ,まず層間距離については,有機物とし
てセチルトリメチルアンモニウムクロライドを用いた例
において,粉末X線回折で38Åに相当するピークのみ
が観察された。このピークは層間距離に対応するので,
層状シリカ−金属酸化物多孔体が38Åの層間隔を有す
る層状構造であることを示している。
【0025】次に29Si−MAS・NMRでは,原料で
あるカネマイトがいわゆるQ3 のピークのみを示すのに
対し,層状シリカ−金属酸化物多孔体はいわゆるQ4 の
Si(珪素四面体の4個の酸素原子がいずれもフリーで
ない状態)のピークのみを示す。かかる結果は,カネマ
イトでは層間結合が存在しなかったのに対し,層状シリ
カ−金属酸化物多孔体では層間結合が形成され,3次元
的なネットワークができていることを示している。
【0026】また,層状シリカ−金属酸化物多孔体の細
孔分布を窒素の吸着等温線の測定により求めたところ,
約30Åを中心とした,シャープな分布の細孔の存在が
確認された。
【0027】本願第一発明の炭化水素成分トラッパ装置
は,炭化水素成分をトラップする吸収剤として,少なく
とも上記の層状シリカ多孔体あるいは層状シリカ−金属
酸化物多孔体を用いるが,この両者を併せて用いても良
く,更には他種の任意の炭化水素成分トラップ用吸収剤
を併用しても良い。他種の炭化水素成分トラップ用吸収
剤として,活性炭や,後述の本願第三発明に用いる有機
高分子等を例示することができる。
【0028】(本願第二発明の構成)前記課題を解決す
るための本願第二発明(請求項2に記載の発明)の構成
は,蒸発燃料の通路に設けられ,蒸発燃料をトラップす
る吸収剤と,該吸収剤を収納すると共に蒸発燃料を導入
するための吸収剤容器とからなる蒸発燃料吸収装置であ
って,前記吸収剤として,少なくとも前記第一発明に記
載した層状シリカ多孔体あるいは層状シリカ−金属酸化
物多孔体を用いた蒸発燃料吸収装置である。
【0029】上記の吸収剤容器とは,吸収剤を収納する
とともに蒸発燃料を導入する機能を有するものであれば
良く,その形状,構造等を限定するものではない。さら
に,上記の燃料吸収装置とは,自動車用キャニスタに限
らず,ボイラー用燃料タンクに用いるもの等,種々の用
途の燃料トラッパを含む。
【0030】本願第二発明の蒸発燃料吸収装置は,蒸発
燃料をトラップする吸収剤として,少なくとも上記の層
状シリカ多孔体あるいは層状シリカ−金属酸化物多孔体
を用いるが,この両者を併せて用いても良く,更には他
種の任意の蒸発燃料トラップ用吸収剤を併用しても良
い。この他種の吸収剤としては,活性炭や,後述の本願
第三発明に用いる有機高分子等を例示することができ
る。
【0031】(本願第三発明の構成)前記課題を解決す
るための本願第三発明(請求項3に記載の発明)の構成
は,上記の本願第二発明に記載した蒸発燃料吸収装置で
あって,その吸収剤容器は蒸発燃料に溶解又は膨潤する
性質を有する有機高分子を充填した第1吸収室と,層状
シリカ多孔体あるいは層状シリカ−金属酸化物多孔体を
充填した第2吸収室とからなり,かつ蒸発燃料が第1吸
収室を通過した後に第2吸収室に導入されるよう構成し
た蒸発燃料吸収装置である。
【0032】上記の有機高分子として,種々のものを用
いることができる。以下にその例示を列挙する。熱可塑
性樹脂類,即ち,ポリカーボネート樹脂,アクリル樹
脂,ABS樹脂,アセタール樹脂,クマロン−インデン
樹脂,ケトン樹脂再生セルロース,石油樹脂,セルロー
ス誘導体,フッ素樹脂,ポリアミド,ポリイミド,ポリ
エチレン,ポリエチレンテレフタレート,ポリ塩化ビニ
リデン,ポリ塩化ビニル,ポリスルホン,ポリフェニレ
ンオキシド。
【0033】熱硬化性樹脂類,即ち,シリコーン樹脂,
アミノ樹脂,ビニルエステル樹脂,フェノール樹脂,エ
ポキシ樹脂,アリル樹脂,アルキド樹脂,ビニルエーテ
ル,不飽和ポリエステル樹脂,フラン樹脂,ポリアミド
イミド。
