JPH06158180A - 金属帯の連続焼鈍設備 - Google Patents

金属帯の連続焼鈍設備

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Publication number
JPH06158180A
JPH06158180A JP31867592A JP31867592A JPH06158180A JP H06158180 A JPH06158180 A JP H06158180A JP 31867592 A JP31867592 A JP 31867592A JP 31867592 A JP31867592 A JP 31867592A JP H06158180 A JPH06158180 A JP H06158180A
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JP
Japan
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carburizing
zone
furnace
strip
cooling
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Pending
Application number
JP31867592A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Kuramoto
浩史 蔵本
Futahiko Nakagawa
二彦 中川
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JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Publication date
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  • Solid-Phase Diffusion Into Metallic Material Surfaces (AREA)
  • Heat Treatment Of Strip Materials And Filament Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】既存の連続焼鈍炉に浸炭帯を付加する場合に有
用で、浸炭帯内の雰囲気を短時間に変更することで、浸
炭処理を必要とする金属板も必要としない金属板も一連
の金属帯として通板できる金属帯の連続焼鈍設備を提供
する。 【構成】予熱帯1,加熱帯2,均熱帯3乃至第1及び第
2冷却帯5,6から構成される連続浸炭炉の下部又は上
部に空間を形成し、この空間内に水平パスを有する浸炭
帯4を構築し、ストリップAを前記均熱帯3からこの浸
炭帯4に通板し、然る後、冷却帯5,6に通板する構成
とした。浸炭帯4内では水平パスされるストリップを,
フロータから動圧噴射される雰囲気ガスで浮揚して非接
触支持し、このフロータから噴射される雰囲気ガスを浸
炭雰囲気ガスと均熱雰囲気ガスとに切替え、ストリップ
の通板経路を変更することなく、浸炭処理を必要としな
い金属板の均熱効果を冷却帯の直前まで維持できる構成
とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、連続的に送給される金
属帯を焼鈍する連続焼鈍設備に関し、特に冷延鋼板の通
板工程にあって,焼鈍工程炉における加熱帯及び均熱帯
と冷却帯との間に、当該冷延鋼板を連続的に浸炭又は浸
窒する浸炭・浸窒帯を介在した連続焼鈍設備に適するも
のである。
【0002】
【従来の技術】例えば自動車産業のような金属二次加工
産業界では、加工対象金属板に対してより高い加工性と
強度との両立が要求されている。具体的に前記自動車産
業界では、昨今問題化されている地球環境問題から低燃
費化を追求するために車体を軽量化する必要から、従来
の深絞り性を維持した上でより強度の高い鋼板が要求さ
れる。
【0003】このような金属板の評価指標としては、例
えば延性,深絞り性,時効性,強度,二次加工脆性,焼
付硬化性,スポット溶接性等が考えられる。そこで、前
記の深絞り性を特に重要視して,この深絞り性をランク
フォード値(r値:金属板幅歪み/板厚歪み)で評価し
た場合、鋼中の炭素(以下単にCと記す)量を低減する
ことが最も有利であることは公知であり、加えてこの低
炭素化により延性(Elongation:El)や非時効性も向
上する。ところが、一方で鋼中のC量が低下するに従っ
て劣化する材料特性がある。例えば、析出物が減少して
組織強度が低下するために引張強度(Tensile Strengt
h:TS)が劣化し、粒界強度が低下するために二次加
工脆性が劣化し、固溶C量が低下するために焼付硬化性
が劣化する。また、鋼中C量50ppm以下では,溶接
による加熱で粒成長速度が促進されて熱影響部(Heat A
ffected Zone:HAZ)の粗粒化によってスポット溶接
