JPH0615687B2 - 表面強化方法 - Google Patents
表面強化方法Info
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- JPH0615687B2 JPH0615687B2 JP60165966A JP16596685A JPH0615687B2 JP H0615687 B2 JPH0615687 B2 JP H0615687B2 JP 60165966 A JP60165966 A JP 60165966A JP 16596685 A JP16596685 A JP 16596685A JP H0615687 B2 JPH0615687 B2 JP H0615687B2
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- steel
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Description
【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) この発明は、鉄鋼材料や鉄鋼部品(製品)の表面を強化
するのに利用される鉄鋼の表面強化方法に関するもので
ある。
するのに利用される鉄鋼の表面強化方法に関するもので
ある。
(従来の技術) 従来、鉄鋼材料や鉄鋼部品(製品)の表面を強化する方
法としては、浸炭焼入れ,窒化,軟窒化などがよく知ら
れている。
法としては、浸炭焼入れ,窒化,軟窒化などがよく知ら
れている。
これらのうち、浸炭焼入れは非常に有効な表面強化方法
であり、全熱処理中の約25%を占め広く普及してい
る。しかしながら、この浸炭焼入れは処理時間が長いと
いう欠点を有しているため、浸炭時間の短縮は古くから
の課題であり、高周波浸炭,真空浸炭などの高温浸炭
(例えば、特開昭48−101328号公報に記載の技
術)が工業化されつつある。しかし、高温浸炭の欠点は
結晶粒の粗大化による靭性の低下にあり、この対策とし
て結晶粒粗大化防止元素であるAl,Nb,Ti,Zr
等を添加した鋼を用いるか、あるいは浸炭後にA1変態
点を上下させる処理が必要であり、コストアップの要因
となっている。
であり、全熱処理中の約25%を占め広く普及してい
る。しかしながら、この浸炭焼入れは処理時間が長いと
いう欠点を有しているため、浸炭時間の短縮は古くから
の課題であり、高周波浸炭,真空浸炭などの高温浸炭
(例えば、特開昭48−101328号公報に記載の技
術)が工業化されつつある。しかし、高温浸炭の欠点は
結晶粒の粗大化による靭性の低下にあり、この対策とし
て結晶粒粗大化防止元素であるAl,Nb,Ti,Zr
等を添加した鋼を用いるか、あるいは浸炭後にA1変態
点を上下させる処理が必要であり、コストアップの要因
となっている。
一方、鉄鋼の強靭化技術の一つとして加工熱処理法があ
り、加工を加える時期によって、変態前の加工、変
態途中の加工、変態後の加工の3種類に分けられる。
そして、従来の加工熱処理法において、安定なオーステ
ナイト域温度で塑性加工を加えて焼入れする鍛造焼入れ
(金属学会誌Vol32,No.11(1968)第10
52頁,金属学会誌Vol31,No.2(1967)第
126頁,金属学会誌Vol31,No.4(1967)
第347頁)および準安定オーステナイト域温度で加工
急冷するオースフォーミングならびに徐冷する制御圧延
などは前記の変態前の加工熱処理に属し、パーライト
またはベイナイト変態途中で加工を加えて急冷するアイ
ソフォーミングや、マルテンサイト変態中に加工を加え
るサブゼロ加工などは前記の変態途中の加工熱処理に
属し、パーライトまたはベイナイト変態終了後に加工を
加えるパテンティングや、マルテンサイトに加工を加え
るマルフォームなどは変態後の加工処理に属している。
り、加工を加える時期によって、変態前の加工、変
態途中の加工、変態後の加工の3種類に分けられる。
そして、従来の加工熱処理法において、安定なオーステ
ナイト域温度で塑性加工を加えて焼入れする鍛造焼入れ
(金属学会誌Vol32,No.11(1968)第10
52頁,金属学会誌Vol31,No.2(1967)第
126頁,金属学会誌Vol31,No.4(1967)
第347頁)および準安定オーステナイト域温度で加工
急冷するオースフォーミングならびに徐冷する制御圧延
などは前記の変態前の加工熱処理に属し、パーライト