【0034】ヘベアーブラジリエンシスから得られる天
然ゴム,環化天然ゴム,液化天然ゴム,ガタパーチャ,
チクルゴム,バラタ。
【0035】ゴム類,即ち,アクリルゴム,エチレンア
クリルゴム,シリコンゴム,水素化NBR,カルボキシ
ル化NBR,ウレタンゴム,塩素化ポリエチレン,クロ
ロスルホン化ポリエチレン,クロロプレンゴム,臭素化
ブチルゴム,テレキーリックゴム,フッ素ゴム,ポリエ
ーテルゴム,多硫化ゴム,ポリエステルゴム,エピクロ
ルヒドリン・オキシムゴム,エチレン−酢酸ビニルゴ
ム。
【0036】熱可塑性エラストマー類,即ち,ポリスチ
レン系,ポリオレフィン系,ポリウレタン系,ポリエス
テル系,ポリアミド系,1,2ポリブタジエン系,エチ
レン酢酸ビニル系,ポリ塩化ビニル系,フッ素ゴム系,
トランス−ポリイソプレン系,塩素化ポリエチレン系の
熱可塑性エラストマー。
【0037】有機高分子のうち,耐熱性の優れたものが
特に好ましい。主鎖に不飽和結合を含まないもの(例え
ばエチレンプロピレンジエンの共重合体)は耐熱性が優
れ,特に主鎖が飽和されると共に側鎖に不飽和結合を有
するモノマーを重合,架橋させてなるもの(例えばポリ
エチレン,ポリプロピレン,エチリデンノルボルネンゴ
ム,ポリアクリル酸エステル・エチリデンノルボルネン
ゴム,ポリビニル・メチルシリコンゴム)は側鎖部分の
架橋に基づいて3次元的網目構造が良好に発達する。
【0038】珪素を含む有機高分子(例えば,シリコン
ゴム,ポリシロキサン,ポリシリケート),特に珪素を
主鎖に含む有機高分子は耐熱性が優れている。アクリル
ゴムも耐熱性が良い。
【0039】有機高分子には,未架橋高分子と架橋高分
子(高分子ゲル)とを含む。高分子ゲルは架橋により燃
料に不溶性となるが,膨潤可能である。ここに架橋と
は,架橋剤を用いて導入された化学的架橋に限らず,化
学的な自己架橋や物理的架橋も含む。架橋は,膨潤速度
等の面からは溶液膨潤の状態で架橋させた方が良いが,
架橋点間分子量を大きく保つことができるなら,溶媒を
含まない状態で架橋を行っても良い。
【0040】有機高分子吸収剤の使用時の形態は,粉
末,粒子,フィルム,糸状,ハニカム状,板状等,任意
であるが,余り大きい塊を用いると表面だけが膨潤して
内部まで吸収が進まず,相対的に吸収能力が低下するお
それがある。従って,吸収剤の直径あるいは厚みを3m
m以下とするのが好ましい。
【0041】有機高分子吸収剤は,上記の有機高分子化
合物のみで構成しても良いが,必要に応じて架橋剤や架
橋促進剤,可塑剤,安定剤,着色剤,補強剤,表面処理
剤,老化防止剤,酸化防止剤,難燃剤等の各種添加剤を
添加配合しても良い。
【0042】(本願第四発明の構成)前記課題を解決す
るための本願第四発明(請求項4に記載の発明)の構成
は,内燃機関の排気系に設けられ,排気ガス浄化触媒の
設置部と,炭化水素成分をトラップする吸収剤の設置部
とから構成される排気ガス浄化装置であって,前記吸収
剤として,少なくとも前記の本願第一発明に記載した層
状シリカ多孔体あるいは層状シリカ−金属酸化物多孔体
を用いた排気ガス浄化装置である。
【0043】上記の内燃機関とは,代表的にはガソリン
・エンジンやディーゼル・エンジンであるが,これらに
限定されない。内燃機関の排気系とは,排気マニホルド
からエキゾースト・パイプの先端排出口に至るまでの全
体を言い,排気ガス浄化装置がこのうちのどの部分に設
置されるかについては,限定しない。
【0044】排気ガス浄化触媒は,少なくとも排気ガス
中のHCの浄化活性を持つ触媒であれば足り,例えば,
いわゆる酸化触媒や三元触媒が用いられる。触媒の担体
の種類や使用形態,あるいはこれに担持される活性金属
の種類には限定がない。活性金属の例として,Pt(白
金),Pd(パラジウム),Pt−Pd,Pt−Rh
(ロジウム),Pd−Rh,Pt−V2 O5 (酸化バナ
ジウム)等がある。