性が劣化する。
【0004】そこで、極低炭素鋼からなる金属帯を連続
焼鈍処理によって再結晶焼鈍して結晶方位を発達させる
ことにより前記延性,深絞り性,時効性を得ながら、続
いて連続浸炭処理によって鋼中に固溶Cを存在させるこ
とにより前記引張強度,二次加工脆性,BH性,スポッ
ト溶接性などを向上するために、本出願人は図7に示す
ような特開平4−88126号公報に記載される金属帯
の連続焼鈍設備を開発した。
【0005】この連続焼鈍設備によれば、加熱帯2又は
均熱帯3で金属帯に対して所定の再結晶を行った後、鋼
板温度,雰囲気諸元,搬送速度(在炉時間),及び冷却
条件を制御して浸炭処理を行うことによって、金属帯の
材質仕様を満足させながら浸炭深さと濃度分布を所望の
値とした金属帯を連続的に製造することを可能とする。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで特に一般冷延
鋼板の連続焼鈍炉において生産性を確保するためには、
一般的に全炉長(全ストリップ長)を1000〜200
0m,又はそれ以上に長くする必要がある。この全パス
長を確保しながら、ラジアントチューブ等の加熱装置や
冷却ガスチャンバ等の冷却装置等のレイアウトや,全体
的な所要床面積等の問題を解決するために一般的に竪型
炉が広く採用されている。こうした実績から前記特開平
4−88126号公報に記載される金属帯の連続焼鈍設
備でも前記浸炭帯を竪型炉から構成するのが望ましいと
している。
【0007】しかしながら、前記竪型炉は一般に構築費
用が高価である。また、前記浸炭・浸窒帯を設けた連続
焼鈍設備は、既存の連続焼鈍設備に浸炭・浸窒帯を付加
するだけでも同等の効果を得られるが、前述のように浸
炭帯はその機能性から,加熱帯又は均熱帯の後工程で且
つ冷却帯の前工程に介在されなければならないため、既
存の竪型連続浸炭炉に後から竪型浸炭・浸窒帯を構築す
ることは,加熱帯又は均熱帯以前の入側設備か又は冷却
帯以後の出側設備を移動させなければならず、所要床面
積が大きくなるばかりでなく、元来高価な竪型炉の構築
費用がますます高価になってしまうという困難が生じ
る。
【0008】また、連続焼鈍操業では浸炭又は浸窒処理
を必要としない金属板もある。しかし既知のように実際
の連続焼鈍操業では、浸炭又は浸窒処理を必要としない
金属板も,それらの処理を必要とする金属板も,入側溶
接機で一連のストリップとして前記浸炭・浸窒帯を付加
した連続焼鈍設備に通板される。しかも要求される様々
の仕様諸元の金属板を多種少量生産する必要のある昨今
では、これらの多種多様な金属板を一連のストリップ内
でいちいち連続する浸炭・浸窒帯内に通板したりしなか
ったりといった通板経路の変更が極めて困難である。一
方で、浸炭・浸窒帯内で浸炭・浸窒処理が行われないよ
うにするためには、浸炭・浸窒帯内の雰囲気を浸炭・浸
窒雰囲気からその他の,例えば均熱雰囲気等に切替えな
ければならないが、こうした雰囲気を短時間で切替える
具体的な手段に欠落しているという問題もある。
【0009】本発明は斯かる諸問題に鑑みて開発された
ものであり、特に既存の連続焼鈍炉に浸炭・浸窒帯を付
加する場合に有用で、浸炭・浸窒処理を必要とする金属
板も必要としない金属板も一連のストリップとして通板
することができ、それらの制御に必要な浸炭・浸窒帯内
の雰囲気を短時間に変更することのできる金属帯の連続
焼鈍設備を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本件発明者等は前記諸問
題に鑑み鋭意検討を重ねた結果、以下の知見を得るに至
った。前記のように浸炭・浸窒帯を付加した連続焼鈍設
備の諸条件を設定する実際にあたり、前記のような鋼板
に要求される仕様から浸炭処理後の金属帯の諸元を求め
ると、浸炭前の金属帯が極低炭素鋼であること,即ち素
材中のC量が極めて低いこと,鋼板の極薄い表層部にの
み少量の固溶Cを存在させればよいことなどから、浸炭
時間が従来の浸炭処理に比して極めて短かい,例えば数
秒〜数十秒といった浸炭時間で効果が得られることが判
明した。
【0011】一般の調質鋼のように金属表層部のC量が
ある程度高く且つ浸炭時間が長い場合、浸炭速度は表層
部のC濃度が平衡濃度に達した後に、Cが金属組織内に
拡散していく速度に比例し、通常,時間の平方根に比例
する。一方、本発明が解決しようとする連続焼鈍工程か
ら浸炭・浸窒工程に連続する連続焼鈍設備のように,金
属表層部のC量が極めて低く且つ浸炭時間が極めて短い
場合は、該表層部のC濃度が平衡濃度に達しないため、
浸炭速度は金属表層部と炭素とが直接的に反応する表面
反応速度に比例することになり、即ち時間そのものに比
例する。従って、前記のように極低炭素鋼からなるスト
リップを連続浸炭する場合には、表面反応律速域である
から浸炭時間は極めて短くてよいことになる。
【0012】このことは、例え連続焼鈍工程炉に続いて
通板される金属板の搬送速度が速くとも、在炉時間は短
