JPH06154351A - 偏向静磁場による荷電重粒子線のビーム拡大装置 - Google Patents

偏向静磁場による荷電重粒子線のビーム拡大装置

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JPH06154351A
JPH06154351A JP31052392A JP31052392A JPH06154351A JP H06154351 A JPH06154351 A JP H06154351A JP 31052392 A JP31052392 A JP 31052392A JP 31052392 A JP31052392 A JP 31052392A JP H06154351 A JPH06154351 A JP H06154351A
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charged particle
particle beam
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energy distribution
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Yoshinori Hayakawa
吉則 早川
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Abstract

(57)【要約】 【目的】より簡便な荷電重粒子線のビーム拡大装置を提
供すること。 【構成】荷電粒子線ビームにエネルギー分布を形成する
第1の分布形成手段と、前記エネルギー分布を有する荷
電粒子線ビームが入射され、前記荷電粒子線ビームの有
するエネルギーの相違に基づき前記荷電粒子線ビームを
第1方向に直線状に拡大する第1の偏向電磁石手段と、
前記第1の偏向電磁石手段から出力される拡大された前
記荷電粒子線ビームが入射され、前記拡大された荷電粒
子線ビームの有するエネルギーを均一にする第1の均一
手段とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、偏向静磁場による荷電
重粒子線のビーム拡大装置に関する。
【0002】
【従来の技術】放射線による治療は、癌治療において重
要な位置を占めてきた。ところで、このために使用する
放射線としては、従来からのX線、ガンマ線、電子線等
の他に、最近研究が盛んになってきた陽子線や重イオン
線がある。陽子線や重イオン線による放射線治療におい
て、照射すべき患者の病巣は、例えば15cm×15cm程
度の断面積を有している。ところが、加速器から得られ
る陽子線、重イオン線は、そのままでは細いビームであ
るので、特定の大きさの断面積を有する病巣を照射する
ためにはビームの断面積の拡大が必要である。
【0003】この様な加速器から出てくるビームを患者
に適するように変化させる技術を照射野形成と呼んでい
る。この中で、特に上記のようなビームの進行方向に垂
直な方向にビームを拡大するための技術をビーム拡大と
呼んでいる。
【0004】ビーム拡大のため、従来、散乱体を用いる
方式と、ビームを走査する方式が用いられてきた。散乱
体方式は、原子核の周りの電場により重荷電粒子の方向
が少しずつ曲げられることを利用してビームの断面積を
拡大するものである。また、ビーム走査方式は、比較的
細いビームを電磁石の磁場を変動させることにより走査
し、時間平均として大きな断面積のビームを得る方式で
ある。
【0005】上述した従来の方式では次のような問題点
がある。
【0006】散乱体方式で単一の散乱体を用いるもので
は、散乱の角度がほぼ正規分布になるので、ビームの広
さ方向の強度分布もほぼ正規分布となる。この正規分布
の一部のほぼ平坦な部分を利用するのでビームの利用効
率が悪く、また利用されなかった重荷電粒子による中性
子の発生が多いため、建築物の遮蔽壁を厚くしなければ
ならないなどの問題点がある。
【0007】この問題点を少なくするために、複数の散
乱体を用いる方法が使われているが、ビームの利用効率
を飛躍的に大きくすることは原理的に無理である。ま
た、重イオン線のように重い粒子では散乱そのものがあ
まり起こらないので、散乱体のみによるビーム断面積の
拡大には無理がある。
【0008】走査方式では、ビーム強度の一定性が問題
であり、パルスビームに対しては使用することができな
い。また、連続ビームに対してもビーム強度の時間的変
動があると線量が不均一になるので、ビーム強度の一定
性に対する要求が厳しく、このため加速器の性能に対す
る要求が大きくなるという問題点がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した従
来のビーム拡大方式での課題を解決するためになされた
もので、より簡便な荷電重粒子線のビーム拡大装置を提
供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明のビーム拡大装置は、荷電粒子線ビームにエネ
ルギー分布を形成する第1の分布形成手段と、前記エネ
ルギー分布を有する荷電粒子線ビームが入射され、前記
荷電粒子線ビームの有するエネルギーの相違に基づき前
記荷電粒子線ビームを第1方向に直線状に拡大する第1
の偏向電磁石手段と、前記第1の偏向電磁石手段から出
力される拡大された前記荷電粒子線ビームが入射され、
前記拡大された荷電粒子線ビームの有するエネルギーを
均一にする第1の均一手段とを具備することを特徴とす
る。
【0011】また、本発明においては、前記第1の均一
手段からのビームを走査して、平面状のビームに拡大す
る手段を更に有してもよい。
【0012】更にまた、本発明においては、前記第1の
均一手段からのビームにエネルギー分布を形成する第2
の分布形成手段と、前記第2の分布形成手段から荷電粒
子線ビームが入射され、前記荷電粒子線ビームの有する
エネルギーの相違に基づき前記荷電粒子線ビームを第1
方向とは異なる第2方向に直線状に拡大して平面状のビ
ームを出力する第2の偏向電磁石手段と、前記第2の偏
向電磁石手段から出力される平面状に拡大された前記荷
電粒子線ビームが入射され、前記平面状に拡大された荷
電粒子線ビームの有するエネルギーを均一にする第2の
均一手段とを更に具備してもよい。
【0013】また、本発明は、前記第1の分布形成手段
の上流に配置され、前記荷電粒子線ビームを前記第1方
向とは異なる第2の方向に走査して、前記第1の分布形
成手段に導く走査手段を更に有してもよい。
【0014】
【作用】上記ような構成を採用すれば、エネルギーの相
違に基づいて、荷電粒子線ビームを第1方向に直線状に