またはベイナイト変態途中で加工を加えて急冷するアイ
ソフォーミングや、マルテンサイト変態中に加工を加え
るサブゼロ加工などは前記の変態途中の加工熱処理に
属し、パーライトまたはベイナイト変態終了後に加工を
加えるパテンティングや、マルテンサイトに加工を加え
るマルフォームなどは変態後の加工処理に属している。
これらのうち、前記の変態前の加工熱処理は、焼入性
の向上,結晶粒および析出物の微細化などにより鉄鋼の
強度および靭性が大幅に向上する処理技術として、板
材,棒材および鍛造粗形材を中心に広く普及している。
の向上,結晶粒および析出物の微細化などにより鉄鋼の
強度および靭性が大幅に向上する処理技術として、板
材,棒材および鍛造粗形材を中心に広く普及している。
一方、前記の変態途中の加工熱処理は、サブグレイン
と析出物の微細化で特に靭性の向上が著しい処理法とし
て研究されているが、現在のところまだ実用化に至って
いない。
と析出物の微細化で特に靭性の向上が著しい処理法とし
て研究されているが、現在のところまだ実用化に至って
いない。
ところで、転造や鍛造によって製作された歯車は、従来
の切削によって製作された歯車に比較して次に示すよう
な利点を有しているといわれている。
の切削によって製作された歯車に比較して次に示すよう
な利点を有しているといわれている。
(1)歯元にきわめてすぐれたファイバーフローが形成
されているため、負荷能力が増大すること。
されているため、負荷能力が増大すること。
(2)歯の側面が容易にクラウニングできて、その結果
負荷条件を改善できること。
負荷条件を改善できること。
(3)歯切機械などの機械加工に比べて安価に製作でき
ること。
ること。
などである。
このような利点を有している転造による歯車の製造法は
すでに公知である(例えば、特開昭59−225838
号公報)。また、精密鍛造による歯車の製造法もすでに
公知であり、なかには西ドイツのBLW法や、冷間およ
び温間鍛造法等が公知である。
すでに公知である(例えば、特開昭59−225838
号公報)。また、精密鍛造による歯車の製造法もすでに
公知であり、なかには西ドイツのBLW法や、冷間およ
び温間鍛造法等が公知である。
これらのうち、BLW方式による歯車の精密鍛造の考え
方は、歯車の歯形を精密鍛造して黒皮のままで使用せん
とするもので、BLW社独目の技術で精密な歯車を鍛造
することに成功したものであり、ベベルギヤ,スパーギ
ヤなどにおいてかなり実用化されている。
方は、歯車の歯形を精密鍛造して黒皮のままで使用せん
とするもので、BLW社独目の技術で精密な歯車を鍛造
することに成功したものであり、ベベルギヤ,スパーギ
ヤなどにおいてかなり実用化されている。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、上記の精密鍛造により製作した歯車で
は、黒皮のままで使用しているため、このような歯車で
は耐摩耗性に限界があり、低荷重域でしか使用できない
ため、浸炭焼入れが必要である。それゆえ、この浸炭焼
入れによって熱処理歪が発生して精密鍛造の意味が薄れ
てしまうという問題点がある。
は、黒皮のままで使用しているため、このような歯車で
は耐摩耗性に限界があり、低荷重域でしか使用できない
ため、浸炭焼入れが必要である。それゆえ、この浸炭焼
入れによって熱処理歪が発生して精密鍛造の意味が薄れ
てしまうという問題点がある。
これに対して、冷間鍛造では精度の良い歯車の製造が可
能であるが、歯面の耐摩耗性および歯元強度を確保する
ため、通常は浸炭焼入れや浸炭・窒化処理等の表面硬化
が必要である。しかしながら、冷間鍛造によって強度に
塑性加工を加えた材料を浸炭温度(920℃前後)に加
熱すると、再結晶により結晶粒の粗大化が起る。このと
き、加工率が一定であれば一定の再結晶粒度になるが、
歯車形状の場合には、歯先から歯元にかけて微妙な加工
率の変化があるため再結晶粒が一定せず、混粒となり、
ピッチング,スコーリング等の発生の原因となるので、
歯車として使用できない場合も生じ、歩留りが低下して
コスト上昇の原因となるという問題点があった。
能であるが、歯面の耐摩耗性および歯元強度を確保する
ため、通常は浸炭焼入れや浸炭・窒化処理等の表面硬化
が必要である。しかしながら、冷間鍛造によって強度に
塑性加工を加えた材料を浸炭温度(920℃前後)に加
熱すると、再結晶により結晶粒の粗大化が起る。このと
き、加工率が一定であれば一定の再結晶粒度になるが、