くてよいことを示し、計算上では浸炭に要する全パス長
は焼鈍に要する全パス長に比して僅か数十m,具体的に
は60〜100m程度でよいことになる。これならば金
属板を水平にパスする横型炉の方が効率がよく、2水平
パスで1パス長は30〜50mとなるから炉の所要長も
50〜60mとなり、結果的に構築費用も安価で、しか
も既存の連続焼鈍炉への付加費用も小さくてすむ。
【0013】また、全パス長の短い横型浸炭・浸窒炉で
は雰囲気の切替えが容易であるから、例えば浸炭・浸窒
処理を要しない金属帯に関しては例えば均熱帯の雰囲気
と同等か又は類似の雰囲気とすることにより、続く冷却
帯までの均熱効果を持続することができる。更に、当該
浸炭・浸窒帯内の雰囲気を極短時間で切替えるには通板
される金属帯に直接雰囲気ガスを噴射して当該金属帯を
支持するフロータを採用すれば、特に当該連続浸炭処理
は前述のように表面反応律速域であるから雰囲気を極短
時間で切替えることができる。
【0014】即ち、本発明のうち請求項1に係る金属帯
の連続焼鈍設備は、連続的に送給される金属帯の通板工
程にあって、焼鈍工程炉としての該金属帯を加熱する加
熱帯又は加熱帯及び均熱帯と,次いで当該金属帯を冷却
する冷却帯との間に、前記加熱又は均熱された金属帯を
連続的に浸炭又は浸窒する浸炭・浸窒工程炉としての浸
炭・浸窒帯を介在する金属帯の連続焼鈍設備において、
前記浸炭・浸窒工程炉として,水平パスを有する浸炭・
浸窒帯が、前記加熱帯や均熱帯等から構成される焼鈍工
程炉の上部又は下部に設けられてなることを特徴とする
ものである。
【0015】本発明のうち請求項2に係る金属帯の連続
焼鈍設備は、前記浸炭・浸窒帯には、当該浸炭・浸窒帯
内の雰囲気を前記均熱帯と同等の又は類似する雰囲気に
相互に切替える雰囲気切替装置が付加されてなることを
特徴とするものである。本発明のうち請求項3に係る金
属帯の連続焼鈍設備は、前記浸炭・浸窒帯には、当該浸
炭浸窒帯内の水平パスを通板される金属帯を,噴射され
る雰囲気ガスで支持するフロータが設けられてなること
を特徴とするものである。
【0016】
【作用】本発明のうち請求項1に係る金属帯の連続焼鈍
設備では、連続的に送給される金属帯の通板工程にあっ
て、焼鈍工程炉としての該金属帯を加熱する加熱帯又は
加熱帯及び均熱帯と,次いで当該金属帯を冷却する冷却
帯との間に介在される浸炭・浸窒工程炉として,水平パ
スを有する浸炭・浸窒帯を、前記加熱帯や均熱帯等から
構成される焼鈍工程炉の上部又は下部に設けたことによ
り、特に既存の連続焼鈍炉に浸炭・浸窒帯を付加する場
合に、当該連続焼鈍炉の下部に掘削によって空間を形成
したり、或いは上部の余空間を利用したりしてそれらの
空間に浸炭・浸窒帯を形成付加することができる。
【0017】本発明のうち請求項2に係る金属帯の連続
焼鈍設備では、前記浸炭・浸窒帯に、当該浸炭・浸窒帯
内の雰囲気を前記均熱帯と同等の又は類似する雰囲気に
相互に切替える雰囲気切替装置を付加したことにより、
例えば浸炭・浸窒処理を必要としない金属板やそれらの
処理を必要とする金属板を溶接した一連のストリップの
通板経路を変更することなく、前記浸炭・浸窒帯内の雰
囲気を浸炭又は浸窒雰囲気として浸炭・浸窒処理を必要
とする金属板には当該処理を施し、該浸炭・浸窒帯内の
雰囲気を均熱雰囲気として浸炭・浸窒処理を必要としな
い金属板は均熱効果を冷却帯の直前まで維持することが
できる。
【0018】本発明のうち請求項3に係る金属帯の連続
焼鈍設備では、前記浸炭・浸窒帯に、噴射される雰囲気
ガスで当該浸炭・浸窒帯内の水平パスを通板される金属
帯を支持するフロータを設けたために、例えば前記フロ
ータから噴射される雰囲気ガスを浸炭又は浸窒雰囲気ガ
スとすることにより、特に前記表面反応律速域における
浸炭処理ではその浸炭雰囲気を極短時間に制御すること
ができ、また前記雰囲気切替装置によって前記フロータ
から噴射される雰囲気ガスを均熱雰囲気ガスに切替える
ことにより、浸炭・浸窒帯内における金属板表面の均熱
雰囲気を短時間に得ることが可能となる。
【0019】
【実施例】図1は本発明の金属帯の連続焼鈍設備の一実
施例であり、極低炭素鋼からなるストリップの連続焼鈍
浸炭設備の一例を示すものである。同図において極低炭
素鋼ストリップAはコイル巻戻し機,溶接機,洗浄機等
を有する図示しない入側設備、予熱帯1、加熱帯2、均
熱帯3、浸炭帯4、第1冷却帯5、第2冷却帯6、剪断
機,巻取り機等の図示しない出側設備の順に通板され
る。本実施例では、前記浸炭帯4以外の予熱帯1,加熱
帯2,均熱帯3,第1及び第2冷却帯5,6から構成さ
れる連続焼鈍炉は、ストリップAを垂直パスで通板す
る,所謂竪型炉で構成される。前述したように連続焼鈍
工程では炉の能力計算等によって設定される炉内温度
(炉温)の下に,要求される処理時間,即ち生産性から
通板速度が設定され、それに応じて各帯の全パス長が設
定される。その長さは凡そ1000m〜2000mにも
及ぶため、所要床面積の有効な利用には竪型炉で連続焼