【0045】排気系における吸収剤の設置部と排気ガス
浄化触媒の設置部との配列は,基本的には,前者を上流
側とするパターンと,前者の上流側及び下流側に後者を
設置するパターンとがある(図8〜図10参照)。そし
て吸収剤の設置部位は,本来の排気系中としても良く,
あるいは排気系に設けたバイパス中としても良い。
【0046】吸収剤としては,少なくとも上記の層状シ
リカ多孔体あるいは層状シリカ−金属酸化物多孔体を用
いるが,この両者を併せて用いても良く,または耐熱性
の優れた他種の吸収剤と併用しても良い。これらの吸収
剤の使用形態は限定しないが,代表的な使用形態とし
て,ペレット状や,コージェライトあるいはメタルハニ
カム等の担体上にコートする形態がある。
【0047】
【作用】
(本願第一発明の作用)ガス中に含まれる炭化水素成分
は,ガスの通路に設けられたトラッパ装置において,吸
収剤によりトラップされる。吸収剤としては,少なくと
も層状シリカ多孔体あるいは層状シリカ−金属酸化物多
孔体が用いられている。
【0048】層状シリカ多孔体は,例えば市販のシリカ
ゲルと比べ,表面の孤立水酸基の量が少ないため,表面
が疎水的であり,有機物を良く吸着する。また,層状シ
リカ多孔体の表面はSiO2 もしくは少量の水酸基で覆
われているため,有機物の吸着は物理吸着が支配的であ
り,必要な場合には吸着有機物の脱離を起こさせること
も容易である。
【0049】一方,層状シリカ多孔体を形成している骨
格が非常に薄い壁でできているため,無駄なく細孔が形
成され,このため表面積および細孔容量が大きく吸収能
力が高い。更に,その細孔の径は10〜60Åの範囲で
任意に分布させることができるため,蒸発燃料や排気ガ
ス等に含まれる通常の炭化水素成分を,炭素原子数が6
以上の高沸点成分や嵩高い分子も含め,支障なく吸収,
脱離できる。
【0050】次に,層状シリカ多孔体の構成要素である
珪素四面体SiO4 の層状結晶,およびSiO2 の層間
架橋は耐熱性が優れるため,800℃程度の温度には十
分に耐えて細孔構造を維持する。層状シリカ−金属酸化
物多孔体は,上記層状シリカ多孔体の諸作用に加え,固
体酸性点を有することから,官能基を有する炭化水素
(カルボン酸等)をもトラップすることができる。
【0051】(本願第二発明の作用)燃料タンクや気化
器フロート室内から蒸発した燃料は,これを導入するた
めの吸収剤容器に至り,該容器に収納された吸収剤にト
ラップされる。そして,自動車等の走行時において,エ
ンジン負圧による吸気を利用してパージされ,エンジン
へ送り込まれる。
【0052】吸収剤として,少なくとも層状シリカ多孔
体あるいは層状シリカ−金属酸化物多孔体が用いられて
いるため,上記第一発明の作用において説明したよう
に,蒸発燃料の吸収能力が高く,高沸点成分や嵩高い分
子も良くトラップされる。また,吸収した蒸発燃料は容
易にパージされ,しかも前記のように吸収剤の耐熱性が
高いため,トラップ能力の劣化が起こり難い。
【0053】(本願第三発明の作用)第一吸収室に充填
した有機高分子は蒸発燃料との親和力が大きく,蒸発燃
料に対し高いトラップ能力を有する。また,炭素原子数
が6以上の高沸点成分や芳香族炭化水素等の嵩高い分子
も十分にトラップする。このため,第二吸収室に充填し
た層状シリカ多孔体あるいは層状シリカ−金属酸化物多
孔体に対する,上記トラップの負担が軽減される。
【0054】有機高分子は液状の蒸発燃料でも支障なく
トラップし,かつパージできる。そして,蒸発燃料は第
一吸収室を通過した後に第二吸収室に導入されるように
なっている。従って,蒸発燃料の一部が液化していて
も,これが有機高分子にトラップされ第二吸収室へ至ら
ない。このように,有機高分子と層状シリカ多孔体ある
いは層状シリカ−金属酸化物多孔体との機能分化が有効
に行われる。
【0055】(本願第四発明の作用)内燃機関の着火直