歯車形状の場合には、歯先から歯元にかけて微妙な加工
率の変化があるため再結晶粒が一定せず、混粒となり、
ピッチング,スコーリング等の発生の原因となるので、
歯車として使用できない場合も生じ、歩留りが低下して
コスト上昇の原因となるという問題点があった。
さらに、温間鍛造による精密歯車の製造技術はかなり進
み、一部では実用化した例も発表されている。しかし、
この温間鍛造によって製作した歯車においても高荷重域
で使用する場合には浸炭焼入れや浸炭窒化等の表面硬化
処理が必要であり、せっかく高精度で成形した歯車に対
して熱処理歪を与えてしまうという問題点を有してい
た。
み、一部では実用化した例も発表されている。しかし、
この温間鍛造によって製作した歯車においても高荷重域
で使用する場合には浸炭焼入れや浸炭窒化等の表面硬化
処理が必要であり、せっかく高精度で成形した歯車に対
して熱処理歪を与えてしまうという問題点を有してい
た。
さらに、高強度の歯車を製造する他の考え方として、中
・高炭素鋼(0.4〜0.6%C)を素材としてこれに
歯切加工を施し、次いで浸炭あるいは浸炭窒化処理を行
った後ベイナイト変態温度域(例えば235〜275
℃)に保持するいわゆるオーステンパー処理を行うこと
によって、歯車の芯部をベイナイト組織とし、表面をマ
ルテンサイト組織とする技術が公知である(熱処理技術
協会;第20回学術講演大会予稿集(昭和60年5月2
3日)第49頁)。
・高炭素鋼(0.4〜0.6%C)を素材としてこれに
歯切加工を施し、次いで浸炭あるいは浸炭窒化処理を行
った後ベイナイト変態温度域(例えば235〜275
℃)に保持するいわゆるオーステンパー処理を行うこと
によって、歯車の芯部をベイナイト組織とし、表面をマ
ルテンサイト組織とする技術が公知である(熱処理技術
協会;第20回学術講演大会予稿集(昭和60年5月2
3日)第49頁)。
しかし、この歯車製造法によれば、歯切加工工程におけ
る素材の切削性が非常に悪く、量産歯車には適用し難い
という問題点を有していた。
る素材の切削性が非常に悪く、量産歯車には適用し難い
という問題点を有していた。
この発明は、上述したような従来の問題点に着目してな
されたもので、表面処理効果が大きく、表面硬さが大で
あると共に、心部の靭性が大きく、疲労強度が大であっ
て長期の使用を可能にし、加えて成形性にも著しく優れ
た鉄鋼材料,鉄鋼部分(製品)の表面強化方法を提供す
ることを目的としている。
されたもので、表面処理効果が大きく、表面硬さが大で
あると共に、心部の靭性が大きく、疲労強度が大であっ
て長期の使用を可能にし、加えて成形性にも著しく優れ
た鉄鋼材料,鉄鋼部分(製品)の表面強化方法を提供す
ることを目的としている。
[発明の構成] (問題点を解決するための手段) この発明による鉄鋼の表面強化方法は、前記鉄鋼のA1
変態点以上のオーステナイト域温度で浸炭あるいは浸炭
窒化処理を施したのち、当該オーステナイトを少なくと
も一部含む素材に鍛造または転造で加工を加えつつもし
くは加工を加えたのち冷却するようにしたことを特徴と
している。
変態点以上のオーステナイト域温度で浸炭あるいは浸炭
窒化処理を施したのち、当該オーステナイトを少なくと
も一部含む素材に鍛造または転造で加工を加えつつもし
くは加工を加えたのち冷却するようにしたことを特徴と
している。
この発明の一実施態様による表面強化方法は、鉄鋼のA
1変態点以上のオーステナイト域温度で、高温浸炭,普
通浸炭,浸炭窒化等の表面処理を全体的あるいは部分的
に実施したのち、その熱を利用して前記オーステナイト
に鍛造等の塑性加工を加え、加工を加えたまま、あるい
はその後直ちにMs点以下まで急冷して焼入れする。
1変態点以上のオーステナイト域温度で、高温浸炭,普
通浸炭,浸炭窒化等の表面処理を全体的あるいは部分的
に実施したのち、その熱を利用して前記オーステナイト
に鍛造等の塑性加工を加え、加工を加えたまま、あるい
はその後直ちにMs点以下まで急冷して焼入れする。
また、この発明の他の実施態様による表面強化方法は、
鉄鋼のA1変態点以上のオーステナイト域温度で、高温
浸炭,普通浸炭,浸炭窒化等の表面処理を全体的あるい
は部分的に実施したのち、400〜700℃程度に急冷
して前記オーステナイトの変態途中で鍛造等の塑性加工
を加え、前記変態が完了する以前より望ましくは50%
変態が終了する以前に急冷する。
鉄鋼のA1変態点以上のオーステナイト域温度で、高温