鈍設備を構築するのが最も効率がよい。本実施例の前記
連続焼鈍炉もこうした技術的思想に則って予め構築され
ている。
【0020】前記加熱帯2は、入側設備から連続的に送
給されて予熱されたストリップAを再結晶温度以上まで
加熱するものであり、具体的には炉内温度が850〜1
000℃でストリップAの温度が700〜950℃の再
結晶温度以上になるように当該ストリップを加熱する。
そして加熱されたストリップAは前記均熱帯3で必要な
時間,再結晶温度以上に保持されることにより、深絞り
性に有利な{1,1,1}集合組織を発達させることが
できる。
【0021】前記浸炭帯4は、本実施例において前記予
熱帯1,加熱帯2,均熱帯3,第1及び第2冷却帯5,
6から構成される連続焼鈍炉の下方に配設されており、
具体的には第1〜第2冷却帯5,6の下部の床を掘削し
て形成した空間内に浸炭炉を埋設する形で構築されてい
る。前述したように本出願人が先に提案した連続焼鈍工
程のうち加熱又は均熱工程と冷却工程との間に浸炭工程
を介在させてストリップの材質的特性を向上させるとい
う技術的思想は産業上利用価値の高いものであるが、そ
の発想そのものが連続焼鈍設備の構築以後であったた
め、既存の連続焼鈍設備に浸炭帯を付加する形態を採る
ことが多い。一方で、浸炭帯の炉の所要長さは前述のよ
うに凡そ50〜60m程度でよいことが判明すると、こ
の浸炭帯をわざわざ構築費用の高い竪型炉で構成する必
要はなく、そのため本実施例では床を掘削して得られた
空間に横型浸炭帯を形成した。これにより、竪型の浸炭
炉を均熱帯と第1冷却帯との間に設置するために、既存
の均熱帯以前の入側設備を入側に移動するか或いは第1
冷却帯以後の出側設備を出側に移動するといった必要も
なく、それらの移動量に相当するスペース,所要床面積
を縮小することが可能となる。
【0022】この浸炭帯4は、ストリップ表面より浸炭
させるために、該浸炭帯4内の浸炭炉は図示されないホ
ストコンピュータにより700〜950℃の炉内温度に
制御され、またストリップが浸炭炉内を10〜120秒
で通過するように通板速度が制御される。また、浸炭帯
内温度分布は炉内の金物(例えば炉壁)へのスーティン
グを防止するため、炉内温度差が50℃以内に制御する
ことが望ましい。
【0023】この浸炭炉内の物性,浸炭温度,通板速度
即ち浸炭時間は、連続浸炭の実際における制御対象物理
量(制御量)と見なされ、前記ホストコンピュータによ
り、ストリップに形成されるべき要求される浸炭層の浸
炭濃度分布,浸炭深さ等の使用諸元から,例えば浸炭量
を設定し、予め設定したこれら制御量に関する各種の基
礎式を適宜取捨選択して,当該浸炭量を実現するための
各制御量を算出し、その他の設備の能力やプロセスをも
考慮して、それらの制御量を設定するようにしてある。
【0024】また、この浸炭炉内に供給される浸炭ガス
の組成及び供給・排出流量は、前記ホストコンピュータ
が,炉内の物質収支を考慮して炉内の自由エネルギを最
小とする雰囲気組成モデル式に基づいて算出した,諸条
件に従って制御されている。この浸炭ガスの組成及び供
給・排出流量は、CO2 及び露点上昇を抑制して浸炭反
応速度の低下やテンパーカラーを防止するように制御さ
れる。
【0025】ここで、本実施例のような連続浸炭設備に
より一連のストリップを要求される鋼板の仕様諸元に合
わせて連続浸炭する場合,このような連続浸炭操業の実
際における浸炭処理条件が従来の浸炭処理条件に対して
どのようなレベルにあるのか、そしてその浸炭処理条件
を満足するために必要な項目について説明する。従来の
浸炭技術は、歯車,シャフト,ベアリング等の所謂調質
鋼からなる不連続物の耐磨耗性,耐衝撃性向上等のため
に表面硬化を目的として行われる。そのため、素材中の
C量は0.05%以上で要求される浸炭量は0.1%以
上,浸炭深さは0.5〜1.5mm以上であり、従って
浸炭所要時間は1〜5時間にも及ぶ。このような条件下
では、鋼板表層部のC濃度が時間に対して平衡濃度に達
しているから、浸炭速度は鋼中への拡散速度に従う鋼中
拡散律速域であり、その浸炭速度は時間の平方根に比例
する。この浸炭速度域では鋼中拡散速度が表面反応速度
となるように雰囲気ガスのカーボンポテンシャル(Cポ
テンシャル)を制御する必要があり、実際の操業管理指
標としてはCO/CO2 の管理が重要になる。
【0026】一方、本実施例のようなストリップの連続
浸炭においては、該ストリップが前記極低炭素鋼からな
る連続物であり、このストリップの表面特性を改善する
こと及び鋼板そのものの材質の向上を目的として行われ
る。そのため、例えば前記の耐二次加工脆性の向上を対
象とする金属に要求される仕様(特開平3−19934
4号公報など)から当該金属帯の浸炭条件を求めると、
本実施例では素材中のC量は20ppmで要求される浸
炭量は200ppm以下,浸炭深さは50〜200μm
であり、しかも通板速度に左右される浸炭時間は120
秒以下になる。このような条件下では、鋼板表層部のC