後の数秒間,未燃焼ガソリン蒸気を含むいわゆるコール
ドHCが生成するが,一方触媒は暖機前であるため,排
気浄化能力が充分に発揮されない。そのためコールドH
Cを殆ど浄化できない,という状態にある。しかし,か
かるコールドHCは,吸収剤である層状シリカ多孔体あ
るいは層状シリカ−金属酸化物多孔体に吸着,ストック
されて,大気中には排出されない。従来のゼオライト等
で有効にトラップされなかったトリメチルベンゼン等の
芳香族HCも,支障なくトラップされる。
【0056】その後,排気温度が上昇して触媒のHC浄
化能力が発揮される状態になると,上記の吸収剤に吸
着,ストックされていたHCについても,これが温度上
昇によりパージされ,上記触媒により浄化される。吸収
剤は耐熱性が優れているため,必ずしもバイパス中に設
ける必要はなく,排気系中の高温部位(例えば最上流
部)にも設けることができる。即ち,設置部位の選択の
自由度が高い。
【0057】
【発明の効果】
(本願第一発明の効果)本願第一発明によれば,炭化水
素成分,特に炭素原子数が6以上の高沸点成分や嵩高い
芳香族炭化水素等の捕捉能力の高いトラッパ装置を提供
できる。特に,吸収剤として層状シリカ−金属酸化物多
孔体を用いた場合は,カルボン酸等の官能基を有する炭
化水素も有効にトラップできる。また,トラッパ装置を
高温の環境下で用いても,ワーキングキャパシティが劣
化し難い。
【0058】(本願第二発明の効果)本願第二発明によ
れば,自動車の燃料タンクや気化器フロート室の燃料が
大気中へ蒸発することを有効に防止でき,しかも,耐熱
性の不足や特定の炭化水素成分のパージ不良に基づくワ
ーキングキャパシティの劣化が起こりにくい。
【0059】(本願第三発明の効果)本願第三発明によ
れば,有機高分子が炭素原子数6以上の高沸点成分や芳
香族炭化水素等の嵩高い分子,液化した蒸発燃料をもト
ラップする。そのため,層状シリカ多孔体あるいは層状
シリカ−金属酸化物多孔体に対する負担が軽減され,か
かる両吸収剤の機能分化よりワーキングキャパシティが
一層増大する。
【0060】(本願第四発明の効果)本願第四発明によ
れば,いわゆるコールドHCの浄化が有効に行われ,特
にトリメチルベンゼン等の芳香族HCも有効にトラップ
される。しかも吸収剤の耐熱性が優れているため,熱に
よる劣化が少なく,かつ排気系中における設置部位の選
択の自由度が大きい。
【0061】
【実施例】
(実施例1)カネマイトから合成した層状シリカ多孔体
について,オクタンの捕捉能力を,その吸着等温線(2
5℃)につき測定した。測定にあたっては,最大吸着量
のオクタンを吸着させた後,これをパージさせた。比較
として,活性炭(クラレコール),シリカゲル(富士デ
ビソン#923),シリカ−アルミナ(日揮N631
L)についても同じ測定をした。使用形態は,いずれも
粒径1.0〜3.0mmの粒状体である。その結果を図
2に示す。図2において,パージ後の残留吸着量は●で
示す。図の横軸はオクタンの相対蒸気圧(P/P0 ),
縦軸は吸着量(wt%)を示す。
【0062】図2に示されるように,層状シリカ多孔体
と活性炭との間にはオクタン吸着量の差異が少ない。し
かし,パージ後の残留吸着量は,層状シリカ多孔体,シ
リカゲル,シリカ−アルミナが0%であるのに対し,活
性炭は8.4%を示している。活性炭の最大吸着量は4
2%であるため,その20%がパージされていないこと
になり,これが1回の吸着による活性炭のワーキングキ
ャパシティの劣化の度合いになる。
【0063】なお,上記4種の吸収剤について,その細
孔容量(cc/g),BET表面積(m2 /g)を表1
に,また細孔分布曲線を図3に示す。これら表1,図3
より知られるように,層状シリカ多孔体は他の3種類の
吸収剤に比し,大きな細孔容量とBET表面積とを有
し,また小さな細孔直径において大きな微分細孔容量
〔dV/dD(cc/gA)〕を有することが分かる。