拡大できる。更にまた、ビームを第1の方向とは異なる
第2方向に走査できる手段、或いは第2方向に直線状に
拡大できる手段を設けるので、ビームを平面状に拡大で
き、平面状の照射野を形成することができる。従って、
加速器から得られる陽子線・重イオン線は、そのままで
は細いビームであるが、特定の大きさの断面を有する病
巣を照射できるように、ビームの断面積を拡大できる。
【0015】
【実施例】以下図面を参照して本発明の偏向静磁場によ
る荷電重粒子線のビーム拡大装置の実施例を説明する。
【0016】図1は第1実施例に係るビーム拡大装置の
概略図であり、ビーム拡大装置2は、図1の左側から入
射する細いビーム4を直線状に広げて直線状ビーム6を
作成する。このビーム拡大装置は、エネルギー分布作成
器8、偏向電磁石10、エネルギー分布補正器12とか
らなる。
【0017】エネルギー分布作成器8は、場所により厚
さの不均一な素子であり、原子番号の低い物質、例えば
グラファイトやアクリル樹脂等の高分子物質からできて
いる。エネルギー分布作成器8は図2か図3か図4に示
すような構造をしていて、図2(b)、図3(b)はそ
れぞれ図2(a)、図3(a)のA−A線、B−B線に
沿った断面図、図4(b)は図4(a)の側面図であ
る。荷電粒子線(細いビーム)4がエネルギー分布作成
器8を透過すると、荷電粒子線4のエネルギー損失が場
所により異なるので、荷電粒子のエネルギー分布ができ
る。
【0018】このエネルギー分布を有する荷電粒子線4
が偏向電磁石10に入射すると、荷電粒子線4が有する
エネルギーにより曲げられる程度が異なるので、図1に
示すような直線状に拡大されたビーム14が得られる。
このビーム14をエネルギー分布補正器12に導いてそ
れを透過させ、エネルギー分布を小さくする。
【0019】エネルギー分布補正器12は、図3に示す
エネルギー分布作成器8と同じ構造を有していて、エネ
ルギーの大きい粒子がくる場所は厚くし、エネルギーの
小さい粒子が入射するところは薄くしている。
【0020】この様なビーム拡大装置を用いれば、細い
ビーム4を第1方向に直線状に広げて直線状ビーム6を
作成でき、この直線状のビーム6を紙面に垂直な第2方
向にスキャンすると図5に示すようにビーム平面的に拡
大でき照射野16を形成できる。
【0021】次に図6と図7とを参照して、本発明のビ
ーム拡大装置の第2実施例を説明する。図7は、図6を
図面左から見た側面図である。この実施例では、図1に
示すビーム拡大装置2に加えて、更に第2のビーム拡大
装置20を設け、細いビーム4を図5に示すように平面
的に拡大している。即ち、第1のビーム拡大装置2によ
り図6に示されるように第1方向に拡大されたビーム6
を、第2の拡大装置20により図7に示される第2方向
に拡大して、図5に示されるような平面的な照射野16
を形成する。図6、図7に示されるように、第2方向は
第1方向に直交する方向である。
【0022】第2ビーム拡大装置20は、第1のビーム
拡大装置2と同様の構成を有し、ビーム6が入射するエ
ネルギー分布作成器28と、偏向電磁石30と、エネル
ギー分布補正器32とからなる。第2ビーム拡大装置2
0は、第1のビーム拡大装置2から出てくる第1方向に
拡大されたビーム6を第2方向に拡大するように、第1
ビーム拡大装置2を90度回転させた構成を有してい
る。エネルギー分布作成器28とエネルギー分布補正器
32は、エネルギー分布作成器8とエネルギービーム補
正器12と同様に、図3或いは図4に示す構成を有して
いる。
【0023】その他の構成は第1実施例と同様であるの
で、同一個所には同一符号を付して詳細な説明を省略す
る。この装置は、パルスビームを平面的に拡大するのに
も有効である。
【0024】次に図8と図9とを参照して、本発明のビ
ーム拡大装置の第3実施例を説明する。図9は、図8を
図面左から見た側面図である。この実施例では、入射ビ
ームを走査用電磁石40で紙面に垂直な第2方向に走査
し、その走査されたビーム44をエネルギー分布作成器
8に入射させる。そして、偏向電磁石10を介してエネ
ルギー分布補正器12に送り、図8の第1方向と図9の
第2方向に平面的にビームを拡大する。そして、図5に
示すような照射野16を形成する。
【0025】その他の構成は第1実施例と同様であるの
で、同一個所には同一符号を付してその詳細な説明を省
略する。
【0026】この実施例によれば、偏向電磁石10から
出力したビームをエネルギー分布補正器12を介して直
接患者に送ることができるので、ビーム拡大装置の出力
部から患者までの距離を短くできる効果がある。
【0027】以上実施例を基に本発明を説明してきた
が、本発明は上記実施例に限定されない。種々変形して
実施できる。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、重荷電粒子線ビームの
拡大が可能であり、ビームの利用効率をほぼ100%に
できる。
【0029】また、2組のエネルギー分布形成器・偏向
電磁石・エネルギー分布補正器を用いる場合には、パル
スビームに対してもビーム拡大が可能である。
【0030】1組のエネルギー分布形成器・偏向電磁石
・エネルギー分布補正器を用いて直線状に広げ、これを
走査用電磁石で走査する場合でも、既に直線状に拡大さ
れているので、加速器のビーム強度の一定性に対する要
求は従来の走査方式に比べて小さくなる。
【0031】更に、エネルギー分布作成器に入射させる
前に、ビームを進行方向に対して直角に走査し、しかる
後にエネルギー分布を形成して、偏向電磁石により走査
方向と直角の方向に拡大すれば、ビーム拡大装置から患
者までの距離を短くできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係るビーム拡大装置の概
略図である。
【図2】エネルギー分布作成器の構造を示す図であり、
(a)は平面図、(b)はA−A線に沿った断面図であ
る。
【図3】エネルギー分布作成器の別の構造と、エネルギ
ー分布補正器の構造を示す図であり、(a)は平面図、
(b)はB−B線に沿った断面図である。
【図4】エネルギー分布作成器の更に別の構造を示す図
であり、(a)は平面図、(b)は側面図である。
【図5】平面的に拡大されたビームの照射野を示す図で
ある。
【図6】本発明の第2実施例に係るビーム拡大装置の概
略図である。
【図7】図6の装置を図面左から見た側面図である。
【図8】本発明の第3実施例に係るビーム拡大装置の概
略図である。
【図9】図8の装置を図面左から見た側面図である。
【符号の説明】
2…ビーム拡大装置、4…細いビーム、6…直線状ビー
ム、8…エネルギー分布作成器、10…偏向電磁石、1
2…エネルギー分布補正器、14…拡大されたビーム