濃度が時間に対して平衡濃度に達しないから、葉らの報
告(葉 煦雲,春山 志郎ら:日本金属学会誌49(1985)
7,529 )にあるように,浸炭速度は鋼表面の反応速度に
従う表面反応律速域であり、該浸炭速度は時間そのもの
に比例する。この表面反応律速域では浸炭量,浸炭深さ
共に非平衡状態であるから、実際の操業管理指標として
従来のように単に鋼中表層部の平衡C濃度となるように
Cポテンシャル制御によってCO/CO2 を管理するだ
けでなく、炉内における多数の制御量を考慮して,要求
される鋼板の仕様諸元から決定される浸炭量を得るよう
に、浸炭条件を設定する必要がある。
【0027】次に、前記表面反応律速域において雰囲気
ガスの組成を制御するにあたっては前述のようにスーテ
ィングの発生を防止すると共に露点上昇を抑制する必要
があるが、これらの状態発生メカニズムについて以下の
ように推論する。一般に、浸炭条件における雰囲気ガス
組成は化学平衡により求めることができる。従来の解法
では考え得る反応を全て列挙し、これらの反応の平衡菅
家から,非線形の連立方程式を解くことによってガスの
組成を得ている。しかし、気相系の反応式だけからは正
確なすす発生(スーティング)の限界を求めることが極
めて困難である。
【0028】そこで本実施例では以下のようにして熱力
学(雰囲気組成)モデル式を考え、スーティング発生を
防止する雰囲気ガス組成を求めた。等温,等圧の系の場
合、自然に起こる変化ではギブス自由エネルギーが減少
し、平衡状態において系のギブス自由エネルギーは最小
値をとる。従って、雰囲気ガスの平衡状態を求めるため
には,生成系の各成分ガス濃度を変数として得られる全
系のギブス自由エネルギーを目的関数とし、これを原系
が持ち込む元素成分が一定であるという物質収支の制約
条件下,具体的には炉内に供給される雰囲気ガス組成及
び供給量と浸炭によって金属帯に炉内から持ち出される
C量が一定という制約条件下で最小値となるように各成
分ガス濃度を求めればよい。この成分ガス濃度が与えら
れた炉温,炉圧における雰囲気ガスの平衡組成となる。
【0029】前記浸炭炉内に前記均熱帯3から送給され
或いは該浸炭炉から前記第1冷却帯5に送出されるスト
リップAは図2に明示するディフレクタロール20を介
して水平方向に(水平パスで)通板される。これらのデ
ィフレクタロール20には、ロール自体の強度及び耐磨
耗性を維持するためにクロムCr合金が使用されてい
る。また、これらのディフレクタロール20はその回転
性及びロールクラウンを所定状態に保持するために,例
えば軸受近傍等が冷却されている。従って、前記浸炭雰
囲気ガスがディフレクタロール20近傍まで及ぶと該浸
炭雰囲気ガスは冷却されてスーティングが進行するた
め、ディフレクタロール20に遊離C[C]が付着した
後、ロール内部に拡散する。このようになると前記Cr
とCが結合してCr炭化物が析出し、これにより結晶粒
が破壊され或いは膨張し、一方で固溶Crが減少するた
め、ディフレクタロール20が脆化,酸化することによ
って孔状の腐食が進行する。このようにロールを浸炭雰
囲気ガス中に曝すと、本件発明者等の実験によれば2年
以内でロールを交換しなければならないことが判明して
いる。そこで本実施例では、ディフレクタロール室を非
接触のシール装置21によって浸炭雰囲気から分離して
ディフレクタロール20の劣化を防止するようにし、ま
た該ディフレクタロール室内を前記ディフレクタロール
の劣化が進行しない程度の微弱浸炭状態とすることによ
って、分離されたディフレクタロール室内をストリップ
Aが通過する間の脱炭を防止することに成功した。な
お、ストリップがディフレクタロール室を通過する時間
が極めて短く,当該時間に掛かる鋼板表層部からの脱炭
が問題とならない場合には、前記ディフレクタロール室
内を非浸炭雰囲気としてもよい。
【0030】前記シール装置21は、例えば図2に示す
ようにディフレクタロール室と浸炭炉との間に3層構造
のシール層22a,22b,22cを介装し、このうち
ディフレクタロール室側のシール層22aには前記弱浸
炭雰囲気ガスを噴出し、浸炭炉側のシール層22cには
前記浸炭雰囲気ガスを噴出し、中間のシール層22bか
らは排気を行うようにし、更に各雰囲気ガスの噴射方向
及び噴射流量を制御して各雰囲気ガスの流れが前記中間
のシール層側に向かうようにすると共に、ストリップの
通板に伴う板層流によって発生する循環流を各シール層
のうちストリップの幅方向端面に形成された排出口から
排気する構成とした。ちなみに、図2に示す均熱帯−デ
ィフレクタロール室間のシール装置21も、第1冷却帯
−ディフレクタロール室間のシール装置21も基本的な
構造は前記と同様であるが、夫々均熱帯側シール層22
c及び第1冷却帯側シール層22cから噴射されるガス
を均熱雰囲気ガス及び第1冷却帯雰囲気ガスとしてあ
る。
【0031】前記ディフレクタロール20によって水平
パスされたストリップAは、ベンドフロータ10を介し
て浸炭炉内を2パスする。そして各パス中のストリップ