なお,上記の微分細孔容量は,細孔容量を細孔直径で微
分した値(cc/gA)である。
【0064】
【表1】
【0065】(実施例2)図4に示すように,キャニス
タ7内に吸収剤75を充填し,キャニスタ7の捕捉能力
を測定した。このキャニスタ7は,上方にオクタン蒸気
の導入パイプ71とパージパイプ72とを有し,かつ吸
収剤75の下方に空気送入パイプ73を連結してある。
また,キャニスタ7の容量は1.4リットルである。そ
して,内部に粒径1〜5mmの層状シリカ多孔体を63
0g充填してある。
【0066】捕捉能力の測定に当たっては,キャニスタ
7を室温下においてRH(相対蒸気圧)100%の状態
にして1時間放置した。その後,オクタン蒸気を導入パ
イプ71よりキャニスタ7内に導入し,オクタンの層状
シリカ多孔体への吸着重量(g)を測定した。その結果
を表2に示す。測定後,空気送入パイプ73よりパージ
用空気を送入して,吸着されているオクタンをパージし
た。
【0067】次に,第2回目以降の捕捉能力測定のため
に,上記と同様の操作を2回繰り返した。そして,第1
回〜第3回までの各オクタン吸着重量(g)を測定し,
これを表2に示した。また,比較のため,活性炭(クラ
レコール)560gをキャニスタ7に充填し,同様の測
定を行った。その結果も同表に併せて示す。
【0068】
【表2】
【0069】表2より知られるように,層状シリカ多孔
体を充填したキャニスタは,第3回目の吸着においても
第1回目の吸着重量と殆ど変わらない優れた捕捉能力を
示し,劣化していないことが分かる。一方,活性炭は吸
着の回数を重ねる毎に捕捉能力が劣化している。
【0070】(実施例3)本実施例に係る燃料吸収装置
である自動車用キャニスタにつき,図5により説明す
る。キャニスタ1は,層状シリカ多孔体からなる粒子状
の吸収剤3と,これを収容する吸収剤容器である本体1
0とからなる。本体10は円筒状をなし,その上端に設
けた蓋体11及び底面に設けた底板12よりなる。ま
た,蓋体11には,本体10の中央付近まで先端部14
1を挿入した第2導入パイプ14,第1導入パイプ1
3,及びパージ用パイプ16を固定している。第1導入
パイプ13は気化器フロート室81の上方空間に連通
し,第2導入パイプ14は燃料タンク82に連通してい
る。
【0071】また,底板12にはパージ空気パイプ15
を開口させている。上記の各パイプ13,14,16は
それぞれバルブ132,142,161を有する。また
本体10の下部には多孔板17を,上部には多孔板18
を配し,これらの多孔板17,18の間に層状シリカ多
孔体3を吸収剤として充填している。なお,同図におい
て符号8はガソリン,101,102はそれぞれ多孔板
17,18の押さえスプリングである
【0072】このキャニスタ1においては,気化器フロ
ート室81又は燃料タンク82において蒸発したガソリ
ン蒸気が,第2導入パイプ14又は第1導入パイプ13
よりキャニスタ1内部に入り,多孔板18を通過して吸
収剤3の層内に到り,該吸収剤3と接触してこれに吸収
される。このとき,パイプ13,14のバルブ132,
142は開かれており,パージ用パイプ16のバルブ1
61は閉じられている。
【0073】そして,吸収剤3が多くのガソリン蒸気を
吸収した後,その再生を行う。再生は,バルブ132,
142,161の開閉を上記とは逆にし,パージ空気パ
イプ15より空気を送入してパージさせ,パージ用パイ
プ16よりパージポート85へパージ空気を吸引する。
【0074】(実施例4)本実施例は,図6に示すよう
に,吸収剤容器を第1吸収室20と,第2吸収室30と
に分け,第1吸収室20には有機高分子吸収剤2を,第
2吸収室30にはには層状シリカ多孔体の吸収剤3を充
填したものである。第1吸収室20と第2吸収室30と
の間には,多孔板19が配置されている。また,第1導
入パイプ13の先端部131も,第1吸収室20内に挿