浸炭,普通浸炭,浸炭窒化等の表面処理を全体的あるい
は部分的に実施したのち、400〜700℃程度に急冷
して前記オーステナイトの変態途中で鍛造等の塑性加工
を加え、前記変態が完了する以前より望ましくは50%
変態が終了する以前に急冷する。
この発明のさらに他の実施態様による表面強化方法は、
鉄鋼のA1変態点以上のオーステナイト域温度で、高温
浸炭,普通浸炭,浸炭窒化等の表面処理を全体的あるい
は部分的に実施したのち、直ちにもしくは所定の温度ま
で冷却したあと前記オーステナイトに鍛造等の塑性加工
を加え、加工を加えたまま、あるいは加工後にベイナイ
ト温度域に保持してベイナイト変態させたのち、冷却す
る。
鉄鋼のA1変態点以上のオーステナイト域温度で、高温
浸炭,普通浸炭,浸炭窒化等の表面処理を全体的あるい
は部分的に実施したのち、直ちにもしくは所定の温度ま
で冷却したあと前記オーステナイトに鍛造等の塑性加工
を加え、加工を加えたまま、あるいは加工後にベイナイ
ト温度域に保持してベイナイト変態させたのち、冷却す
る。
次に、この発明による表面強化法を第1図の恒温変態図
(T.T.T.図)をもとにさらに詳しく説明する。
(T.T.T.図)をもとにさらに詳しく説明する。
第1図はJIS SNCM420H材の恒温変態図であ
る。
る。
第1図に示すパターンは、鉄鋼部品(製品)等を10
00℃以上(図では約1040℃)に加熱してこの温度
で高温浸炭あるいは高温浸炭窒化を全体的もしくは部分
的に施したのち、加工率50%で鍛造を行い、約900
℃で鍛造を終了したのち急冷(例えば60℃の油中に投
入)して焼入れを行うものである。
00℃以上(図では約1040℃)に加熱してこの温度
で高温浸炭あるいは高温浸炭窒化を全体的もしくは部分
的に施したのち、加工率50%で鍛造を行い、約900
℃で鍛造を終了したのち急冷(例えば60℃の油中に投
入)して焼入れを行うものである。
また、第1図に示すパターンは、鉄鋼部品(製品)等
を1000℃以上(図では約1040℃)に加熱してこ
の温度で高温浸炭あるいは高温浸炭・窒化を全体的もし
くは部分的に施したのち、500〜700℃程度(図で
は約600℃)の流動層炉あるいは中性塩浴炉等の恒温
保持炉内に装入し、全体が500〜700℃(図では約
600℃)の温度となったときに温間鍛造を行って変態
途中で加工を続け、加工後直ちに急冷(例えば60℃の
油中あるいは水中に投入)して焼入れを行うものであ
る。
を1000℃以上(図では約1040℃)に加熱してこ
の温度で高温浸炭あるいは高温浸炭・窒化を全体的もし
くは部分的に施したのち、500〜700℃程度(図で
は約600℃)の流動層炉あるいは中性塩浴炉等の恒温
保持炉内に装入し、全体が500〜700℃(図では約
600℃)の温度となったときに温間鍛造を行って変態
途中で加工を続け、加工後直ちに急冷(例えば60℃の
油中あるいは水中に投入)して焼入れを行うものであ
る。
さらに、第1図に示すパターンは、鉄鋼部品(製品)
等に対して800〜960℃で普通浸炭あるいは浸炭窒
化を施したのち、パターンと同様に恒温加熱および塑
性加工を行い、次いで急冷するものである。
等に対して800〜960℃で普通浸炭あるいは浸炭窒
化を施したのち、パターンと同様に恒温加熱および塑
性加工を行い、次いで急冷するものである。
さらにまた、第1図に示すパータンは、前記パータン
またはと同様にして温間鍛造までを行い、温間鍛造
後に200〜300℃(図では約270℃)のベイナイ
ト変態域に保持したのち急冷して、心部をベイナイト化
するものである。
またはと同様にして温間鍛造までを行い、温間鍛造
後に200〜300℃(図では約270℃)のベイナイ
ト変態域に保持したのち急冷して、心部をベイナイト化
するものである。
この発明による表面強化法は、上述の4つの基本パター
ンに区別されるが、第2図は高温時の加工率と結晶粒度
との関係を示す図であって、第2図に示すように、例え
ば1040℃で浸炭(10〜30分)すると、結晶粒度
はJIS G約2.5に粗大化する。そして、これに加
工率50%の鍛造を行うと、粗大化した結晶粒がJIS
G約6に微細化し、靭性を著しく高めることができる
ようになる。
ンに区別されるが、第2図は高温時の加工率と結晶粒度
との関係を示す図であって、第2図に示すように、例え
ば1040℃で浸炭(10〜30分)すると、結晶粒度
はJIS G約2.5に粗大化する。そして、これに加
工率50%の鍛造を行うと、粗大化した結晶粒がJIS