Aはカテナリにより各ベンド部間の弛みが生じないよう
に、フロータ11,12によって非接触で支持されてい
る。これらのフロータのうち浸炭炉内のフロータ11及
びベンドフロータ10からは前記浸炭炉内の雰囲気ガス
が動圧噴射され、ディフレクタロール室内のフロータ1
2からは前記微弱浸炭雰囲気ガスが動圧噴射され、これ
らの雰囲気ガスの運動エネルギーによりストリップAが
浮揚されて非接触支持されている。
【0032】ストリップを折り返し通板するためには前
記ベンドフロータ10の代わりに接触式のハースロール
を使用することができ、弛みを防止するためにはフロー
タ11,12の代わりに接触式のサポートロールを使用
することもできる。しかしながら、前述したように浸炭
雰囲気内では遊離Cにより金属表面の材質欠損が生じる
ため、これらの接触式ロールでストリップを支持する
と,前記材質欠損によりストリップ側に傷がつく虞れが
ある。この材質欠損を生じさせないためには、例えば前
記ハースロールを前述したディフレクタロールのように
浸炭雰囲気を個別の部屋に分離する必要があり、そのよ
うにするとその分だけ有効浸炭炉長が短くなるというデ
メリットが生じる。また、サポートロールを個別の部屋
に分離することは技術的に困難である。
【0033】一方、前記動圧噴射式のフロータ11,1
2及びベンドフロータ10はストリップAを浮揚して非
接触に支持するため、前記遊離Cによる材質欠損がフロ
ータ及びベンドフロータの表面に発生しても、ストリッ
プには直接的な傷がつく虞れは小さい。従って、この傷
がストリップについた時点をこれらサポートマテリアル
の寿命と判断した場合、フロータやベンドフロータの方
が耐用期間が長いことになり、その分だけ保守点検の工
数も低減される。
【0034】またこれらのフロータやベンドフロータか
ら雰囲気ガスを動圧噴射してストリップを非接触支持し
ていることにより、当該噴射雰囲気ガスの運動エネルギ
ーは静圧噴射に比して大きく、流速も流量も大きい。従
って、後述する雰囲気ガス切替装置によってこれらの雰
囲気ガス組成を変更した場合、ストリップの表面雰囲気
ガス組成は比較的短時間に切替え可能である。このこと
は多種少量の冷延鋼板を溶接によって一連のストリップ
として通板する連続焼鈍設備において、夫々の冷延鋼板
の仕様諸元に応じて雰囲気ガスの高応答制御が可能とな
ることを意味する。
【0035】図示されない前記雰囲気ガス切替装置は前
記各フロータ及びベンドフロータに供給される雰囲気ガ
スを所定の諸元の雰囲気ガスに切替えるものである。前
述したように多種多様の冷延鋼板を一連のストリップと
して通板する,この種の連続焼鈍設備において、一度通
板させ始めた浸炭帯を回避するような通板経路の切替え
は極めて困難である。また、前記多種の冷延鋼板の仕様
諸元の中には、浸炭処理を必要とするものもあれば、必
要としないものもある。従って、浸炭炉内の雰囲気を浸
炭雰囲気から非浸炭雰囲気に切替える必要も生じる。
【0036】一方、通常の浸炭炉では炉内全体或いは炉
内を幾つかに分割したゾーンへの供給雰囲気組成を変更
することで雰囲気制御若しくは雰囲気の切替えを行って
いるが、こうした雰囲気制御方法或いは雰囲気切替方法
では反応速度が遅く、雰囲気変更に時間がかかる。とこ
ろが、本実施例の浸炭帯では前記フロータから雰囲気ガ
スを動圧噴射して非接触支持しているために、雰囲気ガ
スを切替えれば比較的短時間にストリップ表面雰囲気組
成を変更することが可能である。従って、前記浸炭処理
を必要としない冷延鋼板の場合には、前記フロータから
噴射される雰囲気ガスを前記雰囲気ガス切替装置によっ
て均熱帯内と同等の或いは類似する雰囲気ガスに切替え
ることにより、浸炭炉内においても浸炭処理を施さず、
しかも均熱時間を長くすることにより再結晶焼鈍効率を
向上することも可能となる。この雰囲気ガス切替装置の
具体例としては供給される雰囲気ガス流路を切替えるた
めの電磁バルブ等が挙げられる。
【0037】この浸炭帯4から送出されたストリップA
は前記第1冷却帯5に送給される。この第1冷却帯5で
は浸炭処理されたストリップAの表層部のうち表面の極
薄い範囲にのみ固溶Cを固定するため、浸炭後のストリ
ップAを、鋼板温度が600℃以下,好ましくは500
〜400℃程度になるまで20℃/sec.以上の冷却速度
で急冷する。この第1冷却帯5内ではこの冷却条件が達
成できるように冷却帯内を搬送されるストリップに対し
て吹付けられる冷却ガス流量,流速及び冷却ロール温
度,巻付け角等が制御される。
【0038】前記第1冷却帯5内ではストリップAはハ
ースロール30を介して第1冷却室32a内をまず上昇
され、ハースロール室33内をほぼ水平に搬送された
後、ハースロール30を介して第2冷却室32b内を下
降するように通板される。前記各冷却室32a,32b
内にはガスジェットチャンバ及びガスジェットノズル等
から構成される冷却ガスチャンバ室31を内装してい
る。また、前記ハースロール室33は各冷却室32a,
32bと個別に分離されており、両者はストリップAの