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 荷電粒子線ビームにエネルギー分布を形
    成する第1の分布形成手段と、 前記エネルギー分布を有する荷電粒子線ビームが入射さ
    れ、前記荷電粒子線ビームの有するエネルギーの相違に
    基づき前記荷電粒子線ビームを第1方向に直線状に拡大
    する第1の偏向電磁石手段と、 前記第1の偏向電磁石手段から出力される拡大された前
    記荷電粒子線ビームが入射され、前記拡大された荷電粒
    子線ビームの有するエネルギーを均一にする第1の均一
    手段と、 を具備することを特徴とする偏向静磁場による荷電粒子
    線ビーム拡大装置。
  2. 【請求項2】 前記第1の均一手段からのビームを走査
    して、平面状のビームに拡大する手段を更に有すること
    を特徴とする請求項1に記載の装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の均一手段からのビームにエネ
    ルギー分布を形成する第2の分布形成手段と、 前記第2の分布形成手段から荷電粒子線ビームが入射さ
    れ、前記荷電粒子線ビームの有するエネルギーの相違に
    基づき前記荷電粒子線ビームを第1方向とは異なる第2
    方向に直線状に拡大して平面状のビームを出力する第2
    の偏向電磁石手段と、 前記第2の偏向電磁石手段から出力される平面状に拡大
    された前記荷電粒子線ビームが入射され、前記平面状に
    拡大された荷電粒子線ビームの有するエネルギーを均一
    にする第2の均一手段と、 を更に具備することを特徴とする請求項1に記載の装
    置。
  4. 【請求項4】 前記第1の分布形成手段の上流に配置さ
    れ、前記荷電粒子線ビームを前記第1方向とは異なる第
    2の方向に走査して、前記第1の分布形成手段に導く走
    査手段を更に有することを特徴とする請求項1に記載の
    装置。
JP31052392A 1992-11-19 1992-11-19 偏向静磁場による荷電重粒子線のビーム拡大装置 Expired - Lifetime JPH0747051B2 (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1482519A2 (de) 2003-05-26 2004-12-01 GSI Gesellschaft für Schwerionenforschung mbH Energiefiltereinrichtung
US7317192B2 (en) 2003-06-02 2008-01-08 Fox Chase Cancer Center High energy polyenergetic ion selection systems, ion beam therapy systems, and ion beam treatment centers
US8658991B2 (en) 2009-06-03 2014-02-25 Mitsubishi Electric Corporation Particle beam irradiation apparatus utilized in medical field

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EP1482519A3 (de) * 2003-05-26 2007-05-02 GSI Gesellschaft für Schwerionenforschung mbH Energiefiltereinrichtung
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US8658991B2 (en) 2009-06-03 2014-02-25 Mitsubishi Electric Corporation Particle beam irradiation apparatus utilized in medical field

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JPH0747051B2 (ja) 1995-05-24

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