G約6に微細化し、靭性を著しく高めることができる
ようになる。
この発明による表面強化方法では、浸炭あるいは浸炭窒
化を全体的に行うほか、所要の箇所に部分的に行うこと
も含まれ、また、前記浸炭あるいは浸炭窒化を過剰に行
うことも含まれる。
化を全体的に行うほか、所要の箇所に部分的に行うこと
も含まれ、また、前記浸炭あるいは浸炭窒化を過剰に行
うことも含まれる。
また、表面強化される鉄鋼としては、一般的に使用され
るはだ焼用に適する鋼材(S−C材,S−CK材,SN
C材,SNCM材,SCr材,SCM材,SMn材、S
MnC材)が使用されるほか、CD浸炭用鋼や2相浸炭
用鋼を用いることもできる。
るはだ焼用に適する鋼材(S−C材,S−CK材,SN
C材,SNCM材,SCr材,SCM材,SMn材、S
MnC材)が使用されるほか、CD浸炭用鋼や2相浸炭
用鋼を用いることもできる。
(実施例1) JIS S20C鋼からなるパイプ(外径25mm×内
径15mm)を素材とし、第1図に示したパターンに
従って、第3図に示すように、1040℃で50分の真
空浸炭処理(浸炭深さ1.0mm)を施したのち、平型
回転鍛造機で加工率30%の加工を行った。続いて、約
900℃の温度から60℃の油中に焼入れし、180℃
で焼もどしを施した後片面に0.1mmの研磨仕上を行
ってピストンピンを製作した。
径15mm)を素材とし、第1図に示したパターンに
従って、第3図に示すように、1040℃で50分の真
空浸炭処理(浸炭深さ1.0mm)を施したのち、平型
回転鍛造機で加工率30%の加工を行った。続いて、約
900℃の温度から60℃の油中に焼入れし、180℃
で焼もどしを施した後片面に0.1mmの研磨仕上を行
ってピストンピンを製作した。
ここで得られたピストンピンの浸炭硬化深さは0.6m
m,浸炭層の硬さはHv800,芯部の硬さはHv28
0であり、普通焼入品に比較して芯部で約15%,浸炭
層で約50%それぞれ硬さが向上し、高強度のピストン
ピンを得ることができた。
m,浸炭層の硬さはHv800,芯部の硬さはHv28
0であり、普通焼入品に比較して芯部で約15%,浸炭
層で約50%それぞれ硬さが向上し、高強度のピストン
ピンを得ることができた。
ところで、炭素を約1.0%含む浸炭層と、0.2%C
の芯部の各々1000℃における伸びは同じ約85%,
変形抵抗も同じ約20kgf/mm2であり、浸炭層も
芯部もほぼ同じ変形率であることは文献等(例えば、成
形加工論昭和51年10月第53,54頁)で公知であ
る。したがって、仕上り必要浸炭層深さは加工率と研磨
代を考慮してあらかじめ決めておく必要がある。
の芯部の各々1000℃における伸びは同じ約85%,
変形抵抗も同じ約20kgf/mm2であり、浸炭層も
芯部もほぼ同じ変形率であることは文献等(例えば、成
形加工論昭和51年10月第53,54頁)で公知であ
る。したがって、仕上り必要浸炭層深さは加工率と研磨
代を考慮してあらかじめ決めておく必要がある。
また、焼入れ焼もどしの際の相変態による寸法変化は避
け難いものであるので、あらかじめ予備実験により鍛造
仕上り寸法を決めておけば問題はない。
け難いものであるので、あらかじめ予備実験により鍛造
仕上り寸法を決めておけば問題はない。
(実施例2) JIS SNCM420H鋼からなる丸棒(直径50m
m)を素材とし、第1図に示したパターンに従って、
第4図に示すように、前記丸棒に930℃で5時間の浸
炭処理(深さ1.2mm)を施し、次いで600℃の流
動層炉に投入し、約1分間保持した後、歯形張り出し温
間鍛造法(型温度200℃)で歯車形状に鍛造し、その
後直ちに油冷してモジュール3,歯数17枚の平歯歯車
を製造した。
m)を素材とし、第1図に示したパターンに従って、
第4図に示すように、前記丸棒に930℃で5時間の浸
炭処理(深さ1.2mm)を施し、次いで600℃の流
動層炉に投入し、約1分間保持した後、歯形張り出し温
間鍛造法(型温度200℃)で歯車形状に鍛造し、その
後直ちに油冷してモジュール3,歯数17枚の平歯歯車
を製造した。
(実施例3) JIS S20C鋼からなる丸棒(直径50mm)を素
材とし、第1図に示したパターンに従って、第3図に
示すように、前記丸棒に1040℃で25分の高温浸炭
および50分の拡散処理(深さ1.2mm)を施し、次
いで転造用平ダイス(ダイス温度200℃)で歯車形状
に転造した後約900℃から油冷して、モジュール3,