入されている。その他は実施例3と同様である。
【0075】本実施例においては,第1及び第2導入パ
イプ13,14より導入された蒸発燃料は,第1吸収室
20を通過した後に第2吸収室30に導入される。その
ため,前記の如く,蒸発燃料の捕捉の機能分化を行うこ
とができ,より優れた捕捉能力及び耐久性を有する燃料
吸収装置を提供することができる。
【0076】(実施例5)カネマイトから合成した層状
シリカ多孔体を用いて,エンジンの排気ガス中の種々の
HC成分を吸着させ,各成分の吸着率を測定した。ま
た,比較のため,ゼオライト(ZSM−5)についても
同様の測定を行った。その結果を,図7に示した。上記
測定は,エンジンのスタート後に,エンジン回転速度1
200rpm,負圧−250mmHgのファーストアイ
ドル条件における排気ガスを,1分間,コンバータ内に
導入することにより行った。コンバータ内には,上記層
状シリカ多孔体又はゼオライトの吸収剤が充填してあ
る。
【0077】図7において,HC吸着率は,上記排気ガ
ス中に含まれる当該成分(100%)が,上記吸収剤に
何%吸着されたかを示している。また,同図の横軸は,
メタン,エタン,トルエン,O−キシレンなど上記排ガ
ス中に含まれるHC成分を示している。同図より知られ
るごとく,例えば,エタン,イソ−ブタンなど比較的低
分子量の一部のHCは別として,イソ−ペンタン,ベン
ゼン,トルエン,O−キシレンなど比較的高い分子量の
HCについては,上記層状シリカ多孔体の方が高い吸着
率を示している。また,同図より,上記層状シリカ多孔
体は,炭素原子数6以上のHC,かさ高い芳香族炭化水
素について特にその吸着能力が大きいことが分かる。
【0078】また,本例に示した上記層状シリカ多孔体
とゼオライト(ZSM−5)における,比表面積(m2
/g),細孔径(nm),細孔容積(cc/g)の各物
性について,表3に示した。同表より,層状シリカ多孔
体はゼオライトに比して大きな比表面積を有し,また細
孔径,細孔容積も大きいことが分かる。
【0079】
【表3】
【0080】(実施例6)本例は,図8〜図10に示す
ごとく,排気ガス浄化用のコンバータ内における,層状
シリカ多孔体(層状シリカ−金属酸化物多孔体も同様,
以下同じ)の配置を示している。図8は,コンバータ9
内に上記層状シリカ多孔体95のみを充填して,排気ガ
ス91中のHCをトラップする参考例を示している。図
9は,コンバータ9内の上流側に層状シリカ多孔体95
を,下流側に三元触媒97を配置する実施例を示してい
る。この場合には,特にエンジンのコールドスタート時
に,層状シリカ多孔体95でHC成分を吸着し,排ガス
温度が上昇したときに(暖機時)にこのHCをパージし
て三元触媒97により浄化を行うことができる。図10
は,コンバータ9内の中央部分に層状シリカ多孔体95
を配置し,その上流側に第1触媒971を,下流側に第
2触媒972を配置する実施例を示している。この場合
には,第1触媒971が第2触媒972に比べて早期に
暖機されるため,HCの初期浄化率が高く,層状シリカ
多孔体95への吸着負担を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】層状シリカ多孔体の説明図。
【図2】実施例1における,オクタンの吸着等温線図。
【図3】実施例1における,各吸収剤の細孔分布曲線。
【図4】実施例2におけるキャニスタの説明図。
【図5】実施例3における燃料吸収装置の全体説明図。
【図6】実施例4における燃料吸収装置の全体説明図。
【図7】実施例5における,エンジン排ガス中の各HC
成分の吸着率の比較図。
【図8】実施例6の参考例における,コンバータ中の層
状シリカ多孔体の配置説明図。
【図9】実施例6における,コンバータ中の層状シリカ
多孔体及び触媒の配置説明図。
【図10】実施例6における,コンバータ中の層状シリ
カ多孔体及び触媒の配置説明図。