通過する通路34を介してのみ連結されている。前記各
冷却室32a,32bの各ガスチャンバ室31内では従
来と同様に,ガスジェットチャンバ内に冷却ガスを送給
し、これを通板されるストリップAの両表面に対向して
設置されたガスジェットノズルから該両表面に吹付け
て,冷却ガスがストリップAの熱を持ち去ることにより
冷却を行う。また各冷却室12a,12b内では送給さ
れる冷却ガスをバランスするために、ストリップAのほ
ぼ幅方向両側で各冷却ガスチャンバ室11のほぼ中央部
に設置された排気口から側方排気を行っている。なお、
前記ガスジェットノズルは従来と同様にストリップの幅
方向全域にわたって均一に冷却ガスが噴射されるスリッ
トタイプのものが使用されている。また、このスリット
タイプのガスジェットノズルを使用することにより、冷
却ガスの運動基礎式に則って,ストリップの表面に沿っ
た気流が各冷却ガスチャンバ室31の開口部から外側に
向けて発生する。
【0039】一方、前記ハースロール室33内には前記
加熱帯2内の加熱気体流入方式や電気式ヒータを用いた
加熱ヒータがほぼハースロール30の長手方向両端部に
対向するように設置されている。既知のように冷却帯内
のストリップはハースロールより温度が高いため、スト
リップの接触している当該ロールの長手方向中央部が長
手方向端部に比して高温となる温度差が生じる。その結
果、ロールの長手方向中央部が長手方向端部より膨張す
る,所謂サーマルクラウンが発生し、これがクーリング
バックルと呼ばれるバックリングの原因となる。そこ
で、前記加熱ヒータによってハースロールの長手方向端
部を加熱し、相対温度差を小さくしてサーマルクラウン
量を減少させるようにしている。この加熱ヒータの加熱
容量は後述する各冷却室32a,32bからの冷却ガス
の流入量に応じて設定してある。
【0040】ここで前記各冷却室からハースロール室に
前記冷却ガスの気流が流入すると冷却室−ハースロール
室間で冷却ガスの循環流が生じ、この冷却ガスの循環に
よってハースロール室内の熱量が奪われるので、前記加
熱ヒータの加熱効率が低下し、結果的に加熱ヒータの加
熱容量を増加しなければならず、しかも付与する加熱エ
ネルギーは無駄なものになってしまう。これらの点から
前記冷却ガスのハースロール室内側への流入は可能な限
り抑制しなければならない。
【0041】そこで本実施例では逆流ガスジェットノズ
ルを通板されるストリップAの両表面に対向して設置し
てある。この逆流ガスジェットノズルは具体的には前記
ガスジェットチャンバに連設されていて、ストリップA
のほぼ幅方向全域にわたって該ガスジェットチャンバ内
の冷却ガスを,逆流ガスとして各冷却ガスチャンバ室の
最上下部の冷却ガスジェットノズル側に向けて噴射す
る。この逆流ガスジェットノズルから噴射される逆流ガ
スは相対的に前記板面に沿って生じる気流と逆向きに吹
付けられることになるから、該逆流ガスの運動エネルギ
ーにより、前記冷却ガスの運動エネルギーによって生じ
た気流を抑制することができ、これによりストリップ回
りに発生する循環流を抑制することができる。
【0042】また本実施例では、前記逆流ガスジェット
ノズルの上下方の冷却室内に空間を形成してある。この
空間は前記逆流ガスの運動エネルギーだけでは回避でき
なかった気流を前記側方排気によって排気するためのも
のである。更に本実施例では、ハースロール室内の冷却
室側のストリップの両表面及び各冷却室内のハースロー
ル室側のストリップの両表面にシールロールを対向して
配設してある。このようにシールロールを配設すること
により、前記逆流ガスによっても回避できなかった冷却
ガスの気流をストリップ表面から離間させて,前記側方
排気による排気させる効果を補助する。
【0043】前記第1冷却帯5から送出されたストリッ
プAは次いで第2冷却帯6に送給される。この第2冷却
帯6では鋼板温度が250〜200℃程度までガス冷却
が行われる。このようにして最終的には表層部にのみ固
溶Cが存在する極低炭素のプレス成形用冷延鋼板を得る
ことができる。図4は本発明の金属帯の連続焼鈍設備の
他の実施例である。この実施例では前記浸炭帯4を、冷
却帯5,6を構成する冷却炉の上部に配設した横型浸炭
炉で構成した。具体的な構成は図1のものとほぼ同様で
あり、均熱帯3から送給されるストリップAを下方から
上方に引上げる形式とし、冷却帯に送出するストリップ
Aを上方から下方に引下げる形式とした。
【0044】図5は本発明の金属帯の連続焼鈍設備の更
に他の実施例であり、加熱・均熱帯や冷却帯から構成さ
れる連続焼鈍設備内の主通板方向に対して、横側浸炭炉
から構成される浸炭帯4をそれと直交する方向で且つ連
続焼鈍炉の下部に配設する。このように通板方向を捩じ
りの方向に変換するためには、例えば図6に示すように
テーパ型のベンドフロート13を単独で或いは複数個組
合わせることによって可能となる。ちなみにテーパ型の
接触ロールを回転させると母線接触位置の相違によって
ロールの周速度が異なるため、スムースな通板ができな