歯数17枚の平歯歯車を製造した。
材とし、第1図に示したパターンに従って、第3図に
示すように、前記丸棒に1040℃で25分の高温浸炭
および50分の拡散処理(深さ1.2mm)を施し、次
いで転造用平ダイス(ダイス温度200℃)で歯車形状
に転造した後約900℃から油冷して、モジュール3,
歯数17枚の平歯歯車を製造した。
(実施例4) JIS SCM420H鋼からなる丸棒(直径50m
m)を素材とし、第1図に示したパターンに従って、
第5図に示すように、前記丸棒に1040℃で25分の
高温浸炭および50分の拡散処理(深さ1.2mm)を
施した後、600℃の中性塩浴炉に投入し、約3分保持
したのち転造用丸ダイス(ダイス温度200℃)で歯車
形状に転造し、その後直ちに油冷して、モジュール3,
歯数17枚の平歯歯車を製造した。
m)を素材とし、第1図に示したパターンに従って、
第5図に示すように、前記丸棒に1040℃で25分の
高温浸炭および50分の拡散処理(深さ1.2mm)を
施した後、600℃の中性塩浴炉に投入し、約3分保持
したのち転造用丸ダイス(ダイス温度200℃)で歯車
形状に転造し、その後直ちに油冷して、モジュール3,
歯数17枚の平歯歯車を製造した。
(評価例1) 以上の実施例2〜4において製造した各歯車に対し、油
圧式歯車曲げ疲労試験機による試験を行うことによっ
て、各歯車の歯元疲労強度を調べると共に、歯面硬さお
よび歯元芯部硬さを調べた。さらに、同条件で処理した
5Rシャルピー衝撃試験片を用いてシャルピー衝撃値を
測定した。そして、これらの値をガス浸炭および真空浸
炭した場合の特性と比較して表1に示す。
圧式歯車曲げ疲労試験機による試験を行うことによっ
て、各歯車の歯元疲労強度を調べると共に、歯面硬さお
よび歯元芯部硬さを調べた。さらに、同条件で処理した
5Rシャルピー衝撃試験片を用いてシャルピー衝撃値を
測定した。そして、これらの値をガス浸炭および真空浸
炭した場合の特性と比較して表1に示す。
表1に示すように、実施例2〜4において製造した歯車
はいずれも歯車硬さが大で歯面の耐摩耗性に優れたもの
であると共に、歯元疲労強度もかなり大きくなっていて
長期間の使用に耐えうるものであり、衝撃値もかなり増
大していて使用時に加えられた衝撃的な負荷に対しても
十分耐えうるものであることが明らかである。
はいずれも歯車硬さが大で歯面の耐摩耗性に優れたもの
であると共に、歯元疲労強度もかなり大きくなっていて
長期間の使用に耐えうるものであり、衝撃値もかなり増
大していて使用時に加えられた衝撃的な負荷に対しても
十分耐えうるものであることが明らかである。
また、表面炭素濃度0.9%,有効浸炭層深さ0.6m
mを得る場合におけるエネルギ比較を行ったところ、従
来の表面強化法では、一例において、鍛造加熱が120
0℃で5分、浸炭が930℃で2.5時間の加熱を行う
ため、1kgあたりおよそ0.98KWHの熱源を必要
としたのに対し、本発明法では、一例において、浸炭加
熱が1040℃で25分、拡散が60分であり、鍛造は
この際の熱を利用しているため、1kgあたり0.89
KWHの熱源ですみ、1Kgあたりおよそ90WHの省
エネルギを実現することができた。
mを得る場合におけるエネルギ比較を行ったところ、従
来の表面強化法では、一例において、鍛造加熱が120
0℃で5分、浸炭が930℃で2.5時間の加熱を行う
ため、1kgあたりおよそ0.98KWHの熱源を必要
としたのに対し、本発明法では、一例において、浸炭加
熱が1040℃で25分、拡散が60分であり、鍛造は
この際の熱を利用しているため、1kgあたり0.89
KWHの熱源ですみ、1Kgあたりおよそ90WHの省
エネルギを実現することができた。
(実施例5) JIS SCM420H鋼からなる第6図に示す形状の
自動車用差動装置のリングギヤ用プレフォーム1を用い
た。そして、このプレフォーム1に対し、1040℃で
25分の高温浸炭および50分の拡散処理(深さ1.2
mm)を施したのち、鍛造プレスによって第7図に示す
ように歯形2とねじ用下穴3を有する歯車素材4を精密
鍛造成形し、鍛造終了温度900℃でクエンチングプレ
スにより焼入れした。次いで、ねじ用下穴3の部分を高
周波誘導コイルで約1.5mmの深さまでHRC20前
後に焼もどし、続いてドリリングで浸炭層を取り除いた
後タップによりネジ切りをして仕上げることによって、
精密でかつ従来品に比較して歯元強度で25%、ピッチ
ング強度で15%上まわる特性の優れたリングギヤを得