【符号の説明】 1,7...キャニスタ, 2...有機高分子吸収剤, 20...第1吸収室, 3,75,95...層状シリカ多孔体吸収剤, 30...第2吸収室, 8...ガソリン, 9...コンバータ,
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 稲垣 伸二 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 福嶋 喜章 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 太田 隆 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 岡田 茜 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 小粥 真彦 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 永見 哲夫 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 松浦 慎次 静岡県小笠郡大東町千浜7800番地 キャタ ラー工業株式会社内 (72)発明者 植原 清高 静岡県小笠郡大東町千浜7800番地 キャタ ラー工業株式会社内 (72)発明者 黒田 一幸 東京都新宿区大久保3丁目4番1号 早稲 田大学理工学部内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭化水素成分を含むガスの通路に設けら
    れ,該炭化水素成分をトラップする吸収剤を充填したト
    ラッパ装置であって,前記吸収剤として,少なくとも次
    の層状シリカ多孔体あるいは層状シリカ−金属酸化物多
    孔体を用いたことを特徴とする炭化水素成分トラッパ装
    置。 (1)珪素四面体SiO4 の層状結晶の間に珪酸の脱水
    縮合によるSiO2 の層間架橋が形成され,かつ層間に
    多数の細孔を備えた層状シリカ多孔体。 (2)珪素四面体SiO4 の層状結晶の間に珪酸の脱水
    縮合によるSiO2 の層間架橋が形成され,かつ層間に
    多数の細孔を備え,さらに前記層状結晶に珪素と異なる
    金属原子が結合することにより発現した固体酸性を備え
    ている層状シリカ−金属酸化物多孔体。
  2. 【請求項2】 蒸発燃料の通路に設けられ,蒸発燃料を
    トラップする吸収剤と,該吸収剤を収納すると共に蒸発
    燃料を導入するための吸収剤容器とからなる蒸発燃料吸
    収装置であって,前記吸収剤として,少なくとも請求項
    1に記載の層状シリカ多孔体あるいは層状シリカ−金属
    酸化物多孔体を用いたことを特徴とする蒸発燃料吸収装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の蒸発燃料吸収装置であ
    って,その吸収剤容器は蒸発燃料に溶解又は膨潤する性
    質を有する有機高分子を充填した第1吸収室と,層状シ
    リカ多孔体あるいは層状シリカ−金属酸化物多孔体を充
    填した第2吸収室とからなり,かつ蒸発燃料が第1吸収
    室を通過した後に第2吸収室に導入されるよう構成した
    ことを特徴とする蒸発燃料吸収装置。
  4. 【請求項4】 内燃機関の排気系に設けられ,排気ガス
    浄化触媒の設置部と,炭化水素成分をトラップする吸収
    剤の設置部とから構成される排気ガス浄化装置であっ
    て,前記吸収剤として,少なくとも請求項1に記載の層
    状シリカ多孔体あるいは層状シリカ−金属酸化物多孔体
    を用いたことを特徴とする排気ガス浄化装置。
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