い。
【0045】なお、本実施例では連続焼鈍炉において浸
炭を行う場合についてのみ説明したが、浸炭帯に代えて
浸窒を行う浸窒帯を設けてもよい。また、雰囲気を変え
ることにより同一炉を浸炭と浸窒に使い分けることもで
きる。浸窒性雰囲気としては、例えばNH3 ガスを含有
する(N2 +H2 )ガスや、その他の混合ガスを用いれ
ば十分である。なお、本発明の浸炭帯は、浸炭のみなら
ず浸炭窒化を行うものであってもよい。
【0046】また、前記実施例では極低炭素鋼の冷延鋼
板の連続焼鈍についてのみ説明したが、これに限定され
ず低炭素−リムド鋼,低炭素−アルミキルド鋼等の低炭
素鋼板を始め、あらゆる金属帯に展開可能である。また
更に、前記均熱帯と浸炭帯との間に板温調節帯を設ける
こと、均熱帯と板温調節帯とを同一炉で構成すること、
均熱帯と省略すること、浸炭帯と第1冷却帯との間に浸
炭深さを調整するための拡散帯を設けること、二つの冷
却帯を一つの冷却帯とすること、等も夫々可能である。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように本発明の金属帯の連
続焼鈍設備によれば、水平パスを有する浸炭・浸窒帯
を、連続焼鈍工程炉の上部又は下部に設けたことで、特
に既存の連続焼鈍炉に浸炭・浸窒帯を付加する場合に、
当該連続焼鈍炉の下部に掘削によって空間を形成した
り、或いは上部の余空間を利用したりしてそれらの空間
に浸炭・浸窒帯を形成付加することができ、省スペース
化と構築費用の節減を可能とする。また、雰囲気切替装
置によって浸炭・浸窒帯内の雰囲気を均熱帯と同等の又
は類似する雰囲気に相互に切替えることにより、一連の
ストリップの通板経路を変更することなく、浸炭・浸窒
処理を必要としない金属板部位には均熱効果を冷却帯の
直前まで維持することができる。更に、フロータから噴
射される雰囲気ガスで浸炭・浸窒帯内の水平パスを通板
される金属帯を支持することにより、表面反応律速域に
おける浸炭処理ではその浸炭雰囲気を極短時間に制御す
ることができ、また前記雰囲気切替装置によって金属板
表面の均熱雰囲気を短時間に得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の金属帯の連続焼鈍設備の一実施例を示
す概略構成図である。
【図2】図1の連続焼鈍設備における横型浸炭帯の詳細
図である。
【図3】図2の浸炭帯における各フロータの説明図であ
り、(a)はフロータの側面図,(b)はベンドフロー
タの側面図である。
【図4】本発明の金属帯の連続焼鈍設備の他の実施例を
示す概略構成図である。
【図5】本発明の金属帯の連続焼鈍設備の更に他の実施
例を示す概略構成図である。
【図6】図5の連続焼鈍設備において横型浸炭帯にスト
リップを供給するためのテーパ型ベンドフロートの説明
図である。
【図7】従来の金属帯の連続焼鈍設備の一例を示す概略
構成図である。
【符号の説明】
1は予熱帯 2は加熱帯 3は均熱帯 4は浸炭帯 5は第1冷却帯 6は第2冷却帯 10はベンドフロータ 11はフロータ 12はフロータ 13はベンドフロータ Aはストリップ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続的に送給される金属帯の通板工程に
    あって、焼鈍工程炉としての該金属帯を加熱する加熱帯
    又は加熱帯及び均熱帯と,次いで当該金属帯を冷却する
    冷却帯との間に、前記加熱又は均熱された金属帯を連続
    的に浸炭又は浸窒する浸炭・浸窒工程炉としての浸炭・
    浸窒帯を介在する金属帯の連続焼鈍設備において、前記
    浸炭・浸窒工程炉として,水平パスを有する浸炭・浸窒
    帯が、前記加熱帯や均熱帯等から構成される焼鈍工程炉
    の上部又は下部に設けられてなることを特徴とする金属
    帯の連続焼鈍設備。
  2. 【請求項2】 前記浸炭・浸窒帯には、当該浸炭・浸窒
    帯内の雰囲気を前記均熱帯と同等の又は類似する雰囲気
    に相互に切替える雰囲気切替装置が付加されてなること
    を特徴とする請求項1に記載の金属帯の連続焼鈍設備。
  3. 【請求項3】 前記浸炭・浸窒帯には、当該浸炭浸窒帯
    内の水平パスを通板される金属帯を,噴射される雰囲気
    ガスで支持するフロータが設けられてなることを特徴と
    する請求項1又は2に記載の金属帯の連続焼鈍設備。
JP31867592A 1992-11-27 1992-11-27 金属帯の連続焼鈍設備 Pending JPH06158180A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002294429A (ja) * 2001-03-29 2002-10-09 Dowa Mining Co Ltd 浸炭焼入れ方法及び浸炭焼入れ装置

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