た。
自動車用差動装置のリングギヤ用プレフォーム1を用い
た。そして、このプレフォーム1に対し、1040℃で
25分の高温浸炭および50分の拡散処理(深さ1.2
mm)を施したのち、鍛造プレスによって第7図に示す
ように歯形2とねじ用下穴3を有する歯車素材4を精密
鍛造成形し、鍛造終了温度900℃でクエンチングプレ
スにより焼入れした。次いで、ねじ用下穴3の部分を高
周波誘導コイルで約1.5mmの深さまでHRC20前
後に焼もどし、続いてドリリングで浸炭層を取り除いた
後タップによりネジ切りをして仕上げることによって、
精密でかつ従来品に比較して歯元強度で25%、ピッチ
ング強度で15%上まわる特性の優れたリングギヤを得
た。
(実施例6) 0.55%C,0.26%Si,1.03%Mn,1.
0%Ni,1.0%Cr,0.2%Moを主成分とする
鋼を用い、第1図に示したパターンに従って、第8図
に示すように、930℃で2時間のガス浸炭を行った
後、600℃の流動層炉中に約1分保持し、次いで歯形
張り出し温間鍛造法(型温度200℃)で歯車形状に鍛
造した。その後直ちに230℃の油中に60分間保持し
てベイナイト変態させた後水冷することにより、モジュ
ール3,歯数17枚の平歯歯車を製造した。この歯車
は、全浸炭硬化深さ0.4mm,表面硬さHv800,
芯部硬さHv630であり、また歯面ピッチング寿命は
SCM420浸炭品の約5.5倍に向上した。
0%Ni,1.0%Cr,0.2%Moを主成分とする
鋼を用い、第1図に示したパターンに従って、第8図
に示すように、930℃で2時間のガス浸炭を行った
後、600℃の流動層炉中に約1分保持し、次いで歯形
張り出し温間鍛造法(型温度200℃)で歯車形状に鍛
造した。その後直ちに230℃の油中に60分間保持し
てベイナイト変態させた後水冷することにより、モジュ
ール3,歯数17枚の平歯歯車を製造した。この歯車
は、全浸炭硬化深さ0.4mm,表面硬さHv800,
芯部硬さHv630であり、また歯面ピッチング寿命は
SCM420浸炭品の約5.5倍に向上した。
[発明の効果] 以上説明してきたように、この発明による表面強化方法
では、鉄鋼のA1変態点以上のオーステナイト域温度で
浸炭あるいは浸炭窒化処理を施したのち、当該オーステ
ナイトを少なくとも一部含む素材に鍛造または転造で加
工を加えて、Ms点以下まで急冷し、あるいはベイナイ
ト発生温度域に保持したのち急冷する冷却を行うように
したから、表面処理効果が大きく、浸炭あるいは浸炭窒
化による表面硬さが大であると共に心部の硬さおよび靭
性が大きく、疲労強度が大であって長期の負荷使用に耐
えることができると共に、鍛造または転造による加工時
の成形性にも著しく優れた鉄鋼材料および鉄鋼部品(製
品)の表面強化法であり、各種ギヤ,シャフト,ピン,
ロッド,リテーナ,ハブ等々の浸炭あるいは浸炭窒化処
理して使用する機械構造用部品の製造に適用して有効で
あるという著大なる効果がもたらされる。
では、鉄鋼のA1変態点以上のオーステナイト域温度で
浸炭あるいは浸炭窒化処理を施したのち、当該オーステ
ナイトを少なくとも一部含む素材に鍛造または転造で加
工を加えて、Ms点以下まで急冷し、あるいはベイナイ
ト発生温度域に保持したのち急冷する冷却を行うように
したから、表面処理効果が大きく、浸炭あるいは浸炭窒
化による表面硬さが大であると共に心部の硬さおよび靭
性が大きく、疲労強度が大であって長期の負荷使用に耐
えることができると共に、鍛造または転造による加工時
の成形性にも著しく優れた鉄鋼材料および鉄鋼部品(製
品)の表面強化法であり、各種ギヤ,シャフト,ピン,
ロッド,リテーナ,ハブ等々の浸炭あるいは浸炭窒化処
理して使用する機械構造用部品の製造に適用して有効で
あるという著大なる効果がもたらされる。
第1図はこの発明の実施態様を示すSNCM420鋼の
恒温変態図、第2図は結晶粒径に及ぼす鍛造温度と加工
率の影響を示すグラフ、第3図,第4図および第5図は
各々この発明の実施例1,3,実施例2および実施例4
において採用した表面強化工程の説明図、第6図(a)
(b)はこの発明の実施例5において使用したリングギ
ヤ用プレフォームの各々左半正面図および断面図、第7
図(a)(b)はこの発明の実施例5において加工した
歯車素材の各々左半正面図および断面図、第8図はこの
発明の実施例6において採用した表面強化工程の説明図
である。
恒温変態図、第2図は結晶粒径に及ぼす鍛造温度と加工
率の影響を示すグラフ、第3図,第4図および第5図は
各々この発明の実施例1,3,実施例2および実施例4
において採用した表面強化工程の説明図、第6図(a)
(b)はこの発明の実施例5において使用したリングギ
ヤ用プレフォームの各々左半正面図および断面図、第7
図(a)(b)はこの発明の実施例5において加工した
歯車素材の各々左半正面図および断面図、第8図はこの
発明の実施例6において採用した表面強化工程の説明図
である。
Claims (1)
- 【請求項1】鉄鋼のA1変態点以上のオーステナイト域
温度で浸炭あるいは浸炭窒化処理を施したのち、当該オ
ーステナイトを少なくとも一部含む素材に鍛造または転
造で加工を加えて冷却することを特徴とする表面強化方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60165966A JPH0615687B2 (ja) | 1985-07-29 | 1985-07-29 | 表面強化方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60165966A JPH0615687B2 (ja) | 1985-07-29 | 1985-07-29 | 表面強化方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6227515A JPS6227515A (ja) | 1987-02-05 |
| JPH0615687B2 true JPH0615687B2 (ja) | 1994-03-02 |
Family
ID=15822391
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP60165966A Expired - Fee Related JPH0615687B2 (ja) | 1985-07-29 | 1985-07-29 | 表面強化方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0615687B2 (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0631784U (ja) * | 1992-10-08 | 1994-04-26 | 株式会社共栄商会 | パチンコ機の発射玉逆行防止具 |
| CN102703908A (zh) * | 2012-01-17 | 2012-10-03 | 苏州新锐工程工具有限公司 | 冲击活塞的热处理方法 |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP3249345B2 (ja) * | 1995-07-27 | 2002-01-21 | 日鍛バルブ株式会社 | 傘歯車の製造方法 |
| US6981324B2 (en) * | 2003-03-26 | 2006-01-03 | American Axle & Manufacturing, Inc. | Method of manufacturing net-shaped gears for a differential assembly |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5655567A (en) * | 1979-10-09 | 1981-05-16 | Daido Steel Co Ltd | Surface hardening method of parts |
-
1985
- 1985-07-29 JP JP60165966A patent/JPH0615687B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0631784U (ja) * | 1992-10-08 | 1994-04-26 | 株式会社共栄商会 | パチンコ機の発射玉逆行防止具 |
| CN102703908A (zh) * | 2012-01-17 | 2012-10-03 | 苏州新锐工程工具有限公司 | 冲击活塞的热处理方法 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6227515A (ja) | 1987-02-05